資料38

38.軌道上環境保全のための宇宙デブリ除去用軌道間作業機要素技術の検討 平成21年度戦略的開発研究(工学)報告書
研究課題名
軌道上環境保全のための宇宙デブリ除去用軌道間作業機要素技術の検討 研究代表者(所属)
竹ヶ原春貴(首都大学東京) *平成22年度以降は佐原宏典(首都大学東京)が代表者
研究分担者(所属)
小島広久 (首都大学東京)
佐原宏典 (首都大学東京)
渡部武夫 (首都大学東京)
青柳潤一郎 (首都大学東京)
澤井秀次郎 (ISAS JAXA)
堀恵一 (ISAS JAXA)
中塚潤一 (ISAS JAXA)
活動区分
□WG □研究班( ) □その他 研究活動期間
平成 21年度 から 平成 24 年度(予定) 平成21年度
研究の概要
宇宙デブリ除去用軌道間作業機が,デブリの軌道離脱・廃棄を行いながら実施が可能なミッションの検討
を行った.軌道間作業機要素技術として、姿勢制御系Control Moment Gyro (CMG)、低毒性推進系、
高比推力電気推進(PPT)の研究を実施した。CMGでは評価関数Surface Costを導入した新しい駆動
則を提案し、姿勢変更の高速化が可能であることを確認した。また、デブリアプローチ用小インパル
スビットの一液式推進系、軌道離脱のための大トータルインパルス二液式推進系からなる一液式/二液式
共用推進系の開発では、上記推進系を成立させる触媒層インジェクタ及び燃焼室の設計・製作を行い,一
液式での噴射試験と,二液式のための推進剤噴霧化状態の評価を実施した。プラズマ化学推進系では、
高気圧下での放電プラズマの維持・供給のため、LF放電と呼ばれる放電形態が有用であることを確認した。
固体推進剤電気推進(PPT)では、その高エネルギ化、大推力化を図り、従来2mN・s程度であった初
期インパルスビットを6mN・s以上に向上させることに成功した。
特記事項
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38.軌道上環境保全のための宇宙デブリ除去用軌道間作業機要素技術の検討 本研究の目的
本研究の背景,目的,意義など
「背景」 および「意義」
2009年2月12日、米イリジウム社の通信衛星イリジウム33号(軌道高度776∼779km,軌道傾斜角86.4 )とロシアの軍事衛星コ
スモス2251号(軌道高度783∼821km,軌道傾斜角74 )の衝突のように、宇宙デブリによる深刻な軌道環境悪化は,将来の宇
宙利用の重大な障害となる。宇宙デブリの空間密度がある臨界値を超えると 宇宙デブリ同士の衝突が連鎖的に発生する「ケス
ラー・シンドローム」を引き起こし,宇宙デブリの生成頻度が消滅頻度を上回って宇宙デブリを加速度的に増殖させる事態を招く.
このような宇宙デブリによる深刻な軌道環境悪化は、衛星を用いた通信や観測,情報提供などの劣化又は停止,天気予報の信
頼性低下や情報通信の通信量低下による経済的損失を始めとする様々な被害をもたらす事態が想定され、宇宙デブリの発生防
止だけでなく、積極的な宇宙デブリ除去による環境保全が必要になっている。
「目的」
本研究では,その廃棄が考慮されていない低軌道衛星を除去するために,通信や画像解析による宇宙デブリの発見と宇宙デブリ
へのアプローチ,姿勢制御や捕獲機能による宇宙デブリの捕獲,そして宇宙デブリの軌道降下,といった一連の宇宙デブリ除去
作業を積極的に行う軌道上サービス衛星(以下,宇宙デブリ除去軌道間作業機)の開発のための基礎研究を行う.同軌道間作業
機は,1.宇宙デブリへのアプローチ,2.宇宙デブリの軌道/運動決定・捕捉・捕獲,3.宇宙デブリの廃棄の3つを実現するための要
素技術と,それらをまとめる衛星システム化技術を必要とする.初年度に,上述1および3に必須の要素技術である推進系システ
ムの評価,2に必須の制御系システムの研究を行う。また、中低高度間の小型軌道間作業機の新たなミッションの検討も行う。
独創的な点
・個々の要素技術に立脚しながら、軌道上サービスとして宇宙デブリ除去軌道間作業機というシステム開発研究を行おうという点
• 制御系:・特異点回避を角運動量空間上で行うことで,大域的に特異点を避ける手法における計算量の問題を克服しつつ準大域
的な特異点回避を可能にしようとする点・特異点近傍を通過する姿勢変更において,従来と比べ,姿勢変更時間を10%程度低
減できることを実験的に示そうとする点・角運動量空間上での角運動量の軌跡を実時間表示する制御・モニタリングソフトを開発し、
制御の有効性、また異常発生を即時確認できるシステムを構築しようとする点
• 低毒性推進系:グリーンプロペラントの使用を前提としている点、一液/二液共用推進系を目標としている点、反応プラズマを利
用し、触媒を不要としている点
• 高比推力電気推進系:固体推進剤を用い、小型衛星に対応可能な低電力で高比推力、大推力どちらにも対応可能な推進系を実
現しようとしている点、プラグインタイプで搭載が可能な推進系としている点
• また推進系全体としての小型衛星用モジュール化を図ろうとしている点
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38.軌道上環境保全のための宇宙デブリ除去用軌道間作業機要素技術の検討 研究計画と方法
研究計画・方法(開始年度から)
第一フェーズ:平成21年度 平成22年度
平成21年度
下記の項目に関する研究を実施した。
・ 宇宙デブリ除去用小型軌道間作業機実現のための要素技術の現状/開発項目の把握,
・ 宇宙デブリの軌道/運動決定方法の検討
・ 宇宙デブリ捕獲技術の検討
・ 推進系/制御系技術に関し、実験室モデルを試作・試験評価を行い、下記の研究成果を得た。
制御系CMG
発生トルクが大きいという優位性を持つCMGは、その駆動則の非線形性と特異点の問題から小型衛星などへの応用は避けられ
てきた。シングルジンバルCMGを姿勢制御デバイスに用いる場合、特異点回避は避けて通れない問題である。本研究では、角運
動量空間上に描かれる特異点曲面を利用し、この曲面を幾何学的に回避する摂動トルクを決定することで、特異点回避を行う評
価関数Surface costを導入した新しい駆動則を提案し、姿勢変更の高速化が可能であることを実験的に確認した。そのためにエ
アベアリングによる装置を作成し実験を行った。
低毒性推進系
使用済衛星へのアプローチに使える小インパルスビットの一液式推進系/軌道離脱のための大きなトータルインパルスを稼ぐ二
液式推進系の共用推進系を目標に触媒槽インジェクタ及び燃焼室の設計・製作を行い,一液式での噴射試験と,二液式のため
の推進剤噴霧化を実施した。また、HAN系推進剤を用いたプラズマ化学推進では、今後想定される高気圧下での放電プラズマに
よるHANの反応促進のために、LF放電と呼ばれる大気圧放電方法を確立し、数MPaになる実作動条件下でのプラズマ供給に新
たな放電形態を確認した。
高比推力固体推進剤電気推進系
従来、インパルスビット2mN・s、比推力400秒程度であったパルス型プラズマスラスタの大エネルギ化(50W程度)を図り、初期イ
ンパルスビット6mN・s以上を達成し、質量2kg以下でプラグインタイプの汎用性の高いPPTの実現が可能になった。また、スラス
タ・電源・推進剤をコンパクトにまとめ、その搭載性を向上させた。
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38.軌道上環境保全のための宇宙デブリ除去用軌道間作業機要素技術の検討 研究計画・方法
研究計画・方法(つづき)
平成22年度 中低高度間の小型軌道間作業機の新たなミッションの検討を引き続き行う.
今年度の成果を鑑み,宇宙デブリ除去までの一連のマヌーバのシナリオの作成を行う.
衛星バス設計検討を行い、基本部分のBBMの製作/機能試験準備を進める。:衛星内通信バスの試作 (1,000千円)
要素技術の研究としては、
「制御系」:CMGによる高速姿勢制御研究を続けるとともに、高精度姿勢計測方法の検討に着手する。:ファイバーオプティカル
ジャイロ3軸(3,000千円)
「低毒性推進系の研究開発」:一液式/二液式共用推進系(試作費1,500千円)およびプラズマ化学推進系(試作費1,000千円)の
開発を行い,そのBBMを製作して性能取得試験を行うと共に,推進系のモジュール化を検討する。
「高比推力固体推進剤電気推進系」:プラグインタイプの高比推力電気推進機の基本性能の確認(電源を含む)および搭載設計を
進める。:高比推力推進系(PPT)BBMおよび電源(2,500千円)
第二フェーズ:平成23年度 平成24年度 1. 宇宙デブリ除去軌道間作業機の一連のマヌーバをまとめ,代表例としてシナリオを完成させる.
2. 一液式/二液式又はプラズマ化学推進に関し、その成立性確認とBBMの設計・製作・試験評価を行う.
3. 宇宙デブリの捕獲に関し,H2AのPAFを捕獲部位と想定し,位置姿勢の推定,接近方向の策定手順を検討する。
4. ジャイロや画像を用いた高精度姿勢計測方法,CMGやロボットアームによる姿勢制御系の設計検討を行う.簡易モデルを用い
た個別要素でのBBMの製作・実験・設計評価を行う。(姿勢計測・制御の精度目標:は0.1 及び1 ) 5. 衛星仕様を含む軌道降下設計を行い,降下用推進系 (PPT)の要求仕様を固め、そのBBMの製作・試験評価を行う. 6. 上記の機能をサブシステムモジュールとし,衛星バスの設計検討・基本部分のBBM製作・機能試験評価を行う.
7.  上記の機能,通信バスを備えた宇宙デブリ除去軌道間作業機の概念設計を行う.このとき留意すべ き開発ポイントは,全体重
量を100kg以下に抑えること,発生電力65W以上とすること,衛星内バス通信速度は100kbps程度以上とすること,姿勢制御の精
度は1 以下とすることとする。
本研究の到達目標
最終的には上記第2フェーズに示す宇宙デブリ除去軌道間作業機の一連のマヌーバの確立、新たな小型中低高度間軌道間作業
機のミッション検討に加え、軌道間作業機バス部の基本部分のBBM製作・機能試験評価および作業機全体の概念設計を行う。
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38.軌道上環境保全のための宇宙デブリ除去用軌道間作業機要素技術の検討 平成21年度研究成果の概要
研究成果
軌道間作業機要素技術として、ミッション検討、姿勢制御系Control Moment Gyro (CMG)、低毒性推進系、高比推力固
体推進剤電気推進(PPT)の研究を実施した。
ミッション検討では中低高度間の小型軌道間作業機の新たなミッションの検討を行い、デブリ除去衛星の軌道降下の特性を
活かし,これまで継続的な観測が行われていない高度100∼200km程度の超低軌道(高層大気)の観測ミッション(オーロラや宇
宙線の理学的観測,或いは低軌道でのデブリ分布観測など)を検討している.
姿勢制御CMGでは評価関数Surface Costを導入した新しい駆動則を提案し、姿勢変更の高速化が可能であることを確認
した。すなわち、特異点回避を角運動量空間上で行うことで,大域的に特異点を避ける手法における計算量の問題を克服しつ
つ準大域的な特異点回避を可能にした。かつ、従来の制御則と比べ,姿勢変更時間を10%程度低減できることを実験で示した。
また、角運動量空間上での角運動量の軌跡を実時間で表示する制御・モニタリングソフトを開発した。
低毒性推進系に関しては、デブリアプローチ用小インパルスビットの一液式推進系、軌道離脱のための大トータルインパルス二液
式推進系からなる一液式/二液式共用推進系の開発では、上記推進系を成立させる触媒層インジェクタ及び燃焼室の設計・製作
を行い,一液式での噴射試験と,二液式のための推進剤噴霧化状態の評価を実施した。一方、HAN系推進剤を用いたプラズマ化
学推進では、今後想定される高気圧下での放電プラズマによるHANの反応促進のために、LF放電と呼ばれる大気圧放電方法を
確立し、数MPaになる実作動条件下でのプラズマ供給に新たな放電形態を確立した。また、その時の放電電力は数十Wのオー
ダーであり、十分にシステムとして成り立つことを確認した。
固体推進剤電気推進(PPT)では、その高エネルギ化、大推力化を図り、従来2mN程度であった初期インパルスビットを
6mN以上に向上させることに成功した。PPTは電源等を含み2kg以下であり、今後の小型衛星の推進系として有望であ
ることを確認した。
目標の達成状況
・上述のように中低高度間の小型軌道間作業機の新たなミッションの可能性が得られた。
・姿勢制御系CMG:姿勢変更をより模擬できる状態を実現し、提案した制御手法の有効性を精度よく評価できた。
・推進系:各推進系ともに、設計を着実に実施し、試作後部品レベルの基本性能の評価あるいは性能評価試験に着手している。
継続理由(3年以上継続研究)
宇宙デブリ除去軌道間作業機のマヌーバの確立、新たな小型中低高度間軌道間作業機のミッション検討に加え、そのバス部の
基本部分BBM製作・機能試験評価および作業機全体概念設計には、下記のような更なる研究が必要と考える。
姿勢制御系CMG:さらに姿勢変更高速化のための適応スキュー角ピラミッドCMGを現在研究中であり、これまでの成果をさらに
発展できる可能性がある。具体的には、CMGシステム中の1つのピラミッドの故障にも対応しようとするものでありロバスト性に優
れ、また、トルク発生力が従来のピラミッドCMGよりも大きく、デブリ捕獲後におけるデブリを含めたシステム全体の慣性能率の増
加にも対応できるものと期待できる。推進系に関しては、そのモジュール化/さらなる性能向上を目指していく。
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38.軌道上環境保全のための宇宙デブリ除去用軌道間作業機要素技術の検討 平成21年度研究業績(研究発表,特許,表彰など)
1.  Takada, K., Kojima, H., and Matsuda, N.: CMG Singularity Avoidance Steering Control Based on Singular Surface
Cost Function, 27th ISTS, in Tsukuba, 2009.
2.  Kojima, H., Matsuda, N., Takada, K.: Adaptive Skewing Pyramid Type CMGs for Fast Attitude Maneuver, 27th ISTS,
in Tsukuba, 2009.
3.  小島広久, 松田直樹: 適応スキュー角変更ピラミッド型配列CMGの提案, 第58回理論応用力学講演会, 東京,6月9-11日
4.  Takada, K., and Kojima, H.:Receding Horizon Control on Steering of Control Moment Gyro for Fast Attitude
Maneuvers, Transactions of the Japan Society for Aeronautical and Space Sciences, Vol.52, No.175,pp.
1-10(2009).
5.  Kojima, H., Matsuda, N., and Takada, K.:Adaptive Skewing Pyramid-type CMGs for Fast Attitude Maneuver,
Transactions of the Japan Society for Aeronautical and Space Sciences, Space Technology Japan, Vol.7, pp.
19-24(2009).
6.  Hironori Sahara, Shinichi Nakasuka, Chisato Kobayashi, “Generalized Propulsion System for Microsatellite
Based on Hydrogen Peroxide,” Transactions of Japan Society for Aeronautical and Space Sciences, Space
Technology Japan, Vol. 7, No. ists26, pp.Pa_13-Pa-19, 2009.
7.  Hironori Sahara, Tatsuya Ide, “Generalized System of Mono- and Bi-Propellant Propulsion for Microsatelite,”
27th International Symposium on Space and Technology Science, ISTS2009-f-08, Tsukuba, Japan, June 5-12,
2009.
8.  鈴木信義,佐原宏典, 過酸化水素を用いた一液式/二液式推進系の開発 ,日本航空宇宙学会西部支部講演会,次世代プロ
ペラントセッション,JSASS-2009-S012,平成21年12月10日.
9.  鈴木信義,佐原宏典, 低毒性推進剤による二液式推進系の研究開発 ,平成21年度宇宙輸送シンポジウム,STCP-2009-34,
平成22年1月14日∼15日.
10. K. Umeda, K. Shintani, Y. Kubota, Y. Kitazono, J. Aoyagi and H. Takegahara, “Research and Development on
Coaxial Pulsed Plasma Thruster with Feed Mechanism,” 31st International Electric propulsion, IEPC-2009-255,
Ann Arbor, MI, USA, Sep. 20 - 24. 2009.
11. 青柳潤一郎、窪田裕毅、梅田恭平、北園陽平、三村大樹、竹ヶ原春貴, 同軸型パルスプラズマスラスタの推進性能特性に及ぼ
す推進剤形状の影響, プラズマ応用科学 Vol.17 No.2.(to be published)
12. K. Shintani, M. Mukai, T., Sasaki, J., Aoyagi, H., Takegahara, T., Wakizono and M., Sugiki, "Research and
Development on Coaxial Pulsed Plasma Thruster with Propellant Feed," 26th ISTS Special Issue: Transactions of
Japan Society for Aeronautical and Space Sciences, Space Technology Japan, Vol. 7, 2008-b-46, 2009.
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38.軌道上環境保全のための宇宙デブリ除去用軌道間作業機要素技術の検討 平成21年度研究成果の詳細
ミッションの検討
•  デブリ除去での軌道離脱には,次の2つが考えられる.
–  常時減速を行うスパイラル降下
–  アポジでの減速のみを行うペリジ引下(下図)
•  デブリ除去衛星がそれ単体で科学的成果を出せれば,単機の利用価値
は高まる.
•  そこでデブリ除去衛星の軌道降下の特性を活かし,これまで継続的な観
測が行われていない高度100∼200km程度の超低軌道(高層大気)の
観測ミッションを現在検討している.
•  一例として,右図の場合,
3日間程度の高度200km周辺の
いわゆる熱圏と呼ばれる高層大気
において,オーロラや宇宙線の
理学的観測,或いは低軌道での
デブリ分布観測などを行うことが出来る.
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38.軌道上環境保全のための宇宙デブリ除去用軌道間作業機要素技術の検討 平成21年度研究成果の詳細
特異点曲面回避駆動則 ‒ コンセプト
•  姿勢変更の高速化のためには、CMGシステムの角運動量
を短時間で包絡面上に遷移させることが重要
•  角運動量空間上にて、特異点曲面を避けるようなトルクを
出力していくことで、特異点回避を行う
momentum envelope
without avoidance
local avoidance
surface avoidance
inner singularity
Fig.4 Surface avoidance concept in 2-D momentum space
曲面回避トルクを決定するため、
評価関数Surface costを導入
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38.軌道上環境保全のための宇宙デブリ除去用軌道間作業機要素技術の検討 平成21年度研究成果の詳細
実験結果
整定時間 : 49.5[s]
(a) no surface avoidance
11.5%早く整定
整定時間 : 43.8[s]
(b) surface avoidance
Fig.7 Experimental results
Table.1 Attitude settling time [s] of each conditions and advantage
⇒ 全5条件に対する実験で、提案則が平均13.2%早く整定
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38.軌道上環境保全のための宇宙デブリ除去用軌道間作業機要素技術の検討 平成21年度研究成果の詳細
燃焼室の改善
蒸発時間は燃焼時間に比例して律速段階となることが知られている
ので今回は蒸発時間のみを考える.
エジェクタから噴射される推進剤の噴射速度は以下の式で表される.
推進剤が完全燃焼に必要な時間と噴射速度
より適切な燃焼室長さを決定した.
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38.軌道上環境保全のための宇宙デブリ除去用軌道間作業機要素技術の検討 平成21年度研究成果の詳細
Impulse Bit, µNs
推進性能のまとめ(PPT)大推力化と高Isp化
Coaxial:75J
Coaxial:50J
Coaxial:28J
Coaxial:25J
Coaxial:18J
Coaxial:10J
Coaxial:3.3J
Rectangurar:10J
Rectangurar:3.3J
Specific Impulse, s
11/19 11