鵤牙之郷の珍留学生活in Seattle《2014・冬∼春》 鵤牙之郷 タテ書き小説ネット Byヒナプロジェクト http://pdfnovels.net/ 注意事項 このPDFファイルは﹁小説家になろう﹂で掲載中の小説を﹁タ テ書き小説ネット﹂のシステムが自動的にPDF化させたものです。 この小説の著作権は小説の作者にあります。そのため、作者また は﹁小説家になろう﹂および﹁タテ書き小説ネット﹂を運営するヒ ナプロジェクトに無断でこのPDFファイル及び小説を、引用の範 囲を超える形で転載、改変、再配布、販売することを一切禁止致し Seattle︽2014・冬∼春︾ ます。小説の紹介や個人用途での印刷および保存はご自由にどうぞ。 ︻小説タイトル︼ 鵤牙之郷の珍留学生活in ︻Nコード︼ N4864BX ︻作者名︼ 鵤牙之郷 ︻あらすじ︼ この度シアトルに留学しました、鵤牙之郷と申します。当然本 名ではありません。漢字の1つは本名からとっていますが⋮⋮。 日記形式でその日の出来事なんかを書いております。タイトルの 横の丸が白星・黒星です。その日を総括して、何か良かったな、と いう日は○、ちょっと駄目だったな、という日は●となっています。 今更ながら、この丸は必要無かったなと後悔しております。 1 カレッジ名、個人名などは初めは伏せておりましたが、個人名は イニシャルを、カレッジ名、本名などは徐々に公開していこうと思 います。でないと書き辛くて書き辛くて⋮⋮。 役に立つか否かはわかりません。皆様に﹁留学した方が良い! したら人生が変わる﹂なんてことは言いません。第1お金がかかり ます。準備などもありますし、安心出来るエージェントを捜すのも なかなか難しいです。自分の家も決して裕福ではなく、両親にちょ いとばかしキツい思いをさせてしまっております。 それでも、この日記を見てくださった方で、もし留学に興味を持 って頂けたなら、それはそれで嬉しいことでございます。 *52日目は筆者のミスで抜けています。 *途中何編か、留学生活と関係のない回があります。 2 ●1日目 3月から準備を進めていた海外留学が遂に始まった。 Community Sea College。NSCCと略さ 行き先はアメリカ、シアトル。カレッジ名はNorth ttle れている。 この世に生を受けて20年、1度も行ったことのない場所だ。 飛行機に乗っている間、まず税関申告書なるものを受け取った。 アメリカに着いてから、まずは入国審査があるが、その際に記入し 終えたこの申告書が必要だった。 ところが、筆者はそれを記入しなかった。1家族1枚という説明 を聞いたためか、﹁俺は独り身だから書かなくて良い﹂と勝手に判 断してしまった。途中途中、﹁書こうかな﹂と思うときはあった。 ﹃天使と悪魔﹄を観ているときも、﹃ウルヴァリン SAMURA I﹄を観ているときも、書こうかな、と何度か思った。が、書かな いまま7、8時間程経過し、気づくとシアトルに到着していた。 そんなわけで、まずは入国審査の前にソイツを記入することとな った。内容は簡単だし、サイズもさほど大きくないのでものの数分 で終了した。⋮⋮皆様もお忘れなきよう⋮⋮いや、そもそも筆者の 知識不足が原因か。 twenty﹂と言ってきた。いやいや、流石にあなたは20 さてさて、申告書を渡すと、審査をしているダンディな男性が﹁ I twen twenty﹂と言っている。それじゃ 歳じゃないでしょ。聞き間違いかもしれないと思いもう1度聞き直 すが、男性はやはり﹁I あ、自分の年齢かもしれないと思い、﹁Yes,I`m ty﹂と答えた。すると、男性が何やら困った顔をして数秒黙って しまった。 おそらく皆様はわかったと思うが、男性が言っていたのは年齢で はなく、︻I−20︼という書類を出せ、ということだったのであ 3 る。この書類が無いと入国出来ないし、逆に出国も出来ない。 a nice day﹂がどれほど心地よ 初っ端からやらかしてしまい、オドオドしまくる始末。最後に男 性が言った﹁Have かったか。シアトルは気温が低いのだが、筆者の体温はみるみる上 昇していった。その暑さときたら、着ていたコートを1枚脱いでし まう程だ。 そんなこんなで審査も終わり、先に預けたキャリーバッグを受け 取って、いよいよシアトルの地へ。 荷物を受け取った後、まずは地下鉄みたいな乗り物に乗ってター ミナルへと向かう。初めて見る光景だったので、どうすれば良いか 戸惑ったが、別に切符も入らないし、乗車賃もいらないので、他の お客様と一緒に赤いボディの車両に乗った。それほど時間はかから ず、1、2分で目的地に着いた。 次の駅にはターミナル、バゲージクレーム、それから別のゲート がある。多分ターミナルにいればホストファミリーに会えるだろう I help you?﹂と声をかけられた。幸いにも、 と辺りを見回してみたが、なかなか見つからない。すると背後から、 ﹁May その方は日本人だった。自分は留学生で、ホストファミリーを探し ている。写真を戴いているのでもう少し探してみると伝えたところ、 ホストファミリーの皆様が待っていそうな場所を色々と教えてくだ さった。良かった、日本語で良かった。多分英語だったらわからな かったかもしれない。 教えられた場所へ行ってみるも、やはりいらっしゃらない。他に も色々な場所を探してみたが、写真で見た方は何処にも見当たらな かった。 これはまずい。体温が更に上昇する。夏かというくらいに。もう 1度先程の場所へ戻ってみようとトボトボ歩いていると、目の前に 先程の職員さんが。奇跡だ。これもアメリカンドリームか。筆者は もう1度その人に相談してみることに。ホストファミリーの方々か 4 らは電話番号も教わっており、書類を見せると、職員さんはその番 号に電話をかけてくださった。まだ新しい携帯の設定が出来ていな かったので本当に助かった。 電話が終わり、まだホストファミリーの奥様が到着していないと いうことがわかった。なるほど、この寒い中で待たせてしまってい るのではとハラハラしたが、それは大丈夫だったようだ。 それから何分か待っていると、奥様が筆者の姿を見つけてくださ り、無事に合流することが出来た。 この後、今回住まわせて頂く家に案内され、ご主人と握手を交わ し、使わせてもらう部屋に行って荷物を整理したりした。広い部屋 で、ベッドは勿論机や棚まで備え付けられている。本当にありがた いことである。 ひと通り整理が終わると、筆者は奥様と一緒に買い物に出かけた。 その際、カレッジへの行き方等も色々教えて頂いた。これまた奇跡 的で、家からカレッジまで徒歩で通える距離だった。 今回は2つのスーパーマーケットに行った。兎に角カートがデカ い。日本のものよりも大きい。動かすのは初めは難しかったが、慣 れて来ると使いやすい。店内には日本でも売られている商品も多い。 カレーやポテチ、キットカットの抹茶味まで。料理に使う食品の他 にも筆者が好きな物も買って頂いた。余談だが、この近辺にはセブ ンイレブンもあった。この店が、通学路のポイントの1つでもある。 買い物を済ませると再び家へ。今度は、何と自分の部屋に冷蔵庫 を置いてくださると言う。冷蔵庫まで使わせて頂けるとは。奥様と 協力して、ブラックの冷蔵庫を運ぶ。体育の成績が悪い筆者が、力 仕事で評価されるとは夢にも思わなかった。 その後はご夫婦のお友達に会ったり、同じ家でホームステイをし ている留学生の方に会ったりした。ここのお家には地下室があり、 そこは工房兼第2のテレビルームとなっているようである。ご主人 とお友達がそこでラグビーの試合を観戦しており、筆者も混ぜても 5 らった。ちなみに、筆者はラグビー歴0年である。また、ほぼ全て のスポーツにおいて経歴が無い。授業でやる程度だ。が、こうして 集まって観戦するというのもまた楽しいものである。 入国審査の辺りはさて置き、家についてからはある程度のことは 理解出来た。だが、まだ相手が何を言っているか正確に理解するこ とは難しい。何かを伝える前にも電子辞書で色々調べてからでない と話がし辛い。残り約2年、或いは4年で会話がしっかり出来るよ うになれば良いが⋮⋮。 さてさて、こんな感じで始まったが、これからも役立つか否かわ からないことも含めて日記形式で書き記すことにする。 6 ○2日目 着いて早々色々やらかした1日目だが、早くも2日目が始まった。 今日はカレッジでオリエンテーションがある。その前にまずは登 録を済ませなければならない。 準備を済ませて早速外へ出る。気温は昨日と変わらず低いが、厚 手のコートを着ているためある程度軽減されている。 さて、カレッジへの行き方は昨日教わった。坂を降りて、セブン イレブンのところで曲がる。あとはそのまま真っすぐ進めば到着す る⋮⋮筈だった。 筆者は、昨日教えてもらったばかりの道をいきなりど忘れしてし まったのだ。まず降りる坂を間違えてしまった。途中が行き止まり だったのですぐに引き返したが、問題はその後だった。 坂を降りてゆくと、まず遠くにセブンイレブンが見えてきた。あ れが曲がるポイントの目印となっている。が、筆者はここでも曲が る道を間違え、高速道路の方へ行ってしまいそうになった。途中で 別の道に曲がってみたが、やはり別の場所へ来てしまう。 迫る時間。これから通うカレッジは、授業に何度も遅れると除籍 されてしまう。まだ授業は始まっていないのだが、その思いが筆者 の不安を更にかき立てた。 しかし、道が完全に途絶えたわけではない。まだチャンスはある。 他の人に聞けば良いのだ。車は多いが人はなかなか捕まえることが 出来ない。ガソリンスタンドをチラッと見てみると、そこには厳つ い感じの兄ちゃんが1人。下手に質問して怒られるのは怖かったの で、別の場所を探すことに。すると⋮⋮アレを見つけたのだ、スタ ーバックスを。シアトルはスターバックスの本場だ。ここの店員さ んなら絶対に道を知っている。荒れた息を整えながら店の中へ。中 に入ると、眼鏡をかけた男性と目が合った。この人なら多分親切に 教えてくれる。根拠は無いが何となくそう思った。 7 ﹁Excuse me?﹂ tell to to way way the the me me と筆者が尋ねると、店員さんはすぐに気づいてくれた。 you ∼college?﹂ ﹁Could the tell カレッジ名が長いので省略。 you library?﹂という自作の歌をお笑い芸人さんが ﹁Could the 歌っていたのを思い出し、この文に応用した。が、自分ではハッキ リ言ったつもりだったが、まだ息が荒かったのか伝わっていなかっ た。何よりも、入ってきた客にコーヒーではなく道を教えてくれと 頼まれるとは夢にも思わなかっただろう。 どうにか息を押さえて3、4回頼むと漸く通じ、道を教えてくだ さった。どうやら先程自分が間違えたと思っていた道は、強ち間違 いではなかったようだ。 時間が迫ってきているため筆者は再び走り出した。気温が低いか らなのか、走っているうちに喉が痛くなってきた。目も少し痛い。 また、筋肉の浪費が異様に早く、すぐに走るのを止めてしまった。 歩いても歩いても人の姿はなかなか見えず、また不安になってくる。 が、あの男性の言っていた道はここしかない。先程の助言を信じて 更に歩くと、カレッジの名が刻まれた石碑が現れた。更にその先の 道にはカレッジの小さな旗が。この光景は昨日も見た。やっと正し い道に来たのだ。 あとは事務所を探して中に入り、登録、そしてオリエンテーショ ンに参加したいという旨を伝えた。連れて行かれた場所へ行ってみ ると、幸い間に合ったようだった。 先輩方から教えてもらって書類を貰い、書き上げ、職員さんに提 出した。 ここで、また驚くことが起きた。筆者は渡航前にFaceboo kでカレッジのことを調べていたのだが、そのときに何度も登場し 8 た中国人の方が、担当の職員さんだったのだ。似ている人なのかと 名札を見ると、確かにあの人の名が。これも一種のアメリカンドリ ームだろうか。その方にリラックスさせて貰い、筆者は登録を終え た。登録が終わると次はオリエンテーションだ。全部で5日ある。 また、その後にクラス分けの為のテストも行われるようだ。 本日の内容は、ここのルールや方針等についての紹介だった。そ こで改めて︻I−20︼と︻VISA︼の重要性が語られた。日本 に戻るにしても隣国に行くにしても、前者の書類に校長先生にサイ ンしてもらって許可が下りる。この2つがなければ移動も出来ない し、筆者がアメリカにいることも許可されなくなってしまう。なの で、この2つは常に持っていろと言われた。 また、この後には特別なパーティーや企画に関する説明があった。 50$で5つの企画が楽しめるというもので、筆者も参加を決意、 スタッフさんに教えてもらい、どうにか支払いも済ませた。自分の 英語力はまだまだなので、スタッフさんには本当に感謝している。 で、オリエンテーションが終わったあとは昼食があった。バイキ ング形式で料理を貰い、自分の席で食べる。筆者は誰も座っていな い席に座って1人で食べていた。すると、途中で1人の人物が筆者 の向かい側に座った。見ると、そこには顔質の良い、トランシーバ ーを持った男性が。男性が﹁Hello﹂と言ってきたので自分も 返した。 多分、私服だがこの人は警備員さんだろう。トランシーバーを持 っているし。この警備員さんと出身地は何処か、いつこちらへ到着 したのかといった簡単な会話を交わした。 少しすると、また別の男性が同じテーブルに腰掛けた。更にもう 1人。共通点は、皆トランシーバーを持っているということ。 3人は世間話をしていたが、ひとたびトランシーバーが鳴ると全 員がフォークを持つ手を止めて指示を聞く。この様子が何とも格好 良かった。 9 帰宅後はホストファミリーのご主人から家へ入るときの近道を教 えてもらった。なるほど、確かに近い。 その後は自分の部屋に戻り、昨日奥様に買って頂いたジュースを 飲んだ。冷蔵庫に閉まってあったので、冷たくて美味しい。 そこでまた、驚くべきことが起きた。大きなチョコミルクのパッ クを買ってもらったのだが、筆者はそれを入れる場所を間違えてし まい、触ってみると中身がカチコチに凍っていた。驚くも何も自分 が間違えただけのことなのだが。取り敢えずそれを冷凍庫から出し た後、強烈な眠気に襲われてベッドの中に入った。今日は朝から走 りまくった。そのため眠くなってしまったのだ。 その夜、奥様に起こして頂き、夕食を摂った。時計を見ると午後 6時。約2、3時間、いや、多分4時間は眠っていたかもしれない。 だが、寝起きの状態にあると筆者は少し陽気になるようで、会話が 若干、本当に若干上達した。ご夫婦や同じ場所に住む留学生の方と もはっきりと話せるようになった。これが1番の成果と言えようか。 さて、オリエンテーションは始まったばかり。明日も同じ時刻か ら始まる。もう道は覚えたから、次はパニックに陥ることは無いだ ろう。 他に気にすることがあるとすれば、それはテストだ。この結果に よってクラス分けが行われるが、そのクラスによって後々違って来 るらしい。どうにか良いクラスに入れれば良いが⋮⋮。再び不安に なる筆者であった。 10 ○3日目 3日目が始まった。昨晩昼寝をしてから、自分のテンションが少 し高くなっているような気がする。昼寝によるものなのか、はたま た新年のメールを友人達から送ってもらい、嬉しくなったからなの か、或いは早朝に聴いた曲のポジティブな歌詞によるものなのか。 それはわからないが、話すのに緊張していた1日目、2日目と違 い、今朝は元気よく話すことが出来た。出かける前にはご主人に今 日の予定を話し、帰宅後は今日のオリエンテーションの内容や感想 を伝えることが出来た。難しい文法や単語は全く使用していないが、 テンションを上げて話したところ伝えることが出来た。これは大き な成果であった。 さてさて、今朝は雨が降っていた。シアトル到着後初の雨である。 土砂降りではなく、小雨だったが、やはり少々寒かった。 本日のオリエンテーションでは、学校のルールや設備について学 んだ他、大晦日ということで特別な催し物があった。今回教えても らった内容は重要なものが多く、日本から留学に来ているアンバサ ダーの方に丁寧に教えて頂いた。本当にありがたいことである。そ の方の話によると、日本人留学生は他にもいるが、かなり少ないと のこと。 カレッジの中は滅茶苦茶広い︵個人差はあるかもしれない︶。図 書館、教室、カフェテリアの他、スタッフさん達が様々なことを教 えてくださる場だったり、教科書からアイスから、色々な物を販売 している店も中に入っている。なお、教科書は借りることも出来る 模様。 また、ほんの少しだが、他の留学生と話をすることも出来た。中 国から来ている生徒で、座っている筆者に声をかけてくれた。これ もまた1つの成果と言えよう。 11 オリエンテーションが終了すると、今度はパーティーが始まった。 留学生が男女に分けられ、更にそこから数人毎のチームに分けられ た。その後始まったのは数種類のゲーム。有名人の名前を当てたり、 映画のタイトルを当てたりと、盛り上がるものばかりであった。た だ、これまで海外の曲をあまり聴いていなかった筆者にとって、音 楽の問題は難問だった。同じチームの学生は音楽に詳しいようで、 曲のタイトルを当て、更に歌詞を携帯で調べたりしていた。携帯の 使用は認められていなかったが、これもまた盛り上がる要因の1つ であった。 また、チームの1人が代表として壇上に立ってジェスチャーを披 露し、それが何であるかを当てるというものもあった。代表者はじ ゃんけんで決めることになり、自分は最後の2人まで残ってしまっ たが、最後の最後で伝家の宝刀﹁グー﹂を出し、代表になるのは免 れた。このような場でジェスチャーをした方が後々友達も作りやす くなるのだろうが、筆者の心にはまだ恥ずかしさが残っていたのだ。 そんなこんなでゲームも全て終了、最後は乾杯をして会が終了し た。非常に盛り上がる1日だった。 明日は元日なのでカレッジは休み。次のオリエンテーションは明 後日からだ。そしてその翌日には、シアトルの名所を観光出来る機 会が設けられている。楽しみである。 話は変わるが、カレッジの先輩の中に、現在筆者がお世話になっ ている家で暮らしていた方がいるらしい。まだ会ったことは無いと 思うのだが、もしかしたら、あの人かもしれない。いずれ聞いてみ ようと思う。それまでに、もっと流暢に英語を話せるようにしなけ れば。 余談ですが、こちらのカラスの鳴き声は日本と比べて若干声が高 いです。 12 ○4日目 新年あけましておめでとうございます。 日本では昨日がお正月で、毎年恒例の︻相棒︼元日スペシャルを やった頃でしょう。こちらは今日新年を迎えました。 そんなわけで、今日はカレッジも休みで、朝からずっと家でくつ ろいでいた。何より、現在筆者が使わせてもらっているベッドが非 常に快適なのだ。毎日昼頃にベッドの中に潜っていると眠くなって くる。果たしてこれが、気持ちよさに依るものなのか、はたまた別 の理由があるのかはわからないが、後者の場合、授業が始まる前に 改善させなければ危険なことになりかねない。 カレッジのルールでは、生徒は全ての授業に必ず出なければなら ない。宿題も沢山出るらしいが、それらも全てこなさなければなら ない。数分の遅刻も欠席扱いとなる。勿論授業を真剣に受けないこ と等以ての外だ。もし自分が、午後になると眠くなってしまう身体 だとしたら、午後の授業をしっかり受けられるかどうかわかったも のではない。因みに、春・秋・冬は15回欠席すると除籍となる。 当然、その前に警告を受けたりする。夏は9回でアウト。 しかし、今日は何をしよう。考えた結果、未だ完全に設定出来て いなかったスマホを設定し、ご夫婦に携帯番号を伝えることにした。 その後、自分のパソコンにメールを送ったり、反対にパソコンから 携帯にメールを送信したりした。どうやら上手く設定出来たようだ。 これでまた1つ連絡の手段が出来たわけである。ただ、これは海外 で使用する目的で作られたものなので、日本で使用すると更に料金 がかかってしまうのだが。 今日の夕食は牛肉、ジャガイモ、ニンジン、タマネギが出てきた。 材料も味付けも肉じゃがにそっくりで懐かしくなった。違うのはニ 13 ンジンが細長い楕円形にカットされていることと、肉が少々厚いこ とぐらいか。それ以外は肉じゃがと変わらない。非常に美味しかっ た。ホームステイ先では、ディナーは大皿に料理が一杯に盛られて おり、そこから個人が好きな量だけ取ってゆく仕組みになっている。 今回も先程あげた4つの食料を取るシステムだ。筆者は肉が好きな ので多く取ってしまいそうになったが、他の人も食べる為、好き勝 手なことは出来ない。しっかり4つ、バランスよく取って戴きまし た。 ⋮⋮外出もしておらず、今日は上記のこと以外に記すことがあま り無い。 明日はまたオリエンテーション、明後日は街に向かい、名所を見 学する。初めは緊張していたが、何だか楽しくなりそうである。た だし、あまり調子に乗りすぎないようにしなければ。アメリカは銃 社会だし、この州ではマリファナが違法ではない。まかり間違って それを摂取すれば、日本に帰れなくなってしまう。なので、1人で 危ない場所に行ったりしないことが得策だ。 14 ○5日目 昨日が新年の祝日だったため、次のオリエンテーションは今日行 われることになっている。 まだ時差ボケが治っていないのか、今朝の起床時間は午前3時半 だった。因みに前日、前々日は4時。悪化している様な気がするの だが⋮⋮。とは言え、日本にいるときと違って2度寝することが無 いため、その点ではまだマシである。 登校途中、一昨日のパーティーで隣の席に座っていた韓国の留学 生に出会った。相手も覚えてくれていたみたいで、話をしながら校 舎に向かった。 さて、これまでのオリエンテーションは基本カフェテリアで行わ れていた。そのため筆者達はそのカフェテリアに入ったのだが、居 たのは別の留学生のみで、他に誰も居ない。もうすぐ始まる時刻な のだが⋮⋮。 ここで、我々はあることに気づいた。もしかしたら、オリエンテ ーションの場所はここではなく、別の部屋なのではないか、と。 早速思い当たる場所に行くと、そこには複数の留学生とスタッフ さん達、そして本日担当の先生方がいらっしゃった。ああ、ここだ ったか。筆者はとりあえず、1番先頭の座席に着いた。特に理由は ない。気づいたらそこに着いていた。 しかし、これはなかなか恥ずかしかったと気づくことになる。オ リエンテーションの前に始まったのは何とゲーム。4人の留学生が 前に出て、筆者達と向かい合うようにして座る。彼等の後ろにはス クリーンがあり、そこに色々なものが写し出される。スクリーンが 見えている我々は、それが何であるかを前方の4人に伝える。ただ しヒントのみで、禁止されている単語もある。⋮⋮因みに筆者は何 もヒントを出せなかった。恥ずかしさがまだ勝っていた。 15 正解の景品はカレッジ限定のライトかタッチペンにもなるボール ペン。ペンは一昨日のパーティーで帰りに貰った。ライトも日本か ら持って来ている。それも理由に含まれる。 ゲームが終了するといよいよ本番。本日は外国に行く際にすべき こと、カルチャーショックになったときのこと、良い生徒・悪い生 徒の例、そして最も重要な、保険の話だ。 カルチャーショックというものはほぼ全ての人物が経験するらし い。だがそうなれば故郷の親に電話するも良し、友人等に相談する も良しとのことだった。筆者は今のところまだカルチャーショック には陥っていないが、友人達の寄せ書きや写真、メール、そして親 からの連絡等を見るとウルッと来るときがある。﹁涙腺は枯れてい る﹂と自負していたのだが、まだまだだったようだ。 良い生徒・悪い生徒の例は、先生方が実際に演技をして見せてく れた。面白い。本当に面白い。あの演技力は凄い物だった。室内の ほぼ全員が爆笑していただろう。何と言うか、流石である。 最後に保険に関して。これは本当に重要な話題だったので、日本 人のスタッフさんに丁寧に教えて頂いた。また、資料は日本語のも のを戴いた。歯科や眼科、耳鼻科は個人で料金を支払う必要がある 等、色々と手順や規則があるようだ。カレッジ側の要望としては、 生徒達には健康的な生活を送って貰いたい、とのことだった。誠に その通りである。 さぁ、明日はいよいよ街に出る。だが、それも楽しいが、まずは 学費を支払わなければ。学費を期日までに支払わないと退学になっ てしまう。このカレッジで自分が受けるコースの料金は、1クオー ター毎に2600$。日本円でおよそ26万ちょい。生徒が受けな ければならないのは最低3クオーター。両親には本当に感謝してい る。 16 帰宅後はご主人からゴミの出し方を教わった。ここでは車輪のつ いたデカいゴミ箱3つ︵普通のゴミ、リサイクルゴミ、生ゴミ︶を、 決められた日に家の前に出すことになっている。体育の成績が悪い 自分にとってはかなり力のいる仕事だったが、やりがいがあった。 出すのは毎週水曜日。昨日がその水曜日だったが、祝日だったた め今日になった。 余談だが、ホームステイ先のわんこ︵ゴールデンレトリバーかラ ブラドールレトリバー︶が筆者のことを呼びに来てくれたり、待っ ていてくれたりするようになった。嬉しいことである。 17 ○6日目 さてさて、前回も書いたが、今日はシアトルの街を観光する、遠 足に似た企画だった。今回は色々な方に助けて頂いた。 朝、いつもより少し早めにカレッジに行ってみると、他に生徒の 姿が無かった。集合時刻の約1時間前に外に出たのだからそれもそ うか。待ち合わせ場所は日本出身のスタッフさんから聞いていたが、 誰も居なくて少し不安になり、事務所らしき場所に行って尋ねてみ た。すると、やはり自分が思っていた場所だったとわかりホッとし た。 さて、振込等のことを色々聞いてみたが、どうも自分はまだ振り 込める段階には無いそうだ。そんなこんなで20分弱時間を潰して、 もう1度待ち合わせ場所に戻って来ると、そこには2日目に知り合 った中国出身の留学生が。相手も自分のことを覚えてくれていたよ うで、2人で話したり散歩したりしながら残りの時間を潰した。 しばらくするとスタッフさん達が出席を取り始め、それを済ませ てバスに乗り込んだ。シアトルに来てバスに乗るのはこれが初めて かもしれない。 バスの中で中国の留学生と連絡先を交換した。留学後初の電話番 号交換だ。また、ここで初めて、彼が自分より2歳も年下であるこ とを知った。筆者の数倍もしっかりした青年が、自分より2つ下、 日本で言うところの高校3年生くらいとは。これもまた驚きである。 さて、参加者が全員集まると、いよいよバスが動き出した。まず 最初に行ったのは、大きな橋の下。ここにあったのは、コンクリー ト製の大きな怪物の像だった。怪物と言ってもドラクエで言う竜王 やシドーとかとは違う。寧ろ尊敬されている怪物だ。トロールの一 種らしいのだが、彼はシアトルに災害が起きた時に身体を張って市 18 民を助けてくれたというのだ。そのトロール像の上に、子供達が乗 っかって遊んでいた。 まず最初に、我々はトロール像の横に立って集合写真を撮った。 なるほど、シアトルにもそんな伝承があったのか。知らなかった⋮ ⋮。 次に向かったのは、あのブルース・リー氏のお墓である。小学校 時代の修学旅行では、徳川家康のお墓を見に神社︵寺だったかしら︶ に行った。だから今回も何か特殊な、教会とか、資料館みたいなと ころに行くのかなと思っていたが、バスが到着したのは正真正銘の 墓地だった。 墓地につくと2つのグループに分かれてお墓を見に行った。墓に はタイチーマークと彼の言葉が刻まれている。写真を撮っても良い とのことだったのできちんと写真に収めて来た。ブルース・リーと 言えば知らない人がいない程のビッグな方だ。お墓ではあるが、そ の方が自分の目の前にいると思うと⋮⋮不謹慎かもしれないが、何 だかワクワクしてくる。 3つ目の目的地はシアトルの街だ。まずは全員で公園の風景を見 て楽しんだ。あの有名なタワーも遠くから見ることが出来た。 その後は複数の班に別れて行動した。筆者は初めての友人がいる 班に同行したのだが、この班は自分以外の全員が中国、台湾出身ら しく、初めのほうはかなり緊張していた。が、先輩方は自分にも声 をかけてくださり、励ましてくださった。また、カレッジに戻った 後は、先輩の1人が﹁わからないことがあったらいつでもかけて﹂ と連絡先を教えてくださった。⋮⋮ありがとうございます。 今回もまた先輩方に助けられた。ありがたいと同時に、一刻も早 く英会話をより円滑に出来るようにしなければとも思った。先輩方 が色々と話をしてくださるのだが、筆者は間違って解釈してしまう ことがあり、その度に何度も聞き返すということがあった。わから 19 ないことを尋ねるにしても、聞きたいことを正確に伝えなければ、 先輩も困ってしまう。やはり1日でも早く、英会話力を高めねばな らない。 帰宅後、家に新たな客がやって来た。以前同じ家にホームステイ していた先輩だ。この方のことは前々から聞いていたのだが、なか なか会うことが出来なかった。今日こうして会うことが出来て本当 に良かった。 この後銀行口座を開きに行ったのだが、その方も一緒について行 ってくださり、色々と教えて頂いた。⋮⋮ありがとうございます。 ⋮⋮さて、拙い文章で1日の出来事を書いてきたが、この日は改 めて人間の温かさを知る日となった。筆者に声をかけてくれた友人 にも、励ましてくださった先輩方にも、銀行とセブンイレブンの店 員さんにも本当に感謝している。当然ホストファミリーの皆様にも。 昨日はカルチャーショックに関する話も聞いたが、筆者はその心配 は無さそうである。勉強の方は⋮⋮まぁ⋮⋮。 シアトルに来て早6日、乾いていた涙腺がこの頃潤いを取り戻し つつある。本日出会った皆様、本当に、ありがとうございました。 ps:自分のこの日記的な文章を読んでくださる方々にも、感謝 の心をこめて、ありがとうございます。 20 ○7日目 初の留学。かなり緊張していたが、あっという間に1週間経って しまった。時間の経過というのは本当に早いものである。 さて、今日は⋮⋮特に記すことがない。この記念すべき日、筆者 は外出もせず、家でくつろいでいた。オリエンテーションが昨日終 了、次の1月6日までカレッジに行くことは無い。因みに6日はテ ストがあり、このテストの結果によってクラス分けが行われる。学 費の振込なんかもその後に行われる。 English Prog では、何も書かずに終わりというのもアレなので、取り敢えずそ のクラス分け等々の話を⋮⋮。 自分が所属するIntensive ram︵IEP︶クラスは6つのレベルに別れている。6が最高だ。 テストを受けて合格最低点以上の点数が取れれば上のレベルに上が り、駄目ならもう1度同じレベルをやり直す、ということになって いる。なお、同じレベルのやり直しが出来るのは1回きり。2回や らかすとさようならである。そんなわけで気は抜けない。 1∼5では筆記、読解、リスニング、会話などの能力を鍛えてゆ く。最高の6になると、それらに加えて大学で学ぶ様なことも勉強 することが出来る⋮⋮らしい。 また、授業は春夏秋冬の4つのクオーターに別れており、そのう ち1つを休暇に使えるそうだ。それ以外の授業は全て出席しなけれ ばならない。遅刻も欠席扱いとなる。欠席が5つ溜まると警告、1 0溜まるともう1度やり直し、そして15回になると除籍となる。 春・秋・冬は5の倍数だが、夏の場合は3の倍数になっている。テ ストのみならず、出席や授業態度、宿題などの基本的なことも成績 に大きく関わって来る。 宿題については、やり方がわからないときに教えてくれる場所が 21 ある。わからないままにしておくよりも聞いた方が良いだろう。そ れにしても、いったいどんな宿題が出るのだろう。日本で聞いた話 では量が多いそうだが⋮⋮。 6日にテスト、7日に授業内容に関する話があるので、本格的に 授業が始まるのは、ひょっとしたら再来週になってしまうかもしれ ない。資料によれば最初のクオーターが始まるのが1月16日。⋮ ⋮あり得る話だ。 今日は書くことがあまり無い。明日も休みだから多分無い。 尚、Facebookでカレッジのヤツを調べてみたところ、自 分が集合写真の中にちらっと写っていた。前に出ることは滅多に無 い男なので、顔はちょっと見辛い。が、何だか嬉しい気分になる。 50$で5つの企画を楽しめるという会にも参加したので、その ときはまた内容の濃い日記が書けるだろう。⋮⋮多分、おそらく、 きっと⋮⋮。 なお、余談だが、この日記に評価点をつけてくださった方々がい らっしゃる。皆様、本当にありがとうございます。 22 ○8日目 今日もカレッジは無し。 今朝は何かしら手伝いをしようと思い、ご主人に何か手伝えるこ とはありますか、と尋ねてみた。しかし朝は特に何もなく、筆者も 部屋に戻って絵を描いたり何だりしていた。日本でもやっていたこ とをやっていると落ち着いたりする。尤も、今ホームステイしてい る家は最高で、毎日落ち着いているのだが。 昼は初めてみそ汁を食べることにした。奥様が買ってくださった 物だ。味噌と具のパックが3つずつ入っている。作り方は日本の物 と同じで、味噌を入れ、熱湯を注いでかき混ぜ、その後具を入れる。 飲んでみると、味も日本のそれと全く同じだった。シアトルは環境 は良いがやはり寒いため、このような温かい食べ物は結構助かる。 思えば今日はいつもより︵体温が︶温かいまま1日を過ごせた気が する。 さて、午後になると、奥様が買い物に自分を呼んでくださった。 このショッピングというのは以外と楽しい。勿論奥様のお手伝いを するというのが主たる目的だが、内心買い物に行けることにワクワ クしていた。買う物は食品のみ。今後の夕食に使う物だろう。 前にも言ったかもしれないが、アメリカのショッピングカートは 兎に角デカい。そして重い。重さは商品が追加される度に増してゆ く。が、これもまた良いトレーニングになる。日本にいた頃はあま り身体を動かしておらず、身長が170以上あるのに体重が55キ ロという、何だか危ない体つきをしていた。だからこうして身体を 鍛えられることも喜びの1つである。 また、買い物の際にクッキーを買って頂いたことも喜びの1つで 23 ある。 家に戻って来ると、ご夫婦のお友達が片付けをしていた。この家 の外には大きなディスプレイがあり、その中ではサンタクロースや トナカイの人形、それから様々なおもちゃが動いていた。これはク リスマス用のディスプレイで、ご主人とお友達が作ったのだそうだ。 ボタンを押すと別のおもちゃが動き出すギミックまでついている。 プロだ。間違いなく、この道のプロだ。 そのディスプレイはクリスマス限定。今日は中のおもちゃを倉庫 に戻していた。次に見られるのは今年のクリスマスだろうか。 さてさて、そちらも楽しみだが、その前に明日はカレッジでテス トがある。日本で印刷しておいた資料に依ればライティングの試験 らしいが、果たして結果はどうなるのか⋮⋮これによってクラス分 けが行われるため、明日は力を入れなければならない。 そんなわけで⋮⋮おやすみなさい。 24 ○9日目 今日はクラス分けのための試験がある。集合時刻は12時30分。 そんなわけで、今日はいつもよりも遅く家を出た。 それにしても内容はどんな感じなのだろう。難しいのか? それ とも、思っているより簡単なのか? これによって自分のクラスが 決まるためドキドキしている。 登校すると、集合場所には既に数人の生徒が。会話をしている生 徒もいれば、携帯をいじっている生徒もいる。筆者は寒かったので、 席に着くと丸くなっていた。 暫くすると職員さんが出席をとり始めた。どうやらパスポートが 必要らしい。鞄の中からパスポートを取り出し、職員さんに見せた。 その後、我々は別の場所に移動することになった。ここにはテス ト専用の部屋がある。そこで行われるらしい。内容はエッセイを書 くのが30分、それからパソコンを使ったテストが設けられている。 後者の方は時間制限が無い。英語に慣れている生徒と不慣れな生徒 とで文章を読んだりするのに差があるからだそうだ。 テストルームに入る前に、パスポートを提出してチェックインを する必要がある。日本のテストとは何だか違う。チェックインが終 了して中に入ると、そこには幾つものデスクが。指定された座席に 着く。自分は最前列だった。デスクは学校の机の様なものではなく、 一部ガラス張りで、中にコンピューターのスクリーンが内蔵されて いる。筆者が生まれる前の時代に、喫茶店のテーブルがゲームにな っている物があったらしいが、それに近いと思う。おそらくこれは カンニング防止の為だろう。キーボードとマウスも取り付けられて いる。 25 まず最初に行うのは、エッセイを書くこと。こちらは手書きだ。 今回のテーマは﹁今までの中で最も良かった休暇﹂。筆者は去年の ことを書いた。去年は友人2人と共に鬼怒川温泉に行った。電車か ら見える景色が綺麗で、温泉も快適で、何より友人達と一緒に行け たことが幸せだった、みたいな文章を英語で書いた。まぁ、滅茶苦 茶だ。 エッセイが終了すると、デスクの下のスクリーンにテストの画面 が映し出される。そこに生徒のID、生年月日、メールアドレス等 を入力すると試験が始まる。 このテストには3つの大問がある。最初に行うのはリスニング。 やり方は日本の試験と変わらないが、こちらの方が若干簡単だ。問 題も簡単である。ただ、完璧に出来たかと言われればそれは違う。 所々上手く聞き取れない箇所もあった。なお、問題のみ何度も聞く ことが許されているが、今回その必要は無かった。当然会話文は1 度しか聞くことが出来ない。 次がリーディング。画面に表示される文章を読んで設問に答える という、いつものヤツだ。しかしこれも設問がちょっと易しい。文 中のtheyは何を指しているか、この単語の意味は何か、等。文 章の主旨を問われる問題もあるが日本の入試よりはわかりやすい。 最後が文法問題。過去形か、現在形かのような基本的な問題が多 い。だが、途中で頭が混乱してわけがわからなくなった。疲れによ るものかもしれない。或いは飽きか? 筆者は飽きっぽい性格なの だ。だから、この日記が現在まで続いているのが我ながら不思議で もある。 そんなこんなで試験は終了した。先にも述べたが制限時間が無い ため、終わったらすぐに帰って良い。スケジュールでは4時に終わ ることになっていたが、テストルームを出たのは3時のことだった。 帰りは近くのセブンイレブンでおやつを買って帰って来た。セブ ンイレブンに行くのはこれで2度目である。今日知ったのだが、ピ 26 ザも販売されている。日本で言うおでん、それから、店は違うが﹁ からあげクン﹂みたいなものだろう。 テストも無事終了し、何だかホッとした。 明日は多分クラスが決まるだろう。あの調子だと上級クラスは望 めないか⋮⋮? さて、ここで問題が1つ。今週また1週間暇になってしまう。1 月10日には面白い会があるので参加したが、それを除いても5日 くらい暇になる。またホストファミリーの手伝いをすべきだろう。 本格的な授業開始までもう少し。緊張半分、楽しみ半分といった 感じである。 27 ●10日目 今日は、時間と場所は指定されているものの、何をやるか詳しく 聞かされていない。クラスがわかるのだろうか。授業のスケジュー ルがわかるのだろうか。 とりあえず行ってみればわかるだろう。およそ1時間早く登校し、 指定された場所に向かった。 部屋の前には数人の生徒達が。ここで間違い無さそうだ。以前オ lec リエンテーションで見た生徒もいる。⋮⋮名前は知らないが。 部屋は普段講義に使われているらしい。science tureと書いてある。中に入ると、大学の映像なんかでよく見る 光景が。中央に壇とスクリプター、ホワイトボードがあって、その 壇を囲む形で机と椅子が配置されている。コロッセオみたいなヤツ だ。 中に入って約30分後、高齢⋮⋮いや、中年の女性が入って来た。 資料を沢山持っているからここの先生だろう。その後更に続けて2 人の女性も入って来た。彼女等も教師らしい。3人はまずパソコン を見ながら何かを話し合っていた。どうやらミスがあったらしい。 それの訂正が完了すると、3人のうち1人が長方形の紙を配りだし た。紙は赤、緑、黄色の3種類。渡す順番は適当で、ランダムに配 られた。因みに筆者は赤である。 この3種類の紙で、会場内の全生徒を3つのグループにわけるの が目的らしい。紙には今日を入れた3日分のスケジュールが書かれ ている。他の紙にも同じ内容の物が書かれているが、色によってそ の日に受けるオリエンテーションが異なっている。 紙を配り終えると軽い挨拶から始まった。これから筆者等が学ぶ のは、授業の受け方等に関してらしい。3種類あるオリエンテーシ ョンを、ローテーションで行うというわけだ。 28 筆者が所属する赤のグループは、最初に部屋に来た女性と共に今 回使用する部屋へ移動した。今日は雨が降っていて外が寒い。移動 するだけで身体が凍える。 さて、部屋につくと、まず最初に自己紹介から始まった。まずは 女性が名を名乗り、その後生徒達が1人1人名前と国籍を名乗る。 to meet you﹂く 他の生徒は自己紹介の後にひと言付け加えていた。自分はまだ覚え ている語彙も少ない為、﹁Nice らいしか言えなかった。 自己紹介が終了すると、まずは授業のスタイルに関する話になっ た。で、それぞれの国でどんな違いがあるかを話し合うため、赤グ ループは更に4つの班に分けられた。自分は2班。全部で4、5人 くらいの班が5つ作られた。 席を移動して班毎に話し合うことに。自分の班は男子が筆者を入 れて2人、に対し女子が3人。いきなり緊張した。自分は、異性と 話すのに慣れていない。中高6年間を男子校で過ごして来た筆者に は、まだ耐性が出来ていなかったのだ。 この班では、スペイン出身の女子が話を回してゆく形となった。 女子と言っても歳は23、大人の美しさを持った女性だ。彼女が班 のメンバー1人1人に質問してゆくが、自分は未だ聞き取り能力も 発達しておらず、緊張も相まってかなりグダグダになってしまった。 班での会話が一旦終了すると、今度はノートの書き方や勉強する 上での目標の立て方、語彙の覚え方等の話になった。ノートのサイ ズ、余白、向きなんかも色々と決められており、日本とは少々違っ ていた。語彙の覚え方のときには再び話し合いになったのだが、こ の班は他の班に比べると静かで、筆者もなかなか言葉を発すことが 出来なかった。何度か質問されて答えたが、多分相手の求めている ものとは別の答えを返してしまったかもしれない。 だが、確かに緊張はしたが、先生の言っていることは何となく理 解出来た。どうすると記憶しやすいか、どうなると脳に蓄積された 29 と言えるのかといった話も理解出来た。そもそもこれらの話は以前 日本で聞いたことがあった。理解出来たのはそのためだろう。 オリエンテーションの後はヘトヘトだった。1月3日にダウンタ ウンに行ったときよりも疲れた。ついてゆくのにやっとで脳が疲れ てしまったのだ。 帰宅するとご主人と1日のことについて話をする。﹁英語を完璧 に理解するのが難しかった﹂と言うと、ご主人が﹁君は日本から来 たばかりだから無理無いよ。大丈夫だよ﹂と励ましてくださった。 その言葉に、筆者の“乾きかけた涙腺”は再び潤いを取り戻すのだ った。 迂闊だった。 自分はまだ完璧には英会話が出来ない。最初のオリエンテーショ ン等で落ち着いて話が出来たのも、スタッフさん達がいらしたおか げだ。自分1人ではまだまだ半人前である。そのことを強く実感し た1日だった。それ故に、早く英会話を容易に出来るようにしたい とも思った。 明日は何を学ぶのだろう。また今日の様なグダグダな回にならな いようにしなければ。 30 ○11日目 今日も昨日と同じ時刻からオリエンテーションが始まる。昨日の 様なグダグダな感じにならなければ良いが。 まずゴミ箱を外に運んだ。こちらには3種類のゴミ箱があるのだ が、出す数は3つ、或いは1つのローテーションになっているそう だ。今日は灰色、普通のゴミ箱1つだけだ。明日はそれ+サイズの 違う箱を回収する必要がある。 ゴミ箱を運んでから約10分程歩いて登校。今日は昨日とは違う 部屋、しかも今まで行ったことの無い部屋に集合することになって いる。部屋番号は教えてもらっているので、勘で探してみた。する と、思いのほか早く見つけることが出来た。 今日の講師は昨日とは違う。見た目は、女性で言えばスーザン・ ボイルさん、男性で言えば、映画﹁ハリーポッター﹂に出て来るマ ッドアイ・ムーディに似ている。かなり面白いノリの女性だ。カレ ッジでは漫画について教えているそうだ。漫画の授業があるとは知 らなかった。comicではなくmangaと言っていたし、日本 の漫画が持つ力というのは凄い物なのだな、と改めて実感した。 内容は勉強のスタイルについて、それから図書館の各種設備の使 い方等について。図書館で本を借りるには生徒のIDカードが必要 らしい。まだ作っていない。おそらく今週中には作られるだろう。 明日にはクラスもわかるという。 図書館には他にも、宿題の解き方をアドバイスしてくれる場所が ある。間違ってはならないのは、ここでは手助けはしてくれるが、 代わりに宿題をしてくれるわけではない。あくまで解くのは自分自 身だ。 また、プレゼンテーションの練習、或いはカメラを利用する授業 31 を取っている場合に使える部屋まで備わっている。使用には料金が かかり、各学期の授業料に追加される。 見学が終わった後は、脳の描かれたプリントに自分が何を主に考 えているか等を書いたり、勉強において何を重んじているか等を書 くという、中高のホームルームみたいな授業があった。このとき、 自分は勘違いして、プリントに小さな脳の図を描いてそこに書き込 んだのだが、後でその図を先生に褒めて頂いた。 さてさて、授業もそんな感じで楽しかったのだが、他に嬉しかっ たことがある。新たに生徒と仲良くなれたことだ。彼は中国・上海 出身で、美術を専攻するつもりだという。自分も絵を描いており、 おそらく自分が専攻するのもアート系になるかもしれないので、そ の点で意気投合した。おそらく明日も会えるだろう。 こんな感じで、何とかグダグダにはならずに済んだ今回。明日が 3つのオリエンテーションのラストとなり、更に自分のクラス、レ ベルも明らかとなる。さぁ、どうなることやら⋮⋮。 32 ○12日目 何やかんやでもうすぐ2週間が経とうとしている。早いものであ る。 今日は最後のオリエンテーション、そして、筆者のクラスが明ら かになる日である。 昨日のゴミ箱を家に戻し、昼頃カレッジに向かう。 今回も昨日、一昨日と同じ棟にある部屋を使うらしい。たまたま 同じグループの生徒に会うことが出来、一緒に部屋を捜索、中に入 った。 今日のテーマはplagiarismというものについて。簡単 に言えばコピペ、盗作みたいなものの総称である。先生は今までの 方々寄りは若い人だった。ネコ好きらしい。 この3日間、テーマに関するビデオも見せて頂くことが出来たの でわかりやすかった。宿題を他の生徒から金で買うシーンは笑えた。 しかしまず最初に行われたのは、グループの生徒同士での交流。 色々な質問が書かれた紙を手渡され、そこに書かれた質問をしてゆ く、というものだ。シャイな筆者もこの会で色々な生徒と話すこと が出来た。韓国から来た生徒は日本語でも挨拶してくれた。 交流、ビデオ鑑賞等の後は、レポートを出す際のアドバイスの様 なものもあった。1つの文章を、自分の言葉で表現する、というこ とである。同じままだとコピペになってしまう。このカレッジでは plagiarism、カンニングなどに対して厳しい。見つかれ ば退学にもなりうる。だから、自分の言葉で書く、誰かの言葉を引 用したいときは元ネタの情報を記す、︻“ ”︼を付けるのが重要 33 だ、といった指導を受けた。 実際に文章を変える練習もあった。このときはまた複数のグルー プに分かれたのだが、このときは自分が変えた文章がグループの生 徒に評価され、発表する流れとなった。特に訂正されることもなか ったから、多分OKだったのだろう。 さて、ひと通り授業が終わると、生徒達に1枚の紙が配られた。 そこに、自身のクラス、必要な教科書、教師、クラス、開始時刻と 終了時刻、そして授業料などの情報が記されている。 自分のクラスは⋮⋮レベル3。全6のレベル中3だから、まぁ真 ん中である。でも、このレベルの生徒は他にもおり、昨日知り合っ た上海出身の友人もその1人だった。クラスの場所は違うが、同じ レベルなので何処かで一緒になれるかもしれない。仲良くなった生 徒が殆どこのレベル3のクラスに所属しているため、今学期は寂し い想いをせずに済みそうである。 明日は多分教科書を買いに行ったり、支払いをしたりする。そし て夜はアイススケート。運動神経の悪い筆者が果たしてどこまでや れるのか⋮⋮。 34 ○13日目 昨日You Tubeで牙狼の動画を見て夜更かししたせいか、 今朝は起きるのが少し遅かった。と言っても起床したのは午前8時 半。仮に授業のある日でも余裕で間に合うし、何より日本では昼起 きが当たり前だった自分が午前中に起きられるようになったことは 大きな進歩だ。 午前中の予定は、授業料の支払い、そして教科書の購入だ。授業 料は1月3日に払おうとしたのだが、そのときは未だ出来なかった。 何しろクラスが決まっていなかったのだから。 だが今回は書類を貰っていたので早くコトが進んだ。受付に座っ ていたのは3日のときと同じ高齢の女性だった。筆者のことを覚え ていてくださったのか、支払いが完了した後にっこりと微笑んでく ださった。 さてさて、次は教科書だ。3回以上授業に持って来ないと教室か ら退場、欠席扱いになってしまう。だから早めに用意しておかねば ならない。 ノートは自分で選んでレジに持って行くことが出来るのだが、教 科書はレジで店員さんに頼んで持って来てもらう必要がある。書類 を見せてお願いすると、女性が2、3分で本を集めて持って来てく ださった。分厚い教科書だけは中古だった。が、そこには授業に役 立つヒントが隠されているという話を日本で事前に聞いていたので 寧ろ嬉しかった。更に嬉しかったのは、偶々セールで値段が割引に なっていたということ。教科書だけで3万はいくと聞いていたが、 今回はノート3冊も含めて1万8千円で済んだ。 因みに教科書その他は全てカレッジ内のブックストアで買うこと が出来る。オリジナルのパーカー等も売っております。 35 買い物が終わったので一旦帰宅。次は6時に家を出る。それまで は⋮⋮暇である。 間の時間は飛ばして、午後6時。筆者は荷物を持って再びカレッ ジに向かった。夜の道は人気が少ない。治安は良いとは聞いていた が、人が見つからないと何だか怖くなる。何か人以外の生命体が襲 って来るのでは、と。 だが、狼男もジェイソンも襲って来ることはなく、筆者は無事到 着。中には友人の姿も。 カフェテリアでチェックインを済ませた。どうやら担当の先生、 筆者のことを覚えていてくださったようである。 line ice alena みたいな名前の場所。ま 参加者が揃うと、我々は外で待つバスへと移動した。行き先はh igh ぁ、氷関係のアリーナですな。 カレッジからバスで約10分程度の所にそれはある。中でまず荷 物をロッカーにしまい、スケート靴を貰って履き替える。靴を貰う 際、友達が﹁43センチ﹂と言っていたのを聞いて困惑した。筆者 はこれまで1度もスケートをやったことが無い。靴のサイズも、平 常時の27.5と答えれば良いと思っていた。43センチって、や っぱ海外はスケールが違うな、とも思った。 いやいや、そんなわけないだろう。友人の真似をして42センチ を借りた。すると、奇跡的にサイズが一致した。今日は奇跡が起き まくっている。久々のアメリカンドリーム発動である︵意味は若干 違うと思います︶。 靴に履き替えたらいざリンクへ。さぁ、筆者も五輪選手のような 華麗な滑りを⋮⋮と思ったが、そうは行かなかった。足を付けた瞬 間滑ってしまい、怯えて柵っぽいものにしがみつく有様。しがみつ いて歩く様はボロボロになった旅人のようにも見えたことだろう。 そんな調子で取り敢えず1周した筆者。だがまだ時間があるので Mikio∼﹂ もう1周することに。すると、 ﹁Hi, 36 と自分を呼ぶ声が。振り返ると、そこにはあの先生が。筆者の名 前はこちらの人達からすると若干覚えにくい名前なのだが、どうや ら本当に覚えていてくださったらしい。 スケートは初めてか聞かれたので、元気に﹁Yes﹂と解答。ど うやら自分以外にも初めての人がいるらしく、先生が丁寧に教えて くださった。初めは両手でしがみついていたのを、片手に、そして 手を離して滑れるようになった。⋮⋮まぁ下手だが。 更にこの後韓国出身の先輩もコツを教えてくださり、それを受け てやってみると格段に滑りやすくなった。声もかけてもらい、励ま してもらい、本当に先生様々、先輩様々である。それでも転倒への 恐怖心はまだ消えておらず、鵤牙選手はオロオロした滑りを展開し た。因みにこの後2回転びました。 さて、足も疲れて来たので、友人達と共にアリーナの外へ。外に はハンバーガーショップやスーパーマーケットがあるので、そこで 食品を買おうという話になった。友人にはまだ夕食を食べていない と話していたので、ハンバーガーショップに近づくと﹁幹雄、ディ ナーが食べられるよ﹂と伝えてくれた。今宵はチーズバーガーを食 べ、更に友達からポテトをお裾分けしていただきました。 楽しい時間もあっという間に終わり、我々を乗せたバスはカレッ ジへと戻った。帰る際も先生が励ましてくださった。 帰りはホストファミリーの奥様が迎えに来てくださった。ありが たいことである。車中でも今夜の話をし、帰宅後もご主人にポーズ を交えて様子を話した。 今日1日、色んな人に励まされ、色んな人に助けられた気がする。 小学生の頃、合宿初日でホームシックになって泣いていたのが嘘み たいだ。 この日は筆者にとって大きな意味のある1日だったように思う。 37 さぁ、50$で5つの活動が楽しめる今回の企画。楽しみはまだこ れからだ。 38 ○14日目 ﹁早くも1週間経った﹂と書いたのが先日のことのようである。 いつの間にか2週間経ってしまった。 今日明日とまたカレッジが無い。特にやらねばならないことも無 い。 昨晩は寝たのが少し遅く、今日の起床時間は午前9時半だった。 それでも筆者が出席せねばならない授業は13時スタートなので間 に合うことは間に合うのだが。 身体を起こそうとすると身体の節々が痛む。テレビなんかでフィ ギュアスケートを見ていると、選手達は優雅に滑り、ジャンプをし ているので、軽快な印象を受けるのだが、実際はこんなに身体の筋 肉を使うスポーツなのだなと実感した。その中であの笑顔を見せら れるというのも流石だな、と感じる。フィギュアスケートのみなら ず、スポーツ選手はやはりスゴい人達なのだなと感じる。 ⋮⋮いきなり留学とは何の関係もない話から入ってしまったが、 昨晩のアイススケートはそれほど身体に応えていた。起き上がるの が辛く、もう30分横になっていた。楽しかったから良かったのだ が。 起きた後は親にFacebookで連絡をとったり、好きなバン ドのPVを見たり、今後の計画を考えたりして時間を潰していた。 今後は宿題が山のように出るだろうから、この2週間のような生活 は変えなければならないだろう。宿題を怠れば、1年かけて準備し てきた留学が無駄になる。せっかく友人も出来たというのに。 授業は全て英語、本の中身も全て英語だ。最初の方は簡単にはつ いて行けないかもしれない。となると、ある程度教科書の中身も見 39 ておいた方が特かもなぁ、なんてことを何時間か考えていた。 夕食はスープとサンドイッチ。これだけ聞くと質素な感じがする が、このお家ではバイキングのように好きなだけお代わりが出来る ので充分腹を満たすことが出来る。 お気に入りの食べ物だと答えるとご主人と奥様が喜んでくださっ た。何も会話しないのではホームステイの意味が無い。こうして少 しのことでも良いからスキンシップをとっていかねば。シャイな筆 者にとって大きなチャレンジである。 さて、食事中はどんな会話をしたか。奥様から月曜は何をするの か尋ねられたので、授業が始まります、昼の1時からのスタートで す、という風に答えた。どうやらご夫婦の間では、筆者が部屋にい る間は眠っていることになっているらしく、奥様は﹁起きるのが大 変かもしれないわね﹂と笑っていた。実際は起きているのだが、日 本では起きるのが遅かった筆者のことだ、遅刻しないとも限らない。 用心する必要がある。 まぁこんな感じで1日終了した。 明日は早起きして、手伝えることがあれば手伝いをしよう。そう 思う筆者なのであった。 40 ○15日目 今日もカレッジは無い。明日から授業スタートである。 明日以降はそれほど趣味にも時間を割けなくなるだろうと想定し、 今日は絵を描いたりなんだりしていた。︵詳しくはpixivの﹁ 鵤牙之郷﹂をご覧ください︶ ⋮⋮と、予習をすると言っていたが、起きるのも遅くなり、結局 あまり出来なかった。教科書を買った日にある程度見ておいたので 全くわからないということは無いが。教科書3種の他に﹁サカジャ ウィア﹂の伝記も買わされたのだが、これはきっとリーディングの 授業で使うのだろう。サカジャウィアに関しては映画﹁ナイトミュ ージアム﹂にも登場していたから少しわかる。 今日も特に何もしなかったのかというと、それは違う。ちゃんと お手伝いもした。 内容は先週の日曜と同じで、奥様の買い物に付き添うこと。おそ らくこれは、毎週日曜の仕事になるだろう。買い物と言うと﹁コイ ツ︵筆者︶がついて行かなくても良いんじゃねぇの?﹂と思うだろ うが、このお家ではこの日に多分1週間分の物資を買うため、量に するとかなりのものとなる。大きなカートが満杯になる程だ。これ だけの量を1人で買って1人で運ぶとなるとかなり大変だ。ここは やはり、最低でも2人で行かなければならない。 本日向かった店は2件。1件目は始めて行く所だった。スーパー マーケットかと思いきや、中には電化製品や寝具まで置いてある。 万屋みたいな感じなのだろうか。奥様の話では、町の中でも大きな 店の1つなのだとか。ここで食材多数、トイレットペーパー、ひげ 剃りの刃等を購入したのだが、この日はレジで何やらアクシデント 41 があり、なかなか列が進まなかった。 次に向かったのは先週も行ったスーパー。食材は殆ど1件目で購 入した為、こちらはいつもよりは少なかった。それでもカートの中 はほぼ満杯だったのだが。 夕食は何とトンカツ。トンカツはこちらでもトンカツと言うよう だ。更に酢の物も﹁sunomono﹂だった。ホームステイ先で 日本の文化について色々話そうと計画していたのだが、このお家で はある程度日本の文化が浸透していた。日本茶が棚の中にあるのを 見たときは驚いた。 さてさて、トンカツの話に戻るが、味は日本と全く同じだった。 食材も関係あるのかもしれないが、アメリカの方がここまで味を再 現出来るというのはやはりスゴいことである。それほど奥様の腕が 素晴らしいということなのだろう。 こんな感じで今日も夜を迎えた。 明日から始まる授業、緊張する反面楽しみでもある。果たしてど うなるのだろうか⋮⋮。 42 ○16日目 起きた。 今日から授業だ。 果たして、何が待ち受けているのであろうか⋮⋮︵先生、宿題等 々が待ち受けております︶。 いつものように準備を済ませて家を出発。今日から教科書を3つ、 そして小さめの伝記を1つ持ち歩くので荷物が重い。 場所は何となくわかっていたのですぐに着くことが出来た。教室 の前で同じクラスの生徒が待っているのを見て確信した。彼はサウ ジアラビア出身である。なかなかの、いや、かなりのイケメンであ and る。そのイケメンと少し話をした後、教室が空いたので2人で中に 入った。 10分程待っていると、最初の授業︵Grammar Writing︶の先生が現れた。声の感じ、体型等はお笑い芸人 の柳原佳奈子さんに似ている。ノリも明るくて楽しい。 さて、最初は何をするのかと言うと、何といきなりテスト。テス トと言っても1月6日のようなクラスに関わる物ではなく、生徒が どのくらい理解しているのかを把握する為のテストである。配られ たテストを見てみると、それほど難しくはない。動詞を過去形や現 在進行形などに直したりするだけだ。文中の単語が動詞か、形容詞 か等を当てる問題は難しかった。動詞の単語︵verb︶は知って いたが、その他はどれが何を表すのかまだ理解していなかった。 それらのテストが終わると今度は文章を書かされる。今回のテー マは、今まで訪れた中で最もお気に入りの土地。ホームタウンは駄 目と書いてあったので、別にそれ以外の場所なら日本国内のスポッ トでも良かったのだろうが、筆者はハワイを選択した。この日記を 見ればわかる通り文章力はお世辞にも良いとは言えない。ましてや 43 それが英語になったら⋮⋮。 一応何行か埋めたが、上手い文章とは呼べないだろう。 こんな調子で1つめが終わり、次は2つ目。終わったのが予定よ り早かったため暇になってしまった。取り敢えずカレッジ内のブッ クストア︵本のみならず食料、文具も売ってます︶で飲み物とペン、 ハサミを購入し、指定された教室へ向かった。 ところが、10分前になっても部屋が開かない。どうしたのだろ うと待っていると、たまたま通りかかった同じクラスの女性︵スペ イン出身の方︶が、次の時間は先生が来られなくなり、違う部屋に なったと連絡してくれた。携帯のメールにカレッジからお知らせが 届いたらしい。 筆者が登録をした際、提示したメールアドレスはPCのものだっ た。だから自分の携帯には来ていなかったのだ。帰宅後確認してみ ると、ちゃんとお知らせが届いていました、PCに。 そんなわけで本日使う教室に行ってみると、もう何人かの生徒が 座っていた。中には上海出身の友達も。 2限目は何をするのかと思いきや、これもまたテスト。多分今日 は全部テストなんだろうな。 この時間は﹁Reading﹂の時間なので、読解問題が出され る。早稲田の文学部の英語とかをやっているとまだ楽かもしれない。 文章のみならず、問題も全て英語で書かれているからだ。筆者は早 稲田には受かったかって? それは聞かないでほしい⋮⋮。 まぁ、そんなことはさて置き、取り敢えずこちらも何とか終わら せた。難しかった。いや、隅々まできちんと見て行けば楽勝だった だろうが、読んでいるうちにどの行を読んでいたかわからなくなっ てしまい、読み直すことが多々あった。 この時間も予定より早く終わったため、上海出身の友達と話をし て時間を潰した。彼女はいるかと聞かれたのでいないと答え、﹁中 44 高共に男子だけだったんだ﹂と言うと驚いていた。そう言えば、海 外には男子校・女子校のようなものはあるのだろうか。 まぁそんな感じで休憩も終わり、次は3つ目の﹁Listeni ng/Speaking﹂だ。このテストは勿論リスニングから始 まる。録音された音声を流すものもあったが、ディクテーションな どは先生自らが読むという形式だった。今回の先生の英語がハッキ リしているから良かったが、もし滑舌の悪い先生だったらどうする のだろう。新入生の分際でとやかく言うのも難だが、ここはやはり 録音した物を使った方が良いのではないかとも思う。カレッジには カレッジの考えがあるのかもしれないが。 さぁ、リスニングが終わった。これでテストは終わりかと言うと、 実はそうではない。まだスピーキングのテストが残っている。 スピーキングってどうやってテストするんじゃい。先生の話を聞 いてみると、どうやら生徒同士でインタビューをして、更に他の生 徒達にインタビューの相手を紹介するという形式らしい。恥ずかし がり屋の筆者にとっては、傷口に塩を塗る様な感じの内容である。 しかし、ワガママは言えない。筆者もバディを組んでインタビュ ーをしました。お相手はサウジアラビア出身の女性。男子校出身の 筆者は更に緊張した。同い年かと思いきや、相手の方がまさかの5 歳年上という事実。本当に若く見えました。インタビュー内容は先 に提示されるので、2人でその質問を交互にし合ってインタビュー を終えた。 この次の、相手の紹介は明日行われる。その際、インタビューで メモをとったりしたのだが、それは見ることが出来ない。暗記して 来いとのことだった。宿題⋮⋮なんだろうな。 こんな感じで初日を終えた筆者。体力的にも疲れた1日だったが、 素晴らしいご褒美が待っていた。今日の夕食が大きなステーキだっ たのだ。﹁これは美味い﹂と褒めるとご主人が喜んでくださった。 45 無言で食べるよりも、こうして何かしらのコミュニケーションをと ることが大事らしい。 さてさて、明日は3つ目の相手紹介だけが大きな壁となるだろう。 緊張せず、尚かつメモを見ずにどれだけ紹介出来るのか⋮⋮お楽し みに! 46 ○17日目 今日は授業2日目である。昨日のテストは返却されるのだろうか ⋮⋮。 ⋮⋮いや、されなかった。 今日はまず、どの授業でもシラバス︵クラスのルール、必要な教 科書、予定、先生の連絡先等が書かれたもの︶というものを渡され た。ルールの殆どは入学後のオリエンテーションで聞いたものばか りだったので、新しい情報は少なかった。 先生の中には一定時間を過ぎると教室に鍵をかける方もいる。﹁ Grammar/Writing﹂の先生がまさにそのタイプで、 授業開始時刻の5分後にはロックしてしまう。なのでその後に来た 生徒は、中に入ることが出来ないというわけである。 1限目はいきなり授業⋮⋮ではなく、まずバディを組まされた。 もし授業を欠席した場合、生徒は他のクラスメートから宿題を聞か なくてはならない。その為のバディである。自分が組んだのは、多 分中国か韓国の男子。日本人の友達がいるようで、﹁ドラえもん﹂ ﹁のび太君﹂等の単語も知っていた。この人は新入生ではなく、同 じレベルに留年している人らしい。話した感じはかなり楽しかった。 さて、その後はちょっとしたゲームをやった。質問が20個程書 かれた紙を持って、クラスメート達に次々に質問して行く、という もの。まぁ生徒間交流が目的だ。初めはドキドキしていたが、話し かけると相手も喜んで答えてくれるので、こちらも段々楽しくなっ てきた。元々知っている生徒とも話したが、初めて会話する生徒も いたので、良い交流になった。 ゲームの後はちょっとした宿題が。動詞が色々書かれたプリント を渡された。現在進行形、不定詞などを学ぶ為の物だ。これらを金 曜までに覚えて来ることが宿題だ。因みに金曜は小テストがある。 47 テストには出席しないと後々成績に響いて来る。 1限が終わったら次は﹁Reading﹂の授業。今日は先生が いらっしゃるようだ。 今学期お世話になるのは、青い服で身を包んだ高齢の女性。高齢 だが、歩きも喋りもかなりしっかりしていらっしゃる。昨日来られ なかったのは病気の為ではなく、先生のお孫さんが誕生したからだ ったらしい。後で他の先生方もお祝いにいらしていた。先生、おめ でとうございます。 さて、今回はシラバスに関することを中心に授業が行われた。本 来なら今日からテキストを使った授業に入る予定だったが、まだ購 入していない生徒が多かったため、それは明日からになった。⋮⋮ 筆者が購入した時期はちょっと早すぎたのだろうか⋮⋮。 この授業ではサウジアラビア出身の男性と仲良くなった。この方 は1つ前の学期のレベルを修了、このレベルに上がってきた方だそ うだ。 さてさて、2つ目も終了し、次はラストの﹁Listening /Speaking﹂だ。そう、昨日インタビューした内容を発表 するというヤツだ。このため、シラバスに関する詳しい説明は明日 になった。 まずは3つのグループに別れて各自練習。筆者は例の如くグダグ ダな練習になった。 それが終わると、1人ずつ前に出て発表する﹁本番﹂に移った。 先生が名前を呼んで、呼ばれた生徒が前に出て話をする。なお、誰 かが発表している最中にお喋りをしていたりするのはアメリカでは 無礼にあたり、この授業では成績が0になってしまう。 当然筆者もやった。取り敢えず声は大きめ、アイコンタクトも一 応やるように、ジェスチャーなんかも交えて説明した。結果は教え てくれないが、まぁ、微妙な結果だろうな。 48 この授業ではその点についてもしっかり学んでゆくことになるの かもしれない。どうやら大学ではプレゼンもあるようなので、これ はその準備と言えよう。 授業が終わるともうヘトヘトだった。しかし楽しかった。日本で の授業とはまた違った、新鮮な時間であった。 明日以降は宿題もハードになって行くだろう。それらを忘れずに、 きちんとこなしていかなければ。 49 ○18日目 昨日はクラスのルールについての説明が殆どだったため、本格的 な授業が始まるのは今日であろう。 本日は水曜なので、3種類のゴミ箱を外に運び出してから登校し た。筆者は大体30分以上前に登校するので、教室に行く前にブッ BOOK﹂ クストアへ行って足りない物を調達している。今日はファイルが必 要だと言われたためファイルを、それから﹁BLUE という、普通のノートと何が違うのかよくわからない物をもう2冊 買った。 ひと通り準備を済ませたら教室へ。交流企画等のおかげか、色々 なクラスメートと話が出来るようになった。また、相手も自分のこ とを覚えてくれるようになった。 さて、アメリカの授業ではグループに分かれて話し合う授業が多 い。筆者が受ける3つもそのような仕組みになっている。グループ の相手は先生がランダムに決めるのだが、今回はどの授業でも、仲 の良い人達と組むことが出来た。 最初の授業で一緒になったのは、多分中国出身の、日本語もある 程度知っている男性と、多分ジャマイカから来た男性である。1限 では、画面に表示される問題についてグループで正しいか否かを話 し合い、答えを出してゆく。問題はどれも簡単な文法問題である。 だが、案外忘れていることも多く、グループの仲間に教えてもらう ことも多々あった。 2限では遂に教科書を使った授業が始まった。ここでもグループ 毎に別れ、先程のジャマイカ出身の男性、そして、多分中国出身の 女性と組んだ。 50 話し合う内容はテキストに書いてある。本文を読む前にディスカ ッションを行うことで理解力を高められるらしい。今回のテーマは ペットについて。因みに筆者の家にはトイプードルの坊やがいる。 坊やと言っても、人間年齢では年上だ。 文章は素早く読めと指導された。ゆっくりではなく、短時間で全 ての文を読み終える、それが重要だと先生は言う。筆者はかなり読 み進めることが出来たが、後で宿題をやる為に読み直したら、殆ど 忘れていることに気づいた。 そう、今回は昨日よりも多く宿題が出ている。1限でもテキスト の問題を解けという課題が、この授業では単語の意味を調べること と、テキストの文を読んで問題を解くことが課題として出された。 意味は辞書を使って良いとのことだったのでそこまで大変ではなか ったが、結構疲れた。因みに例文も書かなければならないが、コピ ペは厳禁である。 2つの授業を終えた後はもうヘトヘトである。だが、3つめがL istening/Speakingで本当に良かった。おそらく は書く以外の作業もあるだろうから眠くならずに済む。 今回は昨日1限でやったような交流企画をやった。自分の名を覚 えてくれた人が大勢いたのが嬉しかった。自分も、この数日である 程度人物の名を覚えることが出来た。 企画が終わった後はクラスのルール説明。ただ、他の2つに遅れ をとっているため、ここはハイペースで終わらせた。 最初は発音に関する授業。過去形にしたときの発音には3種類あ る、というもの。明日はそれに関する試験もあるそうだ。 こんな感じで、どのクラスも本格的に授業が始まった。毎週1回 は小テストがあるようなので、宿題も全てこなし、学んだことをモ ノにしてゆかねばならない。このぐらいの授業で75%なら何とか なるだろうと思いきや、そうはならない。油断していると本当に留 51 年にもなり得るため、更に気を引き締めて行く必要がある。 52 ○19日目 授業4日目。 昨日蛍光ペンが必要であることがわかったため、教室に行く前に 毎度おなじみ﹁ブックストア﹂へ行き、飲み物と一緒に購入した。 ちょうどそこに、昨日親しくなったジャマイカ︵いや、サウジアラ ビア?︶出身の男子と再会した。彼も買い物をしていたので、後ほ どクラスで話すことに。 クラスの前に行くと、ちょうどそこへ別の男子︵出身はパキスタ ン、前回も書いた通りイケメン︶と出会い、一緒にクラスに入った。 その後に先生が入室、順に生徒達も入ってきた。先程店で会った男 子も合流、筆者と同じ席に着いた。因みにこの教室の机と椅子は、 グループディスカッション使用になっている。日本の学校とは違い、 話し合いが出来るように固まっている。 間もなく授業が始まった。今回はまず昨日の復習から。昨日もそ うだったが、やはり忘れていることが結構あった。他のクラスメー ト達と話し合って答えを出したりした。 3つの授業の中でこの﹁Grammar/Writing﹂の授 業は最も長い。約2時間ある。が、授業が楽しいからか、あっとい う間に時間は過ぎてゆく。 2時間あるということで、間には10分の休憩がある。休憩後は 昨日出された宿題の答え合わせを行った。幸い間違いは少なかった が、出来れば全て正解したかった。 次の授業まで約30分間があるということで、今日はジャマイカ ︵いや、サウジアラビア?︶出身の男子と一緒にカフェテリアに行 くことに。だがその前に、彼は一旦カレッジの共用スペースに入り、 あることを始めた。彼はイスラム教徒なので、決められた時間にメ 53 ッカの方向に祈りを捧げなくてはならない。他にも同じように祈り を捧げている生徒がいた。 祈りが終わると、我々はカフェテリアへ。ここの存在は知ってい たが、入るのはこれが初めてだった。初めて購入したのはバニララ テ。友人は甘党で、普通のラテに蜂蜜と砂糖を入れて飲んでいたが、 筆者の物は既に甘かったので入れなかった。 シアトルは寒い。だからラテの温かさが身に染みる。ラテを飲み ながら、現在のプログラムが終わった後の話などをした。何と彼も 筆者と同じように心理学に興味があり、我々は更に意気投合した。 2つ目の授業では、伝記の主人公﹁サカジャウィア﹂に関する話 があり、その後宿題の答え合わせが行われた。明日はサカジャウィ アの映画を見られるらしい。 今回も数分だけディスカッションの時間があった。内容は、次の 章のタイトルだけを見て、そこから何が連想出来るか、ということ。 ディスカッションの後は文章を速読、その後軽く問題を数問解いた。 問題でも、出題文から手掛かりを見つけて答えを導き出すというの が重要だと仰っていた。 授業終了後は先生と軽い話をした。先生も以前東京に行ったこと があったそうで、綺麗で良い町だと仰っていた。筆者は自身が住ん でいる場所の話を少しして、東京にも電車ですぐに行ける、などと いった情報を伝えた。 さて、3つ目は教科書を使うという点では初の授業だ。だがその 前に、昨日の復習として5分弱のテストが行われた。問題は全部で 6問。発音時の音を答えるというヤツで、すぐに終えることが出来 た。だがこうした小テストも成績に関わって来るので、問題文はし っかり読み、解き終えた後にも先生に﹁音を答えればいいのですか ?﹂と尋ねたりした。多分OKだろう。 テストの後は教科書を見ながら授業を行った。単語の意味と、リ 54 ダクション︵gotta、wanna等︶についてだった。本日や った内容がテストにも出るということで、リダクションの方は念入 りに聞いていた。 単語の意味の方ではちょっとしたゲームがあった。2人ずつのペ アになって、先程勉強した単語の中から1つ選び、その単語を使う ことなくジェスチャー等で伝える、というものだった。筆者が組ん good︵良いけど、great だのは初日にも一緒にペアになったサウジアラビア出身の女性。我 々が選んだのは﹁pretty とは言えない︶﹂というなかなか難易度の高い単語だった。ここで 自身の可愛らしい柄のファイルを指差して﹁pretty﹂を表現 した彼女のアイデアは、まさに名案だった。 明日は1つ目の授業でテストが行われる。今週最後の授業。気合 いが入る。 55 ○20日目 前回書いた通り、本日は小テストがある。 1時間目はまず小テストから⋮⋮ではなく、文章に関する授業か ら始まった。 今回も4つの班に分かれ、ディスカッションをしながら学んでゆ く。今日で5日目、ある程度組むメンバーも固まってきた。筆者が 所属する班は、自分以外全員が多分サウジアラビア出身だ。その中 に友人もいる。クラスの人も、それ以外の場であった人も、皆さん 優しいです。と言うより、ここに来て出会った人達には今のところ 意地の悪い人間はいない。 生徒達に配られたのは、1つの文章が書かれた細長い紙、計7枚。 どれも書いてあることは違う。それらをタイトル、主題、それをサ ポートする例題、そして結論の順に並べよ、というのが今回の問題。 タイトルは簡単だ。何しろ他の文と違い、文章が真ん中に書いて あるから。それ以外も何となくわかった。 ゲームが終わると文章構成に関する説明が行われた。先生は文章 をハンバーガーに例えて説明した。主題と結論は、内容は同じだが 形が違う。これはハンバーガーで言えばパンの部分にあたる。パン も上はドーム状だが下は平らだ。そして主題をサポートする部分が 肉やチーズ等になるわけだ。 また、筆者は勘違いしていたが、アメリカでも段落の初めは空欄 にするようだ。エッセイを2度書かされたが、どちらも空欄を空け ていなかった。 BOOK﹂なるものを用いたテーマに入った。 更にこの後、その文章にまつわる問題を数題解くと、次に﹁BL UE 生徒達は1週間に1度、先生が出したテーマに関する文章を書く ことになる。そこで授業用とは別にこのノートが必要だったのだ。 制限時間は15分。最初のテーマは自分の近況についてだった⋮⋮ 56 と思う。筆者の英語力はまだまだ低いのだ。 で、それらが全て終わると、いよいよテストだ。成績には関わる が、それほど重大なテストではない。今週勉強した内容が身に付い ているかをチェックするものである。⋮⋮多分3、4問間違えまし た。 さて、次はちょっと楽しいかもしれない。何しろビデオを見られ るのだから。 こちらも前回書いたと思うが、ビデオの内容はサカジャウィアと いうアメリカ先住民の少女の話である。先生がmovieと言って いたから、てっきりストーリーになっているのかと思っていたが、 内容はドキュメンタリーだった。偶にNHKのBS放送か何かでや っている様なヤツだ。 なお、この授業では、生徒達はノートを取るように言われた。筆 者も出来る限り取ろうとしたが、出来上がったのは妙な地図の様な ものだった。このノートも授業終わりに出すことになっていた。 先生が﹁ノートは書いた?﹂と聞いて来る。 ﹁はい。でも、全然上手くないです﹂ と言うと、先生は笑って、 ﹁大丈夫、みんな最初は上手くないから﹂ とフォローしてくださった。ありがたや、ありがたや。 そしてラストはListening/Speakingである。 この授業も、緊張する企画が多々あるがかなり楽しい。 今日はまず、来週行われるテストの練習を行い、その後一昨日習 ったことの復習をした。練習と復習が終わると次はpとbの発音、 また、母音の長いものと短いものの違いについて学んだ。こうした 発音の違いも英会話では重要になってくる。勉強の内容は単純だっ たが、これが後々血となり肉となってゆくのだろう。 今日も宿題が出ている。ただし、やるのは次の授業。内容は、今 57 週末の出来事をパートナーにインタビューするというもの。これが 来週行われるテストのテーマとなる。この授業はリスニングとスピ ーキングの授業だ。リスニングは声を聞いて書き込むわけだが、ス ピーキングは我々が実際に話をしなければならない。緊張するテス トだが、これをやらねば成績に響くのだからやるしかない。 こんな感じで、授業開始後最初の1週間が終了した。帰りはセブ ンイレブンでドーナツとピザを購入。このピザがまた絶品で、チー ズが美味いこと美味いこと。多分間を空けてまた行くだろう。 夕食はパイ。見た目と味はケンタッキーのチキンポットパイを想 像してもらえればわかると思う。毎年冬に楽しみにしている食品を、 ホームステイ先で食べることが出来るとは。渡米前は、アメリカの 食卓は質素だという話を聞いていたのだが、このお家の料理は毎晩 豪華だ。食卓の面でも素晴らしい家に招いて頂いた。 明日は山か何処かへ連れて行ってくださるという。また1つ大き な思い出が出来そうだ。 58 ○21日目 今日明日は土日で学校休み、そして明後日月曜日はキング牧師の 日なので、祝日で休みとなる。 前回の終わりに書いた通り、今日は外へ観光に行く。ご夫婦、ベ トナム出身の留学生、筆者、そして犬も一緒である。ご主人の話で は、まず滝を見て、その後雪を見に行けるとのこと。楽しみである。 さて、その滝と言うのは、﹁スノコルミーの滝︵間違ってたらご めんなさい︶﹂という場所。車で20分くらい走った先にある。 下車すると、空から何やら霧の様なものが降って来る。これは滝 のほうから飛んで来るらしい。近づくにつれて体感温度も寒くなっ てゆく。 滝はとてつもなく大きかった。なるほど、これだけ大きければ飛 沫も飛んで来る。大きな崖から勢いよく水が流れ落ち、下から水が 霧のようになって吹き上がって来る。初めは火事でも起きているの かと思ったが、煙ではなく、飛沫だった。ディズニーランドか何処 かのアトラクションにありそうな光景だ。写真を撮ってくれば良か ったが、こういう時に限ってカメラを忘れて来てしまう。筆者の悪 い癖である。 滝に関する説明が書かれたボードには水力発電という言葉も書い てあったため、何処かでこの水を使って発電しているのかもしれな い。また、ここはシアトルに広がる大きな水のネットワークの1部 分らしい。 滝を見た後は雪だ。 行き先は、多分来週学校の企画で行くことになるであろうゲレン デであった。そこで、来週経験するであろうアクティビティも見せ 59 てもらった。高所恐怖症の筆者、果たして耐えられるだろうか⋮⋮。 雪、そしてアクティビティの様子はベトナムの方と一緒に見に行 った。通っている学校が違い、話す機会も少なかったが、今日は色 々と話すことが出来た。雪の丘からソリに似た物に乗って滑って来 る男女を見て、筆者と彼女は絶句。こりゃあ想像していたより大変 そうだ。 一旦家に帰ったのだが、数時間後、我々は再び外に出た。 今夜の食事は外でとる。メニューは﹁フォー﹂という麺類。日本 でも即席麺として売られていたから知っている人も多いだろう。発 音が日本と若干違っていたので、最初はどんな料理なのかわからな かった。 筆者以外の3人は以前もその店に行ったことがあるらしく、ベト ナムの方にオススメを教えてもらい、それを注文した。サイズ指定 があって咄嗟にミディアムと答えてしまったが、他の3人が頼んだ のはスモールで、大きな違いは無いが、何だかハラハラしてしまっ た。 フォーを食べるのはこれが初めてだったのだが、筆者が頼んだも のには肉も入っていてかなり美味しかった。 帰りに﹁イーストグリーンレイク﹂、並びにその周辺の施設も車 から見せてもらった。この湖は3マイルあり、マラソンの為に沢山 の人が集まるらしい。そのため近くにはマラソン用品を販売してい る店も存在する。近くには野球場やテニスコート、更には図書館も ある。 そんな感じで、今日1日で様々な名所に連れて行っていただいた のだが、今日はもう1つ大きなニュースがある。 3月、この家に、もう1人の留学生がやって来る。中国上海の出 身で、ギターが好きだそうだ。ロック好きの筆者と気が合うかもし 60 れない。 元々は12月29日、筆者と同じ日に到着する予定だったのだが、 何やらトラブルが起きてしまい、3月に延期になったらしい。とい うことは、彼は春のクオーターからスタート、ということになるの だろう。同じプログラムを受けるのなら一緒に登校出来るかもしれ ない。普段登下校は1人なので嬉しいことである。 会えるのはもう少し先になるが、今から楽しみである。 61 ○22日目 3連休2日目。 宿題は全て金曜に済ませたので、実質暇である。 今日も奥様と一緒に買い物に行った。毎週日曜の仕事である。こ うした手伝いが出来ることが嬉しい。海外から来た自分を住まわせ てくださるのだから、やはり出来る限り手伝いはしなければ。 今回はスピーキングの練習ということで、奥様が色々と話をして くださった。また買い物の時にも商品の英語名を色々と教えてもら った。このとき、牛肉と豚肉の違いがわからなかったことは内緒で ある。 pepper﹂﹁red pepper﹂であること また、デカい緑色のピーマンっぽい物やパプリカも、それぞれ﹁ green を初めて知った。名前を聞かれて﹁ピーマン﹂と必死に答えたのが 何だか恥ずかしい。 会話では、筆者の家族について話をした。家族の職業、家族構成 その他に関してはここでは書かないでおく。旅行は好きですが、筆 者は恥ずかしがり屋なので滅多に同行しません。家でわんことお留 守番しています。 何となくだが、渡米初日と比べると若干会話もノリノリになって きた気がする。やはりカレッジで友人が出来たということや、ホス トファミリーの皆様のおもてなしのありがたさ等が理由だろう。 昨今、外交問題等が色々勃発している。渡米前はかなり不安だっ たが、これまでの日記の通りトラブルは無く、楽しい日々を過ごし ている。こうして直に海外に行くことで、また1つ世界の見方が変 わった様な気がする。 ただ、﹁是非留学して、直に海外を見るべきだ!﹂とは言えない。 何しろ留学にはお金がかかる。筆者の家も決して大金持ちというわ 62 けではなく、家族に苦労をかけております。すいません。 夕食は天ぷら。ここでも天ぷらは﹁天ぷら﹂と言う。買い物の際、 野菜の天ぷらを作るときは何を主に使うか聞かれたので、サツマイ モを使うと答えた。すると⋮⋮今夜の夕食に出してくださいました。 味は絶品で、筆者はお代わりもした。日本の味と変わらない。タ マネギの天ぷらもあったがこれがまた美味しかった。筆者はネギ類 が苦手なのだが、この天ぷらだったら幾つでもお代わり出来そうだ。 他にもエビの天ぷら、鶏肉の天ぷらもあった。後者はほぼ唐揚げで ある。醤油を適量つけて、美味しくいただきました。 さて、本日も春に来る予定の留学生からメールが来ていた。今日 はお互いの趣味、学校の様子等について話をした。相手も性格の良 さそうな方なので更に安心した。ちなみに1歳年上である。 ⋮⋮本日の内容を書くとこんな感じである。多分明日も、文量は あまり多くないだろう。 水曜日にはテストがあるし、明日はテスト勉強でもしようか⋮⋮。 63 ●23日目 本日、こちらの時間で1月20日はマーティン・ルーサー・キン グ・ジュニア氏︵キング牧師︶の日という祝日である。そんなわけ で今日もカレッジは休みだ。 今日はPCからではなく、携帯から友人にメールを送ったりした。 Gメールというのは何だかスゴいものである。ちゃんと日本にいる 友人にメールが届いていた。多分電話もかけられるのだろうが、そ れはまた今度試すことにする。 本日は何かとトラブルの起きる日であった。といっても大きなト ラブルは2つだけだったのだが。 まず1つ目。飲み物を補充しようと、冷蔵庫に閉まっておいたチ ョコミルクをペットボトルに入れようとすると、液体が若干固まっ ていて机の上に少し溢れてしまった。この時点で何だか嫌な予感は したのだが、一応全て入れて飲んでみた。するとどうだろう、明ら かに飲んではならない様な味がした。 すぐに飲むのを止めた。多分我慢して飲んだら、明日以降の授業 に出られなくなっていたかもしれない⋮⋮。 そして2つ目は、洗濯物にまつわるトラブルである。この時点で 大体予想はつくと思う。 本日洗濯機と乾燥機の使い方を教えてもらった。一応下着類等は 大量に持って来たが、やはり使い方は教えてもらわないと後々大変 なことになってしまう。 当初は下着類、それから靴下だけを洗う予定だったのだが、これ だけだと量が少ないらしく、急遽ズボンと上着を1着ずつ選んで洗 った。今思えば、あのとき上着ではなくもう1枚のズボンにしてお 64 くべきだった。 洗濯、そして乾燥終了後、服を回収して部屋に持ち帰った。シャ ツやら何やらを畳み、セーターを広げた瞬間、筆者はある異変に気 づいた。 何か、小さくなってる。 何だろう、かなり縮んだというわけではないのだけれど、何だか ひと回り小さくなった様な気がする。初めは気のせいだと思ったの だが、試しに着てみてそれが事実であることがわかった。セーター は明らかにキツく、そして短くなっていたのである。腰を曲げると 多分背中が1部丸見えになる感じだ。 やってしまった。 行く前に洗濯に関する話も聞いた筈なのに。 何よりもセーターに申し訳ない。ああ、聞こえる、セーターの泣 き声が聞こえる⋮⋮。 まぁそれは冗談であるが、セーターには本当に申し訳ないことを した。この後筆者はインターネットで縮んだ服の直し方を検索、あ る程度有力なものが見つかった︵ヘアトリートメント云々というヤ ツ︶。今は出来ないが、夏にもし日本に帰れたら早速実践してみよ うと思う。 そんなこんなで、今日は何かとトラブルが起きる日であった。ど ちらも自業自得なのだが。 こういった失敗もまた良い教訓になる。これからはより気を引き 締めて生きていこうと思う筆者であった。 65 ●24日目 連休も終わり、今日からまた授業である。 今日はクラスに行く前にブックストアに行き、適当に飲み物2本 を選んで購入した。この際クラスメイト2人に会えたこともまた奇 跡と言えるだろう。⋮⋮これだけ奇跡という言葉を乱用していると、 最早何もかもが奇跡のように思えて来る。 最初の授業では、文章に付けられるシンボルについて学んだ。シ ンボルと言っても良いものではなく、どのようなミスがあったかを 表すものである。動詞の間違い、時勢の間違い、長過ぎ、文章が成 り立ってない等様々なものがある。 その授業が終わった後は、先生がランダムに決めたペア同士でイ ンタビューをし合い、それに基づいた文章を書くというコーナーに 移った。ここでもまた奇跡が起きるのだが、筆者のペアは前々から よくペアを組んでいる台湾出身︵中国出身ではありませんでした︶ の男子生徒だった。 彼は日本にも友達がいるらしく、日本の食べ物や店に関して詳し かった。そのためインタビュー中は食べ物の話で盛り上がった。そ れはそれは盛り上がった。CoCo壱番屋を知っていた時は本当に ビックリした。辛い料理が好きだと言うと、向こうも同じように辛 口の料理が好きらしく、そこでもまた盛り上がった。 さて、ここまでは良かったのだが、ここで1つちょっとした問題 が。 本日の宿題は、インタビューに基づいた文章を書くこと。ただし、 手書きではない。パソコンで打ってプリントしたものを手渡す必要 がある。大学での宿題の提出は殆どがこのシステムらしく、これは その練習だと言う。パソコンは持って来たから良いが、問題はその 66 次、印刷である。プリンターは持って来ていないのだ。 だが幸い、カレッジには印刷が出来る場所が用意されている。し かし、筆者の聞いた話では、何やらネットIDなるものが必要だと か。ホームページに行って調べたが、プリントに関してはIDのこ とは書かれていない。でも、もし必要だったら⋮⋮悩む筆者であっ た。 で、この後にもう1つトラブルがあった。インタビューの際に机 を移動したのだが、その時に誰かが筆者の教科書を間違えて持って 行ってしまったらしいのだ。1限目終了後はハラハラしていたが、 次の授業の時に1冊が戻ってきた。クラスメイトが気づいて教えて くれたのだ。ありがたいことである。⋮⋮もう1冊も、出来れば明 日には戻ってきてほしいのだが⋮⋮。 あ、それとテストの結果ですが、何とか合格最低点は越えていま した。 で、2限目である。 まずは先週提出した宿題の返却から始まった。このとき気づいた のだが、先生が筆者の名前を呼ぶ際、日本っぽく﹁⃝⃝サ∼ン﹂と さん付けしてくださっていた。初めは幻聴かな、と思ったが、その 後再び﹁⃝⃝サン﹂と呼ばれたので、気のせいではなかったと自覚 した。ありがたや、ありがたや∼。 今回は宿題の確認をした後、4つのグループに分かれてゲームを やった。カードに書かれた単語を、ジェスチャーで伝えるという、 以前やったものに近いゲームだ。自分の班はそこそこ、まぁそこそ こ盛り上がった。明日は単語のテストもあるということで、このよ うに楽しく意味を覚えられる回を設けてくださったのである。 さて、3限目はスピーキングとリスニングの回である。 まず驚いたのは、この局面で新たな生徒が2人もやってきたとい うことである。クラス分けが行われたのは1週間程前。理由は定か 67 ではないが、どちらも優しそうな方々である。 新しい仲間が増えたということで、インタビュー、テスト練習の 前に生徒の紹介から始まった。方法は最初のスピーキングテストと 同じだ。ペアのことを紹介する。ただし今回は名前と出身地を答え るのみである。 全員の自己紹介が終了してから、まずテストが返却された。全6 問のテストだったので、筆者は満点でした。若干心配だったのだが、 どうやら大丈夫だったようだ。返却が終わると明日のテストの練習 が始まった。内容はedがつく過去形動詞の発音だ。その次は前回 の授業の復習。こちらもちゃんと覚えていた。 ひと通り終わるといよいよインタビューの時間である。ところが ここで更なるアクシデントが。筆者はインタビューを今日行うこと が宿題だと思っていたが、若干違っていたかもしれないのだ。休み の間に、渡されたプリントなり何なりに、自身の休みについて書く ことが宿題だったらしいのだ。もしこれが事実だった場合、最初の 宿題忘れということになる。その他は出しているから無事かもしれ ない。大きく響かなければ良いが⋮⋮。 さてさて、今日も1日様々なことが発生した。特に頭と終わりの 授業で。もう1冊のテキストが明日戻って来ること、本日の宿題を プリントしてちゃんと提出出来ること、そして、最後の授業の成績 が著しく落ちないことを祈っております。 68 ○25日目︵前編︶ さぁ、朝である。 今日はいつもより早く登校した。宿題の為だ。パソコンで打ち込 んだ物は完成したが、まだ印刷が済んでいない。プリンターを持っ て来ていない筆者はカレッジで印刷するしかないのだが、ネットI Dなるものが必要なのではないかと朝から不安であった。 まぁ、2時間ほど余裕を持って家を出たし、何とかなるだろう。 そう自分を安心させてカレッジに向かった。 プリンターのある場所は何となくわかっていたが、一応何か必要 な手続き等があるかもしれないので、学校の事務室に行って話を聞 いた。その人の話では、プリンターは図書館の中にあるとのこと。 なるほど、予想していた場所と若干違っていた。危ない危ない。 そこの職員さんに聞けばある程度わかるだろう、ということで、 早速図書館へ。冷え込んだ外とは違い中は温かい。 職員さんを探していると、幸いなことに、オリエンテーションの 際に図書館を案内してくださった女性がいらした。 ﹁すみません︵日本語で簡単に翻訳してあります︶﹂ 声をかけると女性は笑顔で応対してくださった。 ﹁宿題を印刷したいのですが﹂ USBメモリを見せて尋ねると、 ﹁ネットIDは持ってる?﹂ との返事が。しまった、やはり必要だったか。 ﹁いいえ、まだ⋮⋮﹂ ﹁うーん、じゃあ、ちょっと時間ある?﹂ ﹁はい!﹂ 何しろ約2時間も間があるのだから。 元気に答えると、女性が1人の男性を呼んで来た。ダンディな中 年男性。彼もここの職員である。 69 ﹁インターネットのことは彼が教えてくれるわ﹂ ﹁わかりました﹂ 男性は早速筆者にIDの作り方を教えてくださった。 ﹁IDを作りたいのかい?﹂ ﹁はい﹂ ﹁ならこっちだ﹂ 他のPCとは離れた場所に置いてあるパソコン。男性はそれを操 IDと生年月日、君の名前を入力するん 作して、IDを作る為のページを開いてくださった。 ﹁ここにstudent だ﹂ ﹁あの、ここには⋮⋮﹂ ﹁そこはユーザー名だ。君なら⋮⋮⃝⃝⃝⃝⃝⃝だ。それと、ここ にはパスワードを決めて入力してくれ﹂ 翻訳は、﹃あの人ならこう言いそうだなぁ﹄という勝手な妄想に 基づいて書いております。 言われた通りに全ての空欄に必要事項を打ち込みクリックした。 が、認証されない。男性が再びPCを操作、今度は筆者のスケジュ ール等が書かれているサイトへ。そこで再びIDを打ち込むと、彼 は筆者の名前の部分をコピペ、先程のサイトに貼付けた。早い。自 分が知るコピペの数倍は早い。 もう1度PCのボタンを押すと、今度は成功、見事筆者のネット IDが完成した。さて、次はいよいよ印刷だ。 男性と共に、今度は別のPCの席へ。PCを立ち上げ、先程のユ ーザー名とパスワードを入力。起動時間は長いが何とか成功した。 次はUSBを接続する。 ﹁えーっと、ここですか?﹂ ﹁ああ﹂ ﹁⋮⋮あ、出ました﹂ ﹁そしたら次はファイルを開いて﹂ ﹁はい﹂ 70 ﹁コントロールキーとPを同時に押して﹂ ﹁はい⋮⋮あ、すいません、何か表示されたんですが﹂ ﹁君の名前を入れて。次の項目は、homeworkな﹂ 言われるがままPCを操作し、最後にプリンターのところへ。筆 者の前に印刷している人物がいたため少し待つ必要があった。ダン ディな職員さんもすぐに印刷が終わるだろうと予想していたのだが、 思いのほかその量が多く、思わず笑みをこぼしていた。 その人物の印刷が漸く終わったところで、今度は筆者の番。ログ インして、5セントを機械に入れると印刷がスタート、昨日の宿題 が遂に完成した。 最後に礼を言って、筆者は一旦外へ。 時計を見るとまだ1時間も余裕がある。早く来すぎてしまったか。 取り敢えずいつもの店でジュースと帽子を購入して再び外へ。フラ フラとほっつき歩いていると、何処からともなく筆者の名を呼ぶ声 が。振り返ると、そこにはパキスタン出身のクラスメイトの姿が︵ イケメンの青年のことである︶。彼とその友人はまだ宿題の印刷が 完了していないようだった。 これは奇遇だ、先程筆者は図書館で印刷してきたばかりだ。 ﹁やり方ってわかる?﹂ ﹁ちょうどさっきやってきたから﹂ という感じの流れになり、再び図書館に行くことに。途中でスペ イン出身のクラスメイトとも合流、我々は出発した。途中で道を間 違えて遠回りになってしまったが、どうにか到着した。 そこで筆者は、先程ダンディな叔父様から伝授してもらった術を 2人に伝えた。こういうとき、筆者は度々伝言ミスを犯すのだが、 今回はやり方がしっかりと脳に刻み込まれていたようで、2人も宿 題を印刷することが出来た。 こんな感じで午前中の予定は完了、いつも通り授業が始まった。 71 1つ目の心配は解消された。さてもう1つの方はどうなるだろう か。 結果から言うと、テキストはまだ帰ってきていない。1冊1万、 というわけでもないので、このまま金曜までに見つからないようで あればもう1冊買うしかない。仮にその後出てきても、復習が2回 分出来るのだからお得である。 1つ目が終わり、筆者は取り敢えずカフェテリアに。今日は食べ 物も注文してみた。ここでは洒落たハンバーガーみたいな物が売ら れているのだが、それを作る手順が変わっていた。まず、冷蔵庫の 中から好きなトッピングの物を取り出す。それをレジに持っていく と、店員さんが受け取り、奥で解凍、更に温めてくれる。あとは完 成したそれを受け取るだけ。 味は如何なものかと不安だったが、食べてみるとこれがまた上手 いのなんのって。明日以降も食べるかもしれない。 軽いランチを終え、2時間目へ。今日はテストの日だ。手応えは 充分あった。昨日先生が読解のコツについて少しアドバイスをくだ さったためか、かなりやりやすかった。今日はテストだったため、 授業は無い。金曜までの宿題を手渡されて解散となった。 さて、続いての難問、そう、プレゼンテーションである。 この日の為に、筆者はある準備をしてきた。お気に入りの焦げ茶 のジャケットを着るだけなのだが、これを着ているときは何故かや る気が出る。緊張もほぐれる。その証拠に、昨日まではあれほど嫌 がっていたプレゼンを、今か今かと心待ちにしている。 では、その結果は⋮⋮惨敗である。 声は大きかった。ボディランゲージも取り入れたし、アイコンタ クトもした。では何がアウトだったか。それは時間である。ルール として、最低でも1分は話さなければならないところを、筆者は4 72 2秒で終わらせてしまったのだ。不思議なもので、人の話を聞いて いるときは1分が2、3分のように感じられたのに、自分で話して いると﹁あ、足りない﹂というのが何となく感じ取ることが出来た。 だが、これで終わりではない。筆者のように時間が足りなかった 者は明日もう1度プレゼンが出来る。そこが勝負である。 こんな感じで1日が終了。テキストはまだ戻っていないし、プレ ゼンも酷かったが、筆者は満足していた。いつも以上にクラスメイ トとコミュニケーションが取れたからである。友人と沢山話をして、 握手を交わした。帰り道はテンションが異様に高かった。この状態 で帰宅した為、ホストファミリーの皆さんともいつも以上に濃い会 話が出来るようになった。 友人を見つけることも、留学を成功させる上での1つの鍵なのか もしれない。 明日はどうなるだろう。テキストは戻って来るのか、それとも⋮ ⋮。そして、プレゼンの行方は⋮⋮。 お楽しみに。 73 ○25日目︵後編︶ 今日は図書館のくだりで文字数を使いすぎてしまった。だが、ま だ書いていないことがある。 夜。帰宅すると、ちょうど奥様も帰ってきたところだった。 tu 奥様は筆者にあるものをくださった。それは、冬用のウェア。実 は筆者、今週の土曜にアクティビティがあるのだ。snow bingという、ソリにスリルをプラスした様なものなのだが、こ のときに服は厚手にするよう学校から言われていたのだ。 で、ホストファミリーの皆様もそのスポーツを知っており、こう して服を用意してくださったのである。しかもこの後、手袋も一緒 に買いにいってくださることに。本当にありがたい。 借りたものを着てみると見事にフィット! いきなりついている。 帽子は今日買ったもので充分だ。 本日のディナーはラザニア。ご主人が作ったのだが、これもまた 絶品だった。ラザニアをよそっている際は色んな話をした。これも テンションが上がっていたおかげである。この調子でこれからもド ンドン会話していきたい。 夕食を食べたら早速買い物へ。自分の財布も持って出発した。 場所は車で5、6分程のところにあるデカいお店。そこで手袋を 購入した。しかも運の良いことに、今日は偶々セールをやっていて 50%オフ! ここでもついているとは。 帰る前に靴の話になった。今筆者が使っている靴だと、おそらく 雪が積もっている環境には対応できないだろうということで、奥様 がある場所に案内してくださった。 そこは、奥様が働いている学校。あのビル・ゲイツ氏も若い頃に 通っていたという。そして今ではその娘さんが通っているとか。 74 ここでは要らなくなった服やら何やらを集めており、奥様が持っ て来てくださった服もその中のものだという。そう考えると、あの 服がフィットしたことは本当に奇跡だった。 勿論靴も揃っているが、我々が探していた冬用の靴は僅か2足し か無かった。取り敢えず1足取り出して履いてみることに。すると ⋮⋮これまたフィット! 本日3度目のフィットである。服がフィ ットし、手袋が半額になり、僅か2足しか無かった靴の内1足が見 事にフィット。これはもう、筆者の中ではアメリカンドリーム認定 である。 そんなわけで、今日は本当に良い1日だった。もしかしたらこの 日が、留学後のターニングポイントとなるかもしれない。 それはそれとして、筆者は沢山の人に助けられた。図書館の優し い女性とダンディな男性、それからホストファミリーの皆様。それ から先生、クラスメイト達にも多いに助けられている。自分は積極 的な人間ではない為、自分から声をかけるということが少ない。そ んな中で、言い辛い自分の名を覚えてくれ、更に話しかけてくれる。 自分は決して独力で生きているわけではない。常に多くの人に助け られながら生きているのだ。そう思うと、乾涸びていた筆者の涙腺 がまた潤いを取り戻しそうだ。 シアトルで出会った皆様、日本の家族や関わった人達、そして、 文章力の宜しくない筆者の日記を読んでくださる皆様、今日も1日、 ありがとうございました。 75 ○26日目 昨日のテンションは、本日も若干続いていた。 朝は元気よく家を出発。ご主人も筆者のプレゼンのことを覚えて いてくださり、出かける直前に励ましてくださった。 まず何が良かったかと言えば、やはり天気だろう。 いつも12時半頃に出かける筆者。この時刻だと大体空が曇って いて肌寒いのだが、今日は何と空が綺麗に晴れていた。おまけに日 が射している。おかげで今日は快適だった。 さて、今日は店にも行かず、ただぼーっと時間を潰していた。ブ ックストアに行って、行方不明のテキストを購入しようかとも思っ たのだが、もしかしたら誰かが気づいて持って来てくれるかもしれ ないと思い、それはやめた。 幸い今日もそのテキストを使う授業ではなかった。 sentence﹂ sentence﹂、完全な文と sentence﹂、完全な文章が2つ? 今回の内容は文の種類について。文には1つの主語、1つの動詞 だけの﹁simple がっている﹁compound 不完全な文が?がっている﹁complex の3つが存在するらしい。 で、今日もグループに別れて練習をしたのだが、今日はいつもと は違った方法でグループ分けされた。その方法は、誕生日別に別れ るというもの。筆者は8月28日生まれなので、同じ8月生まれの 生徒2人とペアを組んだ。さらっと個人情報を漏らしたが、筆者は 何かの暗号等に誕生日を使わないので何ら問題は無い。皆様も、い や、今の時代はそれが当たり前なのかもしれないが。 筆者が組んだのは何とどちらも女性! 中高共男だけの世界で生 きてきた筆者にとっては非常に緊張する組み合わせである。幸い、 小学校時代の女子とは違って、こちらの女子、女性は皆優しいので、 76 今回も楽しい時間を過ごすことが出来た。 が、しかし、ここでまた大きな壁が。何と本日の宿題、あの行方 不明のテキストから出題されたのだ。この段階でもまだ本は返って きていない。焦る筆者であった。 昨日の味が忘れられず、本日も下のカフェテリアへ。が、今日の メニューは昨日と違っていた。日替わりなのかもしれない。 お金をあまり使いたくないのでバニララテは我慢。今日頼んだサ ンドイッチも、肉にチーズという最高の組み合わせ。大変美味しく 戴きました。 2時間目はサカジャウィアのビデオを1、2分観た後、昨日のテ ストが返却された。全30問中、結果は25点。83%らしいので、 合格最低点は越えている。それにしてもあんな簡単な場所を間違え るとは。 筆者のテストはともかく、先生の添削はとてもわかりやすかった。 某予備校の赤ペン先生に匹敵、いや、もしかしたらそれ以上の添削 だった。兎に角わかりやすい。何故自分が間違えていたのか、その 添削を見るだけで立ち所にわかってしまう。これまで行ってきたテ ストの中で、最もしっかり見直しが出来たテストであった。 今回はまだ簡単だったが、次はもう少し難しくなるとのこと。段 々ハードルが上がってゆくシステムのようだ。 そして⋮⋮さぁ皆さん、次はいよいよプレゼンです。 筆者も含めて、2回目をやるのが2人しかいないというのが更に ハラハラする。が、今日は緑色の服を着てきたし、ジャケットも着 ているし、多分なんとかなるだろう。 1人目の生徒のプレゼンが終わった後、早速筆者の番に。いつも の調子で、取り敢えず声だけは大きくして話を始めた。昨日言い忘 れたことも加えて話を進めるも、今回もまた﹁あ、足りない﹂と途 77 中で気づいた。その瞬間言葉に詰まったが、最後まで台本を見ずに、 どうにか終了することが出来た。そもそも台本は作っていない。作 って覚えると更に噛むという癖があるからだ。時間はジャスト1分。 ギリッギリである。終了後には﹁エネルギーがかなりあった﹂とお 褒めの言葉を戴きました。先生、ありがとうございます。 本日はリスニングテストの予行演習をし、その後、新しい宿題︵ いや、テストなのか?︶が出された。その内容は、各自で自分の音 読を録音し、それをメールに添付して先生に送るというもの。IC レコーダーを持っていて本当に良かった。USB端子もついている から、録音したデータをパソコンに送ることが出来る! あとは、 恥ずかしさを捨てるだけだ。 こんな感じで今日も1日終了した。帰り道もいつもと違ってまだ 若干明るかった。徐々に春が近づいているらしい。 それにしても、テキストが戻って来なかったのはマズかった。授 業終了後にブックストアに行くと、何と閉まっていた。運の悪いこ とに、水曜から金曜までは午後4時半に閉まることになっているの だ。こうなれば、明日早く登校してテキストを買い、そのまま何処 かに行って宿題をやるしかない。 ここでまた大きな壁に打ち当たった筆者。果たして結果は⋮⋮続 く。 78 ○27日目 今日もまた、空は綺麗に晴れ渡っている。先生方も言っていたが、 この時期に2日連続でこのような天気になるのは珍しいとか。 まず報告せねばならないのは、テキストの件である。 結局出て来なかったので、仕方なくもう1冊購入した。最初にテ キストを買った際に半額で全ての教科書を購入出来たのは奇跡だっ た。おかげで筆者の手元には予定以上の額お小遣いが残り、今回こ うして2冊目を買うことが出来た。 買ってすぐ、筆者はラウンジという場所に向かった。まぁ休憩所 である。イスラム教徒の学生は時間が来るとここで祈りを捧げる。 また、複数の机があるため勉強も出来る。というわけで、今日はこ こで残りの宿題を片付けた。ページ数が少なくて良かった。終了し たのは12時。約1時間キープすることが出来た。 キープしたところで特にすることもなく、あてもなくただボーッ と校舎をほっつき歩いていた。 で、1時間後。 まずは宿題の回収と答え合わせから。今日はテストもあるという ことで授業時間がちょいと少ない。 sentenceに関する授業。今回 金曜はライティングの方が中心となるらしい。今日は文を書く際 の基本となる、topic も実践とグループコミュニケーションを交えて学んでいった。 それが終わると、今度は決められたテーマについて文を書くコー ナーに。今回は4つあるテーマの中から1つを選ぶことになってい る。筆者が選んだのは﹁自分の趣味について﹂。現在のように、複 数のサイトで小説を書いていることを記した。 文を提出してから数分後、いよいよテストが始まった。内容は先 79 週やったことと今週やったことの確認。手応えはあったが、こうい うときは大体間違いを犯している。 テスト終了後は自由解散となるため、取り敢えず何か食べようと 思っていたのだが、今日は金曜日でカフェテリアが閉店、仕方なく 自販機で売っているクッキーを食べた。 2時間目の授業でもまずは宿題が回収された。その後はランダム にグループ分けされ、メンバーと共にもう1つの宿題の答え合わせ、 そしてディスカッションをすることになった。ディスカッションの 中には自身の名前の由来などもあった。筆者は1つ1つの漢字の意 味を説明したが、これが案外難しかった。 ディスカッションの後は各班1人ずつ話し合いで出た結論を発表 し合った。サウジアラビア出身の女子生徒が代表して読んでくれた。 もう1人の、中国出身の男子生徒は、クールだがいざとなれば伝え たいことを綺麗に伝えられる生徒だ。しかし筆者はピンからキリま でオドオドしているため、今回発表者に選ばれなくて良かったと思 う。 3時間目、筆者は昨日のプレゼンの点数が書かれた紙を貰った。 何とビックリ、まさかのトップらしい。全体的にほぼ満点を戴いた のだが、文法と、発音について色々とアドバイスを書いて頂いた。 you﹂も﹁ありがとう﹂のひとことで説明 sとthの発音は、1回聞くと似ているが微妙に異なっている。日 本では﹁thank 出来てしまうが、こちらでは似た様な発音の言葉が色々存在する。 故に発音に関しては特に気をつけなければならないわけだ。 その後は新たな宿題の説明がなされた。何と録音の次は、知らな い人物と英会話をすること。先生によると、アメリカ在住の人達は 話すことが好きなため、話しかければ基本的にノってくれるそうだ。 期限は来週の月曜。幸いにも、明日はアクティビティがある。知ら ない生徒に話しかけても良いとのことなので、もしそこで気の合う 80 仲間が出来たら会話をしてみようと思う。 このあと音読の練習でサウジアラビアから来た生徒︵これまで書 いた友人とは別の人。仮にM氏としよう︶と色々な話をした。M氏 は日本のことも知っていて、﹁デスノート﹂の話等をした。 ﹁L知ってる?﹂ と聞かれたので、 ﹁知ってる∼、かっこいいわ∼﹂ みたいな話もした。 また、M氏は日本語もそこそこ知っているようで、前方に座って いたサウジアラビア出身の男性に、日本語で﹁オハヨウゴザイマス﹂ と話しかけたり、その男性に手を差し出したかと思うと﹁バカ﹂と 言って握手を求めていた。相手は日本語を良く知らないらしく素直 に握手に応じていたが、﹁バカ﹂という単語を連発しながら握手を するM氏を見て、筆者は笑いを堪えるのが大変だった。M氏とは他 の授業でも同じクラスなのだが、これまでクールな印象を持ってい た。が、実はかなりのユーモアセンスの持ち主であった。 そんなわけで、今日は録音を7時までに仕上げなければならない。 今日は早く帰ろうと思ったのだが、運の悪いことに持病︵?︶の目 眩が起きて若干時間ロス。が、このとき、今までの日記にも書いた サウジアラビア出身の友人︵こちらはA氏としよう︶が声をかけて くれるという、本当に暖かい出来事があった。 帰宅後、早速ICレコーダーに録音してメールで送信しました。 そんなこんなで2週間目が終了した。早いものである。 さて、今回の壁は知らない人に話しかけることだ。この27日間 で、筆者はカレッジ以外の人達とも話をしているので、昨日までの 様な心配は無い。果たして結果は如何に⋮⋮? 81 ●28日目 朝。 目が覚めて時計を見てみると、時刻は7時30分だった。昨日は 腹部の調子が少し悪く、寝るのが遅くなってしまったのだ。 なんだ、7時か。と思ってもう1度寝ようとしたが、筆者はすぐ に飛び起きた。 駄目だ! 今日はアクティビティの日。その集合時刻は7時だ! 大慌てで着替えを済ませ、荷物を持って朝の町に飛び出した。外 は霧がかかっており視界が悪い。しかし毎日通っている道だ、大体 理解している。 起きたのが7時半だから、実質30分の遅刻である。体調不良と は言えもっと早く寝るよう努力すべきであった。念のために5時半 に時計をセットしておいたのだが、筆者はいつものノリで時計の音 を止め、あろうことか2度寝してしまったのだ。 それでも、前回のアクティビティも集合時間より遅れての出発と なった。今回ももしかしたら。そんな期待を胸に町を疾走する。少 し走ると、前方を2人の少女が走っているのが見えた。少女と言っ ても歳は同じくらい。きっと彼等も起きるのが遅くなったのだろう。 何だか少し安心した。 が、安心したのも束の間、向かい側から大きな黄色い乗り物が向 かってきた。見覚えのある機体。そう、バスだ。前の生徒達が手を 振っているが、バスは気づかない。前は止まったことがあったが、 この霧じゃあ当然である。 前の2人はそれで諦めてしまったが、筆者はまだ諦めきれず、取 り敢えずカレッジの待ち合わせ場所に行ってみた。が、そこにはも う誰も居なかった。 やらかしてしまった。 82 授業ではなかったから成績には響かないが、それでも担当の皆様 に申し訳ない。 帰りは歩いて来た道を戻り、セブンイレブンで買い物をした。店 員さんに ﹁調子はどう?﹂ と聞かれたので、約束の時間に遅れてしまった話をすると、店員 さんは励ましてくださった。 そのまま家に帰って事実を報告。せっかく服等を用意してくださ ったのに、本当に申し訳ないことをしてしまった。ご主人にしっか りと事実を伝え、謝った。担当の先生にもメールを送っておいた。 メールだけではなく、直に会って謝るべきなのだが。 それから約1時間後。今度は奥様が声をかけてくださった。これ までの経緯を説明すると、奥様が ﹁じゃあこれから一緒に行きましょう﹂ と提案してくださった。 こ、これは! 筆者のミスで遅れ、用意してくださった服も無駄にしてしまった というのに、お2人は怒ることもなく、しかも筆者を目的の場所ま で連れて行ってくださると言う。 すぐに準備をして一緒に車に乗った。これから行くと着く頃には もう終わっているかもしれないが、それでも直接謝ることは出来る かもしれない。 車に乗って約2時間。先週の土曜に行った道を行き、目的のスキ ー場に到着した。 服を着替えると、一旦別れてスキー場の小屋へ入る。中には先生 の姿は無かったが、友人達の姿はあった。しかし、入って数分後に 時間が終わり、全員が外へ出た。外では奥様が待っていてくださっ た。その近くには、メールの相手とは違うが先生が。 すぐに向かって、まずは先生に謝った。これはアクティビティだ から大丈夫だと先生も言ってくださった。 83 帰りは奥様と共に帰宅。メイン企画であるsnow tubin gなるものは出来なかったが、直接会って謝ることが出来た。奥様、 そしてご主人にも再度挨拶した。 奥様は﹁アクティビティをやらせてあげられず申し訳ない﹂と仰 っていたが、こちらこそ本当に申し訳なかった。ここまで筆者を運 んでくださったことが本当にありがたい。帰りはきれいな景色を見 ながら帰りました。 この後筆者は強烈な睡魔に襲われ3時間程寝た。起きた頃には体 調も何となく良くなっていた。パソコンを確認してみると、先生か らも返事のメールが届いていた。こちらの先生にも後日きちんと挨 拶をしなければ。 そんなわけで、今週は週末まで波乱の連続であった。今回の件は 明らかに自分のミスが原因なのだが。初の大失敗である。 次のアクティビティは次週。今度は遅れず、確実に時間前に到着 しなければ。 84 ●29日目 さて、日曜日である。 いつもなら特にすることも無く朝から昼頃まで暇なのだが、今日 は違う。まだ1つ宿題が残っている。それは、家の中にいるだけで は解決しない宿題である。 歯磨きと洗顔を済ませて外に出た筆者。最後の宿題とは、見知ら ぬ人物に話しかけて会話をするというもの。録音に続いてこれまた 驚きの内容である。 取り敢えず町中を色々と歩き回った筆者。日曜ならすぐに見つか るだろうと考えていたのだが、これが案外難しい。最初に向かった 先は人が少なすぎた。車しか見つからないし、偶に見かけたとして も厳つい感じの人ばかりだ。よく見るとタトゥーショップやバー等 がちらほら。これはマズい所だったかな、やだなぁ、怖いなぁ、な んて思って、すぐさま引き返したわけです。 その後、筆者は近くのショッピングモールに足を運んだ。簡単に 言うとレイクタウンを小さくした感じである。中に入ってみると、 予想通り多くの客がいた。これならすぐに見つかる! と思ったの だが、ここで筆者のある性質が炸裂、簡単には声をかけられない状 況になってしまった。そう、恥ずかしがり屋なのだ。 休憩所などには座っている人が何人かいる。その人達に話しかけ れば良かったのだろうが、もし断られたらどうしよう、という感情 に支配され、上手く声をかけられなかった。 それならばと編み出したのが、店に入って店員さんと話をすると いう作戦だ。店なら確実に人と話せるし、その流れでインタビュー に持っていける。 85 だがここでも不安が心を支配した。この頃やたら不安に支配され る筆者である。店を見ているとどこも忙しそうで、とてもインタビ ューに付き合ってくれそうにない。 そんなわけで約2、30分モール内を放浪した。1度筆者の姿を 見た人達は、不審者だと思ったに違いない。 me?﹂ どうしよう、誰に話しかけよう。そう思っていた矢先、 ﹁Excuse という女性の声が。振り返ると、そこには綺麗な女性の店員さん が立っていた。 漸く、漸くこのときが来た。多分アクセサリーか何かの店だろう。 何か安くて綺麗なヤツを買って、更にインタビューもしてみよう、 と思っていたのだが、ここからが更に大変だった。 筆者に声をかけた店員さんが売っていたもの、それは洗顔用品だ ったのだ。しかも多分ブランド物の。しまった、やっちまった。だ がもう逃げられない。他の店員さんもこちらに注目してるし⋮⋮あ、 何か始まった! お試しみたいなヤツが始まった! ああ、駄目だ、 逃げられない。 ﹁何処から来たの?﹂ ﹁あぁ、日本です﹂ ﹁日本? これ見て、これも日本製なの﹂ これは更に逃げられなくなった。まさか母国が関わっている製品 だとは。 店員さんはクリームを筆者の肌に塗りながら自身の話もした。イ スラエル出身らしい。多分性格はいい人なのだけれど、製品の値段 が⋮⋮。 ここで断れば良かったのだろうが、相手はかなりの強者で、なか なか断ることが出来なかった。結果から言うと総額は5万に近い。 だが、最後の最後で勝負に出た所、幾つかの製品をタダにしてくれ たので、それ以上のダメージは受けずに済んだ。 精算時に署名をするのだが、その時に日本語を書いたらめっちゃ 86 盛り上がっていた。自分達の名前も日本語で書いてほしいと言われ たので、レシートの裏側に書きました。 商品説明の間に、店員さんはちゃんと筆者のインタビューにも答 えてくださいました。ありがとうございました。 しかし出費が⋮⋮。5万で抑えられたから良かったものの、もし 断らずに買っていたら、授業料として使う予定のお金が消し飛ぶこ とになっていたかもしれない。 帰宅後すぐにブランドを調べてみた。すると、店員さん達の言っ ていたように確かに日本が関わっている製品で、口コミも見たとこ ろ悪いことはあまり書かれていなかった。長い目で見れば良い買い 物になったわけだ。だが、これは親から託された大切な小遣いだ。 その後親にも正直に報告し、日本に置いてきた筆者の小遣いから引 いてくださいと伝えました。 本当に申し訳ないことをしました。すいません。 その後はいつもの様に奥様と一緒に買い物に行った。今日は、筆 者は初めて行く店だった。 こんな感じで終わった今週。最後の最後まで色々なことがありま した。土日の件は自分に責任がある。 来週はどうなるのだろうか。何か良いことがあれば良いが。兎に 角、怠けずさぼらず、勉強に力を注がねばならない。貴重なお金の 一部を洗顔用品に使ってしまったのだから。こりゃあ確実に実績を 残さなければなるまい。 ちなみに洗顔用品ですが、効果も本物みたいです。ですが皆さん、 海外旅行の際はお気をつけて⋮⋮。 87 ○30日目 早いもので、この日記ももう30日目に突入した。自分でもよく ここまで続いたなぁと思う。以前にも何度か日記に挑戦したことが あったが、どれも長続きしなかった。 そんな話はさて置き、今日はいつもより早めに家を出た。まず最 初に向かったのは学校ではなく昨日のショッピングモール。昨日出 来なかった預金をするためだ。予想通り今日は営業日。中に入って 店員さんに声をかける。 ﹁すいません、預金したいのですが﹂ of Americaの店員さんが丁寧に教えてくだ ﹁預金ですか? わかりました。じゃあこちらの書類にサインして ください﹂ Bank さる。前にここについて調べていたとき、店員さんの対応が素晴ら しいと書いてあったが、まさにその通りである。書類の書き方から その後の行程まで全て教えてくださった。 預金は全てトラベラーズチェックで行う。この場合名前、日付、 そしてサインを全ての小切手に書かなければならないため時間がか かった。3分弱で全ての小切手にサインをし終え、漸く預金が完了 した。留学してわかったが、案外時が経つのが早い。のんびりして いる間に授業料振込の締め切りが近づいてしまう。前もって準備し ておいた方が良い。⋮⋮額が額なので、これまで以上にカード紛失、 盗難には注意する必要があるが。 預金が完了、安心したところで、筆者はカレッジへ向かう。まだ 仕事が残っている。今日もパソコンで打ち込んだデータを印刷せね ばならない。 やり方はこの前ダンディな叔父様に教えて頂いたからしっかり覚 88 えている。ログインし、USBを接続。データを開いて印刷ボタン を押す。後は5セントを支払うのみだ。 宿題も完成した。このときの時間は12時。まだ1時間弱余裕が ある。というわけで、いつものようにカレッジ内をプラプラ、若大 将には叶わないが、ゆうゆうと散歩をしていた。 そうこうしているうちにクラスが開き、筆者は中に入った。一番 乗りというのは何だか気分が良い。だが同時に不安にもなる。もし かしたら、今日は別のクラスで授業を行うのではないか⋮⋮と。 しかしそんなことは無く、いつも通りクラスメイト達が次々に入 室してきた。サウジアラビア出身の女子からテストの予定等を聞か れた。日本だったら上手く会話出来なかったであろうが、ここでは 何とかオドオドせずに会話出来る。筆者が日本出身だというのを覚 えてくれたようで、女子は﹁アリガトウゴザイマス﹂と日本語で挨 拶してくれた。世界には、性格の良い女子が沢山いらっしゃるので すね。筆者は中高は男子校だったため、共学だったのは小学校まで である。 ほどなくして授業がスタート、まずは宿題の回収から始まった。 で、その後は新しい内容について説明がなされ、いつものようにゲ ームでそれを覚えていく、という流れである。今日のゲームはAチ ームとBチームに別れ、順々に質問をしてゆくというものだった。 何故かわからないが筆者は笑いそうになってしまった。本当に何故 かはわからない。 その後は5つのチームに別れ、デカい紙に指定された文章を書い た。最近は文章の書き方について勉強しているのだが、今回のテー マは﹁何故英語を学ぼうと思ったか﹂というもの。筆者もその理由 を3つぐらい書きました。が、どうもまだ脳には馴染んでおらず、 まともな文がなかなか作れません。しっかりと定着するのはもう少 し先のようである。 89 それらのゲーム、ディスカッションが終了したところで、我々は テストを受けた。毎度のように制限時間は特に設けられておらず、 終わったら提出して帰っても良い。今日はいつもより若干早く終了 したため、筆者は退出後駆け足でカフェテリアに向かった。 冷蔵庫︵?︶の中にはお気に入りのサンドイッチが。それを取っ てレジに向かう。レジにはいつもの店員さんがいた。人によって好 みは様々ですが、この店員さんは本当にお綺麗です。この人も筆者 のことを覚えていてくださったらしく、筆者は心の中で大喜びであ った。 サンドイッチを解凍、焼いてもらい、バニララテも貰って、筆者 は遅めの昼食をとった。サンドイッチは座って食べたが、バニララ テは持ち帰ることにした。熱くてすぐに飲めなかった。 再び元居た階に戻ってバニララテを飲んでいると、そこへ中国︵ 多分台湾かもしれない︶出身の友人が。友人は筆者が一昨日時間に 遅れたことを覚えていて、今日はまずその話題から始まった。 ﹁この前大丈夫だった?﹂ ﹁ああ、何か起きて時計見たら7時半で∼﹂ この時点で2人揃って大爆笑である。体調不良とは言え遅刻は筆 者のミスである。また、もしその話題をこの中に入れていたら、今 日の様な笑いは起こらなかっただろう。笑いが取れる方が嬉しいの である。 ﹁で、道を疾走して、走ってたら向かい側からバスが来て∼﹂ もう笑いが止まらなかった。話の内容もまあまあ面白かったのだ が、何よりも友人と話が出来ることが1番楽しかった。 話をしていると向こうから﹁Reading/Vocabula ry﹂の先生がやって来た。お辞儀をすると先生も気づいてくださ り手で返事を返してくださった。 次の時間はまず先週の宿題返却から始まった。その後、生徒が覚 えるには少し手こずるであろう単語を丁寧に解説してくださった。 90 日本語で覚えるのは確かに簡単だが、ここはアメリカである。英単 語を英語で理解するのは少々難しい。 それが終わったら再びチームに別れ、先週やった単語クイズを行 った。ジェスチャーで相手に伝えるというのは案外難しい。sta bleという単語も日本語で説明するのは簡単だが、英語だとかな り難しい。筆者はテーブルを撫でて、 ﹁スペリングがこれに似ています﹂ というヒントを出した。 さて、今日この企画があったということで、明日はテストがある。 先生は前回の物より若干難しくすると言っていたから、少しハード ルが上がるだろう。また明日は宿題チェックをする。その宿題とい うのは、ファイルを購入してプリント類をしっかり整理する、とい うもの。出来ていないと成績が0になる。学生時代、鞄に﹁ブラッ クホール﹂というあだ名がついた筆者ですが、現在はきちんと整理 しております。 3時間目はSpeaking/Listeningの時間。先週 のプレゼンで自信がついたためか、この時間も楽しみになってきた。 今日は昨日のインタビューについてプレゼンをするのかと思いき や、その練習のみだった。この練習も4つのグループに別れた。筆 者のグループは自分以外全員がサウジアラビア出身というチーム。 先週仲良くなった2歳上のクラスメイトもいる。 練習とは言え緊張する。なるべく台本を見ず、メンバーとアイコ ンタクトをとるよう努力した。すると、メンバーは筆者の発表を﹁ 良かった!﹂と評価してくださった。こうしてまた、筆者の乾いた 涙腺が刺激されるのであった。 スピーキングの練習が終わると次はリスニングの練習に。何しろ 明日はリスニングの試験がある。多分リスニングの小テストはこれ が初なのではないか? 先生が読んだ文章にまつわる単語を選んで 書くという問題もある。その辺はかなり不安である。 91 こんな感じで第3週が始まった。因みに今晩の夕食はシチューで した。4回お代わりする程美味しかったです。 明日のテストはどうなるのだろう。そして今日のテストの結果は ? お楽しみに⋮⋮。 92 ○31日目 第3週、2日目。今日は普段通りの時刻に登校した。 クラスに向かう前に、まずは次のアクティビティのチケットを貰 いに行った。担当の先生方も筆者のことを覚えてくださっていて、 色々な話をした。先日の遅れは明らかに筆者のミスなのだが、担当 の先生方から映画のチケットまでいただいた。本当にすいません。 ありがとうございます。次は遅れないように気をつけます。 さて、チケットを貰ってクラスに行くと、今日は先にサウジアラ ビア出身の女子が来ていた。挨拶をすると、何と日本語で﹁おはよ う﹂と返事を返してくれた。日本語が少し話せると言っていたが、 それがまたかなり綺麗だった。﹁お元気ですか﹂等の言葉も知って いた。 授業は今日も楽しかった。今回もサウジアラビアから来た男性陣 とチームを組んでいたのだが、皆筆者よりも年上で、何だか頼れる 兄貴の様な方々であった。その兄貴の1人から指輪を見せられた。 右手薬指に光る銀の指輪。ということは、婚約相手がいるというこ とか。で、兄貴は、 ﹁結婚してるの?﹂ と聞いてきた。 ﹁いや、まだっすね∼﹂ ﹁何で?﹂ ﹁まだ相手が見つかってないんですよ∼﹂ と答えると、兄貴がもう1人の兄者を指差して、 ﹁コイツなんかどう?﹂ と提案してきた。筆者を含めて、3人とも大爆笑である。先日の ﹁バカ﹂を連発しながらの握手等もそうだったが、この兄貴は本当 93 に優れたユーモアセンスをお持ちである。 また、今回のゲームでは、比較級と最上級を使って、チームのメ ンバー同士を比べた文章を書くというものだったのだが、兄貴達は ﹁このチームは世界で1番素晴らしい﹂という奇跡の文章を作成、 それを発表した。渡米して久々に大爆笑した気がする。 この2人の兄貴とは後でカフェテリアでも会ったのだが、筆者の 名前を覚えてくださり、声をかけてくださった。 だが、今日は1つ驚くべきことがあった。同じクラスの韓国出身 の男子。筆者は今まで、彼は年上だと思っていた。それぐらいしっ かりしていたのである。が、彼の実年齢は、何と16歳だった。イ ケメンの19歳に、頼もしい精悍な顔つきの16歳。そして老けた 20歳︵筆者︶。世界はスゴいです。 2時間目はテスト。のんびり時間を過ごして見直しを忘れてしま ったが、どうにか全て答えることが出来た。今回は2つのテストに 別れていて、まず最初に単語のテスト、それが終わったら次に読解 問題を解く。なおこの読解問題は教科書を見ても良いことになって いる。それぐらい、文章が難しいのである。 しかし教科書を見なくとも解ける問題が半分近くあり、こちらも すぐに終わらせた。その後は新しい宿題を受け取って、それを進め ることにした。 3時間目もテストだった。どの授業も、毎週1、2回テストを行 うらしい。今回のリスニングはこれが初めてである。 内容はリスニング。こちらも見直しが完璧ではなかったのだが、 直前に先生が最後の確認をしてくださった。おかげでどうにか全て 答えることが出来た。正答率は⋮⋮わからない。 そんな感じで、今日もプレゼンテーションは無かった。というこ とは明日以降に行われるということか。でも明日は新しい宿題の説 明をするって言っていたし⋮⋮。 94 果たして明日は、どんな展開が待ち受けているのであろうか。お 楽しみに⋮⋮。 95 ●32日目 今日は久々の土砂降り。それも朝からである。帰りの時刻に降る のならまだマシだが、朝に降られると、ズボンは濡れるし靴下に水 は染み込むし、かなり不快な状態で授業を受けなければならないた めキツい。 ゴミ出しは帰ったときにすることにして、取り敢えずカレッジに 向かった。授業開始後はいつも焦げ茶のジャケットを着て登校して いたのだが、今日は久々に厚手のコートを着て外に出た。このコー トにはフードがついているから、傘を持っていなくても雨を最小限 防げるのである。 本日も授業は楽しかった。1限ではグループディスカッションは もちろんのこと、8つの質問をクラスメイトにするというゲームも 行われた。このゲームを通じて︻最上級︼を学ぶわけである。それ にしても、当初は毎回緊張していた筆者だったが、友人が増えたり、 少しずつ英会話が出来るようになってきたためか、最近は落ち着い ている。 授業を終えたらいつものようにカフェテリアへ。いつもの店員さ んは多分もう筆者の顔を覚えている。そりゃあほぼ毎週通っていれ ば覚えられるか。朝に弱い筆者は朝食・昼食共にあまり摂らずに登 校するため腹が減って仕方がない。2つあるカフェテリアの内1つ は1限が終わるのとほぼ同時に閉まってしまう。それにここの料理 はかなり美味い。筆者が食べるサンドイッチは大体固定化されてい るが、そのどちらも1度食べるとやみつきになる。他のサンドイッ チやバーガーも美味しいのだろうが、野菜が多く入っているため筆 者は挑戦出来ない。 サンドイッチを受け取ると、今日はそのまま次の授業が行われる 96 クラスへ。行儀が悪いかもしれないが、そこに立ってサンドイッチ を食べた。すると、タイミング良く先生が通りかかった。残りのサ ンドイッチを慌てて押し込み、咽せながらお辞儀をする筆者を見て 先生も爆笑していた。 さて、その2限だが、まずは昨日のテストが返却された。結果は 前回よりもマシの96%。点数は当初2問間違いの28点だったが、 ここで筆者はもう1つのミスを発見してしまった。これを申告すれ ば、点数は更に1点下がることになる。 どうしよう、どうしよう、と悩んでいたが、やはり隠し通すのも 気分が悪いし、多分先生も気づくだろうと思い、正直に申告した。 それに何となく、ここで正直に申告しておかないと後で何か天罰が 下るような気がした。 この授業でも2人1組のペアになって話し合いをした。筆者の相 手は中国出身のクールな男子。話していて衝撃を受けたが、なんと 彼は19歳だという。昨日の、韓国出身のクラスメイトが16歳だ ったことも驚きだったが、今日もまた驚かされた。筆者のクラスに は、自分よりも若いしっかりしたクラスメイトが沢山います。 3時間目はまず各自で録音したテストの結果返却。が、ここで1 つアクシデントが。何と筆者、どうやら綺麗に録音出来ていなかっ たらしい。そんなわけで帰宅後もう1度録音、送信することになっ た。 先に話してしまうと、筆者はこの後3回録音に挑戦、1番マシな ものを送信した。録音しているときは完璧だと思っていても、後で 聞き直してみると納得のいかない出来。次の録音は明後日に迫って いる。どうにかまともに音読出来るようにならなければ。 その後返されたリスニングテストの結果は上出来だった。結構不 安だったが評価はA、留年は無さそうである。ただ、今回はまだ初 め。次も高得点が取れるとは限らない。怠ければ留年、或いは退学 97 が近づくことになる⋮⋮。 さてさて、そんな感じで終了した32日目。今夜のディナーはチ キンでした。毎日豪華で、しかもボリューム満点の食事が食べられ る。ホームステイ先は筆者の側が自由に決められるものではない。 本当に運が良かった。 録音データを先生のPCに送信したが、今度は大丈夫だろうか。 ただただ不安である。⋮⋮それはさて置き、今日はもう水曜日だっ たんですね∼。日本にいた頃は﹁最低でも2年、長いなぁ﹂と思っ ていたが、こうして考えてみると時間の流れは本当に早い。それぐ らい、こちらでの生活が楽しいという証拠なのかもしれない。6月 に1回帰ろうと思っていたが、それはもう暫く考えることにする。 1つクオーターを遅らせれば、帰ってきた時に一緒に授業を受ける のは今とは別のメンバーになってしまう。帰るのは、8月の終わり 辺りだろうか⋮⋮。 98 ●33日目 第3週ももう木曜日ですか。明日で今週の授業が終了、早いもの です。 今日もいつもと変わったことは特に無かった。違ったことと言え ば、サウジアラビア出身の兄者のうち1人が来ていなかったことだ ろうか。その後それらしき人物を見たから多分用事があって遅れた のかもしれない。 それにしても今日は寒かった。いつも寒いのだが、今日は何故か 余計に寒く感じた。それに前日あまり寝られなかったこともあって 頭もスムーズに働かない。留学後初めての疲れる1日であった。友 達が﹁寒いの?﹂と声をかけるほど、寒くてガクガク震えていた。 今日だけなら良いが、風邪は勘弁してほしい。以前にも書いたか もしれないが、このプログラムは欠席に関してはかなり厳しい。宿 題も毎日出るため、1日でも逃すと後がキツいのである。薬は持っ て来ている。仮に風邪ならそれを飲んで早めに治そう。 あ、思い出しました。 1限ではグループに別れ、筆者はサウジアラビア出身の女子と、 中国出身のクールな男子と組んだ。彼はクールで、彼の友人以外の 人物とはあまり多くを語らないが、今回は色々なアイデアを出して くれたり、筆者の服装が若干乱れていたのを直してくれたりと、こ れまで見られなかった新たな1面を見ることが出来た。もっと多く のことを語り合える仲になれればなぁ、と改めて思う筆者であった。 サウジアラビア出身の女子とはこれまでも何度かチームを組んだ ことがあった。それにしても、何で世界の女子はこんなに優しいの だろう。いや、筆者が見ていた女子がほんの一部だったということ 99 なのか。 2時間目も普段通り宿題の確認やグループディスカッションを行 った。その前の休憩中、筆者はまた教室の前でサンドイッチを食べ ていたのだが、このときも知っている人物とすれ違った。今日は先 生ではなくクラスメイトだったが。台湾出身の男子と、その友達で ある。前者とはこれまで何度も話をしたことがあるが、後者とは滅 多に話をしない。 ﹁何食べてたの?﹂ ﹁サンドイッチ∼﹂ などという会話をしていたのだが、ここでもう1人の男子が、 ﹁アオイユウって知ってる?﹂ と尋ねてきた。 最初は何のことかわからなかったのだが、もう1度聞き直すと、 それが女優の﹁蒼井優さん﹂のことを言っているのだと理解出来た。 ﹁ああっ、女優の?﹂ ﹁あ、そうそう!﹂ 良かった、筆者の聞き取りは間違っていなかったようである。 ﹁小栗旬は?﹂ と、この男子は更に多くの俳優さんや女優さんの話をしてきた。 彼は日本の映画が好きで、様々な作品を見たことがあるらしい。ま た、蒼井優さんのファンでもあるようだ。自分のことではないのだ が何だか嬉しかった。この後も色々な俳優さん達の話をして時間を 潰した。 3限ではまず、昨日送信した録音の結果が返された。評価はA−。 もっと悪い評価を想像していたため、貰ったときは嬉しかった。 返却、今後の予定に関する話がなされた後、我々はリスニングテ ストを受けることになった。テストと言っても練習みたいな感じで、 問題もそれほど難しくはない。⋮⋮と言いつつ、不安な箇所がそこ 100 そこあったのだが。 今日は特に大きな出来事も無く、書けることが少ない。が、決し てつまらなかったわけではない。今日も色んな友人と話が出来たし、 これまであまり話したことの無かったクラスメイト達の1面も垣間 みることが出来た。 3月でこのクラスも終了。そう考えると何だか寂しい気持ちにな る。次のレベルに全員で上がって、そこでも同じ時間の同じクラス で授業が出来たらな、と思う筆者であった。 それと、早く体調不良も治ったら良いな、とも思う筆者であった。 まだ疲れが取れずフラフラしている。明日に響かなければ良いが。 101 ○34日目 おかしい。 睡眠時間はそこそことった筈なのに身体がだるい。寝違えたせい か腕が痛い。そして身体が、寒い。 こんな悪夢の様な状態で目を覚ました筆者。だが今日は何かと幸 せな1日であった。 今日の1限はまず金曜恒例の作文から始まる。テーマは4つあっ たが、筆者は﹁今まで会った中で最も⃝⃝な人物﹂を選んだ。⃝⃝ の中には形容詞が入る。選んだ形容詞は﹁great﹂。最も、と いうことで、最上級の﹁greatest﹂となる。高校時代の恩 師について書いた。また、先生は作文のチェック後に、その文にま つわる質問を書いてくださる。その答えも書かなければならないた め、文章はあまり長くは書けなかった。 作文が終わると、次はこれまた金曜恒例のテストの時間。今回は 文法の他に作文を作るテストがあったため授業は無かった。文法の 方は簡単だ。比較級/最上級と冠詞に関する内容だった。問題はそ の次だ。作文。こういう趣味を持っている癖に、筆者は作文が苦手 である。一応規定を守った文を書き、先生に提出しました。結果は 見なくともわかる。多分酷い点数だろう。書いていて﹁あ、こりゃ あつまんないわ﹂と自分でも感じた程だ。 だが、感覚が悪かったとき程案外良かったりするものだ。もう少 し期待してみよう。 金曜なのでカフェテリアはもう閉まっている。仕方なくおやつを 買って空腹を満たし、その後はカレッジ内をプラプラしていた。し かし、今日はちゃんとテーマを考えてプラプラしていた。そのテー 102 マは、非常事態で階段が使えなくなった際、何処から逃げられるか。 結果、2ヶ所有力なポイントを発見した。安全か否かはわからない が。 さて、2限もテスト⋮⋮かと思いきや、今日はいつも通りの授業 内容だった。宿題のチェックと小テスト、そして次の宿題を進める、 この3つで構成されていた。この後、先生から筆者の書く文章が素 晴らしいというお褒めの言葉を戴きました。自分で例文を作る宿題 があり、筆者は毎回オリジナルの話を考えて文章を作っている。こ れからもまた、オリジナルのストーリーを書いてゆかねば。 今日は更にもう1つ幸せなことがあった。授業の頭に何やら新し いプリントが配られたのだが、筆者はそれに気づかず貰うのを忘れ てしまった。しかし授業の後、︵多分︶中国出身の女子が筆者の分 のプリントを届けてくださった。その優しさに思わず涙⋮⋮は出な かったが、感謝の気持ちでいっぱいであった。この時には言えなか ったが、帰る際に﹁ありがとうございました﹂と伝えることが出来 ました。 やはり、何かしてもらったあとは﹁ありがとう﹂を言う、という のはかなり重要だと思う。最近稀にこれをやらない人がいるらしい が、そりゃあアカンと思う。この習慣はしっかり続けていき、そし て受け継いでいかなければならないと感じる筆者であった。 3限は、昨日行ったちょっとしたテストの結果が返された。2問 間違えたが、全部でたった5問のクイズであるためダメージが非常 に大きい。もう1問落としていたらかなり危険だっただろう。 その後は教科書の問題を解き、さらにクラスメイトと一緒に読み 合わせをする時間に。終了後に生徒の1人が先生とペアを組んで音 読をした。テーマはルームメイトに関する苦情で、今回は自分で後 半の文章を作って会話をしなければならなかった。殆どの人は﹁新 しい部屋を探してるんだけど﹂みたいな感じの文を考えたのだが、 103 先生と一緒に音読した生徒は﹁ルームメイトにもううんざりしてい ます。新しい生徒に変えてもらえませんかね?﹂という感じの文章 を考えた。これには教室に居た全員が大爆笑、筆者も思い出し笑い を堪えるのに苦労しました。 こんな感じで授業は楽しかったのだが、最後の方で再びアレが渡 された。 インタビュー用紙。そう、我々は週末、再びインタビューをしな ければならないのである。しかも今回はテーマや質問内容が決まっ ている。﹁スーパーボール﹂に関する質問である。よく跳ねるゴム ボールのことではない。アメリカで大人気のスポーツのことだ。 この、運動神経が悪くて、スポーツの知識が人より少ない筆者が、 日本でも聞いたことの無かったスポーツに関する質問をする。前回 よりもハードルが上がっているが、果たして上手くいくのだろうか。 帰宅途中、3限で同じクラスになるサウジアラビア出身の男子と 一緒になった。大柄で優しい表情をしており、良いお父さんになり そうな人物だ。だが年齢を聞いてみてビックリ。彼は19歳なのだ という。 何なんだろう、この老けた20歳、と改めて痛感する鵤牙であっ た。 帰宅後は挨拶をして、レコーディングのテストを行った。今回は 文章を読まなければならず、7、8回録り直した。5回目あたりで 結構良い録音が出来たのだが、自分の名前を言い忘れるという致命 的なミスを犯していたため、更に数回録音することになった。前回 のように録り直しにならなければ良いが。 明日は何やらパーティがあるとか。今度は遅刻出来ない。早く寝 て、明日に備えよう。 104 ○35日目 さぁ、今日はアクティビティ第3弾、パーティーだ! 朝からパーティー、果たして何をするのだろうと考える方もいる だろう。 実は昨日、こちらの時間で1月31日は中国のニューイヤーズデ ーだったのだ。今回のパーティーはそのお祝いというわけである。 今回はちゃんと早起きして、間に合うように家を出た。前回は遅 刻してしまったが、同じ失敗を2度もやらかすわけにはいかない。 到着したのは午前9時35分。指定された時刻の10分前である。 が、待ち合わせ場所には誰も居ない。担当の人も見当たらない。 まずい、またやらかしてしまったか。焦る筆者。だが、我々は4 5分までに来いと言われていたのだ。まだ遅れたとは限らない。と りあえずカフェテリアに行ってみることに。すると、そこへ日本出 身の先輩がやって来た。やった! 知っている人が居た! 緊張が 一気に解けた瞬間だった。 久々の日本語。これもまた更に安心する。オリエンテーションの 日以降暫く会っていなかったため、今回再会出来て本当に良かった。 少しすると先生方も到着、出席を取った後バスに乗り込んだ。暫 くすると他の参加者達もやって来た。当然今回は中国出身の生徒が 多い。しかし、オリエンテーションの日やアイススケートの日に知 り合った上海出身の友人達の姿は見当たらない。周りは先輩方や先 生以外知らない人ばかり。再び少し不安になる。が、その後にある 人物がバスに乗車してきた。昨日、筆者のためにわざわざプリント を貰い、届けてくださった女子生徒である。 良かった。クラスメイトがいた。ここでまた筆者は安心するので あった。 105 バスに乗って約10分、我々はすぐに目的地に到着した。場所は ニューホンコンというらしい。チャイナタウンである。チャイナタ ウンなのに、標識に日本語のふりがなが振ってあるのは何だか不思 議だった。 今回パーティーを行う料理店は新しく出来た店なのだそうだ。席 は日本出身の先輩の隣。少しするとクラスメイトも筆者の近くの席 にやって来た。良かった良かった、知り合いが2人も居て更に落ち 着いた。 座席に着くと、まず予め用意されていた封筒を開けるよう指示さ れた。開けてみると、中には長細い紙と小さなおやつが。紙に書か れていたのは座右の銘のようで、﹁サイコロを振るのを恐れている のでは、永遠に6の目を出すことは出来ない﹂という、まぁそりゃ そうだろう、という感じの文章だった。 中身を確認したすぐ後、隣の先輩があるものを渡してきた。それ は先輩の封筒の中に入っていた物で、所謂当たりくじであった。し かし先輩曰く、担当の生徒がこの当たりくじを引くと後で怒られる ので、是非貰ってください、とのことであった。本日もまた、人に 助けられる筆者であった。 その後は別のくじ引きが始まった。生徒がランダムにくじを引く。 そのくじには名前が書かれていて、名前を呼ばれた生徒はプレゼン トを貰える、というもの。まさかここで筆者の名が呼ばれるとは思 わなかった。プレゼントは全部で10数種類。大なり小なり色々だ。 筆者は大きな物は欲さないため、小さくてそれほど厚みの無い包み を選んだ。ちょうどこのときアクセサリーっぽいのが欲しいな、と 思っていたので、それっぽい包みを選んだ、ということもある。こ の後クラスメイトの名も呼ばれ、同じようにプレゼントを受け取っ た。 プレゼントを受け取った生徒達は壇上へ上がって開封。アクセか なぁ、髑髏のネックレスかなぁ、髑髏の形をした、影山ヒロノブさ 106 んの声で喋る指輪かなぁ、などと思いながら袋を開ける。その結果 は⋮⋮箸。因みに、筆者も名前を呼ばれる前にくじを引いて、見事 韓国出身の先輩が当選したのだが、その先輩が当てたプレゼントは 菜箸だった。 箸か、と思ったが、他の人達の賞品を見てみるとジュースやお菓 子など、すぐに形が無くなってしまうものが多かった。そう考える と、筆者の景品はいつまでも使える実用的な物だから、これはこれ で運が良かったということになろう。 くじ引きが終わり、当選者の集合写真を撮り終えた後、いよいよ ランチが始まった。中には不思議な料理や食べ辛い料理もあったの だが、麻婆豆腐はスパイスが利いていて美味しかったし、餃子なん かもなじみ深い味だった。どの料理も、大変美味しくいただきまし た。 料理の最中は先輩やクラスメイトと話したりしていた。同じ席に 着いた他の先輩方とも話をした。 食後はその先輩方と話をしていた。1人は中国、或いは台湾出身。 もう1人の先輩はわからない。筆者の英会話はまだオドオドしてい ると思っていたのだが、先輩からは﹁英語が綺麗だ﹂とお褒めの言 葉をいただいた。先輩は筆者がシャイな人物であることを知ると、 ﹁もっと気持ちを楽にして良いよ﹂と励ましてくださった。最後は お2人と固い握手をかわして、パーティー会場を後にした。 帰りのバスではサウジアラビア出身の先輩が隣に座ってくださっ た。我々にはある共通の知り合いがいる。サウジアラビア出身のク ラスメイトだ。なので今回が初めてではなく、以前もキャンパス内 で会って握手を交わしている。 バスの中で、先輩はダウンタウンのことを色々教えてくださった。 1月3日に観光に行ったのだが、そのときにはまだ知らなかったこ となども教えてくださった。 107 バスがカレッジに到着した後は、歩いて家に向かった。その際、 筆者は再びある人物に声をかけられた。これまで会ったことのない 生徒だ。彼もサウジアラビア出身である。帰りはその青年と話をし ながら歩いていたから寂しくはなかった。互いに自己紹介をし、握 手をかわす。素晴らしい経験である。 本日の占いで、今日は対人関係で良いことが色々あるという風な ことが書かれてあったが、珍しく占いが的中した。今日1日でどれ だけの人に出会い、そしてどれだけ助けられただろうか。心身とも に癒される、最高の休日となった。 さてさて、話にはまだ続きがある。 of W 筆者は以前、奥様から雑誌をお借りしてある記事を読んだ。同じ ように日本からシアトルに留学、University ashingtonに進学した方に関する記事だ。 その人もホームステイをしたと書いてあったが、まさかそれが、 今筆者が暮らしている家だったとは。 そう、その方が今、この家に来ていらっしゃるのだ。この人は6 年間この家にホームステイしていた方だ。当然英語はペラペラ。筆 者のオドオドした英語とは違って、流れる様な美しい英会話である。 やはり占いは当たっている。今日は大当たりだ。 今回留学を決断して良かったと改めて感じた瞬間であった。 108 ○36日目 今日は朝早く起きてインタビューの準備をしていた。 午後家を出ると、ほぼ同時に、先程まで出かけていた奥様と、昨 日家にいらした日本の方が帰ってきた。この先輩は3、4日間ここ に泊まっていかれるそうだ。 出かける際、ちょうどその先輩も用事があったらしく、2人で一 緒に家を出た。 18歳の頃に留学し、その後大学に編入、現在も仕事をしている 方だ。そんな方の話が聞ける機会など滅多に無い。先輩の学生時代 の話や、筆者が編入したい大学の話などを聞かせてもらった。今ま で曖昧な部分もあったため、今回話を聞くことで納得したことが沢 山あった。また、筆者が編入したい大学に関する情報なども聞かせ て頂いた。が、どうやらそこは医学や経済関係が強い大学らしい。 カレッジのセンターに行って大学編入の相談などをした方が良いと いうことなども教えてくださった。 それから、先輩曰く、この家にホームステイしたことはかなり良 いという。大学へはこの家からもバスで通えるとのことなので、筆 者も編入出来たら同じようにバス通学にしようと思う。何しろここ は雰囲気が良い。まさにアメリカの家族、といった感じである。 行きはこの通り素晴らしい話を聞くことが出来て幸せだったのだ が、帰りが大変だった。 先週のインタビューが大体2時間程かかったから、今回も大体そ のくらいだろうと踏んでいたのだが、筆者が相手を見つけたのは出 かけてから5時間後のことだった。 今回のインタビューはテーマが決められていた。そのため前回の ようにただ話しかければ良いというわけではなく、テーマに関する 109 情報を知っている人を捜さなければならないわけだ。 因みにテーマはスーパーボール。跳ねる方ではなく、アメリカで 大人気のゲームのことである。シアトルのチーム名は﹁シアトルシ ーホークス﹂と言い、確か最強のチームだった。テレビで試合を見 たことがあるが、確かに点差が半端なかった。相手が0なのに対し てシーホークスがそれを大きく上回る点数を獲得していたのを見た ときは、スポーツについてあまり詳しくない筆者も﹁スゲェ﹂と思 った。 これだけ人気のゲーム、しかも最強のチームの本拠地だ。すぐに 見つかるだろう、と思っていたのだが、これがまた難しかった。ま ず暇そうな人を捜すのに苦労した。流石に立っている人に話しかけ て質問するのも、相手の方が大変だろうし、座っている方も他の人 と話をしていたり、パソコンをいじっていたりと、あまり暇そうに は見えない。 なら、スポーツ店の店員さんはどうだ。シーホークスのグッズを 売っている人達もいる。流石にこの人達ならわかるだろうと手当り 次第に尋ねてみたのだが、 ﹁ごめんなさい、よく知らないの﹂ 等といった衝撃の答えが返ってきた。嘘だろ? と心の中で叫ん だ。グッズを販売していて、尚かつユニフォームと同じ柄のシャツ を着ているのに⋮⋮と。 その後はひたすら歩き回った。久々に足が筋肉痛になるほどだっ た。答えてくれそうな方に話しかけるも、皆さん忙しかったり、ス ーパーボールをよく知らない人が多かった。 困った筆者は、とりあえず試合中継を放映しているスポットに向 かい、そこで誰かが席を立つのを待った。今日がそのシーホークス の試合ということもあって、モニターの前には多くの方々が座って いた。流石にここに居る人達なら大丈夫だろう、と待っていたのだ が、なかなか人が帰る気配がない。 ポイントが決まるとその場に居た全員が歓声をあげる。家族では 110 ない、全く違う家の人達が、1つのテレビの前に集まり、お互いに 喜び合う。ALWAYSか何かで見た様な、暖かい雰囲気である。 それまで無関係だった人達がハイタッチしたり握手をしたりする姿 は何だか感動的だった。 そんな中、1人の男性が立ち上がり帰る準備を始めた。席を離れ たところで筆者もその跡を追う。そして、 ﹁すいません﹂ と声をかけた。若い男性だった。要件を伝えると、男性はすぐに 了承、質問に答えてくれた。しかし時間があまりなかったらしく、 筆者が持っていた紙を見て、自身が持っていたペンで答えを書き込 むという形式で答えてくださった。若干主旨とは異なるが、それで も肝心なトークは出来た。相手も面倒臭そうに答えるのではなく、 しっかりと答えてくださった。 そんなわけで、筆者のインタビューは5時間後に漸く終了した。 帰ってきた頃にはヘトヘトだった。 多分この調子だと、次回も同じ様な宿題が出されるだろう。次は もっと易しいテーマが良い。その方が人に話しかけやすいし、相手 も確実に答えてくれる。 今回のインタビュー、確かに6人の方との会話は成立しなかった が、どの人達も筆者を無視したり、要件を聞く前に去ってしまう様 なことはせず、見知らぬ学生、それも他国から来た学生の話を熱心 に聞いてくださった。先生が仰っていたように、ここの人達は確か に熱心に話を聞いてくださる人ばかりであった。 少しだけ、インタビューに対する不安が無くなった筆者であった。 ちなみに途中、筆者はあるスイーツを食べた。青リンゴにチョコ レートやらキャラメルやらマシュマロやらがデコレーションされて いるスイーツ。名前は忘れた。日本のテレビ︵モヤモヤさまぁ∼ず だったかも?︶でも紹介されてたから人気なのかもしれないが、筆 者にはちょいと甘すぎた。リンゴの酸味が何とか救ってくれるが、 111 殆ど甘いので、アメリカに来てこのスイーツにチャレンジしようと いう方はちょっと気をつけた方が良いかもしれません。 112 ●37日目 先日カレッジの方から、筆者のメールアドレスが正しく登録され ておらず、アップデートしなければならないというメールをいただ いたので、今日はいつもより早めに家を出た。 カレッジのオフィスに向かうと、アクティビティでよく御目に掛 かる職員さんがいらっしゃった。その方に受信したメールを見せる とすぐにやり方を教えてくださり、難なくアップデートすることが 出来た。 余裕を持って1時間半も早く登校したのだが、案外早く終わって しまったためまた1時間暇になってしまった。仕方なく、教室が空 くまでいつも通りカレッジ内を歩き回ることにした。 歩いている途中、何となくある考えが浮かび、カレッジ内の気に なる場所を色々撮影した。渡り廊下や廊下、階段、正門︵?︶等で ある。まぁ、この計画を実行するのは更に先になりそうだが。 あとはブックストアで買い物をしたりした。今日は珍しく店員さ んとちょっとしたお話をした。内容は中国のニューイヤーズデーに 関して。パーティーの話などをして盛り上がった。他のお客様が来 ていたため、多くは話せなかったが。 そんなこんなで漸く教室が空いた。今日は日が射しているにも関 わらず異様に寒かった。頭はクラクラするし震えは止まらないしで 朝⋮⋮いや、昼は大変だった。先生に宿題を渡すときも震えが止ま らなかった。 しかし、暫くすると震えも止まり、いつも通り授業が受けられる ようになった。しかも今日はいつもよりもノリが良い。何なんだろ う、何が筆者をこうさせるのであろう。 先週のテストも一旦返却された。点数は何と99点。これまでで 113 最高の点数である。しかし、それは文法の方で、文章を作るテスト に関しては80点だったが。このテストに関しては、先生が1人1 人に文章の改善策を教えてくださるところだ。テストの用紙にその アドバイスが添付されているのだが、これがまたわかりやすい。こ りゃあ捗るわ。 授業後はいつも通りカフェテリアに向かった。今日は中国、台湾 出身の友人達も買いに来ていた。先週の会話でこのカフェテリアに 興味を持ってくれたのかもしれない。普段良く話す友人・Wには日 本人の友人がおり、そこから得た情報などを教えてくれた。何やら、 雪が降っているそうで。日本の皆様、事故や怪我には充分お気をつ け下さい。 ここでまた嬉しいことが1つ。いつもここに来る度に会う店員さ んから、筆者の英語は聞き取りやすいというお言葉をいただいた。 何だか色んな意味で嬉しい筆者であった。 2時間目では、先生が頭にスカーフを巻いている姿を見て驚いた。 先生曰く、今日はイスラム教圏で伝統的な日らしく、先生もその伝 統を分かち合っているのだそうだ。しかもコーディネートまで完璧。 いつも思うが、この先生は本当に格好良い。お孫さんがいらっしゃ るからお婆様なのだが、本当に若々しくて格好良い。キャリアウー マンといった感じだ。 明日がテストということで、今日は英単語を覚えるためのゲーム を行った。話したことは何度かあるが、これまでグループになった ことが無いクラスメイト2人とチームを組んだ。1つの単語を、別 の言葉やジェスチャーで伝えるのって、大変ですね。 さて、ここまでは良かったのだが、3時間目は調子が狂った。 昨日のインタビューについてのプレゼンがあったのだが、今日は 久々に緊張してしまい、思う様なプレゼンが出来なかった。おそら 114 く自分がこれまでしてきたプレゼンの中で最低レベルだろう。 緊張が解けず、更に悔しさもあったためか、今日は久々に道を疾 走した。そして途中で止まり、木々が齎すマイナスイオンを吸収し ながら家に帰った。 その後、PCのFacebookページを開いてみると、何と中 国︵台湾だったかもしれない︶出身の先輩から友達申請とありがた いメッセージが! 先日のパーティーで出会った先輩である。 すぐに申請、そして返事を返した。 ありがたや、ありがたや。ここで少しダメージが和らいだ。 明日もまたプレゼンがある。テーマは家族。 明日の回は必ず成功させなければ。改めてそう心に誓う筆者であ った。今日は良い点と悪い点が中和しあった、まぁまぁな日であっ た。しかしラストのダメージが大きいため、今日は黒星ということ で。 115 ○38日目 さぁ、やらかしてしまいました、昨晩は日記の更新をすっかり忘 れて眠ってしまいました。こういうことがよくあります。ごめんな さい。 本日はいつも通りの時間に出発した。特別な用事は無いが、今日 はプレゼンテーションがある。一応服は緑色にしてきたから、ある 程度落ち着いて出来ると思うが⋮⋮。 そんな感じで1限が始まった。 今日はクラスメイト全員で行うゲームがあったり、自分自身に関 するクイズを作ってそれを出題したりと、なかなか楽しい企画ばか りであった。 これらは全て、動詞の過去形と時勢を学ぶためのゲームである。 クラスメイト達への質問にも時勢が盛り込まれていたし、クイズで は指定された文法を使って問題を作らなければならない。その辺り はトラブルは無かったのだが、困ったのはクイズの選択肢である。 自分のことに関するヤツで、1つは誤り、2つは正解、という形に しなければならない。 さてさて、筆者はどんな問題にしたかと言うと、 1:私は小学校時代水泳が得意だった。 2:私は生徒会のメンバーだった。 3:私はよく歌っていた。 というもの。全員が引っかかったのだが、正解は1番。泳げませ ん。犬かきすら出来ません。なので仮に筆者に彼女が出来たとして も、海やプールには行けません。2番は本当です。使えない人間で したが⋮⋮。 全員が予想したのは3番。実はこれは正しいヤツで、先生にも詳 116 しく尋ねられた。1曲歌ってと言われたのだが、喉がボロボロで歌 えなかった。いつもシャウトしますから⋮⋮デスボイス使いまくり ですから⋮⋮。 2限はテスト。 今日はいつもより簡単に感じた。こういうとき程間違いが多いか ら油断ならないのだが。 ひと通り問題を解き終え、見直しもしてから先生に提出した。こ の後宿題を受け取ったのだが、その量が半端なかった。1限の宿題 と合わせるととんでもない量になる。先に書きますが、これら全て を終わらせるのに2時間30分かかりました。 そして3限、プレゼンの時間である。 今回は制限時間が多いため2日に分けて行う。 予想外だったのは、筆者が呼ばれた順番だ。まさかの2番手。ま だ、まだ心の準備が⋮⋮。 しかし、ここでパスするのも何か嫌だったので、その順番でプレ ゼンを行った。するとこれまた予想外だったのだが、いつもより落 ち着いて話が出来た。止まる部分も少なかったし、声も多分大きか った。ジェスチャーは普段から癖で出してるので問題は無い。 良く思えたプレゼン。しかし結果は⋮⋮2分15秒。今回のノル マを下回っている。 またこの展開か。筆者は翌日もう1度プレゼンを行うわけだ。完 璧だと思われていた話題の量だったが、これは更に見直す必要があ るらしい。 と、昨日書く筈だったことを今︵翌日・午前11時半︶に書きま した。 疲れていたとはいえ日課を怠るとは⋮⋮これが勉学の方でも出な ければ良いが。 117 プレゼンは失敗だったが、昨日は充実した1日になったような気 がする。精神的にかなり落ち着いていた。 今日もその状態が続けば良いが⋮⋮。 118 ○39日目 本日2度目の投稿ですが、単に前日の更新を忘れただけでござい ます。すいません。 今日もいつも通りの時間に出発。晴れていてもシアトルは寒い。 寒いを通り越して身体や喉が痛い。しかし自分の身体も徐々に慣れ てきているらしく、先日よりも冷たさに耐えられるようになった。 調子に乗って、この寒い日にアイスバーを食べたことは秘密であ る。そしてその結果、寒さに耐えられなくなったことも内緒である。 イチゴ味のアイス、美味しかったです。 1限はいつも通りグルコミをやったりした。何人かが短文を考え てホワイトボードに書くという時間もあった。このとき筆者も選ば れたのだが、どうにか間違えずに済んだ。その次の方は凡ミスを犯 してしまったが。 グルコミでは数枚の紙が渡され、それをストーリー形式に並べる というゲームを行った。同じ半になった女子2人の発想がかなり面 白かったが、正解ではなかった。 2限では昨日の宿題を使ったグルコミが行われた。 筆者は韓国出身の17歳と組んだ。17歳なのにこの逞しさ。世 界はスゴいです。多分皆さんも初めてこの青年に会ったときには、 すぐに未成年だとはわからないと思います。筆者も最初は大学2、 3年生くらいかなぁと思っていました。 ⋮⋮で、宿題には絵を描く宿題があったのだが、筆者の描いた絵 をその青年が高く評価してくれた。自分の絵を生身の人間に評価し てもらうのはこれが初めてだったので、本当に嬉しかったです。 その後先生もこの絵を見て驚愕、いつの間にかモニターに絵が写 119 し出されていました。 クラスメイト達から送られる暖かい拍手。嬉しかったのだが、こ のような経験が滅多に無いため、恥ずかしくなってしまった。これ から行われるプレゼンを前に、心を落ち着かせることが出来ました。 ⋮⋮で、そのプレゼンなのだが、今日はしっかりノルマを達成す ることが出来ました。と言っても途中はカミカミだったし、言葉に 詰まる場面もあったため、筆者が伝えたいことをしっかり伝えるこ とが出来たか否かはわからない。 今回のテーマは家族についてだったのだが、プレゼンを終えた後 に色々と思い出して、涙腺にちょっとだけ潤いが戻ったことは内緒 である。日本にいた頃は、親に料理を作ってもらったり、家で生活 出来ることを、何となく当たり前のように感じていた気がする。し かしこうして親元を離れ、更に家族についてのプレゼンをするため に色々と思い出しているうちに、それが当たり前ではないことに気 づくことが出来た。何かと迷惑ばかりかけてきた。自分もまだまだ 大馬鹿者である。 筆者よりも他の人達の方が言葉がしっかりしていたし、黙ってし まう場面も少なかった気がする。プレゼンの中にちょっとしたジョ ークを取り入れられる人もいた。やっぱり皆さんスゴいです。それ 故に、しっかりと聞き取る力がまだ発達していないことが本当に申 し訳ない。 帰りはパキスタン出身の19歳と途中まで歩いた。筆者がいつも 寒さに身体を震わせているのを見て、近くにある良い服屋を紹介し てくださった。明日早起き出来たら行こうかなぁ⋮⋮無理なら今週 末だな。 そしてその後はサウジアラビア出身の19歳と歩いて帰った。い つも思うが、クラスメイト達が本当に優しい。筆者の中学・高校時 代からの友人達を思い出す。こうして考えると、人間関係において 120 は、筆者は大きな苦労はあまりしていないような気がする。小学校 の6年間はイジメやら何やらで良い思い出はあまりなかったが、中 高、そしてこのクラスと、筆者はクラスメイトに恵まれている気が する。⋮⋮だからと言って、﹁人望があるんだ!﹂と思うのは大き な勘違いである。こんな、オドオドしたよくわからない男にも親切 に、かつ優しく関わってくれる友人達に感謝せねばならない。 そしてもう1つ。何故世界の若者達はこんなに逞しいんだ⋮⋮? こんな感じで、本日も目頭が熱くなる1日であった。 筆者も心優しい先生やクラスメイト達に甘んじていないで、もっ と明るい、ポジティブな人間に早く生まれ変わる必要がある。内向 的だと、こちらは感謝の意を示しているつもりでも、相手から見る とそうには思えない、というようなこともある。そういう点も含め て、やはり気持ちを明るくするべきなのかもしれないなぁ、と思う 筆者であった。 最後に、文章がグダグダでごめんなさい。 121 ○40日目 こちらでの生活を始めてもう40日。人生早いものです。楽しい 分時間が立つのが早いのかもしれません。友人達も﹁時間が早く感 じる﹂と言っております。 昨日めっちゃ寒かったということで、今日は服の下にシャツを1 枚着て外出した。この1枚で体感温度が驚く程⋮⋮変わらなかった。 確かに胴の部分は暖かい。昨日と違って寒さに耐えられる。しかし 手が寒くなるとそれに合わせて体全体に冷えが行き渡り、結果的に 全身の体温が下がることになるのだ。 それでも昨日よりはマシで、筆者は今日もカレッジ内を散歩して 時間を潰していました。 教室の近くで待っていると、同じクラスのサウジアラビア出身の 女子︵ここからはWさんとする︶が話しかけてきた。昨日の宿題の 範囲を聞きにきたのだ。こうしたちょっとした会話が、筆者にとっ て大きな幸せなのである。 さてさて、それから10分弱経った頃授業が始まった。今日はま ずグループに別れて、それぞれの怖い経験を話すことになった。 筆者は、それほど恐怖心を持っていない話を選んだ。本当に怖い 経験をした話は、多分グループの空気を暗くしてしまう様な気がし たのだ。 それが終わった後はまた色々と文章の書き方について勉強、更に 明日がテストということで、再び別のチームに別れて文法のクイズ を行った。ここではサウジアラビア出身の別の女子︵Nさん︶と中 国出身のクールな19歳とで組んだ。今日はこのクールな男子と組 む機会が多かった気がする。普段滅多に話さないため、このような 場で一緒に盛り上がることが出来て嬉しかった。しっかし、19歳 122 なんだよなぁ⋮⋮筆者も目覚めたら童顔とかになってないかなぁ⋮ ⋮。 今回のゲームの甲斐もあってか、クールな男子が廊下などで会う と手を振って挨拶してくれるようになった。滅茶苦茶嬉しかったで す。 しかし気がかりだったのは、パキスタン出身の19歳がまだ来て いないということ。普段ちゃんと時間前に登校している青年。風邪 だろうか、それとも何か交通面のトラブルがあったのだろうか⋮⋮。 なお、いつも通り喫茶店に行ったところ、いつもの人とは別の店 lat 員さんも筆者のことを覚えてくださったらしく、サンドイッチを渡 して﹁and⋮⋮﹂と言ったところで、﹁vanilla te?﹂と先に答えられてしまいました。頼む物が固定化している こともまた、覚えてもらった理由の1つなのでしょう。とはいえこ れからまだ最低でも1年と10ヶ月程お世話になるわけだし、こう して色んな方に覚えていただくことも大事なんだろうなぁ。 2時間目はビデオを見ました。それと、昨日の宿題が返ってきま した。絵の隣に書かれた﹁beautiful﹂の文字⋮⋮先生、 ありがとうございます。 本日も同じ様な宿題が出たが、今回は難易度が高い。地図を模写 するというものだ。多分この絵を描くコーナーはおまけだから、そ んなに必死にならなくても良いのだろうが、何故か筆者の脳はきっ ちり描かないと気が収まらないのである。他の人の作品に関しては 特にピリピリすることは無いのだが、自分自身の絵が汚いとどうに も落ち着かない。これは、何らかの病気なのでしょうか? そして3限でも宿題と昨日のテストの結果が返ってきた。どちら もA−。今のところ、どのクラスでも大体A−かAばかり取ってい る。ヘマをしなければ、皆と一緒に進級出来る筈だ。このクラスの 123 雰囲気は非常に良い。だから次のレベルのクラスでも、出来ればほ ぼ同じメンバーで授業を受けたい。これほどクラスメイト達と離れ たくないと思ったのは高校2、3年以来だ。 その後は何か、録音する宿題の新しいヤツを貰いました。筆者は コンマの後に間を取りすぎてしまう癖がある。それを直さなければ ならない。 さてさて、こんな感じの1日でしたが、今日は少し厚着をしたせ いか、何だか気分が明るくなりました。帰り道では人にぶつからな い程度に鞄を振り回し、階段をミュージカルみたいに駆け下りたり、 廊下を人にぶつからないようにして疾走したり。体温と心の関わり。 これまた気になる謎である。 明日は金曜。日本では﹁やった∼﹂と思っていましたが、こちら では何だかつまらなくなります。1日が終わる度に、心に穴があい た様な、比喩ではなく、本当に穴があいた様な、空虚な感情に陥り ます。それぐらい、クラスメイト達が素敵なんです。 124 ○41日目 すいません、またやらかしてしまいました。 流石に2度はやらないだろうと思っていたのですが、やっちまい ました。 昨晩、夕食を食べ過ぎて眠くなった筆者は、日記を更新すること なく眠りについてしまったのです。昨晩のチャーハンめっちゃ美味 しかったです。 というわけで、今日は昨日の日記から。 昨日は手袋をはめて外出。中にシャツを着ていたこともあってそ こそこ体温はキープされた。しかし暖かいのは最初だけで、すぐに 冷えてしまう。やはりコートやちょっと厚いジャケットが必要なの かもしれない。 今日は金曜。1限は授業後にテストである。と言っても今日の範 囲は過去形だけだし、まぁ何とかなるだろう。 授業では、昨日書いた文章を生徒同士でチェックし合った。筆者 は韓国出身の16歳︵L君としましょう︶と組んだ。文法やスペリ ングのミスは所々あったが、文章は完璧だったと思う。更にL君か らもアドバイスをいただき、帰宅後文章を書き直しました。 で、テストの方はやっぱりそれほど難しくなかった。過去形は何 となく得意なのである。⋮⋮こういう時に限って結構ミスをしてい るのが筆者なのだが。結果は月曜にわかるだろう。 何が恐ろしいかって、来週のテストの範囲がとてつもなく広いと いうことである。来週はちょうど、このクオーターの真ん中なので ある。そんなわけで、これまで習ってきたこと全てがテストの範囲 になるのである。これは他の授業も同じである。 125 因みに来週水曜は先生がミーティングに出席するため、授業は無 い。 2限で使用する教室が奇跡的に開いていたため、授業開始まで中 で暖をとっていた。するとそこへパキスタン出身の19歳︵S君と しましょう︶がやって来た。筆者にオススメの服屋を薦めてくれた のがこのS君である。そんなわけで、他の生徒達が来るまで服の話 をしていた。 授業では再びグループに別れたのだが、このグループでもS君と 一緒だった。更に1限のL君、元から親しかった台湾出身の青年W 君も同じグループだった。今回はグルコミを行った後にそれぞれの チームで問題を作成、他のチームにぶつけるという内容だった。こ こで大活躍したのがW君だった。彼はひっかけ問題を作成、しかも それをチームにぶつけたところ大成功。先生も引っかかった程であ った。 男だけのチームで、笑いながら仕事を進める。中高時代を思い出 した瞬間である。 3限では昨日のリスニングの結果が返された。簡単だったことも あるが、結果は100%だった。 今日の成果は、普段あまり話す機会が無かったサウジアラビア出 身の男性と話が出来たことだろうか。彼は既婚者で、多分クラスの 中でも年齢が1番高い。その男性︵Bさんとします︶が筆者の日本 語のサインを見て興奮、そこから話が盛り上がった。 この後2人組で音読をするときもこの方と一緒に行った。お互い カミカミで、何だか楽しかったです。 後、ちょっと気になったのだが、もしかすると筆者、左目にもの もらいが出来ているかもしれない。ここ数日何だか片目がゴロゴロ していて、まぶたを閉じて上から触ったところ、何だろうなぁ、腫 れた様な感触があって、やだなぁ、怖いなぁ⋮⋮なんて思ったりし 126 たもんです。 まぁ中耳炎よりは良いかな、と思い、それほど気にはしておりま せん。むしろこのものもらいのおかげで教室を出るタイミングがい つもより遅くなり、色んなクラスメイト達とちょいちょい話が出来 たので幸せでございます。 帰宅後は宿題を全て済ませ、翌日のインタビューに備えた。普段 やらたと時間のかかるインタビュー。果たして結果は⋮⋮? 127 ○42日目 で、こちらが今日の日記です。 今日は起きるのが遅かった。これが平日だったら確実にアウトだ った。 昼は洗顔と歯磨きを済ませてすぐに出かけた。今日はインタビュ ーの他にもう1つ目的があるのだ。それは、新しいコートかジャケ ットを買うこと。寒いんです、兎に角登校時刻は寒いんです。先日 パキスタン出身のS君から教わった場所へ行って、何となく似合い そうなものを買うことにした。 前日にも手袋を買いに行ったため、探している物の場所は既に把 握していた。行ってみると、そこには色んな種類のジャケットが。 筆者は身体を何かで覆っていないと不安になってしまうので、こう したジャケットやコートが必要不可欠なのだ。そもそもそんな性格 を正せばどうということは無いのだが。 結果から先に書きますと、今回は2着のコートを、普通の値段よ りも安く買うことが出来ました。まず12000円のコートが99 00円! 30%オフですよ殿方! 更に20000円の厚いジャ ケットを7500円! 7500円ですよ奥さん! こいつは良い 買い物であった。帰宅後試しに着てみると、どちらも何とかフィッ トしていて安心した。完璧に似合っているかどうかはわかりません が。 買い物のくだりはそのくらいにしておいて、次はインタビューの 話題。 今回のテーマは専門的なものではなかったためすぐに終わるだろ うと思っていたが、肝心なことを忘れていた。筆者はそもそも恥ず 128 かしがり屋だ。この性格をどうにかしない限り、早めに終わらせる ことなど不可能に近いのである。 そんなわけで今日も約4時間歩きっぱなしでした。皆さん忙しそ うで、話しかけて良いのか不安になってしまったのです。 今日は土曜だから明日に延ばしても良かった。しかし、それは筆 者の心が許さなかった。これまで宿題などを先延ばしにしてきちん とやったためしが無かったからだ。出来れば今日中に相手を見つけ たい。 午後4時。モール内を歩いていると、1人で腕を組んで立ってい る、何となく暇そうな叔父様を発見。音を立てずに忍び寄り、後ろ から声をかけた。 ﹁すいません﹂ ﹁はい?﹂ よかった、声の感じも優しそうだし、顔も穏やかだ。 ﹁自分はカレッジの生徒なのですが、宿題で誰かと話をすることに なっておりまして、そんなわけで、宜しければ一緒にお話ししてい ただけますか?﹂ と聞くと、叔父様は笑いながら、 ﹁あぁ∼、はいはい、大丈夫ですよ∼﹂ と答えてくださった。 早速紙を出してインタビューを開始。 ﹁雨が降っているときは、普段何処に行きますか?﹂ ﹁ええ∼? 雨が降ってるときは外に出ないなぁ∼、あっはっは﹂ 何となくそんな気はしていた。 しかし、今回はまだ別の質問がある。おそらくはこういう答えも 返って来るだろうということを見越して先生が作成したのだろう。 もし﹁外には出ない﹂と答えた場合は、何処に行くのが好きかを尋 ねろとのことだった。 ﹁それでは、あなたが好きな場所は何処ですか?﹂ ﹁好きな場所? うーん、エドモンズかなぁ﹂ 129 何かのレストランかな、と思っていたが、話を聞くと、そこがビ ーチだということがわかった。 ﹁そこでお友達やご家族と遊んだりする感じですか?﹂ ﹁いや、エドモンズには散歩に行くんだよ∼。そこからは山が見え るんだ∼、あっはっはっは∼﹂ ﹁そうなんですか∼! 自分はこっちに来てまだ1ヶ月なので、シ アトルのスポットについてあまり良く知らなかったもので⋮⋮。今 日はありがとうございました﹂ ﹁あ、うん! どういたしまして∼! あっはっはっは∼﹂ 最初から最後まで、笑っていらっしゃる方だった。 こんな感じでインタビューも無事終了した。 さて、明日は⋮⋮なんと友達と遊びに行きます! あ、男友達で すよ。ガールフレンドはまだ見つかっていません。優しい人が多い んで、出来たらこっちで見つけたいのですが⋮⋮。 そんなことはさて置き、友人と、行事以外の目的で会うのはこれ が初めてだ。また1つ良い思い出が出来る筈だ。 行き先は⋮⋮今日と同じです。 130 ○43日目 また今日も眠気が襲ってきた。 このままだと今日も日記の更新を忘れてしまいそうなので、今急 いで打っております。 今日は初めて友人と遊びに行く。中国出身の友人、S君だ。昨晩 は楽しみからか興奮からか、いつもより眠りにつく時間が遅かった。 眠りについたのはまさかの午前5時。何故眠れなかったのだろう⋮ ⋮。何となく思い当たる節はある。 しかし、筆者はなんとか約束した時間より早く起きることが出来 た。しかも朝シャンが出来るだけの余裕を残して。もしかすると、 筆者の身体は少しずつショートスリーパーに近づいているのか? いや、勘違いだろう。いつものことである。 昨日買ったコートを着て家族に挨拶すると、全員から高評価を得 た。服選びは間違っていなかったらしい。 意気揚々と待ち合わせ場所のセブンイレブンに向かう筆者。飲み 物を買って友人を待っていると、同じく隣で何かを待っていた黒人 男性が声をかけてきた。そして握りこぶしを作ってこちらに差し出 してきた。ああ、挨拶のヤツか。そう思ってこちらも握りこぶしを 作り、互いの拳を合わせた。⋮⋮ちなみにこの人と会ったのは今日 が初めてです。独り言を言ってらしたのだが、こちらも何か会話を すべきだったのだろうか。 そうこうしているうちに友人が到着、早速同じみの﹁ノースゲー トモール﹂へ向かった。 あ、言い忘れておりましたが、昨晩はこちらでも雪が降りまして、 外は真っ白でございやした。靴の中が濡れないかと心配でございや 131 した。 モール到着後、我々はまず昼食をとることにした。筆者はここで 食事をとることは滅多に無く、友人の方が詳しかった。友人が紹介 してくれたのは何と日本料理の店。おすすめのチキンライスを2人 でいただきました。 食後は服を買いに行こうということになり、2人で適当に服屋を 転々とした。 友人は昨日筆者が行った店をまだ知らなかったようだ。なので筆 者がその場所まで案内した。現在クリアランスセール中のお店。昨 日のコート、ジャケットのみならず、ズボンやシャツも値下げして 販売されている。友人もこの店を気に入ってくれたようだ。 2人で服を選んで試着したりして、気に入った物を買ったりした。 クラスには女子もいるため、やはり身だしなみには気をつけなけれ ばならない。今回新たに買い足したのはズボンとシャツ。シャツは 長袖だが、捲れば春や夏にも着ることが可能だ。シアトルの夏がど れほどのものかまだ知らないので何とも言えないが。色は綺麗です。 友人も新たに服を何着か購入、約1時間後店から出てきた。 その後は特にすることもなく、少し話をした後互いに家に帰った。 友人と一緒に買い物に行くのは、こちらでは今回が初めて。本当に 良い思い出が出来ました。 早く戻ってきたので、その後はいつも通り奥様と一緒に買い物に 出かけた。やはり手伝いをすると何かしらの達成感がある。良い具 合に身体を鍛えられるのでその点でもありがたいことである。 こんな感じの、いつもとは少し違った週末。友人にメールをした ら、また時間の合った時に行きましょうという返事が返ってきた。 流石に毎週連続は互いの金銭的にも難しいが、それでも偶に1度 は今日のように会いたいものである。 132 しかし、週末は何となく寂しい。やっぱりあのクラスの雰囲気が 楽しくてしょうがない。勿論ホームステイ先も充分楽しいです。本 当の家族の様な感覚でございます。しかし、カレッジにはカレッジ の、独特の楽しさがある気がする。今週は水曜にひとコマしかなく、 会える時間がいつもより少ない。が、楽しいことに変わりはない。 え? バレンタインデー? ⋮⋮まぁそれは、気長に待つとしま しょう。 133 ○44日目 わーい、また1週間が始まった∼! ⋮⋮というテンションで目 を覚ました筆者。日本にいた頃には考えられなかった反応でござい ます。 今日は宿題の印刷をしなければならなかったので早めに出ようと 思ったのだが、服の着こなし方をサーチしていて時間が過ぎてしま い、結果的にいつもと同じ時間に出かけることになった。いや、や っぱりだらしない着方をしてると周りの人達からも嫌がられちゃい ますから。 いつもと違ったのは、今日はリンゴを食べてから登校したことだ ろうか。日本にいた頃は噛んだだけで血が滲んだりしていたのだが、 歯の強度が戻ったらしく、そういったことは一切なくなった。しっ かり朝食をとるということが大切なんだなぁと今日改めて感じた。 1限はいきなりチームに別れ、動詞の未来形について勉強した。 過去形・未来形はそれほど難しい単元ではない。中学・高校時代の 復習みたいな感じだ。 今回もゲームを交えて未来形を勉強した。こういったゲームがあ るのも、授業が楽しいと感じられる要因のひとつなのかもしれない。 また、余談ですが、先週のテストが戻ってきました。結果は10 1点! おまけのクイズも解いたらその点もいただけました。あり がたや、ありがたや。この授業で100%いったのはこれが初めて かもしれない。 次の授業はいつもと違う教室で行われた。コンピューターを使っ た授業で、何か色々登録した。 そのサイトでは読解問題に色々挑戦出来る。筆者は登録などのこ 134 とをよく理解出来ず、隣に座っていたスペイン出身の女子・Jさん から教わりながらパソコンを操作していました。 水曜日はこの授業も無し。つまり学校に行けない。代わりに宿題 は用意されているが、それでもクラスメイト達や先生方に会えない のは悲しいものである。 3限はインタビューに関するプレゼンを行った。 この日の筆者はひと味違っていた。何しろ、この日のために数分 だけ練習をしてきたのだから。 プレゼンの度に、先生は﹁練習をしなさい﹂と仰っていた。で、 練習をしていない人のことはすぐにわかるとも仰っていた。練習を して来るかして来ないかで、プレゼンは大きく変わってくるという。 で、他の人達も練習して来るだろうな、その場合、練習せずに行 ったら何かと恥ずかしいだろうな、と考え、2日合わせて20分程 度だが練習をしたのである。 さて、その結果プレゼンは大成功。いつも噛んだり止まったりす ることが多かったのだが、この日はそういうことも無くスラスラと プレゼンが出来た。笑いどころ︵?︶では数人のクラスメイトが笑 ってくれたので、多分伝えたいことはしっかり伝えられたのだろう。 この通り、練習というのは案外重要なものである。皆様ももしプ レゼンや発表があるのなら、是非れんしゅうをば。いや、単に筆者 が気づくのが遅かっただけか。 明日も新しい服を着ていこうと思う。何故か暖かい服を着ている と心が明るくなる。それに合わせてクラスメイト達ともより快活に コミュニケーションがとれるようになる。こいつは良い発見をした。 しかし、もう1、2着安いシャツを買うべきかもしれない⋮⋮。 135 ●45日目 本日は、クラスはいつものことながら楽しかったのですが、やは りこのシアトル特有の気候はちょいとハードでございます。 本日は珍しく日本の両親と電話で会話をした。ごくごく普通の会 話であるが、これで取り敢えず電話での連絡が出来ることがわかっ た。もっと早く試せば良かったのかもしれないが。 1限は昨日と同じで未来形について勉強した。今週末にデカいテ ストがあるのだが、この未来形もその中に含まれる。範囲が、範囲 が広い⋮⋮。 しかし今日はちょっとしたアクシデントが起こった。昨晩充分な 睡眠時間がとれなかったせいか、身体がもの凄く怠かったのである。 更に頭痛も酷く、一時は本当に倒れるのではないかとも思った。が、 そんなことは無く、無事に帰宅することが出来た。 今回も勿論ゲームを交えて勉強した。何か、筆者のアイデアを発 表したら大爆笑でした。久々に手応えのある1日でした。やはり人 の笑いは素晴らしいものでございます。人の笑い声というものには 独特の響きやリズムがあって、聞いていて心地が良いものでござい ます。 そんなことはさて置き、次の時間は少し長めのテストだった。今 日はいつもより早めに教室に入るよう言われていたので、昼食はい つものカフェテリアではなく、ブックストアで買ったアイスバーで 済ませた。糖分で脳を活性化させようと言うのだ。そんな効力は無 いという発表もあるらしいが。 しかし、そのおかげなのか、テストはまあまあの出来だった。満 点ではないかもしれないが、それほど悪い点でもなさそうだ、そん 136 な感じの手応えであった。 さて、その次はリスニング・スピーキングの授業⋮⋮かと思いき や、ここで衝撃の展開が。 いつもならすぐに来る筈の先生が、今日はなかなか来ない。まだ 頭痛も収まっていなかったので廊下を歩いたり走ったりして時間を 潰していると、クラスメイトがあることを教えてくれた。それは⋮⋮ 今日の授業は、無し。 実は先生、どうやら病気で今日はいらしていないそうなのだ。先 日は雪も降ったりして気温が下がっていた。風邪かもしれない。 そんなわけで、今日はこれにて全クラス終了です。何だか寂しい 感じがするが、また明後日皆に、そして先生方にも会える。1ヶ月 経つのがあっという間だったのだから、1日などもっと早い筈だ。 宿題も沢山出ている。今日中に終わらせられないものが1つある が、それ以外は全て終わらせてくれる。そう心に決め、外に出る筆 者。 だが、ここで更にアンハッピーな展開が。 出かけた頃は晴れていたのに、帰りは土砂降りになっていたのだ。 筆者が今日着てきたコートでは雨に対応出来ない。だが、ブックス トアには傘は置いてない。やるしかない。走るしか無い。 雨の中を、筆者は懸命に走った。バッグの重みでスピードが落ち、 途中息切れすることも何度かあったが、それでも筆者は走り続けた。 頭が濡れる。だが、﹁水の滴る良い男﹂という言葉があるではない か、と自分を元気づけて足を動かし続けた。その幻想は、帰宅後鏡 で自分の顔を見た瞬間に音を立てて崩れ去ったのだが。 こんな感じで、今日は久々に黒星である。しかしそれは、決して クラスの環境が悪いせいではない。対人関係以外のことで黒星がつ けられるというのもまた、1つの幸せなのかもしれない。 137 人生良いこともあれば悪いこともある。明日以降はまた、楽しい 日々になりますように⋮⋮。 138 ●46日目 昨日の日記に書いた通り、今日は授業が無い。 しかし、これは祝日ではない。先生方のミーティングのためであ る。そのため宿題も結構出ている。 昨日のうちにほぼ全て終わらせたが、まだ1つやるべきことがあ る。それは図書館に行かなければ達成されないものである。 簡単に説明すると、何か色んな質問が書かれた紙があって、それ に対する答えを図書館の中から探す、というちょっとしたゲームみ たいなものである。ただし、﹁⃝⃝という本を探せ﹂のような難し いものは無い。﹁あなたの国の辞書を探してちょ﹂とか﹁⃝⃝の棚 から本を1冊選んで、タイトルと番号を書いてちょ﹂とか、そんな 感じのものである。そんなわけであまり時間もかからず、ものの1 0分程度である程度終了した。 が、1問だけちょいと厄介なものがあった。 問題の1つに、﹁あなたが読みたい本を探して、それを借りてち ょ﹂という感じのものがあった。図書館については最初のオリエン テーションで少し説明は受けたが、完璧にはわかっていない。借り るのってどうすりゃ良いのだろう。何か特別な道具が必要なのでは ないのか。そんな不安が筆者の心を支配する。 が、これもこなさなければ宿題が完了したとは言えない。緊張し たが、係の方々に本の借り方を尋ねてみた。すると、借りるのが案 外簡単であることがわかった。まず、特別な道具は必要無い。カー ドを作って、それを使うことも出来ますぜ、といった感じであった。 必要なのは自分のID。番号がわかっていれば借りることが出来る。 試しに1冊持って行って番号を提示したらすぐに借りることが出来 た。 今回借りた本について、いずれレポートみたいなものを書かなけ 139 ればならないらしい。筆者が選んだのは薄い本。多分、すぐに読み 終わる筈だ。 いつもと違った宿題だったため、楽しかったと言えば楽しかった が、やはりいつもの授業でないと何だか気分が盛り上がらない。こ の宿題に関してはグループで行っても良いとのことだったのだが、 筆者が図書館に到着、答えを探しているときには他のクラスメイト 達が1人も来ていなかったのだ。返る頃に2、3人見かけたかもし れない。それに、自分は未だに恥ずかしがり屋から脱していない。 少しずつ改善されているようだが、やはりまだ緊張してしまう。出 来ればこの留学中にどうにかしたいものである。 ⋮⋮今日は書くことがそんなに無い。成果は、図書館で本を借り ることが出来たくらいか。 明日は授業がある日。今から楽しみでございます。 140 ○47日目 たった1日の休みだったのだが、何だか1ヶ月のように感じられ た。兎に角長く感じられた。それぐらいクラスメイト達に会うのを 待ちわびていた筆者でございます。 最近朝食にリンゴ1個を食べている筆者。その効果はまだ出てい ないが、何となく元気になった気がする。気のせいだろうが。 朝はまずReadingの先生にメールを送った。実は昨日、パ ソコンで行う宿題が出ていたのだが、筆者は何故かログインするこ とが出来ず問題が解けなかったのだ。そのため先生に助けを求めた のである。するとすぐに返事が返ってきた。わかれば簡単なことだ、 単にユーザー名とパスワードを間違えていただけだったのだ。 ログインを済ませてある程度問題をこなした後、出かける準備を 始めた。ちなみにこの宿題は、読解問題のサイトで表示される問題 を解く、という内容のものだった。パソコンで問題を解く方法は日 本の予備校でも取り入れられている所があったと思う。 宿題の印刷は昨日済ませてきたので、今日はいつも通りの時間に 登校した。 日本はまだ寒いと聞いている。が、こちらはすっかり晴れ、春が 始まった頃である。そのためコートを着てきたのだが若干暑かった。 何と、今日は珍しく1番乗りだった。座って待っていてもなかな か来ないクラスメイト達。いつもなら先に1人2人来ている筈なの に。部屋を間違えたか、はたまた今日の授業が無しになったのか。 そんなことを考えていると、先生がドアを開けて中に入ってきた。 いつも先生がいらっしゃる度に安心するのだが、今日ほど安心した 日は無い。先生と話が出来たのも嬉しかった。 少しすると他の生徒達も次々に入室、教室にいつもの活気が。 141 さてさて、明日はやや大きめのテストがあるということで、今日 はこれまでの授業の総復習となった。日本と違うのは、ここでもや はりグループに別れて作業をするということ。4人ずつのチームに 別れて、昨日の宿題の答え合わせをした。更にその後、各班から代 表者数人が前に出て答えの解説をする、ということも行った。筆者 は多分中国出身の、度々助けて頂いた女子︵Qさんとします︶と一 緒に前に出た。が、何故か緊張してしまい、グダグダな結果に。す いません、本当にすいません。 その後は復習をかねた軽いゲームが行われた。最初に誰か1人と バディを組んで、互いに10個の同じ質問をする。それが終わった ら今度は他のクラスメイト達と接触し、先程得た答えの中から1つ を選んで相手に教える。所謂うわさ話というヤツである。これがま た結構楽しかった。やはり人と会話するのって素晴らしいですね。 1限終了後。今日は昼ご飯を食べずに親に電話をかけた。30分 暇だったのである。それに色々と確認しておきたいこともあったの だ。例えば洗濯物の話とか。 それが終わった後はいつものように廊下をフラフラ。そこへちょ うどReadingの先生がいらっしゃったので、今朝の件につい て﹁ありがとうございます﹂と告げた。 2限は宿題の確認、それから約10分のビデオを見た。差別に関 して、自身の生徒達に経験させて如何に嫌なものであるかを教えた 先生のドキュメントだった。ちなみにこのビデオ、2本目は本日の 宿題である。 昨日の宿題の方は殆ど間違いは無かった。しかしテストの結果は 微妙であった。確かに合格最低点は越えているのだが、間違いがい つもより若干多い。先生曰くこのテストは難易度が高いそうだが、 やはりもっと良い点を狙いたかった。明日もまたテストがあるらし 142 い。そこで挽回出来るだろうか。 3限は小さめのリスニングテストを行い、その後は教科書に基づ いた授業が行われた。月曜のプレゼン、評価はAだった。やっぱり 練習することが重要らしい。 最近はサウジアラビア出身の叔父様︵Bさんとします︶とよく組 んでいる。当初は硬い感じの男性なのかな、と思われたが、最近は 会う度にジョークを言って筆者を楽しませてくださる。クラスメイ トだが、この人には既に奥様もいる。本当に親戚のおじさんの様な 感じだ。⋮⋮そういえば、筆者が1番多く話してるのってサウジア ラビアの人が1番多いかもしれない。 そんな感じで、今日も楽しい授業であった。 日本の学校教育が悪いとは言わない。現に筆者の中学・高校はこ こと同じように楽園みたいなものだった。だが、やはりこちらでの 授業の方が若干楽しい。これほど休日・祝日がつまらないと思った ことは無い。 で、授業終了後にはちょっと良いこともあった。 友人に電話が出来ず、フラフラっと廊下を歩いていると背後から 声をかけられた。相手はQさんと同じクラスの女子達であった。因 みにうちのクラスの女子は殆どがサウジアラビア出身で、他国出身 の女子はこのQさんとスペイン出身のJさんしかいない。 Qさんが尋ねてきたのは筆者の年齢。年齢は既にクラスメイト全 員に伝えたつもりだったが、まだ伝えていない人がいたらしい。﹁ 20歳っす﹂と返事すると、会話はその辺りで終了した。⋮⋮皆様、 この場合、筆者は話題を広げた方が良かったのでしょうか、それと もこれで良かったのでしょうか? 男子校に6年間いたもので、異 性と会話した経験があまりないもので⋮⋮。 しかし、こうした何でも無い話題でも、異性と共有出来るという のはありがたいことである。小学校時代の女子がもう野獣のように 143 恐ろしくてあまり良い思い出が無かったのである。小2の頃はお金 を持って来いと軽く脅されるし、蹴られるし、集団で誹謗中傷の言 葉を浴びせられるし。男子校に入学した理由の1つがコレだった。 だが、今はもうそういった恐ろしさは感じていない。皆さん本当 に優しいので、現在は心が晴れわたっております。 異性のみならず、同性のクラスメイト達も優しい人達ばかりだ。 この人達と、卒業後もずっと仲良くしていたい。この頃筆者はその こともご先祖様にお祈りしております。 144 ●48日目 今日もいつも通りの時間に登校。朝は雨が降っていたのだが、昼 になると綺麗に晴れ、暖かくなった。 1限はテスト。それも範囲がかなり広い。今週が今クオーターの 真ん中の週。これは言わば中間テストみたいなものだ。ちなみに、 今日はバレンタインデーということで、先生から生徒全員にチョコ レートが配られました。この先生からはハート形のヤツを戴きまし た。なお、試験中に不正行為を働いた場合は0点がプレゼントされ ることになっておりました。 文法の方は、まぁ何とかなったと思う。ただ、いつも言っている 通り、筆者が﹁調子が良い﹂と言った時に限って色んなミスをして いる。今回もあまり期待しない方が、結果が良かった場合に喜べる だろう。 文法はまだ良い。問題はその次の、文章を書く方のテストだ。こ のテストでは毎回色んなミスをしている。上手い文が書けるように なるまで、先は長いようだ。 テーマが3つあってその中から1つ選んで良いことになっている のだが、どれもぱっとアイデアが浮かびそうにないものばかりだっ た。そこで、その中の1つ﹁最も恐ろしかった経験﹂を選び、あま り進んで話すことの無い話題を書いた。結果はどうなるのやら。 テストが終わったら、廊下に出て家に電話。金曜は喫茶店が早く 終わってしまうので30分間暇なのだ。 約30分間色々と話をして、先生がいらしたところで教室へ向か った。 2限で行われたのはグループコミュニケーション。昨日宿題とな 145 っていた約10分のビデオに関する考察だ。筆者の班は4人グルー プだったのだが、ビデオを見て来たのは筆者を含めて2人だけで、 この2人で盛り上がった形になってしまった。しかし、他の2人も 案を出したりしてくれたので、決してキツくはなかった。 また、ここまでの成績の総括もなされた。筆者の結果はB。宿題、 授業態度その他はほぼ完璧だったのだが、テストが足を引っ張って しまったらしい。テストの点数はまだ90点台後半まで到達したこ とが無い。コレから先行われるテストで、どうにかそれだけの点数 を取りたいものである。 そして3限では来週行われるテストの予行演習みたいなものを行 った。今回の範囲は若干難しいと思っていたのだが、やってみると 案外点数がとれた。ちなみに昨日のリスニングテスト︵小︶は10 0点でした。1問は勘で解答しました。すいません。 で、金曜ということで、今回もインタビューの宿題が出された。 先週が﹁雨の日に何処に行くか﹂という質問だったのに対し、今回 は﹁晴れの日に何処に行くか﹂というものに変わっている。先週よ り楽になった。質問が楽になっても、声をかけられる勇気が無けれ ば意味が無いのだが。 クラスはこんな感じで楽しかった。サウジアラビア出身のおじさ ん・Bさんも面白かった。帰り際に声をかけてくれるクラスメイト もいる。この通り学校生活は最高である。 では何故黒星なのか。それは、今夜の宿題が難しかったからであ る。 週末恒例の、録音するテスト。今回は童話を読むことになってい たのだが、思った様な録音が出来ず、いつも以上に時間を使ってし まった。そのせいで喉はガラガラ、身体も一気に疲れてしまった。 色々と試行錯誤を繰り返すも、何だかんだ普通に録音したものの方 146 が上出来だったりして、今日の宿題は本当に疲れるものだった。 インタビューは明日行う。練習の魅力に取り憑かれた筆者。今回 もしっかり練習をして、本番でぶちかます。早くも来週が楽しみに なってきた。⋮⋮月曜は祝日で休みだが。 147 ●49日目 またやってしまった。 昨日は宿題のためインタビューをしに外出していたのだが、例の 如く4時間近くかかってしまい、疲れて早く眠ってしまった。 しかも昨日は朝から土砂降り。久々に寒い1日だった。これが本 来のシアトルの気候だから、普通のことなのかもしれないが。 昨日のインタビュー、内容は﹁好きな場所は何処か﹂というもの。 先週のテーマから﹁雨が降った時に﹂という条件が抜けたものだ。 それ故楽と言えば楽なのだが、筆者は恥ずかしがり屋で緊張しいな 性格なため時間を多く使ってしまうのだ。 だが、今回はいつもと若干違った。 今回は色々なところにきっかけが転がっていた。落とした物を2 度拾って、﹁ありがとうございます﹂﹁どういたしまして﹂のよう な会話を2度したのだが、このときにインタビューをお願いすれば、 もっと早く終わらせられた筈だ。話をした様子だとどの人達も皆親 切だし、おそらくは了承してくれたに違いない。 また、向かい側から来た人とぶつかりそうになり、﹁すいません﹂ ﹁いえいえこちらこそ﹂といった感じの会話もした。このときは自 分でも﹁あ、この人に聞こう!﹂と思ったのだが、時既に遅し、見 失ってしまった。 そんなこんなで筆者が最初に声をかけたのは、誰かを待っている 中年男性だった。見た感じ親切そうだった、というのが声をかけた 理由である。 ﹁すいません、今大丈夫ですか?﹂ ﹁ええ﹂ 物静かな感じの人だ。 自分がカレッジの生徒で、宿題で誰かと話をする必要があると説 148 明すると、男性は笑みを浮かべてすぐに許可してくれた。 早速質問する筆者。何となく予想はしていたが、男性が答えた場 所は﹁スペースニードル﹂だった。あそこは町の中心である。 ﹁スペースニードルですか∼﹂ ﹁うん、あ、それとウォーターフロントね﹂ と、何と2つ目の場所も教えてくれた。後でネットで調べたが、 Museum﹂の このウォーターフロントという場所は以前行ったことがあるかもし れない。オリエンテーションのときに。 Art ﹁ああ、ウォーターフロントですか!﹂ ﹁うん、それとSAMね﹂ 更に3つ目まで。今日は大収穫だ。 SAMというのは﹁Seattle 頭文字をとったもの。余談だがクラスメイトにも同じ名前の生徒が いる。誰かの記念館かと思って調べたところ、アートミュージアム であることが明らかになった。 この男性は今あげた3つの場所へ頻繁に行くと言う。またその際、 トロリーバスに乗って町を眺めるのも彼の趣味らしい。 今日は色々な情報を得ることが出来た。今までで情報量は1番多 いかもしれない。あとは来週の水曜、プレゼンできちんと発表する だけだ。これだけの情報を笑顔で教えてもらったのだ、失敗は出来 ない。 インタビューが終了したのは午後4時半。まだ外は土砂降り。や や駆け足で帰路に着いた。昼食をとっていなかったので、いつもの セブンイレブンでピザを購入した。 さて、やはりこの恥ずかしがり屋な性格を矯正しないことには筆 者は変われない。どうにかして、日本にいた頃のようなはっちゃけ たテンションを取り戻さなければ。 留学生活ももうじき2ヶ月。この性格はまだ治っていないが、そ 149 れでも何となく、筆者の感情に変化が起きていることはわかる。良 い方向に変わりつつあることが。それもまた、ここで出会った優し い人達のおかげである。 150 ○50日目 とうとう50日目。まさかこの日記がここまで続くとは。自分で も驚きである。 今日は日曜日なので学校は無し。宿題も全て終了しているため特 に予定は決まっていない。が、今回は今までとは違う。 多分先週、我々はReadingの授業でとあるサイトにアカウ ントを作った。読解問題の練習が出来るサイトだ。コレに関しては 特に﹁指示があるまでやるな!﹂とは言われていなかったので、今 日はほぼ1日それに時間を費やした。自分自身の向上のために、そ して、神様仏様との約束を守るために。 神様仏様は筆者達の願い事を聞き受けてくれるが、我々が何もせ ずのんびりしていては願いを叶えてくれない。こちら側も何かしら の努力が必要なわけである。で、筆者はこの方法を選んだのだ。読 解のテストでは毎回何かとミスっていたので、これは良い練習にも なる。夢がバンバン叶えば一石二鳥である。 その夢とは何か? 他人に言うと願い事が叶わなくなるという話 を聞いたことがあるため書かないが、兎に角色々である。でも、何 だかんだ3つかな? 因みに願い事の中に﹁4年生大学への編入﹂ ﹁成績向上﹂などは入っていない。こういうことはあくまで自分で 達成するものだ。 問題を解いて正解するとポイントが貰えるのだが、今日1日で7 8ポイント荒稼ぎし、どうにか本日のランク第1位に登り詰めた。 気づけば時刻は午前0時。もう少し解こうと思ったが、もう目が疲 れて文が読めなかった。それに、このサイトにはレベルアップのシ ステムがある。1つのレベルの問題で100%を取ると次のレベル に進める。調べたところ13まであるようだが、筆者は今日8まで 151 上げることが出来た。レベル6辺りから難しくなるこのサイト。目 が疲れて、身体もヘトヘトな状態で難易度の高いレベル8に挑むの は少々無理がある。ここでヘマをしてせっかく上げたレベルを下げ るのも嫌だ。だから今日はこの辺でやめることにした。 夕食は、何と外で戴きました。 奥さんと一緒に車で日本料理店へ。久々に食べた焼きそば。あの 味が本当に懐かしく、本日もまた良い思い出が出来ました。奥さん とも日頃の話が出来たのでそれもまた良かった。 ⋮⋮と、日曜日なのでこんな感じのことしか書けない。明日は祝 日なので多分今日と同じ感じ。 夜メールをチェックしたら、先生からとあるメールが届いていた。 この連休中に多くポイントを稼ぎ、尚かつ正答率が75%以上の生 徒上位5名に成績がちょびっと加算される、というもの。コレもあ って、今日は作業を中断したのである。 しかし、成績も大事だが、今筆者が追い求めていることは﹁願い 事の成就﹂。明日も今日と同じくらいの努力が出来るだろうか。神 様仏様、どうか筆者の願いを叶えてくださいませ⋮⋮。 152 ○51日目 昨日書いた通り、本日も内容は昨日とほぼ変わらない。 神様仏様にお願い事を叶えてもらうため、本日も読解問題を解き まくる筆者。 今朝ランキングを見たところ、昨日1位に登り詰めた筆者だった が、もう21位に陥落していた。上には上がいる。たかだか78点 程上げただけでは叶わないということか。 この遅れを取り戻すため、昨日以上に力を入れて問題を解きまく る。問題数が多ければ多い程後々ポイントが多く手に入る。殆どミ スをしていなければ。そんなこんなで昼の内に21位から11位に アップ、昼食をとってちょこっとやって10位に戻ってきた。 この辺で少し目が疲れてきたので、明後日行われる予定のプレゼ ンの練習をすることに。インタビューで手に入った答えは前回と比 べるとあまり面白くない。答えて頂いた叔父様に申し訳ないか。 このプレゼンを面白くするためには、自分でも何かポイントを掴 まなければならない。何処かに必ず、面白くするための鍵がある筈 なのだ。⋮⋮因みにこのテストでは面白さは求められていません。 考え抜いた挙げ句、筆者は漸く1つの結論に辿り着いた。それを 実践してみたところ、まぁまぁ面白い結果に。自分自身で面白いと 思ったときは、大体他の人達からすると面白くなかったりする。そ このところが少々不安だが、一応制限時間内に終わらせることが出 来たため良しとする。 その後は再びポイントの荒稼ぎ。昨日と合わせて相当な数の問題 を解き続けているため、偶に1、2問知っている文章が出てきたり した。疲れに依るものなのかまだ力が足りないのか、今日はレベル 153 4∼7、8を行ったり来たりしていた。1度レベル9というとんで もない領域に足を踏み入れてしまった。文章は理解出来るが、問題 がさっぱりわからない。﹁何を聞いているのかしら?﹂という感じ であった。やはり6辺りが1番安心する。 書いてみたは良いが、今日は昨日よりも文章量が少ない。何しろ 外出もせずずっと読解問題を解き続けていたのだから。 目が疲れ、身体がクラクラする程解きまくった筆者。願いよ、願 いよ叶えぇっ⋮⋮! 余談だが、筆者は毎晩エアボーカルのようなものをやっている。 声は出さないが、ジェスチャーや息づかいだけは歌っているように 似せるという、エアギターのボーカル版みたいなものだ。それでヒ ルクライムの曲を歌うと、プレゼンでジェスチャーを軽々と出せる ようになることがわかった。気分も明るくなる。 ﹁近々プレゼンだ﹂という方々、是非お試しあれ⋮⋮。 154 ○53日目 今日は何か気分が良かった。 昼はヒルクライムの曲を聴きながら登校。勿論授業中は仕舞って ます。朝からまぁまぁ良いテンションでスタートすることが出来ま した。 1限はいきなりライティングの授業。普段は文法に関する授業を する筈なのだが、今週はこのライティングの範囲が少し広いようだ。 新しい文章の種類に着いて学んだのだが、自分としてはこちらの 方が書きやすい。今週末のテストはこの文章にまつわるものになる のだろうが、いつもより多分良いだろう。 それにしても、今日はテンションが少しだけ高かった。いつもよ り更に積極的に授業に参加出来た気がする。いつもしっかり授業は 聞いているが、恥ずかしがり屋なのであまり大きな声で発言するこ とが出来ずにいたのだ。ヒルクライムの曲にはやはり何か力がある。 ヴィジュアル系以外でハマっているのがこのグループなのだが、聴 くと本当にやる気が出る。そしてプレゼンテーションの練習にも少 し役立つ。﹁春夏秋冬﹂﹁ルーズリーフ﹂﹁トラヴェルマシン﹂﹁ エール﹂⋮⋮どれも人気の高い曲ばかりですが、おすすめです。 2限はテストだったので少し早めに教室に入ることに。 テスト前はパキスタン出身のS君と最後の復習をしていた。彼は ここ数日体調を崩していた。今もまだ完全に復活したわけではなさ そうである。お大事に。かく言う自分も、現在風邪で喉を痛めてお ります。 教室に入るとまず先生からお褒めの言葉を戴いた。 週末、神様仏様に願いを叶えてもらうために解きまくった読解問 題。あのポイントが、筆者はクラス1位だったらしい。1位。1位。 155 1位。神様仏様、どうか願いを⋮⋮! その甲斐もあってか、今日のテストはかなり楽に解くことが出来 た。入室時間が早かったこともあるだろうが、筆者は1番早く問題 を解き終えた。その後は宿題を先に少しだけ進めたりして時間を潰 していた。が、途中で気分が悪くなってしまった。何しろ次の時間 は、プレゼンなのだから。 これはマズい。 休み時間、筆者はトイレに行くついでにウォークマンを取り出し、 外出時に聴いていたヒルクライムの曲をもう1度聴いた。すると、 精神が若干落ち着いてきた。歌詞もやる気が出る様なものだったと いうことも理由の1つだろう。 心を少しだけ落ち着かせた状態で、筆者は3限に臨んだ。 1人ずつ名前を呼ばれ、1人ずつ前に出てプレゼンを行う。今日 は全員が最高のプレゼンテーションをしていたと思う。全員いつも 以上に声が出ていたし、いつも途中で止まってしまう様な人も今日 はそういうことも無くスラスラと話していた。さて筆者は。 とりあえずいつもの通り声は大きくした。そして練習した通りに 発表した。しかし、ここで1つ新たな現象が巻き起こった。 ヒルクライムの曲を聴き、エアーで歌いまくっていたためか、ジ ェスチャーの1つ1つがラップのようになってしまったのである。 普段クールな中国出身のR君も思わず噴き出す程だ。ただ、やはり プレゼンは緊張するため、R君の笑いは本当に心の救いとなった。 そんな感じで今日も1日終了。改めてヒルクライムの偉大さを感 じた日だった。帰りはまた﹁エール﹂を聴きながら、ラップのよう に手を動かしながら帰宅した。本当に、路上でエアボーカルをやり ながら帰りました。これで少しでも恥ずかしがり屋が解消されるな ら⋮⋮。 明日もまた、ヒルクライムの力を借りることになるだろう。今日 156 の日記はピンからキリまでヒルクライムの話題であった。 157 ○54日目 またやらかしてしまった。 そしてもう1つ、皆様にお詫びをしなければならない。 前回投稿した52日目、本当は53日目だったのだ。⋮⋮要する に、1日すっ飛ばしてしまったのである。 特に大きなことも無く、これまで通りの日であったため書かない が、本当にすいません。 さて、では昨日の話を。 昨日もいつも通り登校、ヒルクライムのエールを聴きながら町を 歩いていた。その成果はやはりスゴイもので、今日もいつも以上に、 積極的に授業に参加出来た気がする。連続でヒルクライムの話に飛 んでしまうが、この人達の曲は1度聴くとその後もずっと脳やら心 やらに残るものが多い。そしてその殆どが聴くと力が漲ってくるも のが多い。筆者も幾度となく助けられております。 授業は昨日の続きと文法の復習。明日はコンピュータを使ってテ ストをするらしい。多分文章を書くことになるのだろう。 休憩時間もヒルクライムの曲を聴いて緊張をほぐして2限に臨ん だ。 2限はまずサカジャウィアに関するビデオを見た。その後はグル ープに別れて、サカジャウィアに関するクイズを自分達で作った。 今回はメンバー2人が大活躍。筆者は風邪でぼーっとしてしまい、 何も案が出せなかった。ごめんなさい。 で、昨日のテストは、筆者と台湾出身のW君が同率1位だった。 実は筆者、この後に1つミスを見つけてしまったのだが、それは問 題用紙のミスによるものだったので申告しなかった。多分先生もそ れを考慮に入れて採点してくださったのだろう。 158 そして昨日も書いたが、読解問題のヤツは1位だった。⋮⋮神様 仏様、ぼちぼち我が願いを⋮⋮。 3限はまずリスニングクイズから始まった。多分、まぁ⋮⋮マシ な点数は取れてるだろう。 その後、我々に新たなプレゼンの用紙が配られた。今度のテーマ は、﹁どのように⃝⃝をするか﹂というもの。友人達が出した例を 上げると﹁ギターの弦の張り方﹂﹁コーヒーの作り方﹂等である。 筆者の脳裏に真っ先に浮かんだのは﹁茶道﹂。筆者の祖母は茶道 の教師であり、筆者自身も小5のときに茶道部の副会長をしていた。 祖母は中1のときに他界している。その前に色々と教えてもらうべ きだった。 こんな感じで、今日もヒルクライムに救われた1日であった。 この調子で少しずつ恥ずかしがり屋な性格を直せれば良いが⋮⋮。 159 ○55日目 この頃風邪をひいておりまして、更新がこのように遅れておりま す。すいません。 今日もいつも通りの時間に出発した。また音楽を聴きながら。 1限はいつもと違う場所で授業を行うことになっているので、今 日はのんびりと部屋を探して時間を潰そうと考えていた。が、思っ たよりも早く部屋を見つけてしまったので、結果的に暇になってし まった。 音楽を聴きながら時間を潰していると、そこへクラスメイトが1 人。サウジアラビア出身のWさんだ。部屋はやはりここで間違いな いようだ。たまたま鍵も開いていたので2人で中に入った。その後 先生もいらっしゃったのだが、授業開始時刻間近になっても他のク ラスメイト達が来ない。皆いつもの教室にいるのではないか、とい う案が上がったが、その直後に続々と生徒達がやって来た。 今日はパソコンを使って文章を書き、それを印刷する。また、そ れと同時に中間成績発表と先生とのちょっとした面談が行われる。 筆者の成績は、総括するとそこそこ良かったのだが、前回受けた文 法のテストがちょいと悪かった。が、文章の方は評価が高く、先生 曰くクラスの中ではめっちゃ良い方だったらしい。 さて、成績も教えてもらい、後は文章を書き上げるのみ。手書き でないためすぐに文章が埋まる。先程返された文章も直して提出す ることになっているのだが、ミスが少ないためこちらも数分で終了、 時間内に提出することが出来た。 2限は再びグループに別れて授業を行った。前回とは違うメンバ ーだが、やる内容は殆ど変わらない。自分達で問題を作るのだ。 160 それが終わったら今度は速読の練習。あれだけ読解問題を解いた にもかかわらず、筆者の速読術はまだまだ未熟であった。 来週はテストに関するちょっとしたゲームをやる模様。何やら楽 しそうだ。 そして3限は、来週末に行われる大きなプレゼンのための授業と なった。プレゼンの流れ、話す時間、パワーポイントのスライドの 数など、色々なアドバイスを戴いた。今回もまた1度しかチャンス が無いため、きっちり制限時間内に終わらせないと成績に響いてし まう。今まではただ話すだけだったが今回はスライドを動かしたり しなければならず、その時間も考慮にいれなければならない。発表 の際は物を使って説明しても良いとのことだったので、これである 程度スライドの量も減らすことが出来る。 週末は色々と疲れた。風邪のせいだろうか。ベンザブロックを飲 み続けているのだが、全快はまだ先のようだ。欠席すると色々面倒 臭いので、いつも通り授業には全て出席するつもりだ。 明日はカレッジの企画でショッピングへ。良い1日になりますよ うに。 そして夕食のタコス、めっちゃ美味しかったです。 161 ●56日目 さぁ、今日は楽しい買い物だ! それでは元気に⋮⋮とはいかな かった。 買い物は楽しかった。友達や先輩と話せたのも嬉しかった。ただ、 天気が酷かった。 今週は殆ど晴れだったのに、ここにきて久々の雨。しかも少し雪 の混じった雨。登校時は暑いくらいだったのに、今日は震える程寒 かった。 偶には趣向を変えてみようということで、今日はロックを聴きな がらカレッジへ向かった。が、いつものようにテンションが上がら ない。家ではかなり盛り上がるのだが。おそらくこれも、雨が関係 しているのだろう。雨のせいで寒いし濡れるし、兎に角動くのが嫌 になってしまうのだ。 小学校の頃は﹁やった∼、プールの授業が潰れた! ざまぁ見ろ !﹂と喜び雨を崇拝していた筆者だったが、今となってはもう昆虫 の次に苦手な物に成り下がってしまった。もっと軽い、爽快な雨だ ったら嬉しいのだが、自然の力はそうそう思い通りにはならない。 夏が不安でしょうがない。 今回はショッピングということで、これまでの企画で会うことが 無かったクラスメイト達の姿もちらほら。挨拶ぐらいしか出来なか ったが何だか安心した。 例の如く、集合時刻に全員が集まることは無く、当初の時間から ちょいと遅れた辺りに出発した。 昨日3時間しか眠れなかったためか、筆者はバスの中で音楽を聴 きながら就寝。気がついたらアウトレットモールに到着していた。 前日まで色々と計画を練っていた筆者だったが、何を買うかとい うことよりもまずは身体を温めなければと思い、適当に服屋を選ん 162 で暖をとっていた。 これから更に暫くシアトルで過ごすことになる。それにはもう少 し服を補充しておいた方が良いだろうと思い、いつも通りシャツを 1、2着選んで購入した。欲しい服は殆ど購入、或いは日本から持 って来たためあまり多く買うことは無かった。 さて、服の他には何が必要だろう。考えた結果、今度は傘を探す ことにした。雨の日はいつもフードを被って登校しているのだが、 流石にこれだけでは身体も濡れるし冷える。やはり傘の方が水を防 ぎやすい。 この傘を見つけるのにかなり時間がかかった。漸く見つけた傘は 何だかデカい気が⋮⋮。しかし、コレを逃したら暫くは見つけられ ないと思い、その少しデカいヤツを購入した。傘を持って歩いてい る途中、道行く人が筆者を見て笑っていたのは気のせいだろうか。 傘も手に入ったし、もう買う物は無いな、と思っていたのだが、 実はもう1つ揃えなければならないものがあった。それは靴。現在 まで使っていた靴とはかれこれ7、8年の付き合いで、靴底がボロ ボロになってきたのだ。初めは気にせずずっと使っていたが、雨の 日になるとその隙間から水がしみ込み、普通よりも早く靴下がびし ょ濡れになってしまうという事態が巻き起こった。ただでさえ寒い この時期、靴下が濡れると厚着をしていても身体が冷えてしまう。 風邪を悪化させるわけにもいかないので、残りの時間を使って適当 に1足選んで来た。サイズは確認したから問題は無い。何度か履い ていれば慣れるだろう。 ひと通り買い物を済ませ、我々は再びバスへ。帰りも筆者は寝た。 途中のことは全く覚えていない。兎に角寝ていた。音楽を聴くこと も無く、ずっと寝ていた。 朝食・昼食を食べ忘れたので、帰りはセブンイレブンでピザとお 163 やつを購入。やはりこのピザの味は病み付きになる。その後はいつ も通り、パソコンをいじったり部屋を掃除したり、神様仏様に願い を叶えてもらうために勉強をしたりしていた。 本日の夕食は肉類とワッフル。しかも筆者が大好きなイチゴのワ ッフル。日本では小学校のとき以来食べていなかったので本当に懐 かしかった。勿論肉類も美味しかったです。 そんな感じで、今日は天気以外は良い日だった。もう1つマイナ ス点をあげるとするなら、昨夜ヘドバンをやりすぎて首を痛めたこ とくらいだろうか。痛めているにも関わらず、筆者は今日もヘドバ ンをやりました。余計に首が痛くなりました。皆さんもお気をつけ て⋮⋮。 明日はまた休み。先週は何かと評価して頂くことが多かった。神 様仏様、明日も読解問題やりますから、どうか願いを⋮⋮。 164 ●57日目 今日は特に書くことがない。 何を隠そう、筆者はほぼ1日ずっと眠り続けていたのだ。 別にやる気が無くなったわけではない。風邪を治すためである。 昨晩少し楽になったかな、と思われた風邪だったが、ここに来て喉 風邪から鼻風邪に以降、再び悪夢が始まってしまったのである。現 在はベンザブロックを飲みつつ回復のときを待っている形である。 明日は文法のテストがある。欠席をすれば成績などにも響いて来 るため休むことは出来ない。ならば、今日1日である程度回復させ なければならない。⋮⋮というわけで、今日は朝からずっと眠り続 けていたのである。 途中13時頃に一旦起きてご先祖様、そしてご主人と奥様に挨拶 したが、その後はまたベッドに戻って眠り続けた。多分夕方まで眠 っていたと思う。 しかし、いつも通り買い物は一緒に行った。身体を動かしていな いと、起きたときかなり辛いのだ。風邪の影響かいつものように頭 が働かない。何だかフラフラする。そのまま気絶、ということは無 かったが、もう少し無理をしていたら倒れていたかもしれない。 本来ならもっと色々書くつもりだったのだが、風邪のせいで書く 内容が無い。明日までに治れば良いが。 ご先祖様にお願いしたところ、夜中に風邪の症状が1度治まった。 そこできちんと休めば更に良かったのかもしれないが、ここで筆者 はいつものようにエアーで歌いまくってしまった。良い感じに身体 が疲れてきたところで就寝。この夜はズボンを履いて寝ていたのだ が、段々暑くなってきてしまったので脱いでしまった。 昼間にあれだけ寝たのに夜になるとしっかり眠れる筆者の身体⋮ 165 ⋮新たな能力を発見した瞬間だった。 それはそうと、本日も更新が遅れてしまい申し訳ありません。 166 ○58日目 風邪はまだ治っていないが、若干楽になってきた。 昨日出来なかった宿題を朝の内に済ませ、筆者はお風呂へ。風邪 が悪化しないかと不安だったが大丈夫だった。 その後は準備を済ませてカレッジに向かった。何故かは覚えてい ないが出発時刻がいつもより遅かった。まぁその方が教室にすぐに 入れるから良いのだが。 1限は宿題の確認を終えてからテストを行った。週末にやった宿 題で、完了形が意外にも苦手だということに気づいた筆者。果たし て結果は如何に⋮⋮? 久々に自分自身に関する文章を書く時間も設けられた。取り敢え ず、ここ最近起きた幸せなことについて文章を書いた。 テストの日は終わるのが早い。いつものカフェテリアに行って昼 食をとったのだが、それでもまだ30分も余ってしまった。そんな わけで、時間を潰すために実家に連絡。特に何か特別な用事があっ トイプードル たわけではないのでかなり長く喋ってしまった。とは言え、まだ実 家の弟が筆者のことを覚えてくれているようで幸せである。ここの ところ急に弟のことが恋しくなり、鞄につけているストラップと戯 れたりしている筆者。夏休み、早く帰って弟と戯れたい⋮⋮。 2限はグループに別れ、自分達で作ったクイズを出し合うという 企画を行った。クイズを出して誰も正解出来なければキャンディが 手に入る。誰かが答えたら誰もキャンディを貰えない。各ゲーム毎 に5人がそれぞれキャンディを1つずつベットする形をとったのだ が、何だかんだ筆者は15個ほど手に入れた。 因みに明日はテストだそうです。 167 3限に入る直前、筆者の身体に不調が起こった。左手だけ震える という珍現象だ。左手だけ。脳裏に恐ろしい病の名が浮かぶ。 ちょうどそこへサウジアラビア出身のBさんが表れ、左手をマッ サージしてくださった。その後は不調もある程度治まったが、まだ 微かに震えている。左手だけ⋮⋮。 木曜、金曜がプレゼンの日なので、今週はいつもとは違った感じ の授業になるようだ。良いプレゼンのポイントなどを教えてもらえ る。 書いていてゾッとした。大きなプレゼンが、もうすぐそこまで迫 ってきているのだ。早く練習をしなければ⋮⋮。 さて、そんな感じで今日も風邪は治りませんでしたが、やはりク ラスメイト達に会えることでかなり落ち着きますね。今週から何か しら良い運気に切り替わると告げたネットの占い。あてにはならな いが、少しは信じてみても良いか、どうせ無料だし。 明日もまた素晴らしい日になりますように⋮⋮。 168 ○59日目 今日も準備をしていたら何となく出発が遅くなった。それでも時 間には間に合ったが。 1限では﹁can﹂﹁may﹂﹁could﹂などのヤツ︵名前 を忘れた︶を学んだ。この辺は日本にいた頃もまぁまぁ出来た方な のでそんなに苦労しなかった。 嬉しかったのはゲームのときだろうか。今回は﹁can﹂にまつ わるゲーム。まず生徒達にリストが渡されるのだが、そこに大体1 0個くらい質問が書かれている。﹁サッカーは出来るか﹂﹁つま先 に指が着くか﹂など。これをクラスメイト達に質問しまくるのが今 回のゲームだ。このタイプのゲームは後々宿題になるから、出来る 限り多くのクラスメイトと話さなければならない。 このとき、多くのクラスメイトが筆者と話す度に﹁絵が上手いっ てのは当てはまるね﹂と、質問する前から言ってくれたのがかなり 嬉しかった。以前宿題か何かで絵を描いたことをクラスメイト達が 覚えていてくれたのである。日本にいた頃、自分が通っていた学校 だと、少しでもアブノーマルなことをやると周りの生徒達が全力で 潰しにかかる、という光景をよく目にし、自分も相手側のセンサー に引っかかってしまったことが多々あったため、こうして+な言葉 をかけてもらえることが本当に嬉しい。日本の学校全てがそういう 悲惨な学校というわけではないが、少なくとも自分が通っていた小 学校は確実にそうだった。 そんなわけで、今日も乾き切った涙腺に潤いが戻ったのであった。 因みに昨日のテスト、結果は案外良かった。間違いが5問あった のだが、筆者の予想ではもっと多かったので一安心である。 2限はテスト。日本の友人と電話をしていたため教室に入るのが 169 いつもより遅くなったが、何とか時間前に入ることが出来た。しか し今回の範囲は﹁サカジャウィア﹂の本から。この類いのテストは 毎回難しい。今回はどれくらい取れるだろうか。 一応前日に復習をしてきたので全くわからないということは無か った。単語の問題に関しては100%の自信がある。本からの問題 はやはり難しい。このテストでは本を見ながら解答が出来るが、そ れでも見つけ出すのに一苦労である。 3限はいつもより早めに終わった。 ここ最近、この授業ではサウジアラビア出身のBさんとよく話を する。初めてクラスに来た頃、この人はあまり多くを語らない、無 口な印象があったため、今こうして楽しく会話をしていることが驚 きである。Bさんも筆者の言い辛い名前を覚えてくださり、こんな ひょろひょろしたよくわからない若者に優しくしてくださり、本当 に感謝しております。 指定された単語を使って文章を作る問題があって、﹁lend︵ you lend me your senten 貸す︶﹂という単語を使ったのだが、そのときのBさんの作った文 章が﹁Can ce?︵君の作った文章を貸してくれない?︶﹂というもの。やは りBさんは面白い。というより、サウジアラビア出身の皆さんが生 み出すギャグの1つ1つが面白い。今も思い出す度に笑ってしまい ます。 こんな感じで今日も1日楽しかった。 ここ最近、やたら実家のわんこのことが恋しくなる筆者。今日も ストラップと戯れていました。写真を見ているとき、人形を抱いて いるときはいつも癒されます。夏休みに帰ったらいっぱい遊ぼう。 170 ○60日目 この頃更新が遅れまくっております。誠に申し訳ありません。 昨日はプレゼンテーションの練習をしていたため出発が遅れてし まった。と言っても、ちゃんと時間前に到着出来たのだが。 1限は確か、mustやらmayやらcanやら何やらを使って ﹁∼に違いない﹂﹁∼かもしれない﹂などの文法を学んだ様な気が する。自分にとってはこれが最も難しい文法だったと思う。mus tとmayは使う場面がわかりやすいのだが、shouldやca n等に関しては何だか中途半端で、どの辺で使えば良いのかなかな かわからない。問題を解いているときは比較的間違いは少ないが、 それでもこの範囲は難所であった。 2限は⋮⋮確か⋮⋮あ、テストを返された。サカジャウィアの本 から出題されるテストは基本点数が悪かったのだが、今回は何とク ラスの中で最も高い点数だった。同じ点数のクラスメイトがもう1 人いた。⋮⋮最高点だったということで、ぼちぼちお願いごとをば ⋮⋮。 その後は次の単元の説明があり、そこで授業は終わった。翌日グ ループコミュニケーションがあるということで、宿題も久々に盛り だくさんだった。 3限は教科書の単元を復習した後、各自翌日のプレゼンテーショ ンの練習を行った。 筆者はいつも通りサウジアラビア出身のBさんとペアを組んだ。 驚いたのは、Bさんと筆者のテーマが少し被っていたということ。 一瞬焦ったが、それでも国毎に製法は違うため、このまま本番に臨 171 んでも大丈夫だろうということになった。それにしても、茶の文化 というのは世界中にあるんだなぁと改めて感じた。日本の茶道をは じめ、ヨーロッパの紅茶、中国や韓国の茶道、そしてアラビア圏で 生まれた茶。Bさんに茶葉の香りを嗅がせてもらったが、ミントの 様なスッとした香りで心地よかった。またここでもBさんが﹁大丈 夫、マリファナじゃないから﹂とギャグを発動、今日も絶好調だっ た。 さてさて、練習はまず筆者から行うことに。色々と笑えそうな部 分も盛り込んだりしたのだが、なかなか笑いが起こらず少し焦った。 だがコレは、単につまらなかったというだけではなく、もう1つ別 の理由があったのだ。Bさんは筆者の目を見て話を聞いていた。と 同時に、背後の時計も注視して制限時間内に終わるかどうか計って いたのだ。ただ面白いだけではなく、こうした仕事人の一面も垣間 みることが出来た。筆者はギャップに弱い。Bさんの新たな一面に 感動した瞬間であった。 こんな感じで、忘れていた箇所が多いため文少量は少なめです。 最近本当に物忘れが激しいもので。昨晩も﹁あ、日記﹂と思った のがパソコンの電源をオフにした数分後。もう1度つけるの面倒だ し、明日の朝書こう⋮⋮なんて思っていたら、あっという間に夜。 今後は気をつけるようにします。 172 ○61日目 ⋮⋮で、こちらは今日の分です。 今日もプレゼンの練習をしていたため外出が5分程遅れた。その 方が好都合なのだが。今日は茶道のプレゼンということで、ジャケ ットの下のシャツは緑色のものをチョイスした。ジャケットを羽織 っているから気づく人はそういないとは思うが。 クラスに着くと、ちょうど同時に先生も到着。特に理由はないが 一番乗りで来てみたかった、とのこと。本当に元気な先生である。 この性格、この見た目で40歳だと知ったときは本当に驚いた。見 た目も柳原佳奈子さんに似ているため、今まで30代前半だと思っ ていた。 朝は色々な話をした。大学で何を学びたいか、何故それを学びた いか、ホームステイ先はどんな感じか、等。シャイな人間でこちら から話をすることが滅多に無いため、先生とこうして話が出来たの は嬉しかった。この後続々とクラスメイト達が到着、話題はプレゼ ンの内容へ。今回のプレゼンでは説明などのために道具や食品を持 って来ても良いとのことだったので、持って来た物に関する話題に なった。ここでサウジアラビア出身のWさんが筆者の茶道具の包み に興味を持ってくださった。何でも彼女は日本の漫画や音楽などが 好きらしく、日本の文化にも興味を持ってくれていたのだ。ありが たや、ありがたや∼。 さて、明日はテストということで、今日はまず今週やった範囲の 復習から始まった。宿題の確認をし、ちょっとしたゲームを行い、 その後は文章の話へ。今回は﹁文章の中で如何に物、人、場所など を表現するか﹂というもの。描写の話である。そこでまた絵を描く ことになったのだが、またまた筆者の落書きを皆様に評価して頂い 173 た。これまでと違って悪口などが返って来ず、本当に心が温まった。 こうして、筆者の枯渇した涙腺に水が戻り始めたのであった。 2限ではまず宿題のチェックを行い、その後予定通りグループコ ミュニケーションとなった。筆者が組んだのは、これまで多くペア やチームを組んでいる台湾出身のW君、中国出身のクールなR君、 そしてサウジアラビア出身の兄貴分、Aさんであった。もう1人の 兄貴は別のクラスで授業を受けているのか、ここにはいなかった。 グルコミはかなり楽しかった。W君がまとめ役となって意見を聞 き、﹁Rは?﹂と聞くと、R君は﹁みんなと同じだ﹂と答える。こ れが何度も続いた。筆者も同じ手法を1回だけとったのだが、その ときはメンバー全員大爆笑だった。やっぱ男同士でおかしなジョー クを言い合ったりするのって楽しいですね。中高時代を思い出しま した。 明日もグルコミがあるらしいので、今日も昨日程ではないが宿題 が多く出ている。 さて、来る3限だが、筆者は大きな勘違いをしていた。いつもの ように先生がくじを引き、当たった人が順に行うものとばかり思っ ていたが、今回は立候補制だったらしい。早めに終わらせて気分を 楽にさせたかったので、筆者も今日の分に立候補した。ただ、終わ った後、明日にすれば良かったと酷く後悔した。 練習を沢山やって来たのだが、何故か気分が乗らず、用意してい た台詞を幾つか飛ばしてしまった。しかも何故か焦らずのびのびと やってしまった。途中でサウジアラビア出身の兄貴・Mさんが手を 回して﹁急げ﹂とサインを送ってくれたおかげで時間が少なくなっ ていることに気づけた。兄貴、ありがとうございます。 しかし、どうにか伝えたいことは全て伝えられたようで、クラス メイト達も関心してくれたりして本当に助かった。シアトルに来て からずっと、色々な人に助けられている筆者であります。 174 プレゼンが終わって嬉しくなったのか、筆者は何故か帰りにロッ クを聴き、更にあたかも歌っているかの様なアクションをとってし まった。そこに偶々別のクラスの友人S君とG君が居合わせ、3人 で大盛り上がり。正直引かれると思っていたので、2人の反応はか なり嬉しかった。端から見ればおかしな人間なのかもしれないが、 こうしてまた、心を開くことが出来た。その点ではかなり効果的な 事だと思う。なので出来れば明日以降も⋮⋮! 175 ○62日目 現在暮らしている家にホームステイして、かれこれ2ヶ月経った。 本当にあっという間のことであった。2月は他の月に比べて日にち が少ないということも理由の1つなのかもしれないが、本当にあっ という間だった。残り2、3週間で今のクオーターが終了してしま う。こちらに来たばかりの頃は早く終わらないかしらと思っていた が、今は逆に何だか空しい気分になる。 さて、そんな小説みたいな前置きはどうでも良いとして、今日も 何故か出発が遅れてしまった。のんびり準備をしていたら時間が来 てしまったのだ。この方が登校と同時に教室に入れる確率が高まる から好都合なのだが。 今日は週末ということで、ウォークマンに入っている曲をシャッ フルしながら聴きまくっていた。殆どがロックで、朝からテンショ ンが上がっていた。思えば、路上で音楽を聴き、更にそれに合わせ てライブのように手を動かすという一連の動作を始めてから、恥ず かしさが若干薄くなった気がする。薄くなりすぎるのもマズいのだ が、これまで内気でオドオドしていた自分にとっては素晴らしい変 化であった。これでインタビューの時間も短縮出来るかしら。 1限はいきなりテストだった。筆者の予想では1回授業を挟んで テストを行うものだと思い込んでいたためちょいと焦った。文法は paragraph﹂なる 難しい範囲だったが問題数は少なく、案外早く終わらせることが出 来た。問題は、記述の方だった。 今回のテストでは﹁opinion ものを書かされた。自分の意見を例とともに紹介するという文章で ある。練習のときは簡単だったのだが、テストは本当に難しかった。 今回は3つの例を示さなければならなかったのだが、テーマの難易 176 度が異様に高く、すぐには3つの例が浮かばなかったのだ。因みに そのテーマというのは3種類あって、﹁公共の場での携帯電話の使 用は良いか悪いか﹂﹁毎日出る宿題は良いか悪いか﹂﹁タバコをカ レッジ内で吸う事は良いか悪いか﹂である。当初は携帯電話のヤツ にしていたのだが、例が2つしか浮かばず、結局2つ目の宿題のヤ ツに変更した。が、これもまた3つ考えるのが難しく、いつもより も時間がかかってしまった。書けたことは書けたが、あまり納得の いく出来ではない。制限時間が迫っていたため提出してしまったが、 出来ることなら書き直したかった。 そんなこんなで珍しくストレスが溜まり、あろうことか筆者は廊 下でエアギターをやってしまった。周りに誰もいない死角を選んだ つもりだった。近くには渡り廊下もあるため、仮に人が来てもすぐ に気づける⋮⋮筈だった。 ヴィジュアル系バンドの曲を聴きながら、エアーでギターを?き 鳴らしていると、背後から ﹁Good﹂ という声が。振り返ると、そこには見知らぬ男性2人の姿が。多 you﹂と言ってその場から去った。 分サウジアラビアから来た人達だと思う。一応評価を戴いたので、 筆者は﹁Thank しかし、彼等が来るまであの場所に人がいなかったのは事実だ。 あの時間帯のあの場所なら、偶に数回はストレス発散をしてもバレ ないかもしれない。 ⋮⋮絶好の場所を発見した筆者は、駆け足で次の教室へ。今日は 鍵が開いておりすぐに入る事が出来た。 内容はいつもと同じで、今日も宿題の確認。ほぼ全ての問題は正 解したが、まだまだ間違いがちらほら。因みに今回は心理学的な話 だったので楽しみながら文章を読む事が出来た。 177 3限は、昨日プレゼンをしなかった人達が発表を行った。先日終 わらせた筆者達は彼等の話を聞くだけであった。それにしても、皆 さん色々なスライドを作ったり、独特な発表をしていたり、毎回毎 回感激しております。筆者ももっと面白いプレゼンにすれば良かっ た⋮⋮。 さてさて、今日のBさんは、まさかのサングラスをかけての登場。 教室に入るときの姿はハリウッドスターのようだった。筆者だけで なく、他のクラスメイト達も笑っていた。流石Bさん、外さない。 人の発表を聞いている時に思い出してしまい、少し危険だった。 これでまた1週間が終了してしまった。 今のクラスで授業が出来る回数は残り少ない。嬉しい様な、悲し い様な。 178 ○63日目 今日は久々のインタビュー。 ここ2週間、筆者は己の精神を改造するべく特別なトレーニング を行ってきた。以前からこの日記に書いている、エアボーカルであ る。普段人通りが少ないとは言え、路上で手を動かし口を動かすと いうのはなかなか恥ずかしいものだ。それを何のためらいも無くや り通す、それが筆者のトレーニングだ。初めの頃は﹁多分2、3日 で終わるな﹂と思っていたのだが、何とビックリ、かれこれ2週間 続いてしまった。この調子で行くと更に続くことになるだろう。 さて、エアボーカルによって恥ずかしがり屋はどこまで改善され たのか。 結論から言うと、大成功であった。 これまでインタビューには大体4、5時間かかっていたのだが、 今回はそれを大幅に削減、ものの2時間で相手に話しかけることが 出来た。と言っても2時間というのも結構長いのだが、それでも3 時間減ったのは大きな1歩である。 今回のテーマは﹁自然を体感したい時に何処に行くか﹂というも の。今日筆者が話した相手はグリーンレイクと何か、どっかのビー チだと答えた。彼はそこを走るのが好きだと言う。なるほど、走っ た後に自然が生み出した美しい空気を吸うと。確かに自然を体感出 来る。筆者も同じ様なことをしていたため何となくわかる。 だが、同じ経験を持った人間と出会ったことよりも、インタビュ ーを早めに終わらせることが出来たというのがかなり嬉しかった。 実はそれ以外にもう1つ、進歩した点がある。 以前書いた通り、筆者はいつものショッピングモールでインタビ ューの相手を探している最中、洗顔剤の販売員に声をかけられ、そ 179 こから立ち去ることが出来ないまま総額5万円もの商品を買わされ てしまったという苦い経験を持っている。 今日、同じ場所で、別の商品を買わされそうになった。声をかけ られた時にスルーすれば良かったのだろうが、何故かそうすること が出来ず呼びかけに答えてしまったのだ。今回はトリートメントを 紹介され、その後買わされそうになった。しかし以前の販売員とは 違い相手は少々強引で、いきなり4、5点の商品を買わせようとし てきた。この時点で総額2万7千円。 いくら馬鹿でも、同じ手には引っかからない。筆者は丁寧に、 ﹁ごめんなさい、今日はお金を持ってきていないんです﹂ と答えた。ところがこの販売員かなりしぶとい。それならばと2、 3点の商品をタダにして買わせようとしてきた。それでもまだ値段 は1万5千円。 ﹁いや、実はカードを止められてしまって⋮⋮﹂ 再び丁寧に断る筆者。すると何故か彼女は、 ﹁それじゃあ、この中であなたが欲しい商品はどれ?﹂ と聞いてきた。あれ、お姉さん、俺今﹁カードを止められた﹂っ て言いましたよね? 仕方なく選ぶことに。しかし、これらの商品の中に、先に紹介さ れた商品は1点しか無かった。つまり、この質問をした時点で、客 は自然とその1点を選んでしまうわけだ。筆者も引っかかってそれ を選んでしまった。 ﹁この商品はこの中で1番高いの。でも今回は少し安くしてあげる﹂ ああ、やはりそう来たか。兎に角買わせたいらしい。なので筆者 はもう1度、はっきりと、 ﹁ごめんなさい、僕のカードは今止められているんです﹂ と断った。すると相手も漸く諦めてくれ、筆者は解放された。 当然止められてなどいない。この後セブンイレブンで使用した。 そう、これは嘘である。しかし相手を陥れるための嘘ではない。自 身の財を守るための嘘だ。フジテレビで嘗て放送されていた人気ド 180 ラマの台詞を借りれば、﹁騙して何が悪い﹂といった感じである。 さてさて、そんな感じで、筆者の精神は少しずつ、しかし確実に 成長しつつある。この調子で更に自信や勇気といったものが持てれ ばなお良い。そうなる日はいつになるやら⋮⋮。 181 ○64日目 晴れが続いていた平日とは違い、昨日今日と雨が降った。しかも 今日の方が酷い。朝から肌寒く、目覚めてもすぐにベッドから抜け 出せなかった。そんなわけで、せっかく8時に起きたのに2度寝し てしまい、次に目覚めたのは昼の1時だった。 休日はプレゼンの練習と読解問題の時間に使っている。今日もイ ンタビュー内容を再度確認、ストップウォッチを使って明日のテス トの練習を行った。インタビュー中、もし会話が弾んだ場合は相手 が話してくれた内容の方に時間を多く取り、特に弾まなかった場合 は自分の感想などを多く話すようにしている。昨日のインタビュー は後者の方だった。 初めの内は噛んだりして時間ギリギリで終わることが多かったが、 練習を続けて行くうちに噛む回数も減り、無駄な部分を省くことで 更に時間を短縮することが出来た。明日もまた楽しみである。 プレゼンの練習に飽きたら今度は読解問題。これまでかなりの問 題を解いてきたため以前やった問題が半数近く登場した。それでも まだ知らない文章も登場してくるとは。いったいどれだけの問題が 登録されているのだろう。今日得たポイントを合わせて、これで筆 者の累計ポイントは400点を超えた。スゴいのかスゴくないのか よくわからないが。 勿論奥様との買い物も一緒に行った。話していてハッとしたが、 来週の今日には上海から新しい留学生がやってくるのだ。時間の流 れとは恐ろしいほど早いものだ。 今日はいつもとは違う店へ。麺類や日本のレトルト食品など、い つも行っている店にはあまり置いていない様な商品が多数販売され 182 ていた。今週は奥様が平日に食料を買い足してきたため本日買った 商品の量はそれほど多くなかった。 本日のディナーは何と焼きそば。 ちょうどこの頃焼きそばをもう1度食べたいと思っていたところ だったので本当に嬉しかった。味は日本の物と変わらない。3回お かわりしました。 そんな感じで、今日は雨が降ったため黒星になる筈だったのだが、 後半の焼きそばが−を全て+に変化させた。今週も1日頑張れそう だ。 183 ○65日目 昨晩夜更かしして絵を描いていたせいで、朝は寝起きが非常に悪 かった。しかし出発までには調子も回復し、いつも通りの時刻に出 発した。 今朝⋮⋮というか昼は雨が降っていて少し気分が悪い。傘を買っ ておいて良かった。大きめの傘だから身体が濡れることもあまり無 い。 それよりもこの頃イラッと来てるのが、教室がなかなか空かない ことだ。 筆者達が1限で使用する教室。そこはいつも別の生徒達も使用し ており、教室から彼等が退かない限り入ることが出来ない。これま では到着後まぁ少し待てばすぐに入れたのだが、この頃一部の生徒、 そして先生が出て来るのが遅くなってきた。後数分で我々の授業が 始まるというのに、それでもなかなか出て来ない。筆者達の先生も 今日は少し困っていたようだった。授業や交友関係では全く問題は 無いのだが、イラっとする点を挙げるとするなら、やはりこのこと だろうか。今日もあと少しで、日本でやっていたアウトレイジの物 真似をするところだった。 1限は昨日と同じく関係代名詞の勉強。関係代名詞も得意な範囲 だったので特に困らない。2、3度指名され、前に出て問題の答を 書いたのだがどれも正解だった。今週のテストはまだ楽かもしれな い。 関係代名詞を使ったゲームというのもかなり難しく、今回はいつ もの様なゲームは行われない。しかし授業はこれまで通り楽しいも のであった。 184 2限はテストということで少し早めに教室へ。昨晩、そして今朝 方読解問題を数問解いてきたので文章には慣れている。まずはさっ と速読、その後問題を確認して解き始める。今回は2つの読解問題 と10問の単語問題で構成されており、前半の文章はさほど難しく なかったのだが、もう片方の問題が少し厄介だった。﹁え、これで 合ってるのか?﹂と何度か考えたりもした。単語は特に難しくなか った。 そして3限。今日は﹁l﹂と﹁r﹂の発音という、おそらく日本 でも授業で習ったことのある方が多いであろう内容だった。そのた め復習みたいな感じで楽に授業を受けることが出来たのだが、やは り聞き取りとなると難しい。かなり音が似ているからだ。 最後のプレゼンについては何と明日発表されるという。早いなぁ と思ったが、今日はもう3月4日。この学期の終わりがすぐそこま で近づいているのだ。 その後は前回行った授業の復習を行い、いつもの通りBさんとコ ンビを組んで練習したりした。この頃Bさんが筆者のことを﹁Bo Lord﹂と呼んで執事みた ss﹂と呼んでくださるのだが、筆者はそんな肝の据わった人間で はない。なのでこちらは逆に﹁My いなお辞儀をして、互いにげらげら笑ってました。こちらとしては 親戚の伯父さんに遊んでもらっている感じです。 こんな感じで今日も楽しかった。雨、空かない教室などイラっと することもあったが、結局最後はクラスメイト達、そして先生方と の交流が相殺、或いは倍返ししてくれる。明日もまた楽しい1日に なりますように⋮⋮! 185 ○66日目 やったー、今日は朝から晴れだ∼!! と思っていたのだが、出 かける直前、ご主人が﹁今日は雨が降るらしいから気をつけといた 方が良いよ﹂と仰っていた。そして、それが午後現実のものとなっ た。午前中の天気が嘘のように、午後は土砂降りであった。傘を持 って来ていたためダメージは少なかったが。ご主人のおかげである。 さて、1限ではライティングの勉強をした。先週から勉強中の、 人・物・場所を描写する文章だ。今回もまた絵を描く機会があった のだが、今回の出来はイマイチだった。一昨日練習を始めたばかり の身。そう早く結果は出ないか。 描くのに時間がかかって提出が遅れたため、発表は免れるかな、 と思っていたのだが、後々先生とクラスメイトのW君に気付かれ、 未完成の絵が発表されてしまった。なかなか恥ずかしい出来事では あったが、先生やクラスメイトが覚えていてくれたことは本当に嬉 しかった。 休憩時間はイケメンのS君と一緒に時間を潰した。絵の話から入 り、その後互いの国やホストファミリーの話になった。普段以上に 色々話が出来たのがめっちゃ嬉しかったです。 2限はまずテストの返却から。何となくそんな気はしていたが、 筆者の答案には2つのミスがあった。1つはわからなかったヤツだ が、もう片方はただの凡ミスだった。こういうミスを早く無くした いものである。 その後は短めのビデオを観て、それに関する文章を書く、という 授業を行った。後々大学編入を志す筆者達。ノート・テイキングの 技術はしっかり身につけなければならない。 186 そして3限では、最後のプレゼンのテーマが発表された。内容は ﹁自身が尊敬する人物﹂というもの。実はこのお題、筆者が以前か ら予想していたものであった。そのため当たった際は心の中で大喜 びであった。準備期間は2週間。その間に全ての用意を済ませる必 要がある。 load⋮ 勿論この時間の前にも、サウジアラビア出身のクラスメイト達と はしゃいでました。Bさんとは﹁Boss!﹂﹁My ⋮﹂のいつもの件を、そして他の友人達とはお酒に関する話をした。 因みに筆者、アルコールには非常に弱いです。 雨は帰りになっても止むことはなく、傘をさして帰宅した。ご主 人様々である。 終盤になってから更に楽しさが増した今回のクオーター。ますま す今のクラスメイト達と離れたくなくなって来た。このクオーター が終わる頃、筆者はどうなってしまうのだろうか⋮⋮。 187 ○67日目 今日も朝から雲行きが怪しかったのだが、結局雨は降らなかった。 いつも通り傘も持って行ったのだが、使うことは無かった。 1限のクラスは相変わらず空くのが遅かった。付近では同じクラ スの女子が待っており、今日の宿題等の話をした。クラスが空くま での時間が長いことは彼女も不満に思っているらしい。今日は風が 強かった。こう寒い日には、出来るだけ早く教室を開けてもらいた いものである。 さてさて、授業はいつも通り楽しかった。明日は関係代名詞の授 業があるのだが、多分それは大丈夫だろう。凡ミスさえしなければ。 今日も凡ミスをやらかしてしまった。 明日はまたパソコンを使った授業を行うらしい。先週行ったテス トの文章を書き直すのだと思う。ちなみに今日も文章を書く宿題が 出た。筆者はとある友人について書いていたのだが、考えているう ちに色々なことを思い出し、1人でクスクス笑っていた。⋮⋮あ、 勿論帰宅後ですよ。 いつもの通りカフェテリアにも行ったのだが、今日は初めての店 員さんが2人いて、言っては難だが作業が上手く出来ていなかった。 結構早い時間に来てバニララテ、しかも小さめのヤツをオーダーし たのだが、ラテが作られたのは20分後のことであった。危うく授 業に遅れるところであった。しかし、逆にムッとした態度をとられ てしまい、傘の持ち方が侍のように変化してしまった。⋮⋮といっ ても、変わるのはいつもポーズだけなのだが。 何とか2限に間に合い、授業にはきちんと参加出来た。 今日は昨日の宿題の確認を行った。思ったより間違いが多い。や 188 はり筆者もまだまだのようだ。 因みに今日は、来週のプレゼンについて先生に希望日を伝える最 終日であった。筆者は一番乗りに希望日を伝えておいたため全く焦 らなかった。しかし一番乗りということで、筆者が発表を行うのは 希望日の1番最初。もっと遅めに伝えれば良かった⋮⋮。 現在発表に向けて絵の練習中。某サイトでちまちま投稿してるの で、よろしければそちらも⋮⋮。 3限はまずリスニングテストから。今回は難しかった。何かめっ ちゃ難しかった。昨晩夜更かししていたことも理由の1つだろうが、 兎に角﹁これだ﹂と確定して答えに⃝をつけることが出来なかった のだ。痛恨の極みだ。多分結果は散々だろう。 発音の練習はいつも通りBさんと。今日は普段以上に盛り上がり ました。やっぱりサウジアラビア出身の方々は笑いのセンスに長け てます。ジョークが本当に面白い。しかも滅茶苦茶フレンドリー。 学校生活が更に楽しくなりました。 やっぱりクラスメイト達に会える日は楽しい。明後日から休みと いうのが本当に辛い。 因みに明後日はアクティビティがあったのだが、日曜に新しい留 学生を迎えに行くことも考慮して参加しないことにした。多分また インタビューの宿題が出るだろうし、週末の勉強時間も削ることに なってしまうからだ。己の願いを叶えるため、勉強も頑張ろうと決 めたわけでございます。 現在考えていることがもう1つ。⋮⋮そろそろ、髪を切りに行こ うかしら、インタビューがてら。 189 ○68日目 週末はいつも憂鬱な気分になる。⋮⋮と、小説みたく格好つけて みましたが無謀なことなのでこの辺でストップします。しかし、週 末になるとぼーっとしてしまうのは事実です。 さて、本日はまずパソコンの部屋に行った。が、着いた時にはま だ誰も来ておらず、不安になって元のいつもの教室へ向かった。す ると、そこにはクラスメイトのWさんが。彼女はまず最初にいつも の教室に行き、その後コンピューター室に行くという風に聞いてい たらしく、教室の前で待っていたそうだ。しかし筆者が聞いた情報 はその逆だったため、とりあえずコンピューター室をチェックしに 行きましょうという話になった。 で、戻ってみると、そこにはS君とJさんの姿が。良かった、こ こで合っていたらしい。入室してログイン、ぼーっと待っていると 先生も部屋にやって来た。 1限ではまず宿題になっていた文章を先生に提出、その後それら がランダムに生徒達に配られ、貰った文章をチェックすることにな った。筆者が受け取った文は韓国出身のE君の文。しっかり詳細に 書かれていたのだが、筆者がスポーツの知識に疎いため、簡単に想 像することが出来なかった。E君、本当に申し訳ない。因みにE君 は日本の俳優・女優、日本映画︵特にクローズ・ZERO︶が好き editingと呼ん な青年です。知的な印象があります。韓国語の他に中国語も話せる 青年です。 さてさて、チェック︵授業ではpeer でいる︶が終わったら、次は先週の文章の直しに。手応えは全く無 かったのだが思ったより高評価で、マイナスな点が1カ所のみだっ た。その他のポイント、タイトルや文の始まり・終わり︵それぞれ 190 Topic Sentence、Concluding ence︶等では高い評価を戴いた。 Sent 文章の再構成のときには、先生が各生徒に向けてコメントを書い てくださる。それを読むとあら不思議、それまで靄がかかっていた ことが立ち所に晴れ、どう直せば良いかすぐにわかってしまうのだ。 先生のコメントを元に文を書き直し、時間内に提出することが出来 た。 一連の作業が終わった後は、そうです、文法のテストです。しか し今日は量が少なく、問題もまぁまぁ簡単だった。見直しの際に凡 ミスを発見、すぐに訂正した。こういうことがよくあるんです、筆 者の場合。 金曜はカフェテリアが閉まっているのでブックストアでアイスを 購入、それで飢えを満たした。といってもそこまで空腹だったわけ ではない。小腹が空いていただけである。で、その後は友人宅に電 話をかけたのだが留守で、仕方なくエアギターをやっていた。 2限はまずペアを組んで昨日の宿題のチェックを行った。台湾出 身のW君が筆者に声をかけてくれたのですぐに相手が出来た。 序盤はちゃんと宿題のチェックを行ったのだが、後半は日本の某 人気アニメについて2人で語り明かしていた。ちょうど筆者の現住 所が埼玉県であるため話は更に盛り上がった。W君もそのアニメを 幼い頃に観ていたそうだ。ただそれよりも、こうして日本の話題を 取り上げて話してくれる友人の優しさにこちらは感動しておりまし た。 その後は別の宿題のチェックを行った。自分達で問題を作るコー ナーがあったのだが、筆者の作った問題は先生に評価して頂いた。 自作問題で高評価を得たのは今回が初かもしれない。いつも問題作 りに手こずっていたもので⋮⋮。 191 そして3限ではまた﹁l﹂と﹁r﹂の発音をペアを組んで練習し た。相手は勿論Bさんです。 今回は色々なプリントを手渡された。いよいよ最終回が迫ってい るということで、最後のインタビュー用紙、最後のレコーディング のテーマが渡された。インタビューの内容は﹁環境﹂という、最後 に相応しい⋮⋮ 出来ればもっと簡単なのが良かった⋮⋮テーマであった。またレコ ーディングのテーマは﹁うさぎとかめ﹂。長い。今まで以上に長い。 これは凄まじい練習が必要だ。 授業終了後はBさんと軽く話をして教室を出た。 今日は何となく落ち着かない日だった。なので帰りは久々にエア ボーカル、そしてエアギターをやりながら下校した。この後Jさん 達に声をかけられたので、もしかしたらバレたかもしれない。周り に誰も居なかったので油断していた。 やはりこうして書いていると、クラスメイト達が如何に楽しく、 如何に優しい人達であるかを改めて感じることが出来ますね。今日 もサウジアラビア出身のMさん︵兄貴と呼んでいる人です︶が﹁お はよう﹂と爽やかに、日本語で挨拶してくれました。この頃兄貴は 会う度にこの爽やかな挨拶をしてくれます。筆者もそれに対して日 本語で挨拶をする、というのが一連の流れになっております。 後2週間で終わってしまうというのが、本当に空しい。まぁ別に 遠い所に行ってしまうわけではないし、多分次のレベルに上がって もほぼ同じメンバーで授業が受けられると思うのだが。 ここで重大な告知が1つ。来週から、時間が1時間ズレます。日 Service Ti 記の更新ではなく、こちらの時間が1時間ズレるのです。サマータ イムみたいな物です。﹁Daylight me﹂と呼ばれているそうです。来週、3月9日から、多分秋か冬 192 辺りまで、時間が1時間進みます。それで筆者の生活はどう変わる のだろうか⋮⋮。そして3月9日と言えば、そうです、新しい留学 生がやって来る日です! 筆者は近辺の案内を任されておりますが、 果たしてしっかり伝えることが出来るのだろうか⋮⋮。 はぁ、髪切りたい。といったところで、本日はお開きとさせて頂 きやす。 193 ○69日目 さて、散髪に行って参りました。 予約無しでもOKな店だったので助かりました。カットの腕前は ⋮⋮筆者には善し悪しは判断出来ませんが、今後も通うことになる でしょう。 今日はインタビューの日。ラストということでテーマも大きく、 環境にまつわるものだった。更に質問の数も普段より多く、答えて くれそうな人を見つけるのにかなり手こずった。そんなわけで、せ っかく2時間に減らすことが出来たインタビュー時間は再び4時間 に戻ってしまった。 髪を切った後、奇妙なことが起きた。 自分が何故外出したのか、何のために歩いているのか、そして今 何処を歩いているのかわからなくなってしまったのだ。約1時間後 全ての記憶を取り戻したため特に支障は無かったが、イメージチェ ンジが筆者の脳に影響を及ぼしたとでも言うのだろうか。イメチェ ンしたことによって、身体に適応するために脳がしばしフリーズ⋮ ⋮そんなSFみたいな話だったら面白そうですけどね。 何よりも面倒だったのは、今日も土砂降りだったということだ。 勢いは次第に強くなってゆく。車が横を通る度に飛沫が筆者の方に 飛んでくる。アメリカの飛沫は規模がデカい。帰り際、傘をさして 歩いていたのだが、車が横を通った直後に頭上で﹁バラバラバラバ ラっ﹂と、トトロの名シーンの様な現象が巻き起こった。また別の 地点では、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのジュラシック・パ ークの如く水が綺麗な弧を描いて飛び散ることもあった。彼等はい ったいどれくらいの速度で車を走らせているのだろう。 194 結局いつものNorth gate Mall に戻り、入り口 から出口まで行ったり来たりして人を探していた。人を見つけて、 声をかけようとするとちょうどそこへ彼︵或いは彼女︶の家族、友 人が合流、そのまま外へ出て行ってしまうということも多々あった し、声をかけて﹁今お忙しいですか?﹂と聞くと﹁ああ﹂という答 えが返ってくることもあった。ただし相手も優しい態度で話してく れるので嫌な気持ちにはならなかった。 腹が減ってフードコートに行き、チキンライスを頼んだ筈が白米 だけが届いたり、兎に角今日は色々と面白い日であった。 歩き続けて、気づけば時刻は午後5時。ぼちぼち見つけなければ。 ふらついた足取りで行ったり来たりを繰り返していると、そこへ一 緒に買い物に行った友人のS君が! 髪を切っていても、S君は筆 者のことを認識してくれたらしい。疲労がたまっていた筆者にとっ てこれはかなり嬉しかった。嬉しいことがあると疲れが和らぎます ね。 その後も2、3人クラスメイトの姿を確認した。これはもしや、 神様仏様の一種の応援なのかもしれない。しかし、時刻も6時近く になってきたため、止むなく筆者はモールから去った。 これからどうしよう。こう土砂降りでは外出している人も少ない だろう。しかももう夕方だ。仮に外出している人がいたとしてもも う帰る頃だろう。 明日は空港に行く。そこで相手を捜すか。そんなことを考えてい ると、あるものが視界に飛び込んで来た。いつものセブンイレブン だ。その目の前に何人か人が立っているのが見える。 これに賭けるしか無い。意を決してセブンイレブンに向かい、入 り口付近に立っている男性に話しかけた。フードから覗く顔はかな り格好良かった。 ﹁すいません、今お忙しいですか?﹂ 195 と聞くと、 ﹁いや、大丈夫だよ﹂ という答えが。やった、漸く1人見つけた! ﹁自分はカレッジの生徒で、宿題で誰かと話をしなければならない のですが、今幾つか質問をしても宜しいですか?﹂ ﹁ああ、いいよ﹂ ﹁マジっすか! ありがとうございます! あなたが今日最初の人 です!﹂ こんな感じで会話が始まった。普段セブンイレブンの前に立って いる人達は大体が強面の方々なので少々緊張していたが、このJさ んは穏やかで優しい男性だった。 4つの質問を全て終えると、Jさんが逆に質問してきた。 ﹁何人ぐらい声をかけたの?﹂ ﹁大体⋮⋮10人くらいですかね﹂ 声をかけた人、或いはかけようとして直前で失敗した人、全て総 括するとだいたいこのぐらいだった。 ﹁やった、じゃあ俺は1番だね﹂ ﹁あ、そうですね! 今日4時間かかったんで、本当に助かりまし た! ありがとうございます!﹂ ﹁こちらこそ。じゃあ頑張って﹂ と、初対面の、それも異国から来た学生を励ましてくださるとは。 今回も白星なのはこのためでございます。人々の暖かさを改めて実 感した日であった。 今日は心優しい人達に会い、クラスメイト達とも遭遇し、本当に 精神的に安らぎを得られた日でございました。 明日はいよいよ新たな留学生がやってくる。どんな生徒なのか⋮ ⋮お楽しみに。 196 ○70日目 いよいよやってきました、このときが。 今日はしっかり朝早く起きることが出来た。午前5時に。 遅れるわけにはいかない、失敗するわけにはいかない。遅れてし まっては、相手を裏切ることになる。 今日は午前7時あたりに奥様と外出した。向かう先はタコマ国際 空港︵名前間違ってたらすいません︶、筆者がシアトルに降り立っ たときの場所だ。 3月9日、日曜日。元は筆者と同じ日にちに来る予定だった留学 生・Y君がやって来る。アメリカンネームのイニシャルを使うと後 々ややこしくなるので、中国名のイニシャルから。 空港に到着、我々はバゲージクレームの辺りで彼の名前が書かれ たボードを持って待機していた。Y君は我々の顔を知っているが、 こちらは彼の顔を知らない。何度か連絡はとっていたが写真を見せ てもらうのを忘れていた。 椅子に座って待っていると、遠くの方から筆者と奥様の名を呼ぶ 声が。見るとそこに、ギターを持った爽やかな青年の姿が。間違い ない、彼がY君だ。ギターを引くのが趣味だということはメールで 聞いて知っている。 なるほど、優しそうな青年だ。かなり安心した。しかし本当に爽 やかだ。これでまたイケメンが1人シアトルに降り立ったわけだ。 これだけイケメンが多いこの状況。果たして筆者はどうなるのか⋮ ⋮。 家に着いた後はいつも通り買い物へ。今日はY君も一緒だ。 初日を思い出す。筆者も初日に一緒に買い物に行って、おやつや ジュースを購入した。 197 買い物終了後は筆者もY君に色々なことを伝えた。と言っても洗 濯の仕方とカレッジの様子くらいだが。 買い物の後は互いにカップラーメンを食べ、その後は2人で散歩 に出かけた。行き先はカレッジ。筆者は初日、カレッジへ行く道を 忘れてスターバックスに駆け込んだという苦い経験がある。直に歩 いて向かえば、Y君が筆者と同じように迷うことも無い。 歩いている最中も話をした。カレッジの授業の様子や、ホームス テイ先の家族の様子、それからこの近辺の話等。話をしていてわか ったが、彼と筆者は同じ年に生まれた者同士だったようだ。年齢は 彼の方が1つ上だが、ほぼ同級生である。 カレッジ到着後は中の施設も色々と案内した。日曜なので生徒が gate Mallに行こうかと思っ あまりおらず、すぐに重要な場所を全て案内することが出来た。こ の後はいつものNorth ていたのだが、2人とも疲れてしまい、そのまま家に戻った。 この後筆者は数時間の眠りについた。まだ火曜までに完成させな ければならない絵を描き終えていないにも関わらず。気がつくと時 刻は午後8時。奥様の﹁Dinner!﹂の声で目を覚ました。ち なみに、このことについて書くのはこれが初めてだが、毎晩ディナ ーの時にはご主人か奥様が大声で﹁Dinner!﹂と呼んで家の 中の全員に伝える。 今日の夕食は、名前は知らないが美味い鶏肉だった。チーズで味 付けされているのが更に良い。 普段は自身の部屋で食事を済ませるもう1人の留学生・Eさんも 今日はリビングで食事をとる。珍しく家族全員が同じ場所で食事を Collegeに通うことに S とった瞬間だった。格好良い感じの言い方をすれば、ここからまた、 新たな時代が始まる。そんな気がした。 Community Y君を迎えて更に盛り上がった我が家。彼も後にNorth eattle 198 なる。 明日は筆者は平常通り授業。⋮⋮あ、早く絵を描き上げなければ。 199 ○71日目 やっと月曜日。 登校時は土砂降りだったのだがカレッジについてみると嘘のよう に晴れてしまった。傘を持って来た意味が⋮⋮。 散髪後初の登校。いつものごとく教室が空いていなかったので待 っていると、そこへ先生登場。早速髪の話題に入った。 先生と話をしながら歩いているとそこへ別のクラスメイト達も到 着。ここで驚いたのは、彼女等の内1人も週末に散髪をしていたと いうことだ。何たる偶然。しかも女子と被るとは。男子校で6年過 ごしてきた筆者はここでまた恥ずかしくなるのであった。しかし彼 女の方はかなりスゴい。何と自分自身で散髪したのだと言う。それ でこの完成度⋮⋮素晴らしい。 1限は文法の授業から。今クオーター最後の単元は受動態。これ も得意なものの1つだ。 Time Serviceが始まった さて、話は逸れるが、こちらの時間は現在いつもより1時間進ん でいる。Daylight のだ。スマホやパソコンに内蔵されている時計は自動的に切り替わ るのだが、ソレ以外の時計は自分達で直さなければならない。殆ど の生徒が時計の針を進めてきたようだが、一部の生徒はこの制度に まだ慣れていないようだった。普段遅刻しない人達が遅刻してきた。 生活リズムはそう簡単には変わらない。徐々にならして行くしかな い。 2限では教科書に基づいたプレゼンが始まった。初日は韓国出身 のE君とスペイン出身のJさん。どちらもパワーポイントを使った プレゼンを行った。どちらもスライドが綺麗だったし、発表も噛ま 200 ずに出来ていた。評価は勿論高い。因みに今回のプレゼンは、生徒 達が評価を行う。当然先生も評価をつけるのだが、生徒達の声も取 り入れられるというわけだ。 明日は筆者の番。しかも1番始め。使うのはパワーポイントでは なく、絵。 たった今描き終えたばかりだ。自分としては全く上手くない。落 書きの域を出ない作品だ。今回の主旨はプレゼンだから、発表さえ 出来れば良いのだが、やはり、うーん⋮⋮。 3限はテストを行った。 直前にはBさんと一緒に最後の確認を。Bさんは今日も絶好調で、 かなり面白かったです。 テストは、リスニングはまぁまぁ自信があるのだが、単語の方が 少し不安。銀行、金融にまつわる単語で、ちょいとばかし覚え辛い。 これが最後のリスニングだと思うと怖くて怖くて⋮⋮。 こんな感じでまた1週間が始まった。1週間は終わるのが早い。 それがこれほど嫌だと思ったのは何年ぶりだろう、いや、そもそも そんなことが今までにあっただろうか。それぐらい、現在の学校生 活が楽しいです。 来週はいよいよ最終テストが行われる。こうウカウカしていられ ない。楽しさも重要だが、進級出来なければここに来た意味が無い。 201 ●72日目 さて、本日やってきました、発表を。 結果から申しますと、惨敗でした。練習量が足らずカミカミ。し かも緊張のし過ぎでつっかかる。久々に醜態を晒した日でありまし た。でも、やっぱりクラスメイト達と話したりするのは楽しかった です。 1限は文法の続きを。受動態は得意分野の1つであるためそれほ ど苦労しなかった。 因みに朝、というか昼、エアギターをやって疲れて横になってい たところを先生に目撃されてしまいました。怒られることは無く、 笑い話で終わりました。 先週行った文法のテストは、久々の100%。ここのところ90 %∼96、7%あたりしかとれなかったので、コレは嬉しかったで す。 問題の1つがこの2限。 筆者はトップバッターで、宿題の答え合わせをちょちょいと終わ らせた後、すぐに発表することに。しかし、クラスメイト達のジョ ーク等で心が若干和らぎました。 しかし、最初にも書いた通り結果は惨敗。パニックで、自分でも 何を話しているのかわからなくなってしまいました。 話は変わりますが、このあと韓国出身のE君とちょっと話をしま した。話をする度に思うのですが、彼はやはり知的なイメージがあ ります。テレビで言うと、﹁相棒﹂シーズン1、2辺りの右京さん みたいな感じ。﹁もしこれが推理小説の中の世界だったら、彼が鮮 やかに事件を解決するのだろうな﹂なんてことを最近よく思います。 ⋮⋮幡ヶ谷康介とは違った雰囲気です。幡ヶ谷のモデルは⋮⋮誰だ 202 ったっけなぁ。自分でないことは確か。 それはさて置き、いずれはそんな感じの小説も書いてみたいです ね∼。 3限もボロ負け。やっぱり練習は大事ですよ、皆さん。今日は久 々に噛みまくり、吃りまくり、目が泳ぎまくり、挙動不審の1分4 5秒でした。終わった後も震えが止まらない。これが最後の試験じ ゃなくて本当に良かった。まぁこれも成績に含まれるのだけれど。 面白かったのは、最後の最後までBさんの名が呼ばれず、先生も 忘れていて、最後はBさんが自分で手を上げて先生を呼んでいたと ころ。やはりこの人、何か大きな力を持っている⋮⋮! 本日もBさんと遊びましたが、やっぱり楽しかったです。前にも 書きましたが、親戚の伯父さんに遊んでもらっている感じ。⋮⋮こ の頃童心に帰っている気がするのだけれど、俺もう20歳なんだよ なぁ⋮⋮そろそろ大人に戻るべきなのか? そんな感じで、今日は久々に疲れた。 そう言えば最近、ホストファミリーのご主人と会話をする時間が 日に日に増えて行ってる気がする。コミュニケーションは自身の英 語力を上げる上でも重要になってくる。これは良い変化である。恥 ずかしがり屋も、少しずつ解消されているのかもしれない。 この家にホームステイしてもう2ヶ月ちょい経ったが、本当にこ こが実家の様な感覚になる。なるほど、多くの人達が﹁ホームステ イをすると、帰る時に悲しくなる﹂﹁帰りたくなくなる﹂と言って いたが、このことだったのか。あ、別に日本の両親が嫌いだという わけではない。今でも両親に感謝している。両親が許可してくれな かったら、今こうして色んな人達には会えていない。多分日本で、 恥ずかしがり屋のまま、暗∼い男になって生活しているだけだった だろう。 家は富豪ではない。筆者が留学することで両親にも負担がかかる。 203 それでも留学を認めてくれたのである。恥ずかしいので面と向かっ て言うことは出来ないが、両親には本当に感謝している。 あらすじでも書いたが、自分は別に日本の皆様に﹁留学するべき だ﹂﹁留学して世界を見るべきだ﹂と言うつもりは無い。何しろお 金がかかる。補償も⋮⋮多分無いだろうし。それに、筆者の場合は 素晴らしいクラスメイト達に会えたので幸せだが、他の学校では外 交問題の影響で虐められている生徒もいるという。だから別に、留 学を強いるつもりはまるで無い。しかし、自分は今回留学を決意し て良かったと思っております。 日本で、そしてシアトルで出会った人々全てに、感謝の気持ちを ば⋮⋮。 204 ○73日目 今日はまず、出かける前に絵の練習をした。描いたのは好きな怪 人。これを続けて、自分の怪人の絵もよりリアルに、格好良くなれ ば幸いである。 登校すると、ちょうど前に授業をやっていた生徒達が出てゆくと ころだった。これならすぐに入れる⋮⋮と思いきや、先生と思しき 男性が帰り支度をするのが意外と遅く、また待つ羽目に。﹁遅いな ぁ﹂と教室内を睨みつけるわけにもいかないので、あたかも友人の 登校を待っているかのように、チラチラっと中の様子を窺っていた。 するとそこへ更なるハプニングが。先程出て行った筈の生徒が戻 ってきて、教室の中にいた先生と話を始めた。この生徒、見た所年 齢は4、50代なのだが、この人物とあの先生が話をしているとき は大抵長くなる。ここに通い続けて学んだことだ。 筆者の他にもクラスメイトが何人か来ていたのだが、誰も中に入 ろうとしない。しかしそんな中、ただ1人颯爽と教室の中に入って ゆくクラスメイトが1人。サウジアラビア出身のA君、いや、Aさ んである。同い年かな、と思いきや実は2つ4つ上であることがこ こ最近明らかになった。 A君に続いて我々も中へ。すると話をしていた2人も教室から去 って行った。 その後はいつも通りだ。今日もまず宿題のチェックから。間違い は無いだろうと思っていたが、2、3カ所ミスが。来週はいよいよ 最終試験。こういうミスは早いうちに直さなければ。 更にその後、我々は4つのグループに分けられた。何か、絵を描 いて、それを他のクラスメイト達に見せて、その情景が何を表して いるのか、今週学んだ文法を使って答えるっていうゲームなんです 205 って。 今回組んだのは台湾出身のW君、中国出身のR君︵クールではな い方のR君です︶、そしてサウジアラビア出身の兄貴分・Mさんの 3人。絵を描く担当は自然に筆者になりました。いや、もう本当に、 クラスメイト達に感謝感謝です。 10分で絵を描くことなど果たして出来るのかと不安だったのだ が、描いてみると案外すぐに出来た。W君のアイデアから、タバコ を吸っている男性を描いた。筆者はタバコを吸ったことが無いので 苦戦したが、喫煙者の2人が丁寧に教えてくれたので何とか完成し た。 休憩後は自分自身に関する文章を書く時間に。今回は6つのテー マが在り、筆者はその中から﹁最も怖かった夢﹂を選択。実は筆者、 幼い頃から去年の終わりに至るまで連続した夢を見ていた。アイデ アは殆ど決まっているので、いずれ書き起こしてみたいです。ソレ に関する夢を書いて退室した。 2限は発表最終日。自分の発表が終わっているためかそこそこ安 心して授業に臨めた。 が、今回はちょっとしたトラブルがあった。殆どの生徒がパワー ポイントを使用したのだが、その中の数人が発表する際、PCに不 具合が起きてしまったのだ。幸いそれはすぐに解消され、ほぼ全員、 無事にプレゼンを終えることが出来た。トラブル、またスケジュー ルのズレ等があったため、昨日の宿題については明日チェックを行 うことになった。 そして3限。 いやぁ、今回はマズかった。リスニングのテスト、聞き取りの部 分はほぼ完璧だったのだが、まさかの語彙の問題で大幅に点数を削 られ、微妙な点数をとってしまった。この、リスニングではなく語 彙の問題で点を逃したというのがかなり悔しい。先週忙しかったと 206 いうのは理由にはならない。最終試験ではちゃんと点が取れるよう にしなければ。 しかし昨日のプレゼンについては意外にも高評価で、こちらもビ ックリしている。 この後は各自録音、そして来週のプレゼンの練習に入った。相手 は勿論Bさん。練習前、Bさんとちょっとしたトークをした。 ﹁車持ってないの?﹂ ﹁あ、そうっすね∼﹂ ﹁将来買わないの?﹂ ﹁そのつもりです﹂ ﹁何でよ? 運転したら意外と楽しいよ?﹂ ﹁いや、多分俺の運転だけで映画作れますよ﹂ と、こんな感じの会話である。最後のジョークはかなりウケた。 Bさんにウケてもらえると何だか自信が湧いてくる。 お喋りだけをするわけにはいかないので、ちゃんと練習もやりま した。まだまだ噛みまくり、まだまだ改善すべき箇所が沢山ありま す。 今日も楽しい1日でございました。でも明日が木曜で、明後日が 金曜日で、来週は最後の週で⋮⋮。何だろうか、1つの学期が終わ るというのにあまり嬉しくない。 207 ○74日目 今日も晴れ。晴れが続くとやはり気分が良いですね。⋮⋮夏にな れば、そんな考えもクルリと変わるのだろうが。 今日は久々にヒルクライムの曲を聴きながら登校。ロックでも気 分は高められるが、エアギター、エアボーカルの際に身体を動かし まくるため疲れるのが早くなってしまうのだ。それならしなければ 良いのだが、これで恥ずかしがり屋な性格を抑制しているためそれ が難しいのだ。 1限はまず文章の復習から。このクオーターで、我々は3種類の 文章を学んだ。今回はその中の1つ、﹁descriptive paragraph﹂の復習。5つの班に別れ、それぞれで話し合 いをしたり、1つの文章を読んでその中から形容詞や名詞︵人・物・ 風景の描写に描かせない要素である︶を探し出したりした。 復習が終わると後半はテスト。文法の小テストはこれがラストだ。 最後が受動態のテストで良かった。量もそれほど多くなく、10分 15分で終了した。 この後は楽しみにしていた休憩時間。マンゴー味のアイスを食べ るのが最近の日課である。ブックストアには他にも数種類のアイス バーが販売されているが、その中でもこのマンゴー味がベスト。ス イカ味も美味しかったが色が真っ赤でベタつくためあまり好きでは ない。ミックスされた物もあった。確かに美味いが、何か違う。 2限では宿題のチェックが行われた。その宿題というのは、配ら れた文章に関する問題を10問作ってクラスメイトに解いてもらう というもの。文章は2種類。それらがランダムに配られる。 208 この時間では、最近W君が度々筆者を指名してくれる。ありがた や、ありがたや。互いに問題を交換して解き合った。結果はどちら も3問ミス。これもまた、読解問題を解く上での糧となる。 ソレが終わると今度は単語の復習。1枚のプリントを渡されてそ れを解いた。プリントの下には自分自身で文章を作るコーナーが用 意されていたのだが、先生から良い評価を戴いた。⋮⋮あ、思い出 した。宿題やらなくちゃ。 3限の直前、いつものように廊下を疾走。その際、1限の先生と ばったり出くわした。一瞬焦ったが、これも貧血、そして目眩を治 すために重要なこと。止めるわけにはいかない。明日は雨なので走 らないと思われる。 で、3限は音読とプレゼンの練習だった。 この授業ではいつものようにBさんと組んだ。互いのプレゼンの 案︵outline︶を見せ合い、互いに案を出し合ったりしてい た。筆者はこの時間中、プレゼンのテーマを変更しました。 特に何か大きなイベントがあったわけではないが、この、いつも 通りの平和な時間が1番重要なわけです。そしてこの雰囲気がいつ までも続くというのもまた、素晴らしいことでございます。 次のクオーターも、クラスメイト達と爆笑したり、楽しいことを したいものである。 209 ○75日目 本日は朝から土砂降り。雨の音で目を覚ます程だった。 しかし午後になると綺麗に晴れ渡り、出発する頃にはまたいつも の様な陽気が戻ってきた。 さてさて、1限は文章のレビューを中心に行われた。が、その前 にまず昨日のテストのチェックから始まった。今回の平均点は今ま でよりも低かったのだ。来週には最終試験が行われる。ソレの対策 にもなるため、今回こうしてチェックが行われたのだ。 因みに筆者のテストは95%。最後の最後でやらかすのではない かと不安に思っていたが、何とかなりました。 文章のレビューはチームに別れて行われた。筆者のチームは自分 意外の2人が女子という、男子校出身者にとってそこそこ危険な組 み合わせだった。しかしここの女子は全員優しい方なので、迫害さ れるのではないか、という不安は全くなかった。 それが終わった後は各自文章を書く練習を行った。火曜のテスト に備えてのことだ。 2限は読解問題を3つ程解いた。こちらも最終試験があるため、 少しでも読解問題に慣れておかなくてはならない。本番はサカジャ ウィアの本ではなく全く新しい文章から出題されるとのことなので 尚更速読力を鍛えておく必要がある。 3限も今週は全て練習に時間が使われた。 今日はBさんとスペイン出身のJさんと一緒に練習をした。毎日 音読していたため段々慣れてきたらしく、今回はあまり噛むことが なかった。 BさんとJさんの話を聞きながら時間を潰し、本日は早めに解散 210 となった。そう言えば、Jさんと長く会話したりしたのはこれが初 めてかも知れない。どちらも筆者より年上なので、何だか親戚の伯 父さんとお姉さんと話をしているようだった。 この後、心が温まるような出来事が起こった。 帰り支度をしているとBさんが筆者を呼び止めた。 ﹁はい?﹂ ﹁何で俺達の会話に加わらなかったんだい? 遠慮せずに加わって 良いんだよ?﹂ 何とBさん、筆者のことを気にかけていてくださったのだ。また 涙腺に潤いが戻り始める。ただ面白いだけではなく、実はこうして しっかり周りを観察し、更に相手を気遣ってくれる。まだBさんの お子さんは生まれていないらしいが、この方はきっと素晴らしいお 父さんになれる。 筆者の恥ずかしがり屋を治そうとしてくださったのか、Bさんが 帰りがけに﹁歌って﹂とリクエストしてきた。 こちらも普段からエアボーカルだけをやっていたので偶には良い か、と思って歌ってみたが、コレがもう悲惨で悲惨で。日本では軽 々と歌えていた曲も、緊張のし過ぎで上手く歌えない状況。Bさん はそれでも﹁良かった﹂と評価してくださったが、自分としてはま だまだだ。この恥ずかしがり屋な性格、1日でも早く治さなければ ならない。 今日の更新は少し早いが、最後にこのような暖かい出来事があっ たためこうして書き起こした。明日・明後日と休みで、月曜は1、 2限がテスト直前の復習、3限はプレゼンが始まる。 来週が終わると2週間もクラスメイト達に会えない。新しい生徒 も入ってくるだろうから全く同じというわけにはいかないが、出来 れば全員ほぼ同じメンバーのまま進級して、同じメンバーのまま次 の学期に臨みたいものである。 211 ●76日目 いやぁ、土日って暇ですね∼。 特に悪いことは何も起きていないのですが︵強いて言うなら、3 月9日から続いているWi−Fiの不具合。しかし全く?がらない わけではない︶、何と言うか、停滞と言いますか、そんな感じです。 来週はいよいよ最終試験ということで、今日は宿題をやったり、 自分なりに単語を勉強してみたり、読解問題を解いたりしてみた。 ライティングもそこそこ心配である。今日明日に1つ2つ文を書い てみようか。 さてさて、今日は本当に書くことが無い。外出もしていないし、 来週で今クオーターが終わるんだなぁというので気分が上がらない し、そういった意味では黒星である。ただ、現在ホームステイして いる家も楽しいし、ディナーも美味いし、その辺は白星、大金星と 言った感じだ。 書くことがもう無いので、とりあえず最終試験の話を。 先週までの約9週間に渡って学んで来たこと全てが試験範囲。と いっても量はさほど多くはないらしい。これまで学んだものの中か らちょっとずつ摘んでテストにしてみました、といった具合のもの である。文法と記述、読解と語彙、そしてスピーキングとリスニン グ。スピーキングのテストだけは始まるのが若干早い。場合によっ ては3日かかる可能性があるからだ。月・火・水のどれか。筆者は 火曜にやろうと思っている。月曜は占いでは最悪の12位だったか らだ。逆に火曜は最高の1位。こりゃあもう、火曜にかけるしかな いだろう。そんなわけでここを選んだ。 ただ火曜は他の2つのテストが始まる日でもある。そのため初日 212 を選ぶクラスメイトもいたが、筆者はそれでもコンディションの方 に重きを置いているので火曜日にします。 因みに発表のテーマは﹁注目している人物﹂で、筆者は平山夢明 さんについて発表することにした。実のところ、誰か1人に絞るの はかなり難しかった。京極夏彦さんも尊敬しているし、作家以外の 方々ならヴィジュアル系バンドや友人もいる。家族は駄目だと書い てあったので、その選択肢は省いた。⋮⋮で、今回のルールが尊敬 する点を3つ∼5つあげろ、ということだったので、3つのポイン トを考えられ、尚かつ英語で説明出来る人物を考えた結果、平山夢 明さんに辿り着いたというわけだ。 新しいヤツを早く読みたい⋮⋮。 ⋮⋮さて、ライティングはどうなるんでしょうね∼。お題に寄り 切りですかね。 3種類の文のうち、描写するヤツ以外は比較的得意だということ に気づいたので、そのどちらかで勝負するつもりでございます。 読解と語彙は多分普段やってるテストとそう変わらない。今まで 通り読解問題に慣れ、単語もしっかり復習する必要がある。 ⋮⋮よし、これで1000字いった。 では今日はこの辺で。明日は何を書けば良いのだろう⋮⋮。早く この停滞期から解放されたい⋮⋮! 213 ○77日目 週末は夜更かし、そして昼頃起床という、何とも不安定な生活を しております。今日も目覚めると昼の12時半。これでよく学校に 遅刻しないな、と自分でも驚いている。 昨晩はプレゼンテーションの練習をしていた。初めの方はカミカ ミで、自分でもどういう発表にしたいかという具体的な像が出来て いなかったため失敗の連続だったが、後半になるとその像も具体化 され、何とかまともな形になって来た。 練習が終わったのが夜中の2時、そして1時間程エアボーカルを やって、3時頃就寝した。エアボーカルをやらなければもう少し早 く起きられたのかもしれない。また、今日これほど身体が疲れるこ とも無かったかもしれない。 起床後はパソコンで読解問題を解き、﹁カードの情報出てないか なぁ﹂と、自分の好きなカードゲームの情報を探しまくり、その他 色々な情報を漁ったりして時間を潰した。 さて、本日は日曜日。ということで今回も奥様と買い物に行った。 いつもと違ったのは、今回はホームステイしている生徒3人とも買 い物に参加したということだ。いつも以上に賑やかな買い物になり、 Mall 自分としてはかなり楽しかった。が、疲労等でぼーっとしてしまい、 多分使い物にはならなかった。 今回向かった店は3つ。1つはNorthGate の隣にある家具店っぽい店。そこで風呂場用の新しいカーテンを購 入した。確かに今までのカーテンは所々ボロボロになっていた。 その次は以前も行ったことがある大型のスーパー。SAMと書い てあった気がする。そこで1週間分の食品を購入、それが終わると 214 今度は奥様の職場に向かった。奥様曰くそこで今晩のディナーのレ シピを入手するのだそうだ。 奥様が通っている学校の駐車場には、奥様専用のスペースがあっ た。改めて、今自分がスゴい家にホームステイしているんだなぁと 感じた。 レシピを入手するといよいよ3件目へ。そこは今まで行ったこと one︶とあまり変わらないが、こちらの方が若 の無い、知らない店だった。置いてある商品もいつも行くスーパー ︵確かsafe 干多い。いつもカレッジで買っている紅茶の別の味を発見したのだ が、今回は買わなかった。 日曜は買い物に行けるため結構楽しい。ただマイナスな点があっ たとすれば、それは筆者の疲れだろう。エアギターを全力でやった 結果、身体の節々が痛くなってしまったのだ。おまけに頭も振りま くったおかげでクラクラだ。 今後は少し、エアギター等のメニューを変えた方が良いのかもし れない。 215 ○78日目 この頃走りまくっているせいか、身体が疲れております。 今日も昼頃出発。昨日一昨日と雨が降っていたので不安だったの だが、今朝はまた綺麗に晴れていた。 出かけるときは傘は持って行かなかったのだが、学校に向かう途 中小雨が⋮⋮。まだ家からあまり離れていない場所にいたため、慌 てて引き返して傘を入手、改めて学校に向かった。シアトルでは雨 が普通。油断した筆者が馬鹿だった。 ところがそれ以降は全く雨が降らず、結局傘はエアギター、そし てエアボーカルのときしか使わなかった。何たることか。 1限と2限は今日が最後の授業。どちらも今まで習ったことの復 習だ。 1限は文法の復習。ほぼ完璧だろうと思われたが、筆者は7問ミ ス。しかも殆どがうっかりミス。こういうことをよくやらかすのが 筆者です。 更に衝撃の事実がもう1つ。最終試験はものの3、4枚のテスト だろうと踏んでいたのだが、実はなんと7ページもある、そこそこ 多めのテストであることが判明したのだ。まぁラストだもんな、と 何となく納得した。 この後はいつも通りゲームが行われた。質問をして、その後別の 班に別れて聞いたことを発表すると言うもの。質問内容は全てこれ まで習って来た文法で構成されているため、ゲームをやりながら復 習が出来るというわけだ。 これで終わりかな、と思いきや、この後普段週末に書いている記 事を今日書くことに。あ、自分に関する文章とかを書くヤツです。 最終回ということでテーマも特殊。筆者が最後に選んだのは、先 216 生に対する手紙。とりあえず、今までありがとうございました、と か、自分は恥ずかしがり屋なので、あまり積極的には授業に参加出 来てなかったと思います、すいません、とか、まぁ色々書いた。書 いた後に恥ずかしくなって来た。 2限はピンからキリまでゲーム。これまで習った単語に関するも ので、2つのチームに別れてポイントを奪取する。筆者が活躍した のは多分2回。ソレ以外は全く役に立ちませんでした。 さてさて、これまで散々やりまくってきた読解問題。筆者はクラ スで5位以内のポイント数を獲得し、なんとか追加点をゲットする ことが出来た。たった1点だが、それでもこれは大きなポイントだ。 昨日夜中までやり続けたのだが、その辺りの点数は今回の試合には カウントされておらず、結果としては3位止りだった。多分加算さ れてたら1位か2位だった。 だがこれは、神様仏様に筆者の願いを叶えてもらうためにしたこ と。そう、言ってみればドラゴンボールを7つ集める様なものだ。 順位がどうだろうと、今は願いが叶えば申し分無い。⋮⋮何か上か ら目線になってしまった、神様仏様すみません。ですがどうにか5 位以内に入ったので、願い事をば⋮⋮。 3限はもうテストが始まった。スピーキングのテストだ。 筆者は乙女座なのだが、今日︵こちらでは3月17日︶の運勢が 12位だったため今日は行わず、順位が1位となる明日︵18日︶ に行うことにした。帰りにきちんと先生にもその旨を伝えた。あと は、練習あるのみである。失敗したら平山夢明さんにも失礼だ。 それにしても、みんなスゴかったです。特にサウジアラビア出身 のNさんのプレゼンはかっこよかったです。エネルギーに満ちあふ れた、生き生きとしたプレゼンでした。筆者もそんなプレゼンを目 指して今日も徹夜します。⋮⋮明日テストなのだが。 217 さぁ、明日、明後日、明々後日とテストがあり、その後は春休み みたいなヤツ。その次が新しいクオーター。もっと今のクラスメイ ト達と一緒にいたい⋮⋮あの、巨大な家族の様なクラスメイト達と 一緒に次のクオーターにも臨みたい。 日本の皆様、これを読んでくださっている皆様、自分はまだまだ 彼等と離れたくないので、どうか筆者に力を⋮⋮! 218 ○79日目 この頃やたらエアボーカルをやっているせいか身体が疲れている。 それも朝から。目覚めが兎に角悪い。昨晩も早く寝よう早く寝よう と思っていて気づけば午前3時。何処かで時間軸を直さなければな らない。 さて、以前書いた通り、今日からいよいよ最終試験が始まる。 試験直前は何となく普段と違っていた。クラスメイト達と会話す る量が増えた。内容はテストの話だったり、それ以外の話だったり、 兎に角色々だった。普段滅多に多く話さない人とも沢山話す機会が pa あった。こうしてまた、今クオーターが終わるのが更に辛くなるの であった。 最初のテストはライティング。筆者は当初opinion ragraphという、その名の通り意見を書く文章にしようと考 paragraphなるものに えていたのだが、その際のテーマが難しすぎて、急遽もうちょっと 楽そうなdescriptive 変更した。こちらは、文を書くのは若干苦手だが、テーマは簡単そ うだった。﹁今まで行った場所の中で最も美しい場所﹂について。 兎に角書いた。書きまくった。高尾山について。木が垂直に伸びて るよ、とか、都会には居ない生命体がいるよ、とか、天狗の神社だ paragraphの かお寺だかがあるよ、とか、川がすごいよ、とか、兎に角色々なも のを描写した。 これまで書いたdescriptive 中ではまだマシな部類だろうか。 終了後はカフェテリアに行ってサンドイッチを購入。好きなサン ドイッチが1つだけ残っていた。ハム、チーズ、スライスしたリン ゴが挟まったサンドイッチ。これが現在のお気に入りである。他の 219 サンドイッチも確かに美味しいのだが、ベストはコイツだろう。 2限のテストは普段よりも若干早く始まるため、急いでいつもの 教室に向かった。教室の前で先生から小さなノートを戴いた。読解 問題のヤツでクラスの上位5位以内に入った景品である。初めは黒 を選ぼうと思ったが、黒が残り1つしか無かったため、慌ててブル ーに変えた。青はまだ3つ以上残っていたからだ。多分このノート は小説等のネタを書いたりするのに使うことになるだろう。 単語の試験は思っていたより簡単だった。もしかしたら100% を狙えるかもしれない。それが駄目でも、もしかしたら90%後半 の点数はとれているかもしれない。全60問、途中で突っ掛かるこ とも無くすぐに終えることが出来た。⋮⋮と思いきや、今調べたと ころ、1問ミスを犯していることに気づいた。というわけで最高で も99%あたりです。 そして3限、プレゼンテーション。Yahoo!の占いで今日は 1位だったので潔く臨んだのだが、いざやってみると練習のときと 違ってどうも納得がいかない。何だろうか、身が入らない。一応最 後まで噛まずに終えることが出来たが、頭はクラクラするし満足は していないしで、兎に角フラフラした結果に終わった。 まぁプレゼンはあんな感じだったが、クラスメイト達と沢山話が 出来たという点では、Yahoo!占いは当たっていたということ になる。しかし、占いでは今日何か嬉しいニュースが飛び込んで来 るなんてことが書いてあったが、それはまだ起きていない。昨日は あったが。まぁ占いって、そんなもんですよね。とか言いつつ、明 日もきっとYahoo!占いを確認するのだろう⋮⋮。 追伸:今のクラスメイト達と離れるのがかなり辛いので、皆様、 筆者に力を⋮⋮! 220 ○80日目 もしかすると、筆者に力を送ってくださっている方々がいらっし ゃるのかもしれない⋮⋮! この頃、クオーター修了間近になって、クラスメイト達と話す機 会が増えている。昨日も沢山話したし、今日も沢山話すことが出来 た。 いらっしゃるか否かはわかりませんが、筆者に力を送ってくださ った皆様、本当にありがとうございます。 さて、今日もテスト三昧である。 1限は文法のテスト。文法は毎回妙なところでミスを犯すため、 不安になって10分程見直しをしたのだが、いざ見てみると案外簡 単で、筆者は珍しく1番始めに終わった。だがきっと、筆者以外に も既に終わっていたクラスメイト達もいただろう。筆者自身、﹁誰 かテスト提出しないかな﹂と見直しをするフリをしながら様子を窺 っていた。 この後早めの休憩をとった筆者。カフェテリアに行くと、筆者と ほぼ同時にテストを提出したクラスメイトのS君が。多分彼は早い 段階でテストを全て解き終えていたと思う。 テストの出来についてちょいと話した後、2人で広間へ。そこの テーブルに座って、今クオーターの後の話や、他の試験の話をした。 S君は今日プレゼンを行うため、自分で作った台本を何度も確認し ていた。更にそれを、筆者に先行公開してくれた。やっぱ丁寧に台 本作るのって重要ですよね。自分も見習おうと思います。 で、次に何を勉強したいかという話になり、そこから自然と筆者 の絵の話題へ。S君が筆者の絵を見たいと言ってくれたので、いつ も練習用に使っているノートを貸した。いや、もう本当にありがた 221 いです。練習した絵の中には日本文化の1つである歌舞伎にまつわ るものもあったため、そこから日本の話題についても話すことが出 来た。更にヴィジュアル系ロックバンドを描いたページもあり、ロ ックに関する話題も話すことが出来ました。S君もロックが好きで、 ここで更に意気投合した。 その後、S君から絵のリクエストを貰い、日本漫画のキャラクタ ーを描いた。中途半端な出来だったが、S君が喜んでくれたので感 無量でございます。⋮⋮しかし、筆者はコロコロコミックしか読ん でいないため、日本の漫画についてあまり詳しくない。日本の友達 に色々情報を貰っておいた方が良いかもしれない。 休憩後は読解問題のテスト。筆者は他のクラスメイト達よりも遅 めに入ったのだが、やはりアレを解きまくっていたおかげか、彼等 よりも早く全ての問題を解き終えることが出来た。見直し込みで。 多分間違いは⋮⋮あるだろうな。が、やはりS君は早い。彼の英語 力はかなりスゴい。 ここでまた30分程暇になったので、親に電話をして時間を潰し ました。 3限のプレゼンはまずJさんからスタート。非のうち所が無い、 完璧なプレゼンでした。続いてS君の番。練習していたこともあっ てこちらも完璧だった。それからもう4人プレゼンを行ったのだが、 どの人も声ははっきりしていたし、吃ることも無かったし、本当に 綺麗なプレゼンであった。筆者ももっと練習してくれば良かった。 未だに自分の中では満足出来ていない筆者でございます。 さて、ほぼ全てのテストが終了し、残すはリスニングのみとなっ た。因みに明日はいつもより遅く出て、最初に成績発表、それから 2時間程間が空いてリスニングテストという予定になっている。こ の2時間をどう使うか。家に戻るか、はたまたクラスメイト達と時 222 間を潰すか。明日考えます。 皆様、筆者に更なる力を⋮⋮! 223 ○81日目 2日に及んだ試験。果たしてその結果は⋮⋮? 今日はいつもより遅めに家を出た。外出の前、家にお客様が2人。 中国、或いは台湾出身の方々だと思う。この家にホームステイして いた方々だそうだ。思えばこの家には色々な学生さんが訪れている。 やはりこの家にホームステイして正解だったのかもしれない。 カレッジに到着すると、クラスメイト達が教室の外で待っていた。 まだ中には入れないらしい。窓から中の様子を窺うと、Gramm ar/Writingの先生が準備をしている。更に少しすると今 度はReading/Vocaburaryの先生が到着。いよい よ発表かな、と思いきや、先生から﹁もう5分待って﹂との連絡が。 約5分後、生徒が2人ずつ呼ばれて入室。なるほど、全体の説明 とかは無しで、個別に呼ばれるのか。1時間程かかると聞いていた から、終業式みたいなことでもするのかと思った。 筆者は案外早く呼ばれた。サウジアラビア出身のNさんと一緒に 入室、まずリーディングの先生から話を伺った。その結果は⋮⋮9 6%で評価はA。進級確実である。昨日と一昨日の試験でミスをし ていたのだが、どちらも筆者が予想していたものだった。成績に関 する話の後は個人的な話に。次のクオーターは休みにして日本に帰 るのかどうか聞かれたので、今回は帰りませんが、夏頃を予定して おりますと答えた。 続いて文法の先生から成績表を貰う。こちらは92%。評価が書 かれていないので正確な判定はわからないが、多分A−辺りだろう。 やはり中間試験の点数が痛かった。だが、今回の文法の試験はクラ ス最高得点で、また文章を書く方のテストでも自身最高の得点を取 ることに成功した。良かった、このライティングのテストが不安で 224 不安で仕方がなかった。こちらも進級確実となった。 発表後はクラスメイト達が﹁Passした?﹂と尋ねて来た。﹁ 大丈夫だった﹂と答えると、W君とE君が握りこぶしを作って筆者 の方に向けて来た。あの、よく青春映画とかに出て来る、互いの拳 をぶつけ合うヤツだ。互いに拳をぶつけ合い、筆者はひとまず彼等 と別れた。E君と一緒にアイスを食べ、その後は実家に電話をした。 日本時間では本日、デュエルマスターズカードの新しい構築済み デッキが3つ発売されることになっている。その確認も含めた電話 であった。勿論成績の話もした。 その後、次のリスニングテスト開始まで1時間半も暇になってし まうので、とりあえず家に戻ってゴミ箱を運ぶ作業だけして再びカ レッジに向かった。 さてさて、そのリスニングテストはというと、若干難しかったで す。殆どの問題は簡単だったが、中にはあまり自信の無い問題が数 問あった。75%を下回らなければ良いが⋮⋮。75%を下回ると 不合格です。1回の不合格で同じレベルをやり直し、2回でさよう ならです。 この、Listening/Speakingの成績は、明日の 夜先生にメールを送ることで明らかになる。少々緊張するが、やは り聞かないとこれから先の約2週間安心して生活が出来ない。 ⋮⋮あっ、書いていて気づいたが、これから約2週間、土日のよ うな日記になってしまうということか! 恐ろしや、恐ろしや。 さて、明日はパーティーだとか。筆者は⋮⋮どうしよう、電話で もしようかしら。 今クオーターは明日で終了ですが、まだまだ筆者はこれまでのク ラスメイト達と一緒に授業を受けたいので、皆様、筆者に更なる力 を⋮⋮! 225 ●82日目 今日は短めです。 本日、3月21日。冬のクオーターが終了した。 今日学校で行われたのは、まぁ終業式みたいなものである。会場 に着くとクラスメイトのA君、いや、Aさんが筆者を見つけてくれ、 一緒に写真を撮ってくれた。その際Aさんがお友達の方々に筆者の ことを友人だと紹介してくれたのがたまらなく嬉しかった。﹁友人 として認めてくれている!﹂というのが本当に嬉しかった。 さて、その後は表彰式。今クオーターの全成績を総括して優秀だ った生徒が表彰される。筆者は⋮⋮ありません。が、クラスメイト が2人受賞しました。どちらも本当に親切な方々で、特にそのうち 1人は色々な面で筆者を助けてくださいました。これまでの日記を 読んで頂くと、今日まで筆者が色々な方々に助けてもらった話が沢 山載ってると思います。こう、筆者の様な人間だと、勉学なり何な りで賞を貰ったりすると大抵心が乱れて荒んでしまうのですが、こ の方々はそういったことが無く、いつも優しかったです。いやぁ、 2週間休みというのが辛い⋮⋮。 これはまた喜ばしい出来事なのですが、筆者の勉学もまだまだ足 りないということで、これから更に頑張っていかなければなりませ ん。でないと神様仏様にお願いしたことが実現しなくなってしまう ⋮⋮! と言いつつ、この頃願い事が少しずつ芽を出し始めました。 ペースを崩さず、これからも勉学に励んで参ります。 ひと通り行事が終わった後は親に電話。その前に外で待っていた W君と会話、これから約2週間会えなくなるということで、互いに 握手を交わした。その後も続々とクラスメイト達が合流。電話中だ ったので多くは話せませんでしたが、全員筆者を見かけると挨拶し 226 てくれました。ぼちぼち筆者の黒部ダムも潤いが戻って来た頃です。 授業も無かったため、今日は本当にこれぐらいしか書くことが無 い。 ああ、2週間休みか⋮⋮という悲しみと空虚な気持ち、更に筆者 のシャイな性格が邪魔をして友人達とあまり多くを語れなかったこ と等から、本日は黒星としました。早く性格を直さなければ。Ya hoo!のものとは別の占いで、﹁今年は自分自身の認めたくない 心の一面も認めて、その自分と対話することが重要になる﹂と書い てありました。そこの占いは今のところハズレがほぼゼロ、会員登 録も何も要らず、数少ない信頼出来る占いサイトの1つだったので、 筆者はその言葉を深く心に刻み込みました。 しかし、心の中の自分と対話するとは難しいことですね。とりあ えず、昨日から筆者の悪い面を認めてゆく作業から始めました。ど んどん心が辛くなりますが、ここから精神面、人間関係でより高み に進めるのであれば、喜んで試練を受けましょう、という心意気で ございます。 この後どうすれば良いのだろう⋮⋮そのサイトでは、認めた後の ことは具体的には書いておらず、抽象的に書かれていました。とい うことは、その方法は自分で探れということか。この2週間で筆者 はどこまで変われるのか。⋮⋮お楽しみに。 そして皆様、筆者は次のクオーターもこれまでと同じメンバーで 受けたいので、どうか、どうか筆者に更なる力を⋮⋮! 227 ○83日目 さて、始まりました、2週間の休みが。 日本に居るときとは逆で、これほどまでに休みがつまらないと思 ったことは今までに無い。それぐらい、普段の授業やクラスメイト 達との交流が楽しかった。 何か日本でも試験だったり何だりが徐々にアメリカっぽくなり始 めてる、というような記事を見たのですが、ということはそのうち 日本の学校でもグループコミュニケーションが頻繁に行われたりす るようになるのでしょうか。個人的には結構良かったと思います。 クオーターが始まったばかりの頃なんかは特に、クラスメイトと会 話をする良い機会になって、恥ずかしがり屋の自分にとってはかな り役立ちました。あとゲームが楽しかったかなぁ。テレビゲームで はなく、文法を使ったゲームです。 まぁそんな話はさて置き、今日の日記は夜中の話から。 夜中、筆者がこのサイトで書いている﹁幡ヶ谷康介の理不尽な事 件捜査﹂の最新作を書き上げて投稿、更に宣伝をしたりしていた。 その後ぐらいにFacebookの方でメッセージが届いていた。 多分親だな、と思っていたら、まさかのクラスメイトからだった。 これは嬉しかった。やはり2週間彼等と話せないのは辛い。だが これなら直接会わずともクラスメイトと話が出来る。 時刻は夜中の2時だったか3時だったかで、我々はこの後4時半 まで会話をしていました。話題は色々。話しているうちに、相手が 現在一緒にホームステイしているY君と友達だということが明らか になり、人間の縁というものを改めて感じた。 会話はめちゃくちゃ楽しかったのですが、このまま行くと朝にな ってしまいそうで、相手の生活リズムを破壊しかねなかったので、 こちらからお礼を言って、本日は会話をストップしました。睡眠時 228 間を削ると人体にも悪影響が出るらしいので⋮⋮。 こんな感じで、多分少しつまらなくなるだろうなぁと思われてい BLOOD−﹂なる た休みも、初日は高いテンションのまま迎えることが出来た。 昼はYOUTUBEで﹁絶狼−BLACK 作品全6話を視聴。牙狼というお気に入りの作品のスピンオフなの だが、今回のホラー︵怪人︶は格好良かったなぁ。見た目も良かっ たけど雰囲気も良かったなぁ。セイン・カミュさん演じる強敵の言 葉を聞いて、﹁あっ、早く怪人にならなきゃ!﹂と焦る筆者であっ た。まぁ筆者じゃ怪人にはなれないだろうなぁ。一生人間のままな んだろうなぁ⋮⋮。詳しくは是非ネットで調べて頂いて⋮⋮。 で、それが終わると夕食。何か1日あっという間だった。キッチ ンに行ってみると、何とびっくり、他の生徒達の他にもう3人学生 さんがいる。思わず﹁今日はパーティーですか?﹂と尋ねてしまっ た。すると学生さんの1人が﹁そうよ、パーティーよ﹂と元気に答 えてくださった。 こちらの方々は嘗てこの家にホームステイしていた学生さん達。 先輩である。先日もいらしていたお2人と、初めて会うベトナム出 身の学生さんが来ていた。今日の夕食は本当に賑やかだったなぁ。 初日はこの通り楽しい1日となった。この状態が続くとすれば、 2週間というのも案外短いものかもしれない。 さて、次のクオーターも今までのメンバーと一緒に授業を受けた いので、皆さん、筆者に力を⋮⋮! 229 ○84日目 今日は昼前に起床、顔を洗って歯を磨いて、その後はまたYou Tubeで動画を探していた。 今日観た動画は牙狼シリーズのスペシャル、﹁白夜の魔獣﹂。下 に英語のテロップが流れるバージョンであった。ファミリー劇場で 放送されたヤツらしいのだが、筆者の家のテレビではファミリー劇 場を観ることが出来ず、その後も動画を探し続けたがなかなか見つ けることが出来なかった。今回こうして頭から終わりまで全て観る ことが出来たのは良かった。 まさか特撮番組で涙腺を刺激されるとは思わなかった。それくら いあのドラマが素晴らしかったのか、或いは筆者の涙腺がただ脆く なっただけか。出来れば前者が良い。 見終わった後、今度は奥様達と一緒に買い物に出かけた。今日は Y君が外出中だったため、この家に1年半ホームステイしていた方 と一緒に出かけた。大学の場所の都合で引っ越したそうだ。何とな くしか聞き取れなかったが、多分ニューヨークの大学だと思う。 流石に約3ヶ月も住んでいれば買い物の手順等は自然と身に付く。 その日に使用するエコバッグの量も大体わかるようになった。今日 は筆者が量を調節したのだが、これが大当たり。このときはちょっ と嬉しかった。それにしても、今日は量が多かったな⋮⋮。 帰宅後は絵を描いたりして時間を潰した。今回は武士がモチーフ の怪人。多分昨日仮面ライダー鎧武で、主人公の新しい姿を見た影 響だろう。これを機にTwitter、Facebook、pix ivのアイコンは全てその怪人に変更した。早く怪人になりたいも ので⋮⋮。 230 だが、果たして自分は怪人になれるのだろうか。昨日観たドラマ の怪人のような思想を、この筆者の様な男が持てるとは到底思えな い。﹁何故人は自分だけ助かろうとするのでしょう﹂⋮⋮正確には 覚えていないが大体こんな感じの台詞。これを聞いてから、﹁ああ、 俺もそうだなぁ。人のために何かをするっていうのが出来てないか もなぁ﹂と思い深く反省した。 夕食は今夜もパーティーの様。昨日のメンバーに加えて、先輩の お友達、それから息子さんご夫婦もいらして、多分大盛り上がりだ った。多分。 食後は再びYouTubeを開き、今度はまたまた牙狼シリーズ のスピンオフ、暗黒騎士キバのヤツを観た。ごめんなさい、漢字が 変換しても出て来なかった。 これを観た後、筆者は再び、牙狼シリーズを1から観直したいと 強く感じた。多分明日は牙狼の最初のヤツを探すだろう。 牙狼の話が中心になってしまい申し訳ないです。それぐらい好き なもので。 4月4日から﹁魔戒ノ華﹂がスタートするとか。今から楽しみで ございます。 231 ○85日目 ま∼たやらかしてしまいました、多分1日すっ飛ばしてます。 昨日は1日中絵を描いておりました。絵を描いて、それに基づい たお話を書いておりました。駄文ですが、そしてまだ2話しか書い てませんが、﹁KaRMa﹂というお話もよろしくお願いします。 怪人のイラストについては他サイトでも公開しております。 で、それ以外に書くことが無いんですよね⋮⋮。 ひたすら絵を描いて文を書いた1日でございました。時折脳を刺 激しようと牙狼の予告動画やオープニング曲を聴いたりしましたが、 殆ど室内で過ごしておりました。 あ、それとクラスメイトとまた話をしたりしました。一昨日の夜 中に1回相談を受けたのですが、ろくなアドバイスが出来ませんで した。その後は普段読む本の話をしたのですが、どうも友人はホラ ー系の話が苦手なようだったので、﹁人が心を良く、強く保ってい れば、悪霊を祓うことが出来る﹂という意味不明なアドバイスをし て寝ました。現実的、科学的な世の中ではなく、空想的な世界の中 で生きている人間なので、まともなアドバイスなど出来ません。 まぁ話は逸れますが、﹁幽霊なんていない!﹂﹁目を覚ますべき K だ!﹂って言ってるよりは、居ようが居まいがロマンがあって良い んでないでしょうか。幽霊の存在が無ければ自分はGRAVE EEEEPER、KaRMaが書けなかったでしょう。 と、さりげなく自分の小説の宣伝をしたところで、昨日の日記は おしまいでございます。短くてすいません。今日のヤツは少し長め 232 になると思うのでご勘弁を⋮⋮。 そして、次のクオーターですが、筆者は次のレベルに進級するこ とが決定しました。次のレベルでも今までと同じメンバーで授業に 望みたいので、皆様、どうか筆者に更なる力を⋮⋮! 233 ○86日目 いやぁ、この頃書くのを忘れまくってしまって申し訳ありません。 今日は一緒にホームステイしているY君と一緒に外出。まず最初 にセブンイレブンに寄って食料と飲み物を買い足した。その後、Y 君の提案でグリーンレイクまで行こうと言う話になった。恥ずかし がり屋なものであまり多く話す機会がない我々、特に筆者。なので これはめっちゃ良いなと思った。 Y君は以前にもグリーンレイクへ行ったことがあるようで、彼に 案内してもらいながらそこへ向かった。 その間は色んな話をした。まず結婚が出来る年齢について聞かれ、 そこから彼女はいるかいないかの話になった。 ﹁いないよ。毎回片思いだよ﹂ と言うと、 ﹁僕もそうだよ∼!﹂ と意気投合。みんな同じ様な思いをしてるんだなぁ。 筆者の場合は大体相手に好きな人がいたり、眼中になかったりで 失恋した場合が多いのだが、Y君の場合は若干違うらしい。どうも 好きな人と一緒に英語の勉強をしていたのだが、その人が違う国へ 留学してしまったらしいのだ。ドラマチックな話でございます。 道中筆者が英語と日本語を教え、Y君は中国語を教える、そんな 感じでございました。面白かったです。似ている読みだったり何だ りも幾つかあったのですが、やはり国ごとに文化が違うんだなぁと 勉強になりました。1∼10までの数え方を教えてもらったりしま した。1∼5までは指の使い方は一緒なんですが、6からは全く違 うんですね∼。筆者は10と9の表し方を教えてもらいました。1 0は漢字で﹁十﹂と書くから、指をクロスさせる。初めて知りまし た。面白かったです。 234 まぁそんなこんなで意気投合し、気づけばグリーンレイクに到着。 ここは大きな湖でございます。ランニングしてる人、わんこの散歩 をしてる人、釣りをしてる人、サイクリングをしてる人と、色んな 人を見かけた。 我々はとりあえず湖を一周してみることにした。すぐに終わるか な、と思いきや、ここはそんなに甘くはなかった。かなり広い。も う半分くらい歩いただろうと思っているとまだ4分の1だったりな んてことが多々あった。だがその間ずっと話をしていたので楽しか った。 終わった後の達成感は半端じゃない。このデカい湖を制覇した。 その喜びが大きかった。 帰りは真っすぐ歩いていけば自ずと辿り着けるようになっている。 道中、ひとつの奇跡が巻き起こった。 雨が降ったり止んだりを繰り返す複雑な天気。天候の変化に苦し みながら歩き続けた筆者達の目の前にそれは現れた。 ﹁あっ、あれ!﹂ Y君が空を指差す。見るとそこには綺麗な虹が。しかも2つ。な んということだ。偶々一緒に散歩する日をこの日に決め、偶々道を 歩いていたら、2つも虹を見ることが出来た。これは久々のアメリ カンドリームである。2人同時に携帯のカメラで写真を撮りました。 その後は学校への近道を教えてもらって帰宅。筆者は新しい絵を 描きました。pixivでご覧ください。よろしければ⋮⋮。 そんな感じで、今日は素晴らしい1日になった。Y君と更に仲良 くなれただけでなく、新しいスポットを教えてもらい、更に虹を見 ることが出来た。この日を忘れることは暫く無いだろう。いや、忘 れないようにしたい。皆様、筆者に更なる力を⋮⋮! 235 ○87日目 今日もいつもと同じで、部屋で絵を描いたり話を書いたりしてま した。新たに書き始めた﹁KaRMa﹂、出来る限り1日1話ずつ 更新しております。 さて、忘れてはならないことが1つ。今日は水曜日、そう、ゴミ 箱を運ぶ日である。 日本に居た頃はこういう小さな仕事を任されるとつい面倒臭い態 度をとってしまったのだが、こちらでは寧ろこの仕事を与えられた ことを嬉しく思っている。一応筆者の精神も成長し始めたというこ とか。 今日は学校の日ではないため、ある程度いい感じの時間になって からゴミ箱の運搬に向かった。大体昼の1時過ぎがベストだという ことを学んだ。 運搬、登下校、エアギター、エアボーカル、エアベース。これら の運動が筆者の肉体を強くしているようで、最近は目眩を起こすこ とが少なくなった。偶にクラっとはするが。 この後はまた悲惨だった。アイデアが1つも浮かばない。ここに 来て早くもスランプを経験した。どうにかアイデアを絞り出すため エアギター等で必死に頭を振るも、頭が痛くなるだけでアイデアが 浮かばない。 そこで次にTwitterで同じように創作活動をしている方々 に、アイデアが浮かばなくなった時に何をしているかを尋ねてみた。 すると、心優しい方が筆者の問いに答えてくださった。﹁別の作品 に取りかかる﹂こと、そして﹁散歩﹂。今日から早速取り入れるこ とにします。ありがとうございます。 Twitterで思い出したが、今日は自分の作品をかなり多く 236 の方にリツイートしていただいた。いつもリツイート、或いはお気 に入りに登録してくださる方がいらっしゃるのだが、今日は更に多 かった。皆様、ありがとうございます。 さてさて、なかなかアイデアが浮かばず試行錯誤を繰り返してい ると、夕方にクラスメイトからメッセージが届いた。普段夜中に話 すことが多かったのでびっくりした。 今日は自分の夢について語った。するとクラスメイトから筆者の 作品を読みたいというありがたい言葉を戴いた。なので近々、自分 が書いたヤツを英語に翻訳するかもしれません。⋮⋮結果が恐ろし い。 以前ある人物が言っていたが、どんな人間でも、いつでも作家に なることは可能だ。話を書けば作家としての活動を始めた様なもの だ。今はここのような小説投稿サイトも数多くあるため、更に自分 の作品を広めることも出来る。だが、どれだけ作品を書いても、読 んでくれる人が1人も居なければそれは意味をなさない。だから、 たとえ読者数が少なくとも、少しでも読んでくださる方がいるとい うのは、作家にとって大きな幸せなのだ。いや、多分作家に限らず、 絵を描く、何かを作る、何かを奏でるということでも、同じことが 言えるのかもしれない。1人でも自分の作品に興味を持ってくれた 人が居る。その幸せを、自分達は忘れてはならないのである。 back to my topic︵授業で ⋮⋮長々と人生経験の短い自分が語ってしまって申し訳ありませ ん。Anyway, 習った表現です︶,本日もクラスメイトと話すことが出来たので寂 しくはなかったです。 ところで、本日その友人と桜に関する話になったのですが、そち らではまだ桜は開花してないですよね? もしかしたら筆者、間違 ったことを伝えてしまったかもしれない⋮⋮。 夕食は何か美味い味付けのチキン。これで動物性たんぱく質もゲ 237 ット、ますます身体が強くなっていく⋮⋮! こんな感じで、今日も楽しかったです。 明日は飲み物を補充しにいきます。今喉が渇いて若干危ないです。 しかしアレだなぁ⋮⋮やっぱり偶には外に出た方が良いのかなぁ。 ⋮⋮話は変わりますが、日本の皆さん。筆者は今までのクラスメイ ト達と一緒に次のレベルの授業に臨みたいので、どうか力を⋮⋮! 238 ○88日目 ぼちぼちホストファミリーにお金を支払う日が来るので、今日は お金を引き出しに外出した。それから帰りにはお気に入りのピザと ドーナツ、飲み物を。やっぱりセブンイレブンのピザは絶品ですね。 一切れ1$、丸いヤツを買っても5$というのがね、良いですよね。 まだ5$のやつは買ったこと無いです、流石に。 その後は筆者初の試み、自分の作品を英訳する、というよくわか らないチャレンジをしていた。昨日、そして一昨日、複数の友人か ら、﹁何かを書いているのはわかるんだけど、日本語で書いてある からわからない﹂﹁小説を読みたい﹂等のありがたい言葉を戴いた のでやってみました。まぁ筆者の気分を落とさないように言ってく Small Trip﹂。現在 れた言葉なのかもしれませんが、それを真に受けてやらかすのが自 分でございます。 第1弾は﹁小旅行﹂の英訳﹁A 別のサイトでのみ公開しています。そのうちこっちにも持って来る かもしれません。 英訳は難しいのですが勉強にもなるので、やって無駄ではなかっ たかな、と思います。 で、その後は何をしていたか。 夕方辺りにまたクラスメイトがメッセージを送ってくれたので少 しお話ししてました。 その後はもう悲惨悲惨。絵のアイデアも浮かばないしそれにまつ わる話も浮かばない。結局エアギター、ベース、ボーカルをやりま くって筋肉痛になるという有様。 平山夢明さんの話を参考に、明日は自分の部屋を掃除してみよう かしら。何か変わるかもしれないし。 239 そんなわけで、今日は書ける内容がこんなもんしかありません。 筆者は友達や一緒にホームステイしている人達と話が出来て幸せだ ったのですが、これを読んでくださっている方々には本当に申し訳 なく思っております。そんな状況下でお願いするのも誠に申し訳な いのですが、次のレベルも今までと同じメンバーで臨みたいので、 日本の皆さん、どうか筆者に更なる力を⋮⋮! 240 ○89日目 今日は特に書く事はないです。 昼頃に起きて、パソコンがWi−Fiの不具合ですぐに使えなく て、トイレに行って戻って来たら使えるようになっていて、その後 は絵を描いたり何だりしていました。 絵は、イメージしていたものとは若干違いますが、まぁまぁ近い ものが描けました。ただ体色が赤だし、あのスタイルだし、何かタ カアシガニに見えるんですよね∼。 現在公開中の﹁KaRMa﹂、第5話で新キャラが登場しました。 彼の真の姿が見たいと言う方がおりましたら、是非pixivの﹁ NaRaKu﹂をご覧ください。多分タカアシガニっぽいなぁ、と 感じると思います。 この日はイマジネーションが高まっており、この後もう1体怪人 のイラストを描いた。筆者は占いが好きな人間なので、占いで人間 を惑わし、喜んでいたところに悪運を呼び込み、絶望のどん底にた たき落とす、そんな怪人を描きました。多分1話だけ登場して、あ っさりやられると思います。 で、その後はイラストが浮かばなかったので、今度は小説の方に 取りかかった。これがまた奇跡的に話が浮かんだ。﹁NaRaKu﹂ のイラストが完成したことで物語の続きが見えた感じだ。5話が完 成したら第6話の概要も見えて来た。今夜は寝られないかもしれな い。⋮⋮明日用事あるけど。 もう何か、創作活動の報告しか出来なくて済みません。本当はも っとこちらの様子等を書くべきなのですが⋮⋮。もう1、2週間お 241 待ち下さい。もうじき次のクオーターが始まります。さて、そんな 状況下でこんなお願いをするのは本当に胸が痛むのですが、次のク オーターも今までと同じメンバーで臨みたいので、日本の皆さん、 どうか筆者に力を⋮⋮! 242 ○90日目 さて、何だかんだもう土曜日である。 今日も暇で暇で⋮⋮なんてことはなく、実は大忙しだった。 朝11時に起床、シャワーを浴びて﹁今日は何をしようかな﹂と 考えていると、ご主人から呼び出しがかかった。何でも、これから 我々生徒達3人はある場所に行ってお仕事をするのだという。 school。今日は何かバザーみたいなヤツをやっているら ご主人に連れて行ってもらった先は、奥様の働くLakesid e しく、ボランティアが必要らしいのだ。 筆者も使いものにはならなかったが生徒会で副会長も務めていた。 例え使いものにならない屑だったとしても、仕事に対する好奇心な り何なりは育んで来た。今日も顔には出さなかったが興奮していた。 筆者とY君の仕事は、ハンガーの整理。ハンガーと言ってもこの 会場で使われているものは4、5種類在り、次のバザーのためにも きちんと仕分けしておかなければならないのだ。やり方等を教えて くださったのは、多分日系の方。お婆様が日本人だったらしく、日 本語も少し話せるそうだ。旦那様は日本語と英語どちらも話せると か。 だが仕事の時はほぼ全て英語。こちらも英語で答え、英語の指示 を聞いて動き回った。Y君もこちらに来てまだ3週間だというのに きっちり仕事をこなしていた。筆者がまぁまぁマシな会話が出来る ようになったのが1、2ヶ月後なので、本当にスゴいと思います。 初めは張り切って仕事をしていたのだが、ここに来て昨日のエア ギター、ベース、ボーカルで身体を酷使したツケが回って来た。腰 が、腰が痛い。いきなり筆者を襲った腰痛。一時は倒れるんじゃな いかしらとも思ったが、結局そんなことはなく、引き続き仕事に取 243 りかかった。 ハンガーをただ整理するだけでなく、ダンボール箱に詰め、それ を運ぶ作業も行う。重いヤツが殆どなのでトレーニングに持って来 いだ。 が、ここで更にトラブルが。実は筆者、この時間に至るまで何も 口にしていない。腹が空きすぎてどうかしてしまいそうだった。ま ぁ人間、4日間飲まず食わずの生活をしていても生きていられるら しいから、どうと言うことは無いのだが。 ハンガー関係の仕事以外にも色々やりました。潰したダンボール を重い荷車に乗せて運んだり、ハンガーを仕舞ったダンボールをト ラックに運んだり。それらの仕事を通じてここの職員さん達とも仲 良くなりました。スコットランド出身の人とは結構長く喋った。そ の人曰く筆者の英語は理解しやすいらしいので、一応留学の成果は 出ているようだ。 面白かったのは、明らかに3人分しか空いていないトラックの運 転席に4人が乗り込んで移動したことだ。移動範囲がそれほど長く なかったので特にマズいことはないが、滅多に無い面白い経験だっ た。 午後12時に仕事を始めて、終わったのが17時。いつもの授業 とほぼ同じだ。少し長い程度。殆どの時間お手伝いをしていたため、 我々はもうヘトヘトだった。だが、何もしないよりこうしてお手伝 いが出来た方が気分が良い。 明日も同じ時刻から仕事がある。しかも今日よりもハードらしい。 にもかかわらず、筆者は今日もエアーでライブをやってしまいまし た。さてさて、どうなることやら⋮⋮。 244 ○91日目 昨日書いた通り、今回もお手伝いに行って参りました。 確かに今日はハンガーの量が半端無かった。10個以上のラック にかけられた大量のハンガー。それらを仕分けしまくったのだが、 ここまでは案外楽だった。同じ種類のハンガーが同じ場所に固まっ ていたためだ。しかしそれでも終わるまでに約3時間かかってしま った。また、この他にも、バザーの売れ残りを片付ける仕事等も同 時進行で行った。 さて、ハンガーを仕分けして終わりではない。次は仕分けして箱 詰めした物をトラックへ運ぶ。昨日と違って今日は85個のダンボ ールがあるため、学校の学生さん達の助けも得て、大体3、4週、 荷車を使って運び出した。これをトラックに入れた後は、また昨日 と同じくトラックに4人乗って倉庫へ移動、これら全ての箱を収納 した。 今回は筆者がトラックの中から外の人達へ箱を渡す作業を行った のだが、これが結構腰に来る。半分運んだ辺りから腰痛が酷くなっ て来た。持ち上げるとき、置く時にも悪魔の様な声が出てしまった。 が、休めばそれだけ作業に影響が出る。自分も身体を鍛えたかった ので兎に角運び続けた。引っ越し業社の方々は、毎日こんな苦労を しているんだなぁ、と改めて実感した。と同時に、引っ越しの際に 重い箱を作ってしまったことを今になって後悔した。普段滅多に出 来ない貴重な体験が出来た。 そんな筆者のところにささやかな幸せが訪れた。 偶々倉庫のあたりに三つ葉が密生していたので、四葉ねぇかなぁ、 と、ぼーっと探していると⋮⋮何と、少し影になっている所に四葉 を発見。一緒に仕事をした職員さんに許可をとってからそれを採取 した。写真を撮れば良かったのかもしれないが、生憎昨日今日と携 帯を持って来ていなかった。 245 普段四葉を探すとき、筆者は途中で﹁まぁ良いか﹂と諦めること が多かった。だが今日は諦めずに探し続けた。ものの3、4分だけ だったが、それでも諦めずに何かをやり続ける、信じ続けることの 大切さを知った様な気がする。後でFacebookとTwitt erで幸せのお裾分けをしました。筆者の願いも全部叶う様な気が して来た。 仕事を終えた後は、Y君と一緒におやつを食べて時間を潰してい た。その後は職員さん達のおつかれさま会に少しだけ参加した。実 はこの前に、筆者はコートを仕事場の何処かに置き忘れてしまった。 一緒に仕事をしていた人にも尋ねたが見つからない。だが、﹁いや、 俺さっき見たな﹂と元居た場所に戻ってみると、コートがちゃんと かかっていた。先程尋ねた人にそのことを伝えると、その方も一緒 に喜んでくださった。因みにその人と会ったのは昨日が初めて。正 確には、話したのは今日が初めて。初対面の若者とも喜びを分かち 合ってくださり、ありがとうございました。 ⋮⋮で、おつかれさま会の後は、奥様が中華料理店に連れて行っ てくださった。実は昨日も行ったのだが、ここのチャーハンに筆者 は心酔してしまった。ありゃあ美味いわ。 と、こんな感じで、筋肉を酷使した週末は幕を閉じた。疲れたが、 それでも良い経験が出来た。知らない人とすぐに仲良くなれるのが 楽しいですね∼。昨日会ったばかりのおじさんとも握手したりして、 本当に良い思い出が作れたと思います。 さて、筆者の次のレベルは4に決まりましたが、まだこれまでの クラスメイト達と授業が出来るかどうかはわかりません。次のクラ スも先生も決まっておりますが、日本の皆様、どうか筆者に力を⋮ ⋮! 246 ○92日目 quarterが始まる。それに合わせて、自分 昨晩、筆者はある決心をした。 spring を少しずつ変えていこう、と。 そんなわけで、今日はまず買い物に行くことにした。 が、その前にやることが1つ。 今日はまず最初に奥様とY君と一緒に買い物に行った。よくよく 考えてみたら、昨日はボランティア活動があったし、奥様もそこで 仕事をしていたから、1週間分の買い物をまだしていない。 行き先は2ヶ所のスーパーマーケット。そこでアイスやら野菜や ら卵やら、今週使用するであろう食材を多数購入した。筆者はオレ ンジジュースを買ってもらいました。 だがここでアクシデントが。実は今日はまだ何も食べていない。 そして何も飲んでいない。それが災いしたのか、目眩はするわ倒れ そうになるわで若干焦った。が、倒れることも無く無事買い物を終 えることが出来た。地下にご主人とそのお友達が飲むビールやコカ コーラを運んでいる最中、何となく、この家に馴染んで来たなぁと しみじみ感じた。初めの頃はただ買い物に付き添ってただ荷物をキ ッチンに運ぶだけだったからだ。こうして、それぞれの食材や商品 をどの場所へ運べば良いのかがわかってきた辺り、自分もこの家に 馴染んで来たのかもしれない。 さて、買い物が終わって気分もスッキリしたところでお買い物へ。 自分を変えると言っても、いきなり180度変えるのは難しい。 gate Mallに来て探したもの。それ だからまずは第1歩として、見た目から変えることにした。 筆者がNorth は帽子だ。帽子を被る習慣を付ける。まずはこの辺から新しくして 247 いきたい。 帽子の置いてある場所はもう知っている。そこへ行ってみると、 おお、沢山ではないが、まぁまぁ帽子が揃っている。その中から2、 3点チョイスした結果、青の麦わら帽子みたいなヤツと、チェック 柄の、悪く言えばくすんだ感じのキャップ帽を買った。現在クリア ランスセール中なので、その他に何点か服も購入したが、総額は1 万を下回った。 帰宅後帽子を被った姿をご夫婦に見せると大盛り上がり。ありが たや、ありがたや。早速明日から被ることにします。 その後は絵を描いたりして時間を潰した。何と今日1日で3枚描 くことが出来た。スランプから抜け出した! これも帽子のおかげ なのか、それとも四葉のクローバーがもたらした幸福なのか。四葉 は4つの幸福を意味していると聞いた。だからこの先、最低でもも う3つ幸福がある筈⋮⋮と期待をしております。 夕食は筆者がもう1度食べたいと思っていたスコットランド風︵ ?︶のミートボール。日本のお弁当なんかに入っているヤツとは違 い、デミグラスソースのハンバーグをミートボールにした感じだ。 だからまぁ美味いこと美味いこと。更にスープはクラムチャウダー。 外でも食べたことがあるが、ご主人のクラムチャウダーは至高の1 品だろう。 帽子を買い、新たな時代に向けて第1歩を踏み出した。次は何が 待っているのだろうか⋮⋮。そして皆様、もうクラスは決まってし まいましたが、これからも今までとほぼ同じメンバーで授業を受け たいので、どうか更なる力を⋮⋮! そしてもう1つ。 248 この頃閲覧数やポイントが増えております。こんな、読み辛い、 それも留学に関する重要な情報が殆ど少ない筆者の日記を読んでく ださっている方々がいらっしゃる。本当に、筆者の黒部ダムは崩落 寸前でございます。あ、良い意味です。 改めまして、本当にありがとうございます。今回の留学は色々な 思いの詰まったものなので、途中で投げ出すことの無いよう、しっ かりとやって参ります。 この前インフルエンザの記事を見ました。皆様もお気をつけて⋮ ⋮。 249 ○93日目 昨日計画した通り、今日は今クオーターの授業料を支払いにカレ ッジへ向かった。 授業料は1つのクオーターにつき大体27、8万。これが、筆者 が﹁留学に行くべきだ﹂と強く薦められない理由の1つである。お 金がかかる。更にこれにプラスして教科書類も買う必要があるため、 大体30万はかかるわけだ。留学までの準備や飛行機でお金がかか り、入学後も結構お金を使うことになる。更に生活費などもそこに 加算される。⋮⋮両親に対する感謝の気持ちが増す点に関しては良 いポイントですかね。 そんなわけで今回も払ってきました。カードで。 明日は教科書を買いに行こうかしら。 今クオーターでもアクティビティがある。それのお金も払って来 ようと思ったのだが、今日は何だかオフィスの皆様が忙しそうだっ たので明日にすることにした。 そのとき、1月末のアクティビティで仲良くなった先輩が筆者を 見つけてくれた。多分中国か台湾出身のTさんという先輩だ︵ファ ーストネームのイニシャルだと筆者の友達と被ってしまうため、ラ ストネームのイニシャルから︶。まだまだ仕事が沢山あって忙しそ うだったのに、先輩は筆者にありがたい話をしてくださった。もっ と気持ちをフリーにして良いんだと励ましてくださった。筆者の服 装の変化についても良い評価を戴いた。初めて会ったとき、筆者の 服装はかなり固めだったらしい。こうした精神の変化も、Tさんを 初め、様々な方と出会えたおかげだろう。 お忙しい中本当にありがとうございました。 250 帰りはまたセブンイレブンに立ち寄った。多分明日も⋮⋮いや、 どうだろうなぁ。 話は変わるが、筆者は早速帽子を被って外出した。ちょっとした 変化だが、それでも服装が精神に与える影響は強い。この調子で精 神を明るく出来たら幸いである。 そして筆者、新しいクラスを見て参りました。なるほど、これま での教室と広さはそう変わらない。色々なゲームなども期待出来そ うだ。⋮⋮そういった方針は各先生に依るが。とりあえず春も楽し いクオーターになりそうである。 クラスも決まってしまいましたが、筆者はやはり、これまでのメ ンバーと授業を受けたいのです。ですので皆様、筆者に更なる力を ⋮⋮! この度、閲覧数と評価点がぐいぐい伸びてきました。筆者の日記 を読み、更に評価点までつけてくださり、本当にありがとうござい ます。出来る限り、留学生活をしっかり伝えられるように頑張りま す。 251 ●94日目 今日は、正確には善くも悪くもない平和な1日だった。が、どち らかと言えば黒星かな、という日であった。 本当なら今日中にテキストを買っておきたいなと思っていたのだ が、図書館が閉まっていてスケジュール表の印刷が出来ず、本日中 に購入することが出来なかった。学費はもう払ってあるのでそれは 安心なのだが、やっぱり準備は完璧にしておきたいわけなのだ。 それともう1つ、アクティビティのヤツも予約しに行こうと思っ ていたのだが、今日もオフィスが混雑していて、今行くのはマズい よなぁと思い、そちらも予約出来なかった。 こんな感じで予定は全て完了することが出来なかった。よくよく 考えると今は春休みみたいなもの。新入生のためのオリエンテーシ ョンも行われている。この状況下で行ったおいらが馬鹿だったのか もしれない。 とは言えオフィスは常に生徒達に対してオープンである。今日も 帰宅後メールをチェックしたら、﹁アクティビティ参加してね﹂と いった感じのメールが届いていた。明日またカレッジに行くことに なるだろう。そして、とりあえず予約は済ませるだろう。 帰宅後は話を書いたりして時間を潰した。現在公開中のKaRM a、第7話では今シーズン最大の敵がいきなり登場します。 そんな宣伝はさて置き、その他は特にアクシデントも起こらず、 比較的平和な1日であった。 日付はもう4月2日。春のクオーターが始まるまで残り5日とな った。本当に時間の流れというのは速いですね。 252 本日もちゃんと帽子を被って外出しました。見た目から己を変え て行こうという企画を始めてまだ2日ですか。果たして筆者は恥ず かしがり屋を克服することが出来るのか⋮⋮。 さてさて、残り5日しかありませんが、筆者はまだ今までのメン バーと授業を受けたいという思いを捨てていません。なので皆様、 どうか筆者に更なる力を⋮⋮! 253 ○95日目 今日は印象深い夢を見た。 内容は別に不思議でも何でも無いのだが、妙に鮮明で頭から離れ ない。そんなわけで、今宵その夢を題材にした話を新たに書き始め ました。﹁曰く付き﹂、よろしくお願いします。随時更新して行き ます。 3日連続でカレッジに行きました。 今日はいつもより早めに出発。まず最初に図書館へ直行。今日は 狙い通り開いていた。ここで今クオーターのスケジュールを印刷す る。でないとテキストを買うことが出来ない。 カレッジのホームページに行き、スケジュールを開く。そこには 教室の番号、テキストの番号、先生の名前、授業の名前などが書か れている。それを印刷して、今度はブックストアへ向かう⋮⋮つも りだったのだが、もう1つやらねばならないことを思い出し、先に そちらを済ませることにした。 それはアクティビティの予約。50$で5つのアクティビティが 楽しめるという、例のアレである。今回はトランポリンで遊んだり、 チューリップを見に行ったり、スカイダイビングを室内で体験した り、買い物をしたり、踊ったりという感じの内容。スカイダイビン グは消去法ですぐに消える。何しろ高所恐怖症なもので。 オフィスは今日は空いていて、すぐに予約することが出来た。ま ずはひと安心。 最後にブックストアへ行き、テキストを買った。ここではレジで あのスケジュール表を見せて、店員さんにテキストを持って来ても らう。出来れば殆ど中古のヤツが良かったのだが、中古のテキスト 254 は2冊のみで、残りは新品だった。中古は安いため、教科書代が少 し浮くのだ。それに、以前使っていた人達の書き込みなんかも残っ ている。友人のお母様も留学経験があるのだが、その人から教わっ た知恵だ。書き込みから重要なことをピンポイントで学べるという わけだ。 さぁ、これで次のクオーターの準備は整った。後は7日を待つだ けだ。 帰宅後はいつもの様に絵を描こうとしたり話を書こうとしたり、 色々試そうとした。が、脳が働かない。何かを造らなければ! と 思っているときに限って、良いアイデアは浮かばないものである。 が、今日も1日良い日でございました。 さて、筆者はまだ、これまでのクラスメイト達とほぼ同じメンバ ーで授業を受けるという夢を信じ続けております。なので日本の皆 様、どうか筆者に力を⋮⋮! そして最後に、この日記を見つけ、読んでくださった皆様、本当 にありがとうございます。 それともう1つ。 安倍さん、自分は靖国参拝についても、消費税アップについても 特に異論はありません。ですが、憲法見直しや経済政策の他にもう 1つ、留学生に向けた支援なんかも宜しければお願いします。友達 と話をしていて教わったのですが、他国では留学生を政府が支援し たりすることもあるそうで。 家はそれほど金持ちではなく、円安の影響で海外送金でも色々と 苦労しがちです。ですので、まぁ国会議員の皆様にもそれぞれ考え があるのでしょうから、出来れば首相のやりたいことが済んで、ち ょっと余裕ができたな、と思った頃なんかに、検討してはいただけ 255 ないでしょうか⋮⋮? もしかしたら筆者が制度、政策などに関して勉強不足なだけかも しれませんが。 愚かな若者がこんな要望を⋮⋮誠に申し訳ありません。 256 ○96日目 さてさて、昨日喉に突っ掛かっていたものを出してスッキリしま して、今日から心機一転更に頑張って行こうと思っていたのですが、 本日もなかなか良いアイデアが浮かばなかったり、寝違えたせいで ヘッドバンギングが出来なかったりと、色々と大変な1日でした。 ホストファミリーの皆さんや一緒に住んでいる人達と話をすること で中和、更に白星になった感じですかね∼。 ただ、1日中ずっと家にいたわけではなく、偶には身体を動かそ うということで外へお出かけに行って参りました。その甲斐もあっ て、現在午後9時になろうとしておりますが、大分眠気が溜まって おります。何だかんだ次のクオーターが明々後日辺りからスタート するので、それまでに朝方にしておかないと色々マズいもので⋮⋮。 こんな感じで、今日は特に大きなイベントも何も無く、書くこと が少ない。 なのでまた関係無い話を少し。 この頃筆者は、寝る時はカーテン︵実際は違うが、その物体の正 式名称を忘れてしまった︶を開けて寝るようにしています。窓の向 こうがちょうど庭になっていて、昼頃は日差しが入ってきます。今 まではカーテンを閉じて寝ていたので、目を覚ましても部屋が暗か ったのですが、最近は日差しが入って来るので、目を覚ますと少し だけいい気分になります。まぁでも日本じゃ難しいですよね∼。今 住んでる所は平和だから開けてても怖くないですが、最近は色んな 事件が起きてますからね∼。隣人がいつ怪物になるかわからない時 代⋮⋮自分の好きなタイプの話に似た世界観でございます。 授業が無い日が続くというのも、初めは嫌だったが、こうして暮 257 らしているとそれもまぁ良いな、という気分になって来た。だが、 来週またカレッジに通うようになれば、また休日が嫌になるのだろ う。教科書を買った辺りから俄然やる気がわいて来た。多分、新品 の教科書の美しさに見とれてしまったのかもしれない。 来週からは勿論帽子を被っての登校。見た目の変化は精神にも影 響を及ぼす。これで少しはポジティブな生命体になれれば最高でご ざいます。 さてさて、本当に書くことが無くて申し訳ありません。なるべく 濃い内容の日記が書けるよう、アクティビティやボランティアなど には積極的に参加するようにします。 そんな私も来週からいよいよ新学期。まだ、今までとほぼ同じメ ンバーで授業を受けるという夢は諦めておりません。そんなわけで 皆様、筆者に更なる力を⋮⋮! 258 ○97日目 朝から嫌な夢を見た。 成人したトイレの花子さんみたいな人に追いかけられる夢。最終 的に逃げ切れたから良かったが、色も姿も鮮明に覚えていて、朝は 震えが止まらなかった。 追いかけられる、幽霊、赤⋮⋮夢占いのページで調べたところ、 精神的に不安定らしい。運気がどうのこうのは信じないが、夢には 人間の心理状況が繁栄されるのは何だか頷ける。ここまでポジティ ブに行きて来たつもりだが、この頃何故か色んなことに対して不安 を感じてしまう。どうにか、どうにか帽子の力も借りつつ精神を明 るくしていきたい。 が、今日も1日平和であった。 絵のアイデアがまるで浮かばない、小説のアイデアも全く浮かば ない。その辺はキツかった。気分転換にとYouTubeなどで特 撮番組を観まくっていた。やっぱり仮面ライダーと牙狼は最高です ね。 本日は牙狼の最新作、魔戒ノ華を観た。兎に角日村さんが格好良 かった。怪人のデザインも素敵だった。自分ではどうやってもあの 様な美しいデザインは考えられない。牙狼を観るとますます怪人に 変身したくなります。 また、第1話の前に放送された特別番組も見たのだが、そこで筆 者の予想が当たっていたことが判明した。出演される方々の名前の 中に天野ひろゆきさんの名前があったので、多分あの怪人がもう1 回出るんだろうなぁ、と思っていたら、本当に登場する予定らしく てビックリした。とは言え、その怪人が最初に登場した際も、﹁ま た現れる﹂云々と言っていたので、それほどすごい予想ではなかっ 259 たわけだが。今回は前回よりもパワーアップするみたいで、早くそ の話が観たくて今からワクワクしている。その他の怪人のデザイン もやっぱり格好良い。自分も瞬時にああいう怪人を閃くことが出来 る人間になりたい。というか、怪人になりたい。 牙狼を観たことでやる気が増し、また1週間頑張ろうという気に なった。怪人も素晴らしいのだが、主人公も格好良かった。性格、 アクション、声、全てがイケメンだった。こりゃあ2話まで待てな い。また禁断症状になりそうだ。 ⋮⋮と、また特撮番組の話で終わってしまいそうだ。 今日は何処にも出かけておらず、特に大きなイベントも無かった ため、本当に書くことがこれくらいしか無い。新クオーター開始は 明後日。その前に、もう1度買い物に行って、クーポン券を消費し ておこうかな。 さて、そんなわけでもう明後日に迫っております。早いものです。 筆者はまだ今までとほぼ同じメンバーで授業を受けるという夢を信 じ続けております。なので皆様、どうか筆者に更なる力を⋮⋮! 260 ●98日目 今日もまた何も浮かばなかったので、筆者は散歩に出かけた。い つもより若干静かだった。 に向かっているうちに、﹁あれ、何か面倒臭く さて、本来ならクーポン券を消費しようと思っていたのだが、N orthgate なって来た﹂と感じ、店の前まで来た所で方向転換、来た道を引き 返してセブンイレブンに向かった。 セブンイレブンで買ったのはジュース、オレオ、そしてピザ。来 る度にピザを頼んでいるので、確実に顔を覚えられている。これで また1週間創作活動時に飢えを感じることは無い。ゲームでも勉強 でも創作活動でも何でも、頭使うとお腹空きますよね∼。 それにしてもピザが美味い。今日本では﹁タモロス﹂なんて言葉 が流行っているようですが、自分は留学終了後ピザロスになるかも しれない。セブンイレブンだけアメリカと提携しないかなぁ、そう したらおでんの横にピザが並ぶのになぁ、なんて引き寄せをやり始 めるかもしれない。 この後がほぼ地獄だった。 取り敢えず昨日観た牙狼に登場した怪人の模写をした後、何も浮 かばない、何もする気にならない謎の状態に突入。しまいにはどん どん精神がマイナスの方向へ。今は落ち着きましたが、一時はちょ っと危なかった。他の人に迷惑になるんじゃないか、というくらい 悲観的になっていた。 日曜なので生徒3人、そして奥様の計4人で買い物に行ったのだ が、病は気からとはよく言ったもので、左側の首から手にかけて痺 れたり、足が痛くなったりして何かと面倒だった。痺れは解消され 261 たが、足の痛みはまだ。多分筋肉痛でしょうな。葛根湯を飲んで落 ち着かせました。 夕食はポークチョップだった。それにクリームシチューみたいな ソースがかかっている。このソースとライスの組み合わせがまた最 高。ソースにはマッシュルームも入っているらしく、ほんのりキノ コの味がする。もう一杯食べたかったが、その直前にオレオを食べ たせいで1杯で終わってしまった。 さて、4月に入ったということで、こちらも大学編入に向けて本 格的に動き出しました。まず最初にカレッジにメールを送信。日曜 なのですぐに返事は返って来ない。明日明後日には戻って来るだろ う。 そして⋮⋮いよいよ明日、春のクオーターがスタートするわけで す。 皆様、これまで力を貸してくださりありがとうございました。前 回のクオーターでも、皆様の力を感じる瞬間が多々ありました。 自分は決して強い人間ではありません。才能があるわけでもあり ません。本日までこちらで生きて来られたのは、これまで出会った 人々、両親、ペット、友のおかげだと思っております。本当にあり がとうございました。明日からも頑張って参ります。 262 ○99日目 さてさて、今日から始まりました、新学期が。 この2週間で夜型に戻ってしまったので、遅刻しないか心配だっ たのだが、今朝は見事午前10時半に起床、余裕を持ってカレッジ に行くことが出来た。しっかり帽子も被って行きました。被るだけ で精神状態が驚く程変わる。朝は﹁どんな感じなんだろう、大丈夫 だろうか﹂とずっと心配だったのだが、帽子を被った瞬間﹁さぁ、 出かけるとしよう﹂と、何となく気分が乗って来た。やっぱ見た目 の変化って侮れないですね。 で、今クオーターのクラスはどんな感じだったか。 メンバーの殆どは新しく一緒になる生徒ばかりだったが、中には 4、5人前のクラスメイト達もいた。後から遅れて、オリエンテー ションの際に仲良くなったG君が入って来たときはテンションが上 がった。 今回のクラスで知り合いなのはG君、兄貴︵勝手に筆者がそう思 ってるだけです︶、Wさん、M君、B君の5名。後者2人は3限の み同じクラスで、Wさんは逆に3限は別のクラスだ。因みに、Wさ んは教室に入って来た際、筆者に日本語で挨拶してくださった。あ りがとうございました。 先生方も、今回も皆様優しそうな方々です。全員女性です。 まずはGrammar/Writingの授業。初日は授業では なくテストを行う。これはこの時間に限ったことではない。生徒が どのくらい理解しているのかを確認するものである。このテストで、 筆者が凡ミスを犯したことは秘密だ。 テストの前にまずはちょっとしたゲームを。全員小さな紙を渡さ れ、そこに自分の名前と出身地を書いた。で、一旦それを先生が回 263 収、ランダムに生徒達に配る。ゲームは、配られたカードの持ち主 を探すというもの。これでクラスメイト達が互いを知ることが出来 るわけですな。 ここでまた奇跡が起きる。G君が手に入れた紙が、何と筆者の物。 G君は爽やかな青年で、話しているとこちらも元気になる、そんな 感じの友達でございます。ここで元気を貰い筆者も尋ねて回ること に。と、ここでまた更にミラクルが。筆者がもらったカードの持ち 主、何と自分の隣に座っておりました。ベトナム出身の方で、確か Jさんだった気がする。すぐに名前が覚えられないもので⋮⋮。 こんな感じで、今まで通り授業は楽しかった。1限の後はブック ストアでアイスを買おうと思っていたのだが、何と今日のブックス トアは大混雑。それもそのはず、新しい教科書を買いに来た生徒で 一杯なのだ。 スケジュール表を見せれば、新学期直前でも購入出来る。筆者は あの列に並ばすに済んだ。が、アイスは手に入らなかった。 仕方無くもとの教室に戻る筆者。今クオーター、筆者のクラスは 全て同じ教室なのだ。 渡り廊下みたいな所を歩いていると、向かい側から見覚えのある 人達が。そう、クラスメイトのAく⋮⋮さんとNさんだ。帽子を被 っていても、2人は筆者のことを認識してくださったようで、渡り 廊下で固い握手を交わして別れました。2人は別のクラスだそうで す。 で、2限もテスト。こちらはそれほど難しくなかったのだが、読 解問題を連続で解いているうちに目が回って来てしまった。 3限もテスト。こちらはリスニング。明日はスピーキングで、ど うやら自分のことに関して話すらしいのだが、未だに筆者は詳しい ことを理解出来ていない。まぁ宿題をやっておけば困ることは無い だろう。 264 帰りがけ、同じクラスだったということで兄貴︵Mさん︶とM君 が声をかけてくれた。ここでも固い握手を交わした。サウジアラビ アの方々とはこうして握手が出来るのがまた良いですね。高校の時 の先生⋮⋮今では校長ですが⋮⋮も、握手をすることで人間は?が ることが出来ると言っていた。握手って良い伝統ですね。 帰宅前にセブンイレブンで食料を補充。今日は店員さんと少し話 が出来ました。 こんな感じで、初日から迷いやら不安やらが一気に消し飛ぶ、良 いスタートダッシュが切れました。明日もまた楽しい1日でありま すように。 265 ○100日目 わーい、遂に100日目だ∼! ⋮⋮はい、喜ぶのはそれくらいにして、早速本題に入りましょう。 quarter2日目が始まるだけでした。 100日経ったからといって何かボーナスが出るわけでもなく、た だただspring 1限はまず宿題を提出した後、英文の間違い探しから始まった。 答えの例は複数の生徒の答えから選ばれるのだが、いきなり筆者が 呼ばれることになるとは。間違いは無かったのでなんとかなりまし た。 続いてグループコミュニケーション。新しいクラスになっても、 グルコミは重要なテーマの様だ。今回のクラスメイト達は名前を覚 えるのが難しい。みんな、ごめんね。なので名前のイニシャルなど は後々。 テーマは、自身の過去、現在、未来に関して、∼進行形︵ing のヤツ︶を使って4つ文を作って発表するというもの。今までのグ ルコミとそう変わらない。今回の授業はこの2つを行っただけだ。 宿題は文法のプリントが1枚と、自身に関する文章を書くものが1 つ。後者については明日シェアするらしいので、何だか不安である。 文章の出来も勿論不安だが、書いた内容が内容なので若干恥ずかし い⋮⋮。 2限も最初はグルコミから。答えだけが書かれた紙を見て、質問 を考えるというもの。答えはどれも先生に関する物で、自己紹介も かねているのかもしれない。今回の先生も、このNSC︵何か先月 急に名前が変わりました︶に来て間もないそうだ。 続いて辞書に関する学習。辞書の見方などですな。これは簡単だ 266 った。と油断していたら2問ミスを犯しました。凡ミスです。 こちらも宿題が出た。しかも結構多め。やることは今までとあま り変わらない。単語についてオンラインの辞書で調べて来るという ものだ。時間はかかりましたが、1日で仕留めました。 3限は、スピーキングのテストを兼ねた交流。先生から質問を受 け、それに対して答えるという、前回のスピーキングテストより若 干簡単なテスト。質問は自分達が選んでいい、というルールなので、 ﹁子供の頃の1番幸せな思い出﹂と﹁故郷の楽しいスポット﹂の2 つを選んだ。前者の答えは、愛知の祖父母の家に行った時。祖父は 学校教師、祖母は華道と茶道の教師だった。筆者が家を訪れると、 ほぼ毎回近所の自然史博物館に連れて行ってくれた。筆者の恐竜好 きはここから影響を受けたのかもしれない。後者はレイクタウン。 あの、ごめんなさい、越谷周辺って、楽しめるスポットって今のと ころレイクタウンぐらいですよね? まだまだこれから増えて行く んですよね? いつかは越谷五輪やるんですよね? ⋮⋮というわけで、先生には﹁自分の住処はまだ大きな都市じゃ なくて、遊べる場所がレイクタウンだけなんです﹂と答えた。越谷 市民の皆様、申し訳ありません。筆者は越谷が東京を越える日が来 ると強く信じております。 こんな感じで、今回のクオーターもなかなか面白そうだ。明日か らいよいよ教科書を使った本格的な授業が始まる。何だか楽しみに なってきた。 267 ○101日目 何か最近変な夢ばっかり見ます。しかも全て不安や疲労の表れ、 みたいな夢ばかりです。 まぁそれはさて置き、今日もクラスは楽しかった。 流石に3日目にもなると少しずつ気分も盛り上がって来る。グル コミも初めは恥ずかしがっていたが徐々に馴染めるようになって来 た。 1限は文法のチェックをした後、昨日先生が言っていたように、 自身に関する文章を使ったグルコミの時間になった。といってもチ ェックするのは文章の冒頭部分のみ。この冒頭部分を如何にちゃん としたものにするか。それによって文章の評価も変わって来るわけ です。 4人毎のチームに別れて、それぞれの冒頭部分をチェック、互い にアドバイスを出し合ったりした。筆者もアドバイスを戴き助かり ました。 2限はペアになって話し合いをした。筆者のペアは、ちょうど先 程の時間一緒の班だったIさんである。少しずつですが、新しいク ラスメイト達の名前も覚えました。 今クオーター中読む本は、あの⋮⋮何でしたっけ、80日で世界 一周するヤツ。アレです。アレに基づいて、今自分が何処に行きた いか、というテーマのディスカッションから始まり、作品の舞台で ある1872年頃の交通・通信手段についてあるものとないものを 話し合ったりした。 3限はゲームから始まった。名前を覚えたりするためのゲームで す。これを通じて、色んな人と話が出来ました。新しく一緒になっ 268 た人も、それほど話をしていないのに名前を覚えてくれたり、本当 に1週間目から嬉しいことだらけでございます。 ゲームの後はちゃんと授業もやりました。3人ずつの班に別れて、 教科書の問題を解きました。今回初めて友達のG君と同じ班になれ た。同じメンバーのN君⋮⋮多分N君⋮⋮も優しく、そして楽しい 人物で、すぐに仲良くなれた。G君も面白いジョークを言ったりし て、うちの班は結構盛り上がっていたと思う。 因みに筆者の教科書は中古品で、問題を解く際は、そこに残って いた消し残しを頼りに問題を解いた。 3日目からどんどん楽しくなって来た。こりゃあまた今クオータ ーが終わる頃には、筆者の黒部ダムがまた崩壊するかもしれません な。 ノリに乗って来た筆者。明日もまた良い1日でありますように。 269 ○102日目 あれ、今日は102日目なんですね。何か103日目の様な気が Quarter第1週ももう木曜、明日で1つの しておりました。 Spring 週が終わるわけです。本当に早いものです。 というわけで早速今日の流れを。 1限は文法のチェックを行った後ライティングの授業に入った。 sentenceをチェック、改良した後、それを前 これが、今クオーターのG/Wの流れらしい。各班に別れて互いの Topic に出て発表することになった。今クオーター初の、緊張する発表で ある。しかし内容はプレゼントは違って、自身の改善前・改善後の 文章を発表するだけなので、大して難しいわけではなかったのだが。 昼食はいつものカフェテリアで。並んでいると、レジカウンター の奥に見覚えのある人物が。オリエンテーションの際に同じグルー プだったMさんである。確か年上。彼女は確かいきなりレベル6だ った気がする。多分そこからカレッジレベルに進み、現在カフェテ リアで働いているのだろう。カレッジ内の店だったら仕事をしても 良いことになっている。外はアウトです。 レジでサンドイッチを渡すと、﹁私のこと覚えてる?﹂と、Mさ んの方から話しかけてくださった。3日間のオリエンテーション以 来暫く会っていなかったのだが、覚えていてくださって、本当にあ りがとうございます。ノリの良い姉御肌の人物なので話をしている とこちらも元気になる。 サンドイッチが焼けるのを待っていると、後ろから肩を叩いて来 る人物が。振り返ってもそこには誰も居ない。ハッとして逆方向を 270 向くと、そこにはあのBさんの姿が! 今日は肌寒かったのだが、 Bさんと再会した瞬間心が暑くなった。自分の中では、Bさんは笑 いの王である。この方のジョークはいつもすべらない。最後のプレ ゼンでも﹁僕はキングになるのが夢だ。もし俺が君達のキングにな ったら、君達は何を望むかい?﹂ということを言っていたのだが、 Bさんは既に笑いの王者だ。 Bさんと握手を交わし、せんべいを戴き、サンドイッチを受け取 ってからカフェテリアを後にした。 カフェテリアで元気になった後は次の授業。 先生も生徒の名前を頑張って覚えて来たのだが、筆者の名前は名 字も名前も難しく、途中までは順調だったのだが、筆者のところで つまってしまった。その瞬間笑いが起こり、筆者も笑ってしまった。 昨日気づいたのだが、筆者はどうも、一部の生徒のツボにハマっ ているらしい。昨日はドキドキしていたが、彼女達も親切に接して くれるので、決して悪い意味ではないようだ。それはそれでありが たい。こちらも、いつまでも恥ずかしがっていないで調子を取り戻 さなければ。 さて、今回は都市に関する文章を読んでいたので、いきなり先生 から質問を受けた。 ﹁出身は何処?﹂ ﹁日本の埼玉です﹂ 埼玉。多分東京に比べたら人気ではない。一瞬空気が固まったの でまた笑いが起こった。これは本当に面白かったです。 ﹁人口はどのくらい?﹂ ﹁ああ、詳しいことはわからないですね。シアトルよりは小さいで す﹂ と、持てる知識を使って何とか解答した。 この後他の生徒達も同じ質問を振られた。で、次はペアを組んで、 互いの街の良い点と悪い点を3つずつ紹介する回が始まった。 271 本日ペアを組んだのは中国出身のZ君。名前の発音が難しいです。 今日は彼と話をすることが多かった。親切な方でございます。Z君 があげたメリットの中には、食事が美味い、海が見える等があり、 デメリットには空気が汚いというタイムリーなものが入っていた。 やはり現在の大気汚染は辛いようです。 こちらがあげたメリットはやっぱりレイクタウンですかね。あと 景色がきれい。デカいショッピングモールがあると紹介したときは 先生も話に乗ってくださった。先生も、時間が出来たら是非レイク タウンまで⋮⋮。いずれはこちらで出来た友人達とレイクタウンに 行ってみたい。ただ、混んでるんですよね。特に土日は。となると どこかで長めの休みを取って、平日に行くのがベターかもしれない な。⋮⋮あ、はい、わかっております、勉強も真面目にやります。 3限はいよいよ教科書を使用した、本格的な授業に入った。今回 はプレゼンなどよりも、ノートテイキングの方に重点を置いた授業 を行うらしい。今IEP、ESLプログラムを受けている学生達は 皆カレッジレベルの授業、そして大学編入を目指している。そこで の授業についていくためにも、ノートテイキングは重要なのだ。 初めて練習をやりましたが、やっぱり難しい。そう簡単に出来る もんじゃない。どうしよう、どうやって練習しよう⋮⋮。 帰宅後はゴミ箱計5個を運ぶという素晴らしいトレーニングを行 い、宿題も早めに済ませた。 夕食時には同じ家にホームステイしているEさんと話をした。こ の頃彼女と話をする回数が増えている。わからないことがあったら いつでも聞いて欲しいというありがたい言葉を戴いたので、もしど こかで大きな壁に打ち当たったら、そのときはアドバイスを戴くこ とにする。本当に、色んな方々に助けられて今日まで生き延びてい る筆者でございます。 ただ本日、致命的なミスを犯してしまった。 272 夕食の際はいつもご主人か奥様が﹁Dinner!﹂と叫んで合 図を送るのだが、今日Y君はそれを聞き逃してしまったらしく、夕 食を食べる機会が無かったのだ。筆者もすぐに気づいて声をかける べきであった。先程とりあえずメールで謝罪文を送信、返事が返っ て来たのでホッとした。明日彼にあったら直接謝らなければ。メー ルだけで済ませるというのはやはりいただけない。 と、こんな感じの1日であった。 この頃神様仏様に﹁新しいクラスメイト達、そしてこれまで出会 った人達とも話が出来ますように﹂と毎日お願いしているのだが、 その願いを叶えてくださったらしい。ちなみに帰りも1人歩いてい ると、横を走る車から筆者の名を呼ぶ声が。見ると、オープンカー からAさんが手を振っていた。という心温まることがあった。 明日もまた、色んな人達と話が出来ますように。 そして皆様。以前とほぼ同じメンバーというわけにはいきません でしたが、現在も楽しく生活しております。校内でも度々友達に出 会うので寂しい思いはしておりません。力を送ってくださった皆様、 そして、このヘタクソな日記を読んでくださった皆様、本当にあり がとうございます。 273 ○103日目 今日がホントの103日目でございます。 朝はまたY君と一緒に登校、いつもより遅めに出たのだが、やは り教室は開いていなかった。 時間を潰そうと辺りをほっつき歩いていると、ちょうどクラスメ イトのZ君に出会った。今日の宿題の話をして一旦別れた。今日で 5日目ですが、新しいクラスメイト達ともちょくちょく話をするよ うになりました。こりゃまたクオーターの終わりに涙腺が崩壊しそ うになるパターンですな。 1限ではいつも通り文法のチェックを行い、その後ライティング paragra の宿題を確認したりした。今日は金曜なのでテストもある。初のテ ストがライティングというのもなかなかタフだ。 書くのはストーリー形式のnarrative phなるもので、テーマは嘗て経験した出来事、またそれから何を 学んだかについて。とりあえず最初の生徒会選挙のことを書いたの だが、暫く書いていなかったため鈍ってしまったのか、あまり納得 のいくものではなかった。他のテスト、そして宿題等で点を取らな ければ⋮⋮落第ではないだろうが、在学中にやはり1度は表彰され たい。親に報告し、そのついでにおねだりを⋮⋮。 筆者の悪意が少し見えたところで、話題を2限に移そう。 最初に行われたのはちょっとしたクイズ。昨日の宿題で読んで来 たものから出題されるのだが、覚えているようで案外覚えていなか った。答えとしては間違っていないのだが、何だかなぁ、といった 解答だらけであった。このクイズは成績には加算されない。 続いてチームに別れてアクティビティを行った。短文を読んで、 そこから状況を類推するというゲームだ。今回はG君と同じく中国 274 出身のTさんとチームになった。G君はただ爽やかなだけでなく、 笑いのセンスも兼ね備えた存在であることがわかった。彼が類推し たストーリーが面白かった。 3限は教科書の問題を少し解いた後、カードを使ったゲームを行 った。カードには質問が書かれていて、それをチームのメンバーに 尋ねるというものだ。 ここでは4人チームになったのだが、今回は先程一緒だったTさ ん、一昨日一緒だったN君、そして兄貴がメンバーとなった。兄貴 がカードを捲り、その質問に1人ずつ答えてゆく。このゲームを通 じて更に仲が良くなった気がする。Tさんは日本の食事や伝統等に 興味を持っているらしく、そこで更に話が盛り上がった。 ただ、1つ驚いたことがある。年齢を聞かれて20ですと答えた とき、Tさんが﹁同い年くらいだと思った﹂と言っていた。彼女に 何歳か尋ねると、何と17歳だった。⋮⋮ということは、筆者は実 年齢より若く見られているということですね? そうですよね? ⋮⋮こういう経験は初めてだったので嬉しゅうございました。これ まで言われて来たのが、﹁お前40のサラリーマンみたいだよな﹂ 等だったので、本当に嬉しゅうございました。 帰宅後は奥様、Y君、Eさんと一緒に夕食を買いに行った。今日 はテイクアウト。照り焼きのお店なのだが、肉だけでなく餃子やチ ャーハン、うなぎの寿司なんかもある。店のことは知っていたのだ が、中に入るのは初めてだった。 というわけで夕食は照り焼きチキン。チャーハンは明日。チキン 弁当のボリュームが半端無くて⋮⋮。 こんな感じで楽しく1週間を終えることが出来た。 しかし、まだもう1つ楽しいことがある。明日のアクティビティ だ。どうやらトランポリンらしい。室内スカイダイビングは無理だ 275 が、トランポリンならまだ大丈夫だろう。きっと、多分、もしかし たら⋮⋮。 276 ○104日目 今日は春のアクティビティ第1弾です。 内容はトランポリン。汗をかく可能性があるとのことで、取り敢 えず通気性の良さそうな服を来て学校に向かった。Y君が色々教え てくれたのだが、今回は本当に日本の学生さんが多くやって来たら しい。Y君があるグループの方を指差して、﹁あそこにいるのはみ んな日本の生徒だよ﹂と教えてくれたときは驚いた。10人くらい はいたのではなかったか。 バスに乗り込んで目的地へ向かう。初めはワクワクしていたが、 ここで思わぬトラブルが。身体が、身体が痛い。そう、筋肉痛であ る。昨晩筆者は身体を疲れさせようと思って禁断のエアボーカル、 エアギターを解禁したのだ。その結果確かに良く眠れたが、寝たの は夜遅く、しかも身体の節々が痛む等、マイナスな点が残ってしま った。 そんなわけで今回は大胆に身体を動かすことが出来なかった。倦 怠感と足腰の痛みが同時に襲って来る。だが全く面白くなかったわ けではない。友人達のドッジボールの様子等は観ていて面白かった。 筆者は参戦よりも観戦するのが好きな人間なので、試合の際は見て いて盛り上がりました。 帰りは度々お会いする職員さんのAさんと話をしたりした。今日 は娘さんもいらしていた。それから初日からお世話になっている先 輩とも話が出来た。 だが、筆者のアクティビティはこれで終わりではなかった。 帰りがけ、Y君が筆者を散歩に誘ってくれた。どうもこれからY 君とその友人5名と共に海を見に行くらしく、それに誘ってくれた のだ。 277 お友達は皆中国出身。内1名は前日に会っている。皆気さくで楽 しい人ばかりなのだが、時たま肝を冷やす様な大胆な行動に出るこ ともあった。結局全員無事に帰宅出来たので良かったが。 目的地の海にも行くことが出来た。名前は知らない。が、結構に ぎわっていた。これまた名前を知らないのだが、大きな凧みたいな ものを掴んでサーフィンを行っている人々が大勢いた。海辺ではY 君の友人達が色んなことをしてはしゃいでいる。こういう様子を見 ていると、中学高校時代のことを思い出す。何処の国でも、男同士 はしゃぎ回るのは楽しいですね。 この旅の最中、Y君の友人達とも仲良くなった。1人は積極的に 筆者に話しかけてくれた。日本、特に漫画に興味を持っているらし く、日本語も少し話せるとのことだった。メンバーのなかでは最も 大胆な行動をとる青年なのだが、優しい心の持ち主でもある。また 会える日が楽しみでございます。 今日1日で色んなところを回った。身体はヘトヘトだが、その分 良い思い出が沢山出来た。 来週もアクティビティがある模様。次はエアギター等は極力控え ます。 278 ○105日目 昨晩全く寝られなかったせいか、今日は昼に起きてしまった。 洗顔後はお絵描き⋮⋮ではなく宿題の続き。宿題は昨夜ほぼ全て 完了したのだが、まだ1つ終わっていないものがあった。 wordなるものを調べる readingの授業では、毎週単語をオンライン辞書で調べて 来る宿題が出るのだが、family のにどの項目を参照すれば良いか先週の時点でわかっておらず、そ の箇所だけ空欄のままだったのだ。それが今朝、先生からメールが wordを調べ始めた。 wordというのは、例えば﹁solve﹂﹁r 届いたため、それを元にfamily family esolve﹂、﹁create﹂﹁creative﹂みたいな ヤツです。 ところが、メールを参考にしても全ての空欄が埋まらなかったた め、他の辞書計2つを使ってどうにか全て埋めることが出来た。他 のクラスメイト達も今日この作業に取りかかった筈なのだが、皆も やはり他の辞書を使って埋めたのだろうか。 宿題が終わりお絵描きをしていると、クラスメイトのIさんから メッセージが届いた。宿題に関する質問である。因みにカレッジで は、他のクラスメイト1人と連絡先を交換、欠席したとき等はその クラスメイトから宿題の内容を聞いたりすることになっている。 その宿題というのは、自分自身に関する文章をパソコンで書いて 来るものなのだが、﹁font12﹂﹁”1﹂などの単語について 教えて欲しいとのことだった。前者は知っていたのですぐに答えら れたが、後者は筆者もまだよく知らなかった。そこで急いでGoo gleではなくYahoo!で調べ、Iさんにメッセージを送った。 それから宿題の提出方法に関する質問もあった。先生にメールを 279 送ってみたのだが、今日は日曜、まだメールを見ていない可能性が 高い。明日の朝確認し次第Iさんにメッセージを送ろうと思う。 午後は勿論買い物。この頃買い物は4人で行くので賑やかだ。 今日向かったのはSAMという大きなスーパーマーケットと、そ の近くにある、SAMよりは小さいが、そこそこ大きなスーパー。 食品を沢山買ってきました。 夕食はパスタとウインナーが一緒になったものを戴きました。美 味しかったです。 昨日の疲れがまだ完全に取れていない。時々フラッとすることが あった。明日はまた授業がある。どうにかして体調を元に戻さなけ れば。 余談ですが、夢で見た数字を親に伝えて宝くじを買ってもらった 結果、13000円当たったみたいです。めでたしめでたし。 280 ○106日目 占いではあまり良くない日だったのですが、決してそんなことは なく、今日も楽しい1日であった。 今朝方、G/Wの先生からメールが届いたので、その内容をクラ スメイトのIさんにも送った。登校前に先生から連絡が届いて良か った。 登校後、まずは図書館へ。一昨日の晩、お絵描きの時間を割いて タイプし続けたパラグラフを印刷するのだ。やり方はもうマスター しているから終わるのも早かった。印刷を済ませて教室に向かおう としていると、後ろから誰かが声をかけて来た。オリエンテーショ me﹂と助けを求めて来た。どうやら、印刷の仕方がまだわ ンで知り合った、現在クラスメイトのG君だ。G君は筆者に﹁He lp からないようだった。1月、ダンディなおじ様に教えてもらった術 を、G君にも伝える。Aさん、俺、プリントアウトのやり方ちゃん と覚えたよ。 印刷が終わったのが午後12時55分。まだ時間がある。今日は Verb︵loveとかagreeとか︶ 文法のテストなので、最後に2人で確認することにした。G君から Non−Action について聞かれ、自分なりに説明したのだが、あれは合っていたの だろうか。そのActionとNon−Actionの識別問題が 今日の試験でも登場。殆ど自信があるが、若干不安である。 で、テストの前はまずライティングのテストについての説明。因 みに今回のライティング、筆者の結果は90%、確かA辺りでした。 先週はもう不安で不安で⋮⋮。 説明終了後はいつものように文法の授業。今週は現在完了につい 281 て学ぶようだ。Laterというのが文の先頭にあるときは現在完 了進行形、という、初めて聞くような話も出て来た。もしかしたら、 何処かで聞きかじっているかもしれないが。 テストは殆ど簡単だった。途中つまづく箇所もあったが、基本的 にはさほど難しくない。見直しを済ませて早めに教室を後にした。 2限は、単語の宿題に関する説明から。今回の宿題では、文中に 登場した単語の、文に適した意味だけを調べて書くことになってい たのだが、その辺でミスをした生徒が結構いたらしい、いや、全員 何処かしら間違っていたらしい。また、文節︵?︶等に関してもわ かりやすい説明をしてもらった。文節に関してはあまり深く理解し ていなかったらしい。 ideaを絞り出す。それが目標だ。最後のクオーターで その後は速読の練習。サラサラっと文章を見て、TopicとM ain はまだこの力は完璧とは言えなかったが、今日は正答率も高く、若 干だが力はついてきているようだった。 宿題の量が半端無かった。小説の、chapter1~chap teer4までを読んで来る、というもの。計30ページ程なので それほど多くはないが、結局1時間かかってしまった。﹁80da ys﹂という、80日で世界一周する、あの有名なヤツです。子供 の頃映画を見た気がする。その甲斐もあってかサカジャウィアより は楽。 3限はノートテイキングの練習をし、その後班に別れて週末した ことを発表した。スピーキングの練習である。前にも書いたように、 レベル4ではノートテイキングの方に重きを置いているようなので、 スピーキングはレベル3程頻繁には行われない模様。現在同じ家に 住んでいるY君がレベル3で、前のクオーターに筆者がやっていた のと同じ宿題等をやっているので、何だか懐かしく感じます。まだ 早い気がする。 282 余談ですが、班毎に別れて発表し合った際、クラスメイトのAさ んからも歳より若く見えると言ってもらえました。日本では40代 に見えた筆者も、こちらでは10代に見えるということですかね! 何だか安心しました。何故安心したのか理由はわかりませんが。 こんな感じで、今日も色んな人達と話が出来ました。先週の土曜 に仲良くなった生徒達とも再会出来ました。この、話が出来るとい うのが1番楽しいですね∼。 明日もまた色んな人と話が出来ますように⋮⋮。 283 ○107日目 今日もいつも通りの時間に出発。 formなるものにサイ クラスに行く前に今週末のアクティビティの予約をしてきた。毎 回アクティビティの前にはwaiver ンしなければならない。前回のトランポリンのときは、書類に加え てネットでもサインしなければならなかった。 多分アンバサダーの方だと思うが、今回のアクティビティはかな り良いと仰っていた。チューリップが本当に綺麗らしい。写真を撮 って来なければ。 さて、サインを済ませて教室に向かい、1限を受ける。 昨日のテストは96%で多分Aだった。進級するのには嬉しい点 数だが、筆者は更に高い点数を取らねばならない。卒業前に1回は 賞を取りたい。そのためには更に頑張らなければならない。 授業はいつも通り文法の練習から始まり、後半はライティングの 授業となった。今回のライティングは難しい。summaryなる ものに挑戦したのだが、まずそのネタになる記事がすぐには理解出 sto 来なかった。後で宿題が出たのだが、今までやらなかった手法でそ れを終わらせた。 まず、記事があまり理解出来なかったので、Brain rmという、情報を繋げて行くヤツをやってみた。するとあら不思 議、さらりさらりと頭に入って来るではありませんか。Brain stormもoutlineも、宿題をやる際はあまりやらなか ったが、これらを取り入れることで自身の文章が更に改良されるこ とを、今日身を以て知ることとなった。 2限はまず読書の時間から。readingの授業なので、速読 の練習をするわけだ。 284 その後はチーム毎に別れてゲームみたいなものをやった。1枚の プリントが配られたのだが、そこには様々な質問が書かれてあり、 ソレに関するディスカッションを行うというものだ。やっぱり誰か と一緒に話をしたりするのは楽しいです。 ソレが終わった後は昨日の宿題の確認。答えは間違ってはいない のだが、それを1つの文にして纏めるのはまだ慣れていないようだ。 このクオーターで出来るようにしなければ。 そして3限では、恐るべきものが手渡された。 スピーキングのテストの予告である。テーマは﹁自分が尊敬する 人物﹂という、どこかでやったことのあるようなテーマ。このメン バーになってから、全員の前に立ってプレゼンを行った経験は無い。 これは緊張する。帰宅後ご主人が励ましてくださったが、来週月曜 までにちゃんと準備をしておかなければ。 更に今日はテストも行われた。レベルが1つ上がると若干問題も 難しくなる。だが、これまでのノートテイキングで書いたノートを 参考にして良いとのことだったので、全く出来ないということはな かった。しかもテーマが心理学なので、自分もやっていて楽しかっ た。 テストの後はチームに別れて再びゲーム。与えられた文章を、文 意はそのままに、違った形に言い換えるというもの。paraph raseというらしい。チームは昨日と同じ。兄貴はすぐに文を作 ることが出来、今回かなり助けられた。あのスピードはもうプロと 言っても過言ではない。 さてさて、帰宅時にちょっとした出来事が。 音楽を聴きながら道を歩いていると、知らない男性に声をかけら れた。 ﹁ちょっといいかい? 小銭を貸してくれないか?﹂ 285 ﹁はい?﹂ ﹁俺はホームレスなんだ。で、今もの凄く腹が減ってるんだ。だか ら小銭を貸してくれないか?﹂ 旅でもしているのか、その男性は白いシャツにジーパンという出 で立ちで、黒のリュックサックを背負っていた。こういう場合断れ ば良いのかもしれないが、結構しぶとく︵言葉が悪くてすいません︶ 、しかも行き先が筆者と同じだったため、泣く泣く25セントを渡 した。その後も何かを求めて来たが、流石に20ドルを全く知らな い人間に渡すわけにはいかなかったので、丁重にお断りした。怖か ったが、お断りした。その後もその人は色んな人にお願いしていた。 このとき、筆者は未開封のジュースを1本持っていた。今にして 思えば、お腹が空いていると言っていたのだから、それを渡せば良 かったのかもしれない。自分の機転の悪さを恨む筆者であった。 明日はもう水曜日。1週間は本当に早い。今週は祝日か何かで金 曜が休みなので更に早く感じるだろう。 週末のチューリップ畑、楽しみにしております。 286 ○108日目 さぁ、今日は108日目。煩悩の数と同じだけシアトルで生活し たことになります。 これで108日終わった。明日から更に良い日になる! ⋮⋮と かだったら面白いのですが。早速今日の内容を書いていきます。 まずは宿題をプリントするためにライブラリに行き、5セント払 って印刷。この段階ではまだ成績は貰えない。今日の夜先生が生徒 達のsummaryをチェックし、何処を改善すれば良いか書いて くださる。それに合わせて文章を再度書き直して提出、これで成績 が貰える。このsummaryを書く宿題だが、これは毎週出され るらしい。大学での授業、生活に備えての授業。この場で慣れてお きましょう、ということなのかもしれない。 1限はいつも通り文法の授業を行い、後半はまたチーム毎に別れ、 ﹁友情﹂に関してディスカッションを行った。昨日配られた記事が ちょうど﹁友情﹂にまつわるものだったのだ。その後はそれぞれの paragraphを書く予感。 友人について紙に書き出したりした。この感覚⋮⋮descrip tive 昼食に自分の好きなサンドイッチを食べ、幸せな気分で2限に臨 む。 何と2限は小テスト。やっている最中は自信があったのだが、後 々見直してみると間違いがちらほら。午後8時ってmidnigh tに入るのだろうか。それとも、単に自分が間違えて解釈していた だけなのか⋮⋮。兎に角、これまで以上に本を見直さない限り高得 点は取れない。前のクオーターと違って今期は本を見ながら問題を 解くことが出来ない。それ故、内容をしっかり理解しなければなら 287 ない。 その後は単語の確認を少しして、授業は終了した。明日は単語の 再チェックを行う模様。こちらもテストを控えているのだ。 そして3限。まずは昨日のテストが返却された。結果は90%。 思っていたより悪くはなかった。結構問題を読み上げるペースが早 かったので、もう少し低い点数を予想していた。先生もこれは予想 外だったようで、次回からはDVDを使ってテストを行うそうだ。 これは、より大学の授業に似せた形でノートテイキングの練習が出 来るため、その点でも優れているらしい。 教科書を少し進めた後、班毎に別れてゲームを行った。この授業 は後半チーム毎に別れて何かを出来るので結構楽しい。しかし時間 があまり残っておらず、今日は少しゲームをやって終了となった。 さてさて、今日は色々と笑ってしまう日であった。 まず、クラスメイト達から日本語のことを色々と質問された。最 初は﹁おはよう﹂﹁可愛いですね﹂などポピュラーなものだったの だが、男子が質問して来たのが、﹁中2かっ﹂とツッコミを入れた くなる様な単語ばかりで、授業中も笑いを堪えるのに必死だった。 因みに質問された単語は、筆者の中学校で頻繁に飛び交っていた言 葉だ。何しろ男子校なもので⋮⋮。 その笑いがいつまでも続いてしまい、笑いを必死に堪えていると、 リスニングの先生が、 ﹁幹雄、あなた今日は疲れているの?﹂ と声をかけてくださった。違うんです。笑いが止まらないんです。 でもその理由を大っぴらに話すと人が離れていきそうなので言えな いのです。 と、今日もなかなか楽しい1日であった。しかし、あの単語やこ の単語が海外にも渡っていたのは驚きだった。何となく、世界はす 288 げぇなぁ、と感じる瞬間であった。 明日も笑いが止まらない1日になりますように。 289 ○109日目 さて、煩悩の数を超えた今日。良いことはあったのでしょうか。 まずは1限。筆者は勘違いをしていたようで、明日は1限だけが お休みで、2限と3限は通常通り行われる。先生がカリフォルニア へ行かれるようで、その関係でお休みとなるらしい。月曜は授業、 というかテストがあるが、先生はまだ帰って来ていないので、違う 先生が代わりにやって来る。 授業はいつも通りのスケジュールで行われた。初めてのsumm aryだったが、どうやら筆者、文中のことを纏めるのに力を入れ 過ぎて、自身の意見を入れるのを忘れていたようだ。そんなわけで 筆者に出されたテーマは、自分の意見をもっと取り入れること。先 程書き直しました。 宿題は何と文章2本立て。この表現はおかしいか。 文章を2つ書き直す上、更にもう1つ新しいものを書かなければ ならないということです。書き直しは終わりましたが、現在新しい ヤツを書いている途中です。来週の月曜が期限なのでまだ時間はあ りますが、やっぱり早めに終わらせておいた方が楽だ。 2限は単語テストに備えた授業だった。結構不安だったのだが、 思っていたよりも出来たので安心した。 テストが行われるのは明日。この授業では初のテストとなる。果 たしてどんな形式で出されるのか⋮⋮。 そして3限はノートテイキングの授業をやって、その後は発音の 練習。 ここで予想外の事態が巻き起こった。 今回は﹁th﹂の発音を練習したのだが、筆者はろれつが回らず、 290 ﹁anything﹂を噛んでしまった。いくらやっても納得のい く発音が出来ない。教室に笑いの嵐を巻き起こしました。そして帰 り際には友人にいじられました。このanythingの発音は、 大学編入に次ぐ新たな課題である。 こんな感じで、108日過ぎたからと言ってラッキーなことが起 きるわけではなかった。笑いの旋風を巻き起こした辺りは良かった が。 驚きだったのは、一緒に暮らしているY君の担任の先生方が全員、 筆者が以前教わっていた先生方だったということだ。もしY君が予 定通り12月29日にシアトルに来ていたとしたら、同じクラスで 授業を受けていたかもしれない。意味合いは異なるが、今回久々の アメリカン・ドリームが巻き起こった。 明日はどんな日になるだろう。果たして筆者は、thのサウンド を見事再現することが出来るのか?⋮⋮お楽しみに。 291 ○110日目 第2週最後の日。 先日書いた通り、今日はG/Wの先生がカリフォルニアに行って いるため1限が無く、我々は2限が始まる3時30分前に登校した。 今日はReading初のテスト。どんなものが出るのかとびく びくしていたが、それほど難しいものではなかった。一応出発前に パソコンで読解の練習をしておいたので、それの成果も出ていたの かもしれない。 結構早い段階で終わったのだが、1番先に教室を出るのが何か嫌 で、とりあえず誰かが提出するのを待ってから出した。 後で友人達と話をした。G君も今日のテストは簡単だったと言っ ていた。皆それほど難しさは感じていない。ならば本気で100% を狙わなければ、卒業前に表彰されるのは難しいわけだ。何か今年 から、筆者がハマってるカードゲームが面白くなって来たので、ど うしてもここいらで大きな成果を上げて、カードを買ってもらいた いわけなのです。自慢したいわけではなく、ただ純粋に、カードを TUBE 買ってもらいたいだけなのです。こちらに留学して来た目的は大学 編入なので、今プログラムでの表彰は関係無い。YOU でカードの大戦動画を見ていたら、急にやる気が刺激されただけで ある。 3限ではanythingの発音を求められる⋮⋮なんてことは 無く、まずノートテイキングの授業から始まった。まだまだ慣れな い。その後は班毎に別れて自由に話をする時間に。スピーキングの 練習の一環である。 今日は前回も話したことがあるTさんと、多分直接話すのは今日 が初めてのA君とK君と班になった。皆優しい人達で、話していて 292 楽しかったです。 今日は高校の制服の話で盛り上がった。やっぱ国によって校則だ ったり服装の指定だったりが違うんだなぁ、と勉強になる。ただ、 自分の学校との共通点なんかもあって、その辺でまた盛り上がった。 K君からは、 ﹁日本の女子高生は、冬でも短いスカートをはいているけど、どう してなんだい? 寒くないのかい?﹂ という質問をされました。取り敢えず ﹁多分、自分をより美しく見せたいとか、より他者を魅了したいと か、そんな感じじゃないかなぁ。ただ、やっぱり寒いと思うよ∼﹂ と解説したのですが、日本の女子高生の皆さん、それで合ってま すか? ⋮⋮そんな話は置いておいて、今クオーターもまた、﹁次もこの メンバーと一緒が良い﹂と思える様なクラスメイト達と会えました。 初めは緊張していましたが、話をする度にその緊張も解けてきまし た。 A君はドラえもんの、映画に出て来る方のジャイアンみたいな感 じである。体型はほぼ同じなのだが、性格が優しい。K君も初めに 見たときは真面目な人なのかな、と思ったが、結構ノリの良い男性 の様だ。このA君とK君のコンビが更なる笑いを提供してくれる、 と勝手に分析。Tさんとは昨日Facebook等でフォローし合 ったりしました。日本の漫画に興味を持ってくださっている様なの ですが、筆者が読んだことのあるものがコロコロコミックしか無い ので本当に申し訳ない。でも、コロコロコミックを読むのは止めら れない⋮⋮。 そんなわけで楽しい1日だったのだが、今日は珍しくG君と一緒 に帰った。話によると、近々セブンイレブンの近くにあるアパート メントに引っ越すらしい。以前合った頃はバス通学だった。多分距 離的な問題もあるのだろう。 293 帰りは男同士、爽やかな話や将来に向けての話で盛り上がった。 G君は筆者にガールフレンドがいると思っていたらしい。何でも以 前、筆者が女子と一緒に歩いている姿を見たことがあるとか。しか し、筆者にはその記憶が無い。もしその少女が、人によっては見え ない者だとしたらそれはそれで怖い。逆に実在する人物、更に筆者 も知っている人物だったとしたら、筆者は最低の人間ということに なる。 ガールフレンドの話から、G君が色々楽しい話を教えてくれた。 ﹁もし大学で彼女を作りたいんだったら、まずは恥ずかしがり屋を 直さなきゃな﹂ ﹁ああ、それは1番の問題だわ﹂ ﹁アメリカの女子は恥ずかしがり屋だったり、あまり話をしないヤ ツは好まない。もっと楽しく、ジョークを言えるくらいの男子がモ テるんだ﹂ と、後々確実に役立つであろうアドバイスを貰った。 この後は将来の話をした。G君はエンジニアになる予定なのだが、 オリエンテーションで言っていた通り、彼はアートに興味がある。 が、現在どれを専攻するかでかなり迷っているらしい。デザインの 学科を専攻しようかと思ったが、そこは殆どが女子だったらしい。 男性はやはり結婚後、家族を養っていかなければならない。しかし 芸術にはかなり興味がある。そうした点がぶつかり合っており、現 在悩んでいるようだ。 そうだよなぁ、いきなり作家っていうのは至難の業だしなぁ。筆 者もまずは手に職つけなければならない。去年心理カウンセラーの 講座を受けて衝撃を受けたのも何かの縁。このままその道を極める のも良いかもしれない。 その後、G君がかなり役に立つページを教えてくれた。 カレッジレベルの授業を受けるには、COMPASSテストなる ものを受ける必要がある。G君が教えてくれたのは、その練習が出 294 来るサイト。先程アクセスして練習してみました。長文のミスを直 す問題を1つやってみたのですが、結果は70%、まだまだ不安が 残ります。教えてもらったページを活用して、更に力をつけなけれ ば⋮⋮。 予定では、今クオーター終了後にそのテストを受けるつもりです。 明日は朝からチューリップを見に行く。早起きしなければ。とい うわけで皆様、おやすみなさい。 295 ●111日目 昨日書いた通り、今日はチューリップを見に行った。 寝たのが午前3時、起きたのが午前6時。船酔いしたときの状態 ってこんな感じなんだろうな。そんな感じの目覚めだった。 登校すると、Y君を通じて仲良くなった生徒達の姿が。更に彼等 と一緒に知らない男性が座っている。 友人の1人の話によると、この方は日本人らしい。少しですが話 もしました。 後はいつも通り、時間になったらバスに乗車、出発時刻まで待つ ことに。その間、先程の友人とFacebookの友達承認等をや ったりしてました。 で、バスの時間がやたら長い。約1時間半乗っていた。 townという名前がつ チューリップは綺麗だった。赤、黄、白、紫、斑、ピンク等、色 とりどりの華が咲いていた。tulip いているくらいだから、この地はチューリップに関してかなり有名 なのだろう。 友人達とひと通り回っていたのだが、途中で雨が。これがシアト ルの特色の1つなのはわかっているが、それでもやはりキツい。今 日はただでさえ肌寒い日だったというのに、雨が降ったことで更に 寒くなってしまった。そこで、屋内に入って昼食をとることに。今 日はホットドッグを戴きました。 雨の関係もあるのか、予定より少し早めにバスに乗ることに。 ambassadorの1人で、 その際、渡米直後最初に仲良くなった友人・H君が声をかけてく れた。彼は現在student 今日も一緒に回ってくれました。 296 そのH君が、﹁あそこにいる日本の人たちとは話したことある?﹂ と聞いてくれた。この頃中国出身のメンバーに混じって行動するこ とが多く、H君は気を遣ってくれたのだ。 だが、筆者はいつも書いている通りの恥ずかしがり屋。その旨を H君に伝えると、何とH君がその日本出身のグループに筆者のこと を知らせてくれた。このとき筆者は﹁代わりに伝えてくれ﹂とは頼 んでいない。H君には本当に感謝している、と同時に多大な迷惑を かけてしまった。 そんなわけで帰りは日本の方々と少しだけ話が出来た。緊張しっ ぱなしでまともな会話が出来なかったが、徐々に落ち着いて来たの か、筆者はそのまま深い眠りについてしまった。 さて、出来事に関して悪いことは全く起きていない。白星である。 今回黒星なのは自分の精神によるものだ。またこの恥ずかしがり屋 が蘇ってしまった。自分だけの問題ならまだしも、周りの方々にも 迷惑をかけることになる。未だに解消出来ていないのかと自分が情 けない。 本日話をしてくださった日本の方々も皆さん優しく親切だった。 何も緊張する必要は無い。だが、やらかしてしまった。今日は本当 に、色々な方々に対して申し訳ない。ここで本気で自分のシャイな 部分と向き合わなければ更に多くの人に迷惑をかけることになる。 帰宅後、筆者はH君にメールを送った。勿論今日のことに関して だ。 H君は怒るでもなく、寧ろ逆に筆者を励ましてくれた。何かあっ たらいつでも言ってくれというありがたい言葉までくれた。 ますます申し訳無い。筆者は今日唯今この時間に至るまで、あり とあらゆる人々に助けられて生きている。が、反対に自分が他の人 達を助ける様なことが出来ているかと言えば、全く出来ていない。 落とした物を拾うとか、道を教えるとか、そういった当たり前のこ 297 とだけだ。 今日はまた、筆者にとって大きな転換期となった。いや、そうし なければならない。ここで精神を入れ替えなければならない。 298 ●112日目 今日は本当に何も起こらなかった。悪いことが起きなかったのは 良かったが、特に大きなイベントも無く1日が終了した。自分から 何かを起こそうとしなかったことに対して、今回は黒星とした。 カーテンを開けて寝るようにしてから、どんな時間に寝ても必ず 朝6時か7時に起きられるようになった。これはおそらく外の光が 入って来るためだろう。そのため電気をつけていなくてもかなり明 るい。 が、その後もう1度寝てしまうのがいつもの悪い癖。今日も後味 の悪い夢を観てしまったためもう1度眠りにつき、次に起きたのは 昼の12時だった。 今日はまたいつもの様に絵を描いたりして時間を潰していたのだ が、明日がスピーキングのテストということもあり、その準備等も 行っていた。が、これがまたすぐに良案が思いつかない。 前回も書いたかもしれないが、テーマは﹁自分が尊敬する人物﹂。 初めは親のことを話そうと思っていたのだが、その話題は既に前の クオーターでやっている。殆ど新しいメンバーだとは言え、中には 今まで一緒だった友人達もいる。同じことをもう1度喋るよりは、 新しいことを話した方が良い。 ぱっと閃かなかったので、絵を描いたり、他の宿題の見直し等を やって脳に刺激を与え、どうにかトピックが思いついたのが午後1 0時。明日話す内容は、筆者の高校時代の先生について。中高の先 生方には本当にお世話になっている。本当なら全員紹介したいくら いだが、2分30秒という時間指定がされているため、今回は高校 時代の恩師について語ることにした。 話す内容についてノートを作らなければならないので、10時か 299 ら約2、30分その作業を行った。このノートが無いと成績は貰え ない。0である。 さて、宿題も大事だが、筆者にはもう1つやるべきことが。 明日の朝10時に予約しておいた、Advisingのための準 備だ。︵日本語でadvisingをどう説明すれば良いかわから ないので英語で誤摩化します︶ 今回のアドバイザーさんは日本の方なのだが、一応メール、質問 事項等は全て英語で書いた。日本の方がいらっしゃって良かった。 大学編入についてはかなり複雑だろうし、筆者も人生初だ。まだこ ちらに来て3、4ヶ月しか経っていない男が、そう簡単にその複雑 な内容を英語で理解出来るとは思えない。 明日は朝9時30分には家を出なければならないのですが、ドキ ドキしているせいか寝られず、現在に至っています。今時刻は午前 2時8分。このまま夜を明かそう、そんな愚かなことを考えている 筆者でございます。 明日から、自分の目標に対しての計画が本格的に動き出す。その ためにも、明日は遅刻出来ない。 300 ○113日目 結局寝られなかった。 昨晩、寝ようと思ってベッドに横になってみたは良かったが、そ こから寝付くことが出来ず、結局夜を明かしてしまった。オセロや 将棋のサイトを見つけてコンピューターと戦い続ける筆者。気づけ ば時刻は午前8時に。 だが、今日は午前中にアポイントメントをとってあるため好都合 だ。遅刻することは無い。ちゃんと支度を済ませて時刻に間に合う ように出かけました。それでも予定より10分遅く出てしまい、到 着したのは予定時刻の5分前だった。 受付で証明書を見せてサインをし、待合所で待っていると、早く も担当の方らしき女性が現れた。日本の方である。すぐに名前を呼 ばれ、早速打ち合わせに。 どうやら筆者、この内容を聞くのはかなり早すぎたらしい。まだ 現在のプログラムも終了していないため、﹁うわあっ、マズい、ど うしよう﹂と焦る必要は無かったらしい。だがそれでも、前もって 聞いておいた方が安心出来る。 担当のTさんは丁寧に編入までの流れを教えてくださった。それ までぼんやりと理解していた編入も、今日はっきりと理解出来るよ うになった。また、説明会等の詳細や日程等についても教えていた だいたので、授業を受けている最中は不可能だが、休みのときなど に1度行ってみようと思う。また、そうでなくても、大学側からカ レッジの方にやって来て説明会を行うイベントもあるので、そちら に参加して更に情報を集めてみたいと思う。 ただここで難題が1つ。数学が必須、ということ。数学と言って もよくわからない呪文みたいなものが出て来る単元ではなく、中学 や高校で習った、もう少し簡単な計算等らしいのだが、それでも数 学で1桁台の点数を取ったことのある男だ、油断は出来ない。 301 その点も丁寧に教えてくださった。NSCのホームページでは、 テストに備えて勉強が出来るサイトへのリンクが色々載っている。 その中の1番人気のサイトを教えてもらった。またカレッジでも何 度かアドバイスをしてくれるイベントを開いている様なので、それ に参加すれば、少しずつでも数学の力がついてくるかもしれない。 理数系科目に関してかなり強い父親の息子だ、全く出来ないという ことはない⋮⋮筈。 さて、気になっていたことを全て教えてもらった後は、セブンイ レブンで飲み物を調達して一次帰宅。今日はスピーキングテストの 日でもあるのできっちり練習を行った。 が、ここにきて夜を明かしたツケが回って来た。眠い。フラフラ する。身体の芯が抜けた感じがする。練習はバッチリ出来ていたの だが、本番はもうヘトヘトで、いつもは台本は見ないようにしてい るのだが、今日は初めて台本も側に置いて行った。 とその前に、まずはテストの話を。 1限は、まだ先生がカリフォルニアから帰って来ていないため、 p 別の先生が授業を行った。と言っても今日はテストの日だったので 授業はあまり行っていない。 まずはライティング。家族に関するdescriptive aragraphを書くというもの。今回は亡くなった祖母につい て書いた。書いていて色々と思い出すことも在り、また申し訳ない 気持ちでいっぱいになった。1人っ子で、しかも初孫ということで、 愛知に住む祖父母には本当に可愛がってもらった。祖父は今でも愛 知から応援してくれている。 が、筆者の生活と言ったらもう。これまでの日記を色々読んで戴 けるとわかると思うが、立派な人間ではない。色んな人に迷惑をか け、ろくに自信も持てずシャイな性格になってしまった。おそらく は祖母の思い描いていた様な孫の将来像からかなりかけ離れている 302 だろう。祖母からはかなり可愛がってもらっていたのに、自分はろ くに恩返しも出来ず、ひょろひょろな頼りない男になってしまった。 そのことが本当に申し訳なかった。 今回こうして文章を書くことで、改めて自分の意志を固くするこ とが出来たと思う。この留学、本気で望まねば祖母に失礼だ。⋮⋮ 本気で楽しむ場面も多々ありますが。 2限は新しい単元に入る前のグループコミュニケーションを行い、 その後テスト返却。 この時間は2人一組で動くことが多く、今回もZ君とペアになっ た。仕事について、何を最優先するか、反対に何がそれほど必要で はないかを選ぶコーナーがあったのだが、筆者とZ君の意見はピタ リと一致。意見もほぼ同じだった。 それが終わった後は新しい宿題が配られ、更に前回のテストの結 果が発表された。結果は95%。評価で言うとAらしいのでひとま ず安心した。が、一難去ってまた一難、明日はまた小テストがある。 また本を読み進めなければ⋮⋮。 そして、いよいよ3限。 が、まず最初はリスニングのテストから行われた。全10問、練 習で記録したノートを使用しても良いというもの。今回はまともに 記録が出来なかったので少し痛かったが、記憶はしっかりと残って いたためそこまで苦労はしなかった。 終わった後は、各自少し練習をして、その後早速スピーキングテ ストが始まった。最初はサウジアラビア出身のM君、続いて同じく サウジアラビア出身のR君がプレゼンを行う。R君は今期のイケメ ン枠である。声も顔もスタイルも、全てが格好良いです。ワイルド な感じに憧れる。 しかしここで新たなトラブルが。 今回はパワーポイントを使いたければ使っても良いということに 303 なっていたので、殆どの生徒がスライドを作成して持って来ていた。 が、今回スクリプト︵?︶の調子が悪く、パワーポイントを使った 発表が出来なかった。 そんなわけで、先にスライドショーを必要としない生徒からプレ ゼンを行うことに。 ﹁誰か、パワーポイントを使わないで発表する人はいるかしら?﹂ 先生が優しく尋ねる。そして、ただ1人オドオドと手を挙げる者 が1人⋮⋮あ、筆者です。 なんとびっくり。M君と筆者以外の全員がパワーポイントを使っ て発表する予定だったのだ。 突然の出来事にショックを隠しきれない筆者。クラスメイト達の デカい拍手がどれだけ救いになったことか。皆さんありがとうござ います。 そしていざ発表をしてみると意外にも高評価。先生も発表のとあ る部分に興味を示してくださったようで嬉しかった。 だが、あの発表は完璧ではない。もっと身体のコンディションを 整えてから臨むべきだった。あれではまだ中途半端だ。 こんな感じでスピーキングテストを終えた筆者。全く寝ていない こともあってもうヘロヘロです。今日はすぐに寝られますように⋮ ⋮。 304 ○114日目 今日は朝からメールが届いた。 何でも、Readingの先生が体調を崩してしまったそうだ。 明日は予定通りテストを行うとのことなので、多分いらっしゃる。 先生、お大事に。 さて、1限の先生はもうこちらに帰って来ている。驚いたのは、 昨日のテストを今日返却されたこと。先生は帰って来てすぐにテス トの添削をしてくださったということか。しかも宿題も添削されて いた。やっぱ先生ってスゴいんだなぁ、と、子供の様な感想を抱い た。 テストは、文法の方は90%を保ったが、ライティングの方が8 0%と致命的だった。まだまだ修行が足りない。 今日はいつも通り文法の問題を幾つか解いた後、ライティングの 授業に入った。今日行ったのは、クラスメイトの文章を添削するヤ ツ。具体的な名前を知らない。クラスメイトだからといって全てに 良い点を与えるわけにも行かず、その逆も当然駄目。しっかり文章 を読んで添削しました。筆者の方は特にマイナス点は無く、1部分 だけを直すかたちになりました。 で、2限目は無いため、ランチを食べた後に教室に戻って来た。 今日はハンバーガーを食べたのだが、残念ながらアレは合わない。 スライスされたリンゴの入ったサンドイッチは何処へ⋮⋮。口直し にアイスを買ったりしました。 この時間が1番楽しかった。 まずG君から年齢を聞かれ、そこから﹁若く見える﹂という話に。 本当にありがたい話でございます。更にそこから発展して、何故か 筆者が可愛く見えるという謎の展開に。嬉しいことは嬉しいのです 305 が、彼等の殆どは自分より年下なんだよなぁ、と考えると何だか複 雑な気持ちです。 その後、今度はG君がいきなり、 ﹁俺は、お前を愛していたんだ﹂ という謎のカミングアウトをし、隣にいたE君が、 ﹁コイツはゲイなんだ。危ないから気をつけな﹂ you﹂と言い出し、本 と謎のアドバイスをしてくれた。こんな感じで、今クオーターは love 面白いクラスメイト達が勢揃いです。 更にその後Aさんまで﹁I 当によくわからない謎の状況に。これらは全てジョークだと思われ ます。面白い人達が多くて毎日楽しいです。 ソレともう1つ。 今日はやたらドッキリに引っかかる日だった。教室を出ようとす ると、扉の外で待ち伏せをしていたAさんに驚かされ、教室に戻っ て来ると、相手は全く意図していなかったのだが、Iさんに驚かさ れ。クラスメイト達が﹁外は危険だから、教室にいた方が安全だよ﹂ とこれまた謎のアドバイスをしてくれました。 これは勝手な想像ですが、多分クラスメイト達、特にG君が、筆 者の恥ずかしがり屋を直そうとしてくれていたのかもしれない。G 君は前々から恥ずかしがらないほうが良いと助言をしてくれていた。 今日のこの時間を気に、筆者も少しずつだが恥ずかしがり屋を解消 することが出来た。今クオーターも、面白く、かつ優しいメンバー が揃っています。 3限はスピーキングの続き。筆者は昨日終わっているので、今日 はクラスメイト達の話を聞くのみだ。今回はノートテイキングも同 時に行う。 発表を控えていたメンバーは皆中国出身で、内2名が歴史的に有 名な人物︵始皇帝と毛沢東︶、4人がスポーツ、芸能関係の有名人、 そして3名が友人やお父様を紹介した。 306 しかしノートテイキングをするというのが何だか不気味だ。もし や、これらの発表を元にテストをするのでは⋮⋮? まだしっかり と記録が出来ていないので、かなり不安である。 こんな感じで楽しい1日が幕を閉じた。 この他にも今日は沢山の人達に出会った。嘗てのクラスメイトや 新しく知り合った方々。兎に角色々な方々に出会った。筆者を覚え ていてくださり、本当にありがとうございます。 明日もまた、沢山の人達と話が出来ますように⋮⋮。 307 ○115日目 早いもので、spring quarterももう第3週、しか も水曜日が終わってしまった。週の真ん中水曜日。どっかで聞いた ことのあるフレーズだが、何処で聞いたかは覚えていない。 日本ではオバマ大統領が来日されたそうで。寿司も召し上がった そうで。特に感想はありません。 昨日は文章をタイプし直す宿題が出ていたため、登校後まずは図 書館で宿題を印刷。明日もまたお世話になります。 いつもより早めに出たため教室が奇跡的に開いていた。まだ中に 知らない先生方がいらっしゃるが、もうぼちぼち帰る頃らしかった のでお邪魔しました。 で、続々とクラスメイト達も合流、先生も到着し、授業が始まっ た。 文法は、今回は動名詞と不定詞。前回のクオーターでは1番最初 にやったヤツです。 文法の確認を軽く終えて、今度はグループコミュニケーションに。 今日は中国出身のTさんとベトナム出身のJさんとグループになっ た。 テーマはsocializationという何だか難しそうなも の。だが、先生曰く、他者、特に今回は友人と一緒にいることを表 すそうだ。質問が全部で8つあり、それぞれの質問の答を集計する。 うちの班はほぼ全部同じ様な結果だった。 グルコミ終了後、今度はクラス全体の結果を集計、全体的な数値 を割り出した。この辺りで何となくいやな予感がしていたのだが、 今回のパラグラフのテーマは、この集計結果のsummaryを書 くことだった。まず集計結果をまとめて、そのあと意見を書いてい 308 くのだが、8行前後で終わらせるのが難しい。宿題になっていたの でどうにか終わらせましたが、どうにも納得がいかない。多分明日 少し書き直します。 昼食は、初めて見つけたサンドイッチを購入。バジル、チーズ、 ハム等が入っており、何となくピザっぽい味わい。パンもうっすら と甘味を感じ、具抜きでこれだけ食べても満足出来る、そんな感じ のテイストである。新しい発見だ。 発見で思い出しましたが、登校途中に四葉のクローバーを見つけ ました。皆様にも多かれ少なかれ、良いことがありますように。 2限は本にまつわるテスト。 今回、筆者は読了後に日本語のサイトを調べてみた。﹁八十日間 世界一周﹂。どっかにあらすじが載ってるサイトがある筈。ソレを みれば、今まですっと理解出来なかった内容も頭に入って来るに違 いない。 タイトルを入れてYahoo!で検索をかけ、Wikipedi aであらすじをチェック。自分が思い描いていたシーンと大体同じ だったので少し安心した。 そんなわけで前回に比べればまだ自信がある。だが、今回は筆記 Fogg︵主人公です︶は、Aouda︵イ のテーマが若干難しく、上手く書くことが出来なかった。そのテー マというのが﹁Mr ンド辺りで登場︶に対してどんな感情を抱いていると思いますか?﹂ ⋮⋮先にあらすじを見て来たので、それに合わせて書いてしまっ た。が、果たしてあの文章で上手く伝わったかどうか⋮⋮。それは そうと、先生の体調も回復したようで、何よりでございます。 授業では単語の類義語に関する勉強を行った。というのも、今日 明日の宿題で、単語の類義語も調べて来なければならないのだ。先 程全て終わりました。熟語は見つけるのにひと苦労です。どの辞書 を探しても載っていないなんてことがありますから。日本語の辞書 309 はNG。一応使用する辞書も毎週決められています。 そして3限。まだ1人発表が終わっていなかったので、その方が スピーチを行った。サウジアラビア出身のAさん。多分年上だ。 ソレが終わると、今度は発音の勉強に。前回散々な結果に終わっ たthのサウンドだが、今日はどうにか上手く発音することが出来 た。しかし、まだあのanythingの惨劇が頭から離れない。 今はどうなのだろう、ちゃんと発音出来るのだろうか⋮⋮。 今日も1日楽しかったです。昨日の大爆笑の時間以来よりクラス メイト達と打ち解けるようになった気がします。全員しっかりして いるので、頼りがいのある兄上、姉上だなぁ、なんて思うこともあ りますが、よくよく考えてみると、彼等の殆どは筆者より年下なわ けで。自分ももっとしっかりしなきゃな、と反省しております。 もうすぐまた1週間が終わってしまう⋮⋮。明日、明後日もまた、 楽しい日々になりますように⋮⋮。 310 ○116日目 第3週木曜日。今日は何故か起きるのが遅かった。が、時間には ちゃんと間に合った。 朝はまた不思議な光景を目の当たりにした。ある箇所までは土砂 降りなのに、その区域を抜けると青空が広がっている。またカレッ ジでは、日が射しているのに土砂降りだったり。面白い気候でござ います。 さてさて、1限はいつも通りの流れで進んだ。今日は文章の添削 についての授業。大学の授業が始まれば、論文やレポートなんかも 書くことになる。で、出す前に友達同士で添削をし合うことがある そうだ。これはその練習ということなのだろう。 sentenceはtopic 文法だったりスペリングだったりのミスはすぐに判別出来るのだ が、﹁このconcluding sentenceと関連性があるのか否か﹂のようなタイプの添 削は難しい。ということは自分自身の文章もこの点が出来ていない 可能性がある。なるほど、こう考えると、他の人の文を添削するこ とは自分自身の文章を向上させることにも?がって来るわけだ。 文章の話になる前に、子供のしつけ等に関する話題になった。テ ストとは関係無いが、やはりそれぞれの国毎に文化も違う様だ。筆 者も尋ねられたので、 ﹁きちんとしている子もいるが、騒がしい子もいる﹂ と答えた。また、親の殆どが、子供が騒いでいても注意しないと も答えた。最近多いですよね、ファミレスで子供が騒いでるのに、 お母さん同士の話し合いで盛り上がってファミレスを占拠するケー ス。特に⃝⃝区。⋮⋮埼玉に引っ越す前に住んでいた区なのですが、 このようなケースが滅茶苦茶多かったです。 311 2限は授業に入る前にペアを組んで﹁英語で書かれた本﹂に関す るグルコミを行った。どうやら先生が次のクオーターの課題図書を 決めるのに悩んでいるようで、生徒達がどのような本を良かったと 感じ、どのような本が駄目だったと感じたかを知りたいそうだ。筆 者は古い時代の本を日本で買って読もうとしたのだが、意味が分か らなくて挫折した。先生も時代小説に対する意見は同じだった。そ れと評論文。養老孟司さんの﹁バカの壁﹂を英語で読もうとした俺 がバカだった。 中にはトワイライトシリーズを出して来たクラスメイトも。映画 化もされた有名な小説。読んだことは無い。この後授業に移ったが、 今回は宿題の確認だけで終わった。 そして3限では、まだ兄貴のプレゼンが終わっていなかったので、 兄貴のスピーチを聞き、その後携帯を使ってアンケートを取る、ゲ ームみたいなものを行った。睡眠に関する8つの質問が出された。 結果、筆者はもっと睡眠時間を増やさないと駄目、というアドバイ スを受けた。 その後単語の発音チェックを行い、班毎に別れて話す時間になっ た。今日は先生も参加した。テーマは何でも良い。英語で話をすれ ばOK。これもまたスピーキングの練習になるのだ。 明日で金曜。また1週間が終わってしまう。 話は変わりますが、筆者、6月下旬に一時帰国するかもしれませ ん。 さて、明日も良い1日になりますように⋮⋮。 312 ○117日目 第3週ラストです。 登校すると、ちょうどIさん、G君、Aさんもやって来て、今日 は朝から楽しい1日であった。 1限は、まず最初に宿題の提出と前回の宿題の回収から。結構不 安だった2枚目のsummaryだったが、これがかなりの高評価。 96%の成績を戴きました。結構不安だったのだがひとまず安心し た。 で、今日はテストの日なのだが、まずはグルコミから入った。内 容は各国の文化の違い。やりやすいテーマで良かった。⋮⋮グルコ ミをやるということは、このテーマに関する宿題が出るということ。 グルコミ終了後、早速週末の宿題について説明がなされた。別の国 同士の文化を比較した文章を書く。このタイプの文章は初かもしれ ない。 normとSocial normの比較。前 その後テストが始まった。が、このテストがまた難しかった。U niversal 者は万国共通で行われていること︵例えば食べる、住む、歌う、等︶ 、後者は各地域毎の文化︵同じ“食べる”にしても食べ方や食べ物 のジャンルは国毎に違う︶を意味する。これを比較するのだ。いき なりとんでもなくハードなジャンルだ。クラスメイト達もすぐには 理解出来なかったようで、開始前の5分10分は質問の時間になっ た。 テストをしっかりやらなければ点数が貰えない。筆者も2、30 分かけて書いたが、どうも納得がいかない。結論と頭をしっかりリ sentenceの ンクさせるのが難しいのだ。多分比較のために挙げた例はまだ良い と思う。問題はその、concluding 方だ。 313 2限もまずグループ毎に別れて速読の練習を行った。速読には﹁ scannig﹂と﹁skimming﹂があって、今日は後者の 練習。文章の頭と終わりをみて、メインアイデアを絞り出すのだ。 練習には新聞の切り抜きが使用された。記事と写真が分けられて いて、それぞれどの組み合わせが正しいかを、skimmingを して当てるのだ。 筆者が引いたのは﹁オバマ大統領、アジア諸国を回る︵よく覚え てません︶﹂というタイムリーなもので、しかも写真も、オバマ大 統領が﹁鮨﹂と書かれた暖簾がかかった店から出て来る瞬間を捉え たものだった。引きが良いというか何というか。 これを繰り返した後、先日行った小テストが返って来た。結果は 15点中13点。不安だった筆記の部分で5点満点を戴いた。ここ でもまた少し安心した。 そして3限はノートテイキングの練習。その後は各自好きな話を する時間になったのだが、今日はいつもと違った。筆者は先生と1 対1で話をしたのだ。内容は筆者の日本の親友。あの友人には本当 に笑わされた。本当にユーモアのセンスがある友人だった。先生も 笑っていたということで、彼のギャグはアメリカでもウケることが わかった。 さて、これで授業は全て終わったのだが、今日はもう1つ大きな 出来事が。 帰りは途中までG君と帰ったのだが、突然G君が、 ﹁歌は歌える?﹂ と聞いてきた。歌えないことは無いので﹁ああ﹂と答えると、 ﹁じゃあ1曲お願いします﹂ とまさかのリクエストが。前のクオーターでも似た様なことがあ って失敗しているので少々不安だったが、周りには誰も居ないし、 314 今日は良いか、ということで、ヴィジュアル系ロックバンド・ナイ トメアの﹁レゾンデートル﹂を熱唱した。するとこれが結構マシな 感じに歌うことが出来、G君も喜んでくれた。 これで筆者の立てた仮説が実証された。筆者はまずレゾンデート ルか、同じくヴィジュアル系バンド・Dの﹁風がめくる頁﹂を歌わ ないと他の曲が全く歌えない。音程が合っているのかもしれない。 こんな感じでまた新たな1歩を踏み出した筆者。来週はどうなる のだろう。結構ドキドキしている。 来週もまた、楽しい1週間になりますように。 315 ○120日目 さてさて、先週末の土日は飛ばしました。何も起きず、留学先の ことを詳しく書けない。その状況で、まるで関係のない話を書いて も役には立たない。それほど無駄なことは無いと思い、特に何もな かった週末はバンバン飛ばすことにしました。手伝いは勿論やって おりましたが、それだけでは何かなぁ、といった感じでございます。 多分今週末の土曜は色々書けると思います。 今日は第4週最初の日。まずは図書館で宿題を印刷して、その後 校内を散歩して時間を潰した。多分印刷し終えたその足で教室に行 っても鍵が開いていない。ラストクオーターとは逆で、今回は早め に鍵が閉まってしまう。以前は先生方がなかなか教室から出て来な いことで待ちぼうけを喰らっていたが、今期はまた別の理由で待ち ぼうけを喰らっている。 散歩を終えて戻って来るとだいたい丁度良い。友人達も集まって いる。この頃筆者を見かける度に友人達が名前を呼んでくれるのが 嬉しいです。頼もしいお兄様方、お姉様方に声をかけてもらってい る様な感じで⋮⋮年下なのですが。 授業はいつも通り文法の授業から始まったのだが、今日はいつも と違い、ゲームの様なものを行った。レベル4に上がってからはゲ ームらしいゲームは全くやっておらず、グルコミが中心だったため、 何だか懐かしい気持ちだった。内容は簡単で、紙に書かれた質問を クラスメイト達にして、その答えを、関係代名詞を使って書く。答 えはyesでもnoでもどちらでも良い。文章を書くのが目的だ。 因みに質問内容は、北アメリカ、アジア、南極など、いずれかの大 陸の国に行ったことがあるか、というもの。最初の2つは確実に当 たる。シアトルは北アメリカの都市だし、筆者は日本人である。 ゲームを終えた後は休憩があり、その後文法のテストとなった。 316 いつもより若干多い。しかも少し難しい。見直し込みで早めに終わ ったが、それでも不安は残る。 昼飯は微妙だった。確かにお気に入りのサンドイッチがあったの は良かった。が、作り手が、ちょっと。 今まで見たことの無い店員さんだったのだが、サンドイッチを焼 く時間がいつもより長く、焼き上がった後どの店員さんもそれに気 づくことが無い。5分程経って漸く1人が気づいた。初めは﹁冷ま すためにおいているのだろう﹂と自分を誤摩化していたが、気づい た店員さんの﹁あ、やっちった﹂みたいな感じの顔を見て、単純に 忘れていたことを悟った。 だが、焼いてくださるだけでもありがたい。確かにサンドイッチ の下半分は黒こげで、舌も負傷したが、美味しくいただきました。 2限はこの頃ペアで何かをすることが多い。そしてこの時間はZ 君とペアになることが多い。宿題の答えを見せ合って話し合ったり、 先生が出すクイズを一緒に解いたりしている。 今日は先週の宿題が返って来た。このクオーターになって、語彙 を調べる宿題ではどうしても満点が取れなかったのだが、この度、 第2弾にして漸く満点がとれました。成績は進級にも大きく関わっ て来る。こういう高得点はただただ嬉しい。特にstressの語 彙の所に﹁Yes!﹂と書いてあったのがかなり嬉しかった。 今回の宿題では、ただ語彙を書けば良いというわけではない。本 文に沿った意味を判断して書かなければならない。このstres sのところで、多くのクラスメイト達が間違った方を選んでしまっ たらしい。確かに複数意味があったから難しかったかもしれない。 そして3限は、まずリスニングの練習に役立つサイトを教えても らった。その後はノートテイキングの練習をして、最後は楽しく喋 る時間に。これもまたスピーキングの練習。遊んでいるわけではな 317 い。今日はメンバーがいつもより少なかったので、先生が番号を振 ってチーム毎に別れた。クラスメイト達と話が出来るので、毎回こ の時間はワクワクしております。 こんな感じでまた1日が終わった。来週が第5週、今クオーター の半分だと考えると、時間の流れが何だか恐ろしい。が、夏は休み トイプードル をとって日本に帰ることにしたので、それはそれで嬉しい。友人に 会える、先生に会える、弟に会える。カードで遊べる。家族とは度 々連絡をとりあっているので、喉から手が出る程、というわけでは ないが、それでも嬉しいことは嬉しい。それにしても、両親には結 構連絡している気がする。 今日もクラスメイト達以外にも沢山の友人や知り合いに会うこと が出来た。懐かしのBさんには電話中にくすぐられた。そして、関 係無いが、四葉のクローバーを2つもゲット。幸運がじゃんじゃん 巡ってきそうな気がする。 明日もまた、色々な人と話が出来ますように。 318 ○121日目 今日は朝10時起床。顔を洗って歯磨きを済ませた後、課題図書 である﹁80days﹂を読み進めた。傍らにはパソコン。読んだ だけではすぐに理解出来ないので、日本語のあらすじや解説を見て、 大体の展開を理解した上で読み進めた。いつも以上にわかりやすい。 さて、授業はいつも通り行われた。まず1限はテストが返却され た。結果はなんとか90%台をキープ。不安だったのでひと安心だ。 直しをして何故間違えたのかがよく理解出来た。 今日は文法の授業の方が多かった気がする。残り約30分が、生 徒同士で互いの文章を添削し合う時間になった。前回より若干手順 だったり何だりが理解出来るようになった。少しずつだが進化して いるのかもしれない。⋮⋮それか、気のせいか。 昼食はお気に入りのサンドイッチを食べることが出来たため大満 足。口の中を火傷したこと以外は。 で、2限はいつもと少し違った。何と今日は外で授業を行ったの だ。これも晴れていたからこそのイベントだろう。暑かったが、珍 しい経験が出来た。 授業後は先生と軽く話をした。重要な話ではなく、本当に単純な 話である。 ﹁あそこの山、見える?﹂ ﹁⋮⋮あ、はい﹂ ﹁本当に真っ白ね﹂ ⋮⋮と、こんな感じの話である。何だそりゃとツッコミを入れた くなる様な内容だが、もしかしたら、筆者の緊張をほぐそうとして くださったのかもしれない。少しずつ恥ずかしがり屋も解消されて 来たとは言え、まだまだ緊張は解けていない。早いところ精神を改 319 造しなければ。また歌でも歌うか。あの後は大体緊張がほぐれる。 3限はいつもより短めのスピーチ。テストではないのだが、やは り緊張した。だが、筆者の番になると毎回近くに座っているAさん やIさんらが拍手をしてくれるため、本当に幸せである。思惑通り 笑いも誘うことが出来たため、今回は結構満足している。 テーマは睡眠の問題について。筆者が取り上げた問題は﹁過睡眠 ︵hypersomnia︶﹂。何しろ週末は10時間以上寝てし まう男だ。これほど相応しい課題は無いだろう。 1番笑いを誘ったのは、﹁最善の方法は病院に行くことですが、 俺は病院には行きたくありません。そこで⋮⋮﹂という場面。クラ スメイト達も病院に行くのは嫌だと言って笑っていたので、そこか ら更に話を繋げることが出来た。やっぱり笑いが無いと緊張して何 も出来ない。 帰りは、この前お会いした日本の方と再会。今日だけでなく、筆 者はこれまでにもカレッジで他の方々に出会っている。難易度の高 い名前も覚えていてくださってありがとうございました。本来は直 接言うべきですが。 もう、この頃周りの人達に助けられてばかりでございます。なの にこちらは何の役にも立てない。どこかできちんと恩返しをしなけ れば。 余談ですが、今日も四葉のクローバーを発見しました。これまで 色々な物を諦めてきた筆者。諦めず、執念深く追い求める心を持て た様な気がします。度が過ぎるのはマズいですが。 ⋮⋮そんなこんなで、今日も楽しい1日でございました。明日も また、色んな人達と話が出来ますように。 320 ○122日目 第4週3日目。今日は登校途中に四葉を見つける、そこそこ調子 の良い日であった。 宿題の印刷を先に済ませようと思っていたが、使用出来るパソコ ンが無かったため、まずは今週末のアクティビティの書類にサイン をして来た。夏に一旦帰る予定なのでそちらの手続きも済ませよう と思っていたが、まだ早すぎたみたいだ。 で、1限。宿題提出後、筆者はあるミスを犯したことに気づいた。 昨日の宿題はパラグラフの書き直し。その場合、タイトルの所に ﹁rewrite﹂なり何なり書くべきだったのだが、それを忘れ てしまっていた。四葉で気分が盛り上がったところを、この一件で たたき落とされた。 が、授業の方は調子が良かった。やはり比較級と最上級に関して は問題は無さそうだ。寧ろ関係詞の方が心配かもしれない。関係詞 にも使い分けがあるのだが、それをまだ100%マスターしていな い。ルールはわかっているので問題が出ても答えられ、尚かつ正解 出来るのだが、何と言うか、スッキリしないと言いますか。来週の テスト前にもう1度見直しをしなければ。 文章は再びsummaryへ。このパラグラフのテーマは毎回異 なる。初めが記事、次が統計、そして今回はビデオ。ワシントン州 を紹介する2分程度のビデオを見て、それに基づいた文を書く。こ れも宿題として出たので、帰宅後早速取りかかりました。 2限は﹁80days﹂の小テスト。回を重ねる毎に正答率が上 がっているこのテスト。今回も手応えがあった。が、1問間違えて いた。今回の試験は先生自身も﹁難しい﹂と仰っていた。なので間 違いが多かった場合はボーナスでポイントを加算してもらえるらし 321 い。 で、それが終わった後は単語をチェックするためのゲームを5分 間行った。まず生徒1人がホワイトボードに背を向けて立つ。次に 先生がボードに単語を書き、他の生徒達がソレを見てヒントを教え る。前に立っている生徒はそのヒントを元に答えを導きだす。 初めに選ばれたのは、というより立候補したのはG君。立候補す lock﹂。交通網がストップ ると今回のテストで1点加算してもらえるということで手を上げた らしい。初めの単語は﹁grid してしまうヤツだ。多分2011年3月11日の東日本大震災のと きにこの単語を聞いた方もいるだろう。筆者もニュースでこの単語 を知った。 で、正解したら次はG君が誰かを指名するのだが、彼が選んだの は筆者だった。何となく予想はしていた。 ヒントは3、4人からしか聞くことが出来ない。今回はG君、I さん、Aさんといういつもの面々に尋ねた。答えは﹁self−c onfidence﹂という、仕事をする上で、そもそも生きてい く上で必要になりそうな単語だった。 この後Aさんが先生に指名され、その後1発で解答。その後もも う2、3人が挑戦した。 このようなゲームを行ったと言うことは⋮⋮そう、今週末にテス トがあります。読解問題と単語のテスト。読解問題は初めて解く問 題。単語は今週と先週勉強したものから出題される。前回が95% と思っていた、取りたかった点数よりも低かったので、今度こそ1 00%が取れるようにしなければ。 そして3限は、いつもと趣向を変えて、生まれ年順に席に座るこ とに。驚いたのが、Iさんが筆者よりもかなり年下で、G君もまさ かの2歳下だったことだ。自分よりも若い人達の方が頼もしく見え る⋮⋮。実際、彼等は本当にしっかりした、頼もしい人達でござい ます。 322 で、授業では教科書を少し進めた。今回のテーマはビジネス。登 場する単語は殆ど知っているものだが、果たしてノートテイキング はちゃんと出来るのか⋮⋮。 この後、筆者は何と更に3つの四葉のクローバーを発見した。登 校途中のものと合わせて計4つ。これはもしかしたら、筆者の運気 が高まったわけではなく、クローバーが筆者を呼んでいるのかもし れない。以前とある本を読んだときに、運気は自分で作るものだ、 という文章を見た。自分自身で流れを変える。この、四葉のクロー バー集めを通じて、筆者も少しずつ成長しているのかもしれない。 あの本持ってくれば良かった。 そんなわけで今日も楽しかったです。今週末は楽しい楽しいお買 い物。新しい帽子には出会えるだろうか。 明日もまた、素敵な1日になりますように。 323 ○123日目 またやってしまった。昨日は意図的に忘れた。というのも、この 頃気温が高くなり、身体もすぐにばてるようになってきたからだ。 まだ5月に入ったばかりだが、夏の様な暑さだ。夏はいったいどう なるのか。それを知る前に一時帰国するわけだが。 さて、月曜から続いている四葉のクローバー集めは昨日も捗った。 何しろ朝から3つ発見してしまったのだから。どうやら、四葉が筆 者を呼んでいるというのは強ち間違いではなさそうだ。 1限は文法の授業から。関係詞は不安だったが、今日チェックし たところ、問題は全問正解で、どうにか定着はしていたらしい。成 績を落とすと進級に響くので、取りあえずひと安心だ。 ライティングは、まさかのエッセイの授業。エッセイは大体レベ ル6あたりで取りかかるらしいのだが、今回は慣れるために早めに 行うようだ。今までの様なパラグラフとは若干構造が違う。ここが またややこしい。宿題は取り敢えずアウトラインを書くことのみ。 自信は無い。まるで無い。 2限は、翌日がテストと言うことで、単語にまつわるゲームを行 った。神経衰弱の単語版で、引いた単語の類義語を引けばカードが 手に入る、というルールである。2戦行ったが、1戦目は筆者が勝 ってしまった。大人げない。2戦目は単語も難しく、勝つのは困難 だった。 この後、今度はリーディングの予行演習を行った。翌日のテスト は前回より難易度が高くなっているらしい。これはまた厄介なこと になった。予行演習の方も結構難しい。単語の問題があるのがまだ 救いだが、それに甘んじていてはならない。読解の方でもしっかり 324 点をとらなければ。 昨日書くのを忘れていたが、この日は3限が無かった。先生の予 定の関係だ。 帰りはまた四葉を探した。どうやらここは四葉の宝庫らしい。帰 りも計5本の四葉を見つけ出した。 1本を取ろうとしていると、そこへ何とG君Aさんがやって来た。 このタイミングで友人達が来るとは。四葉の効果が如実に現れた瞬 間だった。1本はAさんにあげました。G君はその場で自力で四葉 を発見したということで、全員幸運を手にしました。 今週は本当に四葉だらけの1週間だ。これだけ発見すると、もう 次回以降は見つけられないのではないか。そう思うこともあったが、 これが意外に見つかる。四葉が自分を呼んでいる。運が自分を呼ん でいる。何か良いことがあったら、躊躇わずにゲットしていかない と勿体無い。 さてさて、明日⋮⋮と言うより今日も、楽しい1日になりますよ うに。 325 ○124日目 早寝しようと思っていたので、また更新が遅れました。 昨日はまた四葉を見つけて、その後教室に向かった。 まず宿題を提出して、一昨日の宿題を持って返る。⋮⋮が、何故 か筆者のパラグラフには段落番号が振ってある。これは何だろうと 考えていると、突然先生に声をかけられた。なんでも、来週の月曜 にこのパラグラフを発表して授業を進めたいのだとか。 すぐにOKしたが、多分これは、添削される流れだろう。自分で も気づかない部分が多々あるので、全員で添削した方が良い。何か とハラハラするが、これもまぁ良い経験となるだろう。 その後、一昨日のグルコミの結果について発表することに。各メ ンバーが1文ずつ担当してイントロダクションを完成させるのだが、 筆者のヤツは意外にも高評価だった。時間が無くて後半適当に作っ た文章だったのでかなり不安だった。 発表の後はテスト。今回はいつもと異なり、イントロダクション と結論部分だけを書くテストだった。それぞれ最低5行といつもよ り量は少ない。なので昨日はすぐに終わらせることが出来た。こう 自信のある日は逆に不安なのだが。 2限もテストだった。こちらは読解と語彙。 聞いていたより若干楽だったが、それでも単語の辺りは難しかっ た。経済に関わる単語が多く、同じ意味を持った物も少なくない。 何処にどれを使えば良いか、決めるのが若干難しかった。 この時間はテストだけで、筆者は遅めの昼食をとるためブックス トアへ。 ブックストアでは先にIさんとAさんが買い物をしていた。筆者 も飲み物とアイスを持ってレジに並ぶ。するとその後ろから何者か 326 が現れた。G君だ。彼もテストを終えて飲み物とおやつを買いに来 たらしい。ブックストアで賑やかな雰囲気になるのは久しぶりだ。 それにしても、あそこの店員さんが格好良い。筆者の知っている 俳優さんとモデルさんを足して2で割った様な感じだ。 そんな話はさて置き、次は3限。この時間、先に挙げた3人が、 筆者を近くの席に招待してくれた。普段その席にはE君が座ってい るのだが、途中で家に帰ったため、そこが空いたのだ。 初めて座る席だったが、なるほど、こういう景色になるのか、と 何故か関心した。 授業はまずノートテイキングを行い、その後グループコミュニケ ーションみたいなものを行った。殆どゲームみたいなものだ。4人 のクラスメイトに、紙に書かれた質問をして、それをメモするゲー ム。筆者が聞かれた際はG君達のジョークが面白かったです。如何 なる質問でも、ほぼ必ずloveにまつわる答えに持っていこうと する。これがまた面白い。年齢関係無く、楽しくはしゃいでおりま した。 最後はそれぞれ得た情報を披露したのだが、先生は何と筆者の将 来の夢をしっかり覚えていてくださった。筆者の記憶では、夢に関 する話をしたのは1度だけで、しかもほんの数秒程度だった。その ときのことを覚えていてくださるとは⋮⋮久々に黒部ダムに水が戻 って来た。 さて、これが昨日の様子です。 今日はこれからお買い物に行って参ります。様々な帽子に出会え ますように。そして、色々な人達と沢山お喋りが出来ますように⋮ ⋮。 327 ○125日目 行って参りました、お買い物。 前回1度訪れた場所だったので、今回は前以上に有意義な時間が 過ごせた気がする。 買ったのはズボン、シャツ、帽子、そして、スカーフ。ここに来 て新たなアイテムを入手しました。 殆どLevi'sさんにお世話になっている筆者でございます。 今日も最初に商品を購入したのがここでした。初めは帽子とズボ ンを買いに来ただけだったのですが、店員さんが、 ﹁3つ買うと20%オフになるんだけど、どう?﹂ と教えてくださったので、早速近場にあったスカーフを持ってき ました。スカーフに手を出すのは今回が初めてです。 帽子はすぐに被りたかったので、 ﹁すいません、これからすぐに被りたいんですけど、良いっすか?﹂ と聞くとすぐにタグをカットしてくださった。 ここで手に入れたのは黒い帽子と灰色のストール、青緑色のズボ ンである。やはりこれから更に暑くなって来るので、帽子もチェン ジしていかないと衛生面で問題があるので⋮⋮。 で、黒の帽子を手に入れたのは良いが、夏用の服でこれにフィッ トするカラーの物が無い。更に、シャツも汗でやられてしまう可能 性が出て来たので、急遽別の店でシャツを探した。上から羽織れる 感じのヤツを。すると、ダークブルーの、結構いい感じのシャツが 見つかった。袖を折って、更にボタンでとめられるようになった形 のヤツだ。 しかし、まずはサイズが合うかどうかチェックしてみたい。あた ふたしていると、店員さんが現れた。 ﹁何かお探しですか?﹂ ﹁あ、いいえ⋮⋮あの、これを試着しても良いですか?﹂ 328 ﹁ええ、勿論﹂ クールな感じの店員さんだったので緊張したが、どうにか話をす ることは出来ました。試着するとサイズがピッタシ。先程の店員さ んが戻って来て再び声をかけてくださったので、そのシャツを買う ことにした。 で、このシャツもその場で着用。元々羽織っていたものをリュッ クに仕舞い、それを着た。だから、元々の筆者の姿を知っている人 がこの状況を見たら、少しビックリしたかもしれない。筆者もスパ イや探偵になった気分で楽しかった。 服も新調し、帽子も新しいアイテムも手に入った。これで思い残 すことは無い⋮⋮が、今回を逃せば次に行けるのは多分秋の中頃。 最後にもう何店か見ておこうと思い、その後は色んな店を見て回っ た。その時々で気に入った物があったら購入した。といっても、そ んなに沢山は買わなかったが。 今回は確かに服を手に入れられたのは良かったが、それよりも店 you﹂くらいしか言えなかった 員さんと話が出来るようになったのが良かった。これまでは多分﹁ Yes﹂﹁No﹂﹁Thank のだが、今回色々とそれ以外のお願いなり何なりが出来るようにな った。6ヶ月住んでいるのだから、それぐらいにならないと心配な わけだが。 6ヶ月で思い出したが、今朝は面白いことがあった。 物陰に隠れてエアギターをしていたとき、ちょうどそこへ車がや って来た。慌ててエアギターを止めた筆者だったが、乗っていた女 性が降りて来て、筆者のところにやって来た。アジア系の方だった が、多分日本人ではない。 女性は、 ﹁あなた、1161番の部屋が何処にあるかわかる?﹂ と質問して来た。 329 多分知っている。筆者は﹁はい﹂と答えて案内したのだが、早速 凡ミスをやらかした。全く反対の方向に案内してしまったのだ。 だがその間、その女生と色々な話が出来たので楽しかった。内容 は出身地やシアトルに来た日についてなど基本的なものが殆どだっ たが、英語で会話が出来るというのがやはり嬉しかった。 で、女性をちゃんと1161番の部屋まで案内して、筆者はバス へと向かった。 こんな感じで、今日も楽しい1日になった。 この時期でもスカーフを売っていたということは、この時期に巻 いてもおかしくないということだろう。というわけで、多分明後日 からスカーフがデビューすることになります。 スタイルの変化は心にも変化をもたらす。これで更に恥ずかしが り屋を解消出来ればこっちのものである。 来週もまた、楽しい1週間になりますように。 330 ○126日目 今週で今クオーターの半分が終わることになる。本当に時間の流 れが速い。 今日は何かとドキドキする日であった。まず、服装が微妙に変化 した点。スカーフを新たに取り入れたが、果たして吉と出るか凶と 出るか。それに、帽子も新しくなっている。 服装の方はまぁまぁ良かった。暗い色だったので少し暑かったが。 もう1つは、1限の授業である。 今日はまた文章の添削の練習を行ったのだが、1人の生徒の文章 を全員で見ていくものだった。で、それで選ばれたのが筆者の文章 だった。初めに自分で自分の文章を読む。恥ずかしくて若干スピー ドが速くなってしまったが、噛むことも無く無事に終えることが出 来た。自分で書いたものなら当然なのかもしれないが。 その後、まずは文章構成の添削から始まったのだが、これが意外 にも高評価だった。評価する際、良かった場合は+のマーク、直し た方が良い点がある場合はチェックマークが入るのだが、筆者の文 章は殆ど+だった。チェックが1回だけ入ったが、それは+のマー クとセットであった。が、文法のミスなどは結構多かった。この授 業の良い点は、自分では気づけなかった箇所を知ることが出来る点 だ。なので選んでもらって良かったかもしれない。 文法のミスはやや多かったが、筆者の書いた意見には先生も賛成 してくださり、結果は良好だった。それにしても、終止緊張しっぱ なしだった筆者。授業中に帽子とスカーフを装着するわけにもいか ないし⋮⋮どうすりゃ良いのやら。 2限ではチーム毎に別れてゲームをやったりした。今回はAさん 331 とZ君と組んだ。この3人は皆1人っ子だ。このクラスには1人っ 子が計5名いた。 ゲームの内容というのが、全人口の中から100人絞り出して、 その中の男女比はどれくらいか、子供は何人くらいいるか、仏教徒 は、アフリカ出身の人達は、英語を使う人達はどれくらいいるのか、 等を考えるものだ。前半は真剣にやっていたのだが、時間が迫って 来たため急遽Aさんが残りを全て20で揃えてどうにか終了させた。 その結果、﹁家に住んでいるのは何人くらいか﹂という、確実に 答えが大きな数字になるであろう問いもすべて20で乗り切ること に。如何なる問いにも答えを変えること無く20で乗り切ろうとし ていたAさんが面白かった。 が、テストの結果はまずまずだった。今回は全体的に悪かったら しいが、少し難しいテストだったにせよ、もう少し多く点を取るべ きであった。まだまだ足りない。読解のテストは残り2つ。その2 つで、今回の失敗を挽回出来る様な結果を残す必要がある。﹁80 days﹂の方は大丈夫でした。 そして3限では次のスピーキング・テストについて説明がなされ た。今回は映画について、個別に話す形式らしいが、同じ映画に関 する説明を4回、それぞれ違った制限時間内にこなさなければなら ない。映画⋮⋮アウトレイジが真っ先に出て来たのだが、このまま 突っ切っても大丈夫だろうか。 Writer﹂というタイトルだった気がする。 その後は映画を観た。といっても全編観るのは不可能だったが。 ﹁Freedom 実話が元になっているそうだ。今週中に全編見終わるようにするら しい。 やっぱり授業がある日は楽しい。が、あまり楽しんでばかりもい られない。進級するためにはもっと良い点を取って、確実に次のレ ベルに進まねばならない。次のテストではもっと高い点を取る必要 332 がある。 ⋮⋮とは言ったものの、今週もまた、色々な人達と話が出来ます ように。 333 ○127日目 今日もいつも通り楽しかった。 1限で、まず昨日のテストが返された。結構不安だったがまさか の98%。これまで取った中では最も高い点数だ。何処を間違えた のか調べてみると、関係詞のところでしょうもないミスをやらかし ていた。その他の、普段1、2問ミスする箇所が全問正解だっただ けにかなりもったいない。 授業ではcanやらmustやらを受動態で使った場合の用法を 学んだ。難しくはなかったが、ときどきミスをやらかす。 そして後半は、またクラスメイトの文章を添削することに。自分 ごときが人のものを評価するなど⋮⋮と初めの頃は思っていたが、 最近はそういったためらいも無く添削することが出来る。やっぱり 全員、綺麗な文章を書いております。筆者のものはまだまだでござ います。 授業終了後には中間成績が発表された。正確には紙を渡された。 筆者の中間成績は⋮⋮93%。一応評価としてはAなので嬉しいの だが、前のクオーターも中間成績が90%で、最終的な結果もあま り変わらず、表彰を逃しているので少々不安だ。 2限は﹁80days﹂のグルコミを行った。昨日真夜中に読ん だためか半分くらいしか覚えていない。やっぱり朝読むのが1番頭 に入る。明日はテストだそうです。 この後は教科書を少しだけ進めて授業は終わった。この授業の中 間成績は週末発表されるとのこと。不安で不安で仕方がない。これ までの宿題と、前回以外のテストの結果でどうにか持ちこたえてい るだろうか。 334 そして3限はペアになって話し合いをした。初めはテーマがあっ たのだが、何だかんだそれにまつわる会話をしている人はあまりい なかった。いや、多分誰も居なかった。筆者も今日はTさんやK君 らとお喋りをしていた。皆、夏は筆者と同じように休みを取るらし い。ということは次のクオーターで再会出来る確率は高い。 かれこれ半分が経過したが、今クオーターで出会ったクラスメイ ト達も皆素晴らしい人ばかりであった。前回のクオーターは大家族 のようなイメージだったが、今回は中高時代に戻った様な感じだ。 このメンバーで合宿をしたら面白いかもしれない。 後半は昨日の映画の続き。まだ黒人に対する差別が残っていた頃 の話。正確に英語を聞き取るのは難しかったが、話の展開や登場人 物が言わんとしていることは理解出来た。 今日は四葉は1枚しか見つからなかった。どうやら暫くは見つけ るのが難しそうだ。 四葉が見つかった見つからないは兎も角として、明日もまた、素 晴らしい1日になりますように。 335 ○128日目 今日も特に大きなことは無かったが楽しかった。あったとすれば、 ひと際大きな四葉を見つけたことくらいか。 だが、1限は大変だった。探しているプリントがなかなか見つか らなくて焦っていたのだ。 見つからないのは当たり前。まだ配られていないのだから。それ に全く気づかず、前半は焦りっぱなしだった。授業にはしっかり参 加していたが。 後半にそのプリントを渡された。毎週水曜はsummaryの日 と決まったらしい。今回はクラスメイトに﹁お気に入りの食べ物と レストラン﹂を尋ね、それに基づく文章を書く。今回はZ君とペア になった。というわけで、Z君は筆者のお気に入りのお店、﹁鎌倉 パスタ﹂について書いてくれる。筆者は中国の、多分商店街の辺り にあるラーメン屋についてなのだが、店名を忘れてしまったそうな ので、名前はわからない。 書いてみたがどうも納得がいかない。頭と終わりが、同じような 意味合いになるようにしなければならないため、かなり厄介だった。 どうにか似た様な意味に纏めたが、やはり納得がいかない。 2限はクイズ。しかし夜中に読んだせいかいつもよりあまり覚え ていない。かなり不安だった。 が、問題は思っていたより難しくなく、Wikipediaで調 べておいたおかげで解けた問題もあった。やはり英文を読むのも大 事だが、テストで点を取らないと進級にも関わって来るので、母国 語の解説なんかを見直しておいた方がやりやすい。⋮⋮今クオータ ーはたまたま日本でも有名な小説だったから良かったが。 後半は今回の宿題についての説明と、昨日の宿題の答え合わせを 336 した。意外に正答率が上がって来た。 明日は先生の都合で、この授業だけ無い。間に1時間の休みが出 来る感じだ。なので1日分猶予が出来たが、宿題は今日中に終わら せました。 3限はノートテイキングの練習をして、その後映画の続きを見た。 テストは明日行われる模様。なお明日は数名のクラスメイト達がス ピーチを再度行うらしい。成績が加算される様だ。筆者は加算しな くても大丈夫な点数で、またもう1度やれば点数を落としてしまい そうなので遠慮した。いつも調子に乗って失敗してしまう、それが 筆者である。 残る2つの中間成績は今週末渡される。リーディングが多分90 は行ってない。現段階でのテストの平均を出してみたが、どちらも 80%前半だったからだ。宿題などによる加算でギリギリ行ってる、 くらいの感じか。スピーキングは多分90%後半を狙える。まだ低 い点は取っていない。 表彰も狙っているが、何よりも進級が第一だ。無事に他の人達と 一緒に進級出来ますように。そして明日も色々な人達と沢山楽しい 話が出来ますように。 337 ○129日目 今週は晴れが続いていたのだが、今日は朝から土砂降りだった。 昨日までは暑かったのに、今日はもう寒いこと寒いこと。この頃は 薄手で登校しているため余計に寒く感じた。 1限はいつも通りの順番で授業が進められた。まず文法のチェッ クをして、その後ライティングだ。 ライティングはグループに別れて文章を書くのだが、今回書くの は2つの文章をつないでスムーズに読めるようにする文章だ。例え ば﹁あの店は料金が高い﹂﹁あの店の雰囲気は良い﹂という文章を 繋ぐために、﹁勿論料金は高いが、その分店の雰囲気や接客態度は 素晴らしい﹂と言う感じで流れるように繋げるわけだ。 最近は筆者も力がついてきたらしく、考えた文章を先生に評価し てもらえる回数が増えた。更に直す点も減って来ている。明日はラ イティングのテストなので、この調子で乗り切りたいものである。 さて、昨日書いたと思うが、今日は2限が先生のご都合でキャン セルとなった。そのため実質1時間30分の休憩時間となった。筆 者はこの時間を散歩に使った。もう寒くて寒くてたまらないので、 身体を動かして暖まりたかったのだ。 そして3限はテストを行った。やってしまった。1問落としてし まった。毎回やらかす失態なのだが、直さなければ良いものを、不 安になって直前に訂正した。が、結局元々選んだ答えが正しく、直 していなければ満点だった。 a nice weekend﹂と また、この時間もスケジュールが変更になり、今日はテストだけ となった。先生は﹁Have 仰っていたが、今日はまだ木曜日だ。ということは、明日のこの時 338 間は無いということなのだろうか。 と、今日はいつもより少なめになってしまった。 何だか最近身体が疲れるため、筆者もあまり目立った行動は起こ していない。歳だろうか。 明日は今週最後の日。そして、中間成績が返って来る。良い結果 でありますように。そして、明日もまた楽しい1日になりますよう に。 339 ○133日目 色々と書かねばならないことがあります。 まず、土曜日のお出かけの件ですが、料金があまりにも高すぎる ため急遽中止になりました。そんなわけで、土曜はいつも通りの1 日になりました。 ただ、日曜はいつもと違い、庭の掃除を手伝うという、新しいこ とを行いました。強力な水洗浄で地面にへばりついた汚れを落とし てゆく作業。日本橋の洗浄もそんな感じの手法を使ったのではなか ったでしょうか。汚れが落ちてゆく様が快感で快感で。 それから芝刈り機︵小︶を使って草を刈ったりしました。ヘッド ホンを付けての作業。面白かったです。人生初の芝刈りでした。 さて、それでは今日の話を。 ご主人の話では、今週は暑い週になるとのこと。あぁ、書いてい てクラクラして来た。 今日はまず図書館で宿題を印刷し、その後教室に向かった。先週 のテストの結果は、ライティングでは久々の90%越え。少し安心 した。 今週は色々と変則的な週だ。明日は授業前にカレッジレベルの授 業に入った後に受けるかもしれない英語の授業に関する説明会があ る。そして木曜は先生方のミーティングのためお休みとなる。筆者 は床屋さんに行く予定。 で、今日は普通の授業を行った。先週の続きで関係詞を学んだ後、 ライティングのテーマと言うことで、2本の映画の予告を見た。1 つは今年上映される︵もうされた?︶ゴジラの番宣、そしてもうひ とつはキングコングの番宣だ。これらの番宣の共通点、異なる点を 出し合った。明日はこれに関するグルコミがあるらしいが果たして 340 ⋮⋮。 テストの方は手応えがあった。凡ミスをしていなければ100% はとれるのではないか、といった具合。が、こういうときに限って 致命的なミスを犯しているのが筆者だ。油断は出来ない。 2限はまず熟語のゲームをやって、その後宿題のチェックを行っ た。筆者も意外と覚えていたのでひと安心。が、明日はまた﹁80 days﹂のグルコミが。次がラストだ。筆者はWikipedi aで結末を調べているためある程度の流れはわかっている。Aさん が﹁ラストが良かった﹂と言っていたのも頷ける。普通に80日間 でゴールしました! となるよりも良いラストだった気がする。 そして3限はスピーキングテスト。テストと言っても、話す相手 は1人、しかもクラスメイトだ。 内容は、自分の好きな映画に関する話を4分、3分、2分、1分 の順にしていくというもの。初めに4分間喋り、その後別のクラス メイトに3分間で同じ内容を説明、それが終わったら別の人に今度 は2分で⋮⋮という、かなり面白いルールだ。 Bucket List﹂。余命6ヶ月を宣告された2 筆者が選んだのは﹁最高の人生の見つけ方﹂。英語のタイトルは ﹁The 人が、死ぬまでにやりたいことをリストに書いて、それを全てやり 終えるための旅に出る、といった感じです。説明下手ですいません。 留学前に2回観ました。1度目が日本語吹き替え、2度目が英語で 日本語字幕付き。自分はあの秘書が好きですね∼。あの人も重要な キャラクターだと思います。 まぁ、そんな感じの話をクラスメイト達にしたのだが、4分、3 分で話すのが難しかった。1分、2分で伝えるのは逆に簡単だ。要 点だけ伝えれば良い。だが制限時間が長いと、その分詳細などで埋 めなければならない。そういうのが苦手です。 練習のときは時間ピッタリに終わらせることが出来たのだが、本 341 番は時間が余ってしまった。流石に2分、1分のときは余らなかっ たが。 こんな感じで1週間が始まった。だが今週は終わるのが早く感じ るかもしれない。1日休みが入るだけで感覚が違う。 今週末はアクティビティ⋮⋮ですが、心臓が弱いので筆者は参加 しません。室内のスカイダイビングらしいですが、ごめんなさい、 パニックになってしまいます。 そんなわけで、今週も平日5日間をいつも以上に楽しく過ごそう と思っております。 明日もまた、沢山の人達と楽しいお話が出来ますように⋮⋮。 342 ○134日目/135日目 この頃暑くなって来たせいか更新を忘れてしまいます。昨日の分 を書いて今日の分を書くのは面倒臭いので、一括にします。 昨日はいつも通りの1日でした。文法のテストが99%でまぁま ぁ満足して、readingは外での授業で、3限では﹁ねぇねぇ、 どんな感じの子がタイプなんだよ?﹂という、中学生のような話題 で盛り上がり、色々楽しい1日でした。四葉を見つけたのは久々だ った。 そして今日も色々楽しかった。 1限は文法の授業をした後にグループに別れて2本の映画に関す るグルコミを行った。その2本というのがゴジラとキングコング。 因みにゴジラは1番新しい、アメリカで撮られた方です。キングコ ングも最新のヤツです。映画の予告編を観て、それの共通点と相違 点を見つけたり、監督が何を、そしてどんな年齢層を狙っているの かなどを話し合いました。まぁこういう授業をやったということは ⋮⋮そうです、宿題でこれのsummaryを書かなければならな いのです。 帰宅後書いてみたが、やはりまだ難しい。8行∼10行に収める のが難しかった。何処を削るかを決めるのに時間がかかった。 2限は80days最後のテスト。今日は遂に、満点を狙えると ころまで来ました。正誤問題は全て正解していた。あとは作文でど れくらいとれているかだ。 その後は今週末に単語と読解のテストがあるということで、単語 のクイズをやったりした。単語のカードを持っている人物が、短文 のカードを持った人物に話しかけ、その単語と短文が合致したらペ 343 アになる、というゲームも交えて。例えば筆者の場合は﹁exti nct﹂という単語で、それに合致する文のカードを持ったクラス メイトを探さなければならない。短文には最低でも1つ空欄がある ため、そこに単語を当てはめて意味が通るか否かを確認しながら探 してゆく。筆者の場合は短文の種類も限られて来るような単語だっ たのですぐに相手を見つけることが出来た。 で、3限は先週から見続けている映画を見終わった後にノートテ イキングの練習をし、その後解散となった。今日はいつもより早め だ。これからスピーキングテストをもう1度行う生徒がいるためだ。 帰りはまた四葉を2枚発見した。もう暫く四葉を見つけることは 無いだろう。 四葉の発見頻度は低くなりましたが、現在も幸せにやっておりま す。明日もまた、色々な人達と楽しいお話が沢山出来ますように⋮ ⋮。 344 ○137日目 昨日は床屋に行って来たが、ミディアムカットを選んだため見た 目はほぼ変わっていない。だが確実に短くはなっている。授業中も 髪が気にならなくなった。 さて、第6週最後の日である今日はテストが2つもあった。 まず1限は、いつも通り文法のチェックをして、その後グループ に別れて意見を発表したりした。筆者の出した意見を先生に評価し てもらえたことはかなり嬉しい。 だが、テストがまたかなり難しかった。今日はライティング。一 応ルールには合っているのだが、どうにも納得がいかない。見直し の時間も少し少なかった。アウトラインを書き、エッセイの冒頭部 分と結末だけを書くテスト。果たして結果は如何に⋮⋮。 しかし、2限のテストは反対に手応えがあった。以前よりも文章 を理解しやすく、また単語の問題もしっかり根拠を持って答えるこ とが出来た。イディオムの問題は、もっと難しいものが出るのでは ないかとブルブルしていたが、今回の問題の中では最も簡単だった。 そして3限はノートテイキングの練習をした後、新しいゲームを 行った。生徒全員に小さな紙が配られる。そこに書かれているのは、 アメリカ先住民達が伝えて来た寓話。ものの数行の寓話を覚え、そ れを他のクラスメイト達に教えるというのがゲームの内容だ。 筆者のヤツは、イチゴが何故外に種を持っているのか、という話。 何か面白かったです。 で、これで終わりではない。今度は我々が、自国に伝わる寓話を 探し、それをクラスメイト達に話すのだ。それは来週行われるらし いが、日本の寓話って、どれを伝えれば良いのだろうか。桃太郎は 345 長過ぎる、浦島太郎もそこそこ長い、かぐや姫も長い⋮⋮もっと短 くて、かつ何か教訓があるヤツの方が良いだろう。月曜までに探し 出さなければ。 今週も1週間楽しかったです。前にも書いた通り、明日のアクテ ィビティには参加しない。筆者は心臓がちょいとアレなもので。普 通の運動ぐらいなら大丈夫なのですが、圧がかかるともう苦しくて 苦しくて。そんなわけで、今回は参加しません。 それでは皆様、また来週御目にかかりましょう。さようなら∼。 346 ○140日目 かれこれ140日目になってしまった。確か今週が第7週だった 筈だ。 特に大きなこともなかったので、今日1日の流れを書くことにす る。 1限で先週のテストが返されるかと思いきや、まさかの宿題のみ で、まだ結果が分からない。納得のいかない出来だったので不安で 仕方がない。宿題の方は結構良かったので、そこで少し不安が晴れ た。 授業もいつも通り進み、文章の添削も行った。で、毎週月曜は文 法のテストということで、後半はテストの時間となった。筆者は毎 回過去形、過去分詞形の辺りでやらかすのでその辺を見直ししてい たのだが、それよりも微妙に難しい問題が立ちはだかった。解答は したが、果たしてあの解答の仕方で合っているのかどうかがわから ない。全ては明日、明らかになる。 2限では今後の予定についての話があった後、80daysの見 直しみたいなものが行われた。生徒全員に、作中に起きた出来事が 書かれた紙が渡されるので、正しい順番に並びましょう、というゲ ームだった。何故今やるのかと言うと、今週の水曜、即ち明後日に 全範囲のテストが行われるからだ。5つ全部終わった! と喜んで いたら、更に大きなものがやってきてしまった。 因みに前回のテスト、小説の確認テストは満点、読解は94%と、 どうにか盛り返すことが出来た。しかし94%というのはなかなか 悩ましい。こんな点数で、成績は大丈夫なのだろうか。表彰しても らいたい、という子供っぽい望みは叶うのだろうか。 347 そして3限は、ノートテイキングの練習をした後に絵を描く授業 になった。遊んでいたわけではなく、この絵に関して説明をしなけ ればならないので、ちゃんとスピーキングの練習にはなっている。 それに今週のノートテイキングのテーマが﹁美術﹂だったので、全 く関係のないことをしていたわけではない。 それにしてもまぁ酷い出来で。やっぱり怪人を描いていた方が落 ち着く。因みに、リスニングのテストは明日行われる。前回難しく て2点落としてしまったので、今回はしっかり点が取れるようにし たい。 やはり授業がある日の方が活力がある。休みの日は休みの日での んびり出来るので嬉しいが、やはり友人達と盛り上がったりしてい る時間がとてつもなく楽しいです。取り敢えず、留学した目的の内 1つは達成された感じです。 今日はクラスメイト達とは勿論、ブックストアの、若干壇蜜さん に似ている店員さんとお喋りをしたりと、なかなか賑やかな日であ った。明日もまた、色々な人と楽しい話が出来ますように。 348 ○141日目/142日目 また書くのを忘れてしまった。これは何だ、五月病と言うものな のか。 昨日は1限にテスト返却、2限に教科書を進めて、3限は面白い ゲームを行った。このゲームは昨日から始まって今日、そして多分 明日も行われるため後々書き記す。 で、今日は2限に大きめのテストがあった。 まず1限はビデオを観た。環境問題にまつわるものである。そう、 今日の宿題は、このビデオに関する文章を書くことである。この類 いの文章はそこそこ慣れて来た。初めにビデオの内容を纏めて、後 で自分の意見を書いていく。そして、頭と終わりの部分は同じ意味 合いになるように書く。初めはかなり苦手だったが段々やりやすく なってきた。 それにしても今日は眠気が酷かった。昨晩は4回目覚めてしまう 程寝付きが悪かった。今住んでいる家にはエアコンという物が無い。 扇風機も無い。なので夜は滅茶苦茶暑い。悪夢を見たのだが、そう いったことも関係しているのだろうか。 2限のテストは80daysの総まとめの様なもの。まず15個 の項目︵どれも小説の中に出て来る場面など︶を、小説内で起こっ た順番に並び替える。この辺は多分全員落とさないだろう。その次 は登場人物の関係性を2、3行の文で説明する。登場人物のペアは 既に指定されており、6つくらい選択肢がある。その中から4つ選 んで文を書く。そしてラストはいつもの様に出された質問に対する 答えを文章にして書く。今回は7∼9行と少し規模が大きく、文中 で紹介しなければならない例も3つ出す必要がある。が、質問が簡 349 単だったのでそれほど難しくなかった。 そして3限は、昨日行ったリスニングテストが返され、教科書を 少しだけ進め、その後ゲームを行った。 まず、指名された生徒が前に出て、トランプの束から1枚取る。 番号を先生に伝えると、先生が本を開き、その番号に対応する質問 を見つけ、生徒に尋ねる。生徒はクラスメイト全員に、質問の答を 言う。で、聞き取りやすかったか、意味は理解出来たか、などとい ったことを生徒が評価する。一応スピーキングの練習になっている のだ。 筆者は昨日指名され、﹁虹の色を答えなさい﹂という質問にあた った。生徒の評価の方法は、親指を立てて、指が上向きなら﹁良﹂、 横向きなら﹁並﹂、下向きなら﹁悪﹂というふうになっている。そ れに応じて成績に加算してもらえる。最高が5、最低が1だ。筆者 は今のところ5点入っているが、どうやら2週目がある様なので、 翌日の質問がどのようなものなのか楽しみである。 今クオーターもかなり楽しいのだが、時間の流れが本当に速い。 今週が第7週、そして今日はその中間だ。残り2日で1週間が終わ るのだ。多分また次のクオーターでクラスメイトが変わるかもしれ ないので、それはまた悲しいものである。 生徒の中にはクオーターの間にテストを受けて、早めにカレッジ レベルの授業を受ける生徒もいるらしいのだが、現在のプログラム が終わる前に移動して、そこで失敗するのはかなり痛いので、もう 少し考えてから決断する。カレッジに移動すると、必要な単位など も決まっているので、おそらく現在よりも金額が高くなる。また、 途中でカレッジレベルに移動して失敗した生徒もいるらしいので、 かなり危なっかしい。家も金持ちではないので、もう少し時間が欲 しい。 350 こんな感じで、第7週ももうじき終わろうとしている。今クオー ターも残り少なくなって来た。この残された時間を存分に楽しもう と思う。⋮⋮明日もまた楽しい1日になりますように。そして、新 しい話のネタが浮かびますように。 351 ○143日目 今日も普段通りの1日だった。強いて言えば、ゴミ箱に毛虫が2 匹くっついていたことくらいだろうか。近くにあった木の枝で弾き 飛ばしました。 1限のライティングのテーマは週毎に大きくなっていく。今週は 以前も書いた通り環境問題について。先生曰く、今クオーターの期 末試験はこの類いの文章になるらしい。 まず環境問題について書かれた2枚の紙を渡され、その後グルー プに別れて話し合いをした。今回は全員が同じテーマの文を書くの ではなく、半分は﹁過剰な漁﹂に関する文を、もう半分は﹁気候の 変化による弊害﹂について書く。前者はマグロやら何やらをやたら めったら取りまくることを初め、人間界から齎されたゴミが海に流 れてゆき、その毒素で魚が死に絶えてゆく、それが続くと、204 8年には海産物が食べられなくなる、というお話。筆者が心配なの はイクラとうなぎでしょうか。 後者は文字通りの内容である。温暖化は勿論、有毒なガスによる 大気汚染が更なる害を引き起こす、といったお話。筆者はこの内容 に関する文章を書くことになった。何方かと言えばこちらの方がか なり大きな問題なので書きやすい。 宿題でアウトラインを書くことになったが、これが意外と難しい。 果たしてこれで良いのか、という念が筆者を支配する。グルコミで 出した3つの影響について、それぞれ例を出しながら説明する形の 文章だ。おそらくこれが今週末の宿題になる。 2限が始まる前、まずちょいと面白いことがあった。 筆者はこの頃ランニングを再開したのだが、どうもその様子を先 生に見られていたらしく、授業が始まる前にその話題になった。 352 別に大きな症状は無いのだが、お医者様の話によれば、筆者は若 干心臓が弱いとのことだったので、取り敢えず身体を鍛えてみるこ とにしたのだ。走った後は呼吸が荒くなり、心臓も痛くなるので逆 効果かもしれないが。 で、授業はこちらもペアになって行う形になった。来週の火曜に 読解の、少し大きめのテストがあるため、それに備えて﹁意味のわ からない単語を、文章から意味を読み取っていく﹂作業の練習を行 った。その後は教科書に基づいた授業が行われた。chaotic のような筆者の心を熱くさせる様な格好いい単語も登場した。 休憩時間中にまたランニングをして3限に臨んだ。 3限では予定を変更して、2つのことを行った。その前にスピー キングテストの予告から。この頃、筆者のどうでも良い予知能力が 再び目覚めたらしい。今回のテーマが自分の母校なのだが、たまた ま最近シミュレーションを行っていたスピーチのテーマと被ってい た。そう言った意味ではもう準備は整っている。話すのは当然中高 の方だ。 それが終わった後は新しいテーマのノートテイキングを行い、次 に2つの映画の予告編を見せられた。どうやら授業中に観る映画を 決めるようで、1つがトム・ハンクスさん主演のbigという映画、 もう1つがピクサー映画のMr.インクレディブルである。後者は 子供の頃に相当観た。 前者も面白そうだったが、アンケートの結果、次に見る映画は後 者に決まった。どうでも良いですが、ベネディクト・カンバーバッ チさんって、若い頃のトム・ハンクスさんに似てますよね。 明日は金曜。ライティングのテストである。最近はエッセイの練 習も兼ねて、アウトラインと頭の文章、終わりの文章だけを書く形 式になっている。明日もそうなる筈だが、テーマはきっと環境問題。 筆者はきちんと書けるのだろうか。 353 それはそうと、明日もまた楽しい1日になりますように。 354 ○144日目 連日猛暑が続いていた今週。今日は朝雨が降っていたため涼しか った。が、身体を動かすと暑くなって来る。 金曜ということで、今日はライティングのテストがあった。前回 ﹁多分アウトラインと頭と終わりの文を書かせる﹂という予想をし ていたが、その予想は大きく外れる形となった。頭、中、締めの3 つを書かせる形式だった。宿題で出ているものとほぼ同じだ。テー p vortex﹂というもののみだった。その現象が マは環境問題という大きなくくりではなく、その中の﹁the lastic 引き起こすものを3つ、真ん中のパラグラフで説明する。名前の通 りプラスチックが海流に乗って渦を描いているもので、その中のプ ラスチックが毒性の化学物質を撒いて魚等の水生生物を汚染、また、 餌と勘違いして親鳥が子供にプラスチックを与えることで子供が死 に絶える。こうした影響によって種族が絶え、連鎖的にその種族を 食していた生物達も死に絶えてゆく。取り敢えずこの3つをパラグ ラフにぶち込んだ。3つ目は即興だ。 で、2限では再来週に行われる80daysに関するプロジェク トに関する話を聞いた。筆者達は小説にまつわる文章を書いて提出 する。で、自由に書いて良いというわけではなく、書き方などが色 々設定されている。例えばFix︵作中に登場する探偵︶の視点に Foggの新しい執事︶ 立ち、警察への報告書の様に文を書く、或いはPassepart out︵主要登場人物、Philias の視点に立って友人に手紙を書く形式にしてみたり。中には新聞記 者として、記事を書いているつもりで記したり、心理学者として登 場人物の心理を分析したり。当然筆者は最後のヤツを選ぶ。アメリ カに来た理由の1つが発達した心理学を学ぶことだ。別に学者にな 355 る気は無いが、これはこれで良い経験になるだろう。 その後は教科書の読解問題を解いた。こちらは簡単だった。 3限はノートテイキングの練習をして、その後アメリカ版のしり とりを行った。時間が残り10分しかなかったためあまり長くは出 来なかったが、これは面白かった。ルールはしりとりとほぼ変わら ないが、この場合は、ある単語の終わりの発音を基準に次の単語を 選ばなければならない。例えばtelevision↓nurse のような感じだ。最後の文字ではなく、最後の発音が重要なのだ。 さて、余談だが、ペンでギャンブル運が強くなる線を書いたとこ ろ、帰りに四葉のクローバーを発見した。早速効果が出るとは。こ dayなので学校はお休み。学校 の調子で、更なる幸運を引き寄せたい。 来週月曜はmemorial だけでなく、銀行や郵便局なんかも休みだ。なので次回は火曜、日 本で言う水曜にお会いしましょう。さようなら∼。 356 ○148日目 祝日で1日休みになっただけで2、3ヶ月休んでいた様な感じに なります。 連休中は不眠症で悶えていたためあまり精力的に活動することは 出来ませんでした。買い物はめっちゃ楽しかったです。しかもここ 最近、タイプは違えどほぼ毎日悪夢を見る始末。最近は謎の部隊や モンスターに追われる夢を、昨晩は目玉だけ異様に大きい、おかっ ぱ頭の女の子に捕まる夢を見ました。寝言を言いながら目覚めたの は何年ぶりだろう。 が、授業にはあまり影響は出なかった。 先週のテストの結果は微妙だった。89%と久々の黒星だ。今週 のテストでまた盛り返さなければ。 今週のテーマは﹁もし⃝⃝が⃝⃝だったら、今頃⃝⃝なんだろう な﹂という感じの文法です。日本語で何て言えば良いかわかりませ ん。ライティングのテーマもおそらくは自分達の夢や希望に関する ものになると思われます。 で、週の初めということで、今日も文法のテストがあった。1問 だけ不安だが、それ以外は結構自信がある。まぁこういう場合はい つも言っている通り色々やらかしていることが多いのだが。 文法のテストだけでなく、今日はリーディングのテストも行われ testなる、少し重要性が高くなったテスト。これで次のレ た。今回は教科書に関係したものではなく、replacemen t ベルへの進級などを決める、ということは無いらしい。多分、どの くらい力がついたかを試すものだろう。象に関する読解問題だった が、思っていたより難しくはなかった。少しハードなテストなので 手応えは微妙だ。 357 テストを提出すると、先日の﹁80days﹂の全範囲テストの 結果を教えてもらえる。筆者は45点中43点。作文の文法ミスで 2点落とした。まだまだ修行が足りない。 そして3限もリスニングテストが。ノートテイキングの練習で書 いた紙を見ながら解いて良い、という形式だが、毎回それを見なく Writer﹂ ともある程度解答することが出来る。それほど難しくないテストだ。 その後は映画を観た。前回の﹁Freedom に続く第2弾は、多分日本でも人気があった﹁Mr.インクレディ ブル﹂。筆者は子供の頃にDVDで何度も観ていたので、日本語の 意味も大体覚えている。今回はより良いリスニングの練習になるだ ろう。 こんな調子で始まった第8週。もうあと2週間で今クオーターが 終わってしまうとは信じ難い。本当にあっという間だった。 明日もまた、色んな人達と話が出来る日になりますように。 358 ○149日目 今日は朝から知らないおじさんに声をかけられ︵何と言っていた のかは早すぎてわからなかった︶、道で以前知り合った道路工事の おじさんに再会したり、兎に角明るい1日だった。 昨日のテスト、文法の方は96%、読解の方は88%、リスニン グが100%だった。文法は気になっていた箇所がやはり違ってい た。読解の方は単語の品詞や意味に関わる問題でミスを犯していた。 何と言うことか。リスニングは少し不安だったが、何とか大丈夫だ ったらしい。次から少し難しくなると言っていたのがちょいとドキ ドキする。 授業は、1限が連続でクラスメイトの文章の添削、2限が教科書 の読解問題、3限が映画鑑賞だった。1限の添削は毎週やっている ためかなり慣れてきた。相手の文を直すことで自分自身のライティ ングも良くなっていくのだそうだ。今回から添削のシートに短くア ドバイスやコメントを書くようになったのだが、クラスメイトから 筆者のアイデアを評価していただいた。自分ももっと良いコメント modifyingなるものがテーマの文章が を残すべきであった。 2限はbody 登場。タトゥーやピアスなどのことである。嘗ては種族や地域の文 化、風習のために行われていたが、近現代になると自身を美しく見 せるための手段としても使われるようになった、という感じの文章 だった。問題は、各段落のトピックとメインアイデアなどを絞り出 すというもの。この辺りはもう難しくない。 3限は映画鑑賞。英語版のヤツを観ていると、日本語吹き替え版 と英語版とで声が殆ど同じだということに気づいた。それがわかっ 359 たところでリスニングには役立たないのだが。 日本で何度も観まくったおかげで、英語でも内容が簡単に理解出 来る。字幕のほうを重点的に観ているのだが、これを通じて単語の 意味やら言い回しやらも覚えられれば最高である。 さて、今日は夏休みをとるためにオフィスに行って用紙にサイン をしてきた。次のクオーター1つを休みに使用、秋は全て出席する、 という証明をするための用紙だ。かれこれ10分くらいはかかった だろうか。 サインを済ませてから思い出したが、I−20にサインを貰うの を忘れていた。だが、そんな重要なことだったら今日オフィスに行 ったときに﹁出してちょ﹂と言われる筈だし、もしかしたらメール か何かが送られて来るのかもしれない。が、不安だから明日もう1 度行こうと思う。 帰宅後に思い出したが、明日はホームステイの料金を払う日だ。 今日下ろしてくれば良かった。明日早めに登校して、ATMで引き 出そう。 もうじき6月がスタート。残りの日も、沢山の人と楽しいお喋り が出来る素晴らしい日々になりますように。 360 ○150日目 明日はもう金曜ですか。1週間、特に今週はかなり早く感じた。 月曜が祝日だった分余計に。来週がもう第9週というのが信じられ ない。 そんなわけでsummaryの宿題も今回がラストらしい。テー マは教科書のコラム。内容が、﹁もし⃝⃝が起きていなかったら、 人々は助かっていただろう﹂とか﹁隕石が落ちていなければ、恐竜 はまだ生きていただろうし、人間と同じように高い知能を得ていた だろう﹂とか、そういった話である。それに加えて自分達の人生で 起きたそういった瞬間︵あのとき⃝⃝していなかったら今頃は・・・ ︶を書くことになっている。 どの生徒にも言えることだが、人生の大きな決断と言えばやはり この留学だろう。金銭面でもメンタル面でも、かなり大きな変化で ある。そんなわけで殆どのクラスメイトが留学を選んだ。筆者も似 た様な内容である。 今回もグルコミを行ったのだが、今日同じ班になったJ君が、筆 者に日本語で話をしてくれる。しかもそんなにカタコトではない。 ペラペラ話せるというわけではないらしいが、﹁なるほどね∼﹂や ﹁ありがとうございます﹂﹁あなたは何を書いたの?﹂等の言葉を 知っているらしい。何だかこちらも嬉しい気分になります。ありが たや、ありがたや。 weight﹂という、日本語では同じ様な意味になる言葉 2限は宿題のチェックと類義語の話。例えば﹁fat﹂と﹁ov er look﹂﹁handsome﹂と言わ でも、後者の方が前者よりも意味合いがポジティブになる、という 授業。なので﹁good れたときは素直に喜んでも良いが、﹁attractive﹂と言 361 われたときはあまり浮かれてはならないようだ。後者の場合、﹁う ーん、それほどでもないけど、まぁ・・・﹂のような意味合いらし い。会った相手がそれほど綺麗、或いは格好良くなくて、でも直接 言うと失礼にあたるよな、というときは、この﹁attracti ve﹂を使ってみてはいかがでしょう。﹁あなたってattrac tiveな人ですよね∼﹂みたいな感じで。 3限では映画を見終えた。明日は最後のプレゼンに関する授業と なる。明日までにプレゼンで話す内容を紙に纏めなくてはならなか ったので、色々書いてみました。筆者の高校は悪い点を探すのが難 しいくらいなので結構簡単に書くことが出来た。 帰りはいつもの様にセブンイレブンへ。今日は店員さんと沢山お 喋りをした。コンビニの店員さんと長話をするというのは日本でも 滅多に経験出来ないことだろう。内容はどうやって通っているか、 どんな家に住んでいるか、家賃はどのくらいか、などといった簡単 なものだが、かなり楽しかった。店員さんの話だと、他のホームス テイ先では家賃も高いらしく、ディナー込みか抜きかも違っている らしい。改めて、筆者はかなりラッキーな人間だったということに 気づいた。 頭の方でも書いたが、明日はもう金曜日。近々また1つのクオー ターが終わりを迎える。残り約2週間も楽しく過ごしたい。明日も また、楽しい1日なりますように。 362 ●151日目 金曜ということで、今日もライティングのテストがあったが、今 回が1番きつかったかもしれない。 第7週辺りから難しい種類の文章を書き続けているが、これはか なりの強敵だ。なかなか90%以上が出せない。行っても88%止 りだ。このままではまずい。相手のことをもっと良く知らなくては。 その文章というのが、causing︵原因︶とeffect︵ 結果︶について書いたエッセイなのだが、量が今までよりも多い。 イントロと結末を含めた計5つのパラグラフを書く必要がある。ま た、もし原因の方を説明するのであれば、その文の中に結果に関す る文は絶対に含めてはならない。その逆もまた叱り。筆者はこれが 苦手なのだ。結果について説明しているつもりが、どうしても原因 が入り込んでしまう。 ただ、今日の宿題、テスト、そして期末の内容は環境問題の様な ものではなく、もっと単純なものだ。それだけがまだ救いか。その テーマというのが、これまでの人生で起きた出来事。それによって どのような結果が齎されたかを説明してゆく。それも3つ。筆者は 中高入学、引っ越し、そして留学の3つを選んだ。これ以外に大き な出来事が見当たらなかった。 で、今日のテストの問題というのが、そのテーマの文章︵頭と終 わりを含めた計5つ︶を、その場で書け、というもの。いよいよ頭 と終わりだけでなく、全てを書けと言う問題が。5つを書かなけれ ばならないのでいつも以上に時間がかかってしまった。焦ったため か見直しもろくに出来ていない。1つ1つの段落を書き終えたとこ ろでチェックはしていたが、どうも納得がいかない。これが期末で はなくて本当に良かった。先生曰く、宿題とこのテストが、期末の 練習になっているのだそうだ。 363 テストの手応えがあまりにも良くなかったので、帰宅後すぐに宿 題に取りかかった。テーマは全く同じだったので、極力テストのヤ ツよりもマシなものを作ろうとした。文の行数等も調整して、約1、 2時間かけて漸く終了。因みにテストは約40分程かかった。⋮⋮ 来週が怖い。 そんなわけでランニングに行く気力も無く、そのまま2時間目に 臨んだ。こちらの先生曰く、筆者はランニングをした後の方がシャ キッと、そしてパーッとした感じに見えるらしい。やはり眠気が吹 っ飛ぶためだろうか。 こちらでは来週水曜に行われるプロジェクトに関する説明がなさ れた。筆者は勿論、心理学者のレポートっぽく、登場人物の心情な どを説明するヤツにした。この休み中に完成させる予定。 3限も期末に向けて最後の単元を進めた後、スピーキングテスト jumped の話になった。その前に先生がホワイトボードに謎の詩を書いた。 fox dog.﹂だった気がする。これ brown lazy quick, the 確か﹁The over を読むことで、スピーキングの際の息づかいやらスピードやらが練 習出来る。筆者もこれを音読したことで、読むスピードが速すぎる という事実が明らかになった。落ち着いて読みなおすとそこそこマ シになった。因みにこの詩には、A∼Zの全てが入っているのだと か。 来週が、授業に関しては最終週となる。本当にあっという間だ。 何だか少し寂しい感じがする。殆どのクラスメイトが夏休みを取る らしいので、次のクオーターにまた会える確率が高いが、それでも 約3ヶ月会えないのは寂しいものです。まぁFacebookとか で話が出来るのでまだ良いですが。 残り少なくなりましたが、来週以降も楽しい日々になりますよう 364 に。それでは皆様、また来週、御目に掛かりましょう。さようなら ∼。 365 ○154日目 第9週の始まりでございます。 何だか手応えが全くなくて不安だった先週のライティングのテス トでしたが、どうにか90%以上の点数を貰えました。まずはひと 安心。 さて、授業を行うのが今週がラスト、来週はもうテスト中心との ことで、何と1限でもプレゼンが行われることに。テーマはこれま で習ってきた文法についてで、それをクラスメイト達に説明するの だ。授業を聞き、慣れ、そして相手に教えることが出来るようにな ったとき、それらの単元を真の意味で習得したことになる、多分そ んな感じである。班毎に別れ、更にその中でも単元を1人1人選ん で、それについてシートなりパワーポイントのスライドなりを作っ て来る。本番は今週木曜。水曜は2限で何やら発表があるし、スピ ーキングの期末は金曜から行われる。今週は更にハードになりそう だ。 授業の後はテストを行った。期末目前だからか、これまでよりも 若干難しい様な気がした。せめて1回は100%を出したいところ だが、あまり期待出来ない。 2限は速読の練習を行った。文章のテーマがカラスの知能につい てで、よくテレビで観た様な話が沢山載っていた。読むスピードだ が、初めは5分18秒で、2回目が3分25秒だった。どんな英文 でも良いので、自分で時間を計って練習するのはかなり良いと先生 が仰っていた。 そして3限は、リスニングのテストを行った後期末の練習を行っ た。 思ったのですが、男子校っていうのは海外じゃレアなのでしょう 366 か。男子校出身、6年間異性との付き合い無し、という話題を出し た瞬間驚かれました。 高校のモットーみたいなヤツを説明したのですが、相手がかなり 困惑していたので、これは本番では出さないことにします。もう片 方は大丈夫そうだったので使います。 もうすぐこのクオーターが終わるというのがなかなか信じられな い。今週も色々と予定が詰まっているからより早く感じられるだろ う。 果たして現在のこの状態で、筆者は当初から狙っていたことを実 現させることが出来るのだろうか。この成績で大丈夫なのだろうか。 テストは殆ど90%以上だがそれだけでは安心出来ない。あとは宿 題でどのくらいもっていけるかだ⋮⋮。 残り約2週間。今週もまた楽しい日々になりますように。 367 ○155日目 やはり今週にプレゼンが2、3回、更に来週が期末ということで、 疲労が半端無い。筋肉痛で、眠気はあるのだがなかなか寝付けない 状況だ。まぁその辺は別に良いのだが。 さてさて、昨日のテストだが、一応90%はキープ出来たとはい え若干低め。難しい問題が多数出題されたのは確かだが、それでも 凡ミスが目立つ悲惨な結果に。あまりにしょうもないミスだらけで あった。これが期末でなくて本当に良かった。 宿題のエッセイはいつも通りクラスメイト同士で添削し合うこと に。これが最後の添削かもしれない。 その他の宿題などは何とか90%以上だったので安心した。これ がまた80%辺りだと少し不安なもので⋮⋮。 で、その後は昨日のグループに別れてプレゼンの準備に。ここで 筆者、思わぬ大仕事を引き受けてしまいました。この班の方針とし ては、3名が自分達で説明用のワークシートの様なものを作成し、 1名がパワーポイントを使うということになっているのだが、今回 筆者はそのパワーポイントで、自分が説明するヤツも含めたその他 のスライド︵各項目毎に1つずつ︶も作ることになった。多分練習 問題を作ってもらいたい、ということなのだろう。意外と簡単だっ たのでそれほど時間はかからなかったが、もう少し改良の余地があ りそうだ。 休みの間に、筆者はまた事務所っぽい所に向かい、I−20にサ インを貰いにいった。これが無いと、日本からまたシアトルに戻っ てきたときに入国出来ない。 このシステムについて少し説明があった。休みを取る場合、現在 持っているI−20が一時的に無効になる。そのため8月の第3週 368 に、この事務所に﹁reactivateお願いします﹂といった 感じのメールを送らなければならない。サインが必要である理由を、 改めて、尚かつはっきりと理解した瞬間であった。 いきなり事務所の奥へ連れて行かれたので、﹁あれ、俺帰れない のか?﹂と不安になったが、そんなことは無かった。 さてさて、2限は単語の語彙に関する授業だった。来週期末テス トが控えているためだろう。単語に関するゲームなどを行った。 明日はこの授業でプレゼンがある。もうレポートは完成させてあ るが、結構緊張している。 そして3限では、発音の聞き分け︵?︶の練習を行った。﹁fo urteen﹂と﹁forty﹂等のヤツです。 班毎に別れて練習を行ったのだが、今回の班は面白かった。特に Aさんと兄貴のやり取りが最高だった。Aさんの発音を兄貴がなか なか聞き取ることが出来ず、﹁え?﹂﹁え?﹂と連続で聞き返し、 Aさんが徐々に声のトーンを上げてゆくという展開。いやぁ面白か った。 今日はクラスメイト、特にいつものメンバーからやたら日本語に ついて質問される日であった。尋ねられる単語のバリエーションは 大体いつもあんな感じのものなのだが、果たして筆者の答えは合っ ているのだろうか。 ここに来て更にクオーターの終わりが辛くなる展開に。毎回クラ スメイト達が優しい。多分これも、日本とは逆の反応︵休日を嫌が る等︶が出る理由の1つだろう。Facebookでも複数の友人 とは?がっているので、このクオーターが終わったら2度と会えな いというわけではないのだが、あの雰囲気を気に入っているので少 し残念である。 369 まぁ残り数日間、悔いの無いように毎日楽しんで過ごそうと思い ます。それでは皆様、また明日。 明日以降もまた、楽しい日々になりますように。 370 ○156日目 今日は2限でプレゼンを行うのだとばかり思っていたが、プレゼ ンではなく、自分がどの種類のプロジェクトに手をつけ、どのよう にしてそれを完成させたか、そしてそれは楽しかったか否かを報告 する回だった。その後は各自自身の作った記事なりレポートなりを 回して見たりした。昨日までの緊張は何だったのか⋮⋮。 しかし、1限でプレゼンを行うことは確かだ。 昨日も書いた通り、筆者は結構デカい仕事を託されている。一応 パワーポイントのスライドは全て昨日の内に完成したのだが、これ で良いのか不安だったので、今日Aさん︵こちらは年上の男性です︶ に改めて尋ねてみた。こちらのAさん⋮⋮親分肌の方なので仮に親 分としよう⋮⋮はノリが結構明るいのだが、真面目なところは真面 目にアドバイスをくれたり指導してくれたりするので、本当に頼も しい方でございます。映画版のジャイアンという説明が1番しっく り来るかもしれない。 で、親分から貰った情報を元に少しだけ改造し、約30分程で完 成しました。後は明日、或いは明後日の本番にかけるだけだ。 授業では、来週のテストに向けての総復習が始まった。間違いが まだ1、2問あった。この辺りをどうにかしなければならない。そ の後は短めのビデオを見た。そう、ビデオを見るということは、そ れに関する文章を書く、ということです。 今日はまずイントロ部分だけ書いた。明日は中心、多分明後日は 結末を書く。そしてそれらを元にした宿題が出る⋮⋮という流れな のか? 先程説明した通り、2限は各自レポートに関する報告をした。 その後はこちらも単語の総復習がスタート。クロスワード形式の 371 プリントを解いた。宿題は、指定された範囲の中に登場する単語を 10個選び、それを使って短文を作ること。それほど苦ではない。 しかもそれを通じて覚えていない単語の確認が出来る。これは良い 機会である。 取り敢えず教科書の内容と被らないように短文を10個作った。 が、確か1つは少し被っていた様な気がする。 3限でもリスニングとスピーキング、双方の練習が行われた。ス ピーキングもただ正確に喋れば良いというわけではなく、聞き取り やすいように丁寧に話すことも大切らしい。日本語でさえ早口にな ってしまう筆者。これは痛い。 リスニングの練習は昨日の内容とそう変わらない。昨日は1、2 問ミスってしまったが、今日はどうにか全問正解することが出来た。 こうして日記を書いていると、いよいよ終わりが近づいているこ とを痛感する。去年の終わりにシアトルに来て、2014年を迎え、 その2014年ももう半年経とうとしている。人生、1日1日大切 にしていかなければならない。 明日はプレゼンがありますが、明日もまた楽しい1日になります ように。 372 ○157日目 昨日、今日が発表の日だと言っておりましたが、結局今日は別の 班の発表のみで終わりました。 各グループ、大体3、4人が順番に4、5分辺りの発表をしてゆ くので、流石に1日では全て終わらせることは出来ない。また期末 の復習にも時間を使わなければならないため、1日1グループの容 量で進めていくらしい。今日は別のグループだったが、明日、そし て来週の月曜と火曜、いずれかに筆者のグループの発表がある筈で ある。 正直な話、トップバッターでなくて良かった。他の人達がどんな 感じで発表してゆくのかを見ておいた方が後々やりやすい。 最初にプレゼンを行ったのはAさん、Iさん、Wさんのグループ。 こちらは全員女子である。全員解説もわかりやすかったのだが、特 にAさんのノリが最高だった。完璧に教師に成り切っていた。1人 が発表しているときは、他のメンバーは座席に座っているため、結 構心細い。そんな中であそこまでノリに乗れるのは本当にスゴいな ぁと感じる。あれぐらいの心の強さが筆者にもあれば⋮⋮。 後半は授業。ライティングの復習である。今回はエッセイのイン トロ部分についてで、考えた文章を評価してもらえたので結構安心 している。また、昨日の宿題に、先生の文字で﹁clear﹂とい う文字が書かれていた。これまでクリアーな文章︵これから何につ いて説明するのか明確に書かれたもの︶が書けなかったので、これ はかなり嬉しかった。 今日はイントロだったので、明日は中心︵問題、或いは良い点の 提示、例示など︶についての授業となる。テストは無い。 2限は前回に引き続き速読の練習を行った。余談だが、この頃よ 373 く先生に今日は走ったかどうか尋ねられる。走った後の方が引き締 まって見えるらしいので、これからも走り続けるつもりである。 さてさて、文章の話だが、今回は生物の能力をロボット開発に応 用するという類いのものであった。ヤモリはまだ良い。でもゴキブ リは流石に⋮⋮。確かにあの昆虫の壁を登る能力が、ロボット開発 に大きく貢献していたことはわかった。でも、生理的に無理だ。c ockroachという文字を見るだけで、そして響きを聞いただ けで身体が強ばる。また、それらの生物を説明するために、先生が 絵を描いた。この先生の絵は少し⋮⋮良く言えば個性的である。パ ッと見ただけでは、それが何の絵なのかはすぐにはわからない。と ころが、何故かゴキブリの絵は妙に特徴が捉えられていて若干似て いた。そのため更に筆者の身体が強ばってしまった。 だがここで朗報が。先生の話によれば、シアトルにはゴキブリは あまりいないらしい。良かった。まだ良かった。殆どの昆虫は写真 だけなら大丈夫だが、この昆虫だけは写真でも無理なのだ。⋮⋮そ う言いつつ、やたら怪人のモデルにしているのだが。 その後は神経衰弱っぽいゲームを行った。勿論これは単語の復習 のためである。テスト範囲の中でも特に難しい章の単語を総復習し た。 そしてラストは語彙の総復習。リスニングテストでも語彙の問題 が出されるのだ。各自厚めのプリントを渡され、それを解いてゆく。 答え合わせは明日行われる。⋮⋮ああ、明日金曜日か。土曜日には またアクティビティがあるらしいが、多分出られない。宿題が多く 出そうな気がしてならない。 いやぁ、早い。本当に早い。今日ご主人と話をしていて、 ﹁学校が終わるのはいつだっけ?﹂ ﹁ああ、13日ですね∼﹂ ﹁あ、来週の13日ね。了解!﹂ 374 来週という言葉を聞いて、本当にあっという間だったなと改めて 実感した。再来週には多分日本に戻っている。当然ながら、夏休み 中は日記は書きません。 まだプレゼンも終わっていないので、そちらも見事成功させるこ とが出来ますように。親分から特に期待されているので、絶対に失 敗は出来ない。⋮⋮そして、明日以降も楽しい日々になりますよう に。 375 ○158日目 最終週がすぐそこまで近づいている。そして、自分のプレゼンも 近づいている。 話は逸れるが、昨日は大変だった。 今週の夕食はご主人でも奥様でもなく、同じ家にホームステイし ている生徒のお母様達が作っている。基本どれも美味しいのだが、 昨日の夕食だけはどうにも身体に合わず、夜中になって腹を壊して しまったのだ。あれほどの痛みは久々だ。一瞬盲腸を疑ったが、痛 む箇所が違う。原因はきっと、苦手なものを一気に押し込み、更に 気持ち悪さを解消するため水分を大量に含んだことだろう。春巻き はかなり美味しかったのだが、それ以外はどうしても苦手で⋮⋮。 現在は頗る快調である。 さて、ここからは授業の様子を。結局今日も1限での発表は行わ れなかった。となると本番は来週の月曜、或いは火曜ということに なる。 スライドの構成上、筆者の発表が1番退屈なものとなるだろう。 まず、他の3名がそれぞれの項目について説明する。その後、筆者 も同じように発表をした後、ここまでの全ての項目を復習するため の問題を出しまくる。各項目毎に問題は2問。計8問存在する。 出来れば火曜が良い。占いで、月曜は小さいトラブルが頻発する と書いてあった。あの占いは基本あまり当たらないのだが、偶に当 たることがある。月曜のヤツが的中してしまっては困るのだ。 今日の発表が終わった後は、文法問題の総復習に時間が使われた。 しかしまだ半分程問題は残っている。それらは次週終わらせる予定 だ。このプリントは宿題になっているが、昨日全部終わらせてしま ったので、週末は別のことに時間が使える。 376 2限でも単語の復習から行われたのだが、まず衝撃の事実が明ら かに。 ここ3日、筆者の前の席に座っていたZ君が顔を出していない。 風邪なのかもしれないと思っていたが、クラスメイト達の話による と、どうやらクオーター半ばでニューヨークのカレッジに転校して しまったらしい。何かのっぴきならない事情があったのかもしれな いが⋮⋮。 復習の内容は前回とほぼ変わらない。こちらでも結構忘れている 単語が多かったので大助かりだった。 そして3限は、昨日のプリントの答え合わせをし、その後プレゼ ンの練習を行った。偶々今回は先生が直接指導してくださり、これ までどうやって表現すれば良いかわからない部分なども色々教えて もらった。それにしても、もっとしっかりプレゼンをしないと、母 校の正確なイメージを伝えることが出来ない。今週末はしっかり練 習をしておきたい。 いやぁ、もう来週がラストということで。来週中に成績はわから ず、6月の25日に全てが明らかになる。その頃には日本にいる。 日本時間では24日か。 中間成績などを見るに留年は無いようだが、果たして当初の目的 が達成されるかどうか⋮⋮。90%以上を守り通してきたライティ ングでもとあるテーマでつまづいて88%まで下落。他はそれほど 大きなダメージは受けていないが、果たして⋮⋮。 それともう1つ。カレッジレベルの授業を受けるための試験だが、 ここは1つ、お試しで受けてみるべきかもしれない。全くやらずに レベル6終了後に受けるよりも断然良いし、もし受かれば9月から はカレッジレベルの授業が始まる。自分を締め上げるのにはちょう ど良いかもしれない。現在の生活スタイルを見ていると、果たして このままで良いのか、日本にいた頃とそう変わらないのではないか 377 と何だか不安になってきた。当然カレッジの授業はより難しくなる だろうし、何より通学時間も変わるわけだから、生活スタイル、そ して自分の精神を変えるのにはうってつけだ。 リーディングの授業で作った心理学者っぽいレポート。アレがき っかけかもしれないが、早く心理学の授業を受けてみたいとこの頃 強く望むようになった。それからその他の授業もとって良いとのこ となので、アートか、歌か、現在そのどちらかで迷っている。 まだまだ早すぎるかもしれないが、今から楽しみになっている筆 者である。 さてさて、このクオーターももうすぐ終わり。最後の最後まで、 楽しい日々が続きますように。それでは皆様、また来週お会いしま しょう。さようなら。 378 ○161日目 週末は悲惨だった。 治ったと思われた腹痛だったが、今度は少々危ない状況になって しまった。よく1日で治ったものだと自分でも驚きである。因みに、 筆者は風邪薬は大量に持って来たが、下痢止め、或いは腹痛用の薬 は何1つ持って来ていなかった。そんなわけでどうやって治せば良 いかすぐにはわからなかった。 さてさて、1限では遂にプレゼンの順番が回ってきた。 占いではあまり良くない結果が出ていたが、それでも結果はまぁ まぁ良かった。考えた英文にも特にミスは無かったらしく、取り敢 えず安心した。 ⃝⃝ would∼﹂という、現実 残りはテストの復習の時間になった。この局面でまた厄介な箇所 が登場するとは。﹁if∼, には起こっていない架空の出来事に関する文法なのだが、結構やや こしかった。ただ、先生曰く、今回は文章がわかりにくいものだっ たので、本番の文章も1度チェックしてくださるそうだ。 2限ではまず先生に、筆者が疾走していた瞬間を、先生のみなら ず、その教室内にいた生徒達が目撃していたということを告げられ た。最初は何のことだかすぐに理解出来なかった。先生曰く、よく 映画や何かのシーンのように、全員が向かって来る物体をじっと目 で追っていたという。 思えば、今日はかなりスピードが出ていたと思う。筆者はランニ ングの際安堂ロイドの主題歌を聴きながら走っているので、序盤か ら結構飛ばしてしまうのだ。話は変わりますが、あのドラマは続編 なり映画なりはやらないのでしょうか。 授業ではテストの練習を行った。文脈から語彙を推測して答える 379 ヤツだ。今週行われるテストでもこの形式の問題が出るらしい。そ の後はゲームをやりながら熟語の意味を復習した。カードに語彙を 書いて、持っているカードの意味を、クラスメイト同士互いに教え 合う。そしてそれが終わったらカードを交換して、また別の人に教 える。この流れでゲームが行われる。今回を含めて、これまでに計 3回は行われたが、このゲームをやる前と後とでは単語熟語の定着 率がまるで違う。 そして3限ではスピーキングテストが始まった。パワーポイント を使う人と使わない人とで半々に別れていたが、写真を見ながら話 を聞いていると、海外の学校がどういった感じなのかが更に深く理 解出来る。サウジアラビア出身のM君の学校には、ワールドカップ のようなデカいサッカースタジアムがあるらしい。あの写真が写し 出されたときは歓声が上がった。 筆者は明日行う。少し下書きを直したい。それから練習が足りな い。幸いにも4分オーバーしても大丈夫らしいので、急がず丁寧に 伝えられるようにしておきたい。 春のクオーター最終週だが、今週がラストという気がしない。か なり気分が良い。 多分このクオーターの後に、筆者は別のテストを受ける。もしそ こでパス出来れば、次のクオーターからはカレッジレベルの授業と なる。まだ予約は出来なかったが、今回事務所に行って、テストを 受けるという旨を伝えた途端、妙にやる気が出てきた。カレッジレ ベルの授業で自分自身を締め上げることが出来れば感無量である。 ただし、失敗すると更にお金がかかることになるので、適度に締め 上げてもらった方が嬉しい。 こんな感じで、今クオーターも残り4日となってしまいましたが、 残りの日も楽しく過ごせますように。そして、テストもしっかりパ 380 ス出来ますように。 381 ○162日目 今日はスピーキングテストの日。直前になって計画を変更したた め、あまり練習は出来なかったが、それでも結果は良かった。 1限ではいつもの文法の練習がカットされ、まずライティングの 復習を行った。今日1日で復習を終えなければならないからだ。更 にプレゼンももう1グループ残っている。 プレゼンは、グループのうち1人がお休みで、もう1人がプレゼ ンに使うものを忘れてきてしまったため、結局別の1人だけが発表 を行った。 その後は文法のテストの確認。残りの部分にミスは無かったので、 これで木曜までに何処を見直せば良いかがわかった。 この後、とんでもないニュースが舞い込んで来た。どうやら筆者、 何かに選ばれたらしい。ぼーっとしていて詳しい話を聞き逃したの だが、どうやらこの1限の授業に関して、成績と出席日数などなど が良かったらしい。もっと詳しく聞いてくれば良かった。表彰され る対象になったのか、はたまた1限だけの話なのかさっぱりわから ない。 2限は単語の確認をして終わった。明日はリーディングのテスト。 語彙のテストは明後日である。 特に大きなこともなく、成績発表も無かった。そして、筆者はこ の後のスピーキングテストのことで頭がいっぱいだった。 で、そのスピーキングテストだが、先に他のクラスメイト達がプ レゼンを行い、筆者は1番最後に行った。 今回、この最後の試験で、筆者は今までやったことの無い方法を 採用した。パワーポイントでスライドショーを作ろうかとも考えた 382 が写真が足りず破綻、そこで思いついたのが、演技である。そう、 母校の生徒達の様子を芝居で再現したのである。結果望み通りクラ スメイト達を爆笑させることには成功したが、アレは多分芝居の内 容よりも、筆者が突然芝居を始めたことに対する爆笑であろう。 こんな感じで、今までで最も良いプレゼンが出来た。筆者は笑い の起こらないプレゼンが苦手である。笑いを巻き起こす、それが、 この留学生活始まって以来抱き続けてきたものであった。それが漸 く叶った。これほど嬉しいことは無い。 帰宅すると、今日は珍しくゲストが家に来ていた。一緒に住んで いるY君の友達らしい。 その3人で夕食をとった。途中、現在の外交問題に関する話が出 てきたが、﹁あれは政府間の問題、俺達は別﹂という結論ですぐに 一致した。それにしても、AVに関して熱意を持って話している姿 には笑った。AVの内容なんかも、日本と海外とでは結構違うらし く、Y君は日本のAVのストーリー、登場人物などを強く気に入っ ているらしい。こういう面でも国毎に違いがあるのって面白いっす ね∼。 さて、明日と明後日はテストが6つもある。内2つはどちらもリ スニングだが、形式が1日目と2日目で異なっているらしい。いつ もテストでは焦りがちなので、焦らず、落ち着いて、じっくりとや って来ようと思います。 残り3日になってしまいましたが、最後まで友人達と楽しく、幸 せな時間を過ごせますように。 383 ○163日目 本日、テストを計3つ受けてきた。ライティング、リーディング、 そしてリスニングだ。リスニングは今日明日の2回に分けて行われ る。 ライティングは前クオーターよりも遥かにハードな内容だった。 予告通りエッセイで、ある現象の原因、或いは結果のいずれかを書 Seattle Colleg く。テーマは、﹁エクササイズの齎す影響﹂﹁インターネットが社 会に齎す影響﹂﹁このNorth eで学ぼうと思った理由︵原因︶﹂の3つ。筆者は2つ目を選んだ。 エクササイズが齎す影響なんてよくわからないし、3つめのヤツも 意外に書くのは難しそう。で、消去法で2つ目を選んだ。 しかし、ファイナルと言うことだけあってやはり難しい。無理矢 理影響を絞り出して考えた。 まず﹁生活が便利になる﹂という点。メリットだ。次に﹁日常生 活でトラブルを引き起こす可能性﹂﹁犯罪に?がる危険性﹂等のデ メリットを挙げ、更にそれら3つに関して、それぞれ詳しい影響を 3つずつ、そしてそれらの例を3つずつ書くことに。エッセイなの で頭と終わりの文も書く必要がある。書いたり消したりを繰り返し、 約2時間かけて漸く完成した。自信はあまり無い。自分でもあるの だか無いのだかさっぱりわからない。 次の2限はまだ楽な方だった。 リーディングでは文章を2つ読み、それぞれに関する問題を解い たのだが、授業中にやっていたものよりも若干簡単だった。難易度 の低い問題だったのか、はたまた先生のおかげで簡単だと思えるよ うになったのか。筆者は後者であることを望む。 それにしても、文中に謎のアンダーラインが結構引かれていたの 384 だが、あれは何だったのだろう。問題の答とかなり関連性のある部 分にばかりひいてあったのだが⋮⋮。 3限のリスニングは最も簡単だった。これは多分満点を狙えるだ ろう。前回のクオーターと同じように、詳しい結果は見ることは出 来ないだろうが。 先生もリスニングの際にはある程度問題を簡単にしてくださった。 とは言えスペリングが間違っていれば点は入らない。危うく1問落 とすところだった。 その後は単語の意味を答える問題ばかりだった。しかも想像して いたよりも楽だった。一応見直ししたが、多分単語の面は満点だろ う。リスニングは、﹁l﹂と﹁r﹂の発音の辺りが若干不安。1問 落としたか、それとも合っているのか⋮⋮。この手の問題の場合は 先生の口元を見て、舌が刃先についたのが見えたか見えなかったか で判断するのだが、自分が座っている場所からはそれを確認するこ とが出来なかった。だが、音の感じからしたらあれはrの発音だと 思うのだが⋮⋮。 さてさて、明日のテスト3つを終わらせれば、後はお祝いのパー ティーだけだ。まだまだ気になるのだが、結局筆者は表彰していた だけるのだろうか、それともあれは1限に関してのみトップだった と言うことなのか。もっとしっかり話を聞いておくべきだった。 明日のテストもしっかり点が取れますように。そして、最後の最 後まで、楽しく過ごせますように。 385 ○164日目 現在、また気持ち悪い状態で日記を書いております。 取り敢えず、今日でテストが全て終了しました。昨日のライティ ングに比べたら本当に楽なもので。文法とライティングのテスト結 果は明日教えてもらえるので、少し緊張しています。 1限、2限共にそれほど時間はかからず、前者は先生が復習用に 作ってくださったプリントの問題とほぼ同じ形式のものばかりだっ たので結構スムーズに解けた。後者もゲームを交えた形での復習を してくださったおかげで迷うこと無く解くことが出来た。前回のク オーターでもそうでしたが、本当に先生方のおかげでございます。 本当にありがたいです。 そして3限のリスニングは、前回確か書いた気がするが、ノート テイキングから始まった。普段の授業通り2回同じレクチャーを観 て、その後いつもと同じ形式の問題を解いた。そんなわけで特に緊 張することもなく、落ち着いてテストに集中出来た。 ただ、この授業でとんでもないトラブルが。 レクチャー、そしてリスニングテスト。この両者の音源は先生の デスクの上に置いてあるスピーカーなのだが、ここへきてまさかの 故障。突然音が大きくなったかと思うと、今度は逆に小さくなる。 そんなわけで、聞き取りにくかった部分は先生が問題を読んで教え てくださった。今までそんなことは1度も無かったのに、何故この、 期末テストという重大な場面で壊れるのか⋮⋮。 とはいえ、テストは無事終了した。 以前一緒に買い物に行ったS君はもう結果を教えてもらったらし 386 い。彼も筆者と同じレベル4の授業を受けていたのだが、どうやら クラスによって色々異なっている様だ。 帰宅してから約1時間後にディナーとなった。この頃はご主人で はなくEさんのお母様達が作ってくださるのだが、キュウリが絡ん だ料理になるとどうしても気持ち悪くなってしまう。全国のキュウ リ農家の皆様、そして各地に住んでいるであろうカッパの皆様には 申し訳ないが、どうしてもキュウリだけは耐えられないようである。 というより、そもそも野菜全般が無理みたいだ。夜中にまた惨事に ならなければ良いが⋮⋮。 食事中はY君とお話しした。彼のクラスの先生は皆、筆者の前の クオーターのときと全く同じなのだが、リーディングのA先生は、 筆者とY君がルームメイトであることを今日知ったらしく、かなり 驚いていた模様。筆者とY君との共通の知り合いや友人は結構多い。 Y君を通じて仲良くなった友達もいる。ちなみに彼は仮面ライダー の大ファンで、日本で見つけることが出来なかった仮面ライダー好 きの友人を、この遠く離れたシアトルで漸く発見出来ました。 今クオーターで新しく仲良くなった友人達は、殆どが日本のアニ メや漫画が好きな人ばかりだった。コロコロコミックしか読んでい ない筆者は当然彼等の話に乗ることが出来ない。なので、自分も変 わろうと思い、休みの日はインターネットでアニメを少し観ていま した。ZETMANというアニメを観てました。怪人が出てきたり する自分好みの作品で、2日で全て見終わりました。⋮⋮これで少 しは友人達の話にも乗っていけるだろうか? 気づけばもう春のクオーターもおしまい。明日でおしまい。早か った。めっちゃ早かった。予告通り夏は休みを取って日本に帰るの で、実質明日が最終回の筈です。次は9月以降でしょうか。 何処かではサメが出現したようですが、皆様もお気をつけて∼ 387 それでは、明日もまた楽しい1日になりますように。 388 ○165日目 行って参りました。春のクオーター最終日。取り敢えず、表彰さ れました。それはそれで嬉しかったのですが、名前の表記に何かと ミスが⋮⋮。まぁこれはこれで面白いので残しておきます。 今日は久しぶりの雨で、傘を持って学校に向かった。工事の影響 か、道がいつもより狭くなっており、行きは少し面倒だった。 登校途中、久々に前のクラスメイトのAさんと再会、少しお話を した。前回のパーティー同様、今日もカメラ片手に式の様子を写真 におさめていました。 頭に書いた通り、名前のミスは多いですが表彰されました。まぁ 名字も名前もレアだし、別に問題は無さそうなのでこのままにして おきます。 各クラス毎に2、3名が選ばれるのだが、その際に前のクラスメ イト達も同じレベルのクラスに所属していたことを知った。今回の クラスには前のクラスメイトがあまりいなかったので、皆どうした のだろうかと若干不安になっていたが、これで安心した。 さて、欲しいものは貰ったので、良い区切りになりました。 夏休みは3ヶ月程帰国するため、とりあえずこの日記をここで切 ろうと思います。次は新しい形で継続する⋮⋮かもしれません。 恥ずかしがり屋で、どうにか親類にバレないようにこっそりこの 日記を書いておりましたが、最近バレそうになったのでハラハラし ています。どうにかして策を考えなければ⋮⋮。何しろ途中全く関 係のない話を書いている回も多々ありますから。 夏休みは取り敢えず、溜まっているカードのパックを開封して遊 389 んでいたいです。最近禁断症状が出て、YouTubeで開封動画 ばかり観ています。山札を組みたいのに組めない⋮⋮案が浮かんで いるのに実行に移せない⋮⋮。最近悪夢を観るのはそのせいでしょ うか。 あとはカップラーメンが食べたいですかね。日本食よりもまず、 カップヌードルのシーフード味、それもキングサイズのものを食べ たいです。こちらにはあのサイズのラーメンは売っていないので、 帰国後すぐに買いに行きたいと思います。それとバーガーキングの ハンバーガーも。確かにバーガーキングはアメリカにもありますが、 家から相当離れた所にあるので買いに行けません。 セブンイレブンの店員さんからお土産もお願いされているので、 忘れずに購入しなければ。 いやぁ、あっという間に一時帰国の時期が来てしまいました。日 本に戻るのは当然嬉しいのですが、同時にシアトルの家、それから 友人達と離れるのも悲しいものでございます。中国ではFaceb ookのサービスが無い、という話を友達から聞いているので、連 絡が取れなくなるのもまた辛いです。Y君はシアトルに残るので、 変わらず連絡が取れると思います。 さてさて、またどうでも良い話で日記を埋めてしまいそうなので、 そろそろ終わりにしようと思います。 次回はシアトル帰国後の9月13日︵日本時間で14日︶に更新 する予定です。それでは皆様、また今度∼。 390 PDF小説ネット発足にあたって http://ncode.syosetu.com/n4864bx/ 鵤牙之郷の珍留学生活in Seattle《2014・冬∼春》 2014年6月17日23時31分発行 ット発の縦書き小説を思う存分、堪能してください。 たんのう 公開できるようにしたのがこのPDF小説ネットです。インターネ うとしています。そんな中、誰もが簡単にPDF形式の小説を作成、 など一部を除きインターネット関連=横書きという考えが定着しよ 行し、最近では横書きの書籍も誕生しており、既存書籍の電子出版 小説家になろうの子サイトとして誕生しました。ケータイ小説が流 ビ対応の縦書き小説をインターネット上で配布するという目的の基、 PDF小説ネット︵現、タテ書き小説ネット︶は2007年、ル この小説の詳細については以下のURLをご覧ください。 391
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