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* 2012 年 04 月 01 日改訂(改訂第 1 版)
2006 年 06 月 15 日作成(新様式第 1 版)
医療機器承認番号:20500BZZ01178000
高度管理医療機器
医療用品(4)整形用品
人工股関節寛骨臼コンポーネント
K-MAX
JMDN コード:35661000
カップウォール-01
( カップウォール/スクリュー )
再使用禁止
【禁忌・禁止】
〈適用対象(患者)〉
適用部位もしくはその近くに局所の炎症、膿瘍、発熱、急性の骨
吸収の所見など、感染の兆候を示す患者、または赤血球沈降速度の
亢進を示す患者。
〈使用方法〉
(1) 再使用禁止。
(2) インプラントを変形させたり切削するなどの改造は行わないこ
と。
[製品の強度が低下し、術後に破損する恐れがある。
]
【原則禁忌】(次の患者には適用しないことを原則とするが、特に必
要とする場合には慎重に適用すること)
(1) 以下のような術後管理ができない患者。[インプラントの安定性
が得られなかったり、手術後のケアが困難であったりする恐れ
がある。]
・ 認知症またはその他精神的障害
・ 薬物中毒
・ アルコール中毒
(2) 神経筋肉系の障害のある患者。[術後脱臼やインプラントの安定
性が得られない恐れがある。]
(3) 股関節外転筋の機能不全のある患者。
(4) 骨格が未成熟な患者。
(5) 重度の骨粗鬆症などで、骨質が不良、または骨量が不十分な患
者。[設置したコンポーネントが著しく移動する、または骨折を
生じる恐れがある。]
(6) 材料に含まれている金属成分にアレルギーが確認されている患
者。[手術により当該症状の発生する恐れがある。]
【併用禁忌】(併用しないこと)
当社が指定する製品以外とは組み合わせて使用しないこと。[相互
作用の項をご参照下さい。
]
【形状・構造及び原理等】
(1) 本製品は、脱臼防止のために寛骨臼カップに取り付けて使用する
カップウォール及び固定用スクリューである。
(2) 材質は次の通りである。
カップウォール
超高分子量ポリエチレン
スクリュー
チタン合金
〈原理等〉
寛骨臼カップに本製品を設置し、脱臼を防止する。
カップウォール
寛骨臼カップ
スクリュー
※ 寛骨臼カップは本製品には含まれません。
【使用目的、効能又は効果】
整形外科で股関節部における人工股関節置換術に用いる。
本製品は未滅菌品である。
【操作方法又は使用方法等】
1.滅菌方法
本製品は未滅菌品であるので、使用前に滅菌を行うこと。
<滅菌方法>酸化エチレンガス滅菌(EOG滅菌)
<滅菌条件例>
・ガスの種類
: 酸化エチレンガス
(酸化エチレンガス 10~20%+炭酸ガス 90~80%(wt%))
・ガス濃度
: 600~800 mg/L
・温度
: 50~60 ℃
・圧力
: 1.0~1.5 kg/cm2
・湿度
: 30~60%RH
・作用時間
: 4~6 時間
・脱気方法
: 残留ガス濃度を 25ppm 以下にするため、7 日間以
上の自然放置をする。
〈使用方法〉
(1) 本製品には専用器具が用意されている。インプラントの組み立て、
把持、骨への設置には、専用器具を使用すること。
(2) インプラントの組み立て、把持、骨への設置は、定められた方法
で行うこと。
(3) 包装状態に劣化・損傷が認められた場合は、製品が損傷もしくは
汚染された可能性があるので、使用しないこと。
(4) 使用前に目で見てインプラントに損傷等がないかどうか十分に確
かめること。損傷等を発見した場合は、使用しないこと。
(5) 本製品は、未滅菌品である。使用前に必ず滅菌すること。
(6) 滅菌の際は、外箱から滅菌バッグごと取り出し、滅菌バッグごと
酸化エチレンガス滅菌(EOG滅菌)を行うこと。
(7) 寛骨臼カップに対する本製品の設置位置を確認後、本製品のスク
リュー穴に合わせて寛骨臼カップを3箇所ドリリングし、3本の
スクリューを用いて本製品を固定する。
〈使用方法に関連する使用上の注意〉
(1) 使用するコンポーネントを選択する際は、組み合わせて使用する
各コンポーネントのサイズが互いに適合しているかを確認するこ
と。
(2) オートクレーブや乾熱滅菌は行わないこと。
(3) 専用器具とインプラントの術式上想定された接触を除き、インプ
ラントを金属製ハンマーなどで直接叩いたり、インプラントに他
の金属製器具等の硬い物体を衝撃的に接触させたりしないこと。
[インプラントの術後破損につながるような有害な損傷や変形が
生じる恐れがある。
]
(4) 本製品を寛骨臼カップに設置する際は、異物のかみ込みがないか
を確認すること。[異物のかみ込みにより、適切な固定が得られ
ず、術後、分解する恐れがある。]
(5) 人工関節を整復して創を閉鎖する前に人工関節のすべての摺動面
と関節腔内を十分洗浄すること。[摺動面に骨片やセメント片等
の異物が介在すると、摺動部の摩耗が加速され、人工関節の耐久
性が低下する恐れがある。
]
【使用上の注意】
1.使用注意(次の患者には慎重に適用すること)
(1) 人工関節の機能に過度の期待を持つ患者。[インプラントの耐用
年数や必要な術後管理等への理解が得られないことがある。]
(2) インプラントの固定に影響を与えるような骨欠損のある患者。
[術後脱臼やインプラントの安定性が得られない恐れがある。]
(3) 骨粗鬆症、骨形成に障害をきたすような代謝性疾患、血行障害の
ある患者。[インプラントを適正に支持できなくなる恐れがあ
る。
]
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添付文書管理番号: KC-HA-1-99N011-01
(4) 肥満症の患者。[インプラントの緩みや破損が生じる恐れがあ
る。]
(5) 過敏症。
[手術により当該症状の発生する恐れがある。]
(6) 高度な変形性関節症や過去に施術された骨切り術等により、軸位
置決めの過誤や製品埋入に妨げとなる骨状態の患者。[製品を正
常に設置できず、正しい機能を発揮できない恐れがある。]
2.重要な基本的注意
(1) 本製品は人工関節手術に習熟した医師が使用すること。
(2) 本製品を臨床使用するに当たって、事前に術者は、この「添付文
書」の内容を完全に理解すること。
(3) 本製品を臨床使用するに当たって、事前に術者は、本製品の機能、
使用方法、及び手術手順について完全に理解すること。
(4) インプラントは様々な生物学的要因や生体力学的要因、あるいは
その他の外在的要因の影響を受けるため、その耐用年数には限り
がある。従って、この添付文書の内容に従い、その耐用年数の延
長に努めること。
(5) 患者に対し、インプラントの耐用年数には限りがあること、また
耐用年数の延長のため運動制限や減量などの術後管理が課せられ
る場合があることを、事前に十分説明すること。
(6) 人工関節の術後可動域は、インプラントの骨への設置条件によっ
て大きく影響を受ける。従って、術前に患者に必要な術後可動域
とそれを獲得するための各インプラントの設置条件を確認するこ
と。
(7) 術中は製品の選択、設置及び固定が適切かどうかを確認すること。
また、人工関節の仮整復時には、必要な可動域が得られているか、
また、関節の緊張度が適切かどうかを確認すること。
(8) 術後においては、インプラントの設置が術前計画通りであるか確
認すること。設置条件により可動域制限が予想される場合は、患
者に対し可能肢位や不良肢位について説明するなど、必要な生活
指導を行なうこと。
(9) 手術で使用された製品のレコードカードはカルテに貼付すること。
(トレーサビリティの確保のため)
(10) 患者に対して、退院後の日常生活についての遵守事項、注意事項
等に関して指導すること。
(11) 本製品の適用においては患者に以下の事項について説明すること。
1) 人工関節は常に本来の関節より、その機能が劣り、術前の
状態と比較して相対的に良好な状態しか得られない。
2) 人工関節は過負荷や摩耗によってゆるむことがある。
3) 人工関節のゆるみは、再置換術を必要とし、ある特定の状
況下では、関節機能を回復する機会が永久に失われてしま
う場合がある。
4) 人工関節は、負荷・作業およびスポーツがもたらす極めて
過度のストレスには耐えられない。
3.相互作用(他の医薬品・医療機器等との併用に関すること)
[併用禁忌・禁止](併用しないこと)
医療機器の名称等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
当社の指定する以 本製品は当社が指定する 指定外の製品と
外の製品
製品と組み合わせて使用 の併用を想定し
す る よ う 設 計 さ れ て い ていない。
る。正しく機能しなくな
る恐れがあるので、指定
外の製品とは組み合わせ
て使用しないこと。
(3) その他の有害事象
1) どのような人工関節置換術でも、一般の外科手術で生じうる合併
症を伴う恐れがある。
2) 一般に、人工関節置換術の合併症として、術後感染、脱臼、ゆる
み、周囲組織の異所性骨化等があげられる。
3) 上記の人工関節のゆるみに関して、早期のゆるみは、不適切な初
期固定、潜在的な感染、早すぎる荷重の負荷による力学的、機械
的なものが原因であり、また、中、長期経過後のゆるみは、生物
学的な問題、局所的な高いストレスが原因で起こっていると考え
られる。また、インプラントの不適切な設置位置や方向がゆるみ
の原因になる恐れがある。
4) 不適切なセメンティング手技が、ゆるみの原因になる恐れがある。
5) 術後、患肢に屈曲拘縮、可動域の減少、脚の延長または短縮が生
じる場合がある。
6) 周囲組織の異所性骨化が脱臼の原因となることがある。
7) 超高分子量ポリエチレン製のコンポーネントの摩耗が生じること
があり、文献ではこれが骨溶解およびゆるみと関係があると報告
されている。
【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
貯蔵・保管方法
高温、多湿、直射日光を避けて保管すること。
【包装】
下記①②の内、外箱に記載の内容に対応する製品が包装されています。
① カップウォール 1個/箱
② スクリュー
1本/箱
【製造販売業者及び製造業者の名称及び住所等】
1.製造販売業者
* 京セラメディカル株式会社
〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原3丁目3番31号
TEL : 06-6350-1017
FAX : 06-6350-8157
2.製造業者
* 京セラメディカル株式会社
〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原3丁目3番31号
4.不具合・有害事象
(1) 重大な不具合
大腿骨及び寛骨臼コンポーネントが、外傷時に変形または破損す
る場合がある。
(2) 重大な有害事象
1) インプラントに用いられている金属材料が、アレルギー反応の原
因になることが報告されている。
2) 人工関節の術中および術後に、まれに以下に示す様な有害事象が
発現することがある。
・ 血腫、静脈血栓、肺塞栓等の血栓症。
・ 心筋梗塞。
・ 神経障害。
・ 感染症。
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添付文書管理番号: KC-HA-1-99N011-01