くりはらし農業委員会だより第16号平成23年４月１日発行お見舞いを申し上げます。被災された皆様へこの度の東北地方太平洋沖地震により被害を受けられました皆様に、心よりお見舞い申し上げます。一日も早く復興されますようお祈り申し上げます。栗原市農業委員会 ※　この農業委員会だよりは、３月中旬時点の取材を基に編集しておりますのでご了承願います。春の耕起作業の様子（若柳川北地区）水田に降り積もっていた雪も早春の暖かさでとけた３月中旬、若柳川北地区では耕起作業が始まっていました。主な内容 ○ ＴＰＰ参加反対について…………２Ｐ ○ 視察研修報告………………………３Ｐ ○ 瀬峰農場が日本農業賞を受賞……４Ｐ ○ 目指せ！栗原ブランド……………５Ｐ ○ 農業委員会からのお知らせ………６Ｐ発行：栗原市農業委員会　編集：栗原市農業委員会だより編集委員会〒989-5171　宮城県栗原市金成沢辺町沖200番地 TEL（0228）42−1239　FAX（0228）42−1249 メールアドレス　[email protected] 67 11 でんまさしそもそもＴＰＰってなに？経緯ＴＰＰは、2006年にシンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの４ヶ国が締結した経済協定が始まりとなっています。その後2008年に米国、豪州、ペルー及びベトナムが、2010年にはマレーシアが交渉に参加し、現在は９ヶ国で交渉を行っており、今年11月のＡＰＥＣ首脳会議までの交渉妥結が目指されています。関税撤廃による影響 ○ ＴＰＰは、例外なき関税撤廃を原則とする包括的な協定です。 ○ 製品の輸出輸入業は、関税が撤廃されることで多少利益を上げることができる可能性があります。 ○ 消費者は、安く輸入品を購入することができ、国内製品もその輸入品との価格競争により現在の価格よりも安くなる可能性があります。 ○ 十分な技術や資金が無い国内企業が大打撃を受ける可能性があります。 ○ 農業分野では、低価格の輸入農産物が大量に国内に押し寄せるため、その波及効果は計り知れず、壊滅的な影響を受ける可能性が指摘されています。ＴＰＰ交渉参加に反対！もん栗原市農業委員会傳　仁　発行日　毎週金曜日　購読料／１ヶ月600円（送料込）お申し込は・お問合せは、栗原市農業委員会事務局まで　電話　４２−１２３９みんなで、読もう ! 全国農業新聞会長　門今年月に開催されるアジア太ＴＰＰを推し進める米国のオバ平洋経済協力（ＡＰＥＣ）首脳会マ大統領は、雇用を創出するため議までの交渉妥結を目指し、政府に、５年で輸出を２倍に伸ばすとが６月までに参加の是非を判断す宣言しました。そのため、日本はるとしてきた環太平洋連携協定良き隣人として米国の主要な貿易（ＴＰＰ）の議論も大詰めを迎え品目である農産物を買うことに腐ておりますが、農業団体のみなら心しなければならず、だからこそず与党内からも反発が強まるなど、政府は全ての貿易品目を議論する先の見えない状況が依然として続のではなく、農業分野だけをやりいております。玉に挙げている様にも考えられままた、ＴＰＰが全ての貿易品目す。の関税撤廃に及び、人の移動など政府が唱えるように強い日本のの非関税障壁を含めた包括的な協農業を構築すれば、巨大な米国の定であることから、報道で大きく農業と現実的に渡り合えるので取り上げられている農業分野だけしょうか。そもそも農業の価値観の問題にすまないことへの国民のというものは、農産物の価格だけ理解も深まりました。で決められるものなのでしょうか。ＴＰＰ参加を危惧する専門家のこの年ほどの血も涙もない経済試算では、仮に日本をＴＰＰ交渉原理主義の論理は正しいのでしょ参加９ヶ国に入れた場合の国内総うか。生産（ＧＤＰ）の割合は、米国が「開国」の際に江戸幕府が締結％、日本が％、残りの８ヶ国した不平等な「日米通商条約」のが９％となり、日米のみで９割を関税自主権を放棄するが如くの愚超えることから、実質的には日米を繰り返してはなりません。ＴＰの自由貿易協定なのではないかとＰ交渉参加の是非は、真の「国益」いう意見もあります。とは何かが問われています。 24 20 2 くりはらし農業委員会だよりくりはらし農業委員会だより 3 木幸夫力を反映する数量払を基本とし、営農を継続するために必要最小限の額を数量払の内金として面積払で交付する仕組みとなっております。また、モデル対策では別事業として実施してきた耕畜連携助成についても、水田活用の所得交付金の中で一体的に取り組むことになり、これまで畜産農家が交付対象としてきた取り組みについても耕種農家が交付対象となります。さらに農業体質強化に向けた加算措置等が戸別所得補償制度として一体的に取り組まれます。本年の農業者戸別所得補償制度については、昨年、モデル対策の加入を見送られた方もご加入に向けご検討を頂き、多くの農業者の方々が本制度にご参加頂きますようお願い致します。農政専門官　鈴東北農政局消費・安全部地域第四課『戸別所得補償制度の本格実施について』変わる農業政策第１農地部会視察研修会宮城県古川農業試験場を視察～栗原市農業委員会第１農地部会 22 平成年度の戸別所得補償モデル対策については、関係機関・団体のご協力の下、多くの農業者の方々にご加入を頂き、感謝申し上げます。さて、本年４月から、農業経営の安定と国内生産力の確保を図り、食料自給率の向上と農業の多面的機能を維持することを目的に対象を畑作物にも拡大し、戸別所得補償制度が本格実施されます。モデル対策との大きな違いは、麦・大豆等の対象畑作物を生産数量目標に従って販売目的で生産する農業者に対し、標準的な生産費と標準的な販売価格の差額を直接交付する畑作物の所得補償交付金が加わったことです。畑作物の所得補償交付金は、収量を増やしたり、品質向上といった農業者の努農業者年金は保険料の額を自由に決められる年金です。詳しくは、農業委員会事務局へお問い合わせください。　電話　４２−１２３９農業者年金に加入しましょう ! 部会長　佐藤龍光もち米ではもちむすめなどを奨励品種として普及推進していくとのことでした。中でも、もち米の新品種であるもちむすめは、ふんわりとしたやさしい食感であるため、生餅や餅菓子に向いており、切り餅やおこわなど幅広い用途に利用できるとのことでした。また、倒れにくく穂発芽しにくいなど、品質のいいもち米が安定生産できると期待されているそうです。視察研修の様子～ 12 栗原市農業委員会第一農地部会は、昨年月に宮城県古川農業試験場（大崎市）において視察研修を行いました。古川農業試験場は、昭和年に改称され独立公所となり、農林水産省委託の指定試験事業所として水稲新品種の育成研究などが行われています。今回の視察研修では、米の品種開発の最前線について、研究員の方等から御説明をいただきました。現在まで宮城県の奨励品種としては、ササニシキ、ひとめぼれ、そしてまなむすめがあり、もち米ではミヤコガネモチ等の品種が作付されてきましたが、最近では高温傾向などの理由で玄米品質が低下しやすい状況になってきているため、これからは品質が向上し、食味がよく、稲作がしやすい中生種の東北１９６号や晩生種のつや姫、 48 活動報告農山漁村女性・シニア活動表彰を受賞発行日　毎週金曜日　購読料／１ヶ月600円（送料込）お申し込は・お問合せは、栗原市農業委員会事務局まで　電話　４２−１２３９みんなで、読もう ! 全国農業新聞 ! 慣れた道ほど油断せず、ゆとりを持って作業しましょう！的に提供する耕畜連携システムを構築し、それぞれが出資して建設した堆肥センターで優良な堆肥を作り、品質の高い農産物を生産することで、農産物を高価格で販売することを目指しています。環境保全型農業の取組は、すでに４２０ヘクタールを超え、米のブランド化等が推進されています。 ※70 歳以上が５割を占めます。瀬峰農場が日本農業賞大賞を受賞瀬峰地区全域で稲作や畜産を行う農家３６０戸が、一つの経営体のように「瀬峰農場」として循環型農業に取り組んでいる実績等が評価され、栗原市瀬峰地区循環型農業推進会議が日本農業賞の集団組織の部の大賞を受賞しました。推進会議では、農業の基本を土づくりととらえ、稲作農家の稲わらと畜産農家の堆肥を循環 ○ 転落・転倒による事故は、高齢者に多く発生しています。栗原市農業委員会委員の鈴木春江氏が、グリーンツーリズム等の功績を評価され、農山漁村女性・シニア活動表彰の女性企業・経営参加部門の最優秀賞（農林水産大臣賞）を受賞（表彰式は平成年３月日）しました。鈴木委員は、自家生産物を使用した農家レストラン「四季味」の代表を務め、他にも料理講習会の講師など、さまざまな形で大臣賞を受賞した鈴木春江氏（左）地域に貢献している実績が高いと「四季味」共同経営者の佐藤さき子氏（右）評価を得ました。 ○ 転落・転倒による事故は、小型機械でも多く発生しています。 10 ○ 農作業死亡事故の１／３は、農業機械の転落・転倒が原因です。 23 農業機械の転落・転倒事故にご注意を! ! 瀬峰農場の次世代を担う青年たち 4 くりはらし農業委員会だよりくりはらし農業委員会だより 5 大豆、米、塩、麹菌のみを使用した安心で美味しい味噌作りで、大豆は栗原市産、米は栗原市栗駒産のひとめぼれを使用し、地産地消を心がけているとのことでした。現在の販売先は、栗駒文字地区の家庭が大半で、当初予定していたよりも申込みがあったため、加工期間を延長して対応しているとのことでした。また、クチコミなどで広がって市外等からの申込みも栗駒文字地区で仕込み味噌あり、ホームページからの受作りを行っている「もんじ加付も行っているとのことでし工組合」に２月下旬に取材にた。伺ったところ、寒仕込みの味味噌作りについて菅原代表噌の加工は最盛期を迎え、代は、「味噌作りに最低限必要表の自宅作業場を改築した本な材料しか使っていない安全格的な加工場は、活気と組合で美味しい味噌なので、安心員の笑顔で溢れていました。して家族みんなで味わってほしい。」と語っていました。もんじ加工組合は、昨年月に組合員が集まり試行作業仕込み味噌は加工からヶを始め、月中旬から本格的月程度熟成の期間が必要であに加工を始めた、まだ出来たり、今期から製造開始のため、現在の販売は仕込み味噌のみばかりの組合です。味噌作りを始めたきっかけで、熟成したものは９月以降は、菅原たつ子代表が、孫のに販売予定とのことでした。世話等をしながら家で出来るまた、今期の加工は３月中旬仕事をしたい、地元の人に昔までで終了し、また月からながらの手作り味噌を届けた加工を開始するとのことでしいと思い立ったからだそうでた。味噌の種類は通常の十割す。味噌のほかに麹を多く使用し味噌作りの際のこだわりは、た十二割味噌があるそうです。もんじ加工組合目指せ!! 栗原ブランド（12）「仕込み味噌」 47 − 2712 12 農業者年金は保険料の額を自由に決められる年金です。詳しくは、農業委員会事務局へお問い合わせください。　電話　４２−１２３９農業者年金に加入しましょう ! もんじ加工組合の皆さん 11 12 10 農地を耕作目的で売買したり、貸し借りする場合農地法第３条の許可が必要です。 ※ 各総合支所産業建設課又は農業委員会事務局までお問い合わせ下さい。制度概要農地法第３条は、農地を耕作の目的で売買、交換、贈与等により所有権を移転したり、賃貸借、使用貸借による権利、その他の使用及び収益を目的とする権利を設定する場合の許可申請です。許可申請が不要な場合 ① 基盤強化促進法に基づく農用地集積計画により権利が設定され、又は移転される場合 ② 土地収用法その他の法律によって収用、又は使用される場合 ③ 相続により権利を取得する場合など 6 くりはらし農業委員会だより農業委員会からのお知らせ農業者年金受給権者の皆様へのお願い ○現況届を忘れずに提出して下さい！ ① 現況届の送付（※平成23年５月下旬）現況届とは、毎年１回農業者年金受給権者の方が年金を受給する資格があるか否かについて、その状況を確認するために行うものです。 ② 現況届の提出（※平成23年６月１日から６月30日まで）現況届用紙は、農業者年金基金から現況届は、提出期間中に栗原市農業委員会事務局受給権者の皆様へ直接送付されます。又は各総合支所産業建設課まで提出してください。 ※ 住所又は年金受取口座などに変更がある場合は、ＪＡ栗っこ各支店でお手続き願います。農業者年金に加入しましょう !! 農業者年金は老後生活をがっちりサポートします！！農業者年金制度とは… 農業者年金制度は、農業者の生涯所得の充実を図り、農業を職業として選択し得る魅力あるものとするための公的年金制度です。平成 14 年から創設された新制度では、積み立て方式により、担い手が「老後生活の安心と安定」を展望し、農業生産活動に従事できることを目的としています。農業者年金のメリットは… ・少子高齢時代に強い積立方式の年金です！・終身年金で８０歳までの保証付きです！・支払った保険料は全額社会保険料控除！・手厚い政策支援！保険料に国庫補助も！～農業者の方なら広く御加入いただけます～【問い合わせ先】　栗原市農業委員会事務局　ＴＥＬ４２－１２３９ＪＡ栗っこ推進企画課ＴＥＬ２３－２１０４編集集後後記記編農業者戸別所得補償制度が執行され、１年が経過し、今年は大豆等の畑作物を加えて、本格実施です。年産米の生産実施計画書の作成、期日提出が迫っており、我々農家がどのように販売計画を立てれば良いのか、農業は天候にも左右され、又、海外の生産状況にも影響を受ける事大です。それに加えて民主党政権は環太平洋連携協定（ＴＰＰ）への参加検討を６月までに結論を出すとのこと。関税の撤廃や投資自由化を進めると、海外の安い農産物との競争にさらされる。国民との合意は得られるのか疑問でもある。ここにきて政局が大きくクローズアップされてきた。揺れる政権でＴＰＰの問題よりも、政局は混沌としてきている。予算関連法案が不成立になった場合、私達の暮らしがどう変わるのか、検証する必要性が出てきました。最後にこの度の東北地方太平洋沖地震により被災された皆様方の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。　（菅原英俊委員） ■農業委員会だより編集委員会委員長鈴木康則副委員長　菅　原　正　雄委　員　白　石　晃委員阿部政紀委員菅原一志委　員　及　川　正　一委　員　狩　野　和　義委　員　大　内　一　也委　員　菅　原　英　俊委　員　三　浦　昭　良委員狩野善典 23