平成18年度地域活性化推進調査 少子高齢化時代に対応した地域経営手法の検討調査 報 告 書 平成19年3月 経済産業省 中国経済産業局 《 目 次 》 I. 調査の背景と目的.....................................................................1 1. 調査の背景と目的 .................................................................. 1 2. 本報告書の位置づけ ................................................................ 1 II. 本調査が対象とするサービス事業の範囲と調査内容 .......................................2 1. 本調査が対象とするサービス事業の範囲 .............................................. 2 2. 調査の内容 ........................................................................ 2 III. 中国地域における少子・高齢化等の現状とサービス産業の動向 ................................4 1. 2. 3. 4. 中国地域における少子・高齢化の状況 ................................................ 4 中国地域における地方自治体の財政状況 .............................................. 5 サービス産業の動向 ................................................................ 7 中国地域におけるサービス産業の現状 ............................................... 11 IV. 先行研究等からみた持続的なビジネスとしての成立要件 .................................17 1. ビジネスとしての持続性を確保するための要件整理の考え方 ........................... 17 2. 持続的なビジネスとしての成立要件 ................................................. 17 V. 中国地域等におけるサービス事業の展開事例............................................21 VI. 持続的なビジネスとしてのサービス事業の成立に向けた課題..............................35 1. 経営資源・運営の視点からみた課題 ................................................. 35 2. サービス事業の分野別にみた課題 ................................................... 40 VII. サービス事業のビジネスモデルと求められる支援策.....................................46 1. サービス分野別にみたビジネスモデル ............................................... 46 2. サービス事業の分野別に求められる支援策 ........................................... 50 3. 公益性をもつサービス事業の事業者が利用可能な支援策の例 ........................... 57 資料編 中国地域のサービス事業取組事例一覧 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 中国地域等のサービス事業の取組事例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 利用できる支援機関等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 本調査の検討体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 個別委員会の実施状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 資料1 資料 23 資料 41 資料 43 資料 45 0 I. 調査の背景と目的 1.調査の背景と目的 中国地域では、少子高齢化および人口減少が全国平均より速いペースで進行している。 また、国・地方を通じての財政制約が強まっており、総生産額の減少が避けられない地域 においては、公的サービス等の水準を維持するための方策を講じることが求められている。 一方で、雇用および GDP の約7割を占めるサービス産業は、今後も更なる伸びが期待 されており、潜在的な顧客ニーズに対応した新たな需要の創出・拡大とともに、生産性向 上を図ることが求められている。 また、地域における雇用機会という観点からも、少なからぬ地域が既に製造業のみに依 存することが難しくなってきており、地域の活力ある発展のためには、観光・集客サービ ス、育児支援サービスおよび健康・福祉サービスといった地域サービス産業の発展が期待 される。さらに、労働力向上という観点からも、就業者に占める女性・高齢者の割合が高 いサービス産業の役割は大きいものと考えられる。 加えて、今後の発展が期待されつつも、既存の教育産業による教育サービスでは対応で きておらず、十分な市場の創出につながっていない分野として、多様化、高度化している 企業の潜在的人材ニーズに対応した新たな実務教育サービスの創出が展望されている。 このような情勢の中、本調査は、地域のニーズに応えるとともに、地域経済社会を持続 的・自立的に支えるサービス事業を創出することをめざし、先行研究を踏まえて持続的な ビジネスとしてのサービス事業の成立要件を整理した上で、中国地域内外の事例の収集・ 分析を行い、持続的なサービス事業成立に向けた課題の抽出と求められる支援策の検討を 行うことを目的に実施したものである。 2.本報告書の位置づけ 本報告書は、上記の目的に基づいて実施した調査結果をとりまとめたものであるが、同 時に、中国地域における持続的なサービス事業の育成に向けて、事業者とこれを支援する 行政等にとって今後の取り組みの参考となることを狙いとするものである。 サービス事業を実施している NPO 等の事業主体においては、地域社会に貢献するサー ビス事業を持続し、発展させるために留意すべきポイントを理解するためのツールとして この報告書が活用されることを期待する。 一方、公益的なサービスを提供する事業者を支援する立場にある行政等においては、持 続的なビジネスとして成長するためのポイントを踏まえた上で、事業者への適切な支援メ ニューを考える際の参考として、この報告書を活用していただきたい。 1 II. 本調査が対象とするサービス事業の範囲と調査内容 1.本調査が対象とするサービス事業の範囲 (1)想定するサービスの位置づけ 本調査では、「公益性を備えつつビジネスとしても成立し、地域社会を支えるとともに 地域経済の活性化にも資するサービス事業」を調査の軸に据え、これに中山間地域を含 む中国地域の特性を踏まえてとりまとめを行うものとした。 (2)サービス事業の分野 本調査では、①観光・集客サービス、②育児支援サービス、③健康・福祉サービス、 ④実務教育サービスのサービス産業4分野を対象に調査を行った。 (3)支援のターゲットとするサービス事業のビジネス上の段階 サービス事業がビジネス上の成長のどの段階にあるかによって、課題分析や支援施策 検討の視点は異なってくる。本調査では、現在既に一定の事業を行っている組織・団体 が、持続性を確保しながら事業を拡大していくことを想定して、課題分析、支援施策の 検討を行うものとした。 2.調査の内容 (1)中国地域における少子高齢化等の現状の整理 ① 中国地域における少子高齢化・人口減少の状況 中国地域における少子高齢化と人口減少の状況について、人口関連統計の実績値、国 立社会保障・人口問題研究所の将来推計の整理を行った。 ② 中国地域における地方自治体の財政状況 住民に公的サービスを提供する主体としての市町村の財政状況を整理し、財政の硬直 化と民生費の推移等を把握した。 (2)サービス産業の動向の把握(全国ベース) ① サービス産業における動向の把握 調査の前提として、「行政サービスのアウトソーシング」「コミュニティ・ビジネス」 「構造改革特別区域計画・地域再生計画」など、全国ベースのサービス産業4分野を取り 巻く動向について整理を行った。 ② 各省庁における取り組みの整理 サービス産業4分野についての検討の前提として、経済産業省の他、国土交通省、厚 生労働省など関連する各省庁の取り組みの概要を整理した。 2 (3)中国地域におけるサービス産業の現状の整理 ① 中国地域におけるサービス産業の立地状況 中国地域のサービス産業4分野の概況を把握するため、総務省「事業所・企業統計調 査」、「サービス業基本調査」より、サービス産業4分野に関連する産業分類の事業所数、 従業者数等を整理した。 ② 中国地域各県におけるサービス産業振興への取り組み状況の把握 各県公表資料等より、中国地域内の各県におけるサービス産業振興の取り組みについ て整理した。 ③ 中国地域の地域資源とサービス産業の展開事例の収集 中国地域の地域資源とサービス産業4分野における展開事例について幅広い情報を収 集するため、中国地域内の全ての自治体と商工会議所・商工会を対象にアンケートを実 施した。 (4)先行研究からみた持続的なビジネスとしての成立要件の整理 NPO、コミュニティ・ビジネス等の公益性をもつビジネスに関する先行研究、事例を 参考に、持続的なビジネスとしての成立要件の整理を行った。 (5)中国地域等におけるサービス事業の事例研究 中国地域および国内他地域における公益性をもつサービス事業の中で、一定の成果を 挙げている事業について情報収集・整理を行った。 情報収集に当たっては、上記(3)③で実施したアンケートの結果も参考に、中国地域内 の事例を中心にヒアリングを実施した。 (6)持続的なビジネスとしてのサービス事業の成立に向けた課題 上記(5)で収集・整理したサービス事業の事例が上記(4)で整理した持続的なビジネス の成立要件をどの程度満たしているかといった視点から検討を行い、中国地域における 持続的なサービス事業の成立に向けた課題を整理した。 (7)サービス事業のビジネスモデルと求められる支援策 上記の分析・検討結果を踏まえて、サービス事業の4分野ごとに典型的なビジネスの スキームを整理し、想定される課題等の整理を行うとともに、課題解決に向けた支援策 を検討した。 3 III. 中国地域における少子・高齢化等の現状とサービス産業の動向 1.中国地域における少子・高齢化の状況 中国地域では高齢化が進行しており、特に、平成の大合併前の市町村区分で、全域が 中山間地域に指定されている市町村についてはその傾向が顕著である。この傾向は今後 一層進むと考えられ、2025 年ごろには中国地方各県の中山間地域では、65 歳以上の比率 が 40%前後に達すると考えられる。 図表 III-1 中国地域の年齢階級別構成比(0~4・65~・75~) 【中国地域全体】 (% ) 60 0~ 4歳 中 山 間 地 域 (全 域 指 定 ) 0~ 4歳 中 山 間 地 域 (一 部 指 定 ) 0~ 4歳 対 象 外 0~ 4歳 (全 国 ) 65歳 以 上 中 山 間 地 域 (全 域 指 定 ) 65歳 以 上 中 山 間 地 域 (一 部 指 定 ) 65歳 以 上 対 象 外 65歳 以 上 (全 国 ) 75歳 以 上 中 山 間 地 域 (全 域 指 定 ) 75歳 以 上 中 山 間 地 域 (一 部 指 定 ) 75歳 以 上 対 象 外 75歳 以 上 (全 国 ) 50 40 30 20 10 0 2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030 (年 ) (注1) 中山間地域の指定については中国地方中山間地域振興協議会資料による。市町村の区分は 2000 年 10 月 1 日現在 (平成の大合併以前)のもの。 (注2) グラフ中の「全域指定」は上記の市町村の区分において、その全域が中山間地域に指定されている市町村。「一部指 定」はその市町村域の一部が中山間地域に指定されている市町村。 (資料) 総務省「国勢調査報告」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口-平成 14(2002)年 1 月推計-」 「日本の市区町村別将来推計人口-平成 15(2003)年 12 月推計-」 4 2.中国地域における地方自治体の財政状況 (1)財政の硬直化の進行 中国地域の各市は、多くの自治体で経常収支比率が 90%を超え、全国平均の 90.5%を 上回っており、全国と比較しても財政の硬直化が進んでいる。 また、町村については、財政力指数が全国平均を下回っている地域が大半であり、財 政基盤が弱いことが分かる。 図表 III-2 中国地域の市町村における経常収支比率と財政力指数(平成 16 年度) 【市】 (%) 経 110 常 収 支 比 率 100 全国平均:90.5% 90 80 全国平均:0.47 70 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 財政力指数 0.7 0.8 0.9 1.0 財政力指数 【町村】 (%) 経 110 常 収 支 比 率 100 90 全国平均:90.5% 80 全国平均:0.47 70 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 (注1) 財政力指数:地方公共団体の財政基盤の強弱を示す指数で、標準的な行政活動に必要な財源をどれくらい自力で調 達できるかを表す。1を超える市町村は普通交付税が交付されない。 (注2) 経常収支比率:税などの一般財源を、人件費や扶助費、公債費など経常的に支出する経費にどれくらい充当している かを示す比率。この比率が高くなる程、投資的な経費に充当する財源の余裕が少なくなり、財政運営が厳しくなる。 (注3) 町村のうち、日吉津村 、宮島町は(財政力指数、経常収支比率)がそれぞれ(1.05,90.1)、(0.40,164.5)となっており、 グラフ内に反映されていない 。 (資料) 地方財務協会「市町村別決算状況調」 5 (2)民生費の増大 中国地域各県の市町村における民生費(社会福祉費、老人福祉費、児童福祉費、その 他の合計)は、2000 年度の介護保険制度の開始時に各県とも一旦減少するが、それ以外 では年々増加しており、介護保険制度開始前の水準に近づきつつある。2004 年度では、 島根県以外のすべての県で歳出全体に占める割合が 20%を超えている。 図表 III-3 中国地域の市町村の歳出における民生費の推移 (億円) 15,000 25% 21.5% 20.7% 12,000 18.5% 16.4% 17.0% 19.2% 755 779 6,605 7,062 811 1,781 1,667 1,710 2,033 2,145 20% その他 8,137 6,052 6,311 3,000 18.3% 17.7% 17.6% 9,000 6,000 20.3% 2,205 860 913 6,567 2,003 934 1,873 2,498 6,804 7,027 987 7,348 7,677 1,181 1,035 1,114 15% 児童福祉費 老人福祉費 社会福祉費 10% 2,479 2,596 2,063 2,178 2,302 3,356 1,637 1,743 1,826 1,800 1,866 歳出合計に占め る民生費の割合 5% 1,596 1,677 1,807 1,831 1,865 1,934 1,895 1,864 1,955 2,034 0% 0 1995 96 97 98 99 2000 01 02 03 04 (年度) (資料) 地方財務協会「市町村別決算状況」 図表 III-4 中国地域の市町村の歳出における民生費比率の推移 24% 22% 20% 18% 16% 鳥取県 島根県 14% 岡山県 広島県 12% 山口県 10% 1995 96 97 98 99 2000 (資料) 地方財務協会「市町村別決算状況」 6 01 02 03 04 (年度) 3.サービス産業の動向 (1)サービス産業における動向の把握(全国ベース) 調査の前提として、全国ベースのサービス産業4分野を取り巻く動向について整理を 行う。 ●行政サービスのアウトソーシングの動向 ・ 1996 年に行政改革委員会が「行政関与のあり方に関する基準」の中で「『民間でできるものは 民間にゆだねる』という考え方に基づき、行政の活動を最小限度にとどめる」という原則を示し て以来、行政サービスの民間開放に関する研究が次々と進められるようになった。 ・ 2004 年 12 月にとりまとめられた、規制改革・民間開放推進会議の「第一次答申」において、官 製市場の民間開放に向けた取り組みとして「市場化テスト等による官業の民間開放」が明記さ れ、「市場化テストに関するガイドライン」が定められてモデル事業が実施されることになった。 ・ 最近では多くの自治体がアウトソーシングを推進する指針を定めるようになっている。 ・ 指定管理者として自治体の公共施設運営をめざす NPO が増えており、施設の種類も、公園・ スポーツ施設から、文化施設、児童館、駐車場・駐輪場まで多岐にわたっている。 ●コミュニティ・ビジネスの動向 ・ コミュニティ・ビジネスを PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)の一環として位置付 け、施策展開をしている自治体が多くなっている。 ・ 自治体が行っている支援策は、普及・啓発活動やノウハウ提供が主流となっているが、近年で は金融面での支援も増加している。 ・ 最近では個々のコミュニティ・ビジネスと行政の橋渡しをする中間支援組織の役割が重要視さ れてきている。 ●構造改革特別区域計画・地域再生計画の動向 ・ 多数の自治体が構造改革特区や地域再生の計画を策定し承認を受けている。経済効果や 特区提案により全国で初めて実現した取り組みも見られるものの、一方で各省庁が用意した 規制緩和の枠組みが狭く、規制緩和によるビジネスの拡大やサービス水準の向上などの期待 された効果が十分に発揮されていないとの意見もある。 ・ 地域再生計画に採択された地域の中には、成果を挙げつつあるところもあるが、キーパーソン の存在と、その働きに、行政・住民など周囲の人々がどれだけ呼応して新たな動きを展開でき ているかがポイントとなっている。 7 (2)各省庁における取り組みの整理 サービス産業4分野についての検討の前提として、関連する各省庁の取り組みの概要 を整理する。 図表 III-5 各省庁のサービス業4分野に関連する取り組み(経済産業省を除く) 【観光・集客サービス】 《ビジョン・戦略・計画関係》 施策名 担当官庁 グローバル観光戦略 2002 年6月 国土交通省 VISIT JAPAN キャンペーン 2002 年 12 月~ 国土交通省 観光立国行動計画 2003 年4月 内閣府 概要 日本人の海外旅行者が約 1,600 万人であるのに対し て、我が国を訪れる外国人旅行者は、その4分の1の約 500 万人に過ぎないことから、その格差をできる限り早 期に是正しようとするもの。大きく4つの戦略があり、戦 略3では「観光産業高度化戦略」として、「観光関連産 業の意識転換と高度化の促進、新たな事業等の展開を 図る事業者等に対する支援、関連産業の連携の強化、 などによりその高度化を目指す。」としている。 「外国人旅行者訪日促進戦略」の一環として実施。2003 年4月1日にビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部 事務局が開設され、「2010 年までに 1,000 万人の訪日 外国人誘致」を実現するための活動を開始。 観光立国の推進のため、現状の訪日外国人旅行者数 を 2010 年までに倍増して 1,000 万人とするために戦略 的に取り組んでいく。 《施策・事業・法改正等》 施策名 担当官庁 観光ルネサンス事業 2005 年~ 国土交通省 観光地域づくり実践 プラン 2005 年~ 国土交通省 観光ルネサンス補助 制度 2005 年9月 国土交通省 観光交流空間づくり モデル事業 2003 年~ 国土交通省 地域再生計画 2004 年2月 内閣府 概要 国際競争力のある観光地づくりのため、地域の官民が 一体となって行う観光振興の取り組みを総合的に支援 する制度。「観光地域づくり実践プラン」「観光ルネサン ス補助制度」からなっている。 国内外の観光客の増加等を目的として、関係者が一体 となって進める、観光を軸とした良好な地域づくりの取り 組みを本格的に推進。 市町村が地域の関係者による協議会を設置し、その協 議会が中心となって基本構想を策定する。この計画が 認定されると国土交通省による計画推進のための総合 的な支援を受けられる。 主に民間組織が行う観光振興の取り組みに対し、実施 の段階で支援を行う。事業の例として、地域ブランド商 品の開発等を行う観光産業構造改革事業などが挙げら れる。 地域が持つ様々な資源を最大限に活用しながら、複数 の市町村にまたがる地域で、観光を軸とした良好な地 域づくりと観光交流の拡大をめざす取り組み(「観光交 流空間づくり」)のモデルとなる事業。 地域再生法基本方針に基づき、地方公共団体が地域 再生計画を作成し、内閣総理大臣の認定を受けた場 合、補助金の交付、税法上の優遇措置、補助対象施設 の転用手続きの簡素化など、様々な支援措置が適用さ れる。 8 施策名 担当官庁 地域再生推進のため のプログラム 2004 年2月 内閣府 地域再生に資する NPO 等の活動支援 2004 年~ 内閣府 地域再生マネージャ ー事業 2004 年~ 内閣府 地域づくり団体総務 大臣表彰 2001 年~ 内閣府 グリーン・ ツーリズム 振興 2006 年~ 農林水産省 概要 地域の独自のコンセプトを活かしつつ、観光客にやさし い案内標識を実現することや、歴史や文化等を活かし た良好な景観やまちなみの形成等、地域再生の起爆 剤として地域観光の活性化を支援。また、観光振興や 地域住民の足の確保等の観点から、地域交通の再生 に資する施策を実施。 NPO 等の市民活動団体の活動による地域再生の推進 を図るため、市民活動団体等支援総合事業に関し、認 定地域再生計画における位置付け等を踏まえて、人材 の育成、先駆的な活動の企画・実施・評価等への総合 的な支援を実施する。 市町村の地域再生を目的とする取り組みの推進に資す るため、当該取り組みに対する具体的・実務的ノウハウ 等を有する企業又は人材等に係る情報として、ふるさと 財団が市町村に提供した企業等の情報の中から、市町 村が「地域再生マネージャー」を選定し地域再生に係る 業務を委託する経費の一部を助成する。 地域づくりに積極的に関与し、地域の発展に寄与した 住民主体の地域づくり団体を総務大臣が顕彰し、広く 全国に周知することにより、地域づくりの更なる発展をめ ざす。 農山漁村地域において自然、文化、人々との交流を楽 しむグリーン・ツーリズム振興のため、「元気な地域づく り交付金」を交付。農山漁村などの地域資源を活用した グリーン・ツーリズムの取り組みを支援。 【育児支援サービス】 《ビジョン・戦略・計画関係》 施策名 担当官庁 少子化対策プラスワ ン 2002 年9月 厚生労働省 概要 少子化の急速な進行に伴い、これまでの「少子化対策 推進基本方針」「新エンゼルプラン」に加え、もう一段の 少子化対策を講じるために検討された計画。「男性を含 めた働き方の見直し」「地域における子育て支援」「社会 保障における次世代支援」「子どもの社会性の向上や 自立の促進」を柱としており、NPO をはじめとする様々 な主体による子育て支援サービスの推進を謳っている。 《施策・事業・法改正等》 施策名 担当官庁 地域子育て支援セン ター事業 1993 年~ 厚生労働省 つどいの広場事業 2002 年~ 厚生労働省 地域創業助成金 2005 年~ 厚生労働省 概要 地域の子育て家庭に対する育児支援を行うため、保育 所において地域の子育て家庭等に対する育児不安に ついての相談指導、子育てサークル等への支援を行 う。 概ね3歳未満の乳幼児とその親が気軽に集まり、相談、 情報交換、交流ができる事業。NPO をはじめとする多 様な主体により、余裕教室等公共施設の余裕空間や商 店街の空き店舗などを活用しつつ、身近な場所での設 置を進めている。 地域貢献事業(サービス 10 分野および市町村等が自ら 選択した重点分野)において創業する者に対し、創業 経費および雇い入れについて助成を行っている。サー ビス 10 分野とは、①個人向け・家庭向けサービス ②社 会人向け教育サービス ③企業・団体向けサービス ④ 住宅関連サービス ⑤子育てサービス ⑥高齢者ケアサ ービス ⑦医療サービス ⑧リーガルサービス ⑨環境サ ービス ⑩地方公共団体からのアウトソーシング。 9 【健康・福祉サービス】 《ビジョン・戦略・計画関係》 施策名 担当官庁 健康日本21(21世紀 における国民健康づ くり運動) 2000年~ 厚生労働省 健康フロンティア 2005 年~ 厚生労働省 概要 健康寿命の延伸等を実現するために、2010 年度を目 途とした具体的な目標等を提示すること等により、健康 に関連する全ての関係機関・団体等を始めとして、国民 が一体となった健康づくり運動を総合的かつ効果的に 推進し、国民各層の自由な意思決定に基づく健康づく りに関する意識の向上および取り組みを促そうとするも の。 生活習慣病対策と介護予防の推進による成果について 数値目標を設定し、その達成を図ることにより、健康寿 命を2年程度伸ばすことをめざす。 《施策・事業・法改正等》 施策名 担当官庁 介護保険法改正 2006 年4月 厚生労働省 障害者自立支援法 施行 2006 年4月 厚生労働省 地域創業助成金 (再掲) 厚生労働省 概要 介護保険法の目的に要介護状態となった高齢者等の 「尊厳の保持」を明確化する趣旨が盛り込まれた。改正 の主な方向性は予防重視型システムへの転換、新たな サービス体系の確立、サービスの質の確保・向上等。 障害者の地域生活と就労を進め、自立を支援する観点 から、これまで障害種別ごとに異なる法律に基づいて自 立支援の観点から提供されてきた福祉サービス、公費 負担医療等について、共通の制度の下で一元的に提 供する仕組みを創設することを目的に制定。規制緩和 を通じた多様なサービスの提供も視野に入れている。 (「【育児支援サービス】」の欄参照) 【実務教育サービス】 《施策・事業・法改正等》 施策名 担当官庁 「日本デュアルシステ ム」推進事業 2004 年~ 文部科学省 厚生労働省 目指せスペシャリスト (スーパー専門高校) 2005 年~ 文部科学省 厚生労働省 概要 若者のフリーター化・無業化を防止しつつ、企業の求人 内容の高度化に対応した実践的な能力修得のため、企 業実習と一体となった教育訓練を実施。これにより一人 前の職業人を育成。 先端的な技術・技能などを取り入れた教育や伝統的な 産業に関する学習活動を重点的に行っている専門高 校を指定し、技能の修得方法や技術の開発法、学校設 定科目などカリキュラム開発を実施。 10 4.中国地域におけるサービス産業の現状 (1)中国地域におけるサービス産業の立地状況 中国地域のサービス産業4分野の概況を把握するため、総務省「事業所・企業統計調 査」、「サービス業基本調査」より、サービス産業4分野のうち3つの分野に関連する産 業分類の事業所数、従業者数等を整理した。 ① 観光・集客サービス産業 観光・集客サービス産業においては、全体として事業所数・従業者数とも減少してい る。事業所数では一般飲食店や遊興飲食店の減少幅が大きく、宿泊業も事業所数を減ら している。一方、従業者数は一般飲食店で大幅に増加しており、1事業所当たりの従業 者数が増えている。宿泊業は従業者数も減少している。 図表 III-6 中国地域の観光・集客サービス産業の事業所数・従業者数(民営のみ) 【中国地域計:事業所数】 中国地域計 1996年 観光関連産業全体 42 鉄道業 43 道路旅客運送業 45 水運業 451 外航海運業 452 沿海海運業 453 内陸水運業 46 航空運輸業 461 航空運送業 70 一般飲食店 701 食堂,レストラン 702 そば・うどん店 703 すし店 704 喫茶店 709 その他の一般飲食店 71 遊興飲食店 711 料亭 712 バー,キャバレー,ナイトクラブ 713 酒場,ビヤホール 72 宿泊業 721 旅館,ホテル 722 簡易宿所 723 下宿業 729 その他の宿泊業 77 その他の教育,学習支援業 771 社会教育 83 その他の生活関連サービス業(注1) 831 旅行業 84 娯楽業 841 映画館 842 興行場(別掲を除く),興行団 843 競輪・競馬等の競走場,競技団 844 スポーツ施設提供業 845 公園,遊園地 846 遊戯場 849 その他の娯楽業 69,756 312 2,201 992 17 610 39 49 43 25,487 12,534 1,265 1,758 6,432 3,498 20,514 469 14,312 5,733 4,983 4,111 39 121 712 8,708 306 2,448 580 4,062 66 70 30 787 89 2,127 893 11 1999年 65,685 287 2,001 899 18 537 42 46 42 24,527 12,376 1,248 1,682 5,774 3,447 18,696 462 12,523 5,711 4,585 3,801 46 107 631 8,531 308 2,343 557 3,770 63 67 26 768 84 1,950 812 2001年 65,213 277 1,863 850 16 526 36 50 46 24,407 12,513 1,260 1,538 5,508 3,588 18,002 389 11,719 5,894 4,180 3,526 41 86 527 8,650 148 3,410 561 3,524 56 74 16 703 65 1,900 710 2004年 60,353 259 1,725 763 17 479 38 40 36 23,117 12,046 1,278 1,374 5,131 3,288 15,969 348 9,947 5,674 3,719 3,163 40 73 443 8,445 160 3,184 493 3,132 49 67 11 694 65 1,637 609 構成比 増減 (2004年) (96→04) 100.0% -9,403 0.4% -53 2.9% -476 1.3% -229 0.0% 0 0.8% -131 0.1% -1 0.1% -9 0.1% -7 38.3% -2,370 20.0% -488 2.1% 13 2.3% -384 8.5% -1,301 5.4% -210 26.5% -4,545 0.6% -121 16.5% -4,365 9.4% -59 6.2% -1,264 5.2% -948 0.1% 1 0.1% -48 0.7% -269 14.0% -263 0.3% -146 5.3% 736 0.8% -87 5.2% -930 0.1% -17 0.1% -3 0.0% -19 1.1% -93 0.1% -24 2.7% -490 1.0% -284 【中国地域計:従業者数】 (単位:人) 中国地域計 観光関連産業計 42 鉄道業 43 道路旅客運送業 45 水運業 451 外航海運業 452 沿海海運業 453 内陸水運業 46 航空運輸業 461 航空運送業 70 一般飲食店 701 食堂,レストラン 702 そば・うどん店 703 すし店 704 喫茶店 709 その他の一般飲食店 71 遊興飲食店 711 料亭 712 バー,キャバレー,ナイトクラブ 713 酒場,ビヤホール 72 宿泊業 721 旅館,ホテル 722 簡易宿所 723 下宿業 729 その他の宿泊業 77 その他の教育,学習支援業 771 社会教育 83 その他の生活関連サービス業 831 旅行業 84 娯楽業 841 映画館 842 興行場(別掲を除く),興行団 843 競輪・競馬等の競走場,競技団 844 スポーツ施設提供業 845 公園,遊園地 846 遊戯場 849 その他の娯楽業 1996年 1999年 2001年 2004年 414,942 16,358 36,917 13,231 368 9,216 325 358 313 123,501 73,713 7,506 9,672 18,631 13,979 69,123 3,510 44,497 21,116 52,727 47,725 246 229 4,527 32,705 2,359 17,470 5,425 52,552 493 793 658 18,180 1,489 24,673 6,266 402,602 17,470 34,166 10,730 338 6,943 558 341 314 126,381 78,002 7,872 9,973 16,195 14,339 65,251 3,295 39,474 22,482 50,357 44,923 305 194 4,935 29,710 2,343 17,140 4,913 51,056 616 668 469 17,257 2,854 23,666 5,526 405,712 11,567 33,662 10,712 316 7,414 407 303 271 133,766 82,898 8,233 10,186 16,396 16,053 67,228 2,952 39,642 24,634 46,798 42,395 252 162 3,989 32,451 1,348 21,092 4,571 48,133 707 862 293 15,097 2,214 23,995 4,965 382,533 11,664 32,618 9,233 208 6,595 412 301 267 129,006 81,570 8,374 9,701 15,317 14,044 60,951 2,677 33,442 24,832 44,500 40,298 274 139 3,789 32,255 1,393 19,208 3,997 42,797 814 778 296 13,102 1,988 21,254 4,565 12 構成比 増減 (2004年) (96→04) 100.0% -32,409 3.0% -4,694 8.5% -4,299 2.4% -3,998 0.1% -160 1.7% -2,621 0.1% 87 0.1% -57 0.1% -46 33.7% 5,505 21.3% 7,857 2.2% 868 2.5% 29 4.0% -3,314 3.7% 65 15.9% -8,172 0.7% -833 8.7% -11,055 6.5% 3,716 11.6% -8,227 10.5% -7,427 0.1% 28 0.0% -90 1.0% -738 8.4% -450 0.4% -966 5.0% 1,738 1.0% -1,428 11.2% -9,755 0.2% 321 0.2% -15 0.1% -362 3.4% -5,078 0.5% 499 5.6% -3,419 1.2% -1,701 【中国地域計:1事業所あたりの従業者数】 (単位:人/事業所) 中国地域計 1996年 観光関連産業計 42 鉄道業 43 道路旅客運送業 45 水運業 451 外航海運業 452 沿海海運業 453 内陸水運業 46 航空運輸業 461 航空運送業 70 一般飲食店 701 食堂,レストラン 702 そば・うどん店 703 すし店 704 喫茶店 709 その他の一般飲食店 71 遊興飲食店 711 料亭 712 バー,キャバレー,ナイトクラブ 713 酒場,ビヤホール 72 宿泊業 721 旅館,ホテル 722 簡易宿所 723 下宿業 729 その他の宿泊業 77 その他の教育,学習支援業 771 社会教育 83 その他の生活関連サービス業 831 旅行業 84 娯楽業 841 映画館 842 興行場(別掲を除く),興行団 843 競輪・競馬等の競走場,競技団 844 スポーツ施設提供業 845 公園,遊園地 846 遊戯場 849 その他の娯楽業 1999年 5.9 52.4 16.8 13.3 21.6 15.1 8.3 7.3 7.3 4.8 5.9 5.9 5.5 2.9 4.0 3.4 7.5 3.1 3.7 10.6 11.6 6.3 1.9 6.4 3.8 7.7 7.1 9.4 12.9 7.5 11.3 21.9 23.1 16.7 11.6 7.0 6.1 60.9 17.1 11.9 18.8 12.9 13.3 7.4 7.5 5.2 6.3 6.3 5.9 2.8 4.2 3.5 7.1 3.2 3.9 11.0 11.8 6.6 1.8 7.8 3.5 7.6 7.3 8.8 13.5 9.8 10.0 18.0 22.5 34.0 12.1 6.8 2001年 6.2 41.8 18.1 12.6 19.8 14.1 11.3 6.1 5.9 5.5 6.6 6.5 6.6 3.0 4.5 3.7 7.6 3.4 4.2 11.2 12.0 6.1 1.9 7.6 3.8 9.1 6.2 8.1 13.7 12.6 11.6 18.3 21.5 34.1 12.6 7.0 2004年 6.3 45.0 18.9 12.1 12.2 13.8 10.8 7.5 7.4 5.6 6.8 6.6 7.1 3.0 4.3 3.8 7.7 3.4 4.4 12.0 12.7 6.9 1.9 8.6 3.8 8.7 6.0 8.1 13.7 16.6 11.6 26.9 18.9 30.6 13.0 7.5 増減 (96→04) 0.4 -7.4 2.1 -1.2 -9.4 -1.3 2.5 0.2 0.1 0.7 0.9 0.6 1.6 0.1 0.3 0.4 0.2 0.3 0.7 1.4 1.1 0.5 0.0 2.2 0.1 1.0 -1.1 -1.2 0.7 9.1 0.3 5.0 -4.2 13.9 1.4 0.5 (注1) 2002 年3月に日本標準産業分類が改訂されたため、1999 年と 1996 年の値についてはデータの編集(旧分類に基づく足し引き等) を行っている。編集の仕方は以下の通り。 (注2) 「その他の生活関連サービス業」の 1999 年、1996 年の値は、旧分類の「74.その他の生活関連サービス業」に「451.旅行業」を加え、 「743.写真業」を除いたもの。 (資料) 総務省「事業所・企業統計調査」 13 ② 健康・福祉サービス産業(育児支援サービスを含む) 健康・福祉サービス産業は事業所数、従業者数とも増加している。特に介護保険制度 の導入もあって、社会保険・社会福祉・介護事業の増加が顕著である。 なお、育児支援サービスに該当する「児童福祉事業」は、1996 年以降ほぼ横ばいで推 移している。 図表 III-7 中国地域の健康・福祉サービス産業の事業所数・従業者数(民営のみ) 【中国地域計:事業所数】 中国地域計 1996年 健康・福祉サービス計 73 医療業 731 病 院 732 一般診療所 733 歯科診療所 734 助産・看護業(注1) 735 療術業 736 医療に附帯するサービス業 74 保健衛生 742 健康相談施設 749 その他の保健衛生 75 社会保険・社会福祉・介護事業 751 社会保険事業団体 753 児童福祉事業 75A 保育所 75B その他の児童福祉事業 754 老人福祉・介護事業(注2) 755 障害者福祉事業(注3) 759 その他の社会保険等事業(注4) N <上記計>医療・福祉 77L スポーツ・健康教授業 77M フィットネスクラブ 822 理容業 823 美容業 824 公衆浴場業 844 スポーツ施設提供業 885 スポーツ・娯楽用品賃貸業 36,925 12,577 653 5,321 3,266 3,162 175 70 30 40 2,593 114 1,086 968 118 668 279 446 15,240 224 58 8,445 11,798 322 787 51 1999年 37,159 12,622 672 5,268 3,345 3,162 175 76 39 37 2,889 121 1,114 985 129 907 288 459 15,587 220 58 8,292 11,896 285 768 53 2001年 38,173 13,335 647 5,304 3,451 144 3,388 401 107 72 35 3,357 126 1,136 1,028 108 1,213 364 518 16,799 226 72 8,170 11,910 248 703 45 2004年 38,588 13,466 639 5,256 3,505 128 3,531 407 108 76 32 4,020 111 1,129 1,008 121 1,446 454 880 17,594 238 78 7,898 11,841 217 694 28 構成比 増減 (2004年) (96→04) 100% 1,663 34.9% 889 1.7% -14 13.6% -65 9.1% 239 0.3% 9.2% 369 1.1% 232 0.3% 38 0.2% 46 0.1% -8 10.4% 1,427 0.3% -3 2.9% 43 2.6% 40 0.3% 3 3.7% 778 1.2% 175 2.3% 434 45.6% 2,354 0.6% 14 0.2% 20 20.5% -547 30.7% 43 0.6% -105 1.8% -93 0.1% -23 (注1) 2002 年3月に日本標準産業分類が改訂されたため、1999 年と 1996 年の値についてはデータの編集(旧分類に基づく足し 引き等)を行っている。そのため、細分類以下の値については一部反映されていない。編集の仕方は以下の通り。 (注2) 「助産・看護業」の 1999 年、1996 年の値は、旧分類の「884.助産所」の値。 (注3) 「老人福祉・介護事業」の 1999 年、1996 年の値は、旧分類の「889.その他の保健衛生」と「904.老人福祉事業」を加えた値。 (注4) 「障害者福祉事業」の 1999 年、1996 年の値は、旧分類の「905.知的・身体障害者福祉事業」の値。 (注5) 「その他の社会保険等事業」の 1999 年、1996 年の値は、旧分類の「906.更生保護事業」と「909.その他の社会保険、社会福 祉」を加えた値。 (資料) 総務省「事業所・企業統計調査」(以下「従業者数」「1 事業所当たりの従業者数」も同じ) 14 【中国地域計:従業者数】 (単位:人) 中国地域計 健康・福祉サービス計 73 医療業 731 病 院 732 一般診療所 733 歯科診療所 734 助産・看護業 735 療術業 736 医療に附帯するサービス業 74 保健衛生 742 健康相談施設 749 その他の保健衛生 75 社会保険・社会福祉・介護事業 751 社会保険事業団体 753 児童福祉事業 75A 保育所 75B その他の児童福祉事業 754 老人福祉・介護事業 755 障害者福祉事業 759 その他の社会保険等事業 N <上記計>医療・福祉 77L スポーツ・健康教授業 77M フィットネスクラブ 822 理容業 823 美容業 824 公衆浴場業 844 スポーツ施設提供業 885 スポーツ・娯楽用品賃貸業 1996年 1999年 2001年 2004年 255,259 137,036 82,844 47,261 241 5,870 760 1,514 987 527 49,923 1,896 13,894 11,757 2,137 20,094 7,542 6,497 188,473 2,003 966 17,207 27,103 1,121 18,180 206 271,470 145,256 88,906 48,476 1,436 5,615 760 1,655 1,343 312 59,369 1,859 15,959 13,425 2,534 26,399 7,687 7,465 206,280 2,230 1,002 15,921 27,381 1,160 17,257 239 320,840 175,750 92,474 51,704 20,107 1,264 6,575 3,626 2,670 2,303 367 77,792 1,857 17,870 15,582 2,288 38,925 8,352 10,788 256,212 2,227 1,499 16,560 27,820 1,247 15,097 178 348,688 181,951 96,680 53,349 20,685 1,075 7,264 2,898 2,961 2,582 379 101,553 1,696 20,173 17,412 2,761 50,685 10,218 18,781 286,465 2,165 1,867 15,870 27,945 1,163 13,102 111 構成比 増減 (2004年) (96→04) 100.0% 93,429 52.2% 44,915 27.7% 13,836 15.3% 6,088 5.9% 20,444 0.3% 2.1% 1,394 0.8% 2,138 0.8% 1,447 0.7% 1,595 0.1% -148 29.1% 51,630 0.5% -200 5.8% 6,279 5.0% 5,655 0.8% 624 14.5% 30,591 2.9% 2,676 5.4% 12,284 82.2% 97,992 0.6% 162 0.5% 901 4.6% -1,337 8.0% 842 0.3% 42 3.8% -5,078 0.0% -95 【中国地域計:1事業所あたりの従業者数】 (単位:人/事業所) 中国地域計 1996年 健康・福祉サービス計 73 医療業 731 病 院 732 一般診療所 733 歯科診療所 734 助産・看護業 735 療術業 736 医療に附帯するサービス業 74 保健衛生 742 健康相談施設 749 その他の保健衛生 75 社会保険・社会福祉・介護事業 751 社会保険事業団体 753 児童福祉事業 75A 保育所 75B その他の児童福祉事業 754 老人福祉・介護事業 755 障害者福祉事業 759 その他の社会保険等事業 N <上記計>医療・福祉 77L スポーツ・健康教授業 77M フィットネスクラブ 822 理容業 823 美容業 824 公衆浴場業 844 スポーツ施設提供業 885 スポーツ・娯楽用品賃貸業 1999年 6.9 10.9 126.9 8.9 0.1 1.9 4.3 21.6 32.9 13.2 19.3 16.6 12.8 12.1 18.1 30.1 27.0 14.6 12.4 8.9 16.7 2.0 2.3 3.5 23.1 4.0 7.3 11.5 132.3 9.2 0.4 1.8 4.3 21.8 34.4 8.4 20.6 15.4 14.3 13.6 19.6 29.1 26.7 16.3 13.2 10.1 17.3 1.9 2.3 4.1 22.5 4.5 15 2001年 8.4 13.2 142.9 9.7 5.8 8.8 1.9 9.0 25.0 32.0 10.5 23.2 14.7 15.7 15.2 21.2 32.1 22.9 20.8 15.3 9.9 20.8 2.0 2.3 5.0 21.5 4.0 2004年 9.0 13.5 151.3 10.2 5.9 8.4 2.1 7.1 27.4 34.0 11.8 25.3 15.3 17.9 17.3 22.8 35.1 22.5 21.3 16.3 9.1 23.9 2.0 2.4 5.4 18.9 4.0 増減 (96→04) 2.1 2.6 24.4 1.3 5.8 0.2 2.8 5.8 1.1 -1.3 6.0 -1.4 5.1 5.1 4.7 5.0 -4.5 6.8 3.9 0.2 7.3 -0.0 0.1 1.9 -4.2 -0.1 (2)中国地域各県におけるサービス産業振興への取り組み状況の把握 各県公表資料等より、中国地域内の各県におけるサービス産業振興の取り組みを調べ ると、以下のように整理できる。 県 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 図表 III-8 中国地域各県のサービス産業振興への取り組み 観光・集客 育児支援 健康・福祉 実務教育 ・ 「鳥取型ツーリズム」の 実践 ・大 山 中 海 旅 の 窓 口 (ランドオペレーショ ン)の創設 ・ 鳥夢(とりーむ)カムト ゥルー事業 ・ SOHO ビジネスサポ ート事業 ・ しまね田舎ツーリズム 推進事業 ・ しまねづくりチャレン ジ事業 ・ しまねづくりトライ事業 ・ ニューツーリズム推進 事業 ・ 観 光 マ イン ド 向 上 事 業 ・ 観光・岡山ブランド形 成促進事業 ・ 「ええじゃん広島県」 観光振興事業 ・ ロングステイ型観光促 進事業 ・ 都市型サービス産業 集積促進事業 ・ 観光山口ブラッシュア ップ事業 ・ 山口ふるさとツーリズ ム推進事業 ・ やまぐち元気起業家 モデル創出事業 ・ 先導的団体自立支援 ・ 企画提案型共同補助 事業 ・ SOHO ビジネスサポ ート事業 ・ 企画提案型共同補助 事業 ・ SOHO ビジネスサポ ート事業 ・ しまね子育て応援パ スポート事業 ・ 県民との協働による島 根づくり事業 ・ しまねづくり チャレン ジ事業 ・ しまねづくりトライ事業 ・ 子育て応援 IT サポー ト事業 ・ おかやま子育てキャラ バン事業 ・ ももっこ広場応援モデ ル事業 ・ 放課後児童クラブ健 全育成事業 ・ 児童ふれあい交流促 進事業 ・ 地域子育て支援拠点 事業 ・ 緊急保育対策推進事 業 ・ 地域協働リーディング プロジェクト ・ 都市型サービス産業 集積促進事業 ・ 放課後児童クラブ健 全育成事業 ・ 県民との協働による島 根づくり事業 ・ しまねづくり チャレン ジ事業 ・ しまねづくりトライ事業 ・ 地域子育てセンター 拡充強化事業 ・ 児童クラブ設置促進 事業 ・ やまぐち元気起業家 モデル創出事業 (資料) 各県ホームページ、予算書等より作成 16 ・ 企画提案型共同補助 事業 ・ 未来の科学技術者育 成支援事業 ・ 地域産業との連携に よる産業教育充実事 業 ・ SOHO ビジネスサポ ート事業 ・ 県民との協働による島 根づくり事業 ・ しまねづくり チャレン ジ事業 ・ しまねづくりトライ事業 ・ 県立大学スポーツシ ステム工学科整備事 業 ・ コンテンツクリエイター 養成支援事業 ・ 地域協働リーディング プロジェクト ・ 都市型サービス産業 集積促進事業 ・ 広島県人づくりビジョ ンの策定 ・ 未来を開くパイオニア スピリット養成事業 ・ 高校生就業能力強化 事業 ・ 高度ものづくり人材育 成事業 ・ 都市型サービス産業 集積促進事業 ・ ビジネス人材養成特 区(広島市) ・ 県内企業パートナー シップ支援事業 ・ インターンシップ推進 事業 ・ キャリア・インストラクタ ー派遣事業 ・ 起業家養成カレッジ ・ 次世代技能者育成事 業 ・ 若者技能ステップアッ プ事業 ・ やまぐち元気起業家 モデル創出事業 IV. 先行研究等からみた持続的なビジネスとしての成立要件 1.ビジネスとしての持続性を確保するための要件整理の考え方 公益性をもつサービス事業については、NPO、コミュニティビジネス等を対象とした 先行的な研究が多数行われている。こうした先行研究の成果を参考に、公益性をもつサ ービス事業を持続的なビジネスとして成立させるための要件を抽出・整理し、今後の事 例分析や課題検討の視点とした。 先行研究においては、ビジネスとしての成立要件として様々な切り口が提示されてい るが、これらの「人」 「モノ」「金」「情報」といった経営資源の要素と、経営資源を有効 に用いて事業を「運営」するマネジメントの側面に着目して、以下のように再整理を行 った。 2.持続的なビジネスとしての成立要件 (1)「人」の面からみた成立要件 ① リーダーシップ 公益性をもつサービス事業において非常に重要な要素となる「ミッション」の共有の ためには、強いリーダーシップが求められる。小規模な組織では、創立の中心となった 特定のリーダーがリーダーシップを発揮することで十分な場合もあるが、組織の規模が 大きくなる程、NPO における理事会のように、コアメンバーが共同で組織としてのリー ダーシップを発揮することが必要となる。 創業期の組織では、突出したリーダーに依存する形で事業が成立しているケースが多 いが、そのリーダーが辞任すると、事業が継続できなくなるなどの問題が発生すること も多いため、幅広い後継者の育成がビジネスの持続性において非常に重要である。 ② 優秀な人材の確保 公益性をもつサービス事業においても、提供するサービスの内容が地域で一定の卓越 性を確立していなければ、事業としての持続性または成立そのものが困難となる。卓越 したサービスの提供には、サービスを支える優秀な人材の確保が不可欠であり、このた めに、地域の資源である専門性をもった人材を有効に活用しなければならない。 また、サービスの質の維持、向上を図るためには、優秀な人材を継続的に確保するこ とが必要であるが、こうした人材の確保には有償で働いてもらえる環境を整えることが 重要である。 17 (2)「モノ」の面からみた成立要件 ① 活動拠点・設備等の確保 事業の実施には、活動拠点や設備等の確保が不可欠であるが、事業規模の拡大に対応 して新しい活動拠点・設備等を確保していくことが必要となる。 なお、創業期にある組織が、活動拠点・設備等の全てを自己調達することは困難な場 合が多いため、公共施設の指定管理者となることで当該施設を活動の拠点としたり、利 用されていない公共的施設を有利な条件で提供してもらうなどの工夫が求められる。 (3)「金」の面からみた成立要件 ① 事業資金の調達 新たな事業の開始、事業規模の拡大には、初期の事業資金を調達することが必要とな る。こうした資金には、個人や企業からの寄付、行政からの補助金、財団等からの助成 金が充てられることが多い。 なお、事業の主体が会社組織等の場合には、関係者からの出資を募ることで事業資金 が調達されることもある。 ② 受益者以外からの資金確保 提供するサービスによって適切な事業収入を確保することが、持続的なビジネスにお いて最も重要な要素であるが、公益性をもつサービス事業では、純粋な民間のサービス 事業と異なり、サービスの利用者(受益者)がサービスの対価の全てを支払うとは限ら ない。 このため、サービスの利用者(受益者)以外からの資金確保が重要となる。行政から の委託費、補助金を確保するほか、個人や企業からの会費や寄付を継続的に獲得してい くことが、持続的な事業運営にとって重要である。 (4)「情報」の面からみた成立要件 ① 情報を入手する人的ネットワークの形成 公益性をもつサービス事業では、行政施策との連携が事業の継続や発展のために有効 となるケースが多いため、行政とのネットワーク形成は重要である。 行政から事業に関連する情報を入手するとともに、公的支援を得るための調整、人材 確保のためのコーディネートなどの支援を受けることも期待できる。 ② 情報発信 事業の継続・拡大には、顧客の確保・拡大が重要であるが、このためにはサービス事 業を広く知ってもらうための情報発信が必要である。 マスコミ(取材受け入れ)、口コミ、企業訪問などによる広報活動を展開し、事業の信 用度を高めことが求められる。また、行政と連携して、情報発信の支援を得ることも期 待できる。 18 (5)「運営」の面からみた成立要件 ① サービスの卓越性の確立 事業を継続・拡大していくためには、地域内で提供される他のサービスと比べて卓越 性を確立していることが必要である。卓越性は、サービスの提供価格(同種のサービス を他の事業者よりも安価に提供) 、または、サービスの質(同程度の価格で他の事業者よ りも優れた内容のサービスを提供)によって確保されるが、地域内の他の事業者との差 別化が求められる。 なお、中山間地域では地域内に競合するサービス提供者がいない場合もあるが、この 場合でも顧客の維持・拡大のためには、サービスの価格と質に対する利用者およびその 他支援者等の満足度を高めるための取り組みが必要である。 ② 適切な事業領域の設定と事業実施 事業を持続的なものにするためには、ミッションに基づいて事業領域を検討し、収益 の予測を立て、事業を実施することが必要である。こうした事業戦略がないままに、事 業を展開していては、事業全体としての収支バランスが崩れ、事業の継続が困難となる。 サービス事業の公益性を確保するためには、明確なミッションが関係者間で共有され るとともに、これを実現するためのガバナンスが確立されていなければならない。 また、複数の事業領域の位置づけを「ミッションへの貢献」と「経済性(収支)」の両 面から確認し、全体としての経済性が確保されるように、実施すべき事業を選択、実行 することが重要である。地域ニーズの変化、政策の変更に伴う委託金・補助金の削減、 競合サービスの出現など、事業を取り巻く環境は常に変化するため、今後の環境変化を 見据えて事業領域の検討を継続的に行わなければならない。 さらに、上記の事業領域の柔軟な変更を実現するためには、ミッションの明確化、目 標の設定、戦略・戦術の策定、事業遂行、評価といったマネジメント・サイクルを確立 することが望まれる。 ③ リスク管理への配慮 サービス事業の実施に当たっては、関連する法令、規則等に適切に対応していること が求められる。小規模な事業者においては、外部人材の活用も含め、法令等の遵守にお ける適切な対応に配慮することが必要である。 また、観光・集客、育児支援、健康・福祉、実務教育といったサービス分野では、個 人を対象にサービスを提供することが前提となるが、サービスの現場においては予期せ ぬ事故等が発生するリスクが存在することを認識し、リスクに備えることが重要となる。 ④ 適切な組織形態の整備 組織規模が小さく、事業領域も限定されている段階では、一人の代表者がリーダーシ ップを発揮して、事業を牽引することが可能である。しかし、組織の規模が大きくなり、 複数の事業を展開するような組織では、事業部門ごとに責任者を配置し、分権的に組織 運営を行うことが重要となる。 19 事業部門ごとに責任の所在を明確にすることで、意思決定のスピードが向上し、環境 変化への柔軟な対応が可能となり、組織全体としての持続性が高まる。また、事業部門 ごとの成果が明確になることで、事業の評価、戦略の再構築を促進することにもつなが る。 20 V. 中国地域等におけるサービス事業の展開事例 本調査では、調査のテーマとなっているサービス事業4分野(観光・集客、育児支援、 健康・福祉、実務教育)について、中山間地等を中心とする中国地域のサービス事業の 展開事例を分析、検討するに当たり、以下に示す団体の活動事例について情報の収集・ 整理を行った。 以下に紹介するこれらの団体は、検討委員会委員からのご紹介、別途実施した中国地 域内の全自治体、商工会議所・商工会へのアンケートにより収集された情報等を参考に 選定したものである。また、他地域の団体については、既存文献より都市部の事例を中 心に中国地域内のサービス事業の事業展開の比較対象として参考になり得るものを選定 した。 ●観光・集客分野 1) 南信州観光公社(長野県飯田市)・・・ 中山間地等 地元農家や登山、ラフティングのインストラクターと連携し、農家民泊や体験観光 などのサービスを修学旅行生等に提供。 2) NPO 法人結まーるプラス(島根県江津市)・・・ 中山間地等 「田舎暮らしツアー」「わくわく体験パック」などの定住・交流促進プログラムの提 供、特産品の開発・販売。 3) 有限会社京都旅企画(京都市)・・・ 都市部 祇園の御茶屋や茶道体験等、「一見さん」が行きにくい場所への観光をプロデュー ス。 4) 出石まちづくり公社(兵庫県豊岡市)・・・ 中山間地等 観光センターでの特産品販売、有料観光ガイド、歴史的建造物を活用したテナント 賃貸事業、空き地空き店舗有効活用事業等を実施。 5) トトリネット(鳥取県米子市)・・・ 中山間地等 どんぐりを用いた飼料で育てた豚を「トトリコ豚(トン)」としてブランド化し、全 国の消費者や地元ホテルに販売。 ●育児支援分野 6) NPO 法人あい・あい(岡山県総社市)・・・ 中山間地等 総社市よりファミリーサポートセンター事業を委託され、育児サポートを行うほか、 子育て相談、講習会等を実施。 21 7) NPO 法人きらめき広場(岡山県新見市)・・・ 中山間地等 旧哲西町の図書館の管理運営のほか、乳幼児一時預かり、福祉有償輸送サービス、 地域情報紙の発行を行う。 8) やまがた育児サークルランド(山形県山形市)・・・ 中山間地等 託児所の運営、各地域の子育てサークルの支援、初孫を持つ祖父母への子育て講習 等を実施。 9) NPO 法人日本タッチコミュニケーション協会(広島県呉市)・・・ 都市部 タッチ・コミュニケーションの普及・啓発と指導者育成などの事業を実施。 ●健康・福祉分野 10) NPO 法人たいむカプセル(岡山県岡山市)・・・ 都市部 利用者を年齢や障害の有無で区別せず、既存の福祉制度では対応できない幅広いサ ービスを 24 時間提供。 11) 株式会社コミュニティタクシー(岐阜県多治見市)・・・ 都市部 理念を共有するドライバー未経験女性や高齢者を積極的に雇用し、地域に根付いた コミュニティタクシー事業を展開。企業ブランドの構築で他社との差別化を図る。 12) NPO 法人金太郎の家(島根県斐川町)・・・中山間地域等 介護保険事業(通所介護・居宅介護支援)の他、高齢者や障害者の在宅福祉や子育 て支援、地域交流など、利用者のニーズに合わせて対応。 13) NPO 法人 NPO 瀬戸内(岡山県瀬戸内市)・・・ 中山間地域等 「庭木の手入れ」「病院や公共施設への輸送」などの地域住民のニーズを集め、登録 者につなぐコーディネート。 14) 奥広屋(大阪府寝屋川市)・・・ 都市部 酒類販売の「ご用聞き」で蓄積した大量の顧客情報と顧客ニーズに即応する営業体 制を活用し、訪問介護、ケアプラン作成、介護タクシー等の介護サービスを展開。 ●実務教育分野 15) NPO 法人山口県アクティブシニア協会(AYSA)(山口県周南市)・・・ 都市部 企業支援、人材育成、街づくり支援等8つの部会を設置し活動。また、県の委託事 業として地元の中堅・中小企業の次世代経営幹部向け事業「企業経営塾」を実施。 22 16) NPO 法人 JCI Teleworkers’Network(徳島県鳴門市)・・・ 都市部 心身の障害、高齢、育児、家族の介護などの理由で、通勤を伴う就職や終日の勤務 が困難な人たちに対して、社会参加や就労機会の拡大を支援する活動を多角的に展開。 17) NPO 法人ビジネスサポートひかわ(島根県斐川町)・・・中山間地域等 地場企業・地場産業の人材育成支援(企業支援セミナー、交流会、情報提供事業の 他、機械関連の技術指導等)。 次ページ以降では、「持続的なビジネスとしての成立要件」の要素に対応する形で、 上記に列挙した 17 の事例のポイントを整理した。 なお、この 17 の事例については、サービス事業の4つの事業分野、地域(中国地域 内・他地域) 、地域類型(都市部・中山間地)の点から整理すると、以下のとおりとな る。 事業分野 観光・集客 育児支援 健康・福祉 実務教育 図表 V-1 本調査で整理を行ったサービス事業の事例 中 国 地 域 他 地 域 ●結まーるプラス ●南信州観光公社 ●トトリネット □京都旅企画 ●出石まちづくり公社 ●あい・あい ● やまがた育児サークルランド ●きらめき広場 □日本タッチコミュニケーション協会 □コミュニティタクシー □たいむカプセル □奥広屋 ●金太郎の家 ●NPO 瀬戸内 □山口県アクティブシニア協会 □JCI Teleworkers’ Network ●ビジネスサポートひかわ (注) □:都市部の事例,●:中山間地の事例 23 24 図表 V-2 サービス事業の事例(観光・集客分野) 事例(中山間地等) 南信州観光公社(長野県飯田市) 株式会社(第三セクター) 団体概要 サービス内容 人 事例(中山間地等) 結まーるプラス(島根県江津市) 団体名 特定非営利活動法人(2005 年4月認証) 団体の形態 「消滅する過疎地」から「極上の田舎」へ。 活動理念 飯田市を中心とする南信地域の観光振興。 ・連携と協働で地域を「守る」活動=結まーる ・地域資源を活かした「攻め」の活動=プラス ・資本金 2,965 万円で売り上げは約1億 6,600 万円(2005 年9月期決算) 。正社 ・活動スタッフは5名程度。 員は3人。 事業・組織規模 ・2004 年度は 110 校の修学旅行生を受け入れ、観光プログラムの体験者数は 3 万 9000 人に上った。 ・地域の農家、登山やラフティングインストラクターと連携して、農家民泊や ・「田舎暮らしツアー」等の定住・交流促進プログラムの提供 体験観光などのサービスを修学旅行生等に対して提供している。 ・特産品の開発・販売 ・旅行代理店と連携し、観光サービスの提供者と観光客をつなぐコーディネー ・集落の荒廃を防ぐ「空き家・空き地の有効活用」 提供サービスの分野・特徴 ト事業で収支均衡の経営を達成している。 ・高齢者のための IT・パソコン講座 ・自衛ネットワーク ・インターネットでの情報発信 ・修学旅行客を中心とする団体観光客。 ・地域住民、I・U ターン者、都市住民 ターゲットとなる顧客 ・東京の大手旅行会社で勤務経験がある支配人が、企画立案・営業など中心的 ・東京でマーケティングプランナーをしていた女性が I ターン、その夫(PR 会 リーダーシップ な業務を担っている。 社勤務)がUターン。 ・長野県、飯田市などから派遣研修という形で人材を受け入れている。 ・田舎暮らしツアー等によって I・U ターンした人が自身のスキルや都会暮らし 優秀な人材の確保 の経験を活かし活動に参画。 モノ 活動拠点・設備の確保 金 経営資源 事業資金の調達 ・ 「りんごの里」という高速バスターミナルそばの地場産品を売る施設内に事務 ・JR 三江線・川戸駅の駅舎(JR西日本から旧桜江町へ無償譲渡された駅舎を 室がある。 旧桜江町が結まーるへ貸与) ・飯田市をはじめとする南信地域 18 市町村すべてから出資を受けている。 ・観光サービスの提供元となる川下りの船会社なども出資者となっている。 ・地銀、地元の新聞社、ケーブルテレビなども出資者として名を連ねている。 ・設立から2・3年を経て、事業のフロー資金で収支均衡が達成された。 受益者以外からの資金確保 情報 情報を入手する人的 ネットワークの形成 情報発信 サービスの卓越性の確立 運営 適切な事業領域設定と事業実施 組織形態 ・国・県・財団等の補助制度(例:総務省 IT を活用したまちづくり事業:補助 金 1,000 万円) ・支配人の旅行会社時代の人脈と経験を生かして、首都圏、関西圏の旅行会社 ・I・U ターン者の都市の感性と、地元の素材や伝統の技とのコラボレートによ に営業ネットワークを広げている。 って新たな地域の宝物を発掘している。 ・地域での協力者を獲得する際は、行政職員が公社との間に入ってサポートし ・行政職員がNPOに参画し事務的活動を行っている。 ている。 ・体験教育旅行のパンフレットを定期的に刷新して営業活動に用いている。 ・各地の講演会等や、マスコミ関係者からの取材による出会いによって全国的 にネットワークを広げているほか、「ふるさと.net」「石見問屋」「月刊しま ね iwami マガジン」など多様なサイトを運営している。 ・地域の協力者を増やしていくことで、量・種類ともに豊富なメニューを用意 ・地域のゼロをプラスにする「夢おこし」活動と、マイナスに向かう流れをゼ し、様々なニーズに応えられる体制を確立している。 ロに戻す「まちづくり」活動の2本立て。 ・集客時期が5・6月に集中しているため、通年で集客できる体験観光のメニ ・新たに LLP(有限責任事業組合)を創設し、オリジナル特産品の開発などの コミュニティ・ビジネスを中心としたマーケティング事業やメーカー、農業、 ュー作り、体制作りに取り組んでいる。 観光事業との連携による地域の産業振興を計画している。 ・地元のバス会社社長が公社の社長となり、対内・対外的な「顔」として機能 している一方で、支配人が実務を仕切るという役割分担ができている。 下線…特徴的な事業・運営・サービス等を行っている事項 斜体…行政からの支援を得ている部分 25 事例(都市部) 京都旅企画(京都市) サービス内容 団体概要 人 事例(中山間地等) 出石まちづくり公社(兵庫県豊岡市) 団体名 有限会社 株式会社(第三セクター) 団体の形態 京都での旅をより一層満喫してもらえるよう、個人では手配の難しい個性的 出石地域の観光振興および中心市街地の活性化。 活動理念 なプランを提供する。 ・代表取締役の滑田氏が 1 人で切り盛りできる規模を維持している。 ・資本金 9,800 万円(2005 年に 4,800 万円増資) 事業・組織規模 ・正社員9名、パート7名、シルバー人材派遣7名。 ・京都の伝統産業・伝統文化体験 ・観光協会の事業部門を切り出し、第3セクター方式として法人化した。 ・「一見さん」のための祇園案内 ・観光センター売店での特産品の販売や、有料の観光ガイド、歴史的建造物を ・京の和菓子創作体験 活用したテナント賃貸事業、空き地空き店舗有効活用事業などを通じて、地 提供サービスの分野・特徴 ・大学の先生の京都学+大学見学 域の観光振興と、市街地の活性化に取り組んでいる。 ・虚無僧(こむそう)の尺八ミニコンサート ・茶道体験 ・上記のような体験観光のコーディネート ・修学旅行客 ・全国から訪れる観光客、店舗の経営を希望する人。 ターゲットとなる顧客 ・一般・団体旅行客 ・代表の滑田氏の前職は旅館支配人。(財)京都高度技術研究所が主催する京都 ・リーダーはライオンズクラブの会長として、地域のまちなみ保全運動などに リーダーシップ 起業家学校の講習を受けて同社を設立した。 長年かかわり、地域が歴史的資源を活かした観光まちづくりに取り組む雰囲 気を醸成してきた。 ・事業自体は滑田氏一人で行っているが、京都起業家学校の卒業生の「同窓会」 ・歴史的建造物を活用したテナント賃貸事業や空き店舗有効活用事業などを通 を組織し、新たな事業創出を試みている。 じて、店を構えることでまちづくりに参画する若者たちが増えている。 優秀な人材の確保 モノ 経営資源 ・活動拠点は代表の個人宅。 ・観光センターなどが活動拠点 活動拠点・設備の確保 金 事業資金の調達 ・京都起業家学校の修了生であれば、京都市の融資を受けられる、という制度 ・資本金 9,800 万円のうち、豊岡市の出資が 2,000 万円、市民をはじめとする その他の株主が 7,500 万円出資している。 を利用して資金調達を行っている。 受益者以外からの資金確保 ・旅行企画料、コーディネート収入が収益の柱。利用者ないし旅行会社から料 ・駐車場使用料や、蔵などの歴史的建築物を改装した店舗からのテナント料な 金を得ている。 どから収入を得ている。 情報 情報を入手する人的 ネットワークの形成 ・旅館支配人時代に得た旅行業界、京都起業家学校卒業生、京都ベンチャービ ・各地の歴史的まちなみを抱えている地域と、まちなみ保存活動を通じてネッ ジネスクラブなどのネットワークを活用して、情報を得たり、新規事業のア トワークができている。 イデアを練ったりしている。 ・ホームページ上で、様々な観光プランを提示している。 情報発信 サービスの卓越性の確立 運営 適切な事業領域設定と事業実施 ・旅館支配人時代の問題意識を踏まえ、観光客側も受け入れ側も安心できるコ ーディネートの形を確立している。 ・京都起業家学校の卒業生の「同窓会」を組織し、新たな事業創出を試みてい ・2005 年に増資を行って、行政の出資比率を減少させた。 る。 ・活動を支える商工会のメンバーについては、新しい店舗経営者を巻き込んで いくなど若返りを図っている。 組織形態 26 団体名 団体の形態 活動理念 事例(中山間地等) トトリネット(鳥取県米子市) サービス内容 団体概要 人 任意団体 水の保全、その源となる森の保全を図るための各種活動を行う。 ・事業収入は 20~30 万円程度。 事業・組織規模 ・常勤スタッフはおらず、事業責任者の濱田氏も本職は地域づくりコーディネ ーター。 ・どんぐりを用いた飼料で育てた豚を「トトリコ豚」としてブランド化し、全 国の消費者や地元のホテルに販売。現在では百貨店の定期継続販売も始めら 提供サービスの分野・特徴 れている。 ・飼料となるどんぐりの収集(障害者の作業所に委託) ・森林保全の重要性の啓発 ・「森の保全につながる取り組み」という活動趣旨を理解してもらえる消費者。 ターゲットとなる顧客 ・㈱白鳳(旧淀江町の地域おこしを手がける第三セクター)や養豚業者、農業試 リーダーシップ 験場、知り合いのウェブデザイナー等、地域の組織・個人を巧みに巻き込ん でいくことで、活動の人的・物的・制度的資源を得ている。 ・活動は周囲の協力を得つつも、個人で目配りできる範囲に限定している。 優秀な人材の確保 モノ ・米子市内の「フリースペースめぐみ」が活動拠点(地域活動や託児スペース の拠点として利用されている) 事業資金の調達 金 経営資源 活動拠点・設備の確保 情報 ・㈱白鳳からの支援が収入の中心 ・トトリコ豚販売による収益は、生産量の限界もあり、まだ小さい。 受益者以外からの資金確保 ・鳥取県の助成事業を行っていたが、手続きの煩雑さから現在は利用していな い。 ・㈱白鳳や養豚業者、農業試験場、知り合いのウェブデザイナー等活動を支え 情報を入手する人的 る様々な関係者とネットワークを形成している。 ネットワークの形成 情報発信 ・トトリネットだよりを不定期で発行し、ホームページ上でも提供している。 ・トトリコ豚については東京での鳥取ブランド&大山ブランドフェアに出品し て PR を行った。 ・環境や地域おこしの分野だけでなく、流通業界からも盛んに問い合わせがあ り、情報発信のチャネルは多様になっている。 サービスの卓越性の確立 適切な事業領域設定と事業実施 ・トトリコ豚の販売のほか、収益事業については合同会社を設立してそちらに 活動を移行させ、トトリネットについてはボランティア的な活動のみを行う 組織として存続させることを考えている。 組織形態 ・トトリネットは任意団体として可能な範囲に業務を限定している一方で、㈱ 白鳳や養豚業者、農業試験場が保持可能な権限(販売、畜産など)を上手く 活用している。 運営 27 図表 V-3 サービス事業の事例(育児支援分野) 団体概要 サービス 内容 事例(中山間地等) あい・あい(岡山県総社市) 団体名 特定非営利活動法人(2002 年認証) 団体の形態 0歳以上の子ども、その保護者および養育者に対して、保育サービスに関す る事業を行い、子どもの健全育成、保健、医療又は福祉の増進および男女共同 活動理念 参画社会の形成の促進に寄与する。 ・利用会員約 250 世帯、対象児童約 450 名 ・サポーター約 40 名(保育サービスを提供する者のほか、事務所スタッフ 10 事業・組織規模 名を含む) ・総社市よりファミリーサポートセンター事業を委託され、一時サポート、送 迎サポート、病児・障害児サポート等を行う。その他、子育て相談、講習会 提供サービスの分野・特徴 等事業を行う。 ・総社市の住民が主たるサービス受益者だが、他の地区からも利用がある。 ターゲットとなる顧客 リーダーシップ 人 優秀な人材の確保 ・事業費約 1,500 万円(2005 年度) ・会員数 44 名(2006 年 11 月現在) ・登録ボランティア 203 名(2006 年 10 月現在) ・旧哲西町の図書館を指定管理者として管理運営。指定管理により、開館日数 を年間 50 日拡大(年 354 日)。乳幼児一時預かり、福祉有償輸送サービス、 地域情報誌の発行等を行っている。 ・旧哲西町の住民が主たるサービス受益者だが、新見市の他の地区からも利用 がある。 ・(財)女性労働協会・総社市働く婦人の家主催の「保育サービス講習会」の修 ・代表者は旧哲西町長(理事・図書館長) 。町長時代から地域の公共サービスを 了生有志が結成。 支える担い手として NPO の必要性を感じていた。 ・毎年講習会を開き、後継者の確保に努める。 ・地域の人々に、地域の課題とサービスの必要性を問いかけながら、活動の理 解者を増やしている。 ・サービスの質を確保するため、サポーターは高い意識と技術を持つ人かどう ・民生委員、青年会、老人会等各種団体の役員が会員となって運営に関与して かをチェックした上で採用している。 いるが、関与している人全体が高齢化しており、50・60 歳代なら「若手」と いう状態。 経営資源 モノ ・市の施設を利用(無償) ・指定管理者として運営している図書館が活動の拠点。 ・福祉有償移送サービスに用いる福祉車両は旧哲西町職員組合より寄贈を受け た。 ・旧哲西町時代に積み立てた社会活動基金(8,000 万円)を引き継いでいる。 活動拠点・設備の確保 事業資金の調達 金 ・ファミリーサポート事業委託費、賛助会員会費 情報 ・図書館指定管理受託収入(1,438 万円) ・子育てサロン活動に対する福祉医療機構からの助成 ・会費収入(50 万円) 受益者以外からの資金確保 ・寄付金収入(150 万円) ※いずれも平成 17 年度。当期収入は 1,662 万円 ・立ち上げ時から総社市がしっかりと関わる。総社市内には同様の NPO が他に ・岡山 NPO センターと交流はあるが、顔見知り程度。 情報を入手する人的 なかった。 ・医師会と連携した病児サービスを行う。保育所、幼稚園等の他機関とも連携 ネットワークの形成 している。 ・市内企業(約 100 社)全てに賛助会員(1口 1,000 円)の勧誘を行い、ポス ・地域情報誌「きらりら」を新見市西部地域(旧哲西町エリア)に向けて月間 情報発信 ターやステッカーを貼ってもらう。 で配布している。現在無償だが有償への移行を検討している。 ・指定管理者制度により、図書館の拡大時間の拡大や、図書館での乳幼児一時 ・広報活動に努め、事業の信用度を高める工夫をしている。 ・地域の保育士、看護師等の専門職が、自身の子育てを第一にした上で、余裕 預かりサービスなどが実現した。 のある時間を使って地域貢献できる働き方を提供している。 ・利用者は増えているが、市の委託額が減っている。社協とも連携し高齢者に ・現在、無償で実施している各種事業を段階的に有償化していくことを検討し 対象を広げたサービスも行っている。 ている。 (今後の展望・課題) 適切な事業領域設定と事業実施 ・若いサポーター、団塊の世代の活力あるサポーター、男性のサポーターなど の確保が課題。児童向けの専用の建物のなかで、活動することを希望してい る。 ・部を設けて仕事を分業制にし、スタッフ全員に責任感とやる気をもたせてい 組織形態 る。 サービスの卓越性の確立 運営 事例(中山間地等) きらめき広場(岡山県新見市) 特定非営利活動法人(2005 年1月認証) 協働のまちづくりおよび地域づくりの推進に関する事業を行い、豊かで活力 ある地域社会づくりに寄与する。 28 団体概要 サービス内容 事例(中山間地等) やまがた育児サークルランド(山形県山形市) 団体名 特定非営利活動法人(2003 年3月認証) 団体の形態 子育て中の家庭、特に乳幼児やその家族およびそれに関わる個人や団体に対 して、子育て支援などの活動や事業を行い、よりよい子育て環境が実現できる 活動理念 地域社会の形成とすべての人々がすこやかに暮らせる男女共同参画社会の実現 に寄与することを目的とする。 ・収入 5,679 万円 ・支出 5,176 万円 事業・組織規模 ・スタッフ 常勤1名、非常勤2名 ・会員数 54 名 ・育児サークル支援 ・保育サービス 提供サービスの分野・特徴 ・子育て支援施設の運営 ・子育て支援者の育成 ・子育てに係る調査研究 ・乳幼児の親子 ターゲットとなる顧客 人 リーダーシップ 事例(都市部) 日本タッチコミュニケーション協会(広島県呉市) 特定非営利活動法人(2003 年9月認証) 社会の将来を担う子ども達の心と身体の両面における健康増進をめざすべ く、タッチ・コミュニケーションの普及と啓発事業や指導者育成に関する事業 を行い、よりよい地域社会の創造に寄与することを目的とする。 ・名誉会長、名誉副会長、理事長、副理事長各 1 名 ・理事 19 名 ・講演会事業 ・タッチ・コミュニケーション実践講座 ・指導者養成講座 ・妊婦、子育て中の母親・父親、ターミナルケアを必要とする患者等 ・自分の出産をきっかけに子育てサークルに入り、市の男女共同参画センター を通じて各サークルのネットワーク化に取り組んだ。 ・県と市が中心市街地における公共スペースの使い道を検討していた際に、育 児施設を提案し、そこを活動の拠点として NPO 法人化した。 ・保育士をはじめ保育のノウハウを学んだスタッフが活動を支えている。 優秀な人材の確保 モノ ・子育て支援施設「子育てランドあーべ」 (県から委託を受けて運営) 経営資源 ・厚生労働省、広島県、呉市、マツダ財団等からの助成事業収入 ・講演会、講座等の講演料収入 事業資金の調達 金 ・山形市、山形県、厚生労働省からの委託事業収入 ・山形県からの補助事業収入 ・会費収入 受益者以外からの資金確保 ・事業収入 ・託児ルーム利用料(1 時間 500 円)など (2005 年度は延べ約 2,800 名利用) 情報 ・産婦人科医、小児科医、助産師などが理事に名を連ね、実務的、理論的に活 動をサポートしている。 情報を入手する人的 ネットワークの形成 ・地元紙への連載執筆等を通じて情報発信。 ・産婦人科医、小児科医等とのネットワークにより、専門知識を得ているほか、 テレビ等のマスコミにも何度も取り上げられ、積極的に情報発信している。 ・託児ルームのスタッフは保育士、看護師等資格を持った人がほとんど。 ・他に類似するもののないユニークなサービスを提供している。 情報発信 サービスの卓越性の確立 運営 ・呉市のベンチャービジネス向け SOHO 提供施設に入居(呉チャレンジコア) 活動拠点・設備の確保 適切な事業領域設定と事業実施 組織形態 29 図表 V-4 サービス事業の事例(健康・福祉分野) 団体名 団体の形態 活動理念 団体概要 事業・組織規模 サービス内容 提供サービスの分野・特徴 ターゲットとなる顧客 人 リーダーシップ 優秀な人材の確保 モノ 金 経営資源 活動拠点・設備の確保 事業資金の調達 事例(都市部) たいむカプセル(岡山県岡山市) 特定非営利活動法人(2000 年8月認証) 0歳から高齢者に対して保育、介護、相談一般に関する事業を 24 時間行い、 障害や年齢に関係なく誰でも楽しく生活できる社会を実現する。 ・事業費約 1 億 2,400 万円(2005 年度) ・利用者数(保育)7,000 名(障害)3,300 名(介護)737 名 ・毎日約 40 名が利用 ・スタッフ(正規職員)18 名、(パート)10 名 事例(都市部) 株式会社コミュニティタクシー(岐阜県多治見市) 株式会社(2003 年設立) 新しい移送手段の創出を含む、地域に根付いたコミュニティタクシー事業を 確立し、生活支援企業として全国に情報発信、普及され社会貢献を図る。 ・市民タクシー構想に基づき一般市民 40 名から 1,000 万円の出資を得て設立、 タクシー事業営業許可取得。 ・その後増資により資本金 2,500 万円に拡大し、福祉事業部を分離、「コミュニ ティタクシーたじみ」を設立 ・地域における市場シェアは2割を超え、1台月商 100 万円の車もある。当初 9 台→18 台へ。社員 19 名→47 名に増員。 ・利用できる人を年齢や障害の有無で区別せず、0歳から高齢者まで 24 時間誰 ・タクシー乗務員は完全固定給制 でも必要なサービスを提供する。既存の福祉制度では対応できない幅広いサ ・理念を共有するドライバー未経験女性、高齢者を積極的に採用、パート乗務 ービスを提供している。 員の雇用 ・企業ブランドの構築で他社と差別化(高齢者割引適用カードが高齢者の間で ステイタスを表すものと口コミで広がる等) ・地域住民 ・地域住民、とりわけ地域における弱者である高齢者、子ども、障害者などの 生活支援企業をめざす。 ・当初から事業を譲ることを前提として、後継者を育成している。 ・トラック会社を経営していた代表者の岩村氏が、地元の貨物運送事業者9社 で協同組合を設立し、便利屋サービス事業を立ち上げたことをきっかけに「市 民の市民による市民のためのタクシー会社」の設立した。 ・良い人材を確保するため、人選し、仕事に見合った報酬を心がけている。 ・「ありがとうのハートフルキャッチボール」というサービスコンセプトを軸に、 ドライバー全員でマニュアルを作成し、一人ひとりがサービスを改善させる 努力を促す仕組みづくりをしている。 ・施設を建設。24 時間テレビの車両を譲り受ける等、物品を積極的に譲り受け る。 ・事業立ち上げ時に寄付金を募る。 ・施設建設時には、金融機関より借り入れを行う。 ・一般市民 40 名から 1,000 万円の出資を得た。 ・介護保険事業、障害者自立支援事業の補助事業収入 ・創業2年目で黒字化を実現し、年間売上げは2億円を超える。 ・代表者の幅広い人的ネットワークを活用している。 ・学童クラブや飲食店等の異業種との連携によって、需要の掘り起こしを行っ ている。 受益者以外からの資金確保 情報 情報を入手する人的 ネットワークの形成 情報発信 サービスの卓越性の確立 運営 適切な事業領域設定と事業実施 組織形態 ・テレビ、新聞等のメディアを活用し、PR を行う。 (代表者の夫は広告代理店勤務) ・0歳から高齢者に対して保育、介護、相談一般に関する事業を 24 時間行い、 ・テーマを環境、福祉、安全の3点に置いてブランドを形成。 既存の福祉制度では対応できない幅広いサービスを提供している。 ・市民の頼れる足として暮らしやすい町へという理念を共有する、女性・高齢 ・社会貢献とビジネスのバランスを保っている。 者を積極採用し、地域住民の目線でのサービスを徹底。 ・岡山県内に新たな施設を開所する。(厚生労働省の補助金を活用) ・コミュニティ・ビジネスのモデルを他地域に広めるべく、フランチャイズ事 ・マニュアルを整備しリスクマネージメントを行う。 業を検討している。 ・部門毎に主任を配置し、責任をもたせている。 30 団体概要 サービス 内容 事例(中山間地等) 金太郎の家(島根県斐川町) 団体名 特定非営利活動法人(2001 年1月認証) 団体の形態 小規模で家庭的雰囲気の中、利用者一人ひとりの思いに添ったサービスを提供 活動理念 し、誰もがいきいきと地域で暮らせるまちをめざす。 ・介護保険事業と介護保険事業外の利用料収入を合わせて事業規模は約 5,000 万 円。 ・職員 20 人(常勤8人、非常勤 12 人) 事業・組織規模 ・2005 年度延べ利用件数 6,387 件(内介護保険関係の利用 3,286 件、介護保険外 NPO 勤務活動 3,101 件) ・利用会員 120 名 ・サービスは介護保険事業(通所介護・居宅介護支援)の他、高齢者や障害者の 在宅福祉や子育て支援、地域交流など、メニューを用意しているわけでなく、 提供サービスの分野・特徴 利用者のニーズに合わせて対応する。 ・周辺市町村の高齢者、障害者、子育て世帯 ターゲットとなる顧客 リーダーシップ 人 優秀な人材の確保 ・買い物、庭木の手入れ等による助け合い事業、福祉運送サービスなどを実施。 民生委員、福祉委員がカバーしきれない部分を安価な有償サービスで担おうと している。 ・瀬戸内市全域の住民を対象としているが、現在のところ、活動範囲は邑久、長 船地域の住民のみ。 ・スタッフ全員が意見を言える定期的な会議を設け、全員が事業に参画している。 ・東京から U ターンして家業を継承した青山氏が活動の中心。NPO 活動だけで なく、商工会議所の活動なども手がける中で、民生委員、福祉委員など地域の 様々な役割を担う人を巻き込んで活動を展開している。 ・福祉施設勤務経験者や保育士等の資格を持つスタッフ。 ・民生委員、福祉委員など、地域福祉活動を担っている人々が、理事としてサポ ・経理は元事業財団で経理に携わっていた人が指導している。 ート。 モノ 経営資源 ・活動拠点は一般民家を活用。 ・磯上ふれあいプラザという公民館的施設を活用。 ・福祉車輌を行政から無償で借り受けている。(燃料代のみ負担) ・介護保険事業収入 ・会費収入が7万円、事業収入が3万円程度。コアメンバーは、助け合いサービ スで得た対価を NPO に寄付することで、実質的に無償化し、NPO の収入を増 やしている。 ・収支計算書上は黒字だが、コアメンバーの持ち出しで成り立っている。 ・社会福祉協議会、町内会との連携の中で、支援が必要な人の情報等を得ている。 活動拠点・設備の確保 事業資金の調達 金 受益者以外からの資金確保 情報 情報を入手する人的 ネットワークの形成 情報発信 サービスの卓越性の確立 運営 事例(中山間地等) NPO 瀬戸内(岡山県瀬戸内市) 特定非営利活動法人(2005 年6月認証) 日常生活において支援を要する人たちの援助活動を行うことによって、住みよ い地域社会を作る。 ・買い物、庭木の手入れ等による助け合い事業が、平均2日に 1 回のペースで行 われている。 ・コアメンバーは 10 名弱。 適切な事業領域設定と事業実施 ・保育所や病院などの他の機関と連携している。 ・広報誌「金太郎だより」の発行(年3回)。 ・毎月1回日常の話題を中心に「ちゃのんばなし」を発行 ・サービスはメニューを用意しているわけでなく、利用者のニーズに合わせて対 ・現在のところ、活動範囲は瀬戸内市の中の、邑久、長船地域のみとなっている 応する。 が、瀬戸内市全域に広げていく予定。 ・地域の小さなニーズや行政サービスの狭間にある地域ニーズを埋めていくこと で、「地域で生活する」ために必要なセイフティーネットの一部を担いたい。 組織形態 31 団体名 団体の形態 活動理念 団体概要 事業・組織規模 サービス 内容 提供サービスの分野・特徴 ターゲットとなる顧客 リーダーシップ 事例(都市部) 奥広屋(大阪府寝屋川市) 株式会社(コンビニ・酒類・米穀小売業、介護サービス業) (酒類販売業の「御用聞き」で獲得した顧客ニーズに対応し介護サービスを展開。) ・資本金 1,000 万円 ・年商 9,800 万円(うち約半分が介護関係) ・従業員 42 名(常勤8名) ※2003 年現在 ・酒販店時代からの「御用聞き」で構築したネットワークを活かして、介護サー ビスを始め、介護タクシー、バリアフリー対応住宅修繕などを手がける。 ・地域住民(酒販店時代から培ってきた営業ネットワーク) 人 ・1965 年に現代表者が脱サラして酒販店を創業。 「外販(=御用聞き)」を中心と した営業活動を続ける中で地域のニーズを汲み取って事業を展開。 ・地元の病院の協力を得てヘルパー養成学校を開校し、その卒業生の中からヘル パーを確保。 優秀な人材の確保 モノ 金 経営資源 ・経営する酒販店 活動拠点・設備の確保 事業資金の調達 受益者以外からの資金確保 情報 情報を入手する人的 ネットワークの形成 ・異業種交流会に積極的に参加。 ・大阪を中心とした酒屋のプロ集団グループ「酒塾」の会員として共同仕入れ、 新商品の開発、店舗の活性化などに挑戦している。 情報発信 適切な事業領域設定と事業実施 ・「御用聞きの精神」を介護サービスの分野にも徹底し、顧客ニーズに合わせて 柔軟に新しいサービスや商品を取り入れている。 ・介護タクシーの本格事業展開を検討する一方で、「酒塾」の活動等を通じてもとも との事業分野である酒類販売事業についても新たな展開を検討している。 組織形態 ・介護サービスを提供する「居宅介護支援事業所」やバリアフリー化などの工事 を扱う「営繕課」など、サービスを提供する部署を機動的に立ち上げている。 サービスの卓越性の確立 運営 32 図表 V-5 サービス事業の事例(実務教育分野) 団体概要 サービス 内容 事例(都市部) 事例(都市部) 団体名 山口県アクティブシニア協会(AYSA)(山口県周南市) JCI Teleworkers’Network(徳島県鳴門市) 団体の形態 特定非営利活動法人(2004 年7月認証) 特定非営利活動法人(2002 年1月認証) 企業 OB の会員が各分野において培った豊富な知識、技術、経験や人脈を活 心身の障害、高齢、育児、家族の介護などの理由で、通勤を伴う就職や終日の かし、その能力を地域社会や発展途上国に還元することで、シニアの生きがい 活動理念 勤務が困難な人たちに対して、社会参加と就労機会の拡大を支援する活動を多角 を創出する。 的に推進する。 ・事業費は 1,350 万円(2005 年度) ・年間事業費は約 2,000 万円。 ・正会員(周南、宇部地区の企業 OB 他)104 名 事業・組織規模 ・専従職員4名(有給2名、無給2名)、アルバイト 57 名。 ・賛助会員 39 社 ・企業支援、人材育成、街づくり支援事業等8つの部会を設置し活動する。 ・障害者等への IT 講習会の実施 ・人材育成として、地元の中堅・中小企業の次世代経営幹部を養成する「AY ・障害者の社会参加機会拡大への取り組み 提供サービスの分野・特徴 SA企業経営塾」実施している。 ・障害者の就労の機会拡大への取り組み ・参加料9万円、月1×8回、H13~計 165 名参加 ・地域の障害者など、通勤を伴う就職や終日の勤務が困難な人たち ・地元企業 ターゲットとなる顧客 人 ・部会長を中心に 12~13 名がコアメンバーとして活動している。 ・高等学校の教師として多くの障害児と関わってきた経験から、障害者等の就労 弱者の就業問題に関心を持った創業者が、教諭としての定年退職と同時に起 業。 ・スタッフはそれぞれチームに分かれて仕事を任されており、主体性と責任感が 身につきやすい組織となっている。 ・代表者を慕ってくる卒業生や、就労に意欲的な障害者等が JCI の活動に次々と 加わってきて活動を支えている。 ・事務所はマンションの1室をリース ・会場、会議室等は市の施設を安価で借りることができる。 ・代表者宅(事務所)・旧市役所出張所(講習会場等) ・マイクロソフト社の社会貢献プログラムによるソフト提供。 ・会員収入 ・県からの事業委託 ・行政からの委託事業(IT 講習、調査等)が全体の6割を占める。 ・マイクロソフト社から同社の社会貢献プログラムの一貫としての補助がある。 ・在宅就業障害者支援団体に登録しており、同社に発注する企業のインセンティ ブを高めている。 ・マイクロソフト社の社会貢献プログラムにより、専門家、関係団体とのネット ワークづくりの支援を受けている。 ・代表自身が「とくしま NPO フォーラム・鳴門市市民活動交流研修会」の実行 委員長を務め、地域の NPO のネットワーク化に努めている。 ・受注した業務については、会員専用サイトにて、業務内容、エントリーの受付、 作業分担の連絡、進捗状況などの情報が提供されている。 リーダーシップ 優秀な人材の確保 モノ 経営資源 活動拠点・設備の確保 事業資金の調達 金 受益者以外からの資金確保 情報 情報を入手する人的 ネットワークの形成 ・OB 人材の活用 ・地元企業や商工会議所との連携 ・ホームページや会報を作成し、事業の情報を発信している。 情報発信 サービスの卓越性の確立 運営 適切な事業領域設定と事業実施 組織形態 ・AYSA企業経営塾の講師は、OB 人材の活用や人脈を活かし比較的安価で 依頼できるため、受講者の参加料を低く設定できている。 ・NPO 設立を期に、中期事業計画3ヵ年を策定し目標を明確にした。 ・その他、周南人材マッチングバングを設立し、企業 OB などシニア人材に関 する有料職業紹介事業などを行うため、今後有料職業紹介業の許可を得る予 定。2005 年度経産省の補助金を活用して意向調査を実施しデータベースを構 築した。今後は事業収益の柱として位置づけることをめざす。 ・8つの部会を設け、部会長を中心に 12~13 名がコアメンバーとして活動。 ・仕事に応じてチームを編成し、チームを総括するコーディネータにすべてが任 される仕組みになっている。 33 サービス 内容 団体概要 事例(中山間地等) 団体名 ビジネスサポートひかわ(島根県斐川町) 団体の形態 特定非営利活動法人(2002 年7月認証) 地場企業・地場産業の育成支援 活動理念 ・会員 75 名(広島、東京、福岡など県外企業も加入) 事業・組織規模 ・交流事業 ・ものづくり支援事業 提供サービスの分野・特徴 ・人材育成経営支援事業 ・情報収集提供事業 など ・地場中小企業 ターゲットとなる顧客 リーダーシップ 人 優秀な人材の確保 モノ 活動拠点・設備の確保 金 経営資源 事業資金の調達 情報 ・会費収入 ・町からの事業運営費補助金 受益者以外からの資金確保 ・各種受講料負担 ・認定職業訓練運営補助金・設備導入補助金 ・NPOの役員は、地場企業の経営者で構成しているため、その人脈やアドバイ スを活用した事業を行っている。ものづくり実践塾は、役員の中の機械金属関 情報を入手する人的 連企業の社長 2 名の協力のもと事業を行っている。 ・誘致企業、地元企業等との交流会を行い、情報交換の場を提供している。 ネットワークの形成 ・斐川町役場企業振興室と連携して事業を行っている。 ・島根県商工労働部関係機関との連絡を密にしている。 ・会報を発行する他、ビジネスシーズの情報提供や国・県等の助成金に関する情 情報発信 報を会員企業に定期的に提供している。 サービスの卓越性の確立 運営 ・通常の事業拠点は斐川町企業化支援センター(事務所)・ 「ものづくり実践塾」 は企業化支援貸工場の空きブースを活用している。 適切な事業領域設定と事業実施 ・地場中小企業にとって人材育成は大きな課題の一つであり、実施している事業 の中でも「ものづくり実践塾」のニーズはかなり強い。 ・ 「ものづくり実践塾」は、平成 19 年 3 月に職業能力開発促進法に基づく県知事 の認定を受けた。平成 19 年度からコースを拡充して本格実施を行う予定。 組織形態 34 VI. 持続的なビジネスとしてのサービス事業の成立に向けた課題 1.経営資源・運営の視点からみた課題 (1)「人」の面 ① 経営人材の後継者確保・育成 各事例から、代表者の人的ネットワークと経験、能力を活かして、事業が展開されて いることがうかがわれる。リーダーの熱意に賛同する地域の住民や団体が集まって、事 業が進められているが、こうした活動を持続的なものとするためには、サービス事業者 の経営人材の後継者の確保・育成が課題となる。 『たいむカプセル(岡山県岡山市)』では、設立当初から代表者が後継者の育成を計画 的に進めているが、このような取り組みは少なく、代表者の辞任が事業の撤退、縮小に つながるケースも多いと想定される。 このため、持続的なサービス事業を成立させるためには、事業者が後継者の確保・育 成に努めるとともに、公的機関等が経営人材の育成を支援することも有効と考えられる。 また、こうした経営人材の育成を通じて、『たいむカプセル』『あい・あい(岡山県総社 市)』『山口県アクティブシニア協会(山口県周南市)』のように、部門別の責任者の設置 などの組織運営上のノウハウの習得も進められると考えられる。 なお、サービス事業の経営人材は地域内から確保されることが理想ではあるが、中山 間地域では人材の確保が困難な場合も想定される。『結まーるプラス(島根県江津市)』 のように都市部の出身者が代表を務めている事例もあり、U・I ターン人材の活用も一つ の人材不足を補う方法と位置づけられる。 ② 優秀な人材の継続的確保・育成 サービス事業を実施するためには、利用者にサービスを提供するスタッフ、ボランテ ィアが不可欠であり、こうした人材が継続的・安定的に確保できなければ、持続的な事 業運営は不可能である。また、優秀な人材の確保とサービス価格の維持・向上が好循環 を生むことが求められ、逆の循環になると事業継続は困難となる。 中国地域内でも、多くの事例において地域の有資格者や経験者を上手く活用している。 しかし、その一方で、『あい・あい(総社市)』では採用時にサポーターの意識や技術を チェックし、『たいむカプセル(岡山市)』では仕事に見合った報酬を出すなど、サービ スの質を確保するために優秀な人材の確保に工夫と努力が必要なことがうかがわれる。 サービス事業を支える優秀な人材を確保するためには、スタッフ、ボランティアとし て活動する地域住民の裾野を広げるための人材紹介の仕組みづくりが課題となる。また、 確保された人材のスキル向上を外部から支援する仕組みも必要となる。 なお、優秀なスタッフを継続的に確保するためには、一定水準の給与を確保すること も必要となるが、こうした給与を確保するためにも適切な収支を実現する事業領域の設 定と運営が重要となる。 35 (2)「モノ」の面 ① 活動拠点・設備等の確保 事業実施には活動の拠点と設備等の確保が必要となるが、事例の多くは公的施設を有 効に活用して、活動拠点を確保している。しかし、指定管理者等となって公共施設を管 理し、当該施設内に活動拠点を置いている事業者が複数ある一方で、代表者の個人宅に 事務所を置いている事例もあり、事業の開始時または事業を拡大する際に、活動拠点の 確保が大きな問題となっていることがうかがわれる。 『たいむカプセル(岡山県岡山市)』のように、事業拡大に伴って金融機関から借り入 れして施設整備を行う例もみられるが、こうした投資には大きなリスクが伴うため多数 の事業者が同様の取り組みを行うことは難しいと考えられる。 このため、行政の理解を得て、低コストで活動拠点と設備等を調達することが事業の 開始、継続、拡大における重要なポイントとなる。事務所機能のみであれば、小スペー スで設置が可能であり、自治体等の SOHO 支援等を活用することも有効である。 また、中山間地域では、人口減少の結果、現在では利用されていない公共施設等が比 較的多数存在しているため、こうした施設をサービス事業者の活動拠点として活用する ことも有効である。 (3)「金」の面 ① 事業の当初資金の調達 事業の開始・拡大時、新規事業への参入時には、当初の事業資金を調達しなければな らない。今回の事例は、こうした事業資金の調達に一定程度成功したことによって、事 業運営が可能となったものを紹介しているが、各事業者が事業資金の確保に相当の努力 をしているものと想定される。 資金調達の方法としては、国や自治体等の行政からの補助金、基金提供を受けている ものが多いが、中には、 『㈱コミュニティタクシー(岐阜県多治見市) 』のように市民(40 』のように、民間 人)から出資を得たり、 『JCI Teleworkers’ Network(徳島県鳴門市) 企業から助成を受けている事例もみられる。 事業の開始当初には、これらの事業資金の調達に成功して事業をスタートしているが、 今後事業を拡大したり設備の更新を行うためには、新たな事業資金の調達が必要となる。 このため、行政、民間、地域住民など幅広い対象からの事業資金調達の可能性を検討す るとともに、資金提供の可能性を高めるためのネットワークづくりと実績の PR が課題 となる。 ② 多様な主体からの資金確保 サービスの利用者(受益者)から得られる対価のみでは不足する事業資金を確保する ためには、多様な主体から幅広く資金を確保することが必要である。各事例をみると、 資金確保の方法として最も多いのは、行政から事業委託を受けた委託事業収入である。 『あい・あい(岡山県総社市)』のように市内企業に賛助会員となってもらい会費収入 (1口 1,000 円)の拡大を図っている事例があるほか、寄付金を得ている事業者もある。 36 しかし、全体としてみると、個人や企業からの会費、寄付の獲得に向けた積極的な活 動を行っている事業者は少なく、多様な主体から幅広く資金を獲得するための取り組み が必要である。また、このためには、既存の会員、寄付者からの資金提供を継続しても らうために、活動の成果に対する適切な情報提供を行うことも求められる。 (4)「情報」の面 ① 行政・各種団体等との人的ネットワークの強化 公益的なサービス事業では、行政や関連分野の各種団体から常に情報を入手し、行政 施策との連携や資金、人材の確保につなげていくことが重要である。こうした情報入手 を可能にするためには、行政や各種団体との人的ネットワークの強化が必要であり、各 事例においても、組織の代表者の人的ネットワークが有効に活用されていることがうか がわれる。 重要な情報源となる行政の担当者の人事異動や組織の代表者の交代等があっても、こ うした人的ネットワークが維持されるように、国、県、市町村、財団等の様々な機関の 担当者とのネットワークの形成、強化が求められる。 ② 積極的な情報発信の展開 サービス事業者として、利用者の拡大に向けた情報発信が必要であるが、これに加え て、資金提供者である会員、行政、企業等を含む幅広いステークホルダーの理解を得る ための積極的な情報発信の展開が重要である。 調査した事例においても、情報誌等の発行やホームページでの情報発信が行われてい るほか、マスコミの取材に積極的に対応することで、広域的な情報発信を実現している。 このように様々なメディアを通じた積極的な情報発信をさらに進めるとともに、発信 する情報の内容を、事業の成果に対する理解を得ることができるようなものへと高めて いく工夫が求められる。 (5)「運営」の面 ① 地域ニーズへのきめ細かな対応 ビジネスとしてのサービス事業の持続性を確保するためには、価格やサービス内容で の卓越性の確立が不可欠である。 各事例をみると、既存の制度では対応できないサービスを提供することにより、サー ビス内容の面で独自性を発揮している、または、利用者のニーズに合わせて求められる サービスを柔軟に提供するなどの工夫がなされている。 特に、中山間地域では他に類似のサービスを提供する事業者が存在しないケースもあ り、地域住民のニーズにきめ細かく対応する姿勢が地域におけるサービスの卓越性を確 立する重要なポイントとなっている。 一方、地域の人的資源を上手く活用して、サービスの水準を維持しつつ価格を押さえ たり、価格を変えずにサービス時間を延長するなどの価格面からみた卓越性の向上に取 37 り組む事例があるように、価格とサービス内容の両面で地域に支持されるサービスの提 供に努めることも重要である。 ② ミッションの共有と事業戦略の構築 公益性を備えたサービス事業では、スタッフをはじめとする関係者、支援者における ミッションの共有が非常に重要な位置づけをもつ。NPO などでは少数の有給スタッフとボ ランティアによって活動が支えられていることが多く、有給スタッフの給与水準も他の民間事業 者と比べて相対的に低水準である。こうした状況の中で、スタッフ、ボランティアの活動への継 続的な関与を実現するためにはミッションの共有が極めて重要な意味をもっている。 各事例にみられるサービス事業者も活動理念を掲げているが、ミッションが関係者間 で共有されるとともに、市民、行政、企業等の外部の支持者にも理解されるものとなっ ているかどうかは不明確なものもある。 また、活動理念が明確であるだけではなく、これに基づいて構築される事業戦略がミ ッションと密接に連動するものとなっていなければならない。今回みた事例の中にも、 活動理念と活動内容の関係性が必ずしもはっきりしないものがあるが、サービス事業を ビジネスとして持続させるためには、ミッションと事業戦略の再整理が必要と考えられ る。 なお、今回の事例の中にはないが、収益性を確保するために、ミッションとのつなが りの薄い事業が活動の中心となるようなことは避けなければならない。 ③ 収支に配慮した事業領域の選択 ビジネスとして持続するためには、全体としての事業収支のバランスを確保すること が不可欠である。複数の事業を展開している事業者では、収益の柱となる事業を確立し、 その他の事業をカバーすることも必要である。 今回の事例では、行政等からの事業受託によって得られる委託事業収入やその他の事 業収入を収益基盤としつつ、周辺的なサービスを展開している事業者が多くみられた。 このように、収益の柱をもちながら、その他のサービスへと幅を広げていくことが重要 であり、収支に配慮した適切な事業領域の選択が行われずに、単に地域ニーズに対応し て求められるサービスを提供していくと、ビジネスとしての持続性を維持することは困 難となる。 また、公益性をもつサービス事業では、受益者からの対価とその他の主体から獲得す る資金の全体で、収支バランスが確保されるが、行政からの委託事業収入に過度に依存 していると、制度変更や財政悪化に伴う補助金、委託金の減少によって事業基盤がゆら ぐ可能性が高いため、代替的な収益基盤の確保への配慮も必要である。 ④ 環境変化に対応するマネジメント・サイクルの確立 各種制度の変更や競合するサービス事業者の出現など、周辺環境の変化によって事業 収支は変化するため、将来の環境変化を予測し、適切な収益基盤を確保するための事業 領域の確立に向けた対応が常に求められる。 長期的にビジネスの持続性を確保するためには、環境変化に対応した事業領域の適切 な設定が不可欠であるが、これを実現するためには、マネジメント・サイクルの確立が 38 必要となる。『山口県アクティブシニア協会(山口県周南市)』の事例にみられるように、 中期事業計画等を策定して、目標とこれを実現するための施策・事業を明確にし、評価 を行うための基盤を整えることは重要である。 ⑤ 適切なリスク管理 サービス事業の安定的な運営のためには、上記の環境変化への対応に加えて、法令、 規則等の遵守とサービス現場等での予期せぬ事故への備えが必要である。 今回の事例の中には、こうしたリスク管理について特筆すべき対応を取っているもの はなかったが、事業実施に伴って発生するリスクへの適切な対応は、事業継続に当たっ ての必要条件とも言える。特に、小規模事業者においてはこうしたリスク管理の体制が 整っていないことも想定されるため、専門知識を備えた外部人材の活用や行政への相談 等が求められる。 ⑥ 適切な分業体制の整備 組織規模が大きく、複数の事業を展開するようなサービス事業者は、適切な分業体制 を整備して、事業を運営することが必要である。今回整理した事例の中には、多数のス タッフを抱える大規模事業者は少ないが、成果を挙げている一定規模以上の事業者は部 門を明確に区分して責任者を配置し、事業運営を行っている。 組織規模が小さいサービス事業者が事業部門を細分化することは、事業運営上必ずし も効率的とは言えないが、ビジネスが持続して事業分野が拡大し組織の規模が大きくな った場合には、適切な分業体制の整備が組織運営の上で重要となるものと考えられる。 39 2.サービス事業の分野別にみた課題 上記の「経営資源・運営」の視点からみた課題の他に、サービス業の分野別にみて、 踏まえておくべき課題は、以下のとおりである。 (1)観光・集客サービス ① マーケット情報をもつ経営人材の確保 観光・集客サービスは、他の3つのサービス分野と異なり、主たるサービスの対象者 が地域外の居住者となる。このため、観光・集客サービスの経営人材としては、マーケ ット情報をもつ人材、あるいはそうした人材とのネットワークをもつ人材が適している と考えられる。 今回整理した事例の中でも、『南信州観光公社(長野県飯田市)』の支配人は東京の大 手旅行代理店の勤務経験者、『結まーるプラス(島根県江津市)』の代表者は元マーケテ ィングプランナーで東京からのIターン者、『京都旅企画(京都市)』の代表者も元旅館 の支配人で旅行業者とのネットワークをもっている。 このように、観光・集客サービスの経営人材としては、マーケットの情報を得られる ネットワークをもつ人材を確保することが有効と考えられる。 ② 地域資源の有効活用 観光・集客サービスはその地域にある資源を地域外からの来訪者に見て、体験しても らうことがサービスのベースとなっている。このため、他の3つのサービス分野のよう に、サービスを提供するために一定規模の活動拠点を確保する必要はないが、地域内の 資源を発掘、コーディネートして、観光客に提供するための仕組みづくりが重要となる。 ③ 旅行会社・地元協力者とのネットワーク形成 観光・集客サービスでは、旅行代理店との連携が集客力の向上にとって非常に重要と なる。また、地域資源の提供者、コーディネートを行う上での行政や地元団体等との連 携も不可欠である。 『南信州観光公社(長野県飯田市) 』や『京都旅企画(京都市)』が、旅行代理店と地元 の協力者との間に立って、観光客へのサービスをコーディネートするビジネスモデルを 確立しているように、サービス事業者がコーディネート機能をサービスとして提供する ことで地域資源を有効に活用する事業が展開できると考えられる。 ④ 大都市圏に向けた情報発信 観光・集客サービスの主たる顧客は、地域外の居住者であるが、とりわけ大都市圏の 居住者に向けた情報発信が重要となる。旅行代理店を通じた販売促進に加え、ホームペ ージや様々な場を利用した情報発信を行うことが、他の3つのサービス分野以上に求め られる。 40 ⑤ 豊富なメニューの開発 観光・集客サービスにおいては、地域内ではなく他地域との間で卓越性を確立するこ とが求められる。地域内の資源を有効に活用して、地域外の観光客が着目するような様々 なメニューを開発していくことが重要である。 (2)育児支援サービス ① 地元有資格者等の活用 育児支援サービスでは、保育士、看護師などの有資格者を継続的に確保することで、 サービスの質を維持することが重要となる。整理した事例の中でも、こうした地元の人 材を活用する事例が多数みられた。 地域内の資格をもつ人材を発掘するとともに、勤務形態の柔軟性を高め、継続的な参 画を維持することが求められる。 ② 指定管理受託による活動の場の確保 育児支援サービスには一定の広さをもつ活動拠点が必要となる。このため、整理した 事例にみられるように、行政から公共施設の指定管理を受託することにより、当該施設 を育児支援サービスの提供の場として活用することが有効である。 また、地域内で育児支援サービスを拡大していく際にも、地域内の各地に立地する公 共施設の指定管理受託を活用することが考えられる。 ③ 行政からの事業受託 育児支援サービスを展開する事業者では、行政からファミリーサポート事業を受託し ている例がみられる。育児支援サービスの分野で持続的なビジネスを成立させるために は、こうした受託事業による収益基盤の確立も必要である。 ④ 関係機関との連携強化 育児支援サービスは、行政施策との関連性が強いため、行政とのネットワークを形成 し、各種法制度や補助事業等についての情報の入手に努めることが必要である。 また、サービスの実施においては、地域の保育所、幼稚園、病院等との連携も必要で ある。 ⑤ 積極的な情報発信による地域からの信頼の獲得 育児支援サービスの利用者の拡大を図るためには、地域からの幅広い信頼を獲得する ことが必要である。事業者としての活動と育児支援サービスの内容をサービス利用者、 行政、住民、企業等に理解してもらうための積極的な情報発信が求められる。 『あい・あい(岡山県総社市)』のように、全ての市内企業(約 100 社)を訪問して賛 助会員への勧誘とポスター、ステッカーの掲示を依頼するなどの活動を行っている事例 もみられるが、こうした積極的な情報発信活動を展開している事業者は少ない。 ⑥ 地域ニーズに対応した柔軟なサービスの提供 育児支援サービスでは、既存制度では十分に対応できないサービスを提供することに よって、利用者から支持を獲得している事例が多数みられる。特に、中山間地域では福 41 祉サービスを提供する主体が限定されることもあって、育児支援サービスを提供する事 業者が都市部よりも幅広いサービスを提供している。 このように、地域における持続的なビジネスを形成するためには、収支バランスに配 慮しつつも、地域ニーズに柔軟に対応したサービスを提供することが重要である。 (3)健康・福祉サービス ① スタッフの継続的確保・育成 健康・福祉サービスでは、サービス提供に当たって多数のスタッフ、ボランティアの 確保が必要となる。また、一定のサービスの質を確保するためにも、こうした人材を継 続的に確保、育成していくことが求められる。 ② 福祉車両等の確保 健康・福祉サービスでは、利用者を移送する必要があるため、設備等の確保のなかで もとりわけ福祉車両の確保が重要となる。今回整理した事例の中でも、福祉車両を低コ ストで調達している例がみられる。 ③ 介護保険事業による収益確保 健康・福祉サービスを提供する事業者では、介護保険事業が事業収益の基盤となって いる事業者が多く、この収益を制度に含まれない他のサービスの提供に活用している。 介護保険事業は、福祉サービス分野における大きな事業分野であり、制度的にも確立 されているため、基盤事業として取り組むことが有効と考えられる。 ④ 関係機関との連携強化 健康・福祉支援サービスは、育児支援サービスと同様、行政施策との関連性が強いた め、行政をはじめとする関係機関との連携強化が重要である。 特に、介護保険事業を収益の柱とする事業者においては、制度変更に的確に対応する ためにも、情報収集が求められる。 ⑤ 積極的な情報発信による地域からの信頼の獲得 健康・福祉サービスは、育児支援サービスと同様に、地域からの幅広い信頼を獲得す ることが事業拡大の前提となる。このため、サービス利用者、行政、住民、企業等の理 解を得るための積極的な情報発信が求められる。 ⑥ 地域ニーズに対応した柔軟なサービスの提供 保健・福祉サービスにおいても、育児支援サービスと同様、既存制度では十分に対応 できないサービスを提供することによって、利用者から支持を獲得している事例が多数 ある。特に、中山間地域では様々なサービスが提供されており、地域ニーズに柔軟に対 応したサービスを提供することが重要となっている。 42 (4)実務教育サービス ① ネットワークを活かした講師の確保 実務教育サービスでは、低コストで質の高い講師を確保することが、サービスの卓越 性を確立するための大きな要素となるため、人的ネットワークを活用した講師の確保が 求められる。 今回整理した事例の中でも、『山口県アクティブシニア協会(山口県周南市)』や『ビ ジネスサポートひかわ(島根県斐川町)』では、NPO の役員をはじめとするメンバーの 人脈を活かして講師の確保が行われている。 ② 利便性の高い会場の確保 実務教育サービスは受講者の確保が大きなポイントとなるため、利便性の高い場所に 低コストで会場を確保することが重要となる。 『山口県アクティブシニア協会(周南市)』のように、市の施設を安価で借りて「企業 経営塾」の会場とするなどの工夫が求められる。 ③ 実技講習の場の確保 教育の実効性を高めるため、内容によっては実技講習の場を確保することが必要とな る場合もある。今回整理した事例の中でも、『ビジネスサポートひかわ(斐川町) 』では、 企業化支援貸工場の空きブースで「ものづくり実践塾」を開催するなど、会場や設備を 低コストで調達している例がみられる。 ④ 行政等からの事業受託 実務教育サービスは、受講が必須なものではないため、収益事業として独立的に展開 することは困難な面がある。今回整理した事例でも、『山口県アクティブシニア協会(周 南市)』と『JCI Teleworker’s Network(徳島県鳴門市)』が県からの事業委託、『ビジネ スサポートひかわ(斐川町)』が町からの事業運営費補助を受けている。また、『JCI 』が展開する「徳島 UP プログラム」はマイクロソフト Teleworker’s Network(鳴門市) 社とのパートナーシップによって実施されている。 このように、実務教育サービスでは、行政からの事業委託や民間企業と連携して、事 業を推進していくことが不可欠と考えられる。 ⑤ 関係機関との連携による受講者確保 実務教育サービスは、他の3つのサービス分野と異なり、サービスの利用者が限定さ れる。このため、受講者を効率的に確保することが困難であり、行政、経済団体、教育 機関と連携して、受講者の募集等を行うことが求められる。 ⑥ 地域ニーズに対応したサービスの提供 実務教育の分野では、テーマによって複数の団体が同種のサービスを提供している場 合がある。こうした中で、サービスの卓越性を確保するためには、低コストで質の高い 講師の確保とともに、地域の受講者のニーズにきめ細かく対応したメニューづくりが重 要となる。 43 『山口県アクティブシニア協会(周南市) 』と『ビジネスサポートひかわ(斐川町) 』で は、地元企業や誘致企業との情報交流が行われ、地域ニーズの把握が行われている。ま た、『JCI Teleworker’s Network(徳島県鳴門市)』では代表者が中心となって地域の NPO のネットワーク化を進めるなど、幅広い地域ニーズを把握する基盤づくりが進めら れている。 上記で整理した持続的なビジネスとしてのサービス事業の成立に向けた課題を一覧表 の形式でまとめたものが、次ページの表である。 44 運営 情報 金 モノ 人 成立 要件 経営資源 5 4 ○行政からの事業受託 ○関係機関との連携確保 ○介護保険事業による収益確保 ○関係機関との連携による受講 者確保 ○行政等からの事業受託 ○利便性の高い会場の確保 ○実技講習の場の確保 ○ネットワークを活かした講師の 確保 実務教育 ○ミッションの共有と事業戦略の 構築 ○収支に配慮した事業領域設定 ○環境変化に対応するマネジメ ント・サイクルの確立 ○適切なリスク管理 ○適切な分業体制の整備 ○大都市圏等の顧客に向けた ○積極的な情報発信による地域 ○積極的な情報発信による地域 情報発信 からの信頼の獲得 からの信頼の獲得 ○地域ニーズへのきめ細かな対 ○豊富なメニューの開発 ○地域ニーズに対応した柔軟な ○地域ニーズに対応した柔軟な ○地域ニーズに対応したサービ 応 サービスの提供 サービスの提供 スの提供 ○積極的な情報発信の展開 ○行政・各種団体等との人的ネ ○旅行会社、地元協力者とのネ ○関係機関との連携確保 ットワークの強化 ットワーク形成 ○多様な主体からの資金確保 ○事業の当初資金の調達 ○指定管理受託による活動の場 ○福祉車両等の確保 の確保 ○スタッフの継続的確保・育成 サービス事業の分野 健康・福祉 ○低コストでの活動拠点・設備等 ○地域資源の有効活用 の確保 育児支援 ○地元有資格者等の活用 ○マーケット情報をもつ経営人 材の確保 観光・集客 ○優秀な人材の継続的確保・育 成 ○経営人材の後継者確保・育成 分野共通 図表 VI-1 持続的なビジネスとしてのサービス事業の成立に向けた課題の整理表 VII. サービス事業のビジネスモデルと求められる支援策 1.サービス分野別にみたビジネスモデル 上記でのサービス事業分野ごとの検討・整理の結果を踏まえて、各事業分野のビジネ ス上の典型的な枠組みとして、サービス事業者と各主体の関係を主に経営資源調達の視 点から図示した。 (1)観光・集客分野 観光・集客分野では、地域外からの集客力が重要となるため、旅行代理店との連携に よって大都市圏を中心とする広域からの集客を確保し、サービス事業者は地元協力者、 行政等と連携しながら地域資源のコーディネートに重点を置いた着地型観光のビジネス モデルを構築することが有効と考えられる。 このビジネスモデルでは、サービス事業者が旅行代理店とのネットワークを確立する ことで、マーケットのニーズに対応したサービスを提供し、安定した収益を確保するこ とが可能となる。このため、サービス事業者の経営人材として、旅行代理店との直接的 あるいは間接的なネットワークをもつ人材が求められる。中山間地域では、U・I ターン 人材の活用も含め、こうした人材の確保に取り組むことが必要となる。 なお、上記では一定のまとまった規模のサービス提供を念頭に、旅行代理店のネット ワークを活用したビジネスモデルを示したが、比較的小規模なサービス事業の段階では、 こうした旅行代理店を介さない事業形態も想定される。ただし、この場合においても、 適切なプロモーション活動の実施等における工夫は重要となる。 図表 VII-1 観光・集客分野におけるサービス事業の典型的なビジネスモデル例 旅行会社とのネット ワーク形成 参加費・料金 マーケット情報をもつ経 営人材の確保 (U・Iターン人材の活用も) 旅行代理店 営業・販売 大都市圏に向けた 情報発信 調整・コーディネート 行 政 等 サービス事業者 情報発信 活動場所提供 地 域 外 利 用 者 調整 コーディネート 調整 地元協力者 サービス提供 【経営資源等 の確保の流れ】 地元協力者とのネット ワーク形成 地域資源の有効活用 → 豊富なメニュー開発 46 「人」 「物」 「金」 「情報」 (2)育児支援分野 育児支援分野では、サービス利用者からの利用料収入だけで必要な事業収入を確保す ることは難しい。このため、行政からのファミリーサポートセンター事業等の受託や公 共施設の指定管理受託等による委託事業収入によって事業基盤を確保しつつ、既存制度 の枠組を超えた幅広いサービスの提供によって、事業収入の拡大をめざすことが有効と 考えられる。 積極的な情報発信によって、地域内での育児支援サービスの利用者を拡大するととも に、保健・福祉分野を含めた地域ニーズに対応する幅広いサービスを提供する体制を整 えていくことが求められる。 また、質の高い育児支援サービスを提供していくためには、人材の確保が重要であり、 行政や関係機関との連携の下で、地域内の人材を有効に活用するための仕組みづくりが 事業の持続性を確保する上でのポイントとなる。 図表 VII-2 育児支援分野におけるサービス事業の典型的なビジネスモデル例 積極的な情報発信による 地域からの信頼の獲得 行政からの事業受託 地域ニーズに対応した サービスの提供 指定管理受託による 活動場所の確保 企業 会費 寄付 情報発信 補助金・委託費 情報発信・ニーズ把握 活動場所提供 行 政 等 サービス事業者 情報発信・情報提供 情報発信 サービス提供 利用料 会費 寄付 スタッフ ボランティア 地 域 内 利 用 者 地元協力者 情報提供 関係機関との連携強化 情報提供 積極的な情報発信による 地域からの信頼の獲得 47 地元有資格者等の活用 (3)健康・福祉分野 健康・福祉分野のビジネスは、地域内の幅広い住民をサービス利用者としている点で、 事業のスキームとしては育児支援分野と同様の点が多いが、介護保険事業がサービス事 業者の大きな収益基盤となっている点が異なっている。 健康・福祉分野、とりわけ高齢者の介護、移送に関連する分野は、高齢者の増加によ って今後大きく需要拡大が見込まれる。都市部を中心に多数の民間事業者の参入がみら れるように、ビジネスとして成立する枠組みが整っており、他の事業者とどのように差 別化して卓越性を確保するかが重要となる。このため、既存制度の枠組みを超えて利用 者ニーズに対応した付加価値の高いサービスを提供していくことが求められる。 一方、中山間地域では少数の利用者が広範囲に広がっており、サービス事業の効率性 を高めることが困難なケースも多いため、行政をはじめとする地域との連携によって、 地元ニーズに対応した幅広いサービスを提供することで、事業収益の拡大を図ることが 必要である。 また、健康・福祉分野では、育児支援分野以上にサービスを支える人材の確保が重要 な要素であり、行政や関係機関との連携の下で、地域内の人材を有効に活用するための 仕組みづくりが求められる。 図表 VII-3 健康・福祉分野におけるサービス事業の典型的なビジネスモデル例 介護保険事業による 収益確保 積極的な情報発信による 地域からの信頼の獲得 地域ニーズに対応した サービスの提供 福祉車両等の確保 企業 会費 寄付 情報発信 補助金・委託費 情報発信・ニーズ把握 福祉車両等 行 政 等 サービス事業者 情報発信・情報提供 情報発信 サービス提供 利用料 会費 寄付 スタッフ ボランティア 地 域 内 利 用 者 地元協力者 情報提供 関係機関との連携強化 情報提供 積極的な情報発信による 地域からの信頼の獲得 48 スタッフの継続的確保・ 育成 (4)実務教育分野 実務教育では、サービスの対象者が特定の教育ニーズをもった層に限定されるという ことが、他の3つのサービス事業との違いとなっている。 このため、教育サービスの水準を確保しつつサービスを提供するためのコストを抑え ることと、受講者を効率的に確保することが必要となる。サービスの提供コストを抑え るためには、ネットワークを通じて低コストで講師や会場を確保することが求められる。 また、受講者の効率的な確保には、行政、商工会議所等の各種経済団体、企業、教育機 関等との連携が重要である。 実務教育サービスは、現状では単独で事業採算を確立することが困難な場合が多く、 行政からの委託事業としてサービスが提供されているケースがほとんどである。特定の 地域ニーズに対応した教育サービスや地域を越えて広域から受講者を獲得できる独自性 のある魅力的なメニューが開発できれば、ビジネスとして成立する可能性もあるが、プ ログラム開発には先行投資が必要となるため、各種支援を活用した取り組みが求められ る。 図表 VII-4 実務教育分野におけるサービス事業の典型的なビジネスモデル例 行政からの事業受託 実技講習の場の確保 地域ニーズに対応した サービスの提供 利便性の高い会場の 確保 情報提供・ニーズ把握 企業・教育機関 情報発信 ニーズ把握 会費 寄付 補助金・委託費 行 政 等 活動場所提供 情報発信・情報提供 情報発信 情報提供 講師 情報発信 ・ニーズ把握 サービス事業者 サービス提供 受講料 会費 寄付 講師 地 域 内 利 用 者 地元協力者 情報提供 情報提供 関係機関との連携強化 ネットワークを活かした 講師の確保 49 2.サービス事業の分野別に求められる支援策 上記の課題整理を踏まえて、サービス業の分野別に求められる支援策を検討した。 (1)分野共通の支援策 ① 経営人材の確保・育成支援 公益性をもつサービス事業を持続的なビジネスとして運営していくためには、リーダ ーとなる経営人材の確保と育成が不可欠である。 このため、起業家育成や中小企業の経営支援の制度等も活用しながら、経営人材の確 保・育成を支援する。 ② スタッフ・ボランティア人材の確保・育成支援 質の高いサービスを提供するためには、優秀なスタッフやボランティアの継続的な確 保が必要である。このため、地域の有資格者を登録、紹介する仕組みを整備するととも に、確保された人材のスキルアップを支援する研修機会を提供する。 また、サービス事業を支える人材の確保に当たっては、職業経験を積み様々な技能を 備えた団塊世代の退職者の活用が重要となる。中でも、公務員は公益的なサービスに精 通しているほか、書類作成をはじめとする各種事務手続きや関連機関との交渉などの面 で業務を通じて培われた豊富なノウハウをもっており、地域におけるサービス事業を支 える人材として高いポテンシャルを備えている。こうしたことを踏まえ、退職を迎える 団塊世代等を対象に、地域社会に貢献する人材育成をめざした退職前教育を行う。 ③ 経営(運営)へのアドバイス 現在のサービス事業の代表者の中には、サービス分野に対する知識と熱意はあっても、 ビジネスに対するノウハウが不足している方も多いと考えられる。このため、組織経営、 経理、法務などのビジネスに必要となる各種のアドバイスを専門家が行うサービスの活 用を促進する。また、法令、規則の遵守や予期せぬ事故への対応などのリスク管理につ いても適切なアドバイスを行う。 なお、NPO の中には、NPO 間のネットワーク化、各種の経営資源の調達や情報発信 等の支援を行うなど、他の NPO の活動を支援する NPO もある。こうした、NPO を支 援する NPO を育成、支援することによって、公益性をもつサービス事業を行う NPO の 活動を幅広く支援していくことも重要である。 ④ 各種情報の提供 各サービス分野ごとに、当該分野のサービスに関連する様々な情報を一元的に提供す る窓口を設置し、サービス事業者が情報を入手しやすい環境を整える。上記の NPO を 支援する NPO が、こうした情報提供の機能を担うことも考えられる。 ⑤ 活動拠点・設備確保の支援 サービス事業の開始時、拡大時等に必要となる活動拠点や設備等の確保を支援するた め、使用されていない公的施設に関する情報提供、設備貸与等に関する情報提供を行う。 50 また、商店街の空き店舗など、民間保有の施設についても、行政が仲介することでサ ービス事業者の利用を可能にする。 ⑥ 資金調達の支援 行政や企業等の補助、助成制度に関する情報を提供するための仕組みを整備する。 また、ファンド・レイジング1に対する意識啓発と各種手法に関する情報提供、アドバ イス等の支援を行う。 (2)観光・集客サービスを対象とする支援策 ① 人材確保の支援 マーケット情報をもつ経営人材を確保するため、各種の U・I ターン施策を活用する とともに、公的な情報媒体を活用して人材募集の情報を発信する。 ② 地元協力者のネットワークづくり 地域資源を有効に活用し、幅広いサービスメニューを開発するため、観光・集客サー ビス事業者と地域内の住民、企業、各種団体とのネットワークづくりを促進する。 ③ 旅行代理店とのネットワークづくり 集客の核となる旅行代理店とのネットワークを形成するため、地域の観光団体や行政 とも連携して、旅行代理店への営業活動、タイムリーな情報提供を行う。 ④ 大都市圏に向けた情報発信の強化 観光・集客サービス事業者が取り組む情報発信基盤の整備等を支援する。 また、行政や各種団体による地域外での情報発信の機会を利用して、観光・集客サー ビス事業者の情報発信を支援する。 (3)育児支援サービスを対象とする支援策 ① 地元有資格者の確保・育成 地域の有資格者を登録、紹介する仕組みを整備するとともに、確保された人材のスキ ルアップを支援する研修機会を提供する。 ② 指定管理委託に関する情報提供 指定管理者の受託を直接的に支援することはできないが、新たな活動拠点を求めてい る育児支援サービス事業者に対し、指定管理委託に関する情報を提供する。 ③ 行政からの委託事業に関する情報提供 委託事業の受託を直接的に支援することはできないが、委託事業の内容や必要とされ る要件等について情報提供を行う。 ④ 総合相談窓口の機能強化 育児支援を含む福祉サービス事業者の総合相談窓口を整備し、各種関連情報の提供を 行うとともに、連携が想定される行政やその他機関との連携をコーディネートする。 1 ファンド・レイジングとは、英語で資金調達することを意味する言葉。ここでは、事業実施のために必要な資 金を会費、寄付、助成金(財団等から) 、企業協賛、公的補助金などの手段によって調達することを指す。 51 ⑤ 情報発信の支援 一定の要件を満たす適正なサービス事業者であることを確認した上で、行政がもつ各 種の情報媒体を通じてサービス事業者のサービス内容の紹介等を行う。 ⑥ 地域ニーズの情報連携 行政窓口や各種機関に寄せられた相談やニーズ情報を集約して、育児支援サービスの 事業者に提供する仕組みを整備する。 (4)健康・福祉サービスを対象とする支援策 ① スタッフの確保支援 多数のスタッフ、ボランティアの確保を支援するため、公的機関がもつ情報媒体を通 じて、募集情報の発信を行う。 ② 福祉車両等の設備貸与 一定の条件を備えた健康・福祉サービス事業者に対し、福祉車両等の設備貸与を行う。 ③ 総合相談窓口の機能強化 健康・福祉サービス事業者の総合相談窓口を整備し、各種関連情報の提供を行うとと もに、連携が想定される行政やその他機関との連携をコーディネートする。 また、介護保険事業等に関する情報提供も行う。 ④ 情報発信の支援 育児支援サービスと同様に、一定の要件を満たす適正なサービス事業者であることを 確認した上で、行政がもつ各種の情報媒体を通じてサービス事業者のサービス内容の紹 介等を行う。 ⑤ 地域ニーズの情報連携 行政窓口や各種機関に寄せられた相談やニーズ情報を集約して、健康・福祉サービス の事業者に提供する仕組みを整備する。 (5)実務教育サービスを対象とする支援策 ① 講師確保の支援 実務教育サービス事業者が講師を確保するに当たり、行政等が教育機関や職業訓練機 関との連携を仲介する。 ② 講習会場の提供・確保支援 講習会場の確保に当たり、公共施設を有利な条件で利用できるよう配慮する。 その他民間施設を利用する際にも、会場費用の一部を負担するなどの支援を行う。 ③ 行政等からの委託事業に関する情報提供 委託事業の受託を直接的に支援することはできないが、委託事業の内容や必要とされ る要件等について情報提供を行う。また、民間企業の助成等についても情報提供を行う。 ④ 受講者確保の支援 講習開催案内等を公的な情報媒体に掲載し、情報発信を支援する。 52 また、一定の条件を満たした講習については、受講費用の一部を負担するなどの支援 制度を整備する。 ⑤ 地域ニーズに対応した講習メニュー開発の支援 行政窓口や各種機関に寄せられた相談から、地元企業や教育機関における実務教育ニ ーズを集約して、実務教育サービスの事業者に提供する仕組みを整備する。 また、国の補助制度等を活用して、講習のプログラム開発等を支援する。 上記に示したそれぞれの支援策について、想定される実施主体は次ページに示すとお りである。 53 分野 分野共通 観光・集客 育児支援 4 5 援 策 総合相談窓口の機能強化 指定管理委託に関する情報 提供 行政からの委託事業に関す る情報提供 地元有資格者の確保・育成 地元協力者のネットワーク づくり 旅行代理店とのネットワー クづくり 大都市圏に向けた情報発信 の強化 人材確保の支援 資金調達の支援 活動拠点・設備確保の支援 各種情報の提供 経営(運営)へのアドバイス スタッフ・ボランティア人材 の確保・育成支援 経営人材の確保・育成支援 支 育児支援を含む福祉サービス事業者の総合相談窓口を整備し、各種関連情報の提供を行 う。連携が想定される行政機関やその他機関との連携をコーディネートする。 図表 VII-5 支援施策と想定される実施主体 内 容 起業家育成や中小企業の経営支援の制度等も活用しながら、経営人材の確保・育成を支 援する。 地域の有資格者を登録、紹介する仕組みを整備するとともに、確保された人材のスキル アップを支援する研修機会を提供する。退職を迎える団塊世代等に、地域社会に貢献する 人材育成をめざした退職前教育を行う。 組織経営、経理、法務などのビジネスに必要となる各種のアドバイスを専門家が行うサービスの 活用を促進する。法令、規則の遵守、事故への対応に関するアドバイスを提供する。また、公益 性をもつサービス事業者を支援する NPO を育成、支援する。 各サービス分野ごとに、当該分野のサービスに関連する様々な情報を一元的に提供する 窓口を設置し、サービス事業者が情報を入手しやすい環境を整える。 使用されていない公的施設に関する情報、設備貸与等に関する情報を提供する。民間保 有の施設についても、行政が仲介しサービス事業者の利用を可能にする。 行政や企業等の補助、助成制度の関する情報を提供するための仕組みを整備する。ファ ンド・レイジング に対する意識啓発と各種手法に関する情報提供、アドバイス等を行う。 マーケット情報をもつ経営人材を確保するため、各種の U・I ターン施策を活用すると ともに、公的な情報媒体を活用して人材募集の情報を発信する。 地域資源を有効に活用し、幅広いサービスメニューを開発するため、観光・集客サービ ス事業者と地域内の住民、企業、各種団体とのネットワークづくりを促進する。 集客の核となる旅行代理店とのネットワークを形成するため、地域の観光団体や行政と も連携して、旅行代理店への営業活動、タイムリーな情報提供を行う。 観光・集客サービス事業者が取り組む情報発信基盤の整備等を支援する。行政や各種団 体による地域外での情報発信の機会を利用し、サービス事業者の情報発信を支援する。 地域の有資格者を登録、紹介する仕組みを整備するとともに、確保された人材のスキル アップを支援する研修機会を提供する。 新たな活動拠点を求めている育児支援サービス事業者に対し、指定管理委託に関する情 報を提供する。 委託事業の内容や必要とされる要件等について情報提供を行う。 県・市町村 県・市町村 市町村 県・市町村 市町村 観光協会等 市町村 観光協会 県・市町村 観光協会等 県・市町村 国・県・市町村 市町村 国・県・市町村 商工会議所、NPO 等 国・県・市町村 商工会議所、NPO 等 県・市町村 商工会議所、NPO 等 実施主体 国・県・市町村 商工会議所等 分野 育児支援 健康・福祉 実務教育 5 5 援 策 地域ニーズに対応した講習 メニュー開発の支援 受講者確保の支援 行政等からの委託事業に関 する情報提供 講習会場の提供・確保支援 講師確保の支援 地域ニーズの情報連携 情報発信の支援 総合相談窓口の機能強化 福祉車両等の設備貸与 スタッフの確保支援 地域ニーズの情報連携 情報発信の支援 支 内 容 一定の要件を満たす適正なサービス事業者であることを確認した上で、行政がもつ各種 の情報媒体を通じてサービス事業者のサービス内容の紹介等を行う。 行政窓口や各種機関に寄せられた相談やニーズ情報を集約して、育児支援サービスの事 業者に提供する仕組みを整備する。 多数のスタッフ、ボランティアの確保を支援するため、公的機関がもつ情報媒体を通じ て、募集情報の発信を行う。 一定の条件を備えた健康・福祉サービス事業者に対し、福祉車両等の設備貸与を行う。 健康・福祉サービス事業者の総合相談窓口を整備し、各種関連情報の提供を行う。連携 が想定される行政機関やその他機関との連携をコーディネートする。介護保険事業等に関 する情報提供も行う。 一定の要件を満たす適正なサービス事業者であることを確認した上で、行政がもつ各種 の情報媒体を通じてサービス事業者のサービス内容の紹介等を行う。 行政窓口や各種機関に寄せられた相談やニーズ情報を集約して、健康・福祉サービスの 事業者に提供する仕組みを整備する。 実務教育サービス事業者が講師を確保するに当たり、行政等が教育機関や職業訓練機関 と連携を仲介する。 講習会場の確保に当たり、公共施設を有利な条件で利用できるよう配慮する。その他民 間施設を利用する際にも、会場費用の一部を負担するなどの支援を行う。 委託事業の内容や必要とされる要件等について情報提供を行う。民間企業の助成等につ いても情報提供を行う。 講習開催案内等を公的な情報媒体に掲載し、情報発信を支援する。一定の条件を満たし た講習については、受講費用の一部を負担するなどの支援制度を整備する。 行政窓口や各種機関に寄せられた相談から、地元企業や教育機関における実務教育ニー ズを集約して、実務教育サービスの事業者に提供する仕組みを整備する。国の補助制度等 を活用して、講習のプログラム開発等を支援する。 国・県・市町村 商工会議所等 県・市町村 商工会議所等 県・市町村 商工会議所等 県・市町村 商工会議所等 県・市町村 商工会議所等 市町村 市町村 県・市町村 市町村 市町村 市町村 市町村 実施主体 6 5 3.公益性をもつサービス事業の事業者が利用可能な支援策の例 (1)事業者の育成に関する支援 取り組み分野 リーダー育成支援 取り組み名 実施主体 概要 創業を考えている人を対象に、事業を開始するための心構え、ビジネスプラン作成方法、融資制度や創業事例紹介等、実際の操 業に役立つ知識を修得する講座。税務・法務など実践的な内容について、経営コンサルタント、中小企業診断士などが講義するほ 創業塾 商工会議所・商工会 か、創業体験者が心構えなどについて話す。 中小・ベンチャー企業の新事業展開に不足しがちな、経営戦略を助言する人材(起業等の OB)と中小企業とのマッチングを支 企業等 OB 人材活用推進事 中 小 企 業 基 盤 整 備 機 構 中 国 支 援するため、各地域において、OB 人材の更なる発掘、中小企業ニーズの掘り起こし、マッチングを効果的に行っているモデル事 業 部、商工会議所 業等(12 程度選定)に対して重点的に支援を行う。 地域づくりの中核となるリーダーを育成する1年制の塾。地域や市民活動グループ・団体などでリーダーとして活動する意欲の ふるさとづくりももたろ 岡山県 ある人を募集している。 う塾 パワーアップ事業 岡山県 (人材育成研修事業) エネルギアマネジメント 中国電力㈱ スクール 社会起業家ナレッジバン 大阪府 ク事業 地域づくりアドバイザー (財)ふるさと島根定住財団 派遣事業 コミュニティビジネス起 岡山県 業・経営講座開催事業 コミュニティビジネスア 岡山県 ドバイザー派遣事業 中小企業基盤整備機構中国支部 窓口相談 (中小企業・ベンチャー総合支 援センター中国) 新分野進出等アドバイザ ー・社外パートナー派遣事 ふるさと財団 経営(運営)へのアド 業 バイス ボランティア・NPO のリーダーやスタッフを対象としたマネジメント能力向上のための研修会を、岡山県ボランティア・NPO 活動支援センターの指定管理者である、岡山県ボランティア・NPO 活動支援センター管理運営共同体に委託して実施している。 あらゆる環境の変化に敏感かつ柔軟に対応できる人材を養成し、中国地域活性化の原動力とすることをめざして、起業・経営革 新研修や地域活動の講師を養成するための講座等を開設している。 「人材バンク機能」と 「ネットワーク化支援機能」の 2 つの機能の構築をめざした事業である。「人材バンク機能」は府内のビ ジネススキルを持った人(例:営業経験 30 年の高齢者、子育て休業中のプランナーや広報担当者、IT のスキルを持った障害者な ど)を研修した上で、能力分野別に登録。活動団体へのあっせんを行う仕組みを作るもの。「ネットワーク化支援機能」は福祉 CB 等を行う団体や個人を活動分野別に登録。活動団体のノウハウを他の団体へネットワークを通じて提供することにより、活動のフ ランチャイズ化(活動内容の暖簾分け)の支援や、活動団体間のコラボレート(連携・協働)の支援を行う。 地域づくりの取り組みや実践的活動を支援していくために、地域づくりに関する専門的、実践的な知識や経験を有する「地域づ くりアドバイザー」を、地域づくりに取り組む民間団体、グループ、事業者グループ、学生グループなどに派遣し、アドバイスや 指導を行う。 コミュニティ・ビジネス事業者及び、今後コミュニティ・ビジネスを立ち上げる予定の人を対象とした起業・経営講座を開催し、 起業や経営のノウハウ、課題解決策等を提供する。 コミュニティ・ビジネスの事業者および起業者に中小企業診断士等の専門家を派遣し、経営に関する相談や経営計画の作成によ る事業の安定化、起業の支援を行う。 マーケティング、会計・税務関連、人事・労務関連等多様な相談事項に対して、日を決めてそれぞれの専門家と相談できる機会 が設けられている。このほか、セミナーや講習会も定期的に行われている。 地域企業の新分野進出など、地域振興に資する民間事業活動を促進しようとする地方公共団体の要請に応じ、当該事業に関する 専門家や社外の人材をアドバイザー又は社外パートナーとして派遣する事業。過去には、観光分野における地域特産品の開発や、 土産物店舗の開設支援等の事業が採択されている。 地域活動を行う団体に対し、専門的・実践的な指導や助言を行う「県民活動出前アドバイザー」を派遣する事業。アドバイザー 県民活動出前アドバイザ (財)やまぐち県民活動きらめき には県内外の NPO 活動運営者や学識経験者、公認会計士、コンサルタント等の専門家が名を連ねている。指導・助言のテーマは 「NPO の法人化」 「税務・会計」 「組織・運営」「ワークショップ」「コミュニティ・ビジネス」などであり、アドバイザーへの報酬 ー派遣事業 財団 は財団が負担する。 コミュニティ・ビジネスの創業を考えている人を対象に、様々な分野・内容のコミュニティ・ビジネスの創業、スタートアップ を支援する。具体的には、事前のプラン作りからアフターフォローまで、3ヶ月間サポートし、事業計画書におけるプラン作りの コミュニティビジネス 特定非営利活動法人コミュニテ 相談などを通じて、資金計画、税務、法務、宣伝や印刷等の各種事務に役立つ情報提供などを行う。専門家として派遣されるのは、 個別サポートプラン ィビジネスサポートセンター 税理士、社会保険労務士、中小企業診断士、司法書士や会社経営、NPO 分野の実務経験者など。料金は3ヶ月間で 30 万円。ただ し、現在この事業の対象となっているのは東京都内、埼玉県、千葉県、神奈川県の一部。 コミュニティ・ビジネスの起業をめざしている自治協議会・商店街・NPO 法人・各種団体等を対象に、専門家(コミュニティビ ビジネスモデル創出支援 ジネスアドバイザー)を派遣し、事業計画の策定に向けた助言を行う。内容は、コミュニティ・ビジネスの理念、マーケティング、 福岡市 地域資源の把握、事業コンセプト、財務計画(資金調達等)、営業・広報計画、人材組織体制などについての相談であり、年間概ね (アドバイザー派遣) 5回から 10 回程度、専門家を派遣する。 (注) 網がけ:支援対象地域に中国地域が含まれていないが、中国地域における今後の施策展開の参考として掲載したもの。 57 取り組み分野 取り組み名 実施主体 概要 登録団体に対し、会議・研修室の利用、情報スペースへのポスター、チラシ等の掲示および設置、ゆうあいセンターホームペー 岡山県ボランティア・NPO 活動 登録団体への活動場所提 ジへの情報掲示、ロッカーおよびレターボックスの利用といった便宜を提供することにより、団体の活動拠点を提供する。 支援センター(ゆうあいセンタ 供 ー) 設立間もない NPO に活動拠点を提供し、自立を支援するとともに、団体相互のネットワーク化を図るための事業。入居団体は 活動拠点・設備確保の インキュベート共同事務 特 定 非 営 利 活 動 法 人 ひ ろ し ま 原則2年まで、最大3年まで事務所スペースを低料金で借りられるほか、印刷機や会議スペースの共同利用が可能となるほか、入 支援 NPO センター 所運営事業 居団体間の交流・協働事業のコーディネートや、組織運営やスタッフのスキルアップ等の支援が受けられる。 民間から賃貸ビルを応募し、「チャレンジオフィス支援ビル」として登録してもらった上で、そこに入居を希望する起業家を募集 チャレンジオフィス支援 する。入居した起業家に対して賃料を市が補助するもの。(ただし、補助を受けるにあたっては「神戸ビジネスプラン評価委員会」 神戸市 事業 での評価を受けることが必要) ウェブサイトを通じて、 「起業・独立」に関する各種支援サービスに関する情報を一元的に提供する。相談事業の申し込みや補助 (財)ベンチャーエンタープライ 各種情報の提供 ドリームゲート 金申請、融資制度の利用の仕方、先進事例などの多様な情報にアクセスできる。 ズセンター(経済産業省後援) (2)サービス事業の実施に対する支援 取り組み名 実施主体 概要 対象分野 厚生労働省 地域貢献事業(サービス 10 分野および市町村等が自ら選択した重点分野)において創業する者に対し、創業経費お 育児支援 よび雇い入れについて助成を行っている。該当する 10 分野は以下の通り。①個人向け・家庭向けサービス ②社会人 健康・福祉 向け教育サービス ③企業・団体向けサービス ④住宅関連サービス ⑤子育てサービス ⑥高齢者ケアサービス ⑦医療 実務教育 サービス ⑧リーガルサービス ⑨環境サービス ⑩地方公共団体からのアウトソーシング 広域・総合観光集客サービス支援事業 経済産業省 中小企業の観光・集客サービスにおける高付加価値化を目的として、特色のある地域の産業や工場、商店街、異業 種等の幅広い事業者の連携など、観光・集客サービス分野において個別の事業者では対応が困難な立ち上がり期にお 観光・集客 ける共通基盤づくりを支援する事業。 ビジネス性実証支援事業 制度や慣行の影響下で、事業モデルの革新が起こりにくいサービス産業において、事業革新を促進するために、観 観光・集客 光・集客サービス、育児支援関連サービス、実務教育サービスなどの分野において関係者が連携し、顧客ニーズの変 育児支援 実務教育 化に対応したサービスの差別化・商品化を推進する先導的な取り組みを支援する事業。 地域創業助成金 経済産業省 中小企業地域資源活用プログラム 経済産業省 観光ルネサンス補助制度 国土交通省 新分野進出等企業支援補助事業 ふるさと財団 つどいの広場事業 厚生労働省 各地域の「強み」となる地域資源(技術、農林水産品、観光資源)を活用した中小企業の新商品・新サービスの開 発・市場化を総合的に支援し、地域産業発展の核となる新事業の創出をめざすプログラム。具体的には専門家等によ 観光・集客 るアドバイス、試作品開発等に対する補助、設備投資減税、政府系金融機関による低利融資、信用保証枠の拡大等の 支援措置が用意される。 観光地の活性化に取り組む「民間」の活動を支援する制度。市町村の「地域観光振興計画」に基づく活動を実施す る民間組織(エリア・ツーリズム・エージェンシー(ATA)と称する。)を、市町村が認定した上で、民間組織(ATA) が行う事業のうち、国が認定したものについて、補助制度(観光ルネサンス補助制度) ・税制優遇措置等により支援す 観光・集客 る。具体的には観光商品の企画開発・商品化実用費用、地域イベント活性化事業費用、手作り観光サービス企業化支 援費用等に対して補助される。 観光・集客 地域における新産業の育成と雇用の拡大に資するため、新分野進出研究開発および小規模商品開発に対して交付さ 育児支援 れる補助金。これまでに、インターネットを使った視覚障害者就労支援システムの開発や、地域の名物菓子の開発な 健康・福祉 どに対して交付されている。 実務教育 概ね3歳未満の乳幼児とその親が気軽に集まり、相談、情報交換、交流ができる事業。NPO をはじめとする多様な 主体により、余裕教室等公共施設の余裕空間や商店街の空き店舗、公民館などを拠点として活用しており、事業の実 育児支援 施にあたっては、拠点となる常設の場を設け、週3日、1日5時間以上開設されることを原則としている。 58 取り組み名 実施主体 概要 対象分野 高齢者や障害者の在宅福祉、生きがい・健康づくり、子育て支援、青少年の非行防止や健全育成、障害者スポーツの振興 等に取り組む民間団体の活動に対して助成する事業。「長寿社会福祉基金」 「高齢者・障害者福祉基金」「子育て支援基金」 長寿・子育て・障害者基金事業 (独)福祉医療機構 「障害者スポーツ支援基金」の4分野があり、例えば「子育て支援基金」では、「地域や家庭における子育て支援事業に関す 育児支援 ること」「青少年の非行防止・健全育成事業に関すること」 「小・中学生、高校生のいる家庭に対する支援事業に関すること」 健康・福祉 などについて助成される。独創性、先駆性のある事業を対象にした「特別分助成」は 500 万円、地域で活動する民間団体の 先導的団体等自立支援交付金 鳥取県 未来の科学技術者育成支援事業 鳥取県 事業を対象にした「地方分助成」は 200 万円まで助成される。 鳥取県内で市町村域を越える広域的な事業で、地域の自立につながる先導的・モデル的な活動に対し、支援金を交付する もの。これまでに、地域づくりを支援する若者を募集し、農業や漁業の自然体験事業を行い、職業意識の向上と就業機会の 創出を進めた事業や、障害児・障害者を地域の友人、ボランティアが支援しながら社会参加を促していく事業などが採択さ れている。金額は1件 20 万円~100 万円で、交付率は1/2となっている。 青少年を対象に、未来の科学技術者に必要な、自ら考え行動するためのより高度な知識を習得するための講習会を実施す る NPO 等に対して補助。 NPO 法人・住民グループ・企業などと行政との協働を促進し、様々な分野について地域貢献につながる実践事業案を募 集、採択事業に対して事業実施に必要な経費について助成するもの。事業提案は提案者と県とが協働で取り組む事業が対象 となっている。平成 18 年度は観光ガイド養成から地域の産業化をめざした事業や、精神科病院における「社会的入院」を 解消するための地域生活支援活動などが採択されている。 県民との協働による島根づくり事業 島根県 しまねづくりチャレンジ事業 地域の民間グループなどが地域活性化のために行う立ち上がり期のイベントや調査研究などの各種活動に対して助成す (財)ふるさと島根定 るもの。 対象者は県内の民間団体やグループなどとなっており、年3回交付先が決定される。助成額は 10 万円~50 万円で期間は 住財団 1年以内となっている。 しまねづくりトライ事業 地域づくりを実践する民間団体やグループなどが、地域課題の解決や地域活性化のための取り組みとして行う実践的な活 (財)ふるさと島根定 動に対して助成するもの。対象者は県内の民間団体や事業者グループ、企業などとなっており、年3回交付先が決定される。 助成額は 100 万円~400 万円で、交付先は審査会による審査を経て決定される。これまでに、地元の高齢者が気軽に立ち寄 住財団 れる喫茶室を設ける事業や不登校の子ども達を対象とした全寮制スクールの拠点整備などに対して交付されている。 コミュニティビジネス支援事業費補助 岡山県 金交付事業 新たにコミュニティ・ビジネスを始める人や、新たな事業分野に進出するコミュニティ・ビジネス事業者を対象に、起業 及び新事業立ち上げに要する経費の一部を助成する。 広島 NPO 活動奨励賞 特定非営利活動法人 広島でさまざまな市民活動に取り組む市民活動団体から事業企画を公募し、その実施を資金援助するもの。公募された事 ひろしま NPO セン 業は書面による一次審査の後、公開審査を行い、資金援助の対象とする団体・事業を選定する。資金援助(奨励金)はすべて 企業の寄付で賄われている。 ター 県民活動スタートアップ助成事業 (財)やまぐち県民活 山口県の県民活動団体が新たに取り組む、活動の拠点整備やネットワークの形成、研修及び人材育成などの事業に対して、 10 万円以内の額を助成。 動きらめき財団 県民活動ジャンプアップ助成事業 (財)やまぐち県民活 山口県の県民活動団体が新たに取り組む、広域ネットワークの構築やネットワークを活用した地域の課題解決などの活動 に対する先駆的・実験的な事業に対して、20 万円以内の額を3年間継続して助成するもの。 動きらめき財団 59 観光・集客 育児支援 健康・福祉 実務教育 実務教育 観光・集客 育児支援 健康・福祉 実務教育 観光・集客 育児支援 健康・福祉 実務教育 観光・集客 育児支援 健康・福祉 実務教育 観光・集客 育児支援 健康・福祉 実務教育 観光・集客 育児支援 健康・福祉 実務教育 観光・集客 育児支援 健康・福祉 実務教育 観光・集客 育児支援 健康・福祉 実務教育 資 料 編 中国地域のサービス事業取組事例一覧 次ページ以下に掲載した取組事例一覧は、中国地域の地域資源とサービス産業4 分野(①観光・集客サービス、②育児支援サービス、③健康・福祉サービス、④実 務教育サービス)における展開事例について、中国地域内の全ての地方自治体と商 工会議所・商工会を対象に、幅広い情報を収集し、各サービス産業の取組事例と支 援の現状を把握することを目的として行ったアンケート(平成 18 年 10~11 月実施・ 発送数 377 団体、 回収数 254 団体) によって得られた事例を整理したものである。 (一 部、ヒアリングによる事例を含む。 ) 資料1 概要 ① 花ふぶき桜まつり 玉造温泉観光協会 - ほたる館を中心に夜ほたる鑑賞としてバスを運行する。他に、神楽や商工会女性 部のバザーで賑わう(6月上旬)。 ① ほたる祭り 邑南町観光協会羽須美支部 邑南町 - 川本町商工会青年部 川本町 年に一度、大河の流れと周囲を取り囲む多くの自然に触れることで川遊びをした 江の川アドベンチャーレース(第24 子どもの頃を思い出し、この自然を次代に残すことへの大切さを感じていただくた ① 回) めに、「イカダ流しの部」と「ゴムボートの部」を設けレースを開催。7月下旬~8月 下旬。 ① 四大花の祭 斐川町観光協会と4種の花の 祭の実行委員会 斐川町 H14 ① 匹見峡春まつり 匹見町(益田市)匹見町観光 協会、匹見町商工会 斐川町の特産であるチューリップ、ひまわり、シクラメンの花と荒神谷史跡公園の ハスの花に共通する“西日本一の面積”等をキャッチフレーズにした花の祭を開催 し、イベントで集客し斐川町の観光PRをしている。 ⑤ 神在月出雲全国そばまつり 神在月出雲全国そばまつり実 行委員会 希望者がそれぞれの漁船に乗りとびうおをすくう。 - 帰港後そのとびうおを料理し味わう。 全国有名そばと地元のそばの味の競演を楽しみ、出雲そばの素晴らしさを再確認 H14 し、出雲そばの生産、販売振興を図る。 - - - - H13 - S56 ① (とびうお)あごすくい大会 実行委員会 五本松保存会員による優勝大会。 20店の屋台が出る。食にこだわったイベント。2日間島根の食物をいろいろ集めて 食べてもらう。10月第1週の土日(2日間)。 玉湯川沿いのろうそくによる光の演出、屋台の設置、ちびっ子夜祭の開催。7月20 日~8月31日(40日間)。 玉湯川沿いの桜並木にぼんぼりの設置、屋台の設置。春4月(14回)。 地区で穫れた産品を活かしたイベントの開催。 町の観光事業を一手に担って推進している団体。夏祭り「江尾十七夜」。 - - 開始 時期 国定公園の裏匹見峡を中心に、匹見峡の春を満喫してもらうイベント。他に巨大 迷路会場、匹見峡温泉を会場にし、匹見町最大の観光集客イベント(5月3日~4 日の2日間開催)。 ④ 全国「関乃五本松節」優勝大会 ① 玉造温泉夏まつり 玉造温泉観光協会、玉湯町商 工会青年部 関乃五本松節保存会 ① 玉造温泉旅館組合青年部 玉造温泉「島根の食 屋台村in玉 造」 ① 大飯食いフェスティバル ⑤ 夏祭り「江尾十七夜」 長いも畑3・5・10kmのコースで健脚を競う。ゴール後、スイカ食べ放題。 鳥取砂丘と東部広域観光を考える 鳥取砂丘の草原化防止活動を通じて、観光施設としての環境整備を行う。また、 100人会 観光面に対する価値を高めるイベント(鳥取砂丘イリュージョン)実施。 ⑤ すいかながいも健康マラソン大会 ③ 種別 名称 貝田集落 江府町役場企画財政課 NPO法人鳥取砂丘と東部広域 観光を考える100人会 実行委員会 北栄町・北栄町 教育委員会 団体名 主体 益田市 出雲市 松江市 江府町 北栄町 鳥取市 市町村 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 島根 鳥取 県 (1)まつり・イベント 1.観光・集客サービス分野 資料2 和気町 備前市 備北商工会、高梁市 高梁市 ①,⑤ 成羽愛宕大花火 ① 子供みこしパレード ① 和文字焼きまつり ⑤ もみじ祭り 和気町 ⑤ 藤まつり 和気町 和気町商工会青年部 ① 備前鰆祭 備前商工会議所 青年部 和気町藤野のもみじ山で開催(11月第3日曜日)。 和気町藤野の藤公園で藤の花が見ごろになる時期に「清麻呂の里藤まつり」が開 催される(4月下旬~5月中旬)。 和気町観音山で、今日と大文字の送り火と同時に「和」の火文字と花火の競演を 開催(8月16日)。 5月第4土曜日と日曜日の2日間、備前市西片上の岡山セラミックスセンター西側 広場をメイン会場に伊東地区の「真魚市」会場、日生町地区の「五味の市」会場に おいて「備前鰆祭」を開催。鰆の白子汁1500食のふるまい、豪華な塩釜焼、出店 者それぞれ工夫を凝らした鰆料理のほか、ミスターサワラによるクイズ大会が行わ れる。 備前焼まつりは、備前焼愛好者の方々への平素の謝恩として毎年10月(第3日曜 日とその前日の2日間)備前焼伝統産業会館とJR赤穂線伊部駅周辺で行われる。 お楽しみ抽選会、福袋の販売、ろくろチャレンジなど特設会場が設置され、陶友 会員の全店舗が全商品を2割引で販売する。 総社市の地名の由来となった総社宮から商店街を通り総社駅まで約1.5kmを約30 町内の子供みこしがパレードする。※市と会議所の共催。 宝永元年(1704年)から300年以上の歴史と伝統を誇り、地域住民が一体となって 企画運営を行っている。 国指定重要無形民俗文化財である「白石踊」を鑑賞、体験して楽しんでもらう。 海・港・船を基本コンセプトに大型客船ふじ丸、自衛艦、他クルージング船を たまの港フェスティバル(本年第10 チャーターし、テント数200を超える大イベント。来場者は2日間で10万人を数え 回) る。県内でも最大のイベントの1つ。 ④ 島の金&白石踊ツアー ① 備前焼まつり実行委員会・備前 市・協同組合岡山県備前焼陶 ① 備前焼まつり 友会 総社商工会議所 白石踊会 玉野商工会議所・玉野市観光 協会他 - - - H17 S57 - S39 H11 H8 宇野港ゆめ市場 毎月第2月曜日開催。鮮魚せり市、果物せり市、小魚つり堀、ガレッジマーケット、 ① (鮮魚せり市、果物せり市、小魚つ ワンコイン抽選会、瀬戸内ミニクルーズ等、10~20アイテムで多くの来場者で賑う。 H15 り堀等) 海・港・船を基本コンセプトに毎回スポットイベントも充実している。 H15 津山さくらまつり期間の見ごろの土・日を主体に、美作三湯のバス業者が募った宿 泊客に、鶴山公園の夜桜を体験してもらう。 玉野商工会議所 H7 藤田地区は藤田傳三郎率いる藤田組によって出来た児島湾干拓地の中央にあ る。和太鼓を通じて先人たちの偉業をたたえるとともに公正にその業績を伝えるた めに発足した。 ① 津山さくらまつり「夜桜バスツアー」 ④ ふじた傳三郎太鼓 - H6 開始 時期 津山さくらまつり実行委員会 総社市 笠岡市 玉野市 津山市 岡山南商工会会員他、地域住 民 ① まほろば祭り 高松城水攻めをテーマに史跡めぐりやウォークラリーを行う(毎年11月下旬)。 概要 地元民謡を活かし、観光・集客に取り組む。 名称 高松地区地域振興事業実行 委員会 種別 キンニャモニャ祭り実行委員会 ① キンニャモニャ祭り 団体名 主体 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 岡山 海士町 島根 岡山市 市町村 県 資料3 名称 吉舎ふれあい祭実行委員会 亀居城保存会 大竹市 ④ 亀居城まつり ④ 吉舎ふれあい祭 ① ごんぼう祭り ① 三郎の滝 紅葉まつり ④ 首無地蔵大祭 首無地蔵 広島県観光キャンペーン府中 市実行委員会 JA福山市・府中生産出荷組合 諸田支部 ① 白壁まつり ① 河佐峡フェスティバル ① 三郎の滝フェスティバル 上下白壁まつり実施委員会 広島県観光キャンペーン府中 市実行委員会 広島県観光キャンペーン府中 市実行委員会 S56 昭和56年古里の盆踊りを復活し、地域のコミュニティ作り並びに地域振興を目指し て、駅家町夏まつりを立ち上げた。第10回を記念して駅家サッサカの踊りを創作 し、その後は駅家町夏まつり「サッサカ」と呼ばれ、当町最大のイベントとなってい る。 - - - - - 触れば願い事を叶えてくれるという首無地蔵の年に2度の大祭。お菓子、お茶の 接待のほか、春は先着1万名に記念品、秋は厄よけ大根煮の接待(5月18日、11 月18日開催)。 800本の紅葉が峡谷を紅く染め上げる三郎の滝で、コンサートやもちつきを行う(11 月中旬開催)。 香りがよく柔らかくおいしいと評判の諸田ごぼう2トンを卸売する。他にもクイズ大会 やもちつき等を行う(12月中旬開催)。 8月15日、吉舎町の中心に流れる馬洗川に大小の灯ろう5,000個を流す、幻想的 光祭。 亀居城跡で毎年4月桜の咲く時、開催。作詩家石本美由紀の歌碑をめぐる散歩道 を整備し、舞台での踊り等を1日楽しむ。 - - - - 白壁の町並みを舞台に、4人1組で仮装し、タイムやパフォーマンスを競う飛脚リン ピックやストリートパフォーマンス、物産販売を行う(10月中旬開催)。 上下町のにぎわい創出のため各者が集い協議・イベントを実施している(イベント の実施では、それぞれのイベントで実施委員長の選出)。 日本に2ヵ所しかない天然のすべり滝として有名な三郎の滝で、水にちなんだ ゲーム大会を開催(7月(従来は上旬に行っていたが、変更の可能性あり))。 中国地方で唯一遊水を認められた河佐峡でファミリー向けのゲーム大会を行う(7 月中旬開催)。 H1 - 服部川にホタルの幼虫を放流し、ホタルの飛びかう服部川の再生を目指し、6月に ホタルとの共生・ホタルの住める環 は学区をあげてホタル祭りを実施。また、服部川の環境の整備への取組みや各地 境づくり の仲間との交流も行われている。 にぎわいづくりネットワーク会議 ① にぎわいづくりネットワーク会議 ④ ① 駅家町まつり「サッサカ」 サッサカ実行委員会 服部の自然を守る会 ① 尾道薪能 尾道薪能 国宝・重文がある浄土寺境内に於いて、薪能を実施(毎年5月頃)。 - 国宝・重文がある浄土寺が所有する源氏の絵屏風の一般公開、茶会、ろうそく能 を実施(H18年11月3日~11月5日)。 ① 源氏絵まつり 源氏絵まつり実行委員会 - 湯来地域最大のイベントで、湯来地区内の活動団体による特産品の販売や、ス テージにて神楽等芸能発表を行う。 - - 開始 時期 ビーズ工場の他、ガラス製品の体験ができるテーマパーク。 概要 湯来を中心に近隣市町の大小のイベント、各所等を見学するツアー。 ① 湯来ふるさとまつり ② ガラスの里 種別 広島市湯来ニューツーリズム推 ① 日帰里山ルートバスバスツアー 進実行委員会 湯来町商工会 ガラスの里 団体名 主体 三次市 府中市 福山市 尾道市 広島市 市町村 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 広島 県 資料4 大竹青少年育成市民会議 団体名 主体 名称 大畠漁協、大畠観光協会 地域住民 柳井市 周南市 ①,② 錦川清流線を利用した各種ツアー まつたけ列車、とことこトレイン。 の実施 大畠瀬戸周辺(漁港より3分)での釣り大会。 ① 大畠瀬戸タイ釣り大会 県内外より150名前後参加。 八代収穫祭、マラソン、ウォーク大 ツルの渡来時期に、八代において地域住民が農産物の収穫祭を開催している ④ 会 (農産物の販売)。同時に、マラソン、ウォーク大会も実施している。 - S38 - - 萩市笠山虎ヶ崎に自生する椿が色鮮やかに咲き乱れ、見る者を魅了する「萩・椿 まつり」。約10haの敷地に25000本のヤブ椿が可憐な花を咲かせる。イベント期間 中は、無料で案内してくれる椿見どころ案内人や無料シャトルバスも出る(開催時 期:2月下旬~春分の日)。 錦川鉄道㈱、錦町観光施設連 絡協議会 H12 - 水上バイクによる4時間の耐久レース。 岩国市 アイランズカップ(大崎上島4時間 耐久レース全国大会) 向原町の町花である菖蒲を向原町観光協会が菖蒲園で育成し毎年6月に「しょう ぶ祭」を実施している。 - - 幼い女の子の成長を願って、さんだわらの上に粘土で作った人形と季節の花を乗 せて川に流す。 素材や製法にこだわる店13店をめぐるスタンプラリー(夏休み中)。 開始 時期 概要 ① 萩・椿まつり ① ① 花しょうぶ祭 ④ こだわりの里スタンプラリー ① ひな流し 種別 萩・花ごよみ実行委員会 萩市 大崎上島町 大崎MSC、商工会青年部 安芸高田市 向原町観光協会 東広島市 こだわりの里グループ 大竹市 市町村 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 山口 広島 県 資料5 名称 ② 白壁土蔵を有効活用する「赤瓦」 まちづくり会社 株式会社赤瓦 出雲市 浜田市 - 特産のいちじくを栽培しながら、農園を活用して観光農園化(8月下旬~10月中 旬)。 ② 観光「いちじく園」 H3 ふるさと交流館や体験農場などで自然や生活文化を生かしたさまざまな体験が楽 しめる。地元の素材を活かした料理も味わえ薬湯やサウナ施設の整った浴室、民 家を移築した宿泊施設、ログハウスがある。 (財)ふるさと弥栄振興公社(ふ ① 農山村体験事業 るさと体験村) 伊藤農園 H14 S45 日本海を望む山の上にある茶園。農の理解者を育む・生きる力を育むをテーマ に、さまざまな体験交流事業を企画。ドラム缶風呂、茶蕎麦打ち会、緑茶を使った 料理を食べる会など多彩な催しを実施している。 - 人間国宝・安部榮四郎の作品が展示されている。その他親交のあった棟方志功、 柳宗悦などの作品も収めてある。同じ敷地内には手すき和紙の体験工房がある。 - H17 自分たちの地域を知り、後世に伝えていこうと「地域歩きツアー」やワークショップ などを開催。また、ガイドボランティアとして組織化に向けても取り組んでいる。 来待石の歴史、文化を様々な角度から紹介している。ミュージアム(博物館)、体 験工房、夢工房(陶芸館)。※平成8年しまね景観大賞受賞。 H18 後醍醐天皇ゆかりの地「御来屋」で、地元の漁師料理をツアー観光客に提供す る。 都市住民を対象に、和紙紙すき体験、スキー、乗馬体験、自然観察等を実施し、 地域の活性化をめざしている。 ② 農山村体験学習事業 (有)ふれあい総合農場しまね H18 地域資源の「白壁土蔵」を有効に活用・整備し、地域への集客を進め活性化を図 る。ただ観るだけの場所に「食べる・買う・休む・体験する」等の機能を加え、滞在 H10 型の観光スポットに再生した。 本市を舞台とした谷口ジロー氏のコミック「遙かなまちへ」と観光のコラボレーション としてマンガの登場場面を探し出す探訪ツアーをはじめ、「南総里見八犬伝」のモ デルとなった里見忠義や大阪淀屋復興の倉吉牧田淀屋等倉吉との縁を歴史講談 H18 として観光客に提供する講談観賞ツアー、日本初・地域が誇る極実(ごくみ)スイカ の食べ放題ツアー等、資源の有効活用を図るメニューを企画開発。 竹林を利用した「かぐや姫の里」や「薬草薬木園」を体験できるツアーを計画中。 H16 - 開始 時期 若生町内会(若生まなびや館) ④ 都市との交流事業 ⑤ モニュメント・ミュージアム来待 ストーン 来待ストーンミュージアム(博物 館)、体験工房、夢工房(陶芸館) ④ 安部榮四郎記念館 安部信一郎 安部紀正 松江市 ④ ふる里発見の会 この事業に賛同する者 日南町 御来屋漁港へ観光客を呼び込め 大作戦!! 御来屋賑港株式会社 ② 地域資源を活かした観光メニュー ⑤ づくり(講談観賞ツアー、スイカの 食べ放題ツアー等) ③ 関金体験ツアー NPO養生の郷 ふくべ楽居(らっきょ)大学(体験型 日本一の鳥取砂丘周辺の自然を活用して、年間を通しての体験型教室(例:らっ 教室) きょう堀り、棚田での田植え、ほたる鑑賞、こんにゃく作り等々)を開催。 ④,⑤ 倉吉市観光協会(倉吉市商工 観光課事務局) 概要 ④ わじっ子倶楽部 京ヶ原プロジェクト 都市部住民とのふれあいの機会を通じ過疎化農村地の活性化を実施。 種別 鳥取市福部町総合支所と一般 住民 地域住民 団体名 主体 大山町 倉吉市 鳥取市 市町村 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 島根 鳥取 県 (2)体験型観光 資料6 結まーるプラス 江津市 新見市 高梁市 笠岡市 津山市 倉敷市 岡山市 H17 平成17年2月設立、活動分野は次の通り。(1)まちづくりの推進を図る活動、(2)経 済活動の活性化、(3)情報発信。 体験型観光民泊推進を図るため協議会を組織し活動する。 ジャガイモの植え付け、収穫。 ③ わがまま工房(縫製技術指導等) 毎週末に地元ボランティアの方が集まり、縫製技術を指導したり小物を製作。 マリンスポーツ(ダイビング、ヨット、 島の自然を活かしたマリンスポーツを提供し、若者の集客を行っている。ダイビン ② シーカヤックなど) グ・ヨット・シーカヤックなど。 岡山市を代表する特産物である「マスカット・オブ・アレキサンドリア」の摘み取りを主体とし くぼ観光農園(マスカット・オブ・アレキサン ② た観光農園。関西方面からの団体客をはじめ、岡山県内外から多くの人が訪れて ドリア) いる。また、インターネットにより直販も行っている。 ① 田舎ツーリズムの推進 H18 ①休日の定点ガイド。 ②石見銀山地内のガイド。ガイド1人につき、2時間以内で3000円、2時間を越え ると5000円。 ③街道ガイド、山岳ガイド、講話等別料金。 ②③は1週間前に要予約。 - S57 H14 H18 H15 H15 - 日本海の海水を利用した本格的タラソテラピー施設である。マリンタラソ出雲にお いて心身ともに癒し感を満喫する。介護・療養施設としての機能もある(通年)。 そばの播種、刈り取り、そば打ちをセットにしたオーナー制度。 開始 時期 概要 夢すき公園 高城染工場 ① 夢すき公園(紙すき体験) ② 藍染め体験 四季の草花や色水を入れたオリジナルな紙すき体験。 - Tシャツやスカーフなど生地に綿をあてペンチで挟むなど世界で一つだけの計算 - できない模様の藍染めが体験できる。 ジーンズミュージアム 百年以上前に作られたジーンズのレプリカや年代モノのミシン製造工程のパネル ベティスミス ② H15 (金具を打ち込む体験) などをレトロな雰囲気で展示している。金具をジーンズに打ち込む体験ができる。 藍染めや陶芸、ガラス工房といった 紡績工場の跡地を藍染めや陶芸、ガラス工房といった体験型の観光宿泊施設とし 倉敷アイビースクエアー ① - 体験型の観光宿泊施設 て活用している。 津山観光キャンペーン推進会 秋の県北津山と自然薯収穫体験ツ 神姫バス㈱が募った参加者に、津山市内で栽培されている自然薯(山芋)掘りの ① H15 議 アー 体験と、同時期間開催されている「秋の農産物収穫祭」に参加してもらう。 各島の行事や自然を体感してもらい新たに島の魅力を発見してもらう。1月水仙 NPO法人かさおか島づくり海社 ③ 笠岡諸島魅力発見ツアー H14 (六島)、3月つばき祭(真鍋島)、4月流し雛(北木島)、5月走り神興(真鍋島)他。 食糧と医療の自給を中心とした体験型の宿泊施設。百姓体験の他に快医学、竹・ 百姓屋敷わら ② 百姓屋敷わら(百姓体験) - わら細工、ネイチャーゲームなどのワークショップを開催。 むかし豆腐づくり・そば打ち・こんにゃくづくりなどの田舎料理や農作業体験ができ 管理運営委員会 ① 備中宇治彩りの山里リゾート施設 H9 るとともに、地元の塩田瓦の窯跡で土ひねりなどの陶芸体験ができる。 そば道場「田舎屋」(そば打ち体験 草間自然休養村 ① そば打ち体験道場。 - 道場) NPO ファッションタウン児島推 進協議会 (有)くぼ観光農園 西ノ島町 ノア隠岐 田舎ツーリズム推進協議会 ④ ジャガイモオーナー制度 奥出雲町 いきいきアグリ 邑南町 ④ そばオーナー制度 奥出雲町 自治会組織2組織 ③ 結まーるプラス(NPO法人) ① 石見銀山ガイドの会 石見銀山ガイドの会 名称 大田市 種別 マリンタラソ出雲(㈱多伎振興) ② タラソテラピー(マリンタラソ出雲) 団体名 主体 出雲市 市町村 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 岡山 島根 県 資料7 株式会社(民間) 民間事業者(個人) ① 大崎上島日帰りバスツアー ⑤ 楠の農業と温泉を考える会 大崎上島町 FFアイランド大崎会、商工会 宇部市役所楠支所経済課農 林係 万倉地区の泉源を活用し、日帰客向けの温泉施設をつくる。地元農産物、レストラ ンも併設する。 ② 梶岡牧場(動物公園とレストラン) (有)梶岡牧場バーベキューハ ウスファイヤーヒル 美祢市 牛馬等を中心とした動物公園とレストラン。 S60 - - H12 - スキー&スノーボード、ビギナーも上級者も思いっきり滑れるコースがいっぱいで ある。自分の滑りをのびのびと思いのまま楽しめる。 日帰りバスツアーを年3回実施。 H18 - - H15 H11 H15 地域資源を活用し、観光(農村体験型)事業に取り組む。 福山市内海町沖で底引網漁を体験し、船上または桟橋で獲れたての魚料理が堪 能できる。 みかん農家が所有する農園を観光客向けに解放(有料)。 体験交流(こんにゃく、豆腐、みそ、 こんにゃく、豆腐、みそ、草木染、etc。 草木染め等) ④ 山彦グループ 岩国市 宇部市 ② ドルフィン バレイ スキー場 ドルフィンバレイ 庄原市 ① 作木オリジナルDASH村事業 作木商工会 三次市 ① 横島底引網観光 ① 尾道大橋みかん狩 横島漁業協同組合 尾道大橋みかん狩組合 倉橋町商工会 安浦ケナフ倶楽部 プロジェクト武田山 H18 H18 H10 H8 H8 活力に満ちた魅力あるまちづくりを図るため備前市農林水産業の振興と活性化、 観光化を目標に、体験型農業公園「フルーツパークびぜん」を備前市佐山地区に 整備。有機・減農薬で桃約1,500本を栽培し、「桃の木」オーナー制度を実施して いる。 廃校となった小学校を自治体が宿泊施設に改造、運営は地元自治会が行ってい る。 H14 開始 時期 大型農業体験施設、広大な畑で様々な農作物の栽培、収穫体験。 概要 山荘やなはら(廃校を利用した宿 廃校を利用した宿泊設備。純粋な民間で運営している。 泊設備) ㈱美咲ファイネスト(農村での体験 都市と農村との交流観光。農村での体験型観光事業を実施する目的で設立。集 ② 型観光) 客交流サービス事業受託事業者。 ふるさとで体験してみたいと思うことを提案していただき、自然豊かな農山村地域 ① 吉備中央町でふるさと夢体験 の資源を活用し、手作りの体験メニューやスケジュールを作成し、お迎えする。 ①景観、里山づくりを増進させる体験活動、地域交流活動。 ④ 景観、里山づくりの体験活動等 ②武田山、銀山城史跡の保全に関する歴史・文化・自然・環境の学習活動。 グリーンピアせとうち内のケナフ展示工房室で環境学習としてケナフ紙すき体験、 ④ 安浦ケナフ倶楽部 修学旅行などの体験学習を行っている。指導人員は7名。 修学旅行誘致事業(民泊、漁村体 ① 修学旅行生に漁業体験をしてもらい、各民宿へ分宿して漁村体験を行う。 験) ② 福山市 尾道市 呉市 広島市 吉備中央町 吉備中央町観光協会 美咲町 農村型リゾート 南和気荘 備前市 ①,④ ② フルーツパークびぜん 農業生産法人「(有)びぜん ファーム」営業法人「㈱フルー ツパーク備前」 柵原農業公社 地元町内会 (藤田上) ① 高瀬体験農園 種別 名称 神郷農業公社 団体名 主体 新見市 市町村 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 山口 広島 岡山 県 資料8 鹿野高原開発 周南市 日置町 阿武町 名称 ② せせらぎ豊鹿里パーク ④ 水神公園のそうめん流し 種別 万田発酵株式会社 尾道市 福山市 玉野商工会議所 玉野市 福山商工会議所 ㈱阿藻珍味「うをの里」 倉敷市観光客誘致協議会 (市、県、コンベンションビュー ロー等で組織) 倉敷商工会議所 団体名 主体 倉敷市 市町村 名称 概要 - 水産加工品の製造工程の見学だけでなく、鯛ちくわ、えびせんべいなどを自分で 作ることができる。 地元の産業・工場を活かした物づく 地元の産業・工場を観光資源として位置づけ、それに触れながら物づくり体験や ① り体験や施設・工場等の見学を行う 施設・工場等の見学を行う。 ツアー ② 水産加工品の製造工場見学 H16 H1 植物発酵食品・植物活性材の製造工場の見学、植物活性材を使用した圃場の見 自社製の植物発酵製品を通じての 学を行い、年間2万人以上の観光客が来島。また、ジャンボ大根のコンテストを平 産業観光 成12年から開催している。 ② H18 H17 - 開始 時期 たまの産・観・美~海のまち 玉野 玉野市の基幹産業である造船(三井造船)の進水式を中心に、玉野市ならではの ① を見てほしい~造船(三井造船)の 物産・景観を広く周知していただく。今後においても大型船の進水式を中心に 進水式 コース設定してゆく。 ① 水島コンビナート企業への産業観 水島コンビナート企業への観光客の見学体制を整えてもらい物づくりの現場を体 光 感してもらう。 倉敷の児島地区が国産ジーンズ発祥の地であることから、ジーンズを観光素材と ⑤ ジーンズバス運行 してとらえ、ショップや染め工場をめぐるジーンズをイメージしたラッピングバスを運 行。 種別 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 広島 岡山 県 (3)産業観光 - S45 初夏から秋にかけて、地元住民が自然水を利用してそうめん流しをしている。市外 からも多く訪れる。 鹿野オートキャンプ場、滞在型体験農園。 開始 時期 概要 周防大島町観光ボランティアガ ① 周防大島町の観光ガイド 周防大島町の歴史をはじめ、全般にわたっての観光ガイド。 H17 イドの会 阿武地域グリーン・ツーリズム 阿武地域グリーン・ツーリズム推進 漁家・農家民泊をはじめとするさまざまな体験プログラムを実施している。 - ① 推進協議会 協議会 農業高校の先生が退職後、自分の体験・技術を活かし、ベーコン、ハム、ソーセー ベーコン、ハム、ソーセージ製 ② (有)風の家 ふるさと工房風の家 ジをつくる体験工房を創設(申込制)。販売する製品も地元では好評。すべて手作 H10 造販売、体験工房 り。 西寺自治会 周防大島町 主体 団体名 美祢市 市町村 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 山口 県 資料9 ② 小野田セメント徳利窯の説明 民間セメント会社発祥の地で、明治期のセメント焼成炉として日本で唯一現存する 小野田セメント徳利窯を、事前に予約しておけば説明してもらえる。同施設は国の 重要文化財と県史跡に指定されている。 - H17 ① 産業観光ツアー 周南地域の大手工場等の見学と史 一般住民及び小中学生を対象に周南地域の大手工場等の見学と史跡・旧跡や 周南地域4商工会議所(徳山、 ① 跡・旧跡や郷土料理を組み合わせ 郷土料理を組み合わせたバスツアーを実施する。見学ツアーは、複数のルートを 下松、光、新南陽) たバスツアー 設定し、企業と住民の交流の場を深める。 - H17 自動車製造工程の見学に加え、クルマが誕生するまでの全過程の技術や歴代の 車両、環境問題への取り組み等の見学施設。 H2 西条駅前に8つの蔵元が並んでおり、この酒蔵通りを観光ボランティアガイドが無 料で案内してくれる。また、毎年10月には、酒まつりを開催しており、全国900銘柄 の清酒の試飲、酒蔵見学などが楽しめる。 一般希望者と小中学生の総合学習として、地元の工場等の見学と観光地の見学 を組み合わせたツアーを実施。 周南地域商工会議所 ② かまぼこ歴史館 ② マツダ・ミュージアム 開始 時期 概要 H17 山陽小野田 太平洋セメント株式会社小野 市 田工場 周南市 名称 ① 酒都西条酒蔵どおり、酒まつり 種別 昔のかまぼこの製造工程の見学や、ちくわづくり体験ができる施設。 宇部蒲鉾㈱ 宇部市 酒蔵地区まちづくり協議会、東 広島市観光協会 マツダ㈱ 光市 主体 団体名 府中町 東広島市 市町村 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 山口 広島 県 資料10 名称 ② 水木しげるロードの活性化 ㈱アイズ 琴浦町、琴浦町観光協会、鳥 取県 北栄町 南部町ふるさとガイドの会 地域住民 御机集落 有志 琴浦町 北栄町 南部町 日南町 江府町 H14 地域の歴史・伝統・文化を掘り起こし地域資源として再生する商店主のグループ。 仏師という人的資源と商業の融合により「福の神にあえる街」づくりを目指す。周辺 に約40体の木造を設置し、商店街の再生を図る。 - H18 国内外の珍しい竹と笹200種類が生い茂る国内有数の本格的な竹林公園。庭園 風な植栽をあしらった竹と笹の生態が観察できる生態園を始め、バンガローなどの 宿泊施設も整い、ゆったりとした竹林浴が満喫できる。 明治24年、新婚旅行を兼ねて伯耆を旅した小泉八雲ゆかりの地や江戸時代に栄 えた漁港、街道、寺社等がそのまま残る琴浦にスポットを当て、観光資源とする取 組み。 町内の史跡めぐりを中心にガイドを行っている。 ④ H17 H18 H18 - H17 H12 智頭宿の一角に江戸期の町屋を再生したギャラリーをオープン。智頭町を山陰の アート発信地とする。 民間のまちづくり会社を設立して水木ロードの活性化に取組んでいる。 H4 H4 H15 米子市街地を流れる旧加茂川から中海への遊覧船を運航し、地域の活性化と観 光客誘致を図っている。下町のまちづくりに貢献している。 ・JR境港駅~商店街を結ぶ目抜き通りをコミュニティロードとして整備。 ・水木しげる記念館の建設。 1992年に境港市が商店街の活性化の一環として道路整備に着手。水木しげる氏 の許可を得てブロンズ像を設置。その後観光地化。 - - H14 開始 時期 鳥取砂丘の新たなシンボルとしての砂像製作。 年末~年始にかけ、砂丘入口階段・スロープ等を電飾により彩る。 日南町福万来地内に生息するヒメボタルの生育環境を保全・保護し、次世代に引 山上まちづくりの会(ヒメボタルの生 き継ぐ。また、新たな観光地としてスポットを浴び始めた同地の観光振興の手法を 育環境保全) 探る。 観光スポットリニューアル事業(茅 ④ 茅葺き小屋の屋根葺き替え及び維持管理と集落賑わいイベント。 葺き小屋の屋根葺き替え等) ④ 南部町ふるさとガイドの会 概要 鹿野町のまちづくり観光拠点であり、鹿野往来の観光案内所。H14年、空き家と なっていた伝統的建物を改築整備する。 コナン通り(オブジェ、レリーフの設 オブジェ、レリーフの設置。 置) ① 小泉八雲と琴浦海岸の観光開発 八頭町 八頭町 ⑤ ⑤ 船岡竹林公園 ギャラリー風人洞 智頭町 ④ 町屋を再生した本格的なギャラリー ①,⑤ 境港市、境港市観光協会、水 木しげるロード振興会 水木しげるロードの建設と観光地 化の展開 ⑤ 水木しげるロード関連事業 境港市 境港市 ① 福の神に会える街づくり あきない中心倉 倉吉市 ④ 加茂川・中海遊覧 ① 砂像制作事業 ① 鳥取砂丘イリュージョン ③ 鹿野ゆめ本陣 種別 笑い通り協議会 サンドアート実行委員会 NPO法人 いんしゅう鹿野まち づくり協議会 鳥取砂丘イリュージョン実行委 員会 団体名 主体 米子市 鳥取市 市町村 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 鳥取 県 (4)景観・街並みを活かした観光 資料11 名称 ① 柵原鉱山資料館 ① ふくやまフィルムコミッション (財)柵原観光公社 福山市観光協会、福山市、福 山商工会議所 上下町商店街まちなみ協定運 営委員会 美咲町 福山市 府中市 ① 上下町商店街まちなみ協定運営 委員会 ① 吹屋地区空家活用事業 吹屋観光推進実行委員会 高梁市 ① れとろ~ど'06(レトロな商店街) 総社市文化協会 深山イギリス庭園ボランティア の会 古い街並み、瀬戸内の雄大な自然を活かし、映画・テレビのロケ誘致を行う。 ・空屋対策事業、空地の有効利用による定住家事業。 ・地域の生活文化の研究と伝承を図る為の事業 他。 H8 H18 町の地場産業(かつて)であった鉱山に関する資料を集めた博物館。中には、鉱 山産業最盛期を思わせるレトロな昭和30年代の町並み再現もある。 国内外の映画・テレビ・CM等の映像制作に関し、各種支援を行うことにより、映像 によって福山の魅力を伝え、市民の地域に対する誇りを醸成するとともに、福山の 知名度向上と交流人口拡大による地域活性化等に寄与することを目的とする。 H9 H18 国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている吹屋の町並みの空家を活 用し、無料休憩所等として利用、観光客をもてなしている。 ファサード改修、看板設置の審査等を含め協定の運営。 H17 衰退したとはいえ、商店街にはその町の歴史と文化が残っている。それらを未来 へ引き継いでもらいたいとの思いを込め、レトロな商店街が甦る。 H14 H17 H15 H15 H18 - 出雲大社の神迎の道沿の有志が会を作り、出雲大社の観光客に喜んでもらおうと 軒先アートなど各種事業を展開中。 石見銀山遺跡のガイド。 H17 H18 - - 開始 時期 出雲地域の代表的な寺社の共同事業として巡拝をすすめている。 一畑電車を題材とした映画「BATADEN」の製作。 江戸時代に清原太兵衛が水害対策として開削した佐陀川をいかだで下り、シーカ ヤック体験教室を開催し、清原氏の功績と自然の豊かさを体験する事業。 美観地区の街並みを照明プロデューサーの石井幹子氏プロデュースにより夜間 の魅力向上を行う。 20世紀の伝統的なイギリス庭園をモチーフとして設計された当該施設について、 ④ 深山イギリス庭園ボランティアガイド ボランティアで案内を行うもの。 ⑤ 夜間景観照明 ① 倉敷フィルムコミッション 倉敷フィルムコミッション ④ 石見銀山ガイド 石見銀山ガイドの会 NPO法人納川の会(のうせんのか ④ い) (定住促進事業等) ④ 軒先アート他 神迎えの道の会 大田市大森町の地域住民 ④ 出雲国神仏霊場 出雲の国「寺社縁座の会」 ① 映画で故郷を活性させる会 雲州ふらた映画祭実行委員会 佐陀川いかだ下り、シーカヤック ツーリング ⑤ 倉敷市 概要 風光明媚な大根島の雰囲気や特産の牡丹を活用、1万坪弱の回遊式日本庭園。 園内には特産の牡丹花を年中見ることが出来る「牡丹の館」がある。年間入園者 ② 由志園(ゆうしえん)(観光牡丹園) 約30万人で、主に関西方面からの団体客。食事も出来る。米子・境港と松江、出 雲の中間地で観光団体バスのルートとなっている。 種別 佐太公民館 (有)日本庭園由志園(私企業) 団体名 主体 総社市 玉野市 倉敷市 大田市 出雲市 松江市 市町村 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 広島 岡山 島根 県 資料12 ④ やない西蔵(かつての醤油倉) 柳井白壁の町並みを守る会、 柳井縞の会 町内若手商工業者 柳井市 秋芳町 ① NPO.秋吉台夢工房 ② 美川ムーバレー ㈱美川開発 ① 着物ウィークin萩 岩国市 萩市 アートふる山口実行委員会 山口市 着物ウィークin萩プロジェクト チーム ① 宇部市ふるさとコンパニオンの会 宇部市ふるさとコンパニオンの 会 宇部市 ① アートふる山口 ① 下関フィルム・コミッション 下関フィルム・コミッション ① 街ぐるみ博物館 下関市 安芸太田町 加計町商工会街づくり委員会 ① 夜の宮島の活性化事業 ① 休暇村 吾妻山 ② 河井かたくりまつり 河井わくわく共和国 - H7 ときわ公園の歴史や公園内にある石炭記念館・彫刻、またシンボルロード、渡辺翁 記念会館等の都市景観や宇部市の史跡等を、豊富な知識と経験を生かして、ふ るさとコンパニオンが案内する。 山口市内「一の坂川」から「竪小路」筋周辺の民家やお店など約60軒を手作りの小 さな美術館に見立て、懐かしいものなど様々な展示品を公開し、魅力的なイベント もたくさん同時開催。 自然保護と観光産業の活性化の両立を目指す。 鉱山廃鉱(タングステン)を利用し、テーマパークとして活用。レストラン、活性石温 泉も併設し、宿泊も可能。 古市・金屋の町並保存地区に隣接した、かつての醤油倉を修理、観光客に開放 し、金魚ちょうちんや柳井縞の製作体験ができる。 H18 H13 H9 全国でも有数の美しい古い町並みを萩の地域ブランドとして全国にPRしていくた め、和の伝統文化である「着物」をテーマに和服の人々が集う一週間を演出するこ H18 とで、今も残る萩の美しい町並みを多くの方に再認識して頂くことを目的としている (今年10月1~8日開催)。 - H6 H18 - - H15 H1 開始 時期 映画ロケの誘致。 夜の宮島の魅力づくりと再発見事業。宮島とその門前町の宮島口地域が一体と なって、300本の「宮島ひめあかり」を商店の店頭に設置するとともに、新しく「夜の 宮島の新八景」を作り、ルート化した。 昭和初期の生活民具等を商店街の空き店舗等利用し展示している。古い街なみ ののこる商店街を回遊していただく。 吾妻山の標高1,000mの高原に位置する、抜群のロケーション。本館とコテージ、 キャンプ場もある。広島牛料理が味わえ、春の新緑、夏の清涼、秋の紅葉、冬の雪 と四季を通じて楽しめる。 カルスト台地に群生するかたくりの花の観賞と地元特産品の販売(4月上旬開 催)。 石見銀山からの街道として古くから知られている石州街道を保存するとともに多く 石州街道出口地区まちづくり協議 の観光客に対して観光ガイドをすることによって石州街道のPRはもちろん街道の 会 保存を訴えていく。 ① 休暇村 吾妻山 概要 ④ 翁山世界一夢のツリー実行委員会 翁山へのイルミネーション飾りつけ(山をツリーに仕立てる)。 種別 名称 石州街道出口地区まちづくり 協議会 有志 団体名 主体 廿日市市 大野町商工会、宮島町商工会 庄原市 府中市 市町村 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 山口 広島 県 資料13 宇根花の里実行委員会 竹製品生産組合 笠戸島特産品開発グループ 府中市 三次市 下松市 柳井市 やまぐちフラワーランド 美川木工㈱ (有)美川観音グループ 福山自然薯の会 福山市 地元の特産品を販売し、呉市のイベント、広島のイベント等でも特産品及び下蒲 - 刈町のPRを行う。特産品開発等も行っている。 中心市街地の再生を重点とし、大和ミュージアムのオープンに伴い全国各地から 訪れる観光客を中央地区商店街へ誘導するため、呉市のふるさと産品の紹介、観 H18 光情報を提供する物産館を開設。 港町尾道の発展の礎となった帆船の帆布を活用して、財布小物入れ等の様々な - 製品を開発・販売。帆布製品の手作り体験も可能。 福山市の新しい特産品、山菜の王者自然薯。健康食品として自然薯芋を使って、 H13 そば・うどんを作り、新しい駅家町の特産品として育てていく。 3ヵ所に群生するかたくりの花の観賞と地元特産品の販売(4月上旬開催)。 - ・伝統技術を生かした、身近な生活用品の竹工芸品の創造展示販売。 - ・体験制作室もあり、時折教室が開かれる。 H8 - H14 - - - 開始 時期 ② やまぐちフラワーランド ② 美川木工加品販売 ④ 地元木材を加工販売。出張とんかち教室の開催や机・家具等の製造・販売を行 う。 花への希望や思いを探る情報発信基地、花に囲まれた新たな生活シーンや価値 観を創造する情報発信基地、そして花のまちづくりの拠点として来園者により身近 に花を感じ、学んでもらう交流施設。 - - プチ海の駅(地場農水産物を販売 地元農家・漁家で組織するグループが、新鮮な地場農水産物を販売する朝市。 H17 する朝市) 水車の動力を利用したそば粉をひ 水力を利用した水車(H2.建設時は日本一)の動力を利用してそば粉をひき、手打 ② H2 き、手打ちそばを売店で販売 ちそばを売店で販売。 ① みらさか竹工房はなかご ① 宇根かたくりまつり ④ 自然薯そば・うどんの開発 ③ おのみち帆布 NPO法人「工房おのみち帆 布」 海駅三之関運営協議会 どんぐりを用いた飼料で育てた豚を「トトリコ豚」としてブランド化し、全国の消費者 や地元ホテルに販売。 松江天神・寺町 銘菓銘茶老舗め 当地域に存在する銘菓、銘茶の本店(計5店)をめぐり、老舗の味と城下町の風情 ② ぐり を散策する。 交流人口の拡大と地域情報の発信、地域特産品の販売、朝市の実施、オリジナ ② 道の駅 ル商品の開発・販売、観光イベントの実施etc.(通年)。 廃校を利用して木工製品の創作とさおり織りの工房を開設。芸術性を持った創作 ② アーツ&クラフトビレッジ 活動をしている。 ④ トトリネット 尾道市 岩国市 農産物の加工品、製造、販売(イベント、催事の際に出展し好評)。 概要 高砂屋(古い商屋を学生が主体と 鳥取県の古い商屋を借り受け、学生が主体となって展開している「そば処」「喫茶 ④ なって展開している「そば処」「喫茶 店」。 店」) ① 「ふるさと物産館」 海駅三之関運営協議会 民間、個人 名称 ④ 扇の里婦人グループ 種別 呉商工会議所 呉市 美咲町 ㈱多伎振興(3セク) 松江不味公好み老舗会 松江市 出雲市 (株)白鳳、養豚業者、農業試 験場、ウェブデザイナー等 高砂屋 婦人グループ 団体名 主体 米子市 鳥取市 市町村 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 山口 広島 岡山 島根 鳥取 県 (5)特産品等の販売 資料14 岩国市 下関市 尾道市 出雲市 松江市 北栄町 境港市 米子市 鳥取市 市町村 種別 名称 観光事業の第一線で働く人を対象に、観光大学を開設し、受講終了後は試験実 施のうえ、マイスターとして認定。観光客のもてなし向上及び人材育成を図る。 概要 H17 開始 時期 ② - H18 北九州の「ものづくり」、下関市の「食」「歴史」「温泉」といった資源を融合化させ、 観光振興を図る。 広域特産品、観光ルートの開発。 H15 携帯電話を利用して観光施設等を検索案内するシステムを開発運営。 H18 大社が古くから持つ歴史、文化、神話を学ぶきっかけづくりと、おもてなしの心を高 H18 めることを目的として、大社文化観光試験を実施。 神西湖遊覧(地域団体、個人が株 神西商工振興会など地域団体、個人が株主となり、株式会社を設立。神西湖を活 主となり地域の活性化に取り組む) かした地域の活性化に取り組んでいる。 NPO法人プラットフォーム・おの 尾道携帯観光ナビシステム「どこで ③ みち も博物館」 下関商工会議所、下関市商工 下関・北九州広域観光開発・情報 ① 会、北九州商工会議所 発信事業 やましろ(広域特産品、観光ルート やましろ広域商工会協議会 ① の開発) ㈱神西湖観光 ⑤ 文化観光試験 H17 宍道湖・中海・大山圏域観光連携 島根、鳥取両県にまたがる地域の資源を活かした広域連携を進めている。現在、 ① 事業推進協議会(ポータルサイトで ポータルサイトで情報発信を始めた他、遊覧船の実験運航を始め、今後の実運航 の情報発信等) を目指している。 宍道湖・中海・大山圏域観光 連携事業推進協議会 出雲市 H18 代表作「名探偵コナン」等作品の展示。 ⑤ 青山剛昌ふるさと記念館 北栄町 大山中海圏域の観光の発信、コンテンツの開発等、広域観光連携の推進に取り 大山王国(NPO大山中海観光 大山王国(大山中海圏域の観光の ③ 組んでいる団体。HP開設、ガイドブック発行、イベントガイダンス発行、広域マップ H12 推進機構) 発信、コンテンツの開発等) 制作協力など。 水木しげるロードの集大成として2003年に建設。水木氏のファンと妖怪ずきのメッ ①,⑤ 水木しげる記念館 H15 境港市、水木しげる記念館 カとしてにぎわう。 北栄町企画情報課「青山剛昌 ⑤ 青山剛昌ふるさと館 来年4月オープン。 H19 ふるさと館」開設準備室 観光戦略グランドデザイン推進 鳥取市観光大学(試験実施し、マ ① 会議 イスターとして認定) 団体名 主体 ※種別:①商工・観光関係団体、②企業、③NPO、④住民・グループ、⑤行政 山口 広島 島根 鳥取 県 (6)その他 資料15 浜田市 松江市 日南町 八頭町 境港市 名称 境港市子どもセンター ① 一時預かり 松江シルバー人材センター H16 地域の子育て力の向上を目的に子育て経験者、専門職、高齢者などの住民が参 加して移動子育て広場、託児、子育て支援センターの行事参加、訪問活動で子 育てを支援している。 次代を担う子どもたちの食環境構築のための食育推進を関係団体やNPO法人と 協力して実施する。 H16 H16 H16 H17 H11 S63 - - - 生協の組合員を対象に託児や保育などあらゆるサービスを行う。組合員には出資 金2000円を支払うことで誰でもなることができる。 満1歳から小学校就学前までの子どもの一時預かり。 地域で取り組む子育て支援活動。放課後サポート(放課後居場所作り)、夏期休 業中のサポート、通学合宿、陶芸・ピアノ・フラワーアレンジメント教室などの開催。 保育園に入る前の子育てに励む町内の保護者が集まる育児サークル。毎月1回、 親子のふれあいや、世代を超えた学習会、子育てに携わっているものの心身のリ フレッシュ等を行う。 かたみ110番の家、見守り・あいさつ運動、自転車見守り隊、看板設置などの防犯 活動。 ポニーの世話や乗馬体験を通して、子供の成長をうながす。不登校で悩む子供 達も県外からやってくる。 市民図書館の一角で子育て支援。市民団体、行政で協力。 - H6 子育て家庭等に対する育児不安等についての相談指導。子育てサークル等への 支援を米子市内5ヶ所で行う。 不用になった子供服やおもちゃ等のリサイクルを行うフリーマーケットを実施。 H14 開始 時期 保育園、学童など公的システム以外の子どもサポート(図書貸出、駄菓子屋、遊び 場の開放など)、不登校児童の活動支援・学力補助を行う。 概要 放課後児童クラブ(放課後児童健 放課後児童クラブの運営をNPO法人等へ委託。 全育成事業) 浜田市食育推進ネットワーク会 ① 食育の推進事業 議 ⑤ ⑤ 子育て応援隊 浜田市 浜田市 ① 生協しまね おたがいさま まつえ ④ わいわい子供クラブサポート隊 ④ カンガルークラブ ① (社)ハーモニィカレッジ ① 外江地区子ども安全見守り隊 ①,⑤ ④ 育児支援サークルめいくぴーす ⑤ 地域子育てセンター ③ NPO法人子どもセンターぼちぼち 種別 多里町づくり推進協議会 カンガルークラブ 理事長 育児支援サークルめいくぴー す おはなしポケットの会、境港親 と子どもの劇場、PTA、福祉協 議会 外江地区子ども安全連絡協議 会 米子市 米子市 倉吉市 教育の専門家、市民活動家な ど 団体名 主体 鳥取市 市町村 ※種別:①その他団体、②企業、③NPO、④ボランティア・サークル、⑤行政 島根 鳥取 県 2.育児支援サービス分野 資料16 名称 ⑤ 在宅0歳~就学前乳幼児の育児に欠ける場合のサポート。 地域における子どもの優れた文化芸術の出会いと体験活動、また子どもの社会参 画を推進する事業を行い、子どもの豊かな成長に寄与している。 図書館利用者向けの幼児一時預かりの実施。 高梁市において、障害をもつ児童へのサービス提供事業者が不足している実状 から、児童福祉の向上を目指して設立。「高梁市の福祉を考える会」を通じて「ホリ デーサポート」等の活動を行う。 おかやま子育て家庭応援カード(も 企業や商店などの協賛を得て、子育て中の家庭を対象に商品の割引や記念品プ もっこカード) レゼントなどのサービスがうけられる「ももっこカード」を発行。 ⑤ 子育てサポーター 佐伯子育て支援センター 岡山県 ③ 東備子どもエヌピーオーセンター 東備子どもエヌピーオーセン ター 備前市 和気町 ③ 幼児一時預かり NPOきらめき広場 ③ 特定非営利法人color ⑤ 託児ボランティア養成講座 新見市 特定非営利法人color 高梁市 高梁市 多様化する子育て支援のニーズに対応していくため、子育て支援センターにおい て子どもを預けたい人と預かりたい人の仲介を行っているが、預かりたい人が少な ⑤ 保育サポーター養成講座開催事業 く実績が伸びない。このため、保育サポーター養成講座を開催し、預かりたい人の 養成を行う。 H18 H16 H14 H17 H18 H18 H14 総社市よりファミリーサポートセンター事業を委託され、育児サポートを行うほか、 子育て相談、講習会等を実施する。 ③ ファミリー・サポートセンター NPOあい・あい 総社市 - 高校生に乳幼児とふれあう機会を設け、乳幼児に対する人権意識を高めるととも に、講座終了後は、託児ボランティアとして活動する。 子ども劇場笠岡センター H18 子育ての際に必要となる情報(休日当番医のお知らせ、こどもリサイクル用品情報 等)を登録された利用者のパソコンや携帯電話へメールマガジンの形で提供す る。 笠岡市 ⑤ 子育て支援メール事業 社会福祉事務所 玉野市 H16 あらかじめ利用者登録の上、サポーターと利用者・子どもの面談を行い、必要な時 に利用予約のうえで利用する。 ④ たんぽぽの里の子育てサービス - 子育て家庭の要望に応え、あらゆる保育を実施するとともに、相談やふれあい事 業などを実施し、子育て家庭を応援している。 たんぽぽの里 H18 H7 お母さん、おばあちゃんたちが主体となって活動している自主サークル。対象は 在宅の子育て家庭。 パスポートの交付を受けた子育て家庭が、協賛店舗において、パスポートを提示 することで、ポイントサービスが受けられる。 - 子どもの体験活動や家庭教育支援に関する情報の収集・提供・相談紹介を、行政 と民間の協力で行う組織。 倉敷市 しまね子育て応援パスポート事業 (協賛) 開始 時期 概要 ① 社会福祉法人シオンの園 ① ④ ちびっこサークルたんぽぽ ⑤ おおだ子どもセンター 種別 西ノ島町 社会福祉法人シオンの園 川本町商工会女性部 町民 斐川町 川本町 おおだ子どもセンター 団体名 主体 大田市 市町村 ※種別:①その他団体、②企業、③NPO、④ボランティア・サークル、⑤行政 岡山 島根 県 資料17 岩国市 萩市 宇部市 坂町 海田町 尾道市 三原市 竹原市 呉市 勝央町 鏡野町 市町村 ④ 親子ひろば ⑤ ファミリー・サポートセンター ボランティアグループ「ぽけっ と」 呉市 NPO法人チャイルド・ケア 萩市 ③ ぴよぴよ・まりふ ⑤ 公共施設の開放 ⑤ 児童クラブ給食サービス事業 萩市 中心市街地商店街内に託児施設を設置。 乳幼児の遊びの場と、保護者の交流の場として公共施設を開放。 学校給食調理員により調理し、児童クラブで夏休み期間中給食を提供する。食材 料費実費のみ保護者負担。 子育てサークルネットワーク組織の 自主的に発生した子育てサークル同士によりネットワークを形成し、それぞれの 形成 サークルの活動等に関する情報の交換と合同の研修会を開催する。 ④ H16 H14 H11 H15 H14 親子で楽しめるあそびや、人形劇等の行事を企画してあそびを通し、親子の関わ り、親同士の関わりを深めていけるよう活動している(月1回)。 ④ 子育てサークルあみ~ご☆きっず 各自主子育てサークル 親、子 H14 子育てをしていけるコミュニティーづくりの一歩となるよう地域交流ひろばを提供。 ④ 子育てオープンスペースぱおぱお 月一回オープンスペース、不定期だが子育てに関する講座や、ふれあい行事等 も行っている。月一回通信あり。 親、子(地域の方々) H18 H18 商店街の空き点店舗を活用して放課後児童クラブを開設。 団地内に保育所(民設民営)を併設していることから、未就学児を有する子育て世 帯を優先して募集している。 ⑤ 平成ヶ浜住宅(町営住宅) H15 - 当所女性部による乳幼児を抱える保護者向けガイドブックを作成し、絵本と一緒に H17 プレゼント。 発達支援教室、日常生活上の援助、健康状態確認、社会適応プログラム相談・助 H18 言。 タッチ・コミュニケーションの普及、啓発と指導者育成などの事業を実施する。 子育ての援助を受けたい方、子育ての援助ができる方がそれぞれ会員登録し、会 員同士で支え合う子育て支援システム。 H14 坂町 開始 時期 妊婦、生後1ヶ月から1歳の子どもと保護者を対象に、妊婦健康相談、育児相談、 - 身体測定、赤ちゃん・妊婦さん・保護者同志の交流、離乳食作り等を実施。 就学前の子どもとその保護者を対象に、サロンの開催、出前サロン(親子クラブな どで読み聞かせ)、リズム体験などを実施。また、イベント時の託児、子育て相談等 H16 も行う。 就園前の親子を対象に、月3回(毎月2、3、4水曜日)、親子あそび、わらべ歌、読 みきかせ、人形劇、工作などをいっしょに楽しみ、母親が安心して育てられるよう支 H15 援している。 概要 利用の理由・条件を問わず、生後2ヶ月~小学校4年生迄の乳幼児童を受入れ。 ① 託児センターひまわりランド ③ 「街なか保育ちろりん」 ① 児童ディサービスふぁいと ① 子育てガイド本作成 海田町シルバー人材センター (社福)三原市社会福祉協議 会 特定非営利活動法人「ぷれい すくーるめいび」 竹原商工会議所女性部 NPO日本タッチコミュニケーショ ③ タッチ・コミュニケーション ン協会 ④ 子育て支援ボランティアグループ “元気っズ” ⑤ たまひよ広場 種別 名称 子育て支援ボランティア“元 気っズ” 鏡野町 団体名 主体 ※種別:①その他団体、②企業、③NPO、④ボランティア・サークル、⑤行政 山口 広島 岡山 県 資料18 柳井市 和木町 和木町 ⑤ 和木町子育て支援センター ① 赤ちゃんサポートクラブ ⑤ 産褥期ヘルパー派遣事業 ⑤ やないファミリーサポートセンター やないファミリーサポートセン ター 尾道市 通所介護 安芸町商工会 子育て支援プログラム推進と人材 育成 名称 ② ㈱マエダコーポレーション(でご家) ① ③ NPO瀬戸内 種別 ※種別:①その他団体、②企業、③NPO、④ボランティア・サークル、⑤行政 広島 広島市 瀬戸内市 NPO瀬戸内 岡山 主体 団体名 市町村 県 通所介護事業、訪問介護、グループホーム、託児所、レストラン一般、銭湯を多角 経営。ボランティアを有効活用。 H14 H19 H17 地域通貨ハートをコミュニケーションの媒体として、ボランティア活動を実施。2006 年10月より、福祉有償サービスを開始。 地元自然資源と人的資源を活用した産学官民連携による標記プログラムの開発・ 推進及び人材育成。 開始 時期 H18 - H12 概要 ・育児支援サービス分野及び健康・福祉サービス分野に類するもの 子育て支援及び、相談など。 妊娠中または0歳児を持つ母親を対象に、会員になる等により一定期間サポート 商品及び子育て情報誌を無料配布。 産後の体調不良のため家事及び育児が困難な家庭に対する支援。 地域で育児の援助をしてもらいたい会員と援助できる会員によりつくられた相互援 助組織。 H14 - ④ 虹の子サークル 光げんじのがっこう お弁当持参で自然の中で遊ぶ。 - - - 3歳未満の誕生月または子ども出生に合わせ、母子保健推進員などのボランティ アが家庭を訪問し、「お誕生メール」と子育て情報誌「チャイベビ」を渡す。 親子で体を動かしたり、季節行事を行う。 開始 時期 概要 子育てサロン ちょこちょこひよ 子育てサロン ちょこちょこひよこク ⑤ 自由遊びや毎月の各種イベントを行う。 こクラブ ラブ ④ GENKIキッズ光 GENKIキッズ光 名称 ⑤ すくすくメール事業 種別 すくすくメール事業 団体名 主体 山陽小野田 生活協働組合コープやまぐち 市 柳井市 光市 市町村 ※種別:①その他団体、②企業、③NPO、④ボランティア・サークル、⑤行政 山口 県 資料19 ㈱多伎振興(3セク) 出雲市 ③ 金太郎の家 ② マリンタラソ出雲 ④ 給食ボランティア H17 H17 - 温泉と薬膳を結び、養生の郷構想の実現のため、薬膳を地域に広め、健康な町 にする。勉強会を通して薬膳アドバイザーの養成も行う。 町内の独居老人や高齢者を対象にした給食ボランティア。社福が300円、受益者 が300円の負担。町内7グループが活動中。 日本海の海水を利用した本格的タラソテラピー施設である。マリンタラソ出雲にお いて心身ともに癒し感を満喫する。介護・療養施設としての機能もある(通年)。 H16 開始 時期 ① たすけあい在宅支援サービス事業 高齢者・心身障害者・父子母子世帯及び妊産婦に対し、地域の人々(協力会員) が、日常生活上の家事や介護等を有償でお手伝いする事業。 - NPOきらめき広場 ボランティア 勝央町ウォーキングの会 ㈱美咲ファイネスト 鏡野町 勝央町 美咲町 ② ㈱美咲ファイネスト ④ 勝央町ウォーキングの会 ④ 遊歩会 ③ 地域包括ケアサービス H18 大阪堺の病院と提携、心身の健康プログラム作成をサポート。 H18 健康かかみの21を策定するワーキングメンバーが健康づくりのためのウォーキング H16 を月1回実施する。 年6回程度のウォーキングの集いの開催、看板作成・設置。健康づくりフェスティバ H14 ルの際のウォーキング部門の担当。 車椅子対応スロープ付き車輌による福祉有償支援。 島内で活動する福祉ボランティアグループ「ほほえみ」を中心に行政と協働し、「島 島内の福祉ボランティアグルー 北木島における高齢者の生活支援 ④ の福祉は島で支える」ことを基本理念としたコミュニティビジネスとしても成立できる H15 プ「ほほえみ」 事業 よう努力している。 独居老人世帯で、一定の要件を満たす方を対象に週3日夕食の配食サービスを 高梁市社会福祉協議会 ① 給食サービス H18 行う。 倉敷社会福祉協議会 新見市 高梁市 笠岡市 倉敷市 概要 商店街の空き店舗を改装し、1Fは介護のデイサービスと障害者の働く喫茶、2Fは デイサービス田園、交流センター田 高齢者のたまり場として、健康教室、カルチャースクール、また介護相談等を行っ 園 ている。 ③ 薬膳勉強会 ① 種別 名称 子育て支援(一時預かり保育、遊びの場の提供)、保育と介護の場を同じにし、世 H11 代間交流の活動を実施。 倉敷を訪れるお年寄、足の不自由な方に、どこで借りてどこで返しても良い車椅子 くらしきTMO ① くらしきシティ車椅子 H16 を無料で貸出。 倉敷インクルージョン推進事業 地域における障害者のインクルー 障害者が地域において企業、ジョブサポーター等の協力を得て「仕事体験」を行う ① - 全体協議会 ジョン推進事業 ことによって将来の就労等につなげる。 NPO法人 日南町社会福祉協議会 日南町 斐川町 NPO養生の郷 社会福祉法人地域でくらす会 団体名 主体 倉吉市 米子市 市町村 ※種別:①その他団体、②企業、③NPO、④ボランティア・サークル、⑤行政 岡山 島根 鳥取 県 3.健康・福祉サービス分野 資料20 府中市 町内会等の地域 尾道市公衆衛生推進協議会 社会福祉協議会 周南市 NPO法人虹のかけ橋 光市 社会福祉法人同朋福祉会 玖珂町商工会女性部 岩国市 美祢市 社会福祉法人 華世会 防府市 ① 弁当の宅配ボランティア ① あそかの園 ③ 障害者家族サポート事業 ① 独居老人慰問サービス ① ヘスティア華城 ⑤ 食育推進活動 ⑤ 子育て支援活動 萩市保健推進協議会 萩市食生活改善推進協議会 ③ ほっとさろん中市「まちのえき」 NPO法人山口せわやきネット ワーク 山口市 萩市 ③ いきいき脳の健康教室 NPO法人おもしろファーム ① 大崎上島ネットサービス ⑤ ふちゅう夢体操 ④ 健康地域コミュニティ ① PETガン検診サービス ⑤ 地区健康づくり推進事業 ③ NPOCILピアズ ④ メンタルへルスボランティア 種別 名称 宇部市 大崎上島町 大崎上島町社会福祉協議会 府中市 尾道市 岡山メンタル友の会柵原 団体名 主体 ※種別:①その他団体、②企業、③NPO、④ボランティア・サークル、⑤行政 山口 広島 美咲町 岡山 呉市 市町村 県 H15 H16 H18 H18 H18 - - H15 H8 開始 時期 老人、知的障害者を対象とした福祉施設。約200人が入所。入居者の授産として パン工房を運営。 地域ボランティアとして月2回、高齢者宅へ弁当の宅配をしている(地域のボラン ティア団体)。 障害児放課後教室、心身障害者デイケア、レスパイト事業を併せて実施。 一人暮らしの老人に手作り弁当を無料で配布する。 - S60 H15 - 天神町銀座商店街に介護サービス事業所、有料老人ホーム及び学童保育を併設 H19 することで少子高齢化対策や商店街活性化に取り組む。 萩市全域で保健推進員が子育て支援を展開中。母と子を地域で支える活動をし H4 ている。 萩市全域で地域や学校と連携して、よい食習慣づくり等の食育活動を食生活改善 H17 推進員が展開中。 商店街を訪れる市民が世代や高齢者、障がい者の枠を越え、気軽に休憩・交流 するサロンを設置し、福祉関係の窓口・相談、福祉情報の提供を行う。 高齢者の認知症予防の為の取組み。 支えあいによる健康づくりを地域単位で行う。運動、食育、交流の3要素の各メ ニューに取り組む。 府中市イメージソングに合わせて行うストレッチ体操。地域、学校、施設、企業、団 体でラジオ体操にかわる体操として子供から高齢者まで広く市内全域に普及させ る。 1.町内在住で要介護認定を受けているか、特定高齢者と認定された人。 2.70才以上で一人暮らし、高齢者のみ世帯。 3.障害者であって障害等により一般の交通機関が困難な方。 以上の方を対象とした自宅の清掃、買い物、散髪の手伝い等(ボランティア登 録)。 広島県商工会連合会と医療機関の連携による割引サービス。 障害者支援サービス(ホームヘルパー派遣、デイサービス、ショートステイ、外出支 援)。 健康づくりボランティアである保健推進員の養成・活動支援。地区の健康づくり組 織(地区公衆衛生推進協議会)の総括。 精神障害者に対する家事等サービス提供、心配ごと相談。 概要 資料21 団体名 主体 平生町 ㈲皇座山 周防大島町 おげんきクリニック 市町村 名称 ② 上関温泉デイサービス倶楽部 ② 来院が楽しくなるクリニック 種別 ※種別:①その他団体、②企業、③NPO、④ボランティア・サークル、⑤行政 山口 県 ホテルのデイタイム(10:00~16:00)を利用して、温泉を利用した生活文化型介護 事業を提案する。 理念 1.満足してもらえる医療をとどける。 2.ユーモアあふれる楽しい医療をとどける。 3.患者のよき友人となり、よき相談者になる。 4.職員に働き甲斐のある職場を提供する。 5.思いやりの医療を広く普及させる。 概要 H16 H16 開始 時期 資料22 ①,⑤ 種別 はまだ人材育成セミナー 名称 ② 倉敷再生塾 ① 倉敷遊学塾 倉敷建築工房・楢村徹設計室 倉敷観光コンベンションビュー ロー ② 東広島地域職業訓練センター 因島技術センター運営協議会 職業訓練法人東広島地域職 業能力開発協会 安芸高田市及び安芸高田市 商工会 尾道市 東広島市 安芸高田市 ①,⑤ 安芸高田市産業活動支援センター ② 理科教員のためのリカレントセミ ナー NPO山口県アクティブシニア協 ③ 企業経営塾 会 山陽小野田 山口東京理科大学 市 周南市 ② 因島技術センター 学校法人 福嶋学園 浅口市 ② 福嶋リハビリテーション学院 「職人塾」実行委員会 ① 職人塾 ① e-ラーニング 倉敷商工会議所 NPO法人ビジネスサポートひか ものづくり実践塾 ③ わ (ビジネスサポートひかわ) 浜田市雇用構造改善協議会 団体名 主体 玉野市 倉敷市 斐川町 浜田市 市町村 ※種別:①その他団体、②企業、③NPO、④ボランティア・サークル、⑤行政 山口 広島 岡山 島根 県 4.実務教育サービス分野 H18 地域の人々の働く場をつくりだすことを目的として、企業内の人材育成や個人の 能力開発の機会を提案する。 県内小中学校、高校の理科教員を対象に、科学、物理、数学などに関する講習 会を開催し、理科教員の資質向上を図る。 - H16 H17 市内の産業振興の活動を支援する中核組織。産業人材の育成を主体として、労 働生産性向上に取り組んでいる。 県の委託事業として地元の中堅・中小企業の次世代経営幹部向け事業を実施す る。 S61 会員企業などの勤労者に職業訓練を実施し、地域の有為な技能者を養成してい る。企業ニーズに応えた監督者訓練、経営実務管理訓練、生産技術管理訓練な どの実務訓練の他、一般的なパソコン研修など広範な技能講習を行っている。 H3 新しいリハビリテーションの専門学校。主に作業療法士・理学療法士を目指す人を 募集。 H11 H18 玉野地域や近隣地域の若者や中小製造業の就業者に対し、教育、訓練を行い、 技能の伝承を図ることと同時に一般市民にものづくり体験を行うことにより、ものづ くりの魅力を感じてもらい、関心を深めてもらうことを目的として「職人塾」を設立。 造船業の基本技能の習得、資格の取得。 - H17 H17 遊びを学ぶ、人を学ぶ、遊学のすすめ。 地元経営者、従業員のスキルアップを図るため、インターネットを活用して提供す る。 月1回第3日曜日に倉敷のまちづくりに関心のある若者を集めて、倉敷の歴史や 建築学などを教え、活動や思いを若い世代につなげて魅力ある街並み作りに取り 組む。 従業員の技術向上を図りたいが、時間的余裕のない金属機械関連産業に対し て、専門家による技術指導を受ける機会を提供し、企業のレベルアップによる受注 H18 拡大を目指す。 開始 時期 概要 中国地域等のサービス事業の取組事例 次ページ以下に掲載した取組事例は、本編に掲載したサービス事業の事例につい て、その概要と本調査において参考となるのポイントを要約整理したものである。 団体名:株式会社南信州観光公社 所在地:長野県飯田市 ホームページ:http://www.mis.janis.or.jp/ 主な活動:飯田市を中心とする南信地域の観光振興 ■事業概要 1995 年ごろから、飯田市において通過型の観光地から滞在型の観光地への転換を目指し、 教育旅行にターゲットを絞った取り組みが進められるようになった。1998 年ごろから農家 民泊等を通じた宿泊数の増加が見られ、この取り組みを南信地域全体に広げていくことを 狙って第三セクター形式で 2001 年に㈱南信州観光公社が設立された。これに先立つ 2000 年には、公社の支配人となる大手旅行会社勤務経験者を東京から招き、中核となる人材を 確保した。 2005 年9月期決算で資本金 2,965 万円で売り上げは約1億 6,600 万円。正社員は3人。 2004 年度は 110 校の修学旅行生を受け入れ、観光プログラムの体験者数は 3 万 9000 人に上 った。 活動内容としては、旅行代理店と連携し、観光サービスの提供者と観光客をつなぐコー ディネート事業を行っており、地域の農家、登山やラフティングインストラクターと連携 して、農家民泊や体験観光などのサービスを修学旅行生等に対して提供している。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●優秀な人材の確保 東京の大手旅行会社で勤務経験がある支配人が、企画立案・営業など中心的な業務を担 っている。この支配人は大手旅行会社勤務時代から飯田市の職員と、教育旅行を通じてつ ながりがあった。 ●多様な資金の出し手の確保 飯田市をはじめとする南信地域 18 市町村すべてから出資を受けているほか、観光サービ スの提供元となる川下りの船会社、地銀、地元の新聞社、ケーブルテレビなども出資者と して名を連ねている。 ●教育旅行に特化した収益源の確保 教育旅行という成果を挙げつつあった分野に立ち上げ当初の経営資源を集中し、そこで 実績を積み重ねることで経営基盤の安定を見た。それを踏まえて、現在では教育旅行以外 の団体旅行に事業分野を広げつつある。 (資料)南信州観光公社ホームページ及び同社資料等より作成 資料23 団体名:特定非営利活動法人結まーるプラス 所在地:島根県江津市 ホームページ:http://yui-mar.hurusato.net/ 主な活動:定住・交流促進プログラムの提供や特産品の開発・販売などの地域の眠れる資 源を活かした新たなコミュニティビジネスの創出 ■事業概要 石見地域に移り住み、その魅力に惚れ込んだ女性が、東京で培ったマーケティング・プ ランナーとしてのスキルを活かして、地域のウェブ情報サイト「月刊しまね iwami マガジ ン」の編集や、 「田舎暮らしツアー」等の定住・交流促進プログラムの企画・運営、またコ ミュニティビジネスの開発支援など、無人駅であった「さくらえサロン」を拠点に、豊か な地域資源を活かした地域の活性化(地域をプラスにする「夢おこし」活動)に取り組む ようになった。 平成 16 年桜江町と江津市の合併をきっかけに、特定非営利活動法人「結まーるプラス」 を設立し、これまでの、活動に加えて、マイナスに向かう流れをゼロに戻すために、集落 の荒廃を防ぐための「空き家・空き地の有効活用」、「自衛ネットワーク」などの「まちづ くり」活動にも取り組んでいる。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●I・U ターン者の都市の感性と、地元の素材や伝統の技とのコラボレート 「田舎暮らしツアー」などの定住促進活動によって I・U ターンしてきた都市の感性と、 地元の素材や伝統の技を融合させ、ユニークな商品を生み出している。地域住民は地元の 素晴らしさに気付かず、一方、都市住民はスローライフに魅力を感じる。そのコラボレー トから新しい地域の宝物が生まれている。 ●活動拠点は JR の無人駅を活用 活動拠点である「さくらえサロン」は、無人駅である JR 三江線・川戸駅を旧桜江町が JR 西日本から無償譲渡され、NPO に貸与されている。活動拠点を確保するため、旧町の協力を 得るなど、関係機関や代表者の人脈を活かしている。 ●各地の講演会やマスコミを通じて全国的にネットワークを拡大 代表者は、各地の講演会等からの講演依頼やマスコミ関係者からの取材依頼が多く寄せ られており、これらの全国的な人々との出会いによって活動のネットワークを広げている。 ●次のステップとして、新たに LLP(有限責任事業組合)を創設 これまでのコミュニティビジネス開発支援活動を充実させ、石見地域の地域資源を全国 的に紹介するために IT を活用して、ウェブ上で「石見問屋」というサイトを運営。対象エ リアも、事業内容も、NPOの活動としては適さなくなったため、新たに LLP(有限責任事 業組合)「ふるさとマーケティング」を創設し、石見地域の総合マーケティング事業、全国 ふるさとマーケティング事業、特産品メーカー・外食産業・農業・観光関連事業との連携 を柱として、プランニング・コミュニケーション・マネージメントなどを行うことを目指 している。 資料24 団体名:有限会社京都旅企画 所在地:京都市 ホームページ:http://www.kyoto-tk.co.jp/ 主な活動:個人では手配が難しい個性的な旅行プランの提供 ■事業概要 代表の滑田氏はもともと京都の旅館の支配人であったが、(財)京都高度技術研究所が主 催する京都起業家学校の講習を受けて同社を設立した。 事業としては、京都の伝統産業・伝統文化体験 、「一見さん」のための祇園案内、京の 和菓子創作体験、大学の先生の京都学+大学見学、虚無僧(こむそう)の尺八ミニコンサー ト、茶道体験など、個人や初心者では手配の難しい京都ならではの個性的な旅行プランを コーディネートし、個人・団体・旅行会社等に販売している。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●行政支援の有効な活用 (財)京都高度技術研究所は京都市が出資するベンチャー育成機関。さらに、そこの修了 生であれば、京都市から融資が受けられるという制度を利用して、資金調達を行っている。 ●地域の起業家同士を組織化 京都起業家学校の卒業生の「同窓会」を組織し、新たな事業創出を試みている。 ●経験を生かした事業展開 旅館支配人時代に得た旅行業界などのネットワークを活用して、情報を得たり、新規事 業のアイデアを練ったりしている。また、旅館支配人時代の問題意識を踏まえ、観光客側 も受け入れ側も安心できるコーディネートの形を確立している。 (資料)有限会社京都旅企画ホームページ 経済産業省「地域プラットフォーム実践・支援事例集」 (2006 年)等より作成 資料25 団体名:株式会社出石まちづくり公社 所在地:兵庫県豊岡市 ホームページ:http://www.izushi-tmo.com/ 主な活動:出石地域の観光振興および中心市街地の活性化 ■事業概要 出石地域では、1980 年代から小京都と呼ばれるまちなみを保存していこうという住民活 動が広がっており、この活動が地域で観光振興に取り組む土壌となっていた。そのような 中で、観光協会の事業部門を分離し、観光振興および中心市街地の活性化を目的に第3セ クター方式で法人化されたのが同公社である。 現在、資本金 9,800 万円(2005 年に 4,800 万円増資) ・正社員9名、パート7名、シルバ ー人材派遣7名で、観光センター売店での特産品の販売や、有料の観光ガイド、歴史的建 造物を活用したテナント賃貸事業、空き地空き店舗有効活用事業などを通じて、地域の観 光振興と、市街地の活性化に取組んでいる。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●市民からの幅広い出資 資本金 9,800 万円のうち、豊岡市の出資が 2,000 万円、市民をはじめとするその他の株 主が 7,500 万円が出資している。当初市民から株主を募集した際は、予定していた販売枠 を上回る市民が出資を申し出た。 2005 年には増資を果たしており、行政からの出資比率は低下している。 ●まちなみ保存運動を通じた外部ネットワーク 各地の歴史的まちなみを抱えている地域と、まちなみ保存活動を通じてできたネットワ ークができており、情報交換、情報収集のチャネルとなっている。 ●テナント入居者の活動への巻き込み まちづくり活動を支える商工会のメンバーについては、テナントに入居した新しい店舗 経営者を巻き込んでいくなど若返りを図っている。 (資料)株式会社出石まちづくり公社ホームページ 国土交通省「まち再生事例データベース http://www.mlit.go.jp/crd/city/mint/htm_doc/index.html」 等より作成 資料26 団体名:トトリネット 所在地:鳥取県米子市 ホームページ:http://www.totorinet.jp/ 主な活動:水の保全、その源となる森の保全を図るための各種活動 ■事業概要 事務局長の濱田氏は、旧淀江町の地域おこしを手がける第三セクター㈱白鳳の職員とし て U ターンしてきたが、その中で森を守る活動の重要性を感じ、㈱白鳳の別働隊のような 位置づけでトトリネットを設立した。 現在は、どんぐりを用いた飼料で育てた豚を「トトリコ豚」としてブランド化し、全国 の消費者や地元のホテルに販売することが活動の中心。そのほか、飼料となるどんぐりの 収集(障害者の作業所に委託)や、森林保全の重要性の啓発活動を行っている。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●組織ごとの特長を活かした活動の展開 トトリコ豚の販売は家畜の飼育・加工そして食品の販売を伴うため、任意団体のトトリ ネットでは許認可上の壁がある。そこでトトリネットの活動はあくまで販売するための案 内窓口としての活動にとどめ、豚の飼育・加工は地域の畜産農家と連携して、豚の販売は ㈱白鳳と連携して行っており、許認可の壁を連携組織を使いながら上手に乗り越えている。 ●地域・仲間の資源を上手く活用 小さな団体の活動はホームページ制作費や印刷費などで簡単になくなってしまうが、知 り合いのウェブデザイナーやイラストレーターなどの力を上手く借りて、手弁当で活動を 助けてくれる人のネットワークを形成し、低コストで良質な活動が展開できる工夫をして いる。 ●事業の展開状況に沿った組織形態の変化 トトリコ豚の活動の広がりに備えて、収益事業を扱う合同会社を 2006 年 12 月に設立し た。収益にならない非営利の活動については引き続きトトリネットの名前で行う予定であ り、活動状況に合わせて、適切な組織の立ち上げや組織形態の移行を行っている。 資料27 団体名:特定非営利活動法人あい・あい 所在地:岡山県総社市 ホームページ:http://www2.kct.ne.jp/~aiai2002/#01 主な活動:一時サポート、送迎サポート等のファミリーサポートセンター事業 ■事業概要 (財)女性労働協会・総社市働く婦人の家主催の「保育サービス講習会」の修了生有志 が 2002 年に任意団体保育サポート「あい・あい」を結成した。0歳以上の子ども、その保 護者及び養育者に対して、保育サービス事業を行う。2002 年に特定非営利活動法人格を取 得し、総社市よりファミリーサポートセンター事業を委託されている。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●採用時にサポーターの意識・技術をチェック 「保育サービス講習会」は毎年開き、後継者の確保に努めている。その中で、提供する サービスの質を確保するため、採用時にはサポーターの意識、技術を必ずチェックしてい る。また、どのサポーターにあたっても同じレベルのサービスが提供できるように、定期 的に研修会を行い、保育サービスの質の向上に努めている。 ●医師会や協力機関との連携によって活動の幅が広がる 立ち上げ当初より総社市がしっかりと関わるなど行政や保育所、幼稚園をはじめとした 協力機関との関係づくりが早い段階からなされていた。最も特徴的なのは、医師会との協 力体制が確立されていることである。サポートドクター2名と地域の協力医院 17 箇所との 連携によって、病児・障害児サポートを行っている。 ●市内企業全てに賛助会員の勧誘を行うなど、広報活動を重視 市内にある企業約 100 社全てをスタッフが訪問し、賛助会員の勧誘を行っている。賛助 会費は企業にとって大きな負担にならず、長期間支援してもらえるようにと、一口 1000 円 に設定している。賛助会員でなくても、あい・あいのポスターやステッカーを企業内に貼 ってもらい、広報活動に努めることで事業の信用を高める工夫をしている。 ●スタッフは部を設け仕事を分業制に スタッフの仕事を分業制にし、全員に責任のある仕事を持たせることで、やる気を高め ることができている。それによって、みんなが発言できる環境が作られている。 ●地域の専門職の働き場と地域貢献の場を提供 地域の保育士、看護師等の専門職が、自身の子どもの子育てを第一にした上で、余裕の ある時間を利用して地域貢献できる働き方を提供している。 ●環境変化への対応 ファミリーサポートの利用者は増加しているが、国の施策の変更により、委託額は市の 負担のみになったことで減少している。そのため、社会福祉協議会との連携を進め、事業 の対象を高齢者にも広げることを検討している。 資料28 団体名:特定非営利活動法人きらめき広場 所在地:岡山県新見市 ホームページ:http://www.npo-kirameki.jp/ 主な活動:地域の子育て支援、指定管理による図書館の運営、その他協働のまちづくりに 関する各種事業 ■事業概要 現在図書館長を務めている旧哲西町町長が、合併を迎える地域において、公共サービス を担う担い手として NPO の必要性を感じており、旧町時代から積み立てていた基金を活用 して、NPO 法人を設立した。 事業費は約 1,500 万円(平成 17 年度)、会員数 44 名(平成 18 年 11 月現在)、登録ボラ ンティア 203 名(平成 18 年 10 月現在) 。 旧哲西町の図書館を指定管理者として管理運営が業務の中心となっている。同法人が指 定管理者となったことにより、開館日数の年間 50 日拡大(年 354 日)を実現した。このほ か、乳幼児一時預かり、福祉有償輸送サービス、地域情報誌の発行等を行っている。 現在、旧哲西町の住民が主たるサービス受益者だが、新見市の他の地区からも利用があ る。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●地域における公共サービスを考える風土の形成 旧哲西町時代から、限られた財源や地域の状況の中で、本当に必要な施設は何かといっ た議論を住民と行政が尽くしていく土壌ができており、市町村合併後も住民たちが助け合 いながら公共サービスを担おうという風土が形成されている。 ●今後の有償化を見越す 現在各種活動は無償で行っているが、組織の持続的な運営に向け、サービスの有償化を 検討している。その際にも、地域住民とよく相談し、有償にしてまで提供すべきサービス はどれか、といったことについて、議論を尽くしていく計画である。 資料29 団体名:特定非営利活動法人やまがた育児サークルランド 所在地:山形県山形市 ホームページ:http://www.yamagata-npo.net/~ikuji/ 主な活動:乳幼児やその家族及びそれに関わる個人や団体に対して、子育て支援などの活 動や事業を行う ■事業概要 代表者が自分の出産をきっかけに子育てサークルに入り、市の男女共同参画センターを 通じて県内の各子育てサークルのネットワーク化に取り組んだ。そうして活動を広げてい る際に、県と市が中心市街地における公共スペースの使い道を検討しており、その時に育 児施設を提案し、そこを活動の拠点として NPO 法人化した。 事業内容は育児サークル支援、保育サービス、子育て支援施設(あーべ)の運営、子育 て支援者の育成、子育てに係る調査研究などである。 年間の収入は 56,788 千 円、支出 51,761 千円で、常勤スタッフが1名、非常勤スタッフ が2名おり、会員数 54 名となっている。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●質の高いサービスの提供 託児施設のスタッフは保育士や看護師の資格を保持しており、子どもを預ける親に安心 感を与え、質の高いサービスの提供を可能にしているほか、育児サークルの「まかせて会 員」(要請があれば会員から子どもを預かる人)についても規定の講習メニューを用意し、 サービスの質の確保に努めている。 ●行政との協働により委託事業収入を確保 商店街の空き店舗への子育て施設導入の提案など、行政との協働の中から事業のアイデ アや活動の幅を広げ、委託事業収入という収益の柱を打ち立てている。 ●地元紙への連載執筆等を通じて情報発信 スタッフによる地元紙への連載執筆など、幅広い情報発信を行い、活動の認知度向上に 努めている。 (資料)特定非営利活動法人やまがた育児サークルランドホームページ 内閣府男女共同参画局「チャレンジサイト http://www.gender.go.jp/e-challenge/」等より作成 資料30 団体名:特定非営利活動法人日本タッチコミュニケーション協会 所在地:広島県呉市 ホームページ:http://www.geocities.jp/npojatc/ 主な活動:子どもの心と身体の両面における健康増進を図るため、タッチコミュニケーシ ョンの普及と啓発事業、その指導者育成に関する事業を行う。 ■事業概要 代表者はストレスケアに重点をおいたヨーガ教室を行う傍ら、不登校やいじめ、幼児虐 待などの子育て支援のボランティア活動を行ってきた。その経験を活かし、親子のストレ スケアに視点をおいたタッチコミュニケーション(ベビーマッサージ)の講演・講習活動 を各地で行うようになった。 現在、タッチコミュニケーションの有用性に関する講演会事業、タッチコミュニケーシ ョン実践講座、指導者養成講座などを、妊婦、子育て中の母親・父親、ターミナルケアを 必要とする患者などを対象に行っている。 このほか、乳幼児虐待と親のストレスの関係性にいち早く着眼し、産婦人科内でのタッ チコミュニケーションによる母親のストレス軽減の調査研究も行っている。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●様々な専門家からの幅広いサポート 産婦人科医、助産師、栄養士等幅広い分野の専門家が理事に名前を連ねており、専門性 に関する情報収集はもとより、産婦人科医院のスペースを利用した講習の実施など、実際 の事業面でも直接的な連携ができている。 ●マスコミを通じた知名度の向上 テレビ局等に盛んに取り上げられ、理念と活動を積極的に発信することにより、知名度 の向上につながっている。 ●多様な助成金・協賛金の活用 地元自治体や厚生労働省、地元企業等様々な主体から事業ごとに多様な助成金、協賛金 を得て活動の原資としている。 資料31 団体名:特定非営利活動法人たいむ・カプセル 所在地:岡山県岡山市 ホームページ:http://www.time-capsule.org/index. 主な活動:利用できる人を年齢や障害の有無で区別せず、0歳から高齢者まで 24 時間の福祉サ ービスを提供 ■事業概要 日本の福祉制度では、子ども、高齢者、障害者などに分かれているケアを、北欧の福祉 に倣い、利用できる人を年齢や障害の有無で区別せず、0歳から高齢者まで 24 時間誰でも 必要なサービスを提供し、既存の福祉制度では対応できない幅広いサービスを提供してい る。 当初は代表者の自宅を開放して始めたが、利用者は着実に増加し、平成 12 年に NPO 法 人格を取得した。その後平成 16 年には自宅に入りきらなくなり、自宅近くに新しく施設を 建設した。これまでにないサービスであり、マスコミにも多く取り上げられ、さらに口コ ミで利用者は増えている。スタッフは正規職員 18 名、パート 10 名で、平成 17 年度の事業 費は1億円を超えている。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●既存の福祉制度ではできないサービス提供 行政組織の縦割りを越え、利用できる人を年齢や障害の有無で区別せず、0歳から高齢 者まで 24 時間、いつでも誰でも必要なだけ利用できるサービスを提供している。 ●後継者の育成、優秀な人材の確保 当初から、代表者は事業を譲ることを前提として、後継者を育成している。そのために、 部門毎に主任を配置し、各人に責任をもたせている。また、良い人材を確保するため、採 用にあたっては人選をしっかりと行い、スタッフの給料も最低賃金をクリアしている。 ●社会貢献とビジネスのバランスを保っている 事業の継続性を持たせるため、受益者負担を原則として、地域貢献とビジネスのバラン スを保った経営がなされている。 ●活動拠点は借り入れで建設、活動設備を譲り受けで調達 活動拠点の施設建設にあたって、民間金融機関からの融資を受けている。また、福祉車 両を 24 時間テレビから譲り受けるなど、活動物品・設備の調達も工夫されている。 資料32 団体名:株式会社コミュニティタクシー 所在地:岐阜県多治見市 ホームページ:http://www.comitaku.com/ 主な活動:地域に根付いたコミュニティタクシー事業 ■事業概要 トラック会社を経営していた代表者の岩村氏は、地元の貨物運送事業者9社で協同組合 を設立し、便利屋サービス事業を立ち上げたことをきっかけに地域への関心を強く持つよ うになり、 「市民の市民による市民のためのタクシー会社」の設立を決意した。 市民タクシー構想に基づき一般市民 40 名から 1,000 万円の出資を得て設立、平成 15 年 にタクシー事業営業許可を取得した。その後、増資により資本金 2,500 万円に拡大し、福 祉事業部を分離し、「コミュニティタクシーたじみ」を設立する。 地域における市場シェアは2割を超え、1台月商 100 万円の車もある。当初 9 台であっ た車両は 18 台に増え、正社員も 19 名から 47 名に増員した。タクシー乗務員は完全固定給 制で、理念を共有するドライバー未経験女性、高齢者を積極的に採用し、またパート乗務 員の雇用も行っている。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●慣例に囚われないさまざまな施策と独自ノウハウの確立 乗務員給与を完全固定給にし、理念を共有するタクシードライバー未経験の女性、高齢 者の積極的な採用とパート乗務員を雇用するなど、タクシー業界の慣例に囚われない事業 展開を行っている。 ●企業ブランドの構築で、他社と差別化 利潤追求のみに傾倒するのではなく、「役に立つこと」「あてにされること」を喜びとし て、「ありがとうのハートフルキャッチボール」というサービスコンセプトを軸に、客本位 の徹底したサービスを提供している。これらの企業理念、コンセプトを積極的に告知する ことによって、地域住民の共感を得ている。利用者から低料金と思いやりのあるサービス が高い評価を受け、「コミタク」をブランドとして確立しつつある。 ●利用者の囲いこみと需要の掘り起こし 70 歳以上の高齢者に記名式会員証(コミタクシニアカード)を発行し、運賃の1割引き を実施しており、この高齢者割引適用カードが高齢者の間でステイタスを表すものと口コ ミで広がる等、高齢者からの支持は圧倒的である。また、学童保育クラブや飲食店などの 異業種との連携によって、需要の掘り起こしも行っている。 ●地域の特色を活かした事業活動 名古屋市のベットタウンである多治見市のタクシー利用者は、昼間が通院・買い物目的 の高齢者が大半を占め、夜間は居酒屋・スナック等の飲食店客が多い特色を活かし、飲食 店主等の協力を得ながらスナック等の飲食店に営業を集中し、飲食店客の高い評価を得る ことに成功した。 ●次のステップとして、コミュニティビジネスモデルを他地域に広めることを検討 新しい移送手段の創出を含むコミュニティタクシー事業を確立し、これらを生活支援企 業として全国に情報発信し普及させるため、フランチャイズ事業などを検討している。 (資料)株式会社コミュニティタクシーホームページ、 中部経済産業局「地域の特性を活かした創業事例のご紹介 http://www.chubu.meti.go.jp/venture/ case」等より作成 資料33 団体名:特定非営利活動法人金太郎の家 所在地:島根県斐川町 ホームページ:http://www.icv.ne.jp/~kin5110 主な活動:介護保険事業(通所介護・居宅介護支援)の他、高齢者や障害者の在宅福祉や 福祉移送サービス、子育て支援、地域交流など ■事業概要 福祉施設の勤務経験がある代表者が、自身の子育てと介護を経験し、困ったときに気軽 に駆け込んでいって利用できるようなところが身近にあることが望ましいと考え、福祉施 設勤務時代の仲間や保育士、公民館活動を共にしていきた仲間 15 人で平成 11 年に任意団 体ファミリーサポートホーム金太郎の家を立ち上げた。平成 13 年には特定非営利活動法人 の認証を受けた。 平成 13 年に斐川町から高齢者のミニデイサービス、外出支援を受託し、翌年には介護保 険事業、認知症専門型通所介護事業所を開設した。現在では、介護保険制度に基づく地域 密着型認知症対応型通所介護事業所、単独型通書架以後小規模事業所および居宅介護支援 事業所や、福祉移送サービス事業所を開設している。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●介護保険事業を活用 介護保険事業による利用料収入を収益の基盤に据えながら、介護保険事業以外の事業を 行い、地域で生活するために必要なきめ細やかなニーズに合わせたサービスを提供し、地 域のセイフティネットの役割を担っている。 ●地域のニーズに合わせて対応する 小規模で家庭的な雰囲気の中、利用者一人ひとりの思いに添ったサービスを提供するた め、サービスのメニューは特に定めず、利用者のニーズに合わせて対応している。地域の 小さなニーズや行政サービスの隙間にある地域ニーズを埋めていくことで、地域での信頼 を得ている。 ●専門職をもったスタッフの活用、活発な意見交換 スタッフは福祉施設勤務経験者や保育士等の専門職で構成されている。運営についての 会議は全員が参加し、それぞれが主体的に関われるような体制がとられ、活発な意見交換 がなされている。 資料34 団体名:特定非営利活動法人 NPO瀬戸内 所在地:岡山県瀬戸内市 ホームページ:http://www3.from-c.com/data1/heart/ 主な活動:日常生活において支援を要する人たちの援助活動を行う。 ■事業概要 もともとは地域通貨を介して、地域の住民同士の助け合いサービスのコーディネートを していたが、要介護者になるほどでもないが、ちょっとした生活支援を求めている、とい うニーズが高いことが分かり、それらができる人を仲介し、現金でその対価を得る活動を 行うようになった。 現在は、①お年寄りネットワーク事業、②参加企業の出前事業、③福祉有償運送事業と いう大きく3つの分野の事業を手がけており、①については、日曜大工や趣味の講習等、 身近な生活に関わるサービスを市民同士が提供しあう活動のコーディネートを、②につい ては、理容・美容や歯科等の出張サービスのコーディネートを、③については自治体から 福祉車両の提供を受け、メンバーが免許を取得して運送サービスを行っている。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●自分達の活動すべきポジションの確認 NPO 瀬戸内では、主に、介護保険事業や、既存の社会福祉協議会の活動、自治体の福祉 施策など、既存の福祉の枠組みの中で、境界線上にあり、なかなかサービスが行き届かな かった分野を活動の対象としている。活動の中心となる理事たちも民生委員、福祉委員な どを兼ねているケースが多く、どのような分野が NPO 活動の中で求められているかを認識 した上で、取り組みを行っている。 ●身の丈にあった事業規模の維持 NPO 瀬戸内では、有償サービスがビジネスとして採算ベースに乗っているとは言いがた く、思いを持った理事や会員の持ち出しで成り立っている面がある。一方で大きな投資等 は行わず、現在の事業規模で身の丈にあったサービスを展開しており、地味ではあるが、 地道に活動が継続されている。 資料35 団体名:株式会社奥広屋 所在地:大阪府寝屋川市 ホームページ:なし 主な活動:コンビニ、酒類・米穀小売業を手がけながら、長年の地域における「御用聞き」 としての活動を生かして介護サービス業を展開 ■事業概要 同社では 1965 年以来酒販店を営んできたが、酒販免許の規制緩和やスーパーの安売り等、 経営環境が厳しくなることを感じ取り、地域のニーズに即したビジネス分野として介護に 着目した。2000 年4月、介護保険法が施行されると同時に、社内に介護事業を行う部署と して「介護福祉課」を設立した。以降、酒販店時代からの「御用聞き」で構築したネット ワークを活かして、介護サービスを始め、介護タクシー、バリアフリー対応住宅修繕など を手がけている。 2003 年現在、資本金 1,000 万円、年商 9,800 万円(うち約半分が介護関係) 、従業員 42 名(常勤8名)となっている。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●「御用聞き」のネットワークを生かした営業活動 酒販店時代から「御用聞き」築いてきた強固な営業網をもとに、顧客一人ひとりと信頼 関係を構築しながら訪問介護、ケアプラン作成といった介護サービスのほか、介護タクシ ー等の介護関連サービスを提供している。 ●新しいニーズに対する迅速な対応 「御用聞き」の中で、家の階段に置ける手すりの設置など、バリアフリー関係の改修ニ ーズが高いことが分かると、すぐに「営繕課」を設け、対応する体制を築くなど、新しい ニーズに対して迅速な対応を行っている。 ●地元の病院との連携 介護サービスに参入するきっかけの一つに、米穀販売の取引を通じてつながりがあった 地元の病院の存在があった。介護サービスに参入するに当たり、ヘルパーが足りないとい う事態が発生すると、地元の病院と連携してヘルパー養成学校を開校させ、その卒業生か らヘルパーの採用を行って、介護サービスに参入できる体制を整えた。 (資料)(財)ふくい産業支援センター「全国の先進的サービス業事例集 http://www.fukui-iic.or.jp/center/ library/advanceservice.html」等より作成 資料36 団体名:特定非営利活動法人山口県アクティブシニア協会(AYSA) 所在地:山口県周南市 ホームページ:http://www.aysa.jp/ 主な活動:企業 OB の豊富な知識、技術、経験や人脈を活かした地元企業支援など ■事業概要 1988 年、AYSA の前進である「はってんサロン」を有志で設立し、開発型ベンチャー企 業「多機能フィルター(株)」を起業する。その後、1995 年にはってんサロンをベースに、 周南地区の企業 OB が中心となって「山口県シニア専門家発展協会」を設立、2004 年に「山 口県アクティブシニア協会」に改称し、同年 12 月に特定非営利活動法人の認証を受ける。 周南地区、宇部地区の企業 OB 等からなる正会員は約 104 名、賛助会員は 39 社である。 企業支援、人材育成、街づくり支援事業等8つの部会を設置し活動する。 人材育成として、地元の中堅・中小企業の次世代経営幹部の養成「AYSA企業経営塾」 を実施している。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●中期事業計画を策定し、目標を明確化 NPO 法人設立を契機に、組織のミッションを明確にするため、3ヵ年の中期経営計画を 策定した。 ●8つの部会を設け、担当者を置く 企業支援、人材育成、交流啓発、地域活動などの8つの部会では、それぞれ 12~13 名が コアメンバーとなって活動している。分業によって責任をもたせることで、部会長を中心 に活動が活発になされている。 ●地元企業、商工会議所との連携、ノウハウの活用 AYSA企業経営塾の講師は、OB 人材の活用や人脈を活かし、比較的安価で依頼することが できるため、受講者の参加料を低く設定できている。また、講習会の企画、運営、広報についても、 OB 人材の企業時代のノウハウを活用し、効果的に事業を行っている。 ●会議室などは、市の施設を安価で借りている 事業を行う際の講習会場や会議室は、近くにある市の施設を安価で借りることができる ため、これらを有効に活用している。 ●収益の柱となる事業を創設 2006 年度から周南人材マッチングバングを設立した。企業 OB などシニア人材に関する 有料職業紹介事業を行うため、今後有料職業紹介業の許可を得る予定。2005 年度経済産業 省の補助金を活用して意向調査を実施しデータベースを構築した。今後は事業収益の柱と して位置づけることをめざしている。 資料37 団体名:特定非営利活動法人 JCI Teleworkers’Network 所在地:徳島県鳴門市 ホームページ:http://www.jci-tn.jp/index.html 主な活動:心身の障害、高齢、育児、家族の介護などの理由で、通勤を伴う就職や終日の 勤務が困難な人たちに対して、社会参加と就労機会の拡大を支援する活動を多 角的に推進する。 ■事業概要 代表者の猪子氏は、高等学校の教師として多くの障害児と関わってきた経験から、障害 者等の就労弱者の就業問題に関心を持ち、教諭としての定年退職と同時に起業した。 地域の障害者など、通勤を伴う就職や、終日の勤務が困難な人たちを対象に、障害者等 への IT 講習会の実施、障害者の社会参加機会拡大への取り組み、障害者の就労の機会拡大 への取り組みなどを行っている。 活動場所としては代表者の自宅のほか、旧市役所出張所を講習会場や作業所として活用 している。年間事業費は約 2,000 万円で、行政からの委託費による収入が6割を占める。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●大企業の社会貢献活動とのタイアップ 「徳島 UP (アップ)プログラム」と題して、マイクロソフト社と JCI とパートナーシ ップを組み、共同でプログラムを実施している。このプログラムは、これまでの JCI の経 験とノウハウを活かし、障害者のニーズと自立のために必要なスキルを考慮したカリキュ ラムを活用したプログラムを実施するもので、IT 講習会の実施、社会参加の機会拡大の取 り組み、就労の機会拡大の取り組み、イベント・広報活動をおこなっている。 ●スタッフの主体性・責任感の醸成 スタッフはそれぞれチームに分かれて仕事を任されており、ただやらされる仕事ではな く、自ら考えて運営するという主体性と責任感が醸成されやすいマネジメントを行ってい る。 ●地元のNPO等との連携 代表自身が「とくしま NPO フォーラム・鳴門市市民活動交流研修会」の実行委員長を務 めるなど、地域の NPO のネットワーク化に努めている。 (資料)特定非営利活動法人 JCI ホームページ、関東経済産業局・四国経済産業局「地域を豊かに活性化する コミュニティビジネスのマネジメント手法に関する調査研究」2004 年等より作成 資料38 団体名:特定非営利活動法人ビジネスサポートひかわ 所在地:島根県斐川町 ホームページ:http://www.shien-senter.com/johoteikyo.html 主な活動:地元誘致企業の下請けになる地元企業の育成支援 ■事業概要 斐川町を中心とした異業種交流会「やっちゃら会」を拡大、発展し平成 14 年7月に設立 された。 地場企業・地場産業を育成・支援するため、現在約 70 名の会員に対し、産学官からのあ らゆるジャンルの情報を提供し、各種交流会、講演会、経営者向けセミナー、人材育成事 業、また、インターネットを活用した会員への積極的な情報提供を行っている。 2006 年度から地場企業の人材育成に力を入れ、地場の機械金属関連企業向けの「ものづ くり実践塾」を開講し、機械加工分野の技術者育成を行っている。 ■活動上のポイント・参考となる点 ●地域の人脈を活かして活動拠点・設備を確保している 「ものづくり実践塾」を開講し、地場企業の人材育成のための機械加工の技術指導を行 っている。事業に賛同いただいた地場企業から工作機械や設備を寄贈して頂き、事業に活 用している。技術指導会場は、斐川町が管理するインキュベーション施設である企業化支 援貸工場の空きスペースを活用している。 ●人脈を活かして事業を行う NPO 会員企業の人脈や行政と異なりある程度自由に活動できる NPO の利点を活かして、 講師の選定や機械設備の調達等を行った。また NPO による活動のため、斐川町というエ リアの制限がないため、近隣の市町からも受講企業を募集し参加してもらうことが可能で、 単なる技術指導に留まらず、企業間や受講生同士の交流の場としての役割も大きい。 ●地元企業、行政との連携 斐川町誘致企業と地元企業の交流やマッチングを促進するため、誘致企業講演会や NPO 会員交流会を定期的に開催している。NPO の事業運営は町から事業費の補助を行い、町の バックアップの下、NPO と町の協働による地場産業振興を行っている。 ●今後の「ものづくり実践塾」の展開 NPO が行う「ものづくり実践塾」は、2007 年3月に職業訓練校として県知事の認定を 受けた。自社内の人材育成をこの塾に期待する地場企業も多いため、2007 年度からはコー ス及びカリキュラムを拡充し、技能検定受験指導なども加え本格的に技術指導を行う予定。 資料39 利用できる支援機関等 ■NPO・コミュニティビジネスに関する中間支援組織(中国局管内) 名称 URL サービス内容 助成情報の提供、ブログを通じた情報提供、 とっとり NPO ネ http://tnn.sblo.jp/ メーリングリストを通じたネットワーク形 ットワーク 成支援等。 公認会計士、税理士等による各種専門相談 しまね NPO 活動 http://www.shimane-furekan. (無料)、イベント・ボランティア募集の案 支援センター or.jp/npo/index.html 内等。 基金等各種支援制度の案内・紹介、セミナー 岡山 NPO センタ http://www.fukushiokayama.o の開催。このほか県内・県外の支援組織・団 ー r.jp/okayamaken/npo/npo/ 体へのホームページのリンクが充実。 ひろしま NPO セ 各種助成制度の案内・紹介、インキュベート http://www.npoc.or.jp/ ンター 共同事業所(貸しオフィス)の案内・運営等。 情報提供、交流コーナーの設置・運営、相談・ http://www.kenmin.pref.yama やまぐち県民活動 助言、研修・講座等の開催、貸しスペースの guchi.lg.jp/center/index.ht 支援センター 提供等。運営するサイト「山口県県民活動ス m ーパーネット」は支援情報等が充実。 ■NPO・コミュニティビジネスに関する中間支援組織(中国局管外) 名称 URL サービス内容 シーズ=市民活動 助成金情報、支援情報の提供、NPO 活動に を支える制度をつ http://www.npoweb.jp/ 関する調査研究、質問・相談事業等。 くる会 ボランティアと 全国のイベント情報の提供、NPO 関連の発 NPO のコミュニ http://www.viva.ne.jp/ 行物のデータベースの提供等。 ティサイト ViVa! あらゆる種類の助成情報を提供。「NPO・市 財団法人助成財団 民活動のための助成金応募ガイド」や.「助 http://www.jfc.or.jp/ センター 成団体要覧 民間助成金ガイド」等を発行。 コミュニティビジ コミュニティビジネス支援サイトの運営、講 ネスサポートセン http://www.cb-s.net/ 座の企画・実施。ホームページでは支援情報 ター へのリンクが充実。 商店街、サービス業等分野別に中小企業の起 J-Net21(中小企業 http://j-net21.smrj.go.jp/i 業・経営革新等の成功事例の紹介。助成・支 ビジネス支援サイト) ndex.html 援情報等の提供。 ■行政機関のNPO・コミュニティビジネスに関する支援窓口(中国局管内) 名称 URL サービス内容 http://www.pref.tottori.jp/ 法人認証手続き、各種助成の紹介、アドバイ 鳥取県企画部協働 kyoudousuishin/npo/index.ht ザー派遣等支援制度の紹介等。 推進課 m 法人認証手続き、各種助成の紹介、優秀な活 島根県環境生活部 http://www.pref.shimane.lg. 動の表彰等。 環境生活総務課 jp/npo/ NPO 活動推進室 法人認証手続き、岡山県ボランティア・NPO 岡山県生活環境部 http://www.pref.okayama.jp/ 活動支援センターの運営(指定管理者へ委 県民生活課 seikatsu/kenmin/kenmin.htm 託)。 岡山県産業労働部 http://www.pref.okayama.jp/ コミュニティビジネスに関する支援制度、支 資料41 名称 新産業推進課 広島県県民生活部 文化県民協働室 NPO・ボランティ アグループ 山口県環境生活部 県民生活課 URL sangyo/shinsansui/cd/index. html サービス内容 援機関の紹介。 法人認証手続き、各種研修会の案内等。 http://www.pref.hiroshima.j p/kenmin/seibun/volunteer/ http://www.pref.yamaguchi.j p/gyosei/kenmin/index.htm 資料42 法人認証手続き等。 本調査の検討体制 本調査では、広島大学大学院社会科学研究科マネジメント専攻 戸田常一教授を委員長とする 「少子高齢化時代に対応した地域経営手法等検討委員会」を設置し、3回の会議を開催し、調査 内容、現状・課題等の分析結果、求められる支援策等について、議論を行った結果を踏まえて、 とりまとめを行ったものである。 少子高齢化時代に対応した地域経営手法等検討委員会委員・事務局 ■委員 国立大学法人広島大学 大学院社会科学研究科マネジメント専攻 教授 戸田 常一 (委員長) 国立大学法人山口大学 大学教育機構学生支援センター 助教授 平尾 元彦 (副委員長) 中國新聞社 論説委員 増田 泉子 株式会社アイ.レンタル 代表取締役 重道 泰造 株式会社ハーティア 代表取締役社長 森 啓二郎 特定非営利活動法人大山中海観光推進機構 理事長 石村 隆男 特定非営利活動法人がいなネット 小田 貢 理事長 島根県中山間地域研究センター 企画情報部 地域研究グループ 主任研究員 有田 昭一郎 浜田市 市民福祉部子育て支援課長 渡部 恵子 笠岡市 政策部 協働のまちづくり課 海援隊グループ 副統括 守屋 基範 中国経済産業局 産業部 参事官 (投資交流・サービス担当) 田中 義則 ■事務局 中国経済産業局 総務企画部 参事官 (総合戦略立案担当) 三菱UFJリサーチ&コンサルティング㈱ 政策研究事業本部 研究開発第2部 資料43 吉田 敬 企画係長 小川 恭宏 計画係長 藤村 俊文 主任研究員 秋山 仁 研究員 沼田 壮人 研究員 林 佳奈 個別委員会の実施状況 個別委員会の実施状況 本調査では、本委員会の下に3つの個別委員会を設け、新たに育児支援サービスに取り組 もうとする3事業者(企業、NPO、自治体)のプロジェクトについて、事業化に向けた検 討を行った。 個別委員会の実施状況は以下のとおり。 1.次世代学童保育ステーション開設事業(広島市) 民間事業者による学童保育所の開設。既存の学童保育サービスにはない各種サービス を実施する。 (1)実施日時・場所 ①第1回 日時:平成 18 年 10 月 25 日(水) 14:00~16:10 場所:広島市まちづくり市民交流プラザ 4C会議室 ②第2回 日時:平成 18 年 12 月 18 日(月) 14:00~16:30 場所:中国経済産業局 第2会議室 ③第3回 日時:平成 19 年2月 16 日(金) 14:00~16:00 場所:中国経済産業局 第3会議室 (2)参加者 ・コンソーシアムメンバー(㈱アイ.レンタル、NPO法人広島県環境保全創生委員会、 大地テクノロジー㈲) ・NPO法人健康サービス産業振興機構 ・中国経済産業局 ・三菱UFJリサーチ&コンサルティング㈱ 2.タッチ・ネットサービス事業(広島県呉市) 施術する側もされる側も、同時にお互いのストレスが軽減できる特別なスキンシップ 方法である「タッチ・コミュニケーション」を産後間もない母親を対象に、訪問型で 教授する。 (1)実施日時・場所 ①第1回 日時:平成 18 年 11 月2日(木) 14:00~16:00 資料45 場所:呉チャレンジ・コア 会議室 ②第2回 日時:平成 18 年 12 月 13 日(水) 14:00~16:45 場所:中国経済産業局 第3会議室 ③第3回 日時:平成 19 年2月2日(金) 14:00~16:15 場所:中国経済産業局 第3会議室 (2)参加者 ・コンソーシアムメンバー(NPO法人日本タッチ・コミュニケーション協会、㈱ガリ バープロダクツ、三洋薬品工業㈱、㈱ブロックライン、NPO法人ひろしまNPOセ ンター) ・(財)くれ産業振興センター ・NPO法人健康サービス産業振興機構 ・中国経済産業局 ・三菱UFJリサーチ&コンサルティング㈱ 3.島根県東出雲町と一体となった企業参画による地域一体型子育てサービス事業 (島根県東出雲町) 町内の病院と連携した病中・病後児の保育や、ファミリーサポートセンターと町内の デイサービス施設における託児など、子どもや親の緊急時のサポートを実施する。 (1)実施日時・場所 ①第1回 日時:平成 18 年 11 月8日(水) 14:00~16:00 場所:東出雲町保健相談センター ②第2回 日時:平成 18 年 12 月 20 日(水) 14:00~16:10 場所:東出雲町保健相談センター ③第3回 日時:平成 19 年2月7日(水) 14:00~16:10 場所:東出雲町保健相談センター (2)参加者 ・コンソーシアムメンバー(㈱システム工房エム、社会福祉法人草雲会、東出雲町) ・NPO法人健康サービス産業振興機構 ・中国経済産業局 ・三菱UFJリサーチ&コンサルティング㈱ 資料46
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