平成23年度JCOAL事業成果報告会 8 (2)クリーンコール技術開発 8‐(2)クリーンコール技術開発 「次世代高効率 炭ガ 化技術開発 「次世代高効率石炭ガス化技術開発」 (NEDO事業) エクセルギー再生型石炭ガス化高効率発電の概念 熱(水蒸気) A-IGCC Coal Gasifier GT ST 特徴: ・低温ガス化(700‐850℃) ガ ・低品位炭利用 1 次世代高効率ガス化の技術開発課題 次世代ガス化炉の検討課題 ・部分酸化ガスの利用 方法(CO2回収を含む) ・分離性能(高濃度粒子) ・磨耗対策 (IHI, 産総研, 東大,阪大) 熱分解炉付き 部分酸化ガス ガス 精製 チャー 部分酸化炉 部分酸化ガス ガス 精製 ・タール処理方法 ・タール処理方法 (北大) 石炭 ガス 精製 ガス化ガス 処理、供給方法 ・石炭供給方法 水蒸気 熱分解炉 熱分解ガス ガス化ガス ・熱分解炉での 熱分解炉での 熱分解炉 滞留時間分布 (東大) チャー 循環媒体 ガス化炉 酸素 リサイ リサイクル 石炭 水蒸気 CO2 ・熱媒体の循環(高 濃度粒子循環) ・磨耗対策 ・灰の抜出方法 (IHI, 産総研,東大) ・水蒸気ガス化の寄与度向 上(オートサーマル条件に 近づける) ・ガス化速度低下への対応 ガス化速度低下 の対応 ・タール発生の抑制 ・水蒸気反応率 (産総研, IHI) ガス化炉 水蒸気 ・熱分解ガスと粒 子 分離方法 子の分離方法 ・熱分解ガスの利 用方法 ・タール処理方法 (IHI 産総研 北大) (IHI,産総研,北大) 揮発分によるガス化 反応阻害低減 害 減 ⇒熱分解部とガス化 部の分離検討(ダウ ナー流 動層での熱 分解) 触媒ガス化 とケミカルルーピング 下記を考慮し、触媒の選定とシステムの最適化を図る。 ・残留炭素を燃焼させるか否か ・触媒を回収・再使用するか否か ・触媒のコスト、活性 ・触媒をどこに使用するか(ガス化炉、タール処理) (JCOAL (JCOAL, 東北大 群馬大, 東北大, 群馬大 九大) ・カルシウム熱媒及び触媒の性能確認 (JCOAL, 東北大、群馬大、九大) 2 次世代ガス化研究開発スケジュール及びH23年度体制 注:H16~H18次世代ガス化NEDO調査、 注 次世代ガス化 調査 H24年度は低温ガス化調査予定 スケジュールと予算 年度 H19 H20 H21 H22 H23 予算百万 32 34 277 102 107 H23年度研究体制と課題 JCOAL(27百万): ・ケミカルルーピングガス化 ケ カ ピ グガ 化 検討 ・触媒ガス化の取り纏め ケミカルルーピング ガス化 共同研究 (JCOAL主導 産総研場所、設備、 ポストドッグ提供) 産総研(32百万): 低温ガス化装置 及 低温ガス化装置、及 びA‐IGCC, A‐IGFCシ ステム検討 東大(44百万)、 阪大(2百万) 阪大(2百万)、 九大(2百万): 触媒ガ ス化及びケミカル ルーピングガス化 ・事務局(ワーキング、成果報 告書) 群大(2百万): 群大(2百万) 精錬廃水 Ni系触媒開発 秋田大(2百万): 秋田大(2百万) 天然鉱物 Ca、Na系触媒 九大(2百万): 担体型 高性能触媒 プロジェクトの触媒グループガス化開発目標(H23): 温度750℃における触媒ガス化 プロセスの構築 温度750℃における触媒ガス化、プロセスの構築 3 H23年度次世代高効率ガス化研究開発(JCOAL担当分)の成果 その1触媒ガス化成果(JCOAL纏め) 果 ) ・触媒使用によって、700℃以下の低い温度でも十分にガス化速度がある。 Char converrsion, mass % ((dacf) 100 3.8 % Ca /1.0 % Na 80 1.6 % Na 60 40 3.5 % Ca Raw 20 1 h reaction 0 600 650 700 750 800 Temperature, ºC 群大 ・金属精錬廃水利用 群大: 金属精錬廃水利用 ・低コスト、高効果触媒 開発成功、 ・500℃でも十分なガス 化速度 (金属精錬工場近辺に立地) 秋田大: ・石灰石等天然鉱物利用 ・低コスト触媒開発成功、 ・700℃でも十分なガス 化速度 (水溶液により石炭に担持必要) Carbbon converssion into gases (mol%) ・同様な温度で、原炭より触媒炭ガス化速度は約数倍~十数倍が速くなる。 100 K2CO3@LMC82 K2CO3@アルミナ K2CO3 LMC82 アルミナ アダロ炭のみ 90 80 70 60 50 40 30 20 700℃ 10 0 0 30 60 90 120 150 180 Time (min) 九州大: ・担体担持触媒 ・700℃でも十分なガス 化速度 (コスト比較的高い 分離回収必要) (コスト比較的高い、分離回収必要) 4 褐炭を用いた触媒ガス化プロセスの解析(JCOAL検討) ・ 褐炭利用には乾燥工程があるため、触媒担持のための乾燥が必要なくなる。 褐炭を用いた触媒ガス化プロセスの解析例 (実施中) ・ 熱水改質の場合の低温ガス化冷ガス効率は乾燥場合より約5%高い。 解析例1:褐炭触媒担持、乾燥、ガス化プロセス 高圧ガス 褐炭1000t/d、水、触媒(CaO) 脱水 流 動 層 ガ ス 化 炉 乾燥 循環水 生成ガス 700-750℃ 25 atm 水分 50% 水蒸気/熱媒体 冷ガス効率大 解析例2:褐炭触媒担持、熱水スラリー、ガス化プロセス 褐炭1000t/d、水、触媒(CaO) 脱水 熱水改質 スラリー (水分 40%) 流 動 層 ガ ス 化 炉 生成ガス 700-750℃ 25 atm 循環水 水分 10% 5 水蒸気/熱媒体 H23年度次世代高効率ガス化研究開発(JCOAL担当分)の成果 その2 ケミカルルーピング石炭ガス化の成果纏め(JCOAL検討) CO2 H19-H23 主な研究内容: CaO/灰 /CaSO4 ① Ca媒体のリサイクル反応性、物性の試験(H19) ③ 石炭灰、硫黄化合物と媒体との分離方法検討(H21) 石炭灰 硫黄化合物と媒体との分離方法検討(H21) ④ CaOによるタール分解の触媒効果の検討(H22-H23) O2 or Air ⑤ ケミカルルーピングガス化発電プロセス検討(H22-H23) CaO CaCO3 /CaS/ チャー ガス化炉 燃焼炉( 再生炉) ② CO2吸収/熱媒体の最適再生(カ焼結)条件(H20) 灰/CaSO4 石炭 水蒸気 ケミカルルーピングガス化の概念 ケミカルル ピングガス化のコンセプト ケミカルルーピングガス化のコンセプト ガス化炉: ① 石炭ガス化反応: C(石炭)+ H2O(水蒸気) + 熱 → ② CaOのCO2吸収反応: CaO + CO2 ③ CaOのH2S吸収反応: CaO + H2S → → H2 + CO2 + チャー CaCO3 + 熱 CaS ・無酸化ガス化 <特長> ・高濃度H2生成 ・高効率なCO 高効率なCO2 ・炉内CO2分離 ・炉内脱硫 回収が可能 ・ガス精製負荷 の低減 再生炉: ((カ焼炉) 焼炉) CaCO3の再生反応: CaCO3 + 熱 → ② チャーの燃焼反応: C(チャー) + 2O2 → ③ CaSの酸化反応: ① CaS + 2O2 → CaO + CO2 CO2 + 熱 CaSO4 (石膏) ・1/3の酸素で CO2回収可能 (OxyFuleと比べ) ・炉内脱硫 ・低質炭の利用 可能 ・安価なCO2媒 体が利用可能 6 H23年度次世代高効率ガス化研究開発(JCOAL担当分)の成果 ケミカルルーピング/触媒による低温ガス化発電システム ① 低温ガス化、エクセルギー再生発電プロセスの考案 JCOAL検討 (全員) CO2 (FC排熱エクセルギー再生) CaSO4 , 灰 ガス精製 水素精製 (PSA, 膜) 水素精製 (PSA, 膜) メタン改質 オフガス 熱交換 H2 ガス化炉 燃焼炉(カ焼炉) 石炭、 触媒 石灰石 タール改質 CaO H2 80%, CH4 20% ηC>85% H2 CaCO3/チャー (650℃) Steam(300℃) Q1 水 CaCO3/チャー (880℃) Q3 Q2 IGFC発電 システム O2 or Air ガス化炉開発: (650~750℃) ・高濃度水素(約80%)とメタン(約20%)発生 ・燃料電池から熱を受け取る(エクセルギー再生) ・冷ガス効率(>85%) システム水素冷ガス効率: >約95% エクセルギー再生熱: FC排熱100%利用 7 H23年度次世代高効率ガス化研究開発(JCOAL担当分)の成果 その3 ケミカルルーピング/触媒による低温ガス化発電システム ASPENによる低温ガス化、エクセルギー再生発電プロセス解析-1(JCOAL検討) モデル作成:A モデル作成:Aspenによる低温ガス化、ガス改質、発電熱サイクルモデル作成 による低温ガス化 ガス改質 発電熱サイクルモデル作成 ・ 750℃以下では、生成水素冷ガス効率はエクセルギー再生によって、ガス化冷ガス効率より10%アップ ・ 低温程、水素生成冷ガス効率が高い、IGFC発電効率が65% 低温程 水素生成冷ガス効率が高い IGFC発電効率が65% 以上 ・ 低温域(750℃以下)での媒体循環倍率は約1.7であるが、900℃なると媒体循環倍率が約35倍が必要 35倍 100 95 90 40 生成水素冷ガス効率 35 FC 排熱 エクセルギ ー再生量 30 25 85 20 ガス化ガス冷ガス効率 80 75 圧力: 10 atm IGFC発電効率 70 65 400 図1 Aspen モデル 媒体 循環 倍率 600 700 10 5 1.7倍 500 15 800 ガス化温度 [ ℃ ] 0 900 8 H23年度次世代高効率ガス化研究開発 (JCOAL担当分)の成果まとめ 1. 触媒ガス化研究成果の纏め ・ 触媒使用によって、700℃以下の低い温度でも十分にガス化速度がある。 同様な温度 、原炭より触媒炭ガ 化速度は約数倍 十数倍 速くなる。 ・ 同様な温度で、原炭より触媒炭ガス化速度は約数倍~十数倍が速くなる。 2 褐炭利用低温触媒ガス化の検討 2. ・ 褐炭利用には乾燥工程があるため、触媒担持のための乾燥が必要なくなる。 ・ 熱水改質の場合の低温ガス化冷ガス効率は乾燥場合より約5%高い。 3.ケミカルルーピンガス化の検討 ・ CaOによるタール改質効果が確認された。 C Oによるタ ル改質効果が確認された ・ エクセルギー再生型低温ガス化FC発電システムを構築し、750℃以下では、 水素冷ガス効率はエクセルギー再生で、ガス化冷ガス効率より10%アップ 9
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