現場写真撮影基準 - 旭川市水道局

現場写真撮影基準
- 1 -
現
場
写
真
撮
目
影
次
第1章 工事写真の目的
1−1
工事写真の目的と重要性
1−2
工事写真の種類
1−3
工事写真の用件
1−4
撮影計画
1−5
撮影方法
第2章 工事写真の管理
2−1
工事写真の「写真管理基準」について
2−2
撮影頻度
2−3
写真の整理
第3章 工事写真の撮影
3−1
工事写真の構図と撮影方法
3−2
土木工事の共通的な撮影方法
3−2−1 着手前写真と完成写真
3−2−2 各写真の組み合わせ
3−2−3 施工状況写真
3−2−4 材料検収写真
3−2−5 出来高管理写真
3−2−6 品質管理写真
3−2−7 検査状況写真
3−2−8 安全管理写真
3−2−9 交通管理写真
3 − 2 − 10 災 害 写 真
3 − 2 − 11 仮 設 工 写 真
第4章 下水道工事写真の撮影
4−1
管路施設
4−1−1 一般事項
4−1−2 土
工
4−1−3 基 礎 工
4−1−4 管 渠 工
4−1−5 人孔築造工
4−1−6 桝 工 事
4−1−7 推 進 工
4−1−8 仮 設 工
4−1−9 地盤改良工
第5章 現場写真撮影基準
第6章
現場写真撮影チェックリスト
- 2 -
基
準
第1章
1−1
工事写真の目的
工事写真の目的と重要性
近年、我が国の社会資本の整備は目覚しいものがあり、全国各地で、道路、河川、ダム、公
園、下水道等の公共土木工事が実施されている。これらの土木工事における施工技術も年々改
良され、新技術や新材料が用いられるようになり、それらの新しい技術に対応する施工管理手
法を確立し、それを実施することが必要となっている。
また、これに伴って、施工者の技術力の向上と発注者の事業執行体制が変化し、工事の執行
についても施行者の自主的な判断にゆだねられることが多くなっている。こうした時代の変化か
ら 、「 施 工 管 理 」 の 一 環 と し て 、 工 事 写 真 の も つ 役 割 は 極 め て 重 要 な も の と な っ て き て い る 。
すなわち、工事写真は、工事の各施工段階における施工状況の記録であり、また、完成後に
明視できない箇所の出来形確認資料となるものであると同時に工事の検定の際あるいは工事完
了後に問題が生じた時などの場合には、重要な証拠資料ともなるものである。
「 施 工 管 理 」 と は 、「 土 木 工 事 共 通 仕 様 書 」( 以 下 「 仕 様 書 」 と い う 。) に よ り 、 次 の 4 つ に
より構成されている。この中で写真管理は、施工管理のひとつの手段として位置づけられてお
り、このことから従来、その都度適宜に行なわれていた写真による工事施工管理は、体系的、
総合的なものとして、工事写真そのものとその整理記録された形としての工事写真帳のもつ意
義も、その目的にそって最大限に活用できるものが要求されてきている。このことは受注者の
みでなく監督、検査の立場にある発注者サイドにおいても充分理解しておく必要がある。
工 程 管 理
施 工 管 理
出 来 形 管 理
品 質 管 理
写 真 管 理
工事写真は、施工管理の手段として、各工事の施工段階及び工事完成後明視できない
箇所の施工状況、出来形寸法、品質管理状況、工事中の災害写真等を撮影し整理するも
のとする。
さて、それでは工事写真が発注者サイドなり受注サイドにおいて、どのような根拠により、
どのような段階において要求されるかということに触れておきたい。
ま ず 旭 川 市 水 道 局 の 建 設 工 事 請 負 契 約 書 第 14条 で は 、
(工事監督員の立会及び工事記録の整備等)
第 14条
乙は、設計図書において工事監督員の立会のうえ調合し、又は調合について見本検査を
受けるものと指定された工事材料については、当該立会を受けて調合し、又は当該検査に
合格したものを使用しなければならない。
2. 乙 は、 設 計図 書 にお いて 工 事監 督 員の 立 会 の 上 施 工 す る も の と 指 定 さ れ た 工 事 に つ い て は、 当 該
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立会を受けて施工しなければならない。
3.乙は、前2項に規定するほか、甲が特に必要があると認めて設計図書において見本又は工事
写 真 等 の 記 録 を 整 備 す べ き も の と 指 定 した工事材料の調合又は工事の施工をするときは、設計
図 書で 定 める と ころ によ り 当該 記 録を 整 備 し 、 工 事 監 督 員 の 請 求 が あ っ た と き は 、 当 該 請 求 を
受けた日から7日以内に提出しなければならない。
4.工事監督員は、乙から第1項又は第2項の立会い又は見本検査を請求されたときは、当該請
求を受けた日から7日以内に応じなければならない。
5.前項の場合において、工事監督員が正当な理由なく乙の請求に7日以内に応じないため、そ
の後の工程に支障をきたすときは、乙は、工事監督員に通知した上、当該立会又は見本検査
を受けることなく、工事材料を調合して使用し、又は工事を施工することができる。この場
合においては、乙は、当工事材料の調合又は当該工事の施工を適切に行なったことを証する
見本又は工事写真等の記録を整備し、工事監督員の要求があったときは、当該請求を受けた
日から7日以内に提出しなければならない。
6.第1項、第3項又は前項の場合において、見本検査又は見本若しくは工事写真等の記録の整
備に直接要する費用は、乙の負担とする。
と規定されている。
したがって、請負人即ち受注者サイドにおいては工事監督員の求めに対していつでも提示で
きるように「一連の写真」について万全の準備をしておくことが必要である。
次に工事が完成すると発注者サイドの検査を受けることになるが、検査員が検査に当たって工
事監督員又 は請負人に写真の提出を求めたり、あるいは破壊検査、検査後の出来形変化のおそれ
がある場合等に、写 真 の提 出を 求 め たり 記録 し てお く こと な ど、 各 工種 ご とに 、 実施 状 況、 出
来形及び品質の適否を判定する方法としていかに工事写真が高いウェイトを占めているかが判
る。
さて、写された写真がいかに良く写っていても、それが本来の目的に合致しなければ、その
写真は全く用をなさず無価値なものとなってしまう。したがってこの手引では、仕様書でいう
施 工 管 理 の 手 段 と い う 面 か ら 、ど う す れ ば 工 事 写 真 が そ の 目 的 に 合 致 し た い わ ゆ る「 良 い 写 真 」
となるか、基本的な事項について解説していきたい。
1− 2 工 事 写 真 の 種 類
工事写真には、撮影する目的によって次の種類に分けられる。
着手前写真
完成写真
現況写真(状況写真)
施工状況写真(工種別)
設計と現地との不一致写真
材料検収写真
工事写真
出来形管理写真
品質管理写真
検査状況写真
安全管理写真
交通管理写真
災害写真(工事現場内)
その他(公害、環境、補償、社内検査)
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1− 3
工事写真の要件
先に述べたとおり、工事写真はいかに良く写っていても、それぞれの目的に合ったものでな
ければ全く無価値に等しいわけでその写真を生かすためには、文書等と同じく、次の6つの要
素 が 盛 り 込 ま れ て い な け れ ば な ら な い 。( 5 W 1 H )
①
何を
What
②
だれが
who
③
どこで
Where
④
いつ
When
⑤
いかに
How
⑥
なぜ
why
一見、これらの要素をすべて1枚の写真に盛り込むことは非常に難しいように思われるが、た
とえこれらのひとつが欠けたとしても、写真としては全く無価値なものとなってしまっている例
が非常に多い。
①
何 を (What)
撮影する被写体は何か、施工状況なのか、寸法の確認なのか、数量の検
収なのか、写真にはそれぞれの目的があるはずである。目的物を適確に
とらえることが必要である。場合によっては2つ以上の目的が1枚の
写真に写されることもある。
②
だ れ が (Who)
撮影担当者はだれなのか。
③
ど こ で (Where)
どこの場所でどこを写すのか―例えば工事着手前と完成後の写真は、
同じ位置から同じアングルで撮影することが必要である。
④
い つ (When)
工事は常に進行しており、ものによっては同一工程の繰り返しによっ
て 完 成 す る 工 事 も あ る 。 し た が っ て 撮 影 の 時 期 ( W hen) は 、 施 工 順
序、工程及び進捗状況の把握、判定に欠かすことのできない要素であ
る。
⑤
い か に (How)
どのような方法で―ということであり、例えば三脚などの使用器具や
夜間における人工光源等撮影方法のことで、多分に技術的な要素であ
る。
以 上 の 5 要 素 の ほ か 、 ⑥ 「 な ぜ ( W h y)」 の 要 素 が あ る 。 な ぜ そ の 写 真 が 必 要 な の か 、 寸 法
確認のためか、工程管理のためか、工事記録として残すためか―アルバムには、タイトルを明示
して整 理 す る こ と が で き る 。 これら6つの要素を写真に盛り込むために、被写体で判定できない
ものを小黒板に記入して同一画面 に写し込み、被写体との関連を明示するか、写真説明で付記又
は図示する等の方法でこれらの要素の表 現 に 万 全 を 期 す こ と が 必 要 で あ る 。
1− 4
撮 影 計 画
工事写真は、前にも述べたように場当り主義で撮っていては、施工管理という観点からでは
全く無価値に等しいものとなる。それぞれの目的に合致した写真を撮るということが基本であ
る。
そのためには、計画的に撮るということが必要である。忙しさのあまり「撮るだけ撮ってお
い て 後 で 何 と か す る 。」 と い う こ と で は 、 い く ら 枚 数 が 多 く て も 、 本 当 に 必 要 と す る 写 真 が 抜 け て
しまって手戻り を 生 じ た り 、 不 経 済 と な る こ と が 多 く 見 受 け ら れ る 。 こ れ で は 「 施 工 管 理 」 は
不充分となってしまう。
したがって、工事の実施予定工程表を作成する段階で同時に工事写真の撮影計画を立ててお
くことが必要である。
撮 影 計 画 を 立 て る に 当 た っ て は 、「 工 事 写 真 の 条 件 」 で 述 べ た 5 W 1 H の 要 素 を 含 め て 、 次 の
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ことを明らかにしておかなければならない。
何を
どこで
どんな方法で、撮影するか。
いつ
だれが
すなわち、工種、種別、撮影項目ごとに「何を」撮影するか、被写体を明確にとらえて撮影
す る こ と 、 実 施 工 程 に 従 い 「 ど こ で 」「 い つ 」 撮 影 す る の か ― あ ら か じ め 方 針 を 決 め て お く 必
要がある。
施工状況写真等については、撮影位置や撮影アングルを事前に決めておくことにより、手戻
りや撮影洩れを防止することができる。
また、出来形写真については共通仕様書及び特記仕様書に定める出来形管理の寸法、測定点
の検討と相まって各工種ごとにその工種の進捗方法に適応した撮影計画を立て、撮影洩れの防
止を図らなければならない。
さて、以上のようにして撮影方針が決定すると、ひとつの工事あるいは工種を通じて、写真
の撮影から整理、写真帳の編集まで「だれが」責任をもってやるのか、撮影担当者を定めてお
く 必 要 が あ る 。( 工 事 の 規 模 、 工 事 に よ っ て は 補 助 者 を 定 め て お く と よ い 。) 通 常 、 担 当 者 は 主
任技術者又は現場代理人がこれに当たる。
この撮影担当者が、工事中、現在の状況と進捗状況を常に把握しながら、工事監督員と密接
な連絡をとって、計画的に撮影を行ない、その都度整理していくことによってより効果的な工
事 写 真 が 得 ら れ 、 ア ル バム編集も容易になると同時に、完成後、検査を受ける際にも施工管理上
万 全を 期 され る こ とと に な る。
さて、実際の撮影は、以上の撮影計画に従って、工程の進捗と合わせながら実施するわけである
が 、こ こ で 最 も 重 要 な こ と は 撮 影 の 時 期 で あ る 。
工事は、予定工程に従って常に進捗しており、写真撮影のために工程は止まってもくれない
し、後戻りもしてくれない。したがって、撮影担当者は自分だけでなく、現場に直接携わって
いる工事担当者にも、撮影計画を周知させて、タイミングをはずすことなく撮影できるように
あらかじめ措置を考えておく必要がある。
1− 5
撮 影 方 法
工事写真の撮影にあたっては、カメラ、測定尺、黒板等の取扱い方等について比較的軽視さ
れやすいが、これらを良く理解することにより、適切な工事写真または自分が撮影しようとし
た写真が撮影できるものである。特に黒板、測定尺については充分留意して構図内での位置を
決める必要がある。
ここでは、工事写真として、特に施工管理技術に加えて現場の撮影条件に対処できる撮影方
法および考え方(取扱い方)と、カメラ、測定尺、黒板等について基礎的事項について記述す
る。
1− 5− 1 撮 影 に 必 要 な 器 具
(1) カ メ ラ
35ミ リ カ メ ラ 、 ポ ラ ロ イ ド カ メ ラ 、 水 中 カ メ ラ 、 交 換 用 レ ン ズ 、 ス ト ロ ボ 、
三脚など。
(2)
測定尺
箱尺、折尺、ノギス、リボンテープ、法定規、三角スタッフ、ポールなど。
測定尺の使用に当たっては、被写体の形状、寸法に対する許容寸法の単位を読み取れる
ものを選択すること。
また、路盤工定規など現場で製作した測定器具を使用する場合には、その測定尺の目盛
を証明する写真を必ず写し込むこと。
測定尺は、撮影対象物の明暗によって着色するなどして使用すると良い。
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(3)
小黒板
下図の規格のものとし、あらかじめ白色ペイントで、枠どり及び必要事項を記
入しておくとよい。
150㎜
600㎜
工 事 名
50㎜
工
種
50㎜
位
置
50㎜
形状寸法
450㎜
月
日
〈記入要領〉
(イ )
工事名
設計書記載の工事名を記入する。
(ロ )
工種
(ハ )
撮影月日
(ニ )
位置
設計書の種別、細別にとらわれず工事の種類を記入する。
必要により時間も記入する。
場所、測点などを記入する。
なお、出来形管理等の場合には、次の項目を追記入する。
(ホ )
撮影対象物の設計寸法又は、数量
( 1 回 の 撮 影 に 設 計 寸 法 を 2 以 上 写 す と き は 略 図 に 付 記 す る 。)
(4)
1− 5− 2
(ヘ )
立会監督員
(ト )
略図
あて木
立会した場合に、工事監督員のサインを入れる。
撮影対象物の略図を記入する。
先 端 を 鋭 角 と し 、 10㎝ ご と に 赤 白 ペ イ ン ト で 色 分 け す る 。
撮影の一般的留意事項
撮影の実施に当たっては、先に述べたように「何を、いつ、どこで、だれが、どんな方法」で
撮るか、ということを念頭において行なわなければならないが、更に万全を図るため一般的な
留意事項を次に掲げる。
(1)
撮影時期を逃がさず適期に撮影すること。例えば、河川工事等で締切り内で施工した
も の 、又 は 構 造 物 等 の 施 工 で 完 成 後 に 埋 戻 し す る も の な ど 施 工 後 明 視 で き な い も の は 、
特に撮影時期を失わないよう注意すること。このような場合には、後日撮り直しがで
きなくなるものであるから、露出時間、シャッタースピード、絞り、焦点、光源など
撮影技術に充分注意するとともに、不良撮り直し防止のため同一写真を2枚以上撮影
しておくことが望ましい。
(2)
路盤厚測定写真等のように、同じ工種の写真を何枚も撮影する場合には、前述の小黒 板
に必要事項を記入して写真に写し込むことはもちろんのこと、できるだけ周囲の地形、
地物、測点杭などの背景をとり入れることにより、その写真の撮影箇所の要素をはっき
りさせること。
(3)
鉄筋間隔測定写真のように細部撮影をする場合には、前述した「箇所」が不明瞭にな
りやすいため、同一被写体で遠近の組写真とするなど特に工夫が必要である。
(4)
寸法確認等の写真は、被写体に対するカメラの位置によって極端に映像が変わる。
測定尺をあてて寸法を表示する写真を撮影する場合は、カメラアングルが悪いと正確
な寸法が表示できない。したがって測定尺とカメラの位置は水平になるようにし、被写
体の中心で、しかも直角の位置から撮影することが大切である。また、地形の関係上
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どうしても鋭角でないと撮影できない場合には、測定尺に薄い「あて木」を使用する
か 、又 は「 水 糸 」を 張 る な ど し て 測 定 値 が 判 読 で き る よ う 撮 影 す る こ と が 必 要 で あ る 。
(5)
工事写真の採光は、大部分が自然光を光源とするのが普通であるが、被写体と光源の
位置を考慮し、適切な時間を失わないようにしなければならない。
また、現場の状態と工事の進捗状態によって、逆光線撮影しかできない場合は、人工
光源を使うか又は露出を適正にするかして、できるだけ鮮明な映像が得られるような
手段を考慮する。
例外ではあるが、このような被写体の場合には曇天の方がよい場合もある。
現場も被写体も千差万別であり、被写体又はその現場に合った撮影上の工夫が必要で
ある。
工事監督員とは、常に密接な連絡をとること。特に工事監督員の指示により立会を受
けることとされている工種、工程については忘れずに立会を求め、できれば写真の中
に立会監督員も写し込むこと。
(6)
第2章
2− 1
工事写真の管理
工事写真の「写真管理基準」について
写真管理基準は、工事写真の管理について、各発注機関で定めているものである。
北海道建設部においても、共通仕様書に掲載している。
「写真管理基準」は各発注機関により多少違うので、受注者は必ず発注機関のものを使用する
こと。
2− 2
撮 影 頻 度
撮影頻度は工種、撮影種別、施工延長、カメラアングルなどによって異なるが、一般的には
出来形写真(検査、品質を含む)のように測定尺の目盛りと背景(区間の出来形状況)を撮影
する場合、及び全景と部分の組合わせによる場合の、1枚の写真で明視できる範囲が一つの頻
度を決める基準になる。
撮影頻度は、写真管理基準等において撮影基準一覧表に工種、種別、撮影項目、撮影時期別
に回数等が記載されている場合もある。
工事現場ではこの頻度が必ずしも適切とは限らないので、次の注意事項を参考に頻度につい
て検討するとよい。
(1)
撮影基準一覧表の撮影項目および撮影頻度は標準を示したものであるから、工事内容に
より必要に応じて増減することができる。
(2)
撮影頻度中の1施工単位とは、施工箇所の1ブロックを言う。ただし1ブロックでも形
状寸法、規格等が変わるごとに1施工単位とする。
(3)
施工延長の長短にかかわりなく1つの工事について1回撮影すること。
例
着手前全景、工事完成、同じ作業を工事期間中連続して繰返す作業状況で地形場所
が変わっても作業状況が変わらないもの。
(4)
施工状況写真、機械の種類と作業方法および工事仕様書に定められている施工方法を撮
影する場合、それぞれの方法の種類と、同じ種類でも地形が異なる場合とか、工区別な
どが撮影頻度の基準になる。
(5)
構造物の形状と地形、カメラアングル、工事規模の大小などによって頻度が異なる。
(6)
監督体制の如何に係わりなく、カメラと撮影技術の機能が撮影頻度の最小単位となる。
(7)
工事監督員の立会確認および検査の適否によって、撮影頻度を減少することはない。
(8)
出来形管理基準の測定頻度が撮影頻度より密な場合は、測定間隔の2倍あるいは3倍お
きに写真で明視できる範囲で測定する。
(9)
2− 3
極端に頻度を多くして不経済になることは避けなければならない。
写真の管理
さ て 、で き 上 っ た 写 真 は 、1 枚 1 枚 で は そ れ ぞ れ 目 的 を 持 っ た 価 値 の あ る も の で あ っ て も「 施
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工管理の手段」という面から見た場合には、整理、保存の方法の良し悪しによって撮った写真
の意味がなくなってしまうことがある。
したがって、撮影した写真をただ漫然とアルバムに並べるだけでなく、工種、種別、細別ご
とに工事の進捗状況に従って相互に関連性を待たせながら整理しなければならない。
(1)
写真の大きさ
撮影後は、すみやかに現像の上密着焼付けを行い、1枚ずつ撮影の適否を確認したあと
必要なものをサービス版を標準としてプリントする。
(2)
色
彩
工 事 写 真 は 、カ ラ ー を 原 則 と す る 。道 の 土 木 工 事 共 通 仕 様 書 で は「 地 盤 、岩 盤 線 の 写 真 、
塗 装 の ケ レ ン 及 び 塗 装 の 写 真 等 は す べ て カ ラ ー 写 真 と す る 。」 と し て 、 他 は 白 黒 、 カ ラ
ーどちらでも良いことになっているが、今日の社会情勢下ではむしろカラー写真が常識
となっている。
(3)
整 理 編 集
工事写真として目的を完全に満たして撮影されても、写真の整理方法が悪いとわかりに
くくなったり、記録写真、出来形写真としての価値が半減することもある。
アルバムに整理するときは、工種、細別、撮影項目ごとに分類し、工事の進捗状況に合
わせて仮に編集して、工事の進捗につれて編集替えできるようにするとよい。
説明が必要な写真については、余白に所要の説明を付記するが、別紙に作成してのり付
け す る な ど と と も に 、「 拡 大 写 真 、 部 分 写 真 等 に つ い て は 、 図 面 等 を 添 付 し て わ か り や
す い 編 集 を す る 。」 こ と が 肝 要 で あ る 。
(4)
ネガの整理
1) 工 事 監 督 員 の 指 示 が あ っ た 場 合 に は 、 ネ ガ ア ル バ ム に 索 引 番 号 を 付 け て 整 理 し 提 出 す
る。
2) フ ィ ル ム は 24枚 撮 り を 使 用 す る こ と 。
3) デ ジ タ ル カ メ ラ の 場 合 は 、画 素 数 3 0 0 万 程 度 と し て C D − R で 提 出 す る こ と が 出 来 る 。
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第3章
工事写真の撮影
工事写真の撮影にあたっては、各被写体の目的を充分理解した上で、最も適切な撮影時期、
範囲、位置およびカメラアングル等を考え、各被写体に目的にあった構図と撮影方法で撮影す
る必要がある。
3− 1 工 事 写 真 の 構 図 と 撮 影 方 法
3− 1− 1
工事写真の構図
工事写真の被写体の特性として、面的のもの、線的のもの、深いもの、浅いもの、撮影場所
の制約のあるものなど色々とある。
そのため、各々の特性に応じた構図と撮影方法を考える必要がある。
①
構図としては
・一定区域
・ある区域の一部
・小範囲
・一断面
・連続性
②
撮影方法
・全景撮影
・部分撮影(細部撮影)
・遠景をとり入れた部分撮影
・連続撮影
・パノラマ撮影
工事写真の構図を考えると、次の各写真で記録する。
(1)
全景写真
全工事区間または構造物全体を一コマで撮影した写真を全景写真という。
全景写真として一コマで撮影できないときは、連続撮影して継ぎ合わせてもよい。
全景写真は、全体的施工状況を被写体とする写真として重要であるが、工事着工前と完
了後の対比、工事施工場所の確認、周辺の現況把握写真としても必要である。
全景写真の撮影目的にもよるが、次のことをとくに留意する必要がある。
(2)
(3)
(4)
(5)
①
記載事項を書き込んだ黒板を入れる。
②
起終点にポールまたは旗を立てる。
③
施工計画、延長を入れる。
④ 測定尺を入れる。
部分写真
工 事 全 体 ま た は 施 工 状 況 出 来 形 管 理 等 の 細 部 、 ま た は 一 部 を 被 写 体 と し て 撮 影 した写真
で、全景写真に対しての「部分」を 表 わ す も の で あ る か ら 、部 分 写 真 の み で 位置 関 係 等( 特
徴 ある 背 景 、周 囲 の 物体 ) が 明 確 な 写 真 で な け れ ば な ら な い 。
追い写真
全工事区間の状況を起点から順次図3−1のように撮影して状況を記録する。各写真は
極力連続して撮影 される ので同じ距離で撮影していくとは限らないため、構図のとり方によ
って内容の変更が多少変わることもあるので充分留意して撮影する必要がある。
つなぎ写真
横または縦方向に長い被写体(橋梁、擁壁、ダム等)を撮影しようとする時、標準レン
ズでは一コマの写真としては、よほど遠景になるか、または一部しか撮影できない場合
に は 、全 景 の 中 心 部 に 三 脚 を 据 え 、各 コ マ ご と に ダ ブ ら せ る 撮 影 し 、つ な ぎ 写 真 と す る 。
組写真
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工事の進捗状況を数枚の写真で撮影する。この写真の組合わせにより、工事の進捗や施
工状況が判るように記録した写真である。
3− 2 土 木 工 事 の 共 通 的 な 撮 影 方 法
工事写真の撮影にあたっては、撮影された写真が、現況、施工状況、位置、時期、寸法等の
判定、確認ができるように各発注者から示されている撮影基準の基づいて行うこととし、詳細
については、工事監督員と充分な打合せをするものとする。
撮影した写真の目的を明確にするために、写真の構図を考えることはもちろんであるが、さらに
黒板、 測 定 尺 等 を 入 れ た り 、 使 い 慣 れ た カ メ ラ で 撮 影 す る こ と が よ い 工 事 写 真 の 基 本 で あ る 。
工事写真の撮影にあたっては撮影方法の基本として、次のことに留意する必要がある。
①
出来形、施工状況、材料検収等の目的を理解し、目的に合った写真を撮影する。
②
撮影場所、範囲、位置、測点等を写真に写しこめるカメラアングルを検討する。
③
工程計画を把握して、工事進捗にしたがい現場担当者と密接な連絡をとって最も適切な
撮影時期を選んで撮影する。とくに撮影時期を失わないように留意する。
④
必要枚数以上撮影しない。
⑤
必要な写真の撮り残し、撮影ミスをなくする。
⑥
完成後明視できない箇所について、充分留意し正確な写真を撮影する。
⑦
目的に合った写真を撮影するため、構図、撮影方法を工夫する。
⑧
同工種の写真を数枚撮影するときは、背景と必要事項に記載した黒板を写しこむ。
⑨
細部写真(鉄筋の配筋等)はどこを撮影しているのか不明確になることが多いので、黒
板を入れることのほかに、全景写真等と組合わせを考えて撮影するとよい。
⑩
出来形寸法を確認するためにはカメラの位置により、映像が自分の意に反したものとな
ることが多々あるので、視差、カメラアングル等を留意する。
⑪
被 写 体 の 光 源 の 位 置 を 充 分 判 断 し て 、適 正 露 出 で 撮 影 す る 。場 合 に よ っ て は 、ス ト ロ ボ 、
フラッシュを使用する。
以下に、共通的な撮影方法として、各工事写真の代表的な項目について記す。
3− 2− 1
着手前写真と完成写真
各工事の着手前と完成写真は、写真の目的からしてアルバムの第1項に両者を対比して整理
されるものである。
このために次の点に注意して撮影することが必要である。
①
構図は工事区間全体の状況がつかめるように注意する。
②
撮影位置を選定し同一方向、同一箇所がつかめるように注意する。
カメラは同じカメラで、レンズは同じ焦点距離のもので撮影する。
③
背景には建物、構造物、特定の地形等固定されたものを写しこむ。
④
工事の起終点にポール・旗などをたて、測点、延長、流水方向等を「朱インク」で書き
こむ。被写体の内容を記載した黒板を写しこむ。
⑤
着手前写真には、丁張設置した後撮影するとよい。
⑥
構造物の完成写真は、正面、側面、斜め、俯瞰のいずれの構図が適しているか、位置を
考えて撮影する。
3− 2− 2 各 写 真 の 組 合 わ せ
各種撮影方法によって撮影された工事写真を組合わせて使用することにより、より一層撮影
目的を明確にすることができる。
(1) 全 景 写 真 と 部 分 写 真 の 組 合 せ
被写体が面的に広く、線的に長い場合は、はじめに全景を写してから細部の写真として
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3− 2− 3
(1)
部分写真を撮影する。部分写真は、全景写真のどの部分であるかが明確にできるような
写真であることが必要である。
施工状況写真
施工状況写真
施 工 状 況 写 真 は 、施 工 方 法 を 示 す 写 真 で 各 工 種 ご と に 各 施 工 段 階 に 合 わ せ て 、施 工 状 況 、
施工時期、出来形等の進捗状況の概要を把握するために撮影するものである。そのため
に 、 出 来形 管 理 写 真 と と も に 工 程の 記 録に も な り、 工 事 全 体の 判 定資 料 に 用 いら れ るも の で
ある。
施工状況写真の撮影にあたっては、工事規模および工事の形態によって一概に決めるこ
とが難しいので、撮影にあたっては各発注者の撮影基準または工事監督員と細部につい
て連絡を密にして、協議の上必要な工事写真を撮影する。
施工状況写真としては次のことに留意するとよい。
①
全体的な工事進捗状況を撮る写真
工事規模、工期によるが工事着手前写真と同じ位置で週1回、月1回と期日を決めて工
事箇所の全景を撮影する。
②
定点での出来形写真
前項とダブル箇所が起こることもあるが、工事区間中数箇所を選んで定位置、定方向、
同一焦点レンズのカメラで指定日に撮影し、工事の進捗と各工区の状況を記録する。
③
(2)
特に、現場で災害、事故等が発生したときには出来形の裏付ともなる貴重な写真である
ので黒板には必ず年月日を入れて撮影する。
撮 影 に あ た っ て は カ メ ラ ア ン グ ル 、シ ャ ッ タ ー チ ャ ン ス に 留 意 す る こ と は 当 然 で あ る が 、
さらに現場での施工状況、建設機械の配置、設計図書の内容および仕様書の規定などを
充分理解して撮影することが大切である。
設計図書と現場の不一致の写真
設計図書と現場との不一致の写真は、工法や施工方法の変更に重要な資料となる。その
主なものをあげると次のとおりである。
①
設計図書と工事現場の状況が一致しない場合。
②
設計図書の表示が明確でない場合。
③
地質、湧水、岩盤線の位置等、工事の進捗による施工条件が違う場合。
④
予期することのできない特別の状態が生じた場合。
このような状態が発生した事実を発見したら、受注者は直ちに書面をもって工事監督員に通
知し、その確認を求めなければならない。
このとき工事監督員に提出する資料の一部として、写真は実測図、調査資料(調査報告書)
とともに重要なものとなる。
撮影は次の点に留意して時期を逸することなく行うことが必要である。
①
現地に標示(マーキング等)をし、丁張が完了した直後に撮影する。
②
地質、盛土材料の品質などが変わったところをカラーで地質、材料の状況を撮影する。
③
黒板には測定位置、測定値を記入して写しこむ。
④
全体的な全景写真と部分写真が必要となる。
⑤
複雑な箇所の場合は監督員と打合せて撮影する。
⑥
立会状況を写しとるか、または黒板に立会者の氏名を記入する。
3− 2− 4
材料検収写真
工事に使用される主要材料のうち、使用後において規格、数量、品質等が確認できなくなる
ものについては材料が現地に搬入された時点で、これらが確認できるように撮影する。
- 12 -
(1)
撮影項目と撮影要領
撮
影
項
目
○鋼矢板
撮影要領(内容・留意事項)
・鋼矢板の形状寸法(タイプ・長さ)が確認できるよう
に撮影する。
・リボンテープを用いて長さが確認できるよう撮影する。
・ペンキ等で鋼矢板に1mごとにマーキングをして、テ
ープを合わせて撮影する。
・鋼矢板の枚数が確認できるように撮影する。
○鋼管杭
・鋼管杭の形状寸法(径、厚さ、長さ)が確認できるよ
うに撮影する。
・上杭、下杭を用いる場合は、黒板に上、下の区分を記
入する。
・径、長さを1枚の写真に納めることがむずかしいとき
は、2枚の写真に分割して撮影する。
・長尺ものは1本だけペンキで1mごとのマーキングを
して撮影するように心がける。
○鋼製支保工
・トンネル支保工の規格、頂板、長さ等の形状寸法が確
認できるように撮影する。
・形状寸法は各々のタイプごとにどこの部分の支保工で
あるか、黒板に略図を記入して撮影する。
○PC杭
・PC杭の径、厚さ、長さ等の形状寸法が確認できるよ
うに撮影する。
・プレキャスト杭は保管制約があるので、保管状況も撮
影する。
・PC杭のひび割れ試験は、載荷の状態を撮影する。
・杭の規格、載荷荷重、ひび割れ発生の有無、立会者を
黒板に記入して撮影する。
○コンクリートブロック
・現場に搬入された製品の形状寸法が確認できるように
撮影する。
・重量の確認状況は必要に応じて撮影する。
・現場に搬入された製品からコアーを抜きとった状況写
真を撮影する。
・現場に納入された製品と関連がわかるように、製作年
月日を入れて撮影する。
○木矢板
・木矢板の形状寸法(幅、厚さ、長さ)が確認できるよ
うに撮影する。
◎注意事項
①バックに現場状況の一部を入れて撮影するように心がける。
②立会者を入れて撮影するとよい。
③黒板には設計値と検測寸法を対比して記入し撮影する。
なお黒板には検測年月日も入れるように心がける。
- 13 -
備考
3− 2− 5
出来形管理写真
出来形管理は、施工段階において、設計図書および仕様書に示された設計値と出来形寸法と
の対比を行い、出来形の確認ができるように撮影する。
特に、工事完成後不可視の部分については、工事完成後明確に確認できるように撮影する。
(1)
工事項目と撮影要領
撮
影
項
撮影要領(内容・留意事項)
目
○一般構造物ブロック張
備考
・ブロック張り作業に合わせて基礎材料を塡充する場合
は、ブロックと合せて厚さを測定する確認状況を撮影
する。
・施工後において、法長または高さの出来形確認状況を
撮影する。
○コンクリート工
・基礎材の幅と厚さの出来形確認状況。
・型枠取外し後、幅、高さ、厚さの出来形確認状況を撮
影する。
○街
渠
○排水工
・施工後、幅、高さ、厚さの出来形確認状況。
・構造物が地下になる場合は、埋戻し前に幅、厚さ、長
さの出来形確認状況を撮影する。
・内空断面の寸法出来形確認状況も撮影する。
○アスファルト舗装(打
換修繕も含む)
・コアー採取厚さ測定および舗装厚(コアー)の出来形
確認状況を撮影する。
・コアー採取厚さを測定の時は、交通安全管理(バリケ
ード)等を考慮し撮影する。
○路盤工
・整正後の整正状況
・基準高、凹凸、横断勾配の確認状況。
・撮影する際は、立会者を入れて撮影するとよい
・整正後の厚さ、出来形確認状況。
○基礎工(矢板基礎)
・打込前の矢板長および打込後の位置、打込状況、数の
確認状況。
・完了後の通りおよび枚数を目視できる写真を撮影する。
・ 打 込 み 前 に 各 矢 板 に 1 m あ る い は 0.5m ご と の 寸 法 と 番
号を記入して撮影する。
◎注意事項
①撮影する箇所は原則として出来形を検測する測点において、また構造物については出
来形の管理を行う箇所で検測と同時に各々撮影する。
②黒板には設計値と出来形寸法を対比して記入し撮影する。
③擁壁工、ブロック積工、橋台工、橋脚工等のように、完成後明視できない部分のある
構造物については、埋戻し前に、根入れ寸法の確認ができるように撮影する。
3− 2− 6
品質管理写真
工事は、その現場で目的物の築造を施工するもので、検査に不合格となっても他の製品と代
替することが不可能な場合がある。したがって、工事の施工中に検査に合格するように品質
管理をしていくことがとくに要求される。従って、試験室または施工現場において実施する
試験、測定等については後で試験等の状況が確認できるように撮影する。
- 14 -
3− 2− 6− 1
コンクリートに関する品質管理基準
セメント・コンクリートの品質管理基準としては、スランプ試験、空気量測定、圧縮強度試
験、曲げ強度試験等の必須試験と必要に応じ仕様書等により試験を行うが、その試験状況が
確認できるように撮影する。
撮影項目と撮影要領
(1)
撮
影
項
目
撮影要領(内容・留意事項)
○骨材粒度試験
・試験器具も含めて撮影する。
○スランプ試験
・試験状況を試験器具も含めて撮影する。
○空気量測定
・測定状況を測定器具も含めて撮影する。
○圧縮強度試験
・供試体の作成年月日、製作状況、試験状況を試験機も含
備考
めて撮影する。
○フロー値測定
・測定器具も含めて撮影する。
○膨張率測定
・測定器具も含めて撮影する。
○打設温度測定
・温度計の目盛が確認できるように撮影する。
○養生温度測定
・測定器具も含めて撮影する。
○テストハンマー強度試験
・測定器具を含めて撮影する。
◎注意事項
① 写 真 に は 黒 板 ま た は 掲 示 板 を 使 用 し 、何 の 試 験 ま た は 何 の 測 定 で あ る か 試 験 名 を 明 記 し 、
撮影する。
②試験および測定等に使用した機器類は後で確認できるように撮影する。
③試験および測定の年月日は必ず明記して撮影する。
3− 2− 7
検査状況写真
検査状況写真は、工事の実施状況の検査または工事の出来形および品質の検査等の実施状況
を 撮 影 す る 。な お 、出 来 形 お よ び 品 質 の 検 査 実 施 状 況 写 真 は 、設 計 図 書 、仕 様 書 等 と 対 比 し 、
出来形および品質検査基準に基づき撮影する。
(1)
撮影項目と撮影要領
撮
影
項
○材料検査
目
撮影要領(内容・留意事項)
備考
・外形寸法、検査実施状況について各項目ごとに1回撮
影する。
○段階検査
・工事の施工検査、立会施工の実施状況を各項目ごとに
1回撮影する。
◎注意事項
①工事完成後、明視できない箇所については、施工段階ごとの写真を撮影するように
心がける。
②外部からの観察、施工管理の状況を示す出来形図、写真等により当該出来形の適否
を判定することが困難な場合は、必要に応じて破壊検査を行い、その状況写真を撮
影するように心がける。
3 − 2− 8
安全管理写真
工事を施工するにあたって、いかに安全管理に注意をはらい、工事を実施したかを把握でき
る安全管理に必要な施設の設置状況および直接作業に従事する作業員の安全確保の対策状況
が後で確認できるように撮影する。
- 15 -
(1)
撮影項目と撮影内容
撮
○標
影
項
目
識
撮影要領(内容・留意事項)
備考
・施工の安全を確保するための標識設置状況。標識は正
規のもの以外に補助標識も合せて撮影する。
○保安柵
・安全管理上必要な保安柵の設置状況。
・工事現場内立入禁止等の看板設置状況。
○足
場
・作業上必要な作業足場、足場板、手摺、落下防止網等
の設置状況。
詳細部が必要な場合は、アップで撮影する。
○道
路
・作業通路として設置した階段、桟橋の設置状況、通路
の高さ、幅等は詳細にアップで撮影する。
○防護柵
・工事作業員および一般通行者の安全管理を確保するた
めの防護柵設置状況。
○火薬庫
・火薬類による災害防止として設置した火薬庫、囲い、
立入禁止、防火用水等の設置状況。
○その他
・ 安 全 教 育 ( 安 全 作 業 標 準 )、 ツ ー ル ボ ッ ク ス 、 ミ ー テ
ィング等の実施状況。
・安全管理員または社内検査等による安全パトロールの
実施状況。
◎注意事項
① 火 薬 類 の 取 扱 い 責 任 者 が 明 確 に 確 認 で き る よ う に 撮 影 す る 。( 看 板 等 を 掲 示 す る )
②安全管理を推進するにあたって実施した、労働安全管理対策、工事安全管理対策、建
設工事の公衆災害防止対策等についても、具体的な実施状況写真を撮影する。
3− 2− 9
交通管理写真
工事を道路上で施工する場合には、工事現場における一般交通の安全かつ円滑な運行を確保
するため、工事現場に標示施設、防護施設等の設置や交通処理を行うものであり、その設置
状況や交通処理状況が後で確認できるように撮影する。
(1)
撮影項目と撮影内容
撮
○標
影
項
識
目
撮影要領(内容・留意事項)
・ 交 通 管 理 に 必 要 な 各 種 標 識 類 の 設 置 状 況 。( 予 告 標 識
類、規制標識類、工事標識、工事協力依頼標識等)
○交通処理
・交通処理に伴う規制標識、誘導標識等の設置状況、交
通整理員等による交通処理状況。
・標準類と交通処理状況を合わせて撮影することが望ま
しい。
○交通処理歩道
・仮歩道等を設置し、歩行者用通路として標識または誘
導員による安全確保の状況。
○交通処理横断
・生コン車等工事に関連した車輛の出入がある場合の交
通処理状況。
・横断歩道のある箇所の交通処理状況は、必ず撮影する
よう心がけること。
○歩行者誘導
・横断歩道が一時移動した場合、誘導員による歩行者の
誘導状況。
- 16 -
備考
○保安柵
・一般交通の安全かつ円滑な運行と事故防止対策のため
の保安柵設置状況。
○夜間交通処理
・夜間工事における交通処理状況、規制標識、誘導標識
および交通整理員等による交通処理状況。
◎注意事項
・工事現場で事故等が発生し、管理かし等の問題が生じた場合の証拠写真となる重要な
ものである。
3− 2− 10
災害写真(現場災害)
工事の施工途上において、異常な自然現象により災害が発生した場合は、速やかに災害状況
を撮影する必要がある。また、そのような災害が予想される場合は、着手前の状況を撮影し
ておくように心がける。
(1)
撮影項目と撮影要領
撮
影
項
目
撮影要領(内容・留意事項)
○被災前
・工事着手前の現場状況写真。
○災害防止措置状況
・二次災害を防ぐために施工された仮復旧工事の状況写
備考
真。
○被害中写真
・被害の変化状況がはっきり把握できるように撮影する。
増水による氾濫の場合は、水位計の値が把握できるよ
うに撮影する。
○被災後
・写真の大きさはキャビネ半切以上とする。
・写真には撮影何月日、流水方向(または路線の方向)
起終点および測点を朱インクで記入する。
・構造物等の被災は破壊状況を明確にするため、スタッ
フ、ポール、巻き尺を用いて標示し撮影する。
○その他(工事起因災
関係)
・想定される影響区域の物件調査状況。詳細部分につい
てはアップで撮影するよう心がけること。
・検測用に設置した機器類の検測状況と現場の状況を合
わせて撮影するように心がける。
◎注意事項
①
全景写真
・全景と延長を同一写真に納める。
・被災箇所は延長、被災箇所の下端まで同一写真に納める。
・被災延長および規模の大きい場合は、写真を数枚つなぎ合わせて全景とする。
・起終点には必ずポールを立てて撮影し、距離が判別できるようにする。
・起終点および測点を朱インクで写真に表示する。
②
部分写真
・横断地形が容易に判断できるようにする。
・復旧工法に応じて部分的に撮影する。
・道路の場合、断面幅員がわかるように撮影する。
③
異常気象時においては、日々の工事進捗状況が把握できる写真を撮影するように心
がける。
- 17 -
3− 2− 11
仮設工
仮設工は、指定仮設と任意仮設に大別される。仮設物は、工事施工上不要になった時点で撤
去されるため、その設置および撤去に関する記録は重要で、特に被災時の損害判定資料、あ
るいは設計変更等の資料ともなるものである。
指定仮設
指定仮設は、設計図書に規定されている事項を確認するための写真であって、それぞれ特性
が異なるため(仮道、仮橋、土留工、仮締切、覆工、水替等)チェックポイントは、一律で
ないので、目的対象物にあった撮影方法を定める必要がある。
任意仮設
任意仮設は、工法および形状寸法について施工者の裁量に任せられるが、工事施工上必要と
した仮設各工種の設置状況は、被災時の損害判定資料、および設計変更時の資料となる場合
もあるので、重要なものについては、指定仮設に準じて撮影しておくとよい。
使用材料の形状寸法
指 定 仮 設 で 設 計 図 書 に 規 定 さ れ て い る 材 料 は 、 3− 2− 4材 料 検 収 写 真 の 項 に 準 ず る 。
(1)
撮影項目と撮影要領
撮
影
項
目
○構造物の設置状況
撮影要領(内容・留意事項)
・設置状況。
・幅員等の形状寸法と材料の規格形状。
○主要資機材および出来
形の確認
・打込み機械の種類と材料の形状寸法および出来形の確
認。
・排水ポンプの性能、台数。
・使用機器の性能及び台数。
・主要材料。
○撤去後、完成後の状況
◎注意事項
・いずれも、全景写真と部分写真の組合わせとする。
- 18 -
備考
第4章
下水道工事写真の撮影
4−1管路施設
4− 1− 1
一般事項
(1)
撮影項目と撮影要領
撮
影
項
目
○現場状況
撮影要領(内容・留意事項)
備考
・着工前と完成後は必ず同一箇所を同一方向から全景で確
認できるように撮影する。
・起終点には必ずポール等を立て撮影する。
・管路施設においては各路線ごとに撮影する。
・写真説明には施工区分を明示する。
・ 終点が明白でない時は、終点側からも撮影する。
・施工延長が長く1枚で納まらない場合は、継写して撮影
し全延長が確認できるように整理する。
4− 1− 2
土工
土工は設計目的によって施工方法が異なるので、それぞれの施工方法に合った撮影が必要で
ある。
(1)
撮影項目と撮影要領
撮
影
項
目
○掘削状況
撮影要領(内容・留意事項)
・人力床均と機械掘削の範囲区分が確認できるように撮
影する。
・作業員、使用掘削機等の状況が同時に確認できるよう
に撮影する。
○埋戻土投入および埋戻
状況
・埋戻土投入及び埋戻しの際、衝撃により埋設管の亀裂、
横ずれ、継手のゆるみ等を生じるおそれがあるので、
現場の作業条件と埋設管への影響の程度に応じ、人工
施工、機械施工の範囲区分を明確にし確認できる状況
写真を撮影する。
施工範囲区分及び埋戻し土投入落下等の基準は「下水
道工事標準仕様書」に準ずる。
・埋戻し転圧は層状転圧状況が確認できるように撮影す
る。
・各層ごとの層状転圧完了状況の全景も同時に撮影する。
・埋戻し転圧は、埋戻し層厚及び層状転圧状況が確認で
きるように撮影する。
○残土処理状況
(仮 置 き 土 状 況 含 む )
・残土搬出前、搬出後に同一箇所、同一方向から全景で
確 認 で き る よ う に 、 ま た 黒 板 に 必 要 事 項 を記入して撮影
す る。( 位 置、面 積 、月 日を 明記 )
・ 搬 出 時 の 運 搬 車 の 運 搬 状 況( 車 両 ナ ン バ ー )、捨 土 及 び 、
捨土均し状況を使用機械を入れて撮影する。
・ 必 要 に 応 じ て 捨 土 土 量 が 確 認 で き る 写 真 を 撮 影 す る 。)
- 19 -
備考
4− 1− 3
基礎工
基礎工は、すべて完成後は地中となり、形状寸法の測定等ができないので、着手から完成ま
での過程をすべて撮影しておく必要がある。
(1)
撮影項目と撮影要領
撮
影
項
目
○砂利基礎及び砂基礎
撮影要領(内容・留意事項)
備考
・基礎材の敷均し、転圧状況及び厚さ、敷設幅等の出来
形の測定をリボンテープ、スタッフ等で確認できるよ
うに撮影する。
○梯子胴木基礎
・胴木の設置状況及び寸法確認を上記と同様に撮影する。
○コンクリート基礎
・型枠設置、打設、養生、脱型等一連の過程が確認でき
るように撮影する。また、出来形の寸法確認は上記と
同様に撮影する。
○その他
・全景写真として設計前と設計後が対比できるように同
一箇所で撮影する。
◎注意事項
・出来形寸法確認写真で目盛が読みとれない場合は、寸法確認状況の全景を写し、更に
目盛を確認できる拡大写真を撮影しておくのがよい。
また、黒板には必ず設計値、実測値を記入して撮影する。
4− 1− 4
管
(1)
渠
工
撮影項目と撮影要領
撮
影
項
目
○布設状況
撮影要領(内容・留意事項)
備考
・管本体を人力(及び機械)で、設置箇所まで搬入し布
設している状況や特にジョイント部の設置状況が確認
できるように撮影する。
・布設完了後の全景写真も撮影する。
○設置数量確認状況
・管に番号をスプレー等で記入し本数が確認できるよう
に撮影する。
○基礎部分
・ 4 − 1− 3基 礎 工 参 照
○資材検測状況
・使用資材の規格が確認できる状況写真を、測定尺等を
使用して寸法の読みとれる部分写真と組み合わせて撮
影する。
・JISマーク等も同時に入れて撮影する。
◎注意事項
・管渠布設の場合は、管の継手およびソケットの向き、排水方向を管に「矢印」を記入す
れば一層良い写真となる。
- 20 -
4− 1− 5
人孔築造工
(1)
撮影項目と撮影要領
撮
影
項
目
○基礎部分
撮影要領(内容・留意事項)
備考
・砂利基礎、コンクリート基礎等の厚さ、形状、設置状
況が確認できるように撮影する。
4 − 1− 3基 礎 工 参 照
○築造部分
・マンホールの立ち上がり状況(据付状況)が確認でき
るように使用機種も含めて撮影する。
また、設置完了後も撮影する。
・断熱蓋が確認できるように撮影する。
・インバート部分が確認できるように撮影する。
◎注意事項
・人孔設置後の埋戻し(敷均し、転圧)等において層状転圧状況が確認できる写真も同
時に撮影する。
4− 1− 6
桝工事
(1)
撮影項目と撮影要領
撮
影
項
目
○桝部分
撮影要領(内容・留意事項)
備考
・ 桝 ( 汚 水 桝 、 雨 水 桝 ) の 基 礎 部 分 は 4 − 1− 6人 孔 築 造
工参照
・桝の設置状況を撮影する。
・設置完了後も撮影する。
○取付管部分
・ 取 付 管 の 基 礎 部 分 は 、 4 − 1− 6人 孔 築 造 工 参 照
・取付管の布設状況を撮影する。
4− 1− 7
(1)
推進工
撮影項目と撮影要領
撮
影
○立杭状況
項
目
撮影要領(内容・留意事項)
・立杭の掘削状況、残土搬出状況を作業員、使用機械を
含めて撮影する。
・立杭の施工状況及び仕上り状況(幅、長さ、深さ)が
確 認 で き る よ う に リ ボ ン テ ー プ 、ス タ ッ フ 等 を 使 用 し 、
部 分 写 真 と 組 み 合 わ せ 、全 景 が 確 認 で き る よ う に す る 。
○設備状況
・先導体の形状、寸法が確認できる状況を撮影する。
・ 特に、支圧壁仕上り寸法、発進抗口、クレーン、 ジ ャ ッ
キ、ストラット等の設置状況及び押輪、中押し設備、
泥水処理設備等の設置状況が確認できる部分写真と組
み合わせ全景が確認できるように撮影する。
・各種推進設備機の設置状況が確認できるように撮影す
- 21 -
備考
る。
○推進状況
・推進掘削状況の一連の作業過程が確認できる部分写真
と組み合わせ、全景が確認できるように撮影する。
・特に、切羽確認状況、残土搬出状況、カラー、中押し
カラー据付状況、滑材注入状況、目地及び推進仕上り
状況、空伏状況等が確認できる部分写真と組み合わせ
全景が確認できるように撮影する。
・掘削する土質及び湧水状況が確認できるように撮影す
る。
○裏込め状況
・裏込め作業状況及び、設備設置状況が確認できる写真
を撮影する。
○使用資材搬入及び検収
状況
4− 1− 8
・使用資材の搬入状況、及び検収状況が確認できるよう
に撮影する。
仮設工
仮設工は、特に全容が確認できる写真を必ず撮影し、部分写真と組み合わせて整理すること
が必要である。
(1)
撮影項目と撮影要領
撮
影
○土留工
項
目
撮影要領(内容・留意事項)
・木矢板、建込パネル、鋼矢板、H鋼またはI型鋼等
の土留使用部材の形状寸法が確認できるように測定
尺等を使用して撮影する。
・土留工の設置状況及び撤去状況が確認できるように
作業員及び使用機械を含め、部分写真と組み合わせ
ながら全景が確認できるように撮影する。
(打設、引抜き、支保工設置状況、土留くい打設間
隔状況、腹起し、梁材取付間隔状況など)
・リボンテープ、スタッフ等で出来形寸法を確認し、
部分写真と組み合わせ土留工全景が把握できるよう
に撮影する。
○覆工
・測定尺等による使用部材の形状寸法が確認できるよ
うに部分写真と組み合わせ、全景が確認できるよう
に撮影する。
・覆工板設置状況及び撤去状況が、作業員及び使用機
械を入れ、部分写真と組み合わせ全景が確認できる
ように撮影する。
○仮締切工
・覆工と同じ
○仮排水工
・覆工と同じ
○水替え工
・覆工と同じ
○保安施設工
・各種機械設置状況が確認できるように撮影する。
特に、歩行者通路等の各種保安設備の設置状況、点
検状況、交通整理人状況が確認できるように撮影す
る。
- 22 -
備考
○その他
・仮設材の運搬、搬入、搬出状況を確認できるように
撮影する。
4− 1− 9
地盤改良工
薬剤注入工
(1)
撮影項目と撮影要領
撮
影
項
目
○原材料搬入状況
撮影要領(内容・留意事項)
・粉体・液体とも全て入荷時に確認し、粉体は数量が
確認できるように撮影する。
・液体は計量目盛が確認できる拡大写真を必ず撮影す
る。
○原材料施工中確認状況
・確認状況。
○原材料使用量及び残量
・注入完了時に粉体の外袋と未使用材が確認できる全
確認状況
景写真を撮影する。
・液体においても計量目盛による残量確認と使用量確
認ができる全景写真、部分写真を撮影する。
○珪酸ソーダ品質確認状況
・比重測定の状況及び比重目盛が確認できる部分写真
を撮影する。
○ゲルタイム品質確認状況
・A液B液温度測定状況及びA液B液の同量写真、混
合前、硬化後の確認及びストップウォッチも並べて
撮影する。
○注入箇所全景写真
・注入前、及び注入完了後により注入箇所全数と注入
ピッチ割りを確認できるように撮影する。
○注入時、完了時の検尺
状況
・監督員立会による注入時の注入ロッドの検尺及び、
全体使用数の確認と完了時の残尺の確認状況を撮影
する。
○注入状況
・注入状況が確認できる全景写真を撮影する。
○注入効果状況
・試験注入及び本注入後のフェノールフタレイン溶液
等による注入効果の確認状況。
○各種計器
・各種計器の設置状況が確認できる全景写真を撮影す
る。
○水質観測状況
・地下水の採取及び試験の状況が把握できるよう撮影
する。
・PH測定の状況が確認できるように撮影する。
- 23 -
備考
第5章
工種区分
撮影事項
全
工事着手前
景
工事竣工時
試験堀り
その他
舗 装取り
壊し
掘
削
土留め
現場写真撮影基準
撮影頻度
撮影の要領
施 工 前 後 に確 路 線 施工前後を同一箇所で同一方向から比較でき
るように撮影する。
ごと
試験堀り状況
主要な個所
家屋調査
主要な個所
舗装切断
〃 取り壊し
掘削状況
舗装種別または
一路線1箇所
マンホール間で
1枚以上
マンホール間で
掘削寸法
(土留め完了) 上中下流の3箇所
床均し状況
マンホール間で
1枚以上
打込み・建込み
マンホール間で
状況
1枚以上
マンホール間で
支保材取付け状況
1枚以上
マンホール間で
矢板・支保材寸法
1枚以上
マンホール間で
矢 板 引抜 き 状 況
1枚以上
基礎状況
マンホール間で
1枚以上
基礎寸法
布 設
試掘地先・種類・深度・管種・管径等を黒板に
明示する。
工事影響範囲に入ると推定される家屋その他
工作物の事前・事後調査写真で対比できるこ
と。
カッター作業、舗装取り壊し状況、幅、厚さ
がわかること。
機械組み合わせ作業状況がわかること。
深さ・幅寸法を設計と比較できるように黒板
に明示する。
人力作業がわかること
機械・人員配置がわかること
機械・人員配置がわかること
使用材料の寸法
機械・人員配置がわかること
機械・人力(管周)の転圧状況・基礎材の投入方法
・落下高が判続できること。
マンホール間で
深さ・幅寸法を設計と比較できるように黒板
上中下流の3箇所 に明示する。
布設状況
マンホール間で
1枚以上
布設完了
ジョイント部の滑剤・接合方法が判続できこ
と。
マンホール間で
一連番号をペイントし全体が確認できるこ
上中下流の3箇所 と。
管連絡
マ ンホール
1カ所に1枚以上
接続状 況
転圧状況
マンホールと短管との接合完了が確認できる
こと。
マンホール間で
埋戻材料が指示されている場合は、材料がわ
1枚以上
か る よ う に 、 又 30㎝ ご と の 層 上 施 工 を 確 認 で
埋め戻し
きること。
埋戻状況
マンホール間で
投入機械からの落下高さが判読できること
1枚以上
水
替
水替状況
主要な箇所
ポンプの口径・台数・釜場を確認できること
排水状況
主要な箇所
沈殿槽・排水先が確認できること
- 24 -
工種区分
撮影事項
撮影頻度
撮影の要領
工事標識
基終点2枚
安全施設
1路線ごとに
1枚以上
1路線ごとに
1枚以上
1路線ごとに
1枚以上
1路線・層ごとに
1枚以上
1路線ごとに
1枚以上
1路線ごとに
1枚以上
舗装種別又は1線
ごとに1箇所
工事名・工事箇所は「公示用設計図書」記載
の工事説明書によること。
各種標識設置状況・保安設備・交通規制実施
状況がわかること。
保安設備
夜間照明
不陸均し
路盤工
敷均し
転
圧
舗装仮復旧
舗装復旧
舗装本復旧
残土捨場
一時置土場
休日・夜間の保安状況が確認できること。
路盤材敷均し前の厚さ・幅寸法が確認でき、 作
業状況がわかること。
層厚・作業状況がわかること。
路盤材転圧後の厚さ・幅寸法が確認でき作業
状況がわかること。
舗設厚・幅寸法及び舗設・転圧状況がわか
ること。
舗設厚・幅寸法及び舗設・転圧・乳剤散布状
況がわかること。
搬入前
主要な個所
土場が搬入前で全景が把握できること。
運搬作業
主要な個所
運搬機種積込機種の状況が把握できること
搬入後
主要な個所
土場が搬入後で全景が搬入前と対比できるこ
と。
材料の規格・寸法・メーカー名が標示マーク
で確認できること。
品 質管理
試験
使用材料
検 収
使用材料
品質試験
露 出時 保 護
埋設 管
状況
防護
埋戻時保護
状況
簡易ホール・立
上げ管
簡易ホ ー ル
基礎砂利
ブロック積上
出来形
主要な材料
主要な材料
1箇所に1枚以上 露出時と埋戻時の埋設管の防護工設置が確
認できること。
1箇所に1枚以上
1箇所に1枚以上 自 在継 手 等の使 用資 材・配 管接続 完了 状況が
確認できること。
1箇所に1枚以上
砂利厚・幅寸法が確認できること。
1箇所に1枚以上 埋戻し前の設置完了状況。
1箇所に1枚以上
埋戻し後で内蓋を含む全景がわかること。
- 25 -
種区分
マン ホ ー ル
(組立)
撮影事項
撮影の要領
1箇所に1枚以上
ブロック積上
〃
調整ブロック・
鉄 蓋
〃
裏込砂利
〃
厚さ・幅寸法・層状転圧が確認できること。
インバート
〃
完了状況
断熱蓋
〃
完了状況
副管設置
〃
支管取付け
汚水桝
雨水桝
撮影頻度
基礎砂利
取付管布設
転圧作業後の厚さ・幅寸法が確認できるこ
と。
吊込み機械・目地シール材の設置が確認で
きること。
モルタル目地・調整ブロック2段以上使用
が確認できること
配管接続完了及び出来形寸法が確認できるこ
と。
5箇所に一枚以上 掘 削 、 土 留 め 、 布 設 、 埋 戻 し 状 況 は 、 前 項
に準ずるものである
継手・曲管等の使用資材が確認できること。
〃
基礎砂利
〃
砂利厚・幅寸法・基礎ブロックの設置が確
認できること
汚水桝・立管・取付管等の接続完了状況が
確認できること
桝 設 置
〃
防 護 桝
〃
埋戻し前の設置完了状況。
裏込砂利
〃
厚さ・幅寸法・層状転圧が確認できること。
出 来 形
〃
埋戻し後で内蓋を含む全景がわかること。
( 注 )「 出 来 形 測 定 表 」 の 出 来 形 値 を 証 明 す る 写 真 で あ る こ と を 認 識 し た う え で 、 撮 影 を 行 う こ と 。
- 26 -
第6章 現場写真撮影チェックリスト
編集順
工種区分
撮影事項
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
下 中 上 下 中 上 下 中 上 下 中 上 下 中 上 下 中 上 下 中 上
流 流 流 流 流 流 流 流 流 流 流 流 流 流 流 流 流 流 流 流 流
1
全景
2
保安設備
3
4
5
試験掘り
その他
舗装取り壊し
掘削
6
土留め
7
水替え
8
布設
9
10
管連絡
埋戻し
11
マンホール
12
簡易ホール
13
汚水桝
雨水桝
14
路盤工
15
舗装復旧
16
残土捨場
一時置土場
17
品質管理試験
18
埋設管防護
工事着手前
工事竣工後
工事標識
安全施設
夜間照明
試験堀状況
家屋調査
舗装切断、舗装取り壊し
掘削状況
掘削寸法(土留め完了)
床均し状況
打込み・建込み状況
支保材取付状況
矢板・支保材寸法
矢板引抜き状況
水替え状況
排水状況
基礎状況
布設状況
布設完了
マンホール接続状況
転圧状況
埋戻し状況
基礎状況
ブロック積上
調整ブロック・鉄蓋
裏込砂利
インバート
断熱蓋
副管設置
簡易ホール・立上げ管
基礎砂利
ブロック積上
出来形
支管取付け
取り付け管
基礎砂利
桝設置
防護桝
裏込砂利
出来形
不陸均し
敷き均し
転圧
舗装仮復旧
舗装本復旧
搬入前
運搬作業
搬入後
使用材料検収
使用材料品質検査
露出時保護状況
埋戻し時保護状況
(注) 撮影が完了したものは塗りつぶす。