進路選定(就職,大学院進学)に関する全般 - 東京理科大学

2009年4月土木技術の役割と展望
1)土木技術に関する今日における役割や課題,今後の
展望を学ぶことを目的とする.
2009年4月土木技術の役割と展望
1)土木技術に関する今日における役割や課題,今後の
展望を学ぶことを目的とする.
2)地盤,構造,水理,環境,土木材料,計画などの各専
門分野において,学部で取り扱う講義内容と現在の
先端的研究レベル及び実務との関連性を俯瞰し,学
部教育の目的と限界とともに大学院教育の意義と役
割を説明する.
2009年4月土木技術の役割と展望
1)土木技術に関する今日における役割や課題,今後の
展望を学ぶことを目的とする.
2)地盤,構造,水理,環境,土木材料,計画などの各専
門分野において,学部で取り扱う講義内容と現在の
先端的研究レベル及び実務との関連性を俯瞰し,学
部教育の目的と限界とともに大学院教育の意義と役
割を説明する.
3)土木技術全般に関する知識を深めると共に,今後の
進路決定を含め技術者として成長するために必要な
情報と知識を整理することを目標とする.
併せて⇒研究室を選択する時の参考となる資料を提供
東京理科大学土木工学科3年生諸君の進路の決定にとっ
て、必要なことは?
東京理科大学土木工学科3年生諸君の進路の決定にとっ
て、必要なことは?
1.自分は何者かを知る
・自分は、何がしたいのか? 自分には、何が向いているのか?
・自分には、どのような能力があるのか?
・自分が生きたい道は何か?
「あなたは、これらの問いに、
自分で考えて、
5分間で、
答えられますか?」
東京理科大学土木工学科3年生諸君の進路の決定にとっ
て、必要なことは?
1.自分は何者かを知る
・自分は、何がしたいのか? 自分には、何が向いているのか?
・自分には、どのような能力があるのか?
・自分が生きたい道は何か?
2.そのためには、土木工学の情報も必要
・土木工学の現状、役割と展望をどれほど知っていますか?
・1年~2年の教育では全く不十分
東京理科大学土木工学科3年生諸君の進路の決定にとっ
て、必要なことは?
1.自分は何者かを知る
・自分は、何がしたいのか? 自分には、何が向いているのか?
・自分には、どのような能力があるのか?
・自分が生きたい道は何か?
2.そのためには、土木工学の情報も必要
・土木工学の現状、役割と展望は?
・1年~2年の教育では全く不十分
3. 3年夏~秋での進路決定は、早すぎることも事実
・昔は、4年の春~秋に進路決定(もっと情報があった。もっと自分
の進路を考える時間があった。研究室に入り、先輩、教員と相談
する機会が多かった。卒業研究を通して自分の適正、好みを知
ることが出来た)
・これらの機会が無い前に、進路決定が必要⇒早すぎる
社会へ
60 % 以上
学部
大学院修士課程
その他
60 % 以上
学部
社会へ
・公官庁(国、地方公共団体、・・・・)
・その他の社会基盤整備管理機関(鉄道、道
路、電力、ガス・・・・)
・建設会社
・専業業者
・設計コンサルタンツ
・教育・研究機関
・その他
大学院修士課程
その他
60 % 以上
学部
社会へ
より管理・計画・調整的業務
・公官庁(国、地方公共団体、・・・・)
技術的には、より非専門家
・その他の社会基盤整備管理機関(鉄道、道
路、電力、ガス・・・・)
・建設会社
・専業業者
・設計コンサルタンツ
・教育・研究機関
・その他
大学院修士課程
その他
60 % 以上
学部
社会へ
より管理・計画・調整的業務
・公官庁(国、地方公共団体、・・・・)
技術職業人としては、より短い人生
・その他の社会基盤整備管理機関(鉄道、道
路、電力、ガス・・・・)
・建設会社
・専業業者
・設計コンサルタンツ
・教育・研究機関
・その他
大学院修士課程
その他
60 % 以上
学部
社会へ
・公官庁(国、地方公共団体、・・・・)
・その他の社会基盤整備管理機関(鉄道、道
路、電力、ガス・・・・)
・建設会社
・専業業者
・設計コンサルタンツ
・教育・研究機関
・その他
より技術な専門家として生きる
大学院修士課程
その他
社会へ
・公官庁(国、地方公共団体、・・・・)
・その他の社会基盤整備管理機関(鉄道、道
路、電力、ガス・・・・)
・建設会社
・専業業者
60 % 以上
・設計コンサルタンツ
・教育・研究機関
・その他
より技術な専門家として、生きる
学部
大学院修士課程 より長い職業人生
その他
学部卒業生で就職する場合は、現場での即戦力として
期待される傾向
そのような仕事が向いている人に向いている
まだ卒論も行っていない段階!
土木工学と言う専門の基礎は学んだが、
より高い専門性(交通工学、構造工学、コンクリート工学、地
盤工学、河川海岸工学、衛生工学等々)は低い
専門性の高さは、期待されていない!
学部生の就職面接3原則
●面接で質問を受けたら、即座でなくても良いから、的確に返事
(そのためには、自分を知る、相手を知る)
●何でもやります、現場のことは大好き
●御社が大好き、御社が第一希望
60 % 以上
学部
社会へ
・公官庁(国、地方公共団体、・・・・)
・その他の社会基盤整備管理機関(鉄道、道
路、電力、ガス・・・・)
・建設会社
・専業業者
・設計コンサルタンツ
・教育・研究機関
・その他
大学院修士課程
30 %程度?
その他
大学院博士課程
大学院(修士課程)
□技術的な職種、設計コンサルタンツ、建設会社の設計部、研
究職等の設計的、研究職的な仕事(engineering)を希望する
者には、大学院修士課程進学は勧めたい道・・・・
大学院(修士課程)
□技術的な職種、設計コンサルタンツ、建設会社の設計部、研
究職等の設計的、研究職的な仕事(engineering)を希望する
者には、大学院修士課程進学は勧めたい道・・・・
□現在の大学院は、ある専門の研究者になるためだけのもので
はない。
主に、現在実践されている実務設計等での技術レベルに追い
つくためのもの ・・・・、
将来必要となる応用能力をつける教育をするところ ・・・・
大学院(Graduate school)の制度について
Graduate:
名詞: Someone who successfully completed their studies at a
a special college of university
大学卒業生
動詞 To obtain a degree by completing your studies at a
special college or university
大学を卒業する
Graduate school: 大学卒業生の学校!
大学院(Graduate school)の制度について
●戦前、6(小)、5(中)、3(高)、3(大)(合計17年)が基本
中=中等学校は現在の中・高にほぼ相当
(全国中等学校野球大会→現在の全国高校野球大会)
高=高等専門学校は現在の大学にほぼ相当
大=大学は現在の大学院修士課程にほぼ相当
英国・フランス・ドイツ等のヨーロッパ主要国も、大学卒業まで17 ~
18年が基本
大学院(Graduate school)の制度について
●戦前、6(小)、5(中)、3(高)、3(大)(合計17年)が基本
中=中等学校は現在の中・高にほぼ相当
(全国中等学校野球大会→現在の全国高校野球大会)
高=高等専門学校は現在の大学にほぼ相当
大=大学は現在の大学院修士課程にほぼ相当
英国・フランス・ドイツ等のヨーロッパ主要国も、大学卒業まで17 ~
18年が基本
●現在の学校制度は、6.3.3.4制 (合計16年): 米国の制度
○戦前と比べても、教育期間が短い
○ヨーロッパと比較すると、教育内容が不足
○科学技術系では、特に現在では専門教育が不足
○人生が長くなったのだから、勉学時間が長くなってもおかしくない
●現在の学校制度は、6.3.3.4制 (合計16年): 米国の制度
○戦前と比べても、教育期間が短い
○ヨーロッパと比較すると、教育内容が不足
○科学技術系では、特に現在では専門教育が不足
●現在の学校制度は、6.3.3.4制 (合計16年): 米国の制度
○戦前と比べても、教育期間が短い
○ヨーロッパと比較すると、教育内容が不足
○科学技術系では、特に現在では専門教育が不足
●採られてきた方策
○大学院(Graduate school)
- 大学が始まったヨーロッパでは、元々存在していなかった
-19世紀の終わりに米国で発明された大学教育の補完制度
- 米国での大学教育のレベルがヨーロッパよりも低く、米国での大学卒
業生がヨーロッパでの大学卒業生と同等と見なされなかったため、
John Hopkins大学で開始
-その後、拡大→高等教育機関+研究機関として発展
●現在の学校制度は、6.3.3.4制 (合計16年): 米国の制度
○戦前と比べても、教育期間が短い
○ヨーロッパと比較すると、教育内容が不足
○科学技術系では、特に現在では専門教育が不足
●採られてきた方策
○大学院(Graduate school)
- 大学が始まったヨーロッパでは、元々存在していなかった
-19世紀の終わりに米国で発明された大学教育の補完制度
- 米国での大学教育のレベルがヨーロッパよりも低く、米国での大学卒
業生がヨーロッパでの大学卒業生と同等と見なされなかったため、
John Hopkins大学で開始
-その後、拡大→高等教育機関+研究機関として発展
○日本
- 戦後は、米国の事情に近い(大学の大衆化の役割を果たした)
- 現在: 学部教育では不足→大学院大学化の傾向
特に、理工系は修士への進学率が増加
旧国立系の卒業生と対等にやって行くのは学部卒では苦しい
工学系における大学院教育の三つの側面
■一般高等工学(Engineering)教育
現在の実務での技術レベルに追いつくため
学部教育だけでは、現在の技術レベルには遠すぎる
■ On research education(研究活動による工学専門教育)
■個人(face-to-face)教育
工学系における大学院教育の三つの側面
■一般高等工学(Engineering)教育
■ On research education(研究活動による工学専門教育)
- かって19世紀のドイツでの大学での教育方針→成功
(現在では大学院での教育)
- 専門性を養成し、技術専門家になるtrainingをする。
技術的課題の発見、課題の構造の理解、課題への具体的
対処法(現場技術でも同じ)を学ぶ
- 学部では卒論研究以前ではゼロに近い。大学院で本格的。
■個人(face-to-face)教育
工学系における大学院教育の三つの側面
■一般高等工学(Engineering)教育
■ On research education(研究活動による工学専門教育)
■個人(face-to-face)教育
- 学部教育では全く不足(教室での教育は大学教育の一部にし
か過ぎない)
- 教員の個人教育の時間:
大学院生一人に掛ける教育研究 指導の時間は学部での
10倍以上
大学院の選択(大学の選択とは異なる視点が必要)
■三つの道
1. 自分のやりたい専門( 交通工学、構造工学、コンクリート工学、地盤工
学、河川海岸工学、衛生工学等々) 及び指導教員で選択
○これが大学本来の姿
○大学院の入試制度は、学部の入試制度と全く異なる
一つの大学院の受験が原則
従って、
補欠無し(合格後の取り止めは、他の人を押し出したことになる)、
入学金の前払い無し(合格後の取り止めを想定していない)
大学院の選択(大学の選択とは異なる視点が必要)
■三つの道
1. 自分のやりたい専門( 交通工学、構造工学、コンクリート工学、地盤工
学、河川海岸工学、衛生工学等々) 及び指導教員で選択
○これが大学本来の姿
○大学院の入試制度は、学部の入試制度と全く異なる
一つの大学院の受験が原則
従って、
補欠無し(合格後の取り止めは、他の人を押し出したことになる)、
入学金の前払い無し(合格後の取り止めを想定していない)
2. 大学名だけで選択
○大学院進学は、いわゆる有名な大学の卒業生になるのが目的
○複数の大学院の受験の傾向(問題を引き起こす)
○どの専門でも良い、どの教員でも良い……しかし、いわゆる有名大学
でも、自分のやりたい専門が無いこと、レベルが低い専門があること、
教員に問題がある例は多数。また、向き不向きがある。
○しかし、研究の評価は、国際的になるほど大学名とは独立的
3. その他
○公務員試験の受けなおし
○Moratorium(大学院で自分を見つけることも悪くない)
大学院の選択(大学の選択ではない)
■三つの道
1. 自分のやりたい専門( (交通工学、構造工学、コンクリート工学、地盤
工学、河川海岸工学、衛生工学等々) と指導教員で選択
2. 大学名だけで選択
3.その他
■この過程で、指導教員との人間関係を壊さないで欲しい
指導教員には、自分の考え方が1なのか2なのか3なのかを正直に言っ
て欲しい: さもないと、適切な助言を与えられない
■理科大大学院も選択の一つ:
○いわゆる有名大学に行っても、理科大大学院からの就職よりも
有利になることはない
○理科大の授業料が特に高いことはない。TA制度・学会旅費補
助制度等がある。
○教えて学ぶ!適塾の精神!
○きめ細やかな指導
適塾
町医者でもあり蘭学者の緒形洪庵(1810年~1863年)が、天
保9年(1938年)から文久2年(1862年)まで24年間にわたって
大阪で開いた学塾。
洪庵は、日本全土から集まった門人に蘭学・医学を教え、幕末
から明治にかけての日本の近代化に貢献した、橋本左内、大
村益次郎、福澤諭吉、長輿専斎、高松凌雲、佐野常民、大鳥圭
介ら多くの人材を育てた。
先輩の塾生が後輩の塾生を教えるシステム!
現代における土木技術の役割と展望(H21年度)スケジュール
担当日
1
4/16
2 4/23
3 4/30
5/7
4
5 5/14
6 5/21
7 5/28
6/4
8
9 6/11
10 6/18
11 6/25
7/2
12
7/9
13
14 7/16
15テスト期間
担当者
項目
内容
学部教育の目的・限界及び院教育・研究の意
龍岡・東
概論
平・二瓶
義を理解する.
龍岡
地盤工学
「地盤工学」の役割と展望を把握する.
東平
応用力学
「応用力学」の役割と展望を把握する.
二瓶
河川工学
「河川工学」の役割と展望を把握する.
辻
土木材料
「土木材料」の役割と展望を把握する.
佐伯
地震工学
「地震工学」の役割と展望を把握する.
内山
土木計画
「土木計画」の役割と展望を把握する.
塚本
土質力学
「土質力学」の役割と展望を把握する.
西村
水理学
「水理学」の役割と展望を把握する.
小島
国土情報工学 「国土情報工学」の役割と展望を把握する.
臼木
構造力学
「構造力学」の役割と展望を把握する.
寺部
交通計画
「交通計画」の役割と展望を把握する.
出口
環境工学
「環境工学」の役割と展望を把握する.
龍岡・二瓶
総括
修了生数名による講演