Version 03.00 R&S®CBT/CBT32 Bluetooth®テスタ 高速かつ多機能。開発、製造、評価用途に最適 ◆ R & Dでのトラブルシューティングに 備えた高い柔軟性 ◆ 非常に高速な測定時間で、生産ライ ンのスループットを向上 ◆ スペクトラム測定をサポート ◆ Bluetooth® のオーディオ・プロファ ◆ 18のBluetooth® RFテスト・ケース イルに対応(ハンズフリー、ヘッドセ をサポートする、R&S®CBTGo ソフト ウェア ット、A2DPプロファイル) ◆ デュアル・チャネルのオーディオ・ジェ ネレータ/アナライザ ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社 August 2010 概要 Bluetooth®規格のv2.0+EDRおよび R&S®CBTは、Bluetooth® RF テストを全 チャネルについてホッピング・モードま たはノン・ホッピング・モードで実行する ことができるBluetooth®テスタです。 どちらのモードにも、 さまざまな統計的 モニタリング機能と測定機能を備えて います。また、測定項目ごとに許容値を 個別に設定できるほか、所定の測定回 数を完了した場合やリミット値を超過し た場合に、測定シーケンスを停止させ ることができます。さらに、一般的なパ ワー・ トレースのほかに、変調とスペクト ラム、 平均/最小/最大のトレースも ユーザ定義したパケット数について表 示することができます。 V2.1+EDRには、ベーシック・レート・パ 要としないアプリケーションでは、 EDR ケットと拡張データレート (EDR) ・パケッ によってパケット長を短くすることがで トが存在します。ベーシック・レート・パ きます。これによって、Bluetooth®ヘッ ケットは、Bluetooth®規格のV1.1やV1.2 ドセットなどのバッテリ駆動デバイス から用いられています。EDRパケットに で重要視される消費電力を低く抑え は、ベーシック・レート・パケットと同じ ることができます。Bluetooth®のRFテ パケット・ヘッダ (GFSK変調) を使用しま スト仕様(V1.2/V2.0/V2.0+EDR/V2.1/ すが、ペイロードにはDPSK変調(π/4- V2.1+EDR) には、EDRに対応したテスト DQPSKまたは8DPSK) を使用します。 ケースが含まれています。 このため、Bluetooth®の送信系は、5μs 以内に変調方式をGFSKからDPSKに切 り替える必要があります。EDRパケット に用いるDPSK変調は、ベーシック・レー ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers R&S®CBT-K55 EDRオプションによっ て、R&S®CBTにEDR RFテストに必要な 機能を追加します。 ト・パケットの最高3倍の速度でデータ を伝送することができます。これによっ て、CDのオーディオ信号を非圧縮で伝 送するなど、Bluetooth®の新たな可能 2 性が広がります。高いデータレートを必 実験室でのトラブルシューテ ィングに最適なBluetooth® テスタ ルや周波数などの測定パラメータや ていましたが、R&S®CBTは、一度のテ を使用せずに、Bluetooth®の通信状態 マーカの位置設定などは、便利なロー ストサイクルですべての測定を行うた でのスペクトラム測定を行うなど、一台 タリノブを使用して変更することがで め、Bluetooth® TXの測定速度を大幅に でさまざまな評価を行うことができま きます。パワーコントロールは、 すべて 短縮します。また、 リモート制御プログ す。また、 R&S®CBTは、任意の組み合わ のTX測定メニューで利用できます。こ ラミングの柔軟性が高いため、簡単に せで、 Bluetooth®信号パラメータを設 れによって、異なる送信パワーで変調 テスト要件にあわせた設定ができ、最 定することができます。これによって、 やスペクトル特性を測定することがで 高のスピードで測定を実行することが 例えば、 任意のビット・パターンやパケ きます。 できます。たとえば、測定チャネル数を R&S®CBTは、 スペクトラム・アナライザ ットを用意し、 ノン・ホッピング・モード とホッピングモードでの測定結果を比 較するなど、 パラメータの違いによる 効果・影響を簡単に評価することがで きます。 3チャネルから5チャネルの測定に変更 生産ラインでのBluetooth® RFテストの速度を向上 R&S®CBTは、並列信号処理を採用 しているため、生産ラインでBlue- R&S®CBTは、 大画面にトレースをリアル tooth® RFテストを高速に実行するこ タイムで表示することができます。内 とができます。従来のBluetooth®テ 蔵のマーカ機能を用いて、 トレースを スタは、 パワー測定、変調、周波数確 詳細に解析することができます。 レベ 度、周波数ドリフトを逐次的に測定し する場合、従来のテスタでは、測定サイ クルを2つ追加するため、測定プロセス 全体に要する時間が長くなってしまい ます。R&S®CBTでは、 リモート制御プロ グラムの測定チャネル数を5チャネル に変更するだけで変更が完了します。 また、全体の測定時間が長くなること はありません。 R&S®CBT32 - 生産ラインで の使用に最適 R&S®CBTは、大型ディスプレイを搭載 し、 さまざまなオプションが用意され ているため、R&Dでの使用に最適で す。また、生産ラインを構築する場合 には、 テスタのリモート制御プログラ ムを、R&S®CBTでテスト・ステップごと にマニュアル操作で確認することが できます。複数台のテスタを使用した 生産ラインの構築には、 ローコストな R&S®CBT32が最適です。R&S®CBT32 は、生産ラインでの使用時に19” ラック に組み込みやすい横幅で設計されて います。また、R&S®CBT32は、 ディスプ レイと操作パネルを備えていません が、R&S®CBTと同一のハードウェアと ソフトウェアを採用しているため、 リモ ート制御コマンドの変更は必要ありま せん。 大型ディスプレイを装備したR&S®CBTは、R&D、 生産ラインのどちらでの使用にも適してい ます。 ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers 3 シグナリング スレー ブ Bluetooth® 接続の設定 R&S®CBTは、Bluetooth® ピコネットの テスト制御 コマンド マスタとして機能し、DUTがスレーブと して機能します。R&S®CBTは、R&S®CBT の範囲内の全てのBluetooth® デバイ タ マス スを特定するインクワイヤリィ・プロシ テスト・データ ージャを実行することができます。検 ローカル・ アクティ ベーション 出されたデバイスは全て、 ディスプレ イにリスト表示され、そのうちのひとつ DUT ¸CBT をページング・プロシージャ用に選択 できます。そのあと、R&S®CBTは、DUT R&S®CBTは、テストモードでテスト制御コマンドによってDUTを制御することができます。 への接続を確立し、 テスト・モード・オペ レーションに切り替えます。DUTのBluetooth® デバイスのアドレスが既知の 場合、 インクワイヤリィ・プロシージャ をスキップすることができ、接続セット アップの時間を削減することができま す。Bluetooth®機器の生産テストで重 要な、生産ラインのスループットを向上 させることができます。Bluetooth®の テスト・モードの仕様では、 DUTがテスト モードを実装する必要があると定めら れています。Bluetooth®リンクを確立し た後、 R&S®CBTは、必要なテストモード に変更するためのコマンドをDUTに送 信します。テストモードでは、 R&S®CBT は、 複数の送信機と受信機の測定を行 うことができます。 R&S®CBTは、 テストモードをアクティブ 化せずに通常のBluetooth®非同期コ ネクションレス・リンク (ACL) を設定す ることもできます。このリンクによっ て、 DUTのテスト・モード設定が有効に なっているかどうかに関係なくDUTの パワーと周波数の確度を測定するこ とができます。テスタは、ACLを用い て、 DUTからの応答がないパケット数の 割合から、 受信感度を見積もることが できます。 4 ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers DUTから発信される情報 オーディオ・モード R&S®CBTは、DUTから受信したさまざま R&S®CBTは、 オーディオ・モードでは、 な情報(デバイス名、 バージョン番号、 ACLに加えて同期コネクション型リン サービスクラス、 サポートする機能な ク (SCO) を確立します。R&S®CBTに内 ど) を表示することができます。 蔵のBluetooth®オーディオ・コーデック は、A-law、 μ-law、CVSDをサポートして パーク・モード、ホールド・モード、スニ います。外部のオーディオ・ジェネレー フ・モード タ/アナライザは、R&S®CBTのフロン これらのモードによって、Bluetooth®チ トパネルにあるアナログ入出力の端子 ップセットの消費電力を大幅に削減す に接続することができます。この機能 ることができ、Bluetooth®機器のバッ は、R&S®CBTおよびR&S®CBT32に標準 テリ駆動時間を長くすることができま で装備されています。 す。R&S®CBTは、DUTのモードをパーク・ モード、 ホールド・モード、 スニフ・モード に切り替えることができ、外部のテスト 機器によって、DUTの消費電力をチェッ クすることができます。 オーディオ・オプション R&S®CBTおよびR&S®CBT32には、 Bluetooth®機器のオーディオ・テストを 行うためのオーディオ・オプションを追 加することができます。 ◆ デュアル・チャネル・オーディ オ・ジェネレータ/アナライザ (R&S®CBT-B41) ◆ デジタル・オーディオ・インタフェース (R&S®CBT-B42) ◆ ヘッドセットのプロファイルをサポー ト (R&S®CBT-K54) ◆ A2DPステレオ・プロファイルをサポ ート (R&S®CBT-K52) R&S®CBT-B41 デュアルチャ ネル・オーディオ・ジェネレー タ/アナライザ オプション R&S®CBT-B41によって、 らの出力を切り換えることができます。 スピーカ/イヤーピースのテスト 様々なテストシナリオを実装すること DUTのD/Aコンバータ、 出力アンプ、 ス ができます。 ピーカ/イヤーピースの評価を行うこと ができます。R&S®CBTで生成したオー マイクロホンのテスト ディオ信号を、Bluetooth®リンクでDUT 必要な、 オーディオ・ジェネレータとオ マイクロホン、 オーディオ入力アンプ、 に送信します。DUTは、 サウンドコンバ ーディオ・アナライザが2つずつ追加さ A/Dコンバータの評価を行うことがで ータでデコードしたオーディオ信号を Bluetooth® DUTのオーディオ測定に れます。また、R&S®CBTのフロントパネ きます。R&S®CBTで、生成したオーディ 出力します。R&S®CBTで、基準マイクで オ信号を、基準スピーカからDUTのマ 捕らえたオーディオ信号のオーディオ の出力コネクタ(2)とオーディオ・アナラ イクロホンに入力します。DUTは、 解析を行います。 イザのための入コネクタ(2)が追加さ Bluetooth®リンクでR&S®CBTにデコー ルに、 オーディオ・ジェネレータのため れます。オーディオ信号は、 内蔵のオー ディオ・スイッチによって、内蔵のBluetooth®スピーチ・コーデックへの入力ま ドしたオーディオ信号を送り返し、 R&S®CBTのオーディオ・アナライザで測 定します。 たは、外部機器との接続用コネクタか オーディオ測定 オプション R&S®CBT-B41によって、 マル チトーン・モードでの高速周波数応答を 測定することができます。2つのオーデ ィオ・チャネルそれぞれにつき、 20トーン (レベルと周波数の組み合わせ) を定 義することができます。 シングルトーン・モードでは、 オーディオ・ レベル (RMS、 ピーク)、DCレベル、 周波 数、SINAD、THD+N(全高調波歪み+ノ イズ) を測定できます。THD測定機能 は、基本波と8次高調波をバーグラフ形 式で表示することができます。 オーディオ測定には、 さまざまなフィル タを使用することができます。 ◆ 19種類の固定バンドパス・フィルタ オプションR&S®CBT-B41で、マルチトーン・モードでのステレオ信号の高速周波数応 答の測定を行います。 ◆ 可変バンドパス・フィルタ (周波 数:20 Hz∼20 kHz、帯域幅:10 Hz∼1000 Hz) ◆ 重み付けフィルタ (A、CCITT、C.message) R&S®CBT-B42 デジタル・オーディオ・イ ンタフェース オプション R&S®CBT-B42によって、 デジ タル・オーディオ・インタフェース (S/PDIF) を追加することができます。デジ タルオーディオ信号を直接入力するこ とによって、信号伝送のA/D、D/A変換 で生じるひずみの影響を無視すること ができます。オプションR&S®CBT-B41 オーディオ・ジェネレータ/アナライザ シングルトーン・モードの測定メニュー(オプションR&S®CBT-B41) ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers 5 のオプションがインストールされてい る必要があります。 R&S®CBT-K54 ヘッドセット・プロファ Audio tests (SCO) AF1 in AF1 out AF2 in AF2 out Microphone test イル Bluetooth®対応のヘッドセット機器 ¸CBT のオーディオ・テストを行うために は、R&S®CBTがヘッドセット・プロファイ AF1 out Speech codec in ルをサポートしていなければなりませ ん。オプションR&S®CBT-K54によって、 Audio generator 1 Audio in ヘッドセット・プロファイルに対応し、 オ ーディオ・ゲートウェイを設定すること ができます (携帯電話やラップトップ Bluetooth® RF: SCO link Audio analyzer 1 DUT ¸CBT-B41 PC) 。 AF1 in Speech codec out オプションR&S®CBT-B41によるDUTマイクのオーディオ測定 R&S®CBT-K52 A2DPステレオ・プロファ イルとSBCコーデック オプション R&S®CBT-K52によっ て、 Bluetooth®対応のステレオDUT ( Audio tests (ACL) ヘッドセットなど)のオーディオ・テス Audio testing of a Bluetooth® stereo headset トを行うことができます。このオプシ AF1 in AF1 out AF2 in AF2 out ョンは、 SBCのステレオコーデックを サポートしています。SBCコーデック ¸CBT は、 Bluetooth®機器でA2DPプロファ イルを使用するために必須であるた AF1 out AF2 out め、 R&S®CBTは、 このプロファイルに対 応したすべてのDUTのステレオ・オーデ ィオ・テストを実行することができます。 オプションR&S®CBT-K52は、 アナログス テレオ信号の入出力に4つのオーディ オコネクタを使用するため、 オプション R&S®CBT-B41 オーディオ・ジェネレー タ/アナライザがインストールされて いる必要があります。 6 ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers Bluetooth® RF: ACL link Audio generator 1/2 (A2DP profile) Audio analyzer 1/2 DUT Audio out ¸CBT-B41 ¸CBT AF1 in AF2 in AF amplifier A2DPプロファイルを使用してステレオヘッドセットのオーディオ測定 パワー測定 (TX) 各パラメータの測定値が、 R&S®CBT画 面に表示されます。さらに、平均、最大 値および最小値が、 任意の数のBluetooth® パケット (バースト)の統計評価 の結果として表示されます。 出力パワー 測定パラメータ: ◆ ノミナル・パワー: バースト開始として検出したプリア ンブルの最初のビット(bitO) からバ EDRパケットのパワーとガードタイムの測定 ーストの最後のビットまでを測定 ◆ ピーク・パワー: バースト内で最高パワーレベルを 表示 パワー制御 ◆ リーク・パワー: バーストの前後に設定した測定ウィ ンドウ内の平均パワーを計算しま er down” のコマンドをDUTに送るこ す。測定ウィンドウの位置と長さを とができます。キー操作で、手動パワ 設定することができます。 ー制御を行うことができます。キー 操作を行うごとに、R&S®CBTは、直前 相対パワー EDRパケットの相対パワー (DPSK 変調 部分とGFSK 変調部分のパワー差) ◆ PGFSK (ビット0からパケットヘッダの最 終ビットまでを測定) ◆ PDPSK (同期シーケンスの先頭ビット からトレーラービットを除いたパケッ トの最終ビットを測定) ◆ PDPSK ‒ PGFSK (差は、 -4dB 間でなければなりません) パワー・レベルに対する差分が表示さ れます。Bluetooth®規格では、差分が 2dB∼8dBの範囲にあることが定めら れています。パワーレベルが、最大値 測定パラメータ: R&S®CBTは、” Power up”と“Pow- または最小値に達すると、DUTからメ ッセージが送られ、R&S®CBTに表示さ れます。 タイミング測定 (TX) 測定パラメータ: ◆ パケット・タイミング: マスタ受信スロットと受信したバー ストのビット0を検出した時間の差を 測定します。この測定は、出力パワ ーの画面に表示されます。 ◆ ガードタイム (EDR) : パケット・ヘッダの最終GFSKシンボ ルの最後から同期シーケンスの基 準シンボルの先頭までの時間間隔 を測定します。この測定は、相対パ ワーの画面に表示されます。 R&S®CBTは、 すべての周波数、変調、 ス ペクトラムの測定の際に、 パワー制御 +1dBの 機能を使用することができます。 ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers 7 変調と周波数の測定 (TX) ベーシックレート・パケットの測定 測定パラメータ: ◆ 周波数確度/初期キャリア周波数 許容値(ICFT) : プリアンブルで測定された周波数と 意図する送信周波数との差 ◆ 搬送波周波数ドリフト: パケットの開始時の周波数とペイロ ードの周波数との差 ◆ 最大ドリフト・レート: パケット・ペイロード内の最大ドリフ ベーシック・レート・パケットの変調、周波数、 ドリフトを測定 ト・レート ◆ 周波数偏差: パケット・ペイロードの平均、最大、最 小周波数偏差 Bluetooth® RFテスト仕様を満たすに は、全測定ビットの99.9%以上につい て115 kHz以上の周波数偏移が必要で す。R&S®CBTは、 GFSK変調メニューに 測定値(しきい値を超えたビット数) を 割合で表示します。115 kHzのしきい値 は、必要に応じて変化させることがで きます。 EDRパケットの周波数安定度および変調精度の測定 EDR搬送波の安定度と変調精度 Bluetooth®パケットを最初のGFSK部分 (パケットヘッダ) と、DPSK部分(ペイ ロード) を50シンボルごとに分割したブ ロックごとに、 この測定を行います。 測定パラメータ: ◆ 搬送波周波数の安定度 (ωi: ) パケットのGFSK部分の平均周波数 より測定します。ωiは、平均周波数と 期待される周波数の差異です。 ◆ 搬送波周波数の安定度 (ω0 max): DPSK部分の各ブロックの平均周波 数とGFSK部分の平均周波数の差異 を測定します。ω0は、各ブロックごと に異なる値となります。測定したω0 の最大値が表示されます。 ◆ RMS DEVM: 50シンボルごとに分割した各ブロ ックごとの差動エラー・ベクトル振幅 (DEVM) を測定します。その後、各 ブロックのRMS DEVMの値を計算 し、最大値を表示します。 ◆ ピークDEVM: 全ロックのすべてのシンボルを解析 し、 ピークDEVMを測定します。 ◆ 99 % DEVM: DEVMの値が、設定したスレッショル ド以下のシンボル数を測定し、割合 で表示します。 8 ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers EDR差動位相エンコーディング DUTのEDRエンコーダが正常に機能し ているかどうかを評価します。 この測 定は、 TXテスト・モードでBERを測定す ることによって行われます。DUTから R&S®CBTに、あらかじめ設定したビット・ シーケンスを送信し、 受信ビットと期待 されるビットを比較します。 測定パラメータ: ◆ BER(設定したサイクル内で発生し ているビットエラーの割合) ◆ 設定したサイクル内でビット・エラー のないパケットの割合 差動シンボルモードでEDRパケットのコンスタレーション・ダイアグラムを表示 EDR のI/Qコンスタレーション・ダイア グラムおよび位相差特性 I/Qのコンスタレーション・ダイアグラ ムは、 I/Q平面上でEDRパケットを表 示します。Bluetooth®のEDRパケット は、 DPSK変調を使用しているので、 絶対シンボルモードでI/Qダイアグ ラムは、信号の復号容易度について は情報を提供していません。このた め、 R&S®CBTは、I/Q平面で差動表示機 能(差動シンボル) を提供し、先行する シンボルは、参照値として使用されま す。これによって、信号品質の評価を可 能にします。 EDRパケットの位相差特性 位相差特性は、 先行するシンボルと各 シンボルの位相差を時間の関数として 表しています。位相差特性は、各シンボ ルのビット情報を含んでいるため、個々 のシンボルをデコードすることができ ます。 この特性を利用して、DPSK信号 の同期シーケンスをチェックすること が可能です。 ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers 9 スペクトラム測定 (TX) 20 dB 帯域幅 -20dB帯域幅測定は、測定するBluetooth®チャネルの周波数スペクトラム をグラフィック表示します。このスペク トラム測定は、 周波数ホッピングがオフ の場合だけでなく、 オンの場合にも測 定を行うことができます。 測定パラメータ: ◆ fL: 測定チャネルのパワー・レベルが 20dB下がった下側の周波数ポイ 20 dB bandwidth measurement ント ◆ fH: パワー・レベルが-30 dBmに達した 上側の周波数ポイント ◆ fH ‒ fL: 2つの値の差 (1 MHz以下) 必要に応じて、測定で使用する基準値 を変更することができます。R&S®CBT には、現在の測定値、平均値、最大値の 表示モードがあります。 周波数範囲 周波数範囲の測定は、搬送波を上側 のチャネルと下側のチャネルに設定し て、Bluetooth®信号を測定し、 スペクト EDR in-band spurious emissions measurement ラム特性をグラフィック表示します。 測定パラメータ: 隣接チャネル漏洩電力 (ACP) ◆ fL: パワー・レベルが-30 dBmに達した ACPの測定は、中央のチャネルと上 下側の周波数ポイント 側と下側のそれぞれ3チャネルの絶 ◆ fH: パワー・レベルが-30 dBmに達した 上側の周波数ポイント R&S®CBTで設定した-30dBmは、80dBm/Hz EIRPのスペクトラム・パワー 密度に相当します。 対パワーを測定します。チャネルは、 ユーザ選択も可能です。R&S®CBT は、Bluetooth® RFテスト仕様に準じた ACPの測定を行います。テスタは測定 開始から1秒以内に、 これら7つのチャ ネルすべての結果を出力することがで きます。これによって、 スペクトラム・ア ナライザを使用した従来の方法と比較 して、実験室でのテスト時間を大幅に 短縮することができます。 10 ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers EDR帯域内スプリアス・エミッション (ゲ ートACP) ACPの測定メニューには、通常のACP 測定とゲートACP測定を切り替えるこ とができるゲーティング機能が含まれ ます。R&S®CBTは、ベーシック・レート・ パケットおよびEDRパケットの通常の ACP測定やゲートACP測定を行うこと ができます。 ゲーティング・モードでは、R&S®CBT は、Bluetooth® RFテスト仕様で規定さ れているPTXrefとPTX-26dBの測定値を表示 することができます。 特別な機能 周波数ホッピング・モードでのチャネ ル表示 R&S®CBTを使用すると、DUTが許容す る範囲すべてのRFチャネルを簡単に設 定することができます。周波数ホッピン グ測定の停止条件としてリミット値を 越えることを設定すると、測定値がリミ ット値を越えた時点で、R&S®CBTは自 動的に停止します。また、R&S®CBTは、 許容値からの超過が発生したチャネル 数を表示します。 これは、研究開発での 評価の際に役立つ機能です。 リンク接続せずに測定 多くのBluetooth®のDUTのは、HCIイ ンタフェースによってローカルでTXテ ストモードに切り替えることができま す。R&S®CBTは、DUTとのBluetooth®リ ンク接続を行わずに、出力パワー、周波 数、 変調の測定を行うことができます。 RX 測定 RX測定では、 内蔵信号発生器が選択可 能なビット・シーケンスを出力し、DUT 内でループ・バックされR&S®CBTによ って再び復調されます。R&S®CBTの TXレベルはこの測定用に調整可能で す。EDRオプションを追加すると、受 信品質測定のメニューにノーマル・レ ート・パケットの他にDRパケットタイ BER/PERテスト 測定パラメータ: ◆ ビットエラー率 (BER): DUTから送り返されたビットにエラ ーが発生した割合 Dirty transmitter信号 Bluetooth®のRFテスト仕様では、BER テストに用いる信号としてDirty transmitter (Dirty TX)信号が定められ ています。 ◆ ビットエラー: DUTから送り返されたビットにエラ ベーシック・レート・パケットのDirty ーが発生した数 transmitter ◆ NAKレート: 20ミリ秒ごとに、Derty TXは周波数オ DUTからNAK(否定応答) を設定さ フセット、変調指数、 シンボル・タイミン れたパケットが送り返された割合。1 グ・エラーを変更します。RFテスト仕様 ビット以上のエラーを含んでいる場 合には、DUTはNAKを設定したパケ ットを返します。 ◆ パケットエラー率 (PER): DUTからエラーが発生したパケット が送り返された割合。R&SRCBTは、 エラー・パケットを無視してBERの計 で、 これらの3つのパラメータの組み 合わせが10個定められており、 この10 個から1つを選択して使用します。さら に、Dirty TXは、出力信号の周波数ドリフ トが定められています。周波数ドリフト によるパケット間の位相差は180° です。 算します。 PERの結果は、以下の5つの要因に分解 することができます。 ◆ 欠落パケット: DUTから送り返されなかったパケッ トの割合 ◆ HECエラー: ヘッダに、誤り訂正のできないビッ トエラーを含むパケットが送り返さ れた割合 ◆ CRCエラー: ペイロードに1つ以上のエラーを含 むパケットが送り返された割合。こ のエラーは、 パケットの再送時に発 生するビットエラーです。 ◆ 誤ったパケットタイプ: プ (2-DH1、 2DH3、 2-DH5、3-DH1、3- 不適切なパケット・タイプのパケット DH3、 3-DH5) が追加されます。 が送り返された割合。通常は、NULL パケットです。 ◆ 誤ったペイロード長: 誤ったペイロード長で送り返された パケットの割合 R&S®CBTは、BERレベルからDUTの受信 感度を自動的に決定するBER探索機能 を備えています。 EDRパケットのDirty transmitter 20パケットごとに、Dirty TXは、周波数オ フセットととシンボル・タイミング・エラ ーを変更します。RFテスト仕様では、 こ れら2つのパラメータの組み合わせが 3つ定められており、 この3つから1つを 選択して使用します。さらに、Dirty TX は、出力信号の周波数ドリフトが定めら れています。周波数ドリフトによるパケ ット間の位相差は180° です。 R&S®CBTとR&S®CBT32では、Dirty TX が以下のモードで操作することができ ます。 ◆ specification の数値テーブルによ るダイナミック・ダーティTX 定義。 ド リフト・スーパーインポジション・スイ ッチオン ◆ ユーザ定義数値テーブルによるダ イナミック・ダーティTX 定義。 ドリフ ト・スーパーインポジション・スイッチ オンまたはオフ ◆ スタティク・ダーティTX 定義;周波数 オフセット、変調指数およびシンボ ル・タイミング・エラーの値を相互に 任意の組み合わせで設定可能。 ドリ フト・スーパーインポジション・スイッ チオンまたはオフ ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers 11 Bluetooth® RFテスト・ケース R&S®CBT およびR&S®CBT32は、 自動テストのための R&S®CBTGo ソフトウェア Bluetooth® RFテスト仕様 0.92 に記載 R&S®CBTGoは、R&S®CBTとR&S®CBT32 された、以下のBluetooth® テストの評 のリモート制御用PCアプリケーショ 価に使用できます。 ン・ソフトウェアです。 ソフトウェアは、 ◆ TRM/CA/01/C (出力パワー) ◆ TRM/CA/03/C (パワー制御) ◆ TRM/CA/04/C (TX 出力スペクトラ ム - 周波数範囲) ◆ TRM/CA/05/C (TX 出力スペクトラ ム - 20 dB 帯域幅) ◆ TRM/CA/06/C (TX 出力スペクトラ ム - 隣接チャネル・パワー) R&S®CMU200のBluetooth®シグ モジュールを選択しパラメータを設定 することで、任意のテストシーケンスを 簡単に作成することができます。また、 ワンボタンで測定結果のレポートを自 動作成することができます。このレポ とができます。R&S®CBTGoには、複数 ◆ TRM/CA/10/C (EDR 相対送信パワ に役立ちます。 す。R&S®CBTGoを使用すると、 テスト ◆ TRM/CA/08/C (初期キャリア周波数 フト) め、R&Dや型式認証でのレポート作成 無償でダウンロードすることができま ートは、 さまざまな形式で保存するこ ◆ TRM/CA/09/C (キャリア周波数ドリ の画像データを含めることができるた R&S®CMU200とのリモート 制御コマンドの互換性 ローデ・シュワルツのWebサイトから ◆ TRM/CA/07/C (変調特性) 許容値) アで作成する測定レポートには、多数 のBluetooth®のRFテストケースを自動 的に実行するなど、 シーケンスのサン ナリング測定機能で作成したリモ ート・スクリプトを変更することな く、R&S®CBTやR&S®CBT32で使用する ことができます。この場合の制約条件 は、R&S®CMU200のリモート・スクリプ トで、R&S®CMU200のRF1デュアルI/O またはRF2デュアルI/Oを使用している ことです。 プルが含まれています。このソフトウェ ー) ◆ TRM/CA/11/C (EDR 搬送周波数の 安定性と変調精度) ( 差動位相エン ◆ TRM/CA/12/C (EDR コーディング) ◆ TRM/CA/13/C (EDR 帯域内スプリア ス・エミッション) ◆ RCV/CA/01/C (感度−シングルスロ ット・パケット) ◆ RCV/CA/02/C (感度−マルチスロッ ト・パケット) ◆ RCV/CA/06/C (最大入力レベル) ◆ RCV/CA/07/C (EDR 感度) ◆ RCV/CA/08/C (EDR BER フロア・パフ ォーマンス) ◆ RCV/CA/10/C (EDR 最大入力レベ ルl) R&S®CBTGo ソフトウェアは、ワンボタンで測定レポー トを生成します。 ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers 12 Bluetooth®のワードマークおよびロゴはBluetooth® SIG, Inc.が所有しており、 ローデ・シュワルツは、 ライセンスに基づいてこれらを使用しています。 R&S®CBT32(下)は、R&S®CBT(上) と同一のテスト機能を備えつつ費用対効果が高く、生産 ラインでの使用に最適な測定器です。 ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers 13 オーダー情報 品名 型番 オーダー番号 Bluetooth®テスタ (ディスプレイ付、4 HU) R&S®CBT 1153.9000.35 Bluetooth®テスタ (ディスプレイ無し、2 HU、 リモート制御用) R&S®CBT32 1153.9000.32 本体 オプション R&S®CBT 用オプション:オーディオ・ジェネレータ/アナライザ R&S®CBT-B41 1170.3406.05 R&S®CBT32 用オプション:オーディオ・ジェネレータ/アナライザ R&S®CBT-B41 1170.3406.02 デジタル・オーディオ・インタフェース S/P DIF(R&S®CBT-B41 必要) R&S®CBT-B42 1170.3706.03 A2DPステレオ・プロファイル、SBCコーデック対応(R&S®CBT-B41 必要) R&S®CBT-K52 1170.4002.02 オーディオ・プロファイル対応 R&S®CBT-K54 1170.3806.02 Enhanced Data Rate (EDR)測定ソフトウェア R&S®CBT-K55 1170.3206.02 Low Energy ノン・シグナリング測定ソフトウェア R&S®CBT-K57 1170.4102.02 推奨アクセサリ 19" ラック・アダプタ (R&S®CBT32) R&S®ZZA-211 1096.3260.00 19" ラック・アダプタ (R&S®CBT) R&S®ZZA-S03 1105.6756.00 携帯電話用アンテナ・カプラ R&S®CMU-Z10 1150.0801.10 R&S®CMU-Z10用シールド・ボックス R&S®CMU-Z11 1150.1008.02 R&S®CMU-Z10用Bluetooth® バンド・アンテナ R&S®CMU-Z12 1150.1043.02 校正証明書 R&S®CBT DKD校正 R&S®CBT-DKD 5930.0050.00 R&S®CBT32 DKD校正 R&S®CBT32-DKD 1159.4800.02 R&S®CBT/R&S®CBT32 試験データ付校正証明書(DCV校正) R&S®CBT-DCV 0240.2187.08 サービス・オプション 校正3年延長:あり 校正5年延長:あり 修理保証3年延長:あり 修理保証5年延長:あり ¸CBT/CBT32 Bluetooth® Testers 14 Certified Quality System Certified Environmental System ISO 9001 ISO 14001 DQS REG. NO 1954 QM DQS REG. NO 1954 UM 仕様については www.rohde-schwarz.co.jpを 参照してください。 お問い合わせは ロ ー デ・シュワ ルツ・ジャパン 株 式 会 社 本社/東京オフィス 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-20-1 住友不動産西新宿ビル 27階 TEL : 03-5925-1288/1287 FAX : 03-5925-1290/1285 神奈川オフィス 〒222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜2-13-13 KM第一ビルディング 8階 TEL : 045-477-3570(代) FAX : 045-471-7678 大 阪オ フィス 〒564-0063 大阪府吹田市江坂町1-23-20 TEK第2ビル 8階 TEL : 06-6310-9651(代) FAX : 06-6330-9651 サービスセンター 〒330-0075 埼玉県さいたま市浦和区針ヶ谷4-2-20 浦和テクノシティビル 3階 TEL : 048-829-8061 FAX : 048-822-3156 E-mail : [email protected] http://www.rohde-schwarz.co.jp R&S®は、 ドイツRohde & Schwarz社の商標または登録商標です。 掲載されている記事・図表などの無断転載を禁止します。 おことわりなしに掲載内容の一部を変更させていただくことがあります。 あらかじめご了承ください。 PD 0758.1287.16 Version 03.00 R&S®CBT/CBT32 Aug.2010
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