CSR Report 2008 CSR Report 2008 社長メッセージ 社長メッセージ 2007年度は、 4ヵ年の新中期計画「JUMP2010 」の CSR (Corporate Social Responsibility) について 初年度であり、 原油価格の高騰や急激なドル安・円高 は、 その重要性を認識し、各部門の最高責任者で構 などの厳しい環境の中、 目標達成に向けた取組みに 成するCSR会議を通じて、 RC活動と企業倫理を両軸 注力しました。この結果、 業績面では当初計画を上回 とした取組みを継続しています。 CSR会議を発足して ることができました。 また、 将来に向けた経営基盤の整 5年が経過しました。当社にとってのCSR活動はどうあ 備に関する施策として、 次期成長事業分野では精密 るべきかをさらに幅広く再確認する時期にきています。 加工研究所の新設、環境・エネルギー分野では燃料 PDCAを確実に回して一層取組みを充実させ、 JSR 電池材料のパイロット設備の新設やリチウムイオンキャ らしい社会貢献の姿へと発展させた活動として推進し パシタ事業への進出、加えて先端リソグラフィ材料工 ていきたいと思います。様々な企業において、 相変わら 場新設の決定などを積極的に実行しました。 ずコンプライアンスに関わる不祥事が報道されています。 米国における 「サブプライム問題」に端を発した金融・ 社会が求めるレベルはますます高くなってきていますが、 資本市場の混乱、 さらなる原油価格の高騰など事業 一層の努力と誠意を持って社会からの要請に応えて 環境はますます厳しい状況になっています。事業課題 いきたいと思います。 経営 会社概要・売上高および経常利益 JSR中期経営計画 JSR製品紹介 2007年度トピックス 企業理念・経営方針 経営における取組み ◆コーポレートガバナンス ◆RC推進体制 ◆コンプライアンス 当社は、 昨年12月に創立50周年という、 JSRの歴史 りたい姿に向け「JUMP2010 」の達成を目指してまいりま の中における一つの節目を迎えましたが、 これからも、 す。 積極的 法の遵守、 環境・安全の維持・向上はもとより、 当社の企業理念は、 「新しいマテリアルを提供し、 そ な情報開示、誠実な顧客対応など、企業の社会的責 の価値により、 豊かな人間社会の実現に貢献する」こ 任を着実に果たし、 ステ−クホルダーの皆様の信頼に とです。この理念の実現に向け総力をあげて取組みま 応えてまいります。 すが、 その取組みにあたって「法の遵守」、 「環境・安 全の確保」、 「社会的に公正な行動」は、 いかなる時も 忘れてはならない大前提であります。 推進項目・目標と2007年度の実績 環境会計 環境保全活動 環境負荷の低減 国際事業における環境・安全の確保 2008年6月 取締役社長 ! !! !" JSRグループ企業のRC活動 !& 可能にすること」 を企業の責務と考え、 1995年よりレスポ 第三者検証 意見書 (RC)活動に取組んできました。このRC ンシブル・ケア 環境・安全の取組みの歴史 の活動にあたっては、 重要な経営の課題として位置づ け、 経営会議と同じメンバーによるRC推進委員会を定 いて審議し、 次の新たな課題に取組むといったPDCA を確実に廻した活動を推進しています。活動結果に 4 レスポンシブル・ケア レスポンシブル・ケア 4 とは「化学物質を製造し、 ま たは取り扱う事業者が、自己決定、自己責任の原則 ついては、 本レポートおよび工場版レポートで紹介して に基づき、化学物質の開発から製造、流通、使用、 おりますが、 今後も継続的な取組みにより、 一層のパフ 最終消費を経て廃棄に至る全ライフサイクルに ォーマンス向上を目指します。 わたって『環境・安全』を確保することを経営方針 において公約し、安全・健康・環境面の対策を実行 し、改善を図っていく自主管理活動」をいいます。 & 社員のために 顧客のために 株主・投資家のために 地域・社会のために 株式会社 JSR マイクロテック 目標・中期計画等を策定し、 さらに一年間の成果につ " % % 社会 当社では、 化学産業の一員として「持続的な発展を 期的に開催しています。環境・安全・健康に関する方針・ 環境 をしっかりと把握して具体的なターゲットを定め、的確 な施策によりこれらの課題の解決を図り、 2015年のあ ! " # $ % " " ■編集内容について 本文は、前年度と同様にCSRレポートとして、「経営」「環境」「社会」の3分類 にて編集しています。また、一部に従業員の声をとり入れ、JSRの顔が見える レポートを目指しました。 ■表紙について 2006年よりCSRレポートとして発行している本レポートの表紙デザインは、 「JSR を支えるCSR」を表し、透明な企業姿勢を示す「JSR」から「CSR」の影が 伸びているビジュアルを展開しています。初年度の2006年度は種を撒き、 2007年度は小さな花が咲き、3年目の本年度は活動が実となって、次のステ ージへはばたいている状況を表現しています。次世代を担う子供が未来をみ つめる先には、当社のオリジナルキャラクター「分子くん」を登場させています。 ■開示範囲 本レポートでは四日市工場、千葉工場、鹿島工場、四日市研究センター、精密 加工センター、筑波研究所の2007年4月から2008年3月までのデータを集計 しています。但し、 JSRグループ企業データの一部を含みます。また、一部200 8年4月以降のトピックスも掲載しています。 経 営 ● 会 社 概 要 ・ 売 上 高 お よ び 経 常 利 益 / J S R 中 期 経 営 計 画 会社概要・売上高および経常利益 JSR中期経営計画 JSRは、 2010年のありたい姿の実現を目指し、ホップ・ステップ・ジャンプの3つの段階を想定し、中期経営計画を推 会社概要 会 社 名 設 立 従業員数 資 本 金 売 上 高 営業利益 営業品目 進してきました。2002年度開始の「JSRevolution」、 2004年度開始の「JSRevolutionⅡ」に続き、 2007年度より JSR株式会社 1957年12月10日 2,986名(単独) 5,122名(連結) /2008年3月31日現在 233億円(2008年3月31日現在) 2,781億円(単独)4,070億円(連結)/2007年度 459億円(単独) 600億円(連結)/2007年度 石油化学系製品 JUMP2010 」 開始した中期経営計画はさらなる飛躍(JUMP)を目指す段階と位置づけて「 としました。 本中期計画の期間は2007年から2010年の4年間とし以下の3項目に注力します。 ① 多角化事業の更なる成長 ② 石油化学系事業の収益拡大 ③ 次期成長事業及び多角化事業での新規製品の創出 そして2015年に向けて先進化学企業として、さらなる成長を続けてまいります。 エラストマー: 汎用合成ゴム、機能性特殊ゴム、熱可塑性エラストマー等 エマルジョン: 紙加工用ラテックス、一般産業用ラテックス、 アクリルエマルジョン等 合成樹脂: ABS樹脂、AES樹脂、AS樹脂、合成樹脂の着色加工品等 2015年に向けた当社の目指す技術・事業領域について ファイン製品・その他 半導体製造用材料: フォトレジスト、CMP材料、実装材料、反射防止膜等 フラットパネルディスプレイ用材料: 液晶ディスプレイ用材料、 プラズマディスプレイ用材料等 光学材料: 光ファイバー用コーティング材料、機能性コーティング材料、反射防止膜材料、耐熱透明樹脂及び機能性フィルム等 機能化学品: 高機能コーティング材料、多機能高性能分散剤、工業用粒子、 メディカル関連粒子等 【JSR事業所一覧】 本社 名古屋ブランチ 四日市工場 千葉工場 鹿島工場 四日市研究センター 精密加工センター 筑波研究所 スイス支店 上海事務所 台湾事務所 〒104-8410 東京都中央区築地5-6-10 (TEL. 03-5565-6500) 〒450-0003 愛知県名古屋市中村区名駅南1-16-28 〒510-8552 三重県四日市市川尻町100 〒299-0108 千葉県市原市千種海岸5 〒314-0102 茨城県神栖市東和田34-1 〒510-8552 三重県四日市市川尻町100 〒510-8552 三重県四日市市川尻町100 〒305-0841 茨城県つくば市御幸が丘25 JSRは、石油化学分野のエラストマー事業から出発し、 加え、成長の期待できる次世代のエレクトロニクス、表 現在では情報通信分野等の様々な事業分野において 示、光学、環境エネルギー、メディケア等の各分野にお 優位性のある素材、技術をもとに全世界に事業展開し いて、新たな材料、技術の開発と、事業の展開を目指し ております。2015年に向けては、従来の材料、技術に ていきます。 2015 年に向けた技術・事業領域 情報通信 上海虹彩塑料有限公司(中国) JSR AMERICA, INC.(アメリカ) JSR Micro N.V.(ベルギー) 錦湖ポリケム(株) (韓国) (アメリカ) ELASTOMIX (THAILAND)CO., LTD.(タイ) JSR Micro, Inc. JSR Micro Korea Co., Ltd(韓国) 日密科偲橡膠(佛山)有限公司(中国) JSR Micro Taiwan Co., Ltd(台湾) 天津国成橡膠工業有限公司(中国) TECHNO POLYMER HONG KONG CO., LTD. (中国) Techno Polymer (Shanghai) CO., LTD.(中国) Techno Polymer (Thailand) CO., LTD.(タイ) TECHNO POLYMER AMERICA, INC.(アメリカ) 3,500 2,500 2,000 1,500 1,000 0 単独 3,658 連結 3,382 3,000 2,323 45% 42% 2,498 44% 18% 7% 6% 31% 32% 2005 多角化事業 (ファイン製品・その他) 合成樹脂事業 2,781 エマルジョン事業 20% 2006 次期成長 2010 次世代 環境エネルギー 材料 次世代探索 2015 環境エネルギー JSRグループのミッション 17% エラストマー事業 6% 32% 2007 (年度) 650 600 550 500 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0 ていきます。 営業利益 (億円) 4,070 4,000 メディケア 周辺拡張 2006 て、ステークホルダーへ貢献し、企業価値の最大化を図っ 売上高 (億円) 環境 エネルギー 材料 JSRは、各部門のミッションを確実に遂行することを通じ 売上高および営業利益 4,500 表示材料 電子材料 高分子技術 エラストマー TPE 合成樹脂 次世代 エマルジョン メディカル 光学材料 機能化学品 材料 メディケア材料 次世代 光学材料 海 外 日本ブチル(株) (株)JSRマイクロテック (株)エラストミックス (株)ディーメック 九州ゴム加工(株) JSRオプテック筑波(株) ジェイエスアール クレイトンエラストマー(株)JSR物流(株) テクノポリマー(株) JSRエンジニアリング(株) 日本カラリング(株) 日合工業(株) (株)エクセル東海 JSRトレーディング(株) (株)イーテック JSRサービス(株) JSRマイクロ九州(株) JNTシステム(株) 日本特殊コーティング(株) 次世代 表示材料 高分子&精密加工技術 (連結子会社全28社および持分法適用会社全5社) 【JSRグループ一覧】 国 内 次世代 エレクトロニクス 材料 561 600 552 534 431 459 単独 連結 429 456 株主 事業 部門 株 主 ●持続的な事業の成長と新事業の創出により、株主価 値を創造し続ける企業に 社 会・環 境 ●地域と共生し、地球の未来の為にCSRを実践する 企業に 2005 2006 2007 (年度) 戦略 部門 ステークホルダーへの貢献 顧客・消費者 ●世界の顧客が求める製品と技術をタイムリーに提供 できる信頼される企業に 社員 社会・ 環境 JSR 管理 部門 R&D 部門 生産・ 品質部門 顧客・ 消費者 社 員 ●社員が社会規範に則り、安全な環境と公平な評価・ 処遇の下で誇りを持って働ける企業に ! 2007年度トピックス 経 営 ● J S R 製 品 紹 介 / 2 0 0 7 年 度 ト ピ ッ ク ス 「JMエナジー株式会社」設立 当社は、リチウムイオンキャパシタ事業を目的とし 条件下でも電極と電解液の反応が起こりにくく、安 て、 2007年8月に「JMエナジー株式会社」を設立 全性が高いことも確認されています。 しました。 従来の蓄電池では無駄にされていた瞬間的な大き キャパシタは蓄電デバイスの一種で、化学反応で なエネルギーの有効利用を可能にするリチウムイ 電気を蓄える蓄電池と異なり、瞬間的に大きなエ オンキャパシタは、エコノミーとエコロジーの融合 ネルギ ーを蓄え、放出することが可能で、繰り返 を可能にする、有望な蓄電デバイスと言えます。 し寿命が極めて長いという特性をもっています。 この特性を利用して、自動車、電源・電力、太陽光・ 風力発電、産業機械、事務機器など幅広い分野で 用途展開が進められています。 (半導体用材料・ ディスプレイ用材料) 新会社が取組むリチウムイオンキャパシタは、従来 の電気二重層キャパシタをエネルギー密度、定格 電圧で上回っていることから、大容量化やコンパク ト設計が可能となり、蓄電デバイスとしての応用範 囲が飛躍的に広がることが期待されます。過酷な 1 1 1 創立50周年記念事業 当社は、 2007年12月10日に創立50周年を迎えま の強みである「技術」と「人材」にさらに磨きをかけ、 した。社業発展にお世話になった事業所所在地の 事業領域を拡張して一層の成長を遂げることを目 自治体や地域の皆様への謝意を表すと共に、当社 指して、記念事業を実施しました。 1.地域貢献活動 <四日市工場地域>(2007年11月24日) ①三重県:県立図書館へ化学専門書などを中心とし た「JSR文庫」 (専門書等約850冊)を寄贈 ②四日市市: 消防用車両(火災原因調査車1台、防 災指導車2台)を寄贈 ③近隣自治会に液晶テレビを寄贈 2.社員教育設備の拡充 主要3工場に研修センターを新設し、 3拠点での教育環境 の整備・充実を図り、技能伝承などの促進を図ります。 燃料電池(電解質膜) 2 1 2 リチウムイオンキャパシタ <千葉工場地域>(2007年11月30日) ①市原市:障害者送迎用車両1台を寄贈 ②市原市役所および工場近隣の小学校、公共施設に 液晶テレビを寄贈 <鹿島工場地域>(2007年12月27日) ①神栖市:LED式電光表示機を寄贈 四日市研修センター(2007年3月22日竣工) 千葉研修センター (2007年11月29日竣工) 鹿島研修センター (2007年11月29日竣工) 3.研究開発・製品開発施設の新設 ①基礎研究充実の為の研究所*を建設 (2007年3月28日竣工) *近畿大学分子工学研究所JSR機能材料リサーチセンター ②四日市地区に精密加工研究棟を建設 (2007年12月5日竣工) 4.企業スローガンの制定 企業ブランドの価値向上を目指し、新たに企業スローガ ン『可能にする、化学を。』を制定しました。 タイヤ資材、液晶素材など、製品を使用した際に省エネルギー 自動車・家電の部品リサイクルを可能にした熱可塑性エラスト 効果のある素材を提供しています。 マーなど、 リサイクルに効果的な素材を提供しています。 「JSR文庫」寄贈 (四日市工場地域) " # 経 営 企業理念・経営方針 ● 企 業 理 念 ・ 経 営 方 針 / 経 営 に お け る 取 組 み 経営における取組み 企 業 理 念 Q A 新しいマテリアルを提供し、 その価値により、 豊かな人間社会(人・社会・環境)の実現に貢献します。 2007年度は中期計画「JUMP2010 」の初年度にあたりますが、どのような 取組みを行いましたか? 精密加工研究所の新設、燃料電池材料のパイロット設備の新設や、リチウムイオンキャパシタ 事業への進出、さらに先端リソグラフィ材料工場新設の決定などを積極的に実行しました。 コーポレートガバナンス 当社は、企業理念を着実に実現しうる企業として、経営の 2005年度より、経営の意思決定・監督機能と業務執行機 効率化、透明性、健全性の維持により、継続的に企業価値 能を分離し、経営および業務執行に関わる意思決定と業 を創造し、全てのステークホルダーから信頼され、満足い 務遂行のスピードアップを図るとともに、監督機能を強化 ■常に「変革」に挑戦し、 グローバルに「進化」を続ける、技術オリエンテッドな企業を目指します。 ただける魅力ある企業の実現を目指しています。 することを目的に、執行役員制度を導入しております。ま ■経営の効率を高め、透明性、健全性を追求し、 ステークホルダーから信頼される企業を目指します。 当社は、監査役制度を採用しており、現状の経営システム た、当社グループ全体の内部監査機能を担当する部門と ■地球の未来のために、 レスポンシブル・ケアを実践していきます。 を最大限に機能させることにより、公正、透明、かつ迅速 して各執行部門と独立した組織として、監査室を設けて な経営執行を実現したいと考えます。 います。 経 営 方 針 安全、環境、品質、製品安全 に関する経営方針 安 全 企業倫理についての 基本的な考え方 ■社会に対する貢献と責任 無事故、 無災害の操業を続け、 従業員と地域社会の 安全を確保し、 社会との共生を図ります。 環 境 製品の開発から廃棄までの全ライフサイクルにわたり 環境負荷を低減し、 環境の保全に努めます。 品 質 顧客が満足し、 且つ安心して使用できる品質の製品 とサービスを提供します。 製品安全 原料から製品までの安全性を確認し、 関係する全て の人々の健康保護と財産の保全に努めます。 われわれは、 法令を遵守し、 社会の責任ある一員とし て事業活動を行い、 良き企業市民として社会に貢献 します。 また、 環境の保全と安全の確保に努め、 社会 との共生を図ります。 ■株主に信頼される経営 われわれは、 株主に対して適時適切に情報開示をす ることにより、 透明度の高い経営を行い、 また、 企業価 値の増大に努めて、常に株主から信頼を得るよう努 めます。 ■顧客その他取引関係者に対するサービスの 提供と責任 われわれは、全ての取引先に誠意を以て接し、常に 公平・公正な取引関係を維持するとともに、 質の高い サービスを提供します。 ■社員の人格と個性の尊重 われわれは、社員の人格と個性を尊重し、差別のな い安全で働きやすい職場環境の確保に努めます。 レスポンシブル・ケア実施宣誓書 ■会社との関係 当社は、社団法人 日本化学工業 協会が定めた「環境・安全に関す る日本化学工業協会の基本方針」 に従って、 レスポンシブル・ケアを実 施致します。 われわれは、 全てのステークホルダーに対する責任と して、 社会的信用や会社の品格等の無形のものも含 むあらゆる企業価値の毀損を防止するように努めます。 JSRグループ企業倫理要綱より抜粋 2005年4月1日、当社は「JSR企業倫理要綱」を「JSRグループ企業倫理要綱」に改定しま した。詳細は、P.9をご覧下さい。尚、倫理要綱全文は、当社ホームページに掲載しています。 株 主 総 会 報告 監査役会 情報 報告 監視・報告 報告 取締役会 報告 代表取締役 経営会議 CSR 戦略課題会議 レスポンシブル・ケア推進委員会 情報 監査室 会計監査人 会計監査 企業倫理委員会 内部監査 執行役員 業務執行部門 経営システム 取締役会 取締役会は、 9名の取締役からなり、業務執行に関する重要事項を審議し、議決 致します。原則として毎月1回開催し、社長が議長を務めております。また、社外監 査役3名を含む監査役5名が出席し、意見陳述を行っています。 経営会議 経営会議は、経営計画にかかわる事項の審議ならびに各部門の重要な執行案件 について審議します。経営会議に付議された議案のうち必要なものは、取締役会 に上程され、 その審議を受けております。経営会議は、社長、副社長、専務取締役、 常務取締役および社長の指名する取締役・上席執行役員・執行役員をもって構 成し、意思決定の迅速化と業務運営の効率化を図り、重要な業務執行への対応 を行っております。原則として週1回開催し、社長が議長を務めています。 戦略課題会議 戦略課題会議は、取締役会や経営会議を補完し経営の基本政策および経営方 針にかかわる事項ならびに個別案件の背景にある基本方針、事業戦略の変更に ついて前広に深掘りした討議を行い、取締役会、経営会議の審議に反映させて います。戦略課題会議は、社長、副社長、専務取締役、常務取締役及び取締役を もって構成し、原則として毎週1回開催し、社長が議長を務めております。 情報開示方針委員会 8 詳細はP. 2008年3月31日現在 監査役会 監査役会は、社外監査役3名を含む5名の監査役によって構成し、監査役会規程 に基づき原則毎月1回開催し、重要事項について報告、協議、決議を行っています。 取締役会のほか経営会議等の重要な会議に出席し、重要な意思決定の過程お よび業務の執行状況の把握に努めるとともに、会計監査人または、取締役もしく はその他の者から報告を受け、協議のうえ監査意見を形成しています。 監査室 監査室は、JSR本体およびグループ企業の内部統制システムが下記の目的を達 成するために有効に機能しているかどうかを監査し、評価の上、改善に向けての 指摘、提言、助言を行います。 ●事業経営の有効性と効率性を高めること ●財務報告の信頼性を深めること ●事業経営に関わる法規や社内ルールの遵守を促すこと 情報開示方針委員会 より的確な情報開示の実現および社内認識の共有化を目的に、情報開示に関す る開示方針を協議、決定する情報開示方針委員会を設置しています。情報開示 IR担当専務取締役で構成し、必 方針委員会は、社長、副社長、 CSR活動・広報・ 要に応じて議題の関連部署役員・部長を指名、召集いたします。開催時期は、適 宜必要に応じて開催し、CRS活動・広報・ IR担当専務取締役が委員長を務めてい ます。 上記は、国内・海外のグループ企業も対象とする。 6 7 経 営 RC推進体制 ● 経 営 に お け る 取 組 み コンプライアンス 1)企業倫理活動 取締役会 代表取締役 CSR(社会的責任等)への 取組みについて 2003年6月、当社では、 コンプライ アンスへの姿勢を明確にし、 かつ その内容を充実させることを目的 としてCSR会議を発足させました。 CSR 議 長 CSR担当役員 メンバー 関係部門担当役員 役 割 ■現行のレスポンシブル・ケアと企業倫理に掛かる 活動内容の充実および新たな課題への取組みの拡大 ・レスポンシブル・ケアおよび企業倫理に関する事柄の周知・徹底・実施 ・コンプライアンス活動の充実 ・危機発生時の初期対応の指示 レスポンシブル・ケア推進委員会 委 員 長 副委員長 委 員 役 割 企業倫理委員会 社長 レスポンシブル・ケア担当役員 経営会議メンバー ・レスポンシブル・ケア年次実施計画の審議および 実施の促進、基本方針・目標の設定および見直し ・レスポンシブル・ケア年次実施報告書の評価・承認 および日本レスポンシブル・ケア協議会への提出 ・レスポンシブル・ケア内部監査の実施 PLP部会 安全部会 品質保証部会 委 員 長 企業倫理担当役員 委 員 関係部長 役 割 ・当社およびJSRグループ企業における 企業倫理の確立と企業不祥事発生の防止 事業所安全委員会 委 員 長 委 員 役 割 事業所環境委員会 事業所所長 関係部署長 ・関係する環境保全事項の実施 ・環境内部監査の受審、事業所内部監査の実施 ・環境外部監査(ISO14001)の受審 ・コミュニケーションの推進(地域) 環境部会 環境保安統括会議 部 会 長 レスポンシブル・ケア担当役員 部 会 員 事業所所長、関係部長 役 割 ・環境・安全事項の実行 ・環境・安全内部監査の実施、結果の総括 議 長 環境安全部長 メンバ ー 事業所環境保安担当部署長 役 割 ・環境、保安、労働安全衛生、製品安全、化学品安全 に係わる事項の検討、具申 当社は、 1999年に「JSR企業倫理要綱」を制定し、全役員 企業倫理に対する認識を 及び全従業員が、法を遵守し品位と節度ある清廉な行動 深めることができました。 の実践に努めてきました。その後2004年度にJSR全役 また、国内のグループ各社 員及び全従業員に対し、企業倫理の理解度、浸透度、組織 の構成員に対し、企業理念 風土などに関して企業倫理意識調査を実施し、その結果 や経営方針、企業倫理要綱 を踏まえたうえで、 2005年4月「JSRグループ企業倫理 要綱」として改定しました。JSRグループ全体が対象で の理解度や企業倫理意識、 企業倫理研修(本社) 企業風土について調査す あることを明確にし、個人情報保護法や下請法、さらに児 る「JSRグループ企業倫理意識調査」を実施しました。 童労働・強制労働の禁止なども追加して充実を図ってい その分析結果に基づき各社ごとにフォローアップ計画を ます。また、海外グループ企業向けに、英語訳版、中国語 策定し、企業倫理の一層のレベル向上を図っていきます。 訳版の「JSRグループ企業倫理要綱」を用意し、それを さらに事務局が、海外も含めたグループ各社を巡回し企 ベースに各国の法令、文化、慣習等を考慮して各社にお 業倫理に関する状況についてヒアリングを行うなど、 グル いて要綱を作成しました。 ープ全体のレベルアップに努めています。 2007年度は、企業倫理に関する専門家を講師に迎え、 今後も、企業倫理の浸透と意識の向上を図るため、さら JSRグループの管理職全員が企業倫理・コンプライアン なる工夫と努力を重ねていきます。 スの重要性と実践上のポイントについての学習と不正行 尚、 「JSRグループ企業倫理要綱」の全文は、当社ホーム 為発生時の対応についてグループディスカッションを行い、 ページにて公開しています。 2)企業倫理委員会への報告 当社では、 「JSRグループ企業倫理要綱」の遵守に関す 内容に対する会社の対応を通報者本人にフィードバック る何らかの問題に気づいた場合には、企業倫理委員会へ するよう、万全を期しています。 通報を行うことができる仕組みを導入しています。通報 ルートは3つです。詳細は右図に記載しています。 これら全てにおいて、情報提供者の匿名性が確保され不 利な処遇を受けることがないようにするとともに、通報 ① JSR グループ 構成員 ② ③ ■JSR企業倫理委員会各事業所分科会 ■各グループ企業倫理委員会 ■JSR企業倫理委員会(本社) ■弁護士(社外ホットライン) 3)内部統制体制の強化充実 当社は、会社法の定めに基づき、 「内部統制システムに関 制の実効性の確保と一層の改善を図ります。 する基本方針」を2006年5月の取締役会にて決議し、内 また、金融商品取引法により2008年4月から義務化され 部統制体制の強化充実に取組んでおります。 ます「財務報告のための内部統制体制」につきましては、 2005年下期から、JSR各部門及びグループ企業各社の 2006年11月からプロジェクトを組織して作業を進め、 業務遂行、 コンプライアンスの状況等について、監査室が 2007年度中に体制構築をほぼ終了しました。2008年 計画的に内部監査を行うとともに、 2007年度より全社 度から、確認作業・監査を順次進めていきます。 的に遵法状況の確認を行う体制もスタートさせ、内部統 4)情報セキュリティの確保 当社では、 2003年にCSR会議を発足させ、活動を推進させています。 当社のCSR活動の目指すところは、以下の通りです。 <方針> 1. 法令遵守は基本であるが、更に、社会と の良好な関係を維持するという意味での コンプライアンスを考える 2. 当面は、現 行のR C 活 動と企 業 倫 理 に 関わる活動をベースにして、その内容の 充実を図り、必要に応じて新たな課題へ の取組みを拡大させていく 8 <目標> ①RC活動の推進 <2007年度実績> → ②企業倫理に関わる活動の充実 → ③クライシスマネジメントの確立 → 環境保全活動、安全活動など (P.14∼38) 当社及び顧客、 取引先などの第三者の情報資産について、 制をスタートさせ、文書情報管理委員会がリード役となっ 法令その他の社会的規範を遵守するとともにこれを適切 て、情報の漏洩や不正利用防止のためのルールの従業 に保護するため、 2006年1月より新たな文書情報管理体 員への周知徹底に努めています。 「人」がつくる、JSR-1 JSRグループの管理職全員を対象と した企業倫理教育、JSRグループ企業 倫理意識調査(P.9) 企業倫理研修を受けて 危機管理訓練実施、危機管理体制強化 (P.34) 企業倫理に関しては、 これまでも e-learning や ビデオ教材などで研修を受けていましたので、 そ 光・電子材料事業企画センター 小林雅広 の重要性については認識していたつもりでした。 しかし、 07年度の研修 では、 「もし不正行為をみつけたら貴方はどうするか?」 と問いかけられ、 そのような経験のない私は内心ドキッとしてしまいました。具体的な対応 策を模索しながら、 グループディスカッションを重ねる内に、 倫理上の問 題とは何か?それに対して自分はどのように行動すべきか?を理解し、 自 分の自信に繋げることができた思いがしています。研修を通じて企業倫 理に対する認識をさらに深めることができ、 大変有益であったと思います。 9 環 境 ● 推 進 項 目 ・ 目 標 と 2 0 0 7 年 度 の 実 績 推進項目・目標と2007年度の実績 当社では、推進項目として環境・安全に関する社団法人日本化学工業協会の基本方針を参考に、 7つのコードを設定しています。この推進 項目を基に具体的な活動計画を策定し、レスポンシブル・ケア活動を推進しています。2007年度の主な目標と達成状況は以下の通りです。 推進項目 1 2 3 環境・安全を配慮した 製品の開発 新製品の開発においては、研究開発から、 製造、輸送、使用、廃棄に至るまでの 評価を行い、環境・安全・健康面に配慮した 製品の提供に努めます。 製品に対する 環境・安全情報の提供 目標 ■顧客の環境・安全対応ニーズに応える新素材の 提供 ■新製品の開発時に開発、製造、輸送、使用、廃棄の各段階を想定 した事前環境・安全評価の継続実施 ■環境対応製品の提供 ■化学物質管理の充実 ■GHSへの対応 ■欧州REACHへの対応 ■製品品質の継続的な向上 ■製品事故の防止 ■品質保証体制の効率的運用 ■グループ企業を含めたPLP活動の展開 ■製品に関する環境・安全情報管理 システムの整備と維持 ■顧客への環境・安全情報の提供 ■輸送時の環境・安全の維持 製品に関する環境・安全情報管理システムを 整備し、顧客や輸送業者などにMSDS、 イエローカードを提供します。 地域の人の 安全確保と環境の保全 目標達成に向けた2007年度の取組み ■事故・災害の撲滅 ■事前環境・安全評価の実施 (事故災害実績) 事業活動に伴う環境影響に配慮し、 地域環境対策や事業所の安全対策および 大規模地震対策に積極的に取組み、 より信頼感のある事業所つくりを目指します。 ■危機管理訓練の実施 ■地域環境改善の計画的推進 ■地域環境改善の実施 ■大規模地震対策の計画的推進 ■より信頼感の高い事業所つくり ■消防法・新耐震基準に基づく安全評価 ■リスクコミュニケーションの推進 ■社会とのコミュニケーション ■国内グループ企業の環境・安全監査 4 環境負荷の低減 化学物質の環境影響調査を行い、 計画的に環境排出量の削減に努めます。 また廃棄物については、 発生量の削減(リデュース)、 再使用(リユース)、再利用(リサイクル)、 を徹底し、環境負荷の低減に努めます。 ■省エネルギーの推進 ■全社省エネルギー委員会を通じて推進 ■PRTR法*1への対応 ■VOC*2大気排出量削減 ■PRTR解析と情報公開 ■VOC等排出量削減を推進 ■その他物質の排出削減の推進 1998年度に対比して1999∼2007年度平均で原単位1%削減 (基準年度: 1995年度、達成目標年度: 2010年度) ・アクリロニトリル: ・1, 3−ブタジエン: ・ジクロロメタン: ・トルエン: ・VOC: 90%削減 95%削減 90%削減 90%削減 70%削減*3 J K 尚、推進項目・目標は7つのRCコードに基づいてまとめていますが、本文構成はCSRの観点から関連情報の項で 「経営…●」 「環境…●」 「社会…●」としましたので、表中で対比表示しています。 2007年度実績 ■PLP基準に従い、事前環境・安全評価の実施を継続しています。 ■「省エネルギー素材」、 「リサイクル素材」、 「塩素系素材の代替素材」、 「省資源素材」などを提供しています。 ■リチウムイオンキャパシタ事業を目的に「JMエナジー(株)」を設立しました。新会社が取組むリチウムイオンキャパシタは、従来の蓄電池 では無駄にされていた瞬間的な大きなエネルギーの有効利用を可能にするエコノミーとエコロジーを融合させた有望な蓄電デバイスです。 ■労働安全衛生法の対象物質を1%以上含有する全ての製品について危険有害性を分類しラベル表示の対応を完了しました。 ■欧州の「化学品の登録、評価、認可および制限」の規則により、年間1トン以上製造・輸入する化学品は安全性試験データを付けて登録するこ とになります。 2008年6月に始まる予備登録にむけて準備を進めています。 ■全工場で、ISO9001 : 2000年版を運用しています。内部QA監査も継続して実施しています。 ■製品事故の発生防止のために、顧客とのコミュニケーションを通して要求情報入手に努め、品質管理システムの見直しや評価技術の向上、 品質事故予防の強化を図っています。 ■顧客に試作品や製品について正確な内容のMSDSを確実に提供するため、MSDS電子管理システムでの運用を実施しています。 ■イエローカード発行・携帯の維持管理を継続しています。 ■運転手の安全教育を実施しています。 (グループ企業で実施) ■設備新増設・変更、非定常作業等の実施に際しては安全・環境マニュアルに従い、事前環境・安全評価の実施を継続しています。 ■四日市工場において、三重県の排ガスデータの自主測定結果報告の要請を受け、排ガスデータを調査した結果、大気汚染防止法により定められ ているNOxの規制値を超過していたこと、および監督官庁への報告を怠っていたことが判明し、三重県の任意立入検査の際、規制値超過の事実 について指摘を受けました。これを受けて工場内の運転管理体制を更に強化するとともに、法令遵守を徹底し、再発の防止を図ります。 ■危機発生時における対応体制の強化を目的とした「危機管理訓練」を行い、訓練の結果を基に、本社・事業所の関連基準の見直しや通信機器 の追加など改善すべき点について対策を行いました。 ■2007年度は2件の苦情がありましたが、いずれも直ちに調査および対応を図り、地域住民への説明を行っています。2006年度には、四日市 工場に乳化重合合成ゴム乾燥排気の燃焼処理設備を設置し、臭気およびVOC排出量を削減しました。さらに、 2007年度には、溶液重合合成 ゴム乾燥排気対策として、四日市・鹿島・千葉工場にも同じ設備を設置しました。 ■大規模地震対策として中期計画に従い、耐震性能診断結果を基に、工場内の高圧ガス設備を中心に耐震工事を進めています。 ■本社および3工場全てでレスポンシブル・ケアレポート(本社版は2006年度からCSRレポートに名称を変更)を発行し、地域の皆様とのコミ ュニケーション向上に努めています。 ■四日市工場では、 中学生の社会学習の一つである職場体験教育の受入れや三重県が「三重県環境保全活動・環境教育基本方針」に基づき取組みを行って いる環境教育プログラム『キッズI SO1 4 0 0 1』への講師派遣、 四日市教育委員会からの要請を受けて、 市内の中学校で理科の特別授業を開催しています。千 葉工場では、 市原市より産学連携の一環として派遣要請があり、 これに協力して日本大学生産工学部にて生産工学特別講義を行いました。 ■国内グループ企業を対象に含めた環境・安全監査を継続しています。 ■2007年度は1999∼2007年度平均で原単位年1%削減を達成しています。今後もさらに省エネルギー活動を推進していきます。 ■地球温暖化防止のため、社員の家庭での省エネ活動を開始しました(2008年4月∼)。 ■2007年度排出量・移動実績量を算定しました。 2006年度実績については、法に従い、国へ報告しました。 ■VOC大気排出量削減への取組みによりVOCは2000年度対比約34%削減できましたが、 1,3-ブタジエン、アクリロニトリル、スチレンなどに ついては、微増・微減の横ばいとなっております。環境苦情の項でも述べておりますが、 VOC排出量削減対策として2006年度には、四日市 工場に乳化重合合成ゴム乾燥排気の燃焼処理設備を設置し、臭気およびVOC排出量を削減しました。さらに、 2007年度には、溶液重合合成 ゴム乾燥排気対策として、四日市・鹿島・千葉工場にも同じ設備を設置しました。 *2 揮発性有機化合物 *3 基準年度2000年度 ■その他環境負荷の低減 ■排水環境負荷、産業廃棄物等の削減推進 5 国際事業における 環境・安全の確保 ■国際的な環境・安全技術移転の推進 ■(財)国際環境技術移転研究センター(ICETT)への協力 ■海外研修生の受入れ 国際的な環境安全技術の移転に協力すると ともに、海外における企業活動に際しては 国内外の規制を遵守し、 進出先国の環境・安全の確保に協力します。 ■海外進出先国の環境・安全の確保 (当社の基準、相手国基準の遵守) ■海外グループ企業への環境・安全監査 ■技術輸出時に対応 6 社員の健康安全 ■労働安全衛生災害の防止 ■健康管理の充実 ■事前環境・安全評価の実施、危険箇所・危険作業の撲滅、等 ■メンタルヘルス活動の充実 ■働きやすい職場つくり ■いきいきとした職場つくりのための諸制度の充実 ■社会的責任への対応 ■CSR活動の推進 7 化学物質およびその取扱いに関する安全性事前 評価を充実し、作業と設備の改善を行うとともに、 さらに健康で安全な職場環境つくりに努めます。 全社員の責任と自覚 レスポンシブル・ケアの取組みについての 社長声明に基づき、経営者から 社員一人ひとりに至る全員が責任を自覚し、 法の遵守はもとより、 環境・安全の継続的改善に努めます。 ■JSRグループ企業倫理要綱の教育・周知化 ■ISO、および環境・安全に係わる各種認定取得を 通じて社員の責任と自覚を高める ■ISO14001、 ISO9000シリーズの維持審査 ■保安関係法令認定の維持・継続 ■社員教育を通じた人材の育成 *1 PRTR法:特定化学物質の環境への排出量の把握および管理の改善の促進 L 評価: 重点的に推進、 維持・継続、 さらなる努力が必要 ■産業廃棄物に関しては、廃棄物の発生抑制、廃棄物分別の徹底、再資源化先の探索等に全工場一体となって取組み2003年度から2007年度 まで継続してゴミゼロの目標を達成しています。 (最終埋立処分量19トン/年) ■排水(COD、全窒素、全リン)についても負荷削減を引き続き推進しました。第6次総量規制等の水質規制強化に対応するため、さらなる負 荷低減を目指していきます。 ■ICETTが行う海外技術者受入研修の協力(環境安全の管理技術・対策技術の講演、施設の見学会)を継続しています。 ■国際社会に通用する人材育成のためのボランタリー支援の一環として海外研修生の受入れ教育に協力しています。 2008年1月にドイツのト リア単科大学を四日市工場に受入れ、化学工場における環境・安全活動の事例紹介や工場見学などを行いました。 ■2007年度も新たに3社について環境・安全監査を実施しました。今後も、 海外グループ企業の環境・安全レベルの向上を目指して、 支援をしていきます。 ■1,3-ブタジエン製造プラントの技術輸出時に省エネルギー化技術を提供しました(チェコ)。 ■事前環境・安全評価の実施、危険箇所・危険作業の撲滅活動等を継続しています。 ■メンタルヘルス活動の充実を図るため、いつでもカウンセリングが受けられる「ヒューマン・フロンティア相談室」を開設しています。 ■2 0 0 7年に、 社員自らが定期的にこころの健康状態を把握し、 自己管理するためのツール「MTOP(Mental Toughness Orientation Program)」を導 入しました。 ■働きがいのある職場、 女性が安心して働ける職場を目指して、 諸制度を充実させ、 仕事と育児を両立する社員に新たな支援制度を順次導入しています。 ■2008年4月より、育児等の理由で退職した社員の再雇用制度を導入し、結婚、出産、育児、家族の介護、配偶者の転勤への帯同を理由に退職 した社員に、その理由が解消した際、再雇用が可能な機会を提供しています。 ■当社は2007年8月に厚生労働大臣の認定を受け、次世代認定マーク(愛称:くるみん)を取得しました。 ■コンプライアンスへの姿勢を明確にするため、 CSR会議を通じて活動を推進しています。また、事業運営に関わる法規や社内ルールの遵守 を促すことなどを目的に、「監査室」による内部監査を計画的に実施しています。 ■企業倫理に関する専門家を講師に迎え、 JSRグループの管理職全員に企業倫理研修を実施しました。また、国内のグループ各社の構成員に対し、 企業理念や経営方針、企業倫理要綱の理解度や企業倫理意識、企業風土について調査する「JSRグループ企業倫理意識調査」を実施しました。 ■3工場ともISO14001、 ISO9000シリーズの継続審査に合格しました。 ■保安関係法令に係わる認定(高圧ガス保安法、消防法、労働安全衛生法)について維持継続に努めています。 四日市地区に続いて07年度に鹿島・千葉の両地区にも研修センターを建設しました。 ■社員の継続的な教育支援の環境整備を図ることを目的として、 評価 K K J K K K K K K K L K L K K J K K K K J K K K K 関連情報 ● P.32 ● P.04 ● P.05 ● P.24 ● P.25 ● P.32 ● P.32 ● P.32 ● P.32 ● P.32 ● P.35 ● P.16 ● P.34 ● P.16 ● P.35 ● P.35 ● P.36 ● P.15 ● P.18 ● P.19 ● P.22 ● P.22 ● P.23 ● P.20 ● P.20 ● P.27 ● P.27 ● P.15 ● P.27 K K ● P.34 ● P.30 J ● P.31 K K K K J ● P.9 ● P.9 ● P.16 ● P.34 ● P.29 環 境 ● 2 0 0 7 年 度 環 境 会 計 2007年度環境会計 I JSR単独の会計 当社は以下の2点を目的に、1999年度より環境会計を導入しています。 2)環境保全効果 1)環境に投入している資源の実態を定量化し健全な環境対策を図る。 2)環境会計を公表し企業の透明性を更に高める。 環境保全効果の分類 ■集計範囲 JSR本社、四日市工場、千葉工場、 集計・算出の前提条件: 鹿島工場、研究所。 1)環境会計ガイドライン2005年版(環境省)および化学企業のための環境会計ガイドライン((社) ■対象期間 2007年 4月1日 ∼ 2008年 3月31日 日本化学工業協会、 日本レスポンシブル・ケア協議会)に準拠して算出しました。 ■単 位 百万円 2) コストは実績ベースで算出したものが主体ですが、 費目によっては一定の前提条件を置いて算出しました。 3)経済効果は実質的効果とし、 リスク回避効果や見なし効果を金額換算したものは含めていません。 1)環境保全コスト 分類 (1) −2 地球環境保全コスト (1) −3 資源循環コスト 投資 有害大気汚染物質削減及び大気汚染 防止対策(667)、水質汚濁防止対策 (573)、騒音防止対策(178)、臭気対 策(104) 等 費用 運転維持管理費、減価償却費 等(汚染 負荷量賦課金を含む大気(1,115)、水 質(627)、臭気(303)、他) 費用 運転維持管理費、減価償却費 等(自家 発電(1,286)、省エネ(61)) 費用 運転維持管理費、減価償却費(産業廃 棄物(960)、省資源(39)他)、包装材 料のリサイクル費用(215)等 (3)管理活動コスト 投資 分析装置(45) 等 費用 環境対策組織の人件費(180)、環境負 荷分析業務(139)、ISO14001維持 (81)、緑化維持管理(79)等 (6)環境損傷コスト 2007年度 2006年度 1,998 4,163 注1) 費用 環境に配慮した製品の開発(1,136)、新 規化学物質申請(163)、環境負荷抑制 技術開発(17)等 費用 環境関連の拠出(23)、国際環境技術 移転研究センター(ICETT)支援(17) 合計 項目 当該期間の研究開発費の総額 4,702 注1) (1,604) (1,695) (1,786) (2,089) ã 水源別水資源使用量(工業、地下、上水、海水) ã 詳細はP18 トン 二酸化炭素排出量 トン SOx排出量 トン NOx排出量 トン PRTR法対象物質排出量 トン COD排出量 トン 全窒素排出量 トン 全リン排出量 トン 工場外排出廃棄物量 トン 外部最終埋立処分量 トン 外部リサイクル比率 % トン (33) (202) (1,344) (1,347) 回収された鋼鉄ボックスパレットの 循環的使用量 その他の環境保全効果 製品の輸送量 トン 輸送における二酸化炭素排出量 トン 個 件 環境苦情件数(臭気、騒音、振動) (113) (101) (1,033) (1,266) 1 0 0 0 52 486 509 0 494 1,324 0 0 41 40 0 1,859 0 2,051 0 5,184 0 6,575 注2) 注2) 2007年度 23,500 16,200 23,400 17,900 特記:注1)環境保全設備の減価償却費増及び産業廃棄物の処理費用増のために事業エリア内コストが前年より5億円以上増加しました。 注2)環境に配慮した製品の開発のテーマを拡大したため研究開発コストが前年より8億円以上増加しました。 P.22 P.18 -54,200 7 -17 4 671,000 16 -7 -0.5 -3,259 -20.5 -3 -615 P.19 P.19 P.19 P.22 P.20 P.20 P.20 P.20 P.21 P.21 P.21 P.22 -5,000 − 1,265,000 26,000 3 1,304,000 25,700 2 39,000 -300 -1 P.26 P.26 P.16 *2 前年対比の改善量は生産量の補正をしていません。 3)環境保全対策に伴う経済効果*3 ー実質的効果 ー (百万円) 効果額 2006年度 2007年度 111 215 305 480 1,111 包装容器材質変更(木製→鋼製)による費用削減(差額×環境保全割合*4) 費 用 省エネルギーによる費用削減 節 省資源による費用削減 減 合計 − 219 831 183 1,233 *3 省エネ・省資源に伴う経済効果は5年前を基準にしていましたが、今年度から前年度対比算出に変更しました。 *4 環境保全割合;支出目的を考慮して25%(按分) を効果に計上しています。集計期間が06年度までで終了しました。 II 連結会計 (百万円) 投資額 金額(百万円) 2006年度 P.18 294,000 廃棄物社内処理化による費用削減 22 関連情報 299,000 効果の内容 (1年間の効果額) 87 差異*2 -15,396 -55,000 -543,000 P.18 825,000 770,800 59 66 685 668 291 295 11,378,000 12,049,000 411 427 144 137 1.1 0.6 30,217 26,958 39.0 18.5 94 91 1,590 975 ã 事業活動から産出する 財・サービスに関する 環境保全効果 JSR単独 グループ企業(国内14社*5)計 合計 *1 金額は発注額 水資源使用量 kë PRTR法対象物質移動量 *1 金額は発注額 当該期間の設備投資額の総額*1 2007年度 投資 産業廃棄物の処理・処分(101) 投資 業務車環境物品の差額(1) (5)社会活動コスト 2006年度 費用額 2007年度 290,565 275,169 960,000 905,000 16,961,000 16,418,000 PRTR法該当物質取扱量 事業活動から排出する 環境負荷及び廃棄物に 関する環境保全効果 2006年度 単位 総排水量 投資 自家発電(159)、省エネ対策(40)等 (2)上・下流コスト (4)研究開発コスト 投資額*1 1,750 (1)事業エリア内コスト 内 訳 事業活動に投入する 資源に関する環境保全 効果 (百万円) 主な取組みの内容 ( )内の数値は百万円 (1) −1 公害防止コスト 環境パフォーマンス指標 総エネルギー使用量(原油換算) 費用額 効果額 2006年度 2007年度 2006年度 2007年度 2006年度 2007年度 1,859 198 2,057 2,051 424 2,475 5,184 1,736 6,920 6,575 1,749 8,324 1,111 224 1,335 1,233 163 1,396 *5 P.38参照 ! 環 境 環境保全活動 ● 環 境 保 全 活 動 Q 環境保全活動において、新たに取組んだことはありますか? A 昨年の四日市工場に続いて、千葉工場、鹿島工場に合成ゴム乾燥排気の 燃焼処理設備を新設しました。 環境・安全内部監査 設備投資額 当社は、環境・安全設備投資額のグラフに示す通り、環境・ 安全に対して継続的に投資を行っています。 2007年度は、 VOC排出量削減対策などの各種環境設備投資、および、 大規模地震対策をはじめとする各種安全設備投資を合わ せ、 3,338百万円の投資を行いました。今後も、設備投資 中期計画に従い、環境・安全・健康を維持・向上させるた めに積極的な投資を行っていきます。 環境・安全設備投資額 (億円) " 環境 安全 !# ! # ● 大規模地震対策設備(1995年度∼2007年度) ● ポリブタジエンラバ−脱溶剤工程の省エネルギー(1998年度) ● グランドフレア設置(1999年度、 2007年度) ● イソプレンモノマープラントの省エネルギー(1999年度) ● 汚泥脱水機更新・高性能化(2000年度) ● 有害大気汚染物質排出削減対策設備(1 9 9 8年度∼2 0 0 7年度) 年度から社長を監査チームのトップとした監査を実施して 事業所では個別に事業所環境・安全内部監査を毎年定期的 います。また、 コンビナート等保安規則(コンビ則)改正に に実施しています。環境監査においては、監査の質的向上 より、 2005年度から、高圧ガス認定事業所監査および認定 の一環として監査員の養成に注力しており、外部講習受講 検査管理部署への監査を併せて実施し、認定要求事項の など一定の資格要件を満たした社員を内部環境監査員に 遵守状況を確認しています。 認定しています。 2007年度はグループ企業社員6名を含む 2007年度は、 4事業所49部署(一部グループ企業含む)を 23名が新たに認定され、 現在監査員は全事業所で約300名 対象に、以下の4項目をポイントとして環境・安全の目標に になっています。今後もさらに増員していく予定です。 物で実態を確認して活動を推進していることを確認する。 *環境・安全活動において、全員参画の活動計画が策定さ れ、その中で、ベテランから若手への技術伝承が確実に '# '$ '% '& '' ! " # $ % (年度) 実行されていることを確認する。 +安全活動の重要ポイントとして、基本操作・遵守事項の 合成ゴム乾燥排気の燃焼設備 教育・訓練および危険要因の摘出と対策についてパフォ ーマンスを確認する。 ,グループ企業の環境・安全活動における重点課題につ いて、計画の策定および実施、達成度の評価、 トップへ (ジクロロメタン回収設備、1,3-ブタジエン対策設備、 合成ゴム乾燥排気の燃焼処理設備など) の報告、計画の見直し、などPDCAが確実に廻されて ● 排水処理設備増設(2005年度、 2007年度) いることを確認する。 (千葉工場) 社長による監査(四日市工場) (鹿島工場) グループ企業環境・安全監査 環境保全対策新技術の開発 当社は、 「環境の保全は技術のブレークスルーによって 組んでいます。最近の技術開発として、以下の課題に取 向上する」という環境理念のもと、 プロセス開発センター 組んでおり、完成したものから順次採用しています。 を中心とした環境保全対策新技術の開発に積極的に取 1.省エネルギープロセス開発 ●コンピューター利用による熱回収の最適化(ピンチテクノロジー) ●コンピューター利用による高度制御でのエネルギーの最適化 ●複数プラントでの熱回収と溶剤種変更による省エネルギー 2.その他環境負荷の低減 ●溶液重合ポリマー製造設備・溶剤回収新プロセスの開発(炭化水素大気排出量削減) ●合成ゴムの製造設備・乾燥排気システムの開発(臭気低減、炭化水素大気排出量削減) ●有害性の少ない溶剤を用いた新製造技術の開発(有害大気汚染物質対策) ●窒素排出量削減重合技術の開発(海水富栄養化防止対策) ●重合における攪拌最適化によるゲル生成の防止(廃棄物削減) ●微生物の有効活用による環境技術の開発(臭気低減、排水の水質改善) ●合成ゴム乾燥排気の燃焼処理技術(有害大気汚染物質対策) " さらなる環境・安全レベルの向上を図っています。また、 各 場マネージャーおよび現場当事者が一体となり、現地現 # ます。安全内部監査は1973年度から、 環境内部監査は1992 )経営トップの環境・安全確保に対する決意のもとに、現 ( ) は投資年度 監査で指摘された事項については、改善対策を実施して、 向けた改善活動状況の監査を行いました。 # 環境・安全設備投資の主な項目 当社は、 毎年、 工場・研究所への本社内部監査を実施してい 当社では、従来より自社工場内にあるグループ企業につ 活動がより高いレベルに改善されることを期待して提言 いては当社と一体となった環境・安全活動を展開しており、 を行いました。今後も、海外グループ企業の環境安全確 自社工場外のグループ企業については、 2000年度からよ 保のため、監査を継続していきます。 り高いレベルで活動が行えるようにグループ企業環境・安 全指導会を実施してきました。 2004年度からは、 さらにグ ループ企業と一体になったレスポンシブル・ケア活動を目 指すため、製造・輸送・工事に係わる国内グループ企業す べてを、環境・安全監査の対象に含めました。 2007年度は、 13社18事業所について監査を行い、各グル ープ企業の特徴を考慮したうえで、環境・安全活動レベル 向上のための支援を行いました。 海外グループ企業については、 2004年度に実施した環境・ 安全に関わるアンケート結果を基に、 2005年度から監査 を開始しています。 2007年度は3社について監査を行い、 日本とは異なる各国の法令や文化の下における、各社の 環境・安全に関わる取組みと課題について確認し、各社の 海外グループ企業監査(JSR Micro N.V.(ベルギー)) # 環 境 ● 環 境 保 全 活 動 / 環 境 負 荷 の 低 減 環境負荷の低減 ISO認証取得 当社は、環境経営を支える環境マネジメントシステムとし て、ISO14001を1999年に全工場で取得しています。品 質マネジメントシステムのISO9001とともに、継続審査 を受審し、環境および品質を守る仕組みの維持向上に努 めています。 ISO認証の取得状況 ●:2007年度継続審査合格 分類 ISO認証 四日市工場 取得状況 千葉工場 品質 ISO9001 ● ● ● 環境 ISO14001 ● ● ● 鹿島工場 法規制の遵守 今後は、 工場内の運転管理体制をさらに強化するとともに、 定結果報告の要請を受け、 2008年1月下旬から排ガスデ 法令遵守を徹底し、再発の防止を図ります。 ータを調査していましたが、その結果、右記のとおり、大 気汚染防止法により定められているNOxの規制値を超 過していたこと、および監督官庁への報告を怠っていた 意立入検査の際、規制値超過の事実について指摘を受け ました。 ボイラー 超過日時 超過時間 5号 ボイラー 2006年 3月13日∼ 3月14日 17時間 超過要因 最大排出量 (対法規制値) 法規制値 210ppm ボイラー 立上げに伴う 当社自主 管理値 運転変動 従来のRC活動を継続し、環境負荷の低減を推進しました。 インプット・アウトプット ( ) (1.20倍) 200ppm 工場に乳化重合合成ゴム乾燥排気の燃焼処理設備を設 の透明性が基本と考え、モニタリングや環境施設見学会 置し、臭気およびVOC排出量を削減しました。さらに、 などを定期的に実施し、地域環境改善に取組んでいます。 2007年度には、溶液重合合成ゴム乾燥排気対策として、 具体的には1998年度に四日市工場に設置したABS排 四日市・鹿島・千葉工場にも同じ設備を設置しました。 ガスボイラー燃焼設備(ABS臭気対策)や2000年度に 今後も地域環境改善に対する基本姿勢を崩すことなく 鹿島工場に設置したグランドフレアー(フレアー騒音改善) 努力していきます。 などが効果をあげてきました。2006年度には、四日市 * 乾燥排気の燃焼処理は、 VOC排気量削減の対策も兼ねております(p.23)。 環境苦情件数の推移(工場別) では当報告書で記載した事項に沿って概念をまとめてい トデータ、 および大気や水域への排出物、廃棄物等のアウ ます。 低減に努めています。下記「インプット・アウトプット概念図」 エネルギー 275千kë (原油換算) 当社は、地域の方々の生の声を大切にすることと企業 *1 インプット・アウトプット項目は、 (社) 日本化学工業協会「化学企業のた めの環境会計ガイドライン」を参考にしています。 原料 水資源 16, 418千m (海水除く) 3 インプット * 1, 036千t 内PRTR法対象物質*2 905千t *2 第一種指定化学物質 工場および研究所 苦情内訳の推移 (件) # 当社では、エネルギー、水資源、原料の使用等のインプッ 252ppm 地域環境改善への取組み # 四日市工場 鹿島工場 千葉工場 # # # # '% '& '' ! " # $ % (年度) 改善項目 ・臭 気:排ガス洗浄設備、排ガス燃焼設備、排ガス回収設備 ・騒 音:防音壁、 グランドフレアー ・振 動:干渉制御 2007年度苦情内容 ・臭 気:1件 ・騒 音:1件 上記苦情は、いずれもフレアーに起因するものであり、対 策として、四日市工場にグランドフレアーを設置し、効果 の確認を行う予定です。 尚、寄せられた苦情に対しては、直ちに調査および対応を 図り、行政や地域住民への説明を行っています。 $ A トプットデータを把握し、精査することにより、環境負荷の 調査結果 ことが判明いたしました。 2008年2月20日の三重県の任 環境負荷の低減に向けて、今年度取組んだ活動について教えてください。 *1 当社、四日市工場では、三重県の排ガスデータの自主測 (件) Q 騒音 その他 臭気 振動 四日市工場 千葉工場 鹿島工場 四日市研究センター、筑波研究所を含む アウトプット 製品 '% '& '' ! " # $ % (年度) 「人」がつくる、JSR-2 グループ企業と連携した環境パトロール 四日市工場 環境保安部 加藤嘉文、 水野孝美 四日市工場では、 近隣グループ企業と一体となって地 域への環境負荷低減を行っていく為に、 工場周辺の 臭気、騒音、 その他の環境パトロールを定期的に実 施しています。パトロールにあたっては次のことを心掛けています。 ①僅かな変化に対する感度を落とさない為にローテーションを組んで、 臭気 等に対する慣れを防ぐ。 ②パトロール途中で出会った近隣居住者の皆さんと立ち話などのコミュニケ ーションを行いながら、 環境変化に対する情報収集を行う。 そして、 パトロールで得られた情報をグループ企業と共有するだけでなく、 環境 パトロール実施に必要な個人ノウハウの共有化を図って来ています。今後もグ ループ企業と一体となったパトロールを継続して行い、 地域への環境負荷低減 を図っていきます。 環境負荷 ●エラストマー ●エマルジョン ●合成樹脂 ●ファイン製品 (フォトレジスト、光ファイバーコーティング、 ディスプレイ材料 等) ●モノマー (1,3−ブタジエン、イソプレン) 総生産量 973千t 大気排出 二酸化炭素 SOx NOx 有害化学物質・大気(PRTR法) 771千t 66t 668t 292t 排水 総排水量 12, 049千m3 COD 427t 全窒素/全リン 137t/0. 6t 有害化学物質・水域(PRTR法) 3. 7t 廃棄物 外部最終埋立処分量 有害化学物質・移動量(PRTR法) リサイクル量(内部と外部合計) 19t 975t 26, 878t % 環 境 ● 環 境 負 荷 の 低 減 インプット(資源投入) アウトプット(環境への排出) 1)エネルギー使用量 1)二酸化炭素排出量 エネルギー使用量(原油換算)*2および原単位指数 当社は、千葉工場で取組んでいる「ポリブタジエンラバー製 造プロセスの脱溶剤工程の効率化事業」および鹿島工場の 「イソプレンモノマー製造プロセスの効率化」が、新エネル ギー・産業技術総合開発機構(NEDO、経済産業省所管)の 先導的エネルギー使用合理化設備導入モデル事業として (千kë/年) 300 (原単位指数) 120 *3 原単位指数 250 ネルギー削減に関して短期・長期の計画を定めています。 2007年度実績として、いずれの目標ともに計画達成するこ とができました。今後さらに検討を続け、省エネルギー推進 に努めていきます。 (千トン/年) 2012年の5年間で、温室効果ガス排出量を1990年基準と 1,000 して6%削減することが義務付けられています。当社は省 200 ましたが、 (社)日本化学工業協会の会員として、その方 100 50 80 0 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07(年度) *1 エネルギー使用の合理化に関する法律 *2 環境省ガイドラインでは、単位ジュール表示となっていますが、本レポート では、省エネ法に従い原油換算で表示しています。 *3 1990年度を100とする。 {(各年度の年間エネルギー使用量)/(各年度の年間生産量)} ÷ {(1990 年度の年間エネルギー使用量)/(1990年度生産量)} ×100 エネルギー原単位を1998年度基準として年平均1%削減(省エネ法 に基づく自主基準) ②長期目標 エネルギー原単位を1990年基準として2010年までに20%削減 二酸化炭素排出量の算出には、環境省の定める各年度の施行令排出係 数を使用しています。 *6 1990年度を100とする。算出方法はエネルギー原単位指数参照 *4 2)大気関係:SOx、およびNOx排出量 硫黄酸化物(SOx)の排出削減については、排煙脱硫の 脱硝装置の導入によって大幅な削減を実施してきました。 実用化技術開発として当社の千葉工場に世界に先駆け 今後も最良の削減技術を採用し、継続的な改善を図って て排煙脱硫装置を設置し、自家発電を実施している四日 いきます。 使用量の約27%を有効利用しています。 (トン/年) 99 00 01 02 03 04 05 06 2003 2004 2005 2006 2007 15,196 15,744 16,802 16,091 16,301 15,817 地下水 533 404 353 380 479 412 上水道 174 193 163 180 181 189 15,903 16,341 17,319 16,652 16,961 16,418 100 98 103 103 102 105 循環利用水量 ー 5,903 5,308 5,815 5,853 4,381 海水(冷却水) 60,731 64,351 67,609 61,214 68,238 61,896 *5 1998年度を100とする。算出方法はエネルギー原単位指数参照 3)化学物質(PRTR該当物質)取扱量 努めています。 (千トン/年) 化学物質(PRTR該当物質)取扱量 1,200 0 75 80 85 90 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07(年度) 「人」がつくる、JSR-3 家庭での省エネ活動開始しました∼! 総務第一チーム 佐藤行隆、 阿部麻里 地球温暖化防止のため、 社員の家庭での省エネ活動を開始しました。 「私のチャレンジシート」を使って各家庭で取組む『省エネチャレンジ項目』 達成状況を毎月確認します。 を選び、 CO2削減目標を設定し、 各家庭での工夫を凝らした取組みにより、 CO2をどれだけ削減できるか楽 しみです。 0 75 80 85 90 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07(年度) 私のチャレンジ・シート(抜粋) 対象期間 2008年 4月 2009年 3月 チャレンジ メニュー ◎夏の冷房時の設定温度を26℃から28℃に2℃高くする ◎冬の暖房時の設定温度を22℃から20℃に2℃低くする ◎シャワーの使用時間を1日1分短くする ◎風呂の残り湯を洗濯にまわす ◎買い物の際は、マイバッグを持ち歩き、省包装の野菜を選ぶ ◎ゴミの分別を徹底し、廃プラスチックをリサイクル ◎冷房の利用時間を1時間減らす ◎暖房の利用時間を1時間減らす ◎冷蔵庫を壁から適切な間隔で設置する ◎冷蔵庫にものを詰めすぎない ・ ・ ・ ・ 合計削減量推計 1,000 1,3-ブタジエン、 イソプレンについては使用および製造の合計を取扱量として 計上 200 07(年度) (千ã/年) 当社では、省資源活動を通して化学物質の効率的使用に 400 300 98 1998 原単位指数*5 800 600 水資源使用量(内訳)および原単位指数 合計 1,000 600 *4 地下水に関しては、四日市工場および千葉工場では使用しておりません。 年度 1,200 900 10 NOx排出量 (トン/年) 1,200 15 5 工業用水 SOx排出量 1,500 20 0 2004年度のSOxの値が増加しているのは、鹿島工場にエネルギーを提供し ている南共同発電所におけるボイラー稼動状況の変動によるものです。 減については、当社が独自に開発した低NOxバーナーや 3 尚、各工場のプロセス内で循環使用を行うことで水資源 0 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07(年度) 市工場に展開しています。窒素酸化物(NOx)の排出削 水資源使用量(工業用水等) (百万ã/年) 80 200 *7 エネルギー原単位を5年間(2008∼2012年度)平均で13%改善。 2)水資源使用量 昨年とほぼ同水準で推移しています。 は約16. 4百万m で、 100 400 ①短期目標 (冷却水)を使用しています。2007年度の水資源使用量 120 原単位指数 600 *7 針 に沿って対応を進めていきます。 100 *1 当社では、水資源として工業用水、地下水 、上水道、海水 (原単位指数) *6 800 エネルギーを通じて、二酸化炭素排出量削減に努めてき 指定されるなど、省エネルギーに大きく貢献してきました。 150 当社は、RC推進委員会において、環境自主保全中期計画を 定めておりますが、この中で地球温暖化防止対策としてエ 二酸化炭素排出量および原単位指数 2005年2月に京都議定書が発効され、 日本は2008年から 宣言 これで 私は1日 3.515 800 600 評価 今月は、 400 2 (gCO /日) 83 96 74 7 62 52 26 37 19 18 ・ ・ ・ ・ Kg削減します 100 % 達成しましたので、 105.45 KgのCO2削減を達成しました 200 & 0 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07(年度) ' 環 境 ● 環 境 負 荷 の 低 減 3)水質関係:総排水量、COD、全窒素および全リン排出量の経年変化 当社では、各工場からの排水管理を確実に行い、水質の 新たに排水処理設備を設置しました。また、当社では第5 維持管理に努めています。 2005年度には、千葉工場にお 次総量規制の基準を満たす水準に達していますが、第6 いて生産量増加による排水負荷への対応と、安定した排 次総量規制等の水質規制に対応するため、さらなる負荷 水処理による公害防止協定への確実な対応を図るため、 低減を目指していきます。 総排水量 (千ã/年) 産 業 廃 棄 物 発 生 量 800 12,000 700 10,000 600 500 8,000 工 場 外 排 出 廃 棄 物 量 減量化量 内部リサイクル量 (サーマルリサイクル) 2,349 4.1% (焼却、脱水 等) 27,522 48.5% 200 2,000 98 (トン/年) 99 00 01 02 03 04 05 06 07 (年度) 全窒素排出量 350 0 75 80 85 90 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07(年度) 2,410 4.2% 全リン排出量 (トン/年) 工場内埋立処分量 外部最終埋立処分量 0.0% 0.03% 内部処理 19 外部処理 2.0 250 200 1.5 150 1.0 100 産業廃棄物発生量内訳 その他 2,468 0.5 50 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 (年度) 0 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 (年度) *1 1,330 廃プラスティック 446 汚泥類(焼却灰) 2,482 廃油 使用済ガスケットや配管等の保温材の発生量が増えたこ 生抑制、廃棄物分別の徹底、再資源化先の探索等に全工 となどによるものです。今後も、さらに再資源化先の探 場一体となって取組み2003年度から2006年度まで継続 索を進めるなど、 ゴミゼロの継続に努めていきます。一方、 してゴミゼロの目標を達成しています。廃棄物発生量の 自社焼却炉については、 1998年度に四日市工場におい 約90%は、排水を活性汚泥処理することで生じる余剰汚 て余剰汚泥処理等のため増設を行いましたが、千葉工場、 泥と、自家発電の石炭ボイラーから生成する石炭灰が占 鹿島工場についてはゴミゼロの推進や共同処理施設が めています。余剰汚泥は脱水・焼却により減量化した後、 稼動したことにより、自社焼 石炭灰とともにセメント原料として再資源化するためセ 却炉の使用は停止しており メント会社へ搬出しています。この他にも瓶、缶・ドラム、 ます。 56,829 石炭灰 トン/年 廃油 汚泥類 29,170 外部最終埋立処分量 6,000 5)石綿対策 を進め、安全性が確認されたものから順次代替を実施し 綿則)に従い、 グループ企業を含めた全施設(社屋・製造・ ていく予定です。 研究開発・福利厚生)について石綿を含有した材料が吹 た、工場内の該当箇所については、 2006年度に撤去工事、 0 囲い込み工事を完了しました。さらに工場外の施設につ いても計画的に対策工事を進めています。また、石綿を 含有したガスケット類についても非石綿品への代替検討 4,000 2,000 き付けられた箇所の調査を行いました。その結果判明し 石綿対策工事 (四日市工場) トン/年 石炭灰 16,708 リサイクル量 内部リサイクル量 外部リサイクル量(その他) 外部リサイクル量(石炭灰) 25,000 ゴミの分別回収(四日市工場) 当社は、 2005年7月に施行された石綿障害予防規則(石 (トン/年) 30,000 8,000 *1 ゴミゼロ:外部最終埋立処分量を 廃棄物発生量の0.1%以下にする 24,529 35,000 10,000 源化を進め、 また廃油等は燃料として利用しています。 4,463 * 16,708 (トン/年) 紙類をはじめとし蛍光灯、乾電池、生ゴミに至るまで再資 達成した2003年度より若干増加傾向にあります。これは、 その他 430 7,153 当社では、 2000年度からゴミゼロ を目標に廃棄物の発 2007年度の最終埋立量は19トン/年であり、ゴミゼロを 外部リサイクル量内訳 *汚泥類は、 固形分25% として計算 廃プラスティック 4)産業廃棄物:外部最終埋立処分量およびリサイクル量 減量化量 (焼却、脱水 等) 0 2.5 300 43.2% 100% 100 0 24,529 47.4% 56,829 300 4,000 (セメント原料 等) 26,958 400 6,000 (2007年度実績:単位トン/年) 外部リサイクル量 COD排出量 (トン/年) 14,000 0 産業廃棄物処理フロー概念図 ゴ ミ ゼ ロ 達 成 39 19 6.4 ト ト 1 ト 0.7 ト ン ン ン ト ン ン 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 (年度) 20,000 15,000 10,000 5,000 0 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07(年度) リサイクル量の内、石炭灰の値が年度によって増減しているのは、石炭中の 灰分のバラツキによるものです。 環 境 ● 環 境 負 荷 の 低 減 6)PRTR*1関連有害物質 ①PRTR活動の取組み *2 2000年3月に施行され PRTR法 は1999年7月に成立し、 2007年度環境汚染物質排出・移動量実績 する義務が生じました。 (社)日本化学工業協会では、 975.1 産業界に先駆けて取組みを開始し、年々、調査対象物質 を増やしてきました。当社もその一員として、継続的な調 査を行っています。PRTR法に基づいた2007年度の実 績は以下の通りです。 0.0 150 0 物質名称 1 亜鉛の水溶性化合物 2 アクリルアミド 3 アクリル酸 7 アクリロニトリル 12 アセトニトリル 13 2,2'-アゾビスイソブチロニトリル 16 2-アミノエタノール 17 N-(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン 24 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩 28 イソプレン 43 エチレングリコール 67 クレゾール 113 1,4-ジオキサン 145 ジクロロメタン 159 ジフェニルアミン 177 スチレン 227 トルエン 230 鉛およびその化合物 232 ニッケル化合物 259 ピリジン 263 p-フェニレンジアミン 266 フェノール 268 1,3-ブタジエン 300 1, 2, 4-ベンゼントリカルボン酸1, 2-無水物 304 ホウ素及びその化合物 309 ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテル 310 ホルムアルデヒド 314 メタクリル酸 316 メタクリル酸2,3-エポキシプロピル 320 メタクリル酸メチル 335 α-メチルスチレン 総計 179 ダイオキシン類*6 2,000 1,500 95 96 97 98 取扱量*4(t) 3.7 102.7 1,631.8 52,308.7 79.5 1.5 28.5 1.3 389.0 94,559.8 10.4 175.9 533.8 566.8 2.8 141,690.8 2,277.9 14.1 0.9 3.3 1.5 12.7 590,881.2 4.4 4.0 29.8 68.0 43.4 9.7 9,515.7 9,944.3 904,897.9 − 99 00 01 大気排出量(t) 0.8 0.0 0.1 22.9 0.2 0.0 0.0 0.0 0.0 3.7 0.0 0.0 0.0 11.4 0.0 104.3 128.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 12.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 5.7 2.3 291.6 0.0 02 03 04 水域排出量(t) 2.8 0.0 0.0 0.0 0.2 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 3.7 0.0 05 06 07(年度) 移動量*5(t) 0.1 0.0 0.2 0.0 4.4 0.1 0.0 0.0 0.0 11.8 0.0 0.0 4.9 10.4 0.0 11.2 913.9 14.0 0.1 0.0 0.0 0.0 0.9 0.0 2.6 0.5 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 975.1 9.9 *3 PRTR法ではkg単位・有効数字2桁ですが、本報告書ではt単位(小数・1桁)で表示しています。また、土壌排出量および内部埋立量は「0」につき、表から省略しています。 *4 取扱量は裾切り後(1t/y・事業所)の値 *5 移動量は、廃棄物中間処理業者への委託量および公共下水への排出量(委託量:969.1t 公共下水:6.0t) *6 ダイオキシン類 単位mg-TEQ 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08(年度) 3. ジクロロメタン 350 300 250 200 150 100 50 0 1500 1200 900 600 300 0 11 15 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08(年度) 5. トルエン 12 10 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08(年度) 4. スチレン 目標 104 52 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08(年度) 6. VOC排出量 (トン/年) 目標 2,806 1,696 95 00 01 02 03 04 05 06 07 08(年度) *7 VOC (Vo l a t i l eOrgan i cCompound:揮発性有機化合物質) ③PCB管理 分解しにくく、 毒性の強い有機化学物質であるPCB (ポリ塩 PCB使用の灯具についても電力機器と同様に保管・管理し 化ビフェニール)は、 変圧器やコンデンサー等に使われてい ています。 2001年6月に成立した「PCB廃棄物の適正処理 ます。当社においてPCBを使用している電力機器(灯具等 の推進に関する特別措置法」により、 2016年までにPCB処 を除く)は、 工場内のグループ企業を含めると、 273台ありま 理を完了することが義務付けられています。PCB処理施設 すが、その内93%はすでに使用停止され、法に従って厳重 は国の計画により整備が進められ順次稼動していますが、 に保管・管理しています。また、 現在使用中の機器について 当社およびグループ企業のPCB (電力機器)については既 は、 更新計画に沿って順次代替品に切り替えていく予定です。 に委託処理の登録を済ませ、 計画的に処理していく予定です。 電力機器 保管機器 運転中機器 計 台数 254 19 273 PCB含有油量(ë) 168,047 17,720 185,767 ④オゾン層破壊物質対策 当社では、 1994年に四塩化炭素の使用を代替技術の開 ン層破壊係数がゼロである新代替フロンやフロン以外の 発により全廃しました。また、特定フロン使用機器につい 冷媒への更新も併せて検討しております。 出量に対して、 2006年度に30%減、 2008年度に50%減、 土壌・地下水汚染評価 2010年度70%削減を目標にして排出量削減に取組ん 当社もその一員として、関係する3物質に当社が独自に でいます。2007年度実績として、 VOCに関しては約34 工場について地下水(環境基準)および土壌(環境基準 選定した物質を加え、削減に取組んできました。2004 %削減することができました。1,3-ブタジエン、アクリ 主要項目)の定期検査を実施しており、 2007年度も継続 年度からは、大気汚染防止法が改正されたことに伴い、 ロニトリル、スチレンなどの排出量については、微増・微 して問題ない結果を得ています。 2000年度のVOC排 対象物質をVOC 全体に拡大し、 600 500 400 300 200 100 0 6,000 5,000 目標 4,000 3,000 2,000 128 77 1,000 0 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08(年度) 物質を定め、排出量削減の取組みが行われています。 *7 目標 (トン/年) 目標 (トン/年) 300 250 200 150 100 50 0 ては計画的に代替フロンに更新しています。さらに、オゾ ②12優先物質及びVOC大気排出量削減への取組み (社)日本化学工業協会を中心に12物質の優先取組み 23 17 (トン/年) 2. 1,3-ブタジエン (トン/年) 目標 50 500 政令指定番号 1. アクリロニトリル 100 3,000 0 C削減効果が期待できます。 200 1,000 化学物質排出量*3(PRTR法) しました。2007年度には、溶液重合合成ゴム乾燥排気 0.0 2,500 *1 PRTR :環境汚染物質排出・移動登録 「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改 *2 PRTR法: 善の促進に関する法律」 年度実績には反映されていませんが、 2008年度のVO 250 PRTR対象物質大気排出量の推移 (トン/年) 日市工場に乳化重合合成ゴム乾燥排気処理設備を設置 (トン/年) 3.7 PRTRを重要な活動として位置づけ、 1995年度から他の し効果の検証を行いました。まだ稼動期間が短いため、 処理として、四日市・鹿島・千葉工場にも同じ設備を設置 291.6 295.3 ました。これに伴い、 2001年度分のPRTR実績から報告 討を続けていきます。VOC削減として、 2006年度に四 減の状態になっておりますが、さらに削減を目指して検 地下水調査(四日市工場) ! 環 境 ● 環 境 負 荷 の 低 減 ②米国 化学品安全 1)化学物質管理の取組み 当社では、製品のグリーン化を進めるために、化学物質を 化学物質管理区分 4つの区分に分類して管理する化学物質管理指針を作成 ①禁止物質 原料、製品に使用しない物質 ②制限物質 環境負荷低減を要請される物質、段階的に廃止される物質、 顧客の要請によるグリーン調達等、代替要求物質、将来法令 で環境負荷低減を要請される可能性がある物質 ③リスク管理物質 法令で使用量管理を要請される物質、排出削減対策を進める 物質 ④一般管理物質 その他、上記以外の物質 し、 2002年から運用しています。 本指針は、日本の法律だけでなく欧州諸国の廃電気・電 子機器指令(WEEE)、 特定有害物質使用禁止指令(RoHS)、 廃自動車指令(ELV)等の環境に配慮した法律にも対応 しています。 米国の新規化学物質の届出制度は、環境保護庁(EPA) れていない物質を米国へ輸出する場合には、法的手続き 所管の有害物質規制法(TSCA)および関連する連邦規 を実施しています。 則により定められています。既存化学物質リストに収載さ ③韓国 韓国の新規化学物質届出制度は、環境部所管の有害化学 物質を韓国へ輸出する場合には、法的手続きを実施して 物質管理法および労働部所管の産業安全保健法に定め います。 られています。既存化学物質リストに収載されていない ④中国 中国の新規化学物質の届出制度は、国家環境保護総部化 物質を中国へ輸出する場合には、法的手続きを実施して 学品登記中心所管の新規化学物質環境管理規則に定め います。 られています。既存化学物質リストに収載されていない ⑤台湾 台湾へ製品を輸出する場合には、毒性化学物質管理令お よび危険物及有害物通識規則に従って対応しています。 2)国内化学品への対応 ①新規化学物質 新規な化学物質を開発して製造または輸入する場合、法 律に従い申請する義務があります。当社は「化学物質の 審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)」及び「労 働安全衛生法(安衛法)」に則り、新規化学物質の申請を 行っています。両法とも、各々新規化学物質製造・輸入の (件) 化審法少量新規申請件数 # に示します。 ①HPV、 LRI (社)日本化学工業協会は、下記の事項に関しても活動し 積極的に取組んでいます。 ており、当社は同協会の研究資金の一部を負担するなど # 申請と少量新規化学物質製造・輸入の申請があります。 業容の拡大に伴い、いずれも件数が増加する傾向にあり、 一例として化審法少量新規化学物質の申請件数をグラフ 4)業界および国際的な対応 # ' ' ' '! '" '# '$ '% '& '' ! " # $ %(年度) ■HPV(High Production Volume) ■LR I (Long-range Research Initiative) 高生産量既存化学物質であり、 日米欧の2カ国以上で、 国際化学工業協会協議会(ICCA)の重要課題の一 生産量が一国当たり年1,000トン以上の化学物質に つで化学物質の環境・安全・健康に与える影響に関 ついて安全性データの収得と評価を行うOECDの する自主的長期的研究計画です。それらの主なテー プログラムです。当社は、 イソプレンの国際コンソー マは内分泌かく乱化学物質、神経毒性、化学発がん、 シアムに参加して、評価は終了しました。 過敏症です。 ②GHS GHS(Globally Harmonized System of Classifi- 質99物質、通知対象物質640物質について、GHSの対応 また、 日本でも安全性情報収集予定のない、年1,000 cation and Labelling of Chemicals)とは、 「化学品 が義務づけられました(2008年11月まで一部猶予有り)。 トン以上の物質について同様のプログラムが2005 の分類および表示に関する世界調和システム」で、①化 当社は安衛法の対象物質を1%以上含有する全ての製品 年に始まりました。経済産業省・厚生労働省・環境省 学品を危険有害性に応じて分類し、②製品の包装容器に について危険有害性を分類しラベル表示の対応を完了 主導の「官民連携既存化学物質安全性情報収集・発 ラベルで表示し、③MSDS(製品安全データシート)に内 しています。 信プログラム」 (通称:Japanチャレンジプログラム) ですが、当社では該当する物質はありませんでした。 容を記載し提供することを世界的に統一する仕組みです。 APEC*では2006年までの実施、全世界では2008年まで に実施することを目標にしています。国内では、 2006年 12月1日に改正安衛法が施行され、名称等の表示対象物 ②PFOS * アジア太平洋経済協力会議 PFOS(パーフルオロオクタンスルホネート)はPOPs(残 境負荷低減および他の化学物質への代替の取組みを行 留性有機汚染物質に関するストックホルム)条約で廃絶 っています。 または制限対象候補に挙げられています。当社では、環 3)輸出化学品への対応 ①欧州(REACHへの対応) LCA・LCIへの取組み REACH(Registration, Evaluation, Authorization 化学物質について厳しい審査や規制が広範に網羅され and Restriction of Chemicals)とは欧州の「化学品 ていることは稀でした。ところが、REACHでは初めて既 LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)とは、製品の原料 出することが必要です。 の登録、評価、認可及び制限」の規則であり、 2006年12月 存化学物質、新規化学物質の区別を無くし、年間1トン以 調達から製造・販売・使用・廃棄に至るまでのライフサイク 代表的な合成ゴムのLCIデータ算出については、合成ゴ に採択され、 2007年6月に施行されました。現在、世界の 上製造・輸入する化学品は全て安全性試験データを付け ルにおける環境影響を定量的に評価する手法のことです。 ム業界全体で取組み、当社も積極的に参画しました。算 主要な国・地域で、新規化学物質を製造・輸入するにあた て登録することになります。当社は、 2008年6月に始まる LCAを実施するには、製品を製造する際の投入資源、排 出結果については、社団法人産業環境管理協会LCAフォ って事前の審査制度が設けられています。その中で既存 予備登録のため準備を進めています。 出環境負荷等のインベントリーデータ(LCIデータ)を算 ーラムのデータベースに登録しています。 " # 環 境 ● 環 境 負 荷 の 低 減 国際事業における環境・安全の確保 物流の環境対策 1)包装材料の3R(Reduce, Reuse, Recyc l e)の推進 当社は、物流における環境対策として、無駄のない効率的 としては、合成ゴムの包装容器である鋼製ボックスパレッ な包装材料・包装容器の運用を目指し、 3Rを推進しています。 トの破損防止に取組んでいます。また、 Recyc l eとしては、 Reduceとしては、 包装容器の仕様変更による外装段ボー 従来焼却していた樹脂ボトル・ポリエチ袋の再資源化先を ル箱の廃止、発泡スチロールの発泡倍率を増やすことに 探索しています。今後も包装材料の3R活動に積極的に取 よる減量化、 液体輸送容器の大型化などに取組み、 Reuse 組み、 再資源化・資源の有効活用を進めていきます。 (財)国際環境技術移転研究センターへの協力 当社は、 (財)国際環境技術移転研究センター(ICETT) の設立当初から世界各国の環境・安全技術者の養成に協 力しています。 2)輸送の効率化 製品輸送における二酸化炭素排出量の削減については、 輸送に関わる各データ 2006年度の改正省エネ法に従い、特定荷主として省エネ 2006 2007 輸送量(百万トンキロ) 526 524 送化を進めており、鉄道・船の輸送比率は、輸送量(トンキ 鉄道・船輸送比率(%) 79 79 ロ*)で79%の比率となっています。 エネルギー使用量 10,273 10,122 尚、 2007年度の輸送エネルギー原単位は、 2006年度対 エネルギー原単位 0.195 0.193 26,000 25,700 の取組みを計画的に進めています。輸送エネルギーの削 減として、ローリーの大型化やトラックからの鉄道・船輸 比で1.1%削減し、 二酸化炭素の排出量は、 25, 700トンで、 2006年度対比で約300トンの減少となっています。 年度 (k l :原油換算) (k l/千トンキロ) 二酸化炭素排出量(トン) *トンキロ:[貨物重量(トン)]×[輸送距離(キロ)] 注)改正省エネ法では、従来の製品輸送に加えて原料輸送、包材の回収なども含まれ ますので昨年度のCSRレポートに掲載したデータよりも増加しております。 グリーン調達(CSR調達)の取組み 当社は、原材料や事務機器・備品類に関して環境負荷の少ないグリーン調達に取組んできました。昨今、企業の社会的 ICETT研修 (四日市工場) 当社海外技術者受入研修の実施状況(国数47ヶ国) 年度 研修回数(回) 1991∼99 37 大気・水質管理技術、環境保全設備技術、環境・安全管理システム、 省エネルギー技術、臭気対策技術、産業廃棄物処理管理技術、 レスポンシブル・ケア活動〈環境施設見学会〉 344 2000∼01 6 大気・水質管理技術、産業廃棄物処理管理技術、臭気対策技術、 環境管理システム、 レスポンシブル・ケア活動 〈環境施設見学会〉 64 2002∼06 12 大気・水質管理技術、産業廃棄物処理管理技術、臭気対策技術、環境管理システム、 レスポンシブル・ケア活動、公害防止管理者制度〈環境施設見学会〉 84 2007 1 大気・水質管理技術、産業廃棄物処理管理技術、 臭気対策技術、環境管理システム、 レスポンシブル・ケア活動 <環境施設見学会> 8 合計 56 責任の重要性が認識されてきた状況を踏まえ、新たにCSRに配慮した調達に取組んでいきます。 1)原材料に関して 講義内容 当社は、従来の品質(Q)、価格(C)、納期(D)、環境(E) ンケート調査の結果、 2007年度末時点で91%(前年同期 等の指標の視点に加え、国連が提唱している人権擁護、 71%)の企業がISO14001認証を取得していました。今 労働基準、環境保全、腐敗防止を含む「グローバル・コン 後も同認証の未取得購入先企業について環境マネジメ パクト10原則」の精神に沿ってCSRに配慮されている購 ントシステムを構築するよう指導し、 ISO14001認証取得 当社は、独自で開発した1,3−ブタジエン製造プラントの 入先との取引を優先する方針です。また、取引先へのア 企業からの購入比率を向上させていきます。 省エネルギー化技術を各国に技術輸出し、二酸化炭素の 参加人数(人) 500 技術輸出における環境・安全の確保 削減に寄与しています。 年 1985 1997 技術輸出国 中国 韓国 2002 2003 2007 ロシア インド チェコ 2)事務機器・備品類に関して 2000年に「国等による環境物品等の調達の推進等に関する グリーン購入品数・割合 法律」 (通称:グリーン購入法)が制定され、 2001年に実施にあ 年度 たっての「基本方針」が公表されました。当社では本方針を 納入実績 物品数 58 58 59 61 78 79 グリーン購入 物品数 52 55 56 58 74 74 グリーン購入 割合(%) 90 95 95 95 95 94 参考にしながら、 省エネルギー対策やリサイクル使用率の高 い機器・備品類を優先して購入するよう努めています。 2007 年度は、 納入実績のあるものが79品目、 その内グリーン購入 は74品目と、 品目数で約94%が環境物品となっています。 2002 2003 2004 2005 2006 2007 海外研修生の受入れ 当社は、国際社会に通用する人材育成のためのボランタ リー支援の一環として海外研修生の受入れ教育に協力し ています。 2008年1月にドイツのトリア単科大学の研修生を四日市 工場に受入れ、化学工場における環境・安全活動の事例 3)特定含有化学物質の情報について 近年、製品中の化学物質についてはリサイクル工程を含 自動車関係では廃自動車指令(ELV)で重金属4物質の めた化学物質の管理が厳しく求められてきています。特に、 使用が原則禁止されました。これらの物質については原 欧州での電気・電子機器を対象とする廃電気・電子機器 料メーカーと共同して不使用、使用削減対策を実施して 指令(WEEE)、特定有害物質使用禁止指令(RoHS)で いくとともに、情報開示を進めていきます。 紹介や工場見学などを行いました。 海外研修生受入れ (四日市工場) は重金属と臭素系難燃剤等6物質の使用が原則禁止、 また、 $ % 社 会 社員のために ● 社 員 の た め に 社員教育 当社は、経営目標との整合性のとれた人材を育成し、個々 Q 社員が働きやすい環境をつくるために、どのようなことに取組んでいますか? A 社員の子育てを支援する企業として厚生労働大臣の認定を受け、 次世代認定マーク「くるみん」を取得しました。 31 詳細はP. 労働災害防止への取組み 当社は、設立当初より「安全は生産に優先する」という安 全理念に基づき、安全改善活動を展開してきました。社 長自らレスポンシブル・ケア推進委員会の委員長を務め、 年1回の安全監査は欠かすことなく事業所に出向き、社員 との安全対話を実施しています。一方、事業所では安全 マネジメントシステムを整備し責任と権限を明確にする とともに、本システムに基づく諸活動を展開しています。 また、社内安全表彰制度(川 *1 (度数率 1.6 1.2 労働災害(休業災害) ) 教育基本方針を定めています。主旨は右の通りです。 教育体系の概要は下記の通りですが、環境・安全教育は JSR (3)激しい環境にひるまず、変化に対応した仕事を見つけていく創 造性とそれをスピーディに具現化させるグローバルな人材育成。 新入社員研修、新任主事研修、新任上級職・専任職研修、中堅社員研修、洋上研修、等 職群別専門教育 製造職群 研究開発職群 営業職群 企画管理職群 目的別教育 国際化推進 :海外留学制度、社外英語研修、英会話クラス研修、等 ビジネスセミナー :PL法・化審法・秘密保持契約等セミナー、スキル研修、等 ライフプラン支援 :ライフプラン開発支援セミナー (社)日本化学工業協会 :製造技能教育、環境・安全教育、品質保証・品質管理教育、等 :研究派遣、知的財産教育、契約教育、等 :マーケッティング教育、CS*2マインド教育、等 :事業経営戦略教育、経理財務教育、国際法教育、等 2 CS:Customer Satisfaction また当社では、人材育成のために、CDP(Career Deve- 0.4 lopment Program)制度を設けています。入社後一定 期間に複数の職種をローテーションすることで、将来の 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07(年度) *1 度数率=(休業災害死傷者数 / 延労働時間数)×100万 グループ企業と一体となった安全活動をより推進させる (2)社員の能力開発・育成は、会社の基盤であり、全社にわたって 長期的視野に立った体系的、計画的、継続的な教育の取組み。 階層別教育 0.8 0.0 (1)あらゆる教育の場で、経営目標の共有化を図り、業績主義と行 動主義に基づいた教育。 階層別教育等を通じて、全社員に対して行っています。 協力会社 記念安全賞)を活用し、社 員の安全意識の高揚を図っています。2004年度からは、 の社員の能力を高め、それを最大限に発揮させるために、 ために、 グループ企業も表彰の対象に含めています。 仕事の幅を広げ、適性を把握し、担当業務や将来像に応 じて個性・能力・適正を伸ばせるように配慮しています。 技能教育(四日市工場) また、各工場では多くの協力会社の方々が作業に従事し 研修センター ていますが、協力会社と連携して安全衛生活動を推進す るために、各工場に総合災害防止協議会(災防協)を設置 しています。災防協では、日常の安全衛生に関わる指導・ 教育や工事時の合同パトロールをはじめ、協力会社で発 川 記念安全賞 授賞式 (本社) 生した事故・災害の原因や対策検討など、安全衛生レベ ル向上のため種々の活動に取組んでいます。 件 名 開発、環境技術開発、環境負荷低減、 および地域社会への 環境支援などの環境保全に関して優れた貢献をした人に 表彰されました。 を目的として、 06年度の四日市地区に引き続き、 07年度 験させる。 には千葉地区および鹿島地区に研修センターを建設しま 2.社員教育プログラムの充実 した。社員教育の強化・拡充により、当社の強みである「技 ・教育専用施設の拡充により、社内教育ニーズに沿った 術」と「人材」にさらに磨きをかけ、事業領域の拡張によ [研修センターの目的] 環境保全活動のさらなる活性化を目的として、環境製品 2007年度は、 2件7名が当社の創立記念日の12月10日に 施しにくい各種の教育を可能とし、 トラブルも実際に経 る一層の成長を目指します。 環境功労表彰 対する表彰制度として「環境功労表彰」を設けております。 当社は、社員の継続的な教育支援の環境整備を図ること 四 日 市 工 場 内 容 乳化重合ゴム仕上プラントの 排ガス臭気、 VOC排出量削減 プラントの臭気、VOC対策として RTO設備の運転技術を確立し、実 用 化 を 図り、大 幅 な 臭 気 削 減 、 VOC排出量削減につなげた。 洗浄溶剤の回収再利用による 環境負荷低減 調整タンク洗浄に使用した溶剤は、 従来焼却処理していたが、回収再 利用を検討し実現させた。 千葉工場 20年間無災害達成 千葉工場 環境保安課 五十嵐義雄 28 ・階層別の大型研修から小規模な語学教室まで対応可 能な各種会議室を整備する。 1.製造現場の技能伝承 ・工場技能教育のレベルアップを目指し、製造現場の技 能伝承に必要な基礎知識の研修や非定常作業のシミ ュレーションにより、製造現場のあるべき姿を伝承する 教育を強化する。 ・技能伝承の拠点として、 体感・参加型の目に見える研修・ 実習が可能なスペースを確保し、 機材・装置を拡充する。 ・ミニチュアプラントを用いて、操業中のプラントでは実 「人」がつくる、JSR-4 研修プログラムをさらに充実させる。 研修センター(千葉工場) 研修センター(鹿島工場) RCキャラバン 当社の千葉工場は、 2007年4月23日に達成した無災害記録800万時間 に対して、 厚生労働省労働基準局より 「無災害記録証 第二種」を授与 されました。 20年間に亘り無災害を継続したことは、 千葉工場社員一同 当社では、 レスポンシブル・ケアを周知徹底し、社員全員 誇りに思いますが、 これは通過点であると心得て、 今後とも、 日々の努力を 怠らず、 安全衛生活動を推進して無災害を継続していきます。 を毎年巡回するRCキャラバンを実施し、RC活動の成果 の活動として推進しています。担当役員をトップに、工場 と今後の課題について報告しています。 RCキャラバン (鹿島工場) 29 社 会 ● 社 員 の た め に いきいきとした職場 3)仕事と出産・育児の両立のために 法制度を上回る育児休業制度や、心の健康のためのカウンセリング制度、 働きながら出産・育児を両立することはとても重要な問 企業倫理に関するホットラインの整備を実施しています。 題です。当社では、安心して出産・育児ができるように、法 を上回る多様な両立支援制度を設けています。 1)心と体の健康 国は、少子化対策の一つとして「次世代育成支援対策推進法」 を2005年に施行しました。当社でも従来の育児休業制度などに加 え、新たな支援制度を2006年4月より順次導入し、より働きやすい 職場の環境を整えています。 ■育児休業制度 ■産前・産後休暇 一般健康診断(年2回、 法定は1回)、 特殊健康診断(年2回) を実施するとともに、自社スポーツ施設や契約スポーツ 子供が1才6ヶ月になる日まで育児休業を取得するこ クラブの提供など、社員の健康増進を支援しています。 とが出来ます。当社の休業期間は、 「つなぎ保育」 「慣 四日市工場では、 インストラクターの指導による職場内で らし保育」などを考慮して法的期間よりも2ヶ月長く 気軽にできる健康体操などが実施され、鹿島工場では、 メ なっています。また、女性社員には、産前・産後休暇と タボリックシンドローム教室が開かれて、食事習慣の見直 しや、正しいウォーキングの指導が行われました。 インストラクターによる 健康体操 (四日市工場) また、 1998年度からは、 メンタルヘルス活動に取組み、 メ ンタルヘルス健康診断を社員全員に実施しています(1 して、出産予定日前6週間、出産後8週間の休暇も認め られています。 回/2年)。この調査により、自身の心身の健康状態につ 的なカウンセリングが受けられる制度を設けました。更に、 ■セクシャル・ハラスメントおよびパワーハラスメント防止 いて確認し、受診者とその家族は、専門カウンセラーによ 2007年には、社員自らが定期的にこころの健康状態を把 企業倫理要綱の行動規範の中に、 セクシャル・ハラスメ る電話相談や精神科医による面接相談室を無料で利用 握し、自己管理するためのツー ル「 MTOP( Mental ントおよびパワーハラスメントに該当する行為の禁止の することができます。もちろんプライバシーは厳守され、 Toughness Orientation Program)」を導入しまし 項目を設けており、 詳細な防止規程もあわせて定めてい 個人の情報はいっさい会社には知らされません。 2004年 た。このツールを利用することにより、自分のストレスの ます。社員が苦情を申し立てたい場合は、 [企業倫理委 からは、外部相談窓口「ヒューマン・フロンティア相談室」 状態をチェックし、必要なストレス解消法やストレスに強 員会への報告] (P9)に従い、 秘密厳守で対応されます。 を開設し、社員の希望場所(日本全国)、希望日時に継続 くなる方法などを学習することができます。 主な支援制度の取得実績(2007年度) 2)働きがいのある職場 人数(人) 当社は、社員一人一人の人格と個性が尊重され、働きがい 育児休業制度 40 産前・産後休暇 24 23 のある職場を目指し、 各種制度を設けています。各種社会・ ■休職・休業制度 労働保険の完備はもとより、 社員やその家族が病気・ケガに 休職・介護休暇 あった時の支援、 また社員の退職前に再就職を支援する制 社員が、業務外の傷病により欠勤せざるを得なくな 短時間勤務制度 度もあります。尚、 当社の育児休業、介護休業の内容は、 改 った場合、 1年半までの欠勤期間が認められます。ま 在宅勤務制度 正育児・介護休業法(2005年4月1日施行)に対応しています。 た、欠勤期間を超えると休職にすることができ、勤続 年数によって1年から2年の休職期間が認められて ■フレックスタイム制度 日勤者は、本人の業務に支障を及ぼさない範囲で、 始業・終業時刻を任意に決めることができます(但し、 1ヶ月の標準労働時間は下回らない)。業務の効率化 を図るとともに個人の時間を有効に活用することを 目的とする制度です。他にも、半日年休等の制度が 研究部門に従事する社員は、一定の要件のもとに、 業務遂行のための手段、および時間配分を自主的な 裁量によって決めることができます。自主的研究に 6 12 います。もちろん、 この期間内に傷病が回復した場 ベビーシッター給付 4 合は、いつでも復職が可能です。 育児休業者との面談 10 社員の家族が、傷病により2週間以上の常時介護が パソコン貸与による社内イントラネット開放 19 両立支援勤務制度 ①短時間勤務制度 子供を保育施設等に預けて勤務する社員が、施設等への 送迎のために勤務時間を短縮することができます。 ②在宅勤務制度 通勤に要する時間等を有効に活用できるよう、週1回、在 宅勤務を行うことができます。 ③育児等の理由で退職した社員の再雇用制度(キャリア再開制度) 結婚、出産、育児、家族の介護、配偶者の転勤への帯同を 理由に退職した社員に、 その理由が解消した際、再雇用が 可能な機会を提供しています(2008年4月より)。 経済的支援制度 ④育児休業復職支援給付 育児休業から復職した社員に対し、使用目的を問わない 支援金を給付します。 ⑤ベビーシッター給付 夫婦共働きの社員が勤務日にベビーシッターを利用した場 合に、 その費用の半額を補助します。 育児休業者支援制度 ⑥育児休業者との面談 長期間の休業によるコミュニケーション不足を解消するため、 育児休業取得者の所属長が、 自宅に出向いて面談を行 います。 ⑦パソコン貸与による社内イントラネットの開放 育児休業者が、会社の情報を簡易かつタイムリーに触れる ことができるよう、希望者にはパソコンを貸与し、社内イント ラネットへのアクセスを可能にします。 次世代認定マーク 当社は、 2007年8月に厚生省労働大臣の認 定を受け、 次世代認定マーク (愛称: 「くるみん」) を取得しました。この認定は、次世代育成支 援対策推進法により、企業が子育てをする社 員の、仕事と家庭の両立を支援する環境整 備を計画・達成し、一定水準を満たす場合に 受けることができます。 必要になった場合、一定要件のもとで、一介護要件 につき、介護休暇は通算20日間、介護休業は通算12 ヶ月間まで取得することが可能です。 4)障害者の方々の雇用 当社の障害者雇用率は、 1.7%(2008年4月1日現在)で、 転機器の作業など危険作業が伴うため、障害者の方々の 再就職休暇 昨年度の1. 5%よりは向上したものの、 まだ法定雇用率の 働く場所が限られており、難しい面もありますが、事務職 定年または会社都合により退職する社員が、再就職 1.8%には達しておりません。化学工業メーカーという性 など間接部門を対象に今後も障害者の方々の採用に取 するために在職中に求職活動などを行う場合、一定 質上、研究所や製造現場では、各種薬品類の取扱いや回 組んでいきます。 あり、同様に活用されています。 ■裁量労働制 育児休業復職支援給付 仕事と育児を両立する社員への支援 要件のもとに通算10日間の特別有給休暇を取得す ることができます。 よる独創性の高い研究成果の創出、研究開発のスピ ードアップを目的とした制度です。 ! ! 社 会 ● 顧 客 の た め に / 株 主 ・ 投 資 家 の た め に 株主・投資家のために 顧客のために Q 品質保証に対して、どのような活動を行っていますか? Q 株主・投資家に対する情報提供においてどのような工夫をしていますか? A 製品事故の発生防止のために、顧客とのコミュニケーションを通じて 品質事故予防活動の強化を図っています。 A 自社HPにおいて「JSR早わかり」を掲載するなど、わかりやすく タイムリーなIR情報の提供に努めています。 品質保証活動 IR(インベスター・リレーション)活動 当社では、 「品質保証部会」のもとで、品質方針、品質保証 証を取得しています。また、担当役員を監査チームリーダ 当社は、 投資家の皆様に積極的なIR活動を行い、 経営状況 推進計画を策定しています。また、各事業所毎に「QA 推 ーとする本社QA監査は、各事業所に対し、定期的に現地 と会社の方針について迅速かつ正確にお伝えするよう努 進会議」を設置し、計画に沿って活動を行っています。各 監査として実施しています。 めています。四半期ごとの決算説明会を実施しているほか、 *1 事業所は品質システムの国際規格であるISO9001の認 *1 QA:Quality Assurance(品質保証) 機関投資家・アナリスト向け説明会及び個人投資家向け説 明会の実施、投資家フェアへの参加等、株主・投資家の皆 2 PLP*(製品安全) 活動 様と幅広く双方向のコミュニケーションを図っています。 当社は、 1994年に「PLP基準」を制定し、製品安全に対す に基づいて製品の安全性をチェックし、部門長の承認を る取組みを強化しました。 「PLP基準」には、基本規程に 得た後で市場に出すシステムを構築しています。 始まり、製品の設計段階から製造、販売に至るまでの製品 また、 製品事故の発生防止のために、 顧客とのコミュニケー 事故を未然に防ぐさまざまな取り決めがされており、 これ ションを通じて要求情報入手に努め、品質管理システムの に基づく活動を行っています。また、新たに市場に出す製 見直しや評価技術の向上、 品質事故予防活動の強化を図っ 品については、 製品の設計段階から「PLPチェックシート」 ています。 *2 PLP:Product Liability Prevention(製造物責任予防) 顧客への環境・安全情報の提供 当社では、危険有害物質に限らず、 ポリマーを含む全ての 目的に、MSDS電子管理システムを構築し、 2002年から 製品についてMSDS(製品安全データシート)を整備し、 運用しています。本システムには利用者管理、化学物質 顧客に環境・安全情報を提供しています。現在のMSDS の情報管理、 作成支援、 発行履歴管理の機能を備えており、 は、全てJIS Z7250および労働安全衛生法、PRTR法、毒 当社製品についての環境・安全情報を正確かつ迅速に提 劇物取締法に対応しています。さらに、顧客に対して製品 供しています。 に関する正確な内容のMSDSを確実に提出することを 個人情報保護 当社は、高度情報通信社会における個人情報保護の重要 情報保護に努め 性を認識し、 「個人情報の保護に関する法律」に基づいて、 ていきます。尚、 プライバシー・ポリシーおよび個人情報取扱規程を制定し プライバシー・ポ ました。プライバシー・ポリシーには、個人情報の取得・利 リシーは、当社ホ 用・管理などについて基本的な方針が定められており、個 ー ム ペ ー ジに 掲 人情報取扱規程には、 実務に関する内容が記されています。 載しております。 当社は、今後も法の遵守を大前提として、継続的に個人 また、 当社のホームページの「投資家情報」のコーナーで、 決算資料、 アニュアルレポート、 IRニュース、当社株式関連 情報、株主総会関連資料、個人投資家向けの「JSR早わか り」などを掲載し、 わかりやすくタイムリーなIR情報の提供 に努めています。 株主総会 当社の定時株主総会では、株主の議決権行使の円滑化の を実施しています。 ために、総会集中日を回避した早期開催、株主総会招集通 また、定時株主総会の当日には、営業の概況、決算状況等 知の早期発送、 インターネットによる議決権行使の採用、 について画像と音声を用いてわかりやすい説明に努めて 機関投資家向け議決権行使プラットフォームへの参加、和 います。 文および英文招集通知の当社ホームページへの掲載など 利益配分に関する基本方針 当社は、長期的視点に立って研究開発の強化に努め、新た 留保金との整合性を総合的に勘案して決定します。 な事業展開等により企業の競争力強化を図り会社の業績 内部留保金については、新たな成長につながる研究開発 を長期的に向上させることが最も重要な課題であると考 及び戦略投資に充当し、企業価値の増大に努め中長期的 えています。この考えをもとに、 配当につきましては長期的、 には自己株式の取得にも活用することにより、 株主への利 安定的な配当を維持し、 さらに連結業績の伸長に応じて利 益還元に努めていきます。 益配分を行うことを基本方針としています。 この方針に基づき、 2007年度の1株当たりの年間配当金は、 配当の決定にあたっては、将来の事業展開に必要な内部 前期に対して8円増配の32円としました。 株主の構成 当社の株主数は、 2008年3月末現在、 20, 292名となってお 輸送時の環境・安全の維持 個人投資家向け説明会 り所有者別の株主構成は以下のとおりです。 個人・その他 金融機関 8% その他国内法人 外国人 当社では、 物流業務を社外の物流業者に委託しています。 個人・その他 輸送時の環境・安全を維持するため、業者を通じて運転 外国人 27% 手の安全教育はもとより、緊急時の処置と連絡先を記載 したカード(イエローカード)を常時携帯させ、輸送時の 環境・安全を確保しています。 ! イエローカード (四日市工場) 金融機関 株主構成 41% その他 国内法人 24% !! 社 会 地域・社会のために ● 地 域 ・ 社 会 の た め に 大規模地震対策 Q 万一の大規模地震発生時に備えて、どのような対策をしていますか? A 高圧ガス設備を中心に建屋・倉庫等を含めて耐震工事を進めており、 2010年度にほぼ完了する見込みです。 1995年度から大規模地震対策に関する中期計画を策定 画を見直しました。現在、当社の工場内にある設備の耐 して対策強化に取組んでいます。高圧ガス・危険物タンク 震性能診断結果を基に、高圧ガス設備を中心に建屋・倉 と配管の基礎の一体化をはじめ、緊急遮断弁の設置、緊 庫等を含めて耐震工事を進めており、 2010年度にほぼ完 急用ディーゼル消火用ポンプ設置、 消火水配管のループ化、 了する見込みです。 導管・モノマープラントに地震計連動による緊急自動停 止装置の設置などを実施してきました。 2000年度からは 危険物特定タンク9基の耐震新基準評価を行い、その結 保安防災活動 果1基の基礎補強を実施しました。危険物準特定タンク 工場・研究所の安全確保は、操業開始以来、最優先課題と 2007年度は千葉事業所で重大災害が発生したとの想定で、 についても計画より予定を早めて耐震評価を行っていま して取組んでいます。 1994年度から3工場で、ISOの考え 現地災害対策本部を設置し、 リアルタイムに発信される危 す。また、 社宅等の厚生施設の耐震工事も実施しています。 に基づき安全マネジメントシステムの構築に取組み、 1996 機に係わる情報への対応を行いました。訓練の結果を基に、 さらに、新潟県中越地震や福岡県西方沖地震など現実に 年度に完成させました。その後、 衛生関係の項目を補完し、 TV通信の活用や本社・事業所の関連基準の見直しなど改 大規模地震が生じていることを重大に受け止め、今後予 現在は安全衛生マネジメントシステムとして運用してい 善すべき点について対策をとりました。今後も定期的に訓 想される東南海・南海地震等を想定し、 2006年に中期計 ます。設備および作業(定常・非定常)については、事前 練を継続し、 危機管理に対する体制強化に努めると同時に、 安全評価活動や危険予知活動を通じて危険個所の発掘 事故・災害の未然防止の徹底を図っていきます。 を行い、ハード(設備)、 ソフト(標準化、教育)対策を実施 しています。また人の感性の向上および世代の交代時期 を迎えた「伝承」の観点も含めて、工夫を凝らした教育・訓 練の実施に努めています。当社では、 2004年度から本社 (千葉工場) 地盤改良耐震工事(千葉工場) 緊急連絡(休日・夜間)システム 緊急時の連絡・呼び出しシステムを3工場全てに設置して 化を図るため、 2006年度には、本社にも当該システムを おり、在宅者に通報されます。 設置しました。 本社も含めた全社的な緊急時の連絡・呼び出し体制の強 と事業所の合同での「危機管理訓練」を毎年実施していま す。この訓練は、万一、大規模な災害が生じた場合、ステ 設備災害実績 ークホルダーに及ぼす被害・影響を最小限に留めるため、 危機発生時における対応体制の強化を目的としています。 危機管理訓練(本社) 設備災害件数の推移は次のとおりで、 2007年度の発生はありませんでした。 *1 認定事業所(者)の取得 当社は、 レスポンシブル・ケアや国際標準化を推進してい の取得状況は、下表に示す通り、全ての工場において、高 くうえで、 「保安関係法規に基づく認定事業所(者)」の取 圧ガス保安法、消防法、労働安全衛生法の認定事業所(者) 得を積極的に進めています。認定を取得することで、保 の取得を完了しています。今後も、認証・認定の維持を図 安に関わるマネジメントシステムが構築され、責任と権限 り、環境・安全の継続的改善に努めていきます。 の明確化や安全技術の向上などに役立っています。認定 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 0 1 0 1 0 0 0 0 1 0 0 2 0 災害概要 1996年度 千葉工場C5留分タンク (5000m3)パージ中、大雨により急冷され負圧となり側板変形 1998年度 鹿島工場EPプラント仕上乾燥工程の排気ダクトにおいて、堆積したゴムの蓄熱による小火災 2003年度 ジェイエスアールクレイトンエラストマー(株)鹿島工場(JSR鹿島工場の合同事業所) I Rプラント ドライヤー充填物抜き取り時、静電気による小火災 2006年度 ●日本ブチル(株)鹿島工場(JSR鹿島工場の合同事業所) ハロゲン化ブチルゴムプラント臭素貯蔵タンク配管部の定期修理作業中に配管内の臭素漏洩 ●鹿島工場イソプレン製造設備サンプリングノズル部よりC5留分等漏洩 リスクコミュニケーション*2への取組み 当社は、 レスポンシブル・ケアの一環で1998年からレスポ 設備増設・定修時の地域への説明会、 自治会の工場見学会、 ンシブル・ケアレポートを発行し、率先して環境負荷値、環 行政主催の環境対話集会への参加などに取組み、地域の 境苦情や設備災害件数、有害化学物質の排出量・移動量 皆様とのコミュニケーションを図っています。 等の情報開示に努めてきました。2004年版からはCSR *2 ここでのリスクコミ ュニケーションとは、 化学物質によるリ スクについて、利 害関係者が情報 を共有し、その対 策 について話し 合うことによって 相 互 理 解を得る ことを意味してい ます。 への取組みに伴い「社会」に関わる内容を充実させ、 200 6年版ではCSRレポートに名称を変更しました。 また、事業所版のレスポンシブル・ケアレポートについて も1999年から発行し、 2000年から3工場全てで発行して います。本社版および全ての事業所版レポートは当社ホ ームページで閲覧することができます。 また、 日常活動としては地球環境会議への参画をはじめ、 !" 事業所版レスポンシブル・ケアレポート !# グ ル ー プ 企 業 の レ ス ポ ン シ ブ ル ・ ケ ア 活 動 グループ企業の レスポンシブル・ケア活動 グループ企業の紹介 株式会社 JSRマイクロテック 当社では、 グループ企業について当社と一体となった環境・ ントシステムを導入済みです。各グループ企業では、環 (株)JSRマイクロテックは、 1988年6月に設立され、 JSR(株) 安全活動を展開しています。 「グループ企業環境・安全 境目的・目標を定め、環境負荷の低減について計画的に の開発した加圧導電ゴムを用いて、最先端電子部品(プリ 監査(P.15)」でも述べましたが、国内全てのグループ企 取組んでいます。 ント基板、ICチップ)の検査用治具を作成している企業です。 2005年度からは 業* に対して環境・安全監査* を実施し、 各グループ企業の2007年度の環境・安全指導会実施状況、 通常、ピンなどの金属を接触させて電気検査を行う方法に 海外のグループ企業にも実施しています。 ISO取得状況、環境負荷等データ(国内)を以下に示しま 対し、加圧導電ゴムを利用することで、 「検査点に傷を付け また、国内・国外とも多くのグループ企業は、ISO14001 す。 ない」 「微細な検査点にも接触」 「薄型・軽量で省スペース」 を取得しており、未取得の企業でも独自の環境マネジメ *1 製造、輸送、工事に係わる企業 *2 監査は1∼2年に1回実施 などの特徴があります。また、近年では、ウェハー*3の検査 1 2 用治具へと事業を広めています。 グループ企業の2007年度レスポンシブル・ケア活動状況 安全衛生活動の取組み グループ企業 JSRオプテック筑波(株) JSRエンジニアリング(株) (株) JSRマイクロテック JSR物流(株) (株)エクセル東海 テクノポリマー(株) ジェイエスアール クレイトン エラストマー(株) 日合工業(株) 日本ブチル(株) (株)エラストミックス 日本カラリング(株) (株)イーテック 九州ゴム加工(株) JSRマイクロ九州(株) (株)JSRマイクロテックは、労働災害、設備災害ゼロを 【会社概要】 海 外 9社(9事業所) 国 内 14社(22事業所) JSR Micro N.V.(ベルギー) JSR Micro, Inc. (アメリカ) JSR Micro Korea Co., Ltd(韓国) JSR Micro Taiwan Co., Ltd(台湾) 錦湖ポリケム(株) (韓国) 上海虹彩塑料有限公司(中国) 天津国成橡膠工業有限公司(中国) エラストミックスタイランド(タイ) 日密科偲橡膠(佛山)有限公司(中国) 本社工場 埼玉県日高市猿田289−1 目標に、毎年度、環境安全衛生計画を作成し、活動を 資本金 50百万円(JSR 100%出資) 推進しています。 売上高 19億円 従業員数 98名 特に、 06年度には、 ESQ委員会を設置し、 E:環境、 S:安全、 また、 ESQ委員会では、定期的に「強化日」を設けて、各 設備が本来の機能を確実に果たしているかを徹底的に 確認し、必要な整備・改善を実施しています。 さらに、 07年度には、設備保全委員会を新たに設置し、 ESQ委員会委員による設備KYK*4を実施し、安全確保に 努めています。 ISO14001取得状況 環境・安全監査実施状況 尚、 労働災害(休業)は'95年以降12年間発生していません。 国 内 12社20事業所 国 内 13社18事業所 海 外 6社6事業所 (未取得の事業所は独自の環境マネジメントシステム) 環境負荷およびその他環境・安全データ(海外を除く国内14社のデータ、但し一部グループ企業のデータは、JSRデータに含む) インプット 127 1, 970 8. 5 アウトプット ■大気関係 SOx排出量(トン/年) NOx排出量(トン/年) ■水質関係 総排水量(千m3/年) COD(トン/年) 全窒素排出量(トン/年) 全リン排出量(トン/年) ■産業廃棄物発生量(トン/年) ■リサイクル量(内部および外部: トン/年) ■外部最終埋立処分量(トン/年) *4 KYK:危険予知訓練 (未取得の事業所は独自の環境マネジメントシステム) 海 外 3社3事業所 ■二酸化炭素排出量(千トン/年) Q:品質に重点を置いた、現場パトロールを毎月実施し、 リ スク要因の摘出と対策を図っています。 (07年度未実施の事業所は、 08年度に実施予定) !& (株) JSRマイクロテック *3 ウェハー:ICチップ製造に使われる半導体でできた基盤 ■PRTR法該当物質関連 大気排出量(トン/年) 水域排出量(トン/年) 移動量(トン/年) ■PCB管理(電力機器) 保管機器 :保管台数(台) :油量(L) 運転中機器:保管台数(台) :油量(L) 143 3 49 37 5, 381 2 1, 580 1, 180 21. 6 4. 0 0. 3 その他 ■環境・安全設備投資額(億円/年) ■環境苦情件数(件) 6, 146 5, 495 76 環境保全活動の取組み (株)JSRマイクロテックは2004年6月にISO14001の認 証を取得しました。 環境事故ゼロと環境負荷の低減のため、環境改善計画 を作成し、全社に展開して活動を実施しています。 現場パトロール 災害・事故等の実績 環境活動の一環として、薬液類の漏洩事故を想定した危 263 14 87 ESQ委員会 臭気 騒音 振動 その他 ■設備災害件数(件) ■労働災害件数(休業以上:件) 7. 16 0 0 0 0 1 2 2004 2005 2006 2007 2008 険予知を実施しています。薬液類がタンクなどから漏洩 年度 した場合、決して場外に流出させないようにするにはど 労働災害 (休業・件数) 0 0 0 0 0 設備災害 (安全関係・件数) 0 0 0 0 0 環境事故 (件数) 0 0 0 0 0 環境苦情 (件数) 0 0 0 0 0 うすればよいかを検討し、排出口封鎖などの対応訓練を 行いました。 さらに、最も環境への影響が大きい金メッキ装置に関し ては、薬液漏洩の可能性をさらに低減するために、装置 の改造を実施しました。 (目標) !' 環境安全部 〒104-8410 東京都中央区築地5-6-10 Telephone:03-5565-6571 Facsimile:03-5565-6643 http://www.jsr.co.jp この印刷物は、適切に管理された森林からの 原料を含むFSC認証紙を使用しています。 印刷行程において、有害廃液を排出し ない「水無し印刷」を採用しています。 古紙のリサイクルに取組むオフィス町内会と、 森林の再生に取組む岩手県岩泉町との連携 により実現した「森の町内会−間伐に寄与 した紙−」を本文用紙に使用しています。 VOC(揮発性有機化合物)の発生が少 なく生物分性や脱墨性に優れた大豆イ ンキを使用しています。 当社は厚生労働省の認定を受け、 次世代育成支援認定マークを 取得しました。 2008.6 D 7000
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