シンクライアントシステムの機能評価と比較

技術報告
シンクライアントシステムの機能評価と比較
シンクライアントシステムの機能評価と比較
丹野将雄*・工藤智子*
FⅢctiomlEvaluatiommdComparisonofAvailableThinClientSystems
MasaoTnnno*andTbmokoKudo*
要旨:セキュリティの向上や管理コストの低減,またクライアント端末の有効利用を目的として多数のベン
ダからシンクライアントシステムが販売されており、システム導入の際には,その導入目的や利用形態,既存
資産の有無などにより適切なシステムの選択が必要となる.本研究では,現在販売されているシンクライアン
卜をいくつか実際に利用し,機能を評価,比較した.
キーワード:シンクライアントシステム
1.はじめに
昨今,情報漏洩事件がニュースや新聞で報じら
れることが後を絶たないセキュリティの向上や
管理コストの低減,またクライアント端末の有効
利用を目的として多数のベンダからシンクライア
ントシステムが販売されており、システム導入の
際には,その導入目的や利用形態,既存資産の有
無などにより適切なシステムの選択が必要となる.
本研究では,現在販売されているシンクライア
ントをいくつか実際に利用し,'性能・機能を評価・
比較した.
22シンクライアント方式
主なシンクライアント方式と特徴を表1,図1,
に示す.
表lシンクライアント方式と特徴
方式
特徴
処理はサーバで行いクライアントは画面描
サーバペース方式
 ̄
つ.
サーバベース方式のサーバをブレードPCに
ブレードPC方式
置き換えた方式.ブレードPCとクライアン
トは-対一で対応する.
サーバで仮想OSを複数起動し,クライアン
2.シンクライアントについて
仮想PC方式
トから仮想OSを利用する.処理は仮想OSが
行う
2.1シンクライアントとは
シンクライアント(Thinclient)とは,ユーザが使
うクライアント(コンピュータ)端末に必要最小限
の処理をさせ,ほとんどの処理をサーバ側に集中
させたシステムアーキテクチャ全般のことを示す
画とキーボードとマウスのデータ送信を行
OSイメージをネットワーク経由で受信して
ネットワークブー
ト方式
OSを起動し,クライアントで処理を行う
あるいは,サーバに接続するだけのモジュー
ルを受信し,処理はサーバで行う.
(広義のシンクライアント)または,そのような
USBブート方式
システムアーキテクチャで使われるように機能を
OSをUSBから起動する.処理はサーバで行
うものとクライアントで行うものがある.
絞り込んだ専用のクライアント端末のことを示す
場合もある(狭義のシンクライアント).
*山形県立産業技術短期大学校
〒990-24731Ⅱ形県山形市松栄2「目2番1号
e-mail:tomoko@astro,yamagata-citacjp
*YamagataCollegeoflndustry&Tbchnology
2-2-LMatsuei,Yamagata,Yamagata,990-2473,Japan
e-mail:tomoko@astro、yamagata-citacjp
111形県立産業技術短期大学校紀要Vol」5,2009
29-
ンクライアントシステムの機能評価と比I鮫
⑪サーパーペース方式
3.評価対象シンクライアントシステム
サーバークライアント●ブレードPC方式
慰蘂エ鰯
画面データ
篝驫!!!
●ネットワークブート方式(画面転供劃)
⑥仮想PC方式
鰯
欝謀鰯
モジュール転送
チケ
ゲ
L、
三r襄曇
画面データ
本研究において,評価の対象とするシンクライ
アントシステムは,現在販売されているシステム
の中から,表3~表6に示す方式と端末の組み合
わせで行った.サーバベース方式から4方式,USB
ブート方式からl方式,ネットワークブート型か
ら2方式を選択した.
⑲USBブート方式(画面軒装刮)
⑪ネットワークブート方式
』
銭蝉,弧
ディスクイメー
ク
曇
ージ
み込み
表3評価対象のシンクライアントシステム
名称
利用方式
端末種別
システムA
ザ・・バペ・ス方式
サーバベース方式
システムB
サーバベース方式
DUSBブート方式
蕊細E‘
サーバベース方式
サーバペース方式
システムC
システム0
図l各シンクライアント方式
(シンクライアント
(シンクライアント
ミドルウ・コア利用)
ミドルウェア利用)
23シンクライアント端末の種別
システム,
ス 一一ノ 上 乳
』ン
サ・バベ・ス方式
サーバベース方式
システムE
システム
USBブート方式
シンクライアントシステムで用いる主なクライ
アント端末の種別を表2に示す.シンクライアン
システム
システム「
いたPCを再利用することもできるという利点が
ある従来型PCの(HDD)ディスクレスのものや,
システムG
システム6
シンクライアント用の専用端末は,クライアント
従来型PC,
従来型PO
専用端末(OSあり〕
専用端末(OSあり)
従来型PC/
従来型PC/
専用端末(OSあり)
専用端末(0sあり)
従来型PC/
専用端末(OSあり)
従来型PC
(HDDあり・なし)
(llDDあり・なし)
トとして利用する端末は,一般的に利用される従
来型のPCを利用できるため,これまで利用して
専用端末(ELSA)
ネットワークブート
方式
専用端末(SunRay)
ネットワークブート
不ツトワークブー.‐
従来型PC/
方式
専用端末(OSあり)
にデータを残さないのでセキュリティ面を考慮し
表4従来型PC
たい場合に利用する
従来型PC
従来型PO
表2クライアント端末の穂別
モデル
モデル
特徴
種別
HDD
HDD
主なシンクライアント方式で利用可能.HDDに
吏なシンクライアント方式で利用可能.HDD1ミヨ
OPU
CPU
従来型
搭載
データが残る
デーータが残る
証
PC
HlDIU
HDD
主なシンクライアント方式で利用可能.クライ
三なシンク
イアン 方式で利用可能,クライ
レス
アントに
アントにデータは残らない
タiEk残 なし、
メモ」
メモリ
転送型のクライアントとして利用可能.処理能
転送型のクライアントとして利用可能処理能
肥
OS
肥
OS
力の低いCPUを使用しており,クライアントで
力の低いCPUを使用しており,クライアントで
ライア
あり
処理をオーラ方式に!ま適さない.コンパクトフラ
処理を行う方式には適さないコンパクトフラ
ディス
ディス
ツシュにデータは残らない
ツシニにデ・夕は残らなし、
プレイ
、ン|フ ン”イ クア
ン卜
ン
用末
例:HPt5720,HP2533t
例:1P上5720,}lP2533上
専用端
専
末
BHS
OS
なし
専用ソフトを用い,画面転送型のクライアント
として利用する
として利用する
例:SunRay27qELSAL230
例:SunRay270,ELSAL230
111形県立産業技術短期大学校紀要Vb1.15,2009
-30-
NT3000
SN68SG2
Pentium4
800MHz
800「IⅢZ
1.80GHz
180GHz
512MB
512MB
5121IIB
Professlonal
Professional
SP3
シンク
ShuttleXPC
Pentium、
PentiumⅢ
WindowsXP
WindDwsXP
コンパクトフラッシュからOSを起動し画面
コンパクトフラッシュからOSを起動-1画面
目PSONEndeavor
EPSONEndeavor
jO24x768
1024×768
WindowsXP
ProfessionalSP2
1024×768
Athlon64X2Dual
A上hlDn64X2Dua:
OoreProcessor
CoreProcessor
4200+
4200十
割GB
|GB
OentOS532bit
CenLOS532bit
1280×1024
l280x1024
シンクライアントシステムの機能評価と比較
表7QystalMark2004R3の評価項目
表5専用端末(OSあり)
評価項目
専用端末(OSあり)
専用端末(0sあり)
モデル
モデル
HPt5720
|lPt5720
CPⅡ
ロヨI
AMDGeodeNX1500
A1IlDGeodeNX1500
称
浮動小数点j寅算
浮動小数点演算
FPU
司訓
GDI
GDI
GDI
LOGHz
0GHz
メモリーアクセス
lllEN
11m
DirectDraw
D:rectDraw
lI2D
D2D
ディスクアクセス
]0,
HDD
OpenGL
OGL
OS
W:ndowsXl>EmbeddedSP2
WindowsXPEmbeddedSP2
WindowsXPEmbeddedSP2
ALU
Window&200864hitTerminBIService
I80000
1280×800
l280x800
160000
l40000
専用端末(OSなし)
専用端末(OSなし)
目USAL230
ElSA[230
ニーニ区
S三洋R,…
。
一
120000
IOOOO0
SunRay270
lII3IⅡⅡ
表6専川端末(OSなし)
モデル
(画面系)
VIAC7MULVprocesso吟
VIAC7-MULVprocessor
1GB
プレイ
英字略
称
整数演算
512MB
1024x768
1024×768
評価項目
HP2533t
メモリ
ディス
英字略
稀:雫
--■ ̄
ト
CPU
OPU
、80000
K
メ・=リ
メモリ
60000
プレイ
-体型1280×1024
体型1280×1024
20000
0
口鵬V
pfl91I
pALU
燕
壽i驚き|=
位
草
計
集
唾即へ『ピテ⑮吟
〈Fコーヱ窒毛{F二片房×巴
ーバのCPUリソースを有効に使用できるかを調
□印へ『vZ巧
く五番一一〆箪エ房雰「一汁&)
(勺⑰「]一弐瘤》エヤ)
画印べ司ど孟助
qJへ『ビテ』助
(七山『一一×枠)
⑰叩へ刈vz酢
(○の『一汁Cい)
守山へ剣ヒエ酢
(エャ抱面》唾汁)
守山へ剖ビエ助
〈F量、I了)
二恵忠算緯芽
シンクライアント台数を増加させた場合に,サ
菫
召『一一、lテ催詳
牛-月1髭評
〈三℃|I蒋○C②I⑨一)
4.ベンチマーク
べるため,CrystalMark2004R3によるベンチマー
■らE91
pH)Ⅱ
illll薑|轆
鵠
---iヨーーロレー
40000
1024×768
1024×768
pII71I
1kJ【
OS
ディス
u唾L
図ZCIystalMalk2004R3によるベンチマーク結果
クを行った.
図2の結果より,クライアントが1台の場合は,
クライアント自体の性能に依存せず,画面表示の
3つの項目を除いてほぼサーバと同等の性能とな
繩…0…i…mli'峯鍵M胴一驚I
180000
欝一…篝篝f≦ii1
「_]
R汀
160000
っている.クライアントの台数が増えるにつれ,1
台あたりの性能が台数に反比例して低下すること
圏戸錘烹【\i竃鍔
_ヨー
140000
がわかる
!
120000
図3の結果より,クライアントのスコアを合計
100000
するとサーバの性能と同等以上のスコアが出てお
り,クライアントの台数が増えるとスコアも上が
偶
n
K80000
ることが分かる画面表示の演算はサーバで行い,
表示はクライアントで行っているため,表示を行
うクライアントが増えると画面表示のスコアが上
60000
40000
20000
がる.
(
鴬iノ
}|ノ
M′
|〃
〆
i蕊;i
ii
V
V
醗一一
0
、J(刊ビテ均吟
(でこ一一一×閂壺二コ壺○員一二○0:
位
奄叩ミゴピテ函恥
(で二一一(一窕樗一一一℃←今邑『|{C・:
(万全三一×砲》一一諄
も山へ剣ピ孟吟
くつ色ヨニ×唾
迂印へ「ピ高吟
〈。⑫二斤◎ぬ)
⑥山へゴピエ心
ご印へ利Y玄坤諜
筐奉
〈||で酉面』』斤一
ご甑へヨピエ功
〈悪一一ミーテ)
用でき,クライアントの台数が増えてもサーバの
性能を残らず引き出していることが分かる.
一一悪思洋繧審
ヰーユー篝詳
クライアントの性能が低くてもサーバの性能を活
謀二一」Iテ樫壽
〈一】壱一J』。。』i二一)
以上から,シンクライアントシステムの利用は,
良P再
|lXl3C1ystalMark2004R3によるベンチマーク(スコア合計)
山形リiL立産業技術短期大学校紀要Vbll5,2009
-31
シンクライアントシステムの機能評価と比較
5.機能評価と比較
また,システムCD,Eはサーバ・クライアン
各シンクライアントシステムの評価項目と、機
能評価・比較した結果を表8,表9に示す.
セキュリティについては,専用端末を利用して
いるシステムA,システムFが優れている.専用端
末は,基本的にOSもドライブも搭載していない
こと,加えて標準仕様で認証カードが使用できる
システムがあった.ミドルウェアを利用したシス
テムCはユーザIDやクライアントのIDなどで細
かな設定が可能な点が優れている.
ト間におけるネットワークトラフィックを圧縮す
る機能に優れていた.システムAは,クライアン
トの描画領域が広いと描画に時間が掛かる.これ
は,他のシンクライアントシステムと違い,サー
バで構築した画面のピットマップイメージの差分
をクライアントに送るためである.このように,
ネットワークトラフィックは,システムによって
ミドルウェアを用いたシステムCは,シンクラ
イアント側でのアプリケーションの利用形態が,
単なる画面転送ではなくて,アプリケーションの
みをクライアントに公開できる機能や,クライア
ント側にwebブラウザがあればアプリケーショ
ンを起動できる機能を持っている.従来型PCで,
ネットワークブートを実現したシステムGは,サ
ーバ側で設定しないとネットワークカードを認識
せず起動できないクライアントもあった.最新の
クライアントの使用は避け,Linuxがサポートし
ているポピュラーなハードウェアを搭載したクラ
イアントの使用が望ましかった.
グリーンITは,専用端末を用いたシステムA,
システムFが優れている.専用端末はOSもドラ
イブも搭載しておらず,消費電力の少ないCPUを
搭載しており,消費電力を抑えることができる.
操作感は,各アプリケーションの起動や,実行
中にタイムラグを感じずにストレスなく利用でき
ているか,起動時間や各処理において発生するサ
ーバ・クライアント間のトラフイック,アプリケ
ーションの起動時間の計測結果から評価した.オ
フィス系アプリケーションの利用は,どのシステ
ムも処理のもたつきは特に感じられなかったが,
動画再生にはどのシステムも適さなかった.
差があることが分かった.
6.シンクライアントシステム導入にあたっての
ポイント
機能評価した結果,目的や利用形態に対して適
切なシンクライアントシステムを選択し,導入す
る必要があることが分かった.シンクライアント
システムの導入にあたっての適用一覧を表10に
示す.
シンクライアントシステムを情報漏洩対策のた
めに導入する場合,OSやHDDを搭載していない
シンクライアント専用端末,もしくはHDDを取
り去ったPCを利用するのが重要である.また,
シンクライアントシステムではeメールやファイ
ル共有サイトからの情報漏洩は防げないため,別
途対策が必要となる.
シンクライアントシステムで利用するアプリケ
ーションは,オフィスや開発ツールは使用できる
が,トラフイックの点から動画の利用には適さな
い動画の再生を行う場合,今回は評価していな
いが,クライアントサイドでアプリケーションが
動作するシステムの利用が適していると思われる.
表8評’
評価項目と評価目的
鞠;麹ilj
セキュリティ
機能
管理性
グリーンIT
操作感
情報漏洩を防ぐことができるか(eメールやファイル共有サイトによるものは対
象外)
どのような機能が利用できるか
管理コストを削減できるか
消費電力を肖11減できるか
ストレスを感じずに使用できるか
ベンチマーク
サーバーのCPUリソースを有効に使用できるか
ネットワークトラフィック
LAN間VPN、データ通信カードで使用できるか
山形県立産業技術短期大学校紀要V0115,2009
-32-
シンクライアントシステムの機能評{lHiと比較
表9シンクライアントシステムの機能評{l11i
Ⅱ■■凸S
も■巳叩已D
HT
大分藷
K::、六分閑.1
.:.;::・・・:
セキュリティ
評価繭目
麗毒同己露悪房事弓譲電
霧蕊 蕊議蕊譲溌 |鐘i;
クライアントのフロッピー
ドライブの無効化
システムA
○
フロッ還一ドライブ無L
該醗欝蕩;録し:
システムB
クライアントのUSEの無効化
i・・RH.q:~~HP菌・ョ5銭~,.B、
画
.【・騨囎鰯Iにl制御可遮:、
端末掴別膳聯獅可iii
○
フライアント共有フォルダの
アクセス無効化
アワセス掴幼化
サーバーのプリンタの無効化
5
クライアントのプリンタの
無効化
6
クリップボード経由のクライ
アントOS・サーバーINIのコ
18’
。.念。,.・・
⑨
ローカ〕hiドライブ鰭し
⑨罰当力」臆ドヨイプ級し
、
溌譲o
○
0
ロ
蕊鐵灘9
クライアントOSのスクリーン
○
、
クライア域卜にOSが綴1
ショットの無効化
クラ’イアシドにOSが無い
クライアントにデータが残ら
ないか
鶴j鑓蕊鑪
‐j
Oや。
11
カード醗証の可否
12
リモートアクセスVPN接続
13
14
非接触カード含む)
性能
機能
湿勁時IHI
クライアントからの音声出力
国
□
○
○
○
◎
○
。
○
○
ユーザーIDやクライ認シ
|l>ヤウう認珂シ
鮎盈蜷郡i
m訂舵
ホの!P旗l池免芯贋禰1M
Bi
◎
ユ掌ザーIDやクライアユ
壼坐最莞IDAカゼク患甜.茂堂
覗鰯”:ドb蕊ff胃it:$、
トの!”ドレスなどでiVI
flh司龍
⑨
.::蝿・・.
■
×
図
。
C
、
0
◎
ローカル隅ラィヌ糠し
PrDP ̄Cu■ロゴロゥマー5-6
■■品sp■山レウb■abG白色■。■勺-びぐ■
ルダ作成不可
゛・腿警fF成本戦..、.
蕊i蕊i議驚
クヨイア鞍卜巧共有フゴ
クラ`鈎阜シザト功費打ワギ
X
蕊蕊i蕊:
O
似う訂アントのIMA0万FL
えで制御可.龍
、
ローカル状毒イブ無L
国
○
画
C
○
○
。
画
□
③
□
iifi;ii;鱗灘:
○
○
白
○
○
一罰しイ.亨 w・”・セ
1゜
ワ
クライラントのⅡ001選ジウ
セスホプ
。
ユーザーIDやクライアン
トのIPア潟けぇなどで瓠
○
.。。.342識)巴.0..-
御可能
1PG。▲■□・凸PbP4b-5一己ら
lC
、
O
フロッピー穂ライブ編し
Fう
シズ最ムG
○
ピーの無効化
ピーーの繍訪化
-敗ユーザーによるアプリイ
石アプリィ
ンストールの無効化
肌効化
0
○
擢厩繍瀞秤!
○
・・□■~曰~K▲七J■U■■・~▲而戸・
。▽・▽□:.:
ロ-カJ似ドライブ.鋪し
□
0
ユー錘宗IDやクョ制アン
聖寺。-5F-10準ク.づげ・況当
鮨mP7に'’1ス欺どでiWI
、
○
◎
■勺
クライアントのローカル
ドライブの無効化
△ロゴ
|白い■ト姑|凸七 鍼酎辨》 |醗辮麺
シ〆テムE
1111句I龍
2._巳:q:;qf合口:.△=..。【・・誼
ヨ
P.. ①U
ム
システムF
ヅミス
システ曇り
.~シヅ(ア翁:】〕:.
、
-由■沖■■‐■①■、10-■■可
▲△■■■●■b■■凸■■▲
Ni
システムC
:!r・璽残gH鐸醇團:;:":
。
Iコーカルドョ茄弐難し
⑤
U
二口0ロービェござ'・‘
○
認鞠藤懸
型嵜ザーIDやクライアツ
○
○
血
1VのlPア14FしXな錘馴
御前縦
O
×
X
フライアント'二画蝋アプ
X
リが無い、
△
▲
▲
▲
HDDが搭1Uiされていると残 HDDがl苦戦されていると残 HDD力<搭戦されていると残 }IDDが搭賊されてし、ると残
Ⅸ
X
靭犠獺豐鍍攪鬮遍…
秒
。
穂歎露YrlUEj鰹鉦力一隅
;蝋鱈;鏡iii;
蕊
国
◎
0
。
×
⑨
o
pQ
。
未評価だが可能
朱評価だが可能
未評価だが可能
○
○
○
○
○
○
O
幻bDBdF
DqC-・PC。b・dl
る
②
蕊il鑿!iiii
カード識W入可l署なる毒維
Ppn4ノニ・卜IFOは、巳ゲイ
pDn4ノートPCは、ログイ
起動が53秒
噸繊鰯間表示詣で1秒未
ネットワーク転送識
詮ツトヴーワ転換it
。
○
○
○
○
o
HP2533tは、クライアン
トのWindows超勤が30秒
○
▲
×
X
0
I。
トのW1ndoWS起動が31秒
が31秒
○
!:旨:弱鍵騨’
右己護も溺勤しない
○
。
HP
HPt57201ik、クライアン
卍アン
舘口Ⅱ
衝
クライ鴬シMDDにOSh(
巳
○
る
O
○
耶刀●■□◇b・ ⅢとうⅢ
指つだも通勤しない
・財8審豆Y鑑
Z
◎
る
トのWindows起動が30秒
の川「xl卵9劃lIhが釦砂
、
!)識?譜;
クラ部乎ユ催にOSiri辮い
i T 舜剛=05輝再
シ量イアンfMDDlごOSが
;鐘ラ鋪7F
HDD方<搭載されていると残
る
HP2533tは_クライアン
2斑3tは、クライアン
○
。、
ローカルF夢症旨f猫し
出l1/f砂子ブ誠’
る
1%
蕊鱗』
クラjイアンhにOSが無い
P▲■
、P■■■ワニq甲q
△
HP2533tは、US8I各納OSの 16糠1J寵トfjfドツ$後}'MM1dbW6
満
ン画面表示まで25秒一
ン117而表急まで25秒.
1ft靴ロ
18p2M8
X
サウンドカードを認iAfL
15存ランI鰐し
ない
モヒリティ (セッシ ヨンを保
侍したまま 別のクラ イアント
でセリショ ンに再接 続するこ
15
△
。
ZO
▲
ム
▲
USEメモリとプリンタの対
応付けは可能
スクリブトをイヤ戒する
スクリラ
スクリプトをイヤ戒する
×
n㎡
Z
X
蝉
lZl
○
。
。
。
▲
二■ ̄・品。:-勺・・ロー・5;h':{
○
○
豆
○
○
▲
▲
スクリプトを作ITI上する
渓クリブ
上L
スクリプトを作成する
スクリプトを(F成す愚
し}
迎常使うプリンタを
jⅢ齢使うプリン製邑
16
端末の直近のプリンタへ変更
鑑家のⅡE丘⑩プI」ンタヘ室Ⅱ
函。
ことにより可能
ことにより可能
二とにより可能
藤準駆けの認証カード
ことにより可能
ことにより可能
△
アプリケーションのみ公開
17
×
X
○
0
XP以上のみ対応。*冬了し
てもサーバーにセッションが残
る。引致に醗塊変数が使
変歎がUZ
えない
△
Webブラウザから記動
18
又
○
ロ
O
アプリも起肋可能
ァプIルセj起勤可ii堀
アプリも起動可カビ。
XP以上のみ対応。終了し
てもサーハ'一にセッションが残
る。
19
菅理性
グリーンIT
ン 下0
グ
咄ヅ
スクI・ツブ型クラ㎡アンI
デスクトップ型クライアント
IFI翻遁力【デ.rスプレイを賎
消諏電力(ディスプレイを除
く)
ノート型クライアント消誕電
ノー‐卜型クライアント;H1砿
UIQ
Hq
チ適用の容易さ
クライアントのOS・アプリの
パッチ適用の容易さ
Ⅱ『
21
サーバーのOS・アプリのパッ
1判情感
画
◎
○
。
○
ロ
○
ロ・ロゴ。;::。。::8s:5.::・・;.,
○
B:::;.:『:.F蕊・;::::::、9.1
A
グライ涙評ド億OSが無腋
察電灘1悲辮蝿
▲
▲
POは個別に更jHji
PCI土個HlIに吏新
PCは掴RIjに更新
△
△
▲
通IiiiPCI土歴大100W以上
専用蝋末HPt5720は凪大
皿糖POlik畷大100W以上
卯閉端末llPt5720は膿大
△
○
ⅢwiPOは服大100W以上
叩用端末llPt5720は扱大
j、常POlij:股大100W以上
平用端末HPt5720は農大
股火511
力
ノート型クライアンi・3J;
ノート型クライアントは
存在しない
存堀Eしない
Word-Write「
百
□
40W
40W
「hinStlcl((USBメーリ)の
重訳は個別に手動巫新
40W
40W
△
△
▲
▲
皿鹸ノートPC(よ般大70W以上
専用jlM末IlP2533tは平均
i、梢ノートPCはjZi大70W以上
n1lW-}PCは職大70N以上
皿蛎ノートPC「ま最大70W以上
md橡ノーBPOIj遮大TMI凶」舟
10.5W、殿大65W
画
専用蝋末llP25331は平均
105W_魁大65W
専用端末llP2533tは平均
塀用瑠末HP2533tIまJ1?均
△
○
専用蝋末llPt5720は最大
C
O
匝常ノートPCは凪大70W以上
ExceLCalc
○
0
画
0
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Eclipsp
27
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○
○
スクロール時'二色力《変わ
る頒域が広いと描画がt」
○
回
○
○
描画エリアが広し、場合は
○
◎
○
。
画
。
画
○
○
0
唾
'1k画繍域力《広いと描画傾
城の切れ目が見える
Calcで評価
EEI5呵醇価
▲
描画が若干もたつく
○
○
。
0
◎
国
▲
動画再生
O
Writc「で辞価
□
画
▲
28
10.5VL掻大65W
○
○
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砥
専閉端末HP2533tは平均
聾
□
画
ム
暇
40W
▲
頭口角一再益
24
皿↑杵PCは賎大100W以上
通轍JWA遥龍30W
最大36W
腫大3制
10.5W、般大65W
O
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専用娼末HP2533tは平均
10.5W~避大05W
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:2.暎:;88.⑰.。;:;:Ui画.
クライ茸ン卜頒OSが無い NDD櫛則な囮
IO、有りならば個別に更新
りjララ仁if渉卜l4n鋤轤咄
8A像がぎくしゃくする
晩蹴がぎくしゃくする
音声が1~2秒遮れる
習宙が!=2誹退えLら
端末によっては
淵末lこよづ・どI工
両生生《I卜まるニヒカtある
再生が止まることがある
△
蝋末によっては
映像がぎくしゃくする
△
ム
音声力<まったくまたはほ
とんど出ない
音声が約to秒蘇れる
ウ簡末によっては
ターミナルサービスの接
繍が切れる
▲
映(鯉がぎくしゃくする
音声が約3秒遅れる
▲
サウン19カードを碑1t跨扮
ザr>ンドブル・・19雀賜塊せ
寸菅声が出ない
ず骨声力[出窓い
。:可能(細かな設定が可能、または設定が容易)○;可能▲;可能(制限や特別な設定が必要)x:不可一:未評価
山形県立産業技術短期大学校紀要VbLl5,2009
-33-
シンクライアントシステムの機能評Illliと比較
既存PCを利用する場合,クライアントに共有フ
ォルダがあると,サーバのセッションからアクセ
動画再生など,トラフィックが大きいアプリケ
ーションは,画面転送型のシンクライアントシス
スできてしまう.また,サーバの画而のスクリー
テムには向かないことが分かった.
ンショットをクライアントに保存することができ
また,サーバベース方式は,二重起動できない
などの理由で動作しないアプリケーションがある
る.これらによる情報漏洩を防ぐためには,クラ
イアントを使用するユーザの権限を制限して共有
フォルダを作らせないようにすることや,クライ
アントのUSBポートの使用を制限する必要があ
と言われるが,今回評価したアプリケーションは,
複数のクライアントから同時に使用しても問題な
かった.
る.シンクライアントシステム用のミドルウェア
システム導入にあたっては,十分な時間を取り,
可能な限り実際のサーバ。クライアント。ネット
はこれらの機能が充実しているまた,ミドルウ
ェアの利用で,ネットワークトラフィックを圧縮
ワーク機器。アプリケーションなどを使用して検
することもできる.
証することが重要である.
7.まとめ
謝辞
最後に,本研究を進めるにあたり,山形県工業
技術センターよりご協力いただきました.関係各
本研究では,現在販売されている7つのシンク
ライアントシステムの評価を行いそれぞれの情
報漏洩対策への有効性,管理性,主なアプリケー
位に感謝'二|]し上げます.
ションの操作感などのデータを取得できた.シン
クライアントシステムは,情報漏洩対策として有
効な手段であることが検証できた.
ベンチマークの結果から,画面i伝送型のシンク
ライアントシステムでは,低スペックなクライア
ントでもサーバの性能を利用できることが分かっ
た.既存のPCでもクライアントとして利用でき
るため,シンクライアントシステムヘ移行するに
あたり,クライアントのコストを抑えることがで
文献
I)桐澤拓弥,工藤大輔,佐藤仁紀:VPN環境「における
シンクライアントシステムの評価平成20年度山形県
立産業技術短期大学校情報管理システム科卒業研究
論文
きる.
表10シンクライアントシステムの適用一'党
.。-4-
厚ド
l随
C
分類
USBブート型
サーバーペース方式
サーバ・-ペース方式
尻~、勺。
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システム
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HDD有x
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HDD有xHDD有xHDD有×HDD有×HDD有x
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HDD有x
情報鯛洩対糞(クライアント盗難)
。
l情報漏洩対策(クライアント盗難)。◎
IlDD無○
llDD無○
HDD無○
lDD無○
HDD無○HDD無○HDD無○HDD無○HDD無○
HDD無○
1Fi報赫洩対策
HDD有x
慌報漏洩対策HDD有×HDD有×HDD有×
}IDD有x
HDD有x
。
○
2,○○。
。
HDD無○
Ⅱ、D無○
ⅡDD轤○
(記録媒体によるデータ持ち出し)HDD無○HDD無○HDD無○
1’2-34|旦一6
塞羅
情報漏洩対策
情報而浬対策
。
○
。
○
。○○○
○
(印屈11媒体によるデータ持ち出L)
三I的
目的
3目的(印刷媒体によるデータ持ち出し)○。
傭報漏洩対策
燗報iliiiHM対策
既存PC
淵既存PC際
なし
ぁ1J
0
13
14
15
拠点
短数1拠点
出張[ノート型]専用端ラ積】
◎:優○:良▲:可x:不可
○
○
○
未評価
山形県立産業技術短期大学校紀要Vblla2009
34
0
○
○
○
○
○
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○
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○
○
○
○
○
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0
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(プログラムインスール)
管理コスト削減
5管理コスト削減
○
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