保険業法の一部を改正する法律についての意見 - 全国高等学校PTA

17 全高P連第 98 号
平成 18 年 1 月 16 日
金融庁総務企画局
企画課保険企画室御中
社団法人全国高等学校PTA連合会
会
長
藤
井
久
丈
保険業法の一部を改正する法律についての意見
平成 17 年 12 月 28 日付けで意見を求められた標記のことについて、下記の理由により「保
険業法の定義から除かれるもの」の中に、「県単位の複数の高等学校が生徒を相手として行
うもの」を入れるよう強く要請する。
記
1
県単位の複数の学校が共同で設置している「安全互助会」は、生徒の健康・安全保
持促進に不可欠である。
近年、特に生徒の健康・安全保持に関してさまざまな事件が発生しており、学校や家
庭、地域における危機管理の在り方が大きな課題となっている。
本会が関係している都道府県市高等学校 PTA 連合会の相当数は、長年に渡って「安全
互助会」を設置し、各学校の PTA が生徒数に応じた掛金を負担し、
「日本スポーツ振興
センター」等では対応出来ないような学校管理下あるいは外における生徒の災害に対し
て必要な給付を行ってきた。民間保険業者のように利益を目的としたものではないので、
掛金も安価に設定されている。
このことは学校現場からも賛同を得ており、万一の災害時でも安心できる旨高く評価
されている。
2
安全対策事業等への助成
生徒の健康・安全は家庭、学校、地域の最大関心事あり、事故、災害予防に関する教
育の積極的推進は、親の願いである。いくつかの安全互助会は、このような公益助成事
業を行い、高等学校教育に貢献している。
3
公正な役員構成と運営組織
運営資金は PTA 会員からの浄財であるので、役員構成はきちんと整備されている。PTA
関係者に加えて校長会、教職員、学識経験者等第三者も参加した組織となっている。
また、内部留保としての積立金も一定程度額を準備し、万一の給付にも対応出来るよ
う措置されている。
4
適用除外からの突然の除外に遺憾の意
2005 年 8 月 12 日の改正案骨子開示において、適用除外となる共済の類型について具
体的案が提示された。この中には「一の学校等又は二以上の学校等(同一都道府県内の
学校等又は同一の設置者(国及び地方公共団体を除く。)が設置する二以上の学校に限
る。)の学生等(学生、生徒、児童又は幼児をいう。以下同じ。)の保護者(親権を行う
者、後見人その他当該学生等の生計を主として維持する者をいう。)又は教職員が構成す
る団体がその構成員又は学生等を相手方として行うもの」という規定があり、PTA安
全互助事業は、保険業法の適用除外とする方向が示された。
しかるに、今般 12 月 28 日の政令案開示では、具体的説明もなく、PTA安全互助事
業は一転して保険業法の適用対象とする方向が示された。
一方で新たに適用除外対象が加えられる中、PTAだけが突然適用除外から外された
ことに対しては、大変不審の念を抱かざるを得ない。全国50都道府県市高等学校PT
A連合会、並びに250万人の会員も同様の思いであろう。
長年に渡って安い掛け金で生徒の健康・安全の維持促進、及び危機管理にも対応して
きた高等学校 PTA 安全互助事業に対して、再度検討されるよう特段の配慮を要請する。
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