企画・制作／読売新聞大阪本社広告局『肩のトラブル』適切な治療法とリハビリテーションで Medical Fo c us 肩の仕組みと痛みが発生するメカニズム人間の肩関節の形態は、二足歩行へ「年齢のせいか、肩が痛む」「肩が上がりにくい」といった中高年や、「野球の投球動作や水泳で水をかく時に肩に痛みを感じる」というアスリートなど、肩の悩みを抱えている人は少なくありません。そこで、患者の負担を軽減する治療法である肩関節鏡視下手術を含め、患者一人ひとりに最も適した治療を心がけている東大阪病院（大阪市城東区）整形外科部長の小雲慎也先生に、肩の仕組みや肩関節疾患の種類、治療法などについてお聞きしました。肩の代表的な疾患である「五十肩」と「脱臼」態では非常に不安定です。わかりやすく１０ミリの切開を数か所作り、直径４ミ社会復帰することが可能であることも、リのカメラを挿入します。モニターを見患者さんの負担減につながっていま一般的によく知られている肩の疾患疾患はラグビーやアメリカンフットボールながら、手術器具を使って病変部位す。従来の切開手術にこうした手術がと進化したために変化しました。それによっ例えるならば、ゴルフボールを乗せる細くに、五十肩や肩関節脱臼があります。など接触性の高いスポーツを行っているを修復します。新たに加わったことで、肩関節疾患のて、より多く肩関節を動かせるようになって小さなピンのような台（臼蓋）の上に、五十肩は学術的に定義はありません人に多く見られます。激しい接触によっこの手術のメリットは、手術創（※）治療の質が高くなり、患者さんにとったのですが、その代償として安定性を犠ボール（骨頭）を乗せているような状態が、肩関節拘縮という疾患に含まれまて、肩関節の安定化に重要な靭帯やが小さく、切開する手術に比べて術後ては大変有益なことだと思います。です。これを安定させているのが主に腱す。特に長期間にわたって痛みが続いの痛みが少ないことです。また、肩関肩関節鏡視下手術などの治療は専板と呼ばれる腱・筋（インナーマッスル）、ている人の中には、腱板断裂が起こっいるために症状が出ており、手術が必節内をカメラでくまなく観察できるため、門家の知識が必要です。肩の調子がている可能性が大きいです。中高年以病変の見落としが少ないのも特長で悪くて悩んでいる人はぜひ、医療機関牲にしてしまい、他の関節とは違ったけがや疾患が生じるようになりました。けんばんじん肩関節は肩甲骨、鎖骨、上腕骨という関節包、靭帯です。その一部が損傷し関節の袋が損傷し、機能不全に陥って要になる場合もあります。３つの骨から構成されています。これらのて機能を果たさなくなり、肩の中の圧が上降の患者さんに最も多い腱板断裂とまた、スポーツ障害肩もありますが、す。さらに、手術部の周辺組織や筋を受診してください。骨によって形成される「肩甲上腕関節（一昇し、痛みが出現することがあります。は、肩関節の安定化に最も重要な根本肩関節そのものに重篤な病変があること肉をほとんど損傷しないため、早期に ※手術により出来る傷般的に肩関節）」、肩峰下関節、肩甲胸また、肩関節は筋肉の海に浮かぶ関の筋肉である腱板が一部、あるいは広は少なく、前述の通り、他の部位の動郭関節、肩鎖関節、胸鎖関節からなる節とも呼ばれ、「肩甲上腕関節」の土台範囲に断裂し、肩関節が安定せずに痛きが悪くなっていることが多いので、治複合関節で、人体のとなる肩甲骨は主に筋肉によって支えられみが出現する疾患です。自然治癒する療の中心はリハビリやフォームチェック中で最も広い可動ています。このため、運動機能に筋肉のことはほとんどなく、加齢とともに断裂が域があります。影響を最も大きく受けるのです。そのバラ大きくなっていくことがわかっています。さらに、腱板に石灰がたまり、炎症その中でも上ンスの保持は「肩甲上腕関節」だけで治療としては、最初はリハビリをお勧めを起こす石灰沈着性腱板炎も比較的腕骨と肩甲骨なく、胸郭、体幹、骨盤、股関節などにしますが、あまりに長期間にわたって放多い肩の疾患です。これは何らかの誘からなる「肩甲及びます。ですから、体のどこかに異常置してから手術に踏み切っても、断裂の因なしに突然痛みが強くなり、寝ることも上腕関節」は、があってバランスが崩れると、たちまち肩範囲が広がっているために、術後の経できない痛みを訴える患者さんが多いで関節の運動機能が低下し、肩関節に痛過があまり思わしくないケースが少なくあす。基本的には注射や痛み止めといっみが生じる可能性があります。りません。た薬物治療を選択します。れる部分と、肩甲要するに、「肩甲上腕関節」は人体の肩の疾患で、若い人に多いのが脱臼どの疾患についても言えることですが、骨側の「臼蓋」と呼関節の中で最も動きやすいために、他のです。中でも外傷をきっかけに、肩関適切な時期に、薬物治療やリハビリ、ばれる受け皿から成関節の動きが悪くなると、それを補おうとし節の不安感や脱臼を繰り返すものにつ手術を含めて治療を選択することで、より立っているのでてストレスが集中し、痛いては、外傷性肩関節不安定症、またりよい機能回復が望めますので、タイミみの原因の一つとなっは反復性肩関節脱臼と呼びます。このングを逃さないことが大切です。上腕骨側の丸い「骨頭」と呼ばきゅうがいすが、この状になります。ているのです。東大阪病院整形外科部長小雲慎也先生おぐもしんや肩関節鏡視下手術とは・・・肩疾患の手術において近年、特に損傷せずに、内部の病変をカメラなど注目されているのが肩関節鏡視下手で観察しながら修復する手術法です。術です。周辺組織や筋肉をほとんど具体的な方法ですが、皮膚に約５∼ Q&A どれくらいの期間で社会復帰が可能ですか？Ｑ. 肩関節鏡視下手術を受けた後、Ａ. 疾患や重症度にもよりますが、入院期間は最短で２泊３日です。（平均は約１週間）術後は手術部位を固定し、修復させるとともに、機能回復訓練も必要となってきますので、退院後は通院しながら、理学療法士のもとでリハビリをしていただくことが一般的です。社会復帰についてですが、スポーツをしている人としていない人や、患者さん自身の満足度によって、術後の治療方針が異なってきます。スポーツをしていない成人男性の場合、日常の動作で肩を上げることは少ないのですが、女性の場合は家事などで肩を使うことが多いので、医師と相談しながら治療やリハビリを続けてください。患者さん一人ひとりに最適な治療を経過を見ながら進めていきますので、主治医とよい信頼関係を築きながら前向きに治療を継続してください。Ｑ. 肩のトラブルで悩む多くの患者さんに向けて、アドバイスをお願いします。Ａ. 肩の痛みが半年以上続いている人は、まずは医師の診察を受けてください。長期間にわたって痛みが続いている場合、思わぬ疾患が隠れているケースがあります。また、長期間放置した後に手術に踏み切っても、改善はするものの十分な機能回復特定医療法人有隣会東大阪病院肩関節外来診療予約専用ダイヤル肩関節小雲医師ホームページが望めないこともあります。私たち医師は診察をし、原因を探ると同時に、多様な選択肢の中から最適な治療法の提案、かつ十分な説明をします。いずれにしても、一度診察を受けることは患者さんにとって、大きなプラスになると思います。〒536- 0005 大阪市城東区中央1丁目7 番 22 号 TEL 06 - 6939 -1121（代表） http://www.yurin.or.jp/ 06-6939 -1200 予約受付時間月∼金曜 9：00 ∼ 19：30 土曜 9：00 ∼ 17：00 http://www.shoulderjoint.jp/