報告「エスティー・オルガン社製 アメリカン・オルガン修復」 藤本 るか Report on‘Restoration of American Organ made by Estey Organ Co.’ Ruka FUJIMOTO The American Organ we restored this time was donated by United Church of Christ in Japan, Mikage Christ Church(Kobe city) to our Museum in July 2004. When we received it, it barely made sound but it lacked the volume for performance. We decided to restore the organ hoping to give it a life and give many people an opportunity to enjoy the beautiful sound of the American Organ at its prosperity instead of just displaying the precious organ considered to be a hundred years old. Fortunately with the help of Mr.Shoji KATO who is experienced in organ restoration, after about 10 months of work it recovered its original volume and sound. At present it is displayed with other organs and open to visitors and their performance. This report is about the process and details about restoration. Ⅰ はじめに 注1 注2 今回修復にあたったアメリカン・オルガンは 2004 年 7 月に日本基督教団御影教会より本 学音楽博物館に寄贈を受けたものである。このオルガンの概要は以下の通りである。 製作者 エスティー・オルガン社(Estey Organ Co.) 製作年 不明 製造番号 鍵盤 不明 61 鍵 5 オクターヴ -1- スケール F ストップ 14 スウェル 2 幅 144cm 高さ 121cm 奥行き 75cm 補助用送風レバー付 御影教会には大正中期に入ったともいわれるが、年代を特定できる資料は現存せず定か ではない。 修復前の様子 本館では、約 100 年前のものと推定できるこの貴重なオルガンを単に展示するだけでな く、演奏可能な楽器として甦らせ、多くの人に隆盛期のアメリカン・オルガンの音を聴 いてほしいと考え、修復することを決めた。 注3 幸い数多くのオルガン修復の経験を持つ加藤正治氏のご厚意を得ることができ、約 10 ヶ 月間の作業を経て、往時の音量と音色を取り戻した。現在は、他のオルガンと共に展示 され、来館者の試奏にも応じている。本稿は、この修復作業の経緯を報告したものであ 注4 る。文中の各部名称は加藤氏使用の呼称に準ずる。 実施期間 2004 年 7 月より 2005 年 4 月まで -2- 修復者 加藤正治氏 古楽器修復家 ふたば楽器店会長 日本リードオルガン協会拡大委員 藤本るか(補助) 音楽博物館学芸員 入手時の状態 ストップ 1 ヶ所欠損 かろうじて演奏はできるが、音量不足 注5 注6 空気袋及び棚板からの空気漏れ 音色に雑音、ピッチの不均等 ストップの不具合 キャスターの破損 ストップ:左から 欠損/Sub Buss/①Melodia/③Seraphone/Viola Dolce/②Viola/AEOLIAN HARP/Vox Humana /②Flute/Dulciana/Clarabella/CELESTE/①Diapason/TREBLE COUPLER Ⅱ 修復内容 以下に修復を行なった項目を挙げる。 1 空気袋の修復 -3- 注7 2 棚板、響板の補強 注8 注9 3小袋につけるバネ位置の変更 4 ペダル・ベルトの張り替え 5 ストップ、リードの調整、調律 6 外観の補修(塗装、布張り替え、キャスターつけ替え) 次に具体的修復内容を順に詳述する。 1 空気袋の修復 (1) ペダルをいっぱいに踏み込んだ状態で、鍵盤のある一音を押さえ続けた場合、通 常の鳴音持続時間が 2〜3 分であるのに対し、現状 16〜17 秒であり、空気漏れが 著しいため空気袋を張り直す。 オルガン本体から取外した空気袋 (小袋側) 空気袋(大袋側 背面) 注 10 注 11 (2) 小袋の排出口、大袋の吸入口部分のエアー・ヴァルヴを付け替える。排出口、吸 -4- 入口のエアー・ヴァルヴについては現状 6cm、排出口、吸入口が 3〜3.5cmで余裕 が各 1〜2cmほどしかなく、吸い込んだ時にうまく閉じないため 8cmへ変える。 小袋のエアー・ヴァルヴを外した ところ 小袋の排出口 エアー・ヴァルヴを外したところ 大袋の吸入口 小袋部分を外したところ -5- 大袋、エアー・ヴァルヴを外した ところ 注 12 (3) 大袋内の板バネが折れており、折れたバネを重ねて針金とテープで巻きつけ固定 させる応急処置が行なわれていた。このバネには空気圧により過重な力がかかる。 しっかり固定しておかなければならないため、溶接による修復を行なう。 大袋の内部に付けられた板バネ テープが巻かれ、針金で補強され ている テープを外すと、板バネが折れて いた -6- 折れたバネを溶接でつなぎ合わせ 補修 注 13 (4) 大袋背部の安全弁にはバネが付いていなかったためバネを付ける。 大袋背部の安全弁 受入時のもの 上部一ヶ所が大袋に固定されてい るのみ -7- 右側が古いもの 左側が新しく付け替えた安全弁 (一回り大きなものを用意) 新しい安全弁の取り付け バネを取り付け大袋に固定させる -8- (5) 空気袋の板部分にニス(黒色)を塗る。 虫害、腐食などを防ぐため、ニス を塗る (6) 空気袋と枠板の接合部分を松やにで埋める。 空気が漏れないように接合部分全 てに松やにを塗り隙間を塞いでい く 接合部分(大袋部) -9- 2 棚板、響板の補強 (1) 棚板はかつての修復時に付替えられたようである。通常棚板にある製造番号が見 当たらなかった。棚板にヤスリをかけ、響板との接着面に凹凸をなくし、空気の 漏れる隙間を作らないようにする。木材のいたみや傷、ネジ穴からの亀裂等の隙 間をボンドで埋める。 棚板の上面の四方に空気漏れを 防ぐためのクロスが張り付けら れていた クロスをはがしていく 棚板部分の材質は他の部分とは異 なっているようだ - 10 - クロスをはがすと、板の端部や、 ネジ穴から生じた亀裂など、たく さんの隙間が目立つ 棚板と本体を固定していたネジを 外していく 作業後は余分な隙間をボンドで埋 め、隙間をなくす 棚板全体が均等になるようにヤス リをかけ、平らにする - 11 - (2) 柿しぶを塗り、ニスをその上から塗る。 柿しぶを棚板全体に塗り、乾いた らその上からニスを塗る これは棚板を強くし、空気の漏れ を防ぐ役割をする (3) 棚板の空気袋からの通風口部分の隙間を埋める。 棚板の通風口部分 通風口に沿ってボンドを塗り、皮 を張り付け、空気漏れを防ぐ - 12 - 後から本体と棚板がネジで固定 できるように事前に皮にもネジ 穴を開けておき、ネジ穴に合わせ て棚板に張り付けていく (4)響板の補強 各側面に「A428」 「M5」のスタンプあり。部品番号か? 響板の縁に皮を張り、棚板との浮きを埋める。 響板側面部分 反対側の側面。棚板を含め、響板 以外には印字なし - 13 - 響板の裏側。周囲にクロスが張ら れていた 響板全体に(リード室、ストップ・ ヴァルヴ、パレット部分以外)柿 しぶを塗る 棚板との接面にも空気漏れを防ぐ ための皮を張り付けていく - 14 - 3 小袋につけるバネ位置の変更 (1) 空気袋を本体に取り付ける。 ペダルと小袋を上から見たところ (手前が小袋) ペダルは中央のピンクの部分 バネがペダル・ベルトの外側に付 けられている 注 14 (2) ペダルにベルトを固定し、バネをつけるが、現状では空気袋の中央部にバネが設 置されているため、ペダル・ベルトの働きだけで空気袋を両端まで引っ張りきる ことができずバランスが悪いため、バネの位置を空気袋の端に付け替える。これ によって、ペダル・ベルトのみの働きで十分に空気袋が引っ張られるようになる。 同様に小袋部分も中央にバネが固 定されている この状態ではペダル・ベルトの働 きだけで小袋の両端までを引っ張 りきることができない - 15 - 元は補助ベルトとペダル・ベルト の両方で引っ張ることで小袋の機 能が十分に発揮できるようなバネ の配置になっていた ペダル側はバネをペダル・ベルト の外側から内側に移動させる バネの上から木片をあて固定する 小袋部分はエアー・ヴァルヴの上 にバネを移動させる - 16 - バネの小袋側固定部分 木片をあて、十字に溝を彫ってバ ネが動かないようにする バネを完全に移動させた後 今後はペダル・ベルトのみで、十 分に引っ張ることができるように した - 17 - 4 ペダル・ベルトの張り替え (1)ペダル、補助用送風レバーと小袋をつなぐベルトは経年劣化のため付け替えを行な った。 補助用送風レバー ペダルでの足踏みを補う役割 演奏者以外の第三者が行なう 下部分のレバーにはガムテープが 巻かれている ベルトは空気袋の上をつたって小 袋に固定されている レバーを上下させることによりベ ルトが小袋を引っ張るしくみ - 18 - 劣化したベルトを付け替える 小袋側の固定部分 左側がペダル・ベルト 右側が補助ベルト (2)補助用送風レバーの把手部分のネジ外れの補修。 補助用送風レバーの把手部分、ネ ジが外れていた - 19 - ガムテープをはがすと取手部が折 れており、針金が巻かれて処置さ れていた ネジ穴が広がりすぎてネジが巻け ない状態であった ネジを交換し、取り付け完了 - 20 - 5 ストップ、リードの調整、調律 (1) ストップヴァルブの開きが少ない。各ストップとも音が低い。数ヶ所に雑音など があるため、リードとともに調整。 最低音部にある欠損ストップは Bass Coupler か。 裏板をはずしたところ ストップを背面から見たところ 上から見たストップ部 平行に取付けられている木製のレ バーはカムというクランクを操作 する働きをする部分 - 21 - クランクは鍵盤の両サイドの奥に あり、ストップの操作をリード室 に伝達する役割をする (クランク高音部側) (クランク低音部側) - 22 - (2)Sub Buss ストップは部品がないため機能しない。響板の背面部に穴があり、大型 リードが取り付けてあったようだが現在リード部分が失われているため、穴の部分 をコーキング材と板で塞いだ。 Sub Buss ストップ部 リードとつながっていたと思われ る穴の部分はガムテープで塞がれ ていた Sub Buss ストップ部 リードが欠落しているため機能し ていない 本来は鉄棒を押し上げ、リードを 振動させるようだ 響板の裏側から穴の部分をみたと ころ - 23 - 貼られていたガムテープをはが し、響板の外側から板をあて穴を 塞ぐ さらに裏側からは接着剤とコーキ ング剤で穴を埋めていく 接着剤を流し込むところ - 24 - (3) 現状では各ストップのピッチが異なっているため音量が一定でなく不十分である ので、リード室を開けピッチを調整する。現状概ね 434HZ であったが、リードを 削り 438Hz に合わせる。この時、リードを削りすぎると薄くなり、欠けたり、折 れたりする恐れがあるため、ピッチの設定を高くしすぎないように注意する。 リード室 両側に 2 列ずつ作られている 中央の棒は鍵盤のアクションをリ ードに伝えるピットマン リード室を開け、リードを引き抜 き調整する リード室を開けたところ リード 1 枚ごとに仕切られている - 25 - 低音部側、上の列はさらに 2 段に リードがおかれている(AEOLIAN HARP ストップ部) 各列とも 1 音ずつピッチを測定し ながら調整してゆく ピットマンを押すことによって鍵 盤を押さえるのと同じ効果が得ら れる。 - 26 - 加藤氏オリジナルリード調整台 数種のサイズの L 型金具を台に取 り付け、突出ている金具部分にリ ードをあてて削る 引き出したリードを 1 本ずつ削っ て調整する ヤスリや鉋を使ってリードを削り 調整する。基音より低いときはリ ードの先を削り、ピッチを上げ、 高いときは根元を削って下げる - 27 - リード自体を交換してしまうとリ ード質が変わり、音質などが微妙 に変わってしまうため、リード調 整には細心の注意が必要 リードが欠けていたりして調整不 可能な場合など、やむを得ない時 は他のオルガンのリードと交換す る 6 外観 (1) 虫害を防ぐため、柿しぶを塗る。その後、木を強く、音色を良くし、また柿しぶ のにおいを押さえるため、棚板、響板、天板、裏板とも上からニスを塗る。 かき渋をむらなく塗っていく - 28 - 裏板はかき渋とニスで板の継ぎ目 を埋めることにより音を響かせる (2)裏板、ストップボードの布を新しいものに張り替える。金網と寒冷紗を貼る。 受入時はカーテンの生地か。布を 留めている枠をはずし、布をはが していく 金網を張り、その上から寒冷紗を 重ね、再び枠で留める - 29 - キャスターが機能していないた め、付け替える 新しいキャスター 重量が重いので、木製から耐久性 に優れた鉄製に交換する Ⅲ おわりに 当該オルガンの修復を終え、今回の修復が行なわれるまでにも幾度となく修復が繰り返 されてきたことがわかった。その修復内容は応急処置的に行なわれたものから大がかり に行なわれたものと大小様々であり、修復者もまた多数であったようだ。それは修復を 行なっていく中で楽器本体からいくつかの足跡として見出すことができる。例えば、空 気袋内の板バネ、補助用送風レバーの把手などに見られたガムテープや針金による応急 処置。製造番号の印字のないことや木材質の差異から見て取れる棚板の交換という本格 的修復。また各部に残る修復者のものと思われるサインなどからである。このオルガン の修復に補助として立ち会った中で、それぞれの修復跡からこのような遍歴、それは時 にプロの手か素人の手かを筆者に見せつけ修復を手伝う筆者を威圧したが、同時にとて も興味深く感じた。そして、修復には専門家でなければ手に負えない本格的修復から扱 - 30 - いに気をつければ比較的容易に調整できるものがあることがわかった。このような変遷 を経て、当該オルガンは長年演奏され続けてきたのである。当時の外国製オルガンは材 質、技術ともに優れ、また外観も大型のものが多くその維持は大変困難なようにも思う が、このような修復の足跡を見ていくと、何か不調が起こった時にすぐに対応できうる 楽器でもあるということを感じた。しかし、どのような調整においても、全く無知な素 人が修復にあたるのではそのオルガンを長く生かすことは困難であり、かえって寿命を 縮めてしまう結果になりかねない。ゆえに、修復者は的確な判断において正しく修復す るためにより豊富なオルガン構造の知識を身につけることが最も重要なのであることを 痛感した。 底板に大きくサインあり。 注 15 50#Obatt○m○sts N3776とある 修復者のものか。製作者の可能性 もあるが不明 フォルテ蓋にサイン 底板とは別のもの 注 15 1960.1.30 y.h○ga○とある おそらく日本人の手によるもの また、このオルガンは過去の度重なる修復のうちに製造番号がつけられていた部品が取 り替えられたと思われ、番号や製作年代の特定ができない。しかし、佐藤泰平氏の 注 16 『日本の古いリードオルガン(3) 』の中で挙げられている日本聖公会宇都宮聖公会の Estey Organ 14 ストップ No.408037 のものと形状が酷似しており、同型のオルガンで - 31 - はないかと推測される。今後、製作年代の特定等を含めた詳細情報の収集、調査を行な っていきたい。 当館では、15 台のアメリカン・オルガンを所蔵しており、すでに修復済のものもある。 これら 15 台は日本製や外国製、小型のものから高さ 2m を超える大型のものまで、と多 種多様である。これら 1 台 1 台が今回修復したオルガンと同じように、それぞれ個性的 な変遷を経てきたはずであり、今後、1 台でも多く来館者の方々にご紹介していきたいと 考えている。 修復後の姿 最後になったが、このアメリカン・オルガンの修復がかなったのは、まずもって加藤正 治氏のご厚意によるところである。修復にあたっていただくとともに、オルガンの修復 に初めて立ち会った筆者にもオルガンの構造や機能、修復における知識などを詳しく説 明していただくなど、多大なるご協力をいただいた。ここに、貴重な楽器資料を寄贈し ていただいた御影教会とともに感謝の意を表したい。 注1 オルガンはパイプ・オルガン、リード・オルガン、電子オルガンに発音原理上分類さ れる。リードの振動によって発音するリード・オルガンには、さらに、空気がリード を通り、吹き出すことによって発音する圧縮型のハルモニウムと、リードを通して空 気を吸い込む吸入型のアメリカン・オルガンとに分かれており、今回修復したタイプ は後者の吸入型リード・オルガンである。 注2 兵庫県神戸市東灘区 - 32 - 注3 古楽器修復家 ふたば楽器店会長 日本リードオルガン協会拡大委員 当該オルガン の他、本館所蔵の寺田製オルガンの修復も行なっていただいた。 注4 稿末の図「オルガン各部名称」参照 以下、注においては図中の名称を用いる。 注5 レザヴォア、ふいご部分を指す。パンを支える台部分を指す。 注6 リード室、ウインド・チャンネルを含むパン部分を指す。 注7 ふいご部分を指す。 注8 ふいごのスプリング部分を指す。 注9 レザヴォア部分を指す。 注10 排出口、吸入口を被うヴァルヴを指す。 注11 レザヴォア・スプリング部分を指す。 注12 レザヴォア・ヴァルヴ部分を指す。 注13 踏み板部分を指す。 注14 解読不可能箇所は○で表記 注15 日本の古いリードオルガン(3)佐藤泰平 立教女学院短期大学「紀要」第 29 号 1997 Ⅵ.ハーモニウム・外国製のリードオルガン・国産のリードオルガンの項 参考文献 Robert B.WHITING『Estey REED ORGANS ON PARADE』Emprise Pub 1996 赤井励『オルガンの文化史』青弓社 1995 加藤正治「すぐできるオルガン修復」日本リードオルガン協会『REEDORGAN RESEARCH』 No.2 2001 所収 宇都宮誠一「リードオルガンの修復について」日本リードオルガン協会『REEDORGAN RESEARCH』No.3 2002 所収 「諸楽器の取扱い上の注意と修理法 Ⅶ リードオルガン」 『楽器商報』1983 年 4 月号 所収 佐藤泰平「日本の古いリードオルガン」 『立教女学院短期大学紀要』第 26 号 1994 第 29 号 1997 所収 吉田梓「明治時代とリードオルガン」 『横浜女子短期大学研究紀要』第 12 号 1997 所収 『ハーモニカとリードオルガン』 浜松市楽器博物館企画展図録 2002 白井規矩郎『風琴修覆及取扱法』 同文館 1897 八木子厚『オルガン使用構造分解修繕法 全』 前川書店 1911 山根硯州『オルガン使用法及修理法』 東洋社 1903 - 33 - 『ニューグローヴ世界音楽大事典』 講談社 1996 ハルモニウムの項 図「オルガン各部名称」 『ニューグローヴ世界音楽大事典』による - 34 -
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