平成26年度事業計画書 - 一般社団法人 軽金属溶接協会

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平成26年度事業計画書
一般社団法人
会
1

軽 金 属 溶 接 協 会
長
事業計画概要
平成26年度は,本会の母体であった「軽金属溶接技術会」が昭和37年に設立されてから満52年となります.その間,「軽
金属溶接技術会」は,昭和50年10月14日に社団法人の認可を得て「社団法人 軽金属溶接構造協会」と改称し,同時に社団
法人軽金属協会が実施していたアルミニウム溶接技術検定・認定業務を継承しました.併せて,軽金属の溶接・接合技術の
向上及び軽金属構造物の品質性能の高度化を目的に活動してきました.
一方,平成 20 年度に公益法人法が改正され,平成 25 年度までに一般または公益社団法人への移行が義務づけられまし
た.本協会は平成23年 4 月に公益型で非営利性が徹底された法人である「一般社団法人(非営利型法人)」への移行が完了
し,「一般社団法人軽金属溶接協会」として,従来の事業を継承しつつ新たな出発を行いました.
さて,昨年度は政府による経済活性化政策の影響で,景況も上昇傾向がみられ,久しぶりの賃上げ等も取り沙汰されるよ
うになり,会員企業の皆様におかれましても薄日がさしてこられたものと祈念しております.ただし,急激な円安により,
原料及び原油高により,製造原価上昇が進行するなかで,消費税率アップなどマイナス要因も見逃せないことと思われます.
上記のような社会情勢ではありますが,平成25年度の本会の事業のうち,溶接技能者評価試験の受験件数は従来よりも
微増となり,昨年度より若干増加いたしました.その他の事業としては,新規 JIS の開発,及び難燃性マグネシウムの溶接
材料の ISO への提言,JIS の改正作業など国内外の規格制定改正事業が大幅に増加しつつあります.本件に関しては,本会
としても今後の新規事業開発における重要な布石であります.また,自動車アルミ部材の補修のためのセミナーを開催し好
評であったことから,本会は薄肉材における溶接施工技術の蓄積を図り,それを通じてり新規ユーザの開拓を進め,将来の
検定業務の拡大にも備えるものとしたい.その他事業についてもほぼ計画どおりに実施することができました.
本会は平成26年度においても,これまでと同様に溶接技術検定を始めとする各種検定・認定事業,溶接技術講習会等の
軽金属溶接技術に係る指導・奨励・普及事業ならびに試験・研究開発事業につき効率的な運営を図るとともに(一社)日本溶
接協会とも緊密に連携し,公益性の高い一般社団法人としての責務及び目的を全うすべく努力する所存です.また,国際標
準化に伴う溶接技能者やオペレータの認証については,昨年度 TWI, AWS 等と会合し,グローバル認証システムの構築に
向けてあい携えて進めていく方向で本年度も継続して検討することになりました.
国際的な動きに遅れることなく昨年同様積極的に取組むこととします.さらに,摩擦攪拌スポット接合の国際規格化につ
いて,本年は規格原案の ISO への提言を図ります.また,検定事業の新たな取組みをはかるため JIS Z 3811「アルミニウ
ムのイナートガスアーク溶接検定試験基準」を改正する準備を進めます.さらに,異材接合に関する調査研究,規格制定な
どを継続して進めます.
一方,既存事業については以下の 3 点を継続して進めていきます.
1.
自動車の補修技術に対する調査研究を他団体と共同して実施
2.
中堅企業各社の技術開発促進のためのサポイン活用方法の調査とアドバイス
3.
アルミニウム溶接管理技術者レベル向上のための見直し
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協会組織図
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
委員会の委員長
功労者会
東京大学
名誉教授
藤田
譲
企画運営委員会
一般社団法人軽金属溶接協会
協会賞・功績賞選考委員会
一般社団法人軽金属溶接協会
副会長
浅見
重則
会長
小林紘二郎
論文賞・技術賞選考委員
一般社団法人軽金属溶接協会
副会長
編集委員会
大阪大学
規格委員会
独 海上技術安全研究所
元
FSSWIS 化委員会
東北大学大学院
環境安全委員会
一般社団法人軽金属溶接協会
アルミニウム溶接管理技術者教育委員会
大阪大学接合科学研究所
施工法委員会
職業能力開発総合大学校
非破壊検査委員会
一般財団法人電子科学研究所
低温接合委員会
宇都宮大学工学部
浅見
重則
竹本
正
松岡
一祥
粉川
博之
榎本
正敏
教授
田中
学
教授
藤井
信之
名誉教授
教授
専務理事
技術関係委員会
理事
教授
藤岡
和俊
高山
義匡
レーザ溶接委員会
大阪大学接合科学研究所
所長
片山
聖二
アルミニウム合金船委員会
独 海上安全技術研究所構造系長

田中
義照
自動車用アルミ接合委員会
大阪大学大学院
廣瀬
明夫
異材接合委員会
大阪大学接合科学研究所
中田
一博
教授
教授
全国軽金属溶接技術競技会
役員会
一般社団法人軽金属溶接協会
会長
実行委員会
一般社団法人軽金属溶接協会
副会長
審査委員会
元
中堅企業経営者協議会
赤星工業株式会社
芝浦工業大学
小林紘二郎
浅見
重則
客員教授
春日井孝昌
代表取締役社長
赤星
健二
検定・認定関係委員会
要員認証管理委員会
大阪大学接合科学研究所
教授
中田
一博
アルミニウム溶接管理技術者認証委員会
北見工業大学機械工学科
教授
冨士
明良
アルミニウム溶接管理技術者評価委員会
職業能力開発総合大学校
教授
藤井
信之
アルミニウム溶接技能者認証委員会
元
職業能力開発大学校
教授
安田
克彦
アルミニウム溶接技術検定委員会
元
芝浦工業大学
軽金属溶接構造物製造工場認定委員会
一般社団法人日本溶接協会
軽金属溶接構造物製造工場審査委員会
慶応大学
非破壊検査技術検定委員会
ものつくり大学
客員教授
春日井孝昌
参与
名誉教授
特別客員教授
軽 金 属 溶 接
中山
繁
菅
泰雄
大岡
紀一
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4

事業計画(平成26年 4 月 1 日~平成27年 3 月31日)
1.
会議及び委員会
1.1
会議
1.1.1
定時総会
定款第16条に基づいて開催され,事業報告書及び 貸借対照表及び損益計算書等について審議します.本年度は,平成26
年 6 月10日(火),東京都文京区で行います.
1.1.2
理事会
定款第31条に基づいて開催されるもので,年 5 回開催します.定款に定められている事項,会務の執行に関する事項,
その他会長から付託された事項などについて審議します.
1.1.3
功労者会
本会の充実と事業発展を図ることを目的として,長中期的な課題に関し,本会功労賞受賞者及び特別委嘱の各位から大所
高所に立った意見を戴く会です.
1.1.4
企画運営委員会(WP)
本会の適切な運営と事業の活性化を図るため年 7 回開催を予定し,事業計画の立案,審議,実施に当たります.
1.2
委員会
委員会は定款第37条によって設置されるもので,下記の委員会はそれぞれ担当する事項について審議・運営を行います.
1.2.1
協会賞・功績賞選考委員会
平成15年度から設置された委員会で,会員により推薦された候補者からそれぞれ協会賞,功績賞を選考します.今年度
は第11回に当たります.
1.2.2
軽金属溶接論文賞・軽金属溶接技術賞選考委員会
平成20年度の改定で軽金属溶接論文賞選考委員会・軽金属溶接技術賞選考委員会と名称を変更し,今年度は第34回とな
ります平成27年 1 月に委員会の開催を予定し,平成26年 1 月号から12月号までの協会誌に掲載された論文,解説,報告な
どから軽金属溶接論文賞及び軽金属溶接技術賞候補を選考します.
1.2.3
編集委員会(WH)
協会誌「軽金属溶接」の編集が主要業務です.基礎学術から最新の応用技術展開,将来展望など多岐にわたる内容を網羅
してきており,会員企業の貴重な情報源となっていますので,引き続き会員企業の要望に合致した内容の情報発信が維持で
きるよう努力していきます.
論文や技術報告の投稿数が減少していく傾向にありますので,新たな連載,溶接技術検定・認定有資格者向けの誌面充
実,セミナー等との連携による最新情報の発信,重要な基礎技術を現状にあわせて掲載するなどを検討すると共に,引き続
き技術委員会活動と連携した特集号の発行や国際動向の紹介などを実施し,会員へのサービス充実に務め会員の方々に有益
な誌面の発信を計画しています.
1.2.4
規格委員会(WS)
軽金属の溶接・構造に関する技術の向上と普及を図ることを目的として,協会規格(LWS),JIS 及び ISO 原案など,規
格に係わる必要事項の審議と処理を行います.また,国,公共機関あるいは他協会などで制定する工業標準原案の作成審議
に協力します.さらに,ISO に関する会議にも積極的に参加し,海外での審議などにも参加できるよう活動を進めていきま
す.委員会は年 2~3 回を予定し,必要に応じて書面審議も実施します.
1.2.5
FSSWIS 化委員会(FSSWIS)
FSSW の用語及びプロセスについての日本原案を作成し, IIW/CⅢ内 WGB4 における委員会原案について,主導的地
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位をとる努力をします.今年度は WGB4 内でドラフトを完成し, IIW/CⅢ内で承認を得て, ISO/TC44 へそれを送付す
るべく,日本担当の Part 4 を完成させます.
環境安全委員会(WE)
1.2.6
アルミニウムを扱う作業者の環境管理に関する事項について,全国溶接技術競技会をベースに必要な安全対策を立案審議
します.特に,アルミニウムの溶接時に生じる紫外線について,関係研究者からの適切な助言を受けます.
1.2.7
アルミニウム溶接管理技術者教育委員会
LWS A 7601に基づく溶接管理技術者の各級ごとに認証システムの見直しを実施します.特にテキスト改正及び試験問
題改正のために,WG を立上げ,作業を行います.
1.2.8
技術関係委員会
1.2.8.1
施工法委員会(WK)
溶接技術伝承,環境および省エネルギーなどに関与した新規の開発や検討を中心に実施します.あらたに今年度は薄肉対
応として 2 mmt 材の溶接実験を開始します.
1

規格関係の調査・検討
2

アルミ合金薄板 2 mmt のミグ溶接の基礎実験
1.2.8.2
非破壊検査委員会(WN)
軽金属の素材及び溶接部を中心とする各種金属材料の非破壊試験方法に関し,昨年度に引き続き次の事項について試験研
究を行います.
LWS N 7602(アルミニウム突合せ溶接部の浸透探傷試験による判定方法)の改正
1.2.8.3
低温接合委員会(WL)
アルミニウムのろう付に関係した材料,特に,アルミニウムブレージングシートの JIS に関わる審議およびアルミニウム
ろう付技術の伝承と向上に寄与することを目的に活動しています.10月には東京でブレージングセミナーを開催します.
LWS T 8801(アルミニウムブレージングシートのろう付試験方法)の薄肉対応の改正
1.2.8.4
レーザ溶接委員会(ALW)
アルミニウム合金などの軽金属のレーザ溶接およびハイブリッド溶接に関する調査研究ならびに情報収集を行います.ま
た,レーザ溶接に関する見学会等を実施し,参加委員へ最新技術情報を提供し,技術レベルの向上を図ります.
1.2.8.5
アルミニウム合金船委員会(AV)
LWS の改正を図ります.
1.2.8.6
自動車用アルミ接合委員会(AAW)
自動車のアルミ化に関する各種接合技術に関する調査研究ならびに情報収集を行います.また,平成 26 年度において
は,鋳造品に関する基礎実験などを行い,データを収集します.
1.2.8.7
異材接合委員会(JDM)
金属/樹脂複合材の突合せ接合について基礎研究を実施します.
1.2.9
全国軽金属溶接技術競技会(AWC)
平成25年10月19日と20日に実施した第39回競技会で優秀な成績をおさめた方々を定時総会当日(平成26年 6 月10日)に
表彰するほか,第40回競技会を平成26年10月25日と26日に尼崎のポリテクセンターにて開催します.
1.2.10
中堅企業経営者協議会(BE)
昭和58年度から発足したもので,従業員300名以下の法人会員を対象とし,会員相互の情報交換,会員の体質強化,技術
向上による信頼性の確保などを目的に,定例的に開催しています.
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今年は,5 月及び11月の 2 回開催を計画しています.
1.2.11
検定・認定関係委員会
1.2.11.1
要員認証管理委員会
アルミニウム溶接技能者,アルミニウム溶接管理技術者などの要員認証の公平性を明確にするために設置した委員会で,
この委員会のもとに認証委員会及び評価委員会を設けて認証活動を進めています.
1.2.11.2
アルミニウム溶接管理技術者認証委員会
LWS A 7601(アルミニウム合金構造物の溶接管理技術者認証基準)に基づくアルミニウム溶接管理技術者の認証を行
うために,要員認証管理委員会のもとに設置された委員会で,アルミニウム溶接管理技術者評価委員会が実施した試験結果
の認証を行います.
1.2.11.3
アルミニウム溶接管理技術者評価委員会
LWS A 7601に基づくアルミニウム溶接管理技術者の 1 級から 3 級までの評価試験を実施します.なお,本年は 1 級管
理技術者の認証方法を改正するべく検討を行います.
1.2.11.4
アルミニウム溶接技能者認証委員会
アルミニウム溶接技術検定委員会の実施した試験結果の認証を行います.
1.2.11.5
アルミニウム溶接技術検定委員会
JIS Z 3811及び LWS A 0004に基づくアルミニウム溶接技能者の評価試験を実施します.
1.2.11.6
軽金属溶接構造物製造工場認定委員会(AFQ)
平成26年 7 月末及び平成27年 1 月末を締切日として新たに申請される工場の認定を行うほか,更新及び継続申請工場の
認定を行います.
1.2.11.7
軽金属溶接構造物製造工場審査委員会
平成26年 7 月末及び平成27年 1 月末を締切日として,新たに申請される工場及び認定取得後 5 年後の更新申請工場の実
地調査による審査並びに継続申請工場の審査を実施します.
1.2.11.8
溶接技能者及びオペレータ国際認証準備検討会
昨年度に引き続き,国際認証のための措置と仕組みづくりについて 7 月に日本で TWI, AWS と 3 者で契約素案について
検討します.
2.
調査及び規格・基準の作成と普及
2.1
調査
2.1.1
アルミニウム溶加棒及び溶接ワイヤの生産統計
JIS Z 3232(アルミニウム及びアルミニウム合金溶接棒並びにワイヤ)に規定されている溶加棒及び溶接ワイヤの生産
統計は,指定統計として把握されていないので,生産会社の協力を得て自主統計として毎月合金別に集計し,協会誌に掲載
するなどの方法により情報を提供します.
2.2
2.2.1
規格・基準の作成および協力
JIS Z 2306(放射線透過試験用透過度計)改正
対応国際規格として ISO 192321~2 が新たに制定されたため,ISO による見直しを関連学協会と連携を図りつつ行って
います.今年度は JIS 原案を作成します.
2.2.2
異種金属接合に関する JIS 開発
摩擦エネルギーを用いた接合方法に関する JIS を,本年はアルミニウムとステンレス鋼の組合せを念頭にした「異種金属
組合せにおける摩擦圧接継手の試験方法」として JIS 原案を完成させます.
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2.2.3
JIS Z 3604(アルミニウムのイナートガスアーク溶接作業標準)改正
「アルミニウムイナートガスアーク溶接の品質要求事項」を作成します.
2.2.4
JIS Z 3607(炭素鋼の摩擦圧接作業標準)改正
「摩擦圧接の品質要求事項」を,一般社団法人摩擦接合技術協会と共同で作成します.
2.2.5
ISO 25239 (Friction Stir Welding-Aluminium)の JIS 原案作成
2.2.6
マグネシウム溶接材料に関する ISO 原案作成
ISO/TC44/SCⅢ内で実施します.国内委員会も立ち上げて支援体制も整えます.
2.2.7
ISO/TC44に対する協力
ISO/TC44(溶接)の審議委員会は,日本では(一社)日本溶接協会規格委員会が当っており,本会ではこれに出席して関
係規格の審議について協力します.また,必要な時には ISO の SC 委員会,WG へも出席し日本の意見を表明します.
2.2.8
ISO/TC135に対する協力
ISO/TC135(非破壊試験)の審議委員会は,我が国では(一社)日本非破壊検査協会 ISO 委員会が当っており,本会では
これに出席して関係規格の審議について協力します.
2.2.9
ISO/TC58に対する協力
ISO/TC58(圧力容器)の審議委員会は,我が国では高圧ガス保安協会が実施しています.本会ではこれに出席して,主
に複合容器に関する規格の審議について協力します.
3.
技術の検定・認定
3.1
アルミニウム溶接技能者評価試験
全国18箇所の定時試験会場で合計36回実施します.また,申込みによりその他の場所でも適時,試験を実施します.
3.2
溶接管理技術者資格認証試験
アルミニウム溶接管理技術者認証試験を,平成26年 9 月及び平成27年 2 月に実施します.
3.3
軽金属溶接構造物の製造工場認定
平成26年 7 月末及び平成27年 1 月末締め切りで 2 回,認定業務を行います.また,認定以来 5 年を経過した工場に対し
ては,平成26年 4 月及び10月に更新の認定を行います.
4.
安全衛生の確保・施策の実施に対する協力
溶接作業における作業者の環境管理に関する事項について,安全面から検討を行います.
5.
技術の指導・奨励・普及
5.1
協会賞,功績賞
第 9 回の表彰式(平成25年度)を 6 月の定時総会において行います.
5.2
軽金属溶接論文賞,軽金属溶接技術賞
第32回の表彰式(平成25年度)を 6 月の定時総会において行います.
5.3
軽金属溶接マイスター
第 6 回軽金属溶接マイスターとしては 3 名が選考され,理事会にて承認されましたので,6 月の定時総会において表彰を
行います.
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5.4
講演会・シンポジウム・研究発表会
5.4.1
講演会・シンポジウム
10月にブレージングセミナーを開催します.
5.5
講習会
5.5.1
実技を主体とした溶接技術講習会
実際に溶接を行う人及びその指導者を対象に,前年と同様の豊中(大阪府),蒲原(静岡県),神戸(兵庫県),合志(熊
本県)に加え川崎(神奈川県)を新設し,第365回から第373回まで 8 回の講習会を開催します.
なお,講習会はティグ及びミグ溶接について,JIS Z 3811「アルミニウム溶接技術検定における試験方法及び判定基準」
に基づく評価試験に対応した板厚で 4 コースが設定されており,全く経験のない人でも 4 日間(川崎は 3 日間集中)の講
習を積めば評価試験の基本級の受験資格が与えられます.また,修了証書を取得した人は,検定試験における学科試験が免
除されます.
5.5.2
溶接管理技術者資格認証講習会
本講習会は,軽金属の溶接技術者として下級の者を指導しうる知識と管理能力を主体に,平成26年 8 月末に東京で実施
します.また,平成27年度から新しい認証システムとするための WG を立上げ,検討をすすめます.
5.5.3
アルミニウム溶接技術入門講座
新しくアルミニウムの溶接を行おうとする者,新規の溶接作業者の教育に力を入れる事業所,一般の常識としてこれらの
知識を得たいという者などを対象として,溶接技術全般及び溶接技能者評価試験の受験を目的とした講習会を,求めに応じ
各地で実施します.
5.6
全国軽金属溶接技術競技会
本競技会は,軽金属溶接に携わる溶接作業者の技能向上を図り,溶接構造物の品質性能の高度化に寄与させるため,アル
ミニウム溶接技術検定が開始されてから10年を迎えたのを機会に,工業技術院,労働省などの後援を得て,昭和50年に第 1
回が開催されました.
本年度は,第40回競技会を平成26年10月25日と26日に兵庫県尼崎市で開催します.また,昨年実施された第39回競技会の
表彰式を平成26年 6 月の定時総会時に行います.
5.7
出版物等
5.7.1
協会誌“軽金属溶接”
協会誌「軽金属溶接」は,軽金属溶接技術会設立当初から発行し,論文,報告,講座,解説,資料,統計,随想,委員会
報告,業界ニュースなどを掲載しています.本年度は,通巻616号から627号までを発行する予定です.
5.7.2
協会規格
制定又は改正された協会規格を発刊します.
5.7.3
見学会
本会会員を対象とした見学会を必要に応じて開催します.
5.8
関係団体との交流
海外,国内の関係団体との交流を従来から積極的に行っていますが,本年度も標準化,技術の普及等に関しての委員の派
遣,講師の派遣等を通じて関係団体との交流を積極的に行い,その輪を広げます.
5.8.1
他学協会との交流
昨年から引続き積極的に他の学協会との交流をはかり,協会の活動範囲を広げます.
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(一社)日本溶接協会との交流
(一社)日本溶接協会のご指導のもと,溶接管理技術者及び溶接技能者の国際認証化対応に取組みます.
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(一社)摩擦接合技術協会
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異種金属の接合に関する JIS 開発および JIS Z 3607(炭素鋼の摩擦圧接作業標準)の改正を共同で進めます.
5.8.2
国際標準化事業(ISO)等に対する協力
ISO/TC44(溶接),ISO/TC58(高圧ガス容器),ISO/TC135(非破壊試験)及び国内審議団体である(一社)日本溶接協
会,高圧ガス保安協会,(一社)日本非破壊検査協会及び JIW 第 3 委員会へ委員を派遣し,審議に協力します.
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