第½章 螢光灯の特性試験

第½ 章
ÜÔ Ö Ñ ÒØ Ó
螢光灯の特性試験
Ö Ø Ö ×Ø
Ó
ÐÙÓÖ × ÒØ Ä ÑÔ
½ º½ 目的
蛍光灯の特性を調ベ、その性質ならびに点灯方法を習得する。
½ º¾ 理論
蛍光灯はガラス管内に ¾ つの電極を納め、管内を真空にしたのち少量のアルゴンと水銀蒸気
を封入し 、ガラス管の内側に蛍光物質を塗布したものである。電極間の放電の際生ずる光を利
用したもので、効率よく昼光色の光が得られる。
電圧
総合特性
安定リアクトル
蛍光放電管
電流
図 ½ º½ 蛍光灯の放電特性
放電管の特性は図 ½ º½ に示すように負特性で、電流の増加とともに所要電圧は低下する。し
たがって、一定電圧の電源に直結すれば不安定になる。そのため直列に安定リアクトルまたは
安定抵抗を接続して、全体として正特性になるようにしなければならない。
点灯方法は図 ½ º¾ において、まずグロースイッチ ÐÓÛ ×Û Ø Ã を閉じて、放電管の両電極
に電流を流してフィラメントを加熱し 、数秒後にこれを開くと、安定リアクトル により、ス
イッチ Ã の両端すなわち両電極間に高い電圧が加わり、この電圧によって、まずアルゴンの放
電が開始し 、続いて水銀の放電に移る。実用的には、グロースイッチには小形の放電管を用い、
自動的に開閉するようにしている。
Ã
∼
図 ½ º¾ 蛍光灯の点灯方式
½ º¿ 方法
½ º¿º½ 蛍光灯の力率の測定
Ï
Ë
Î
Î
Ä
Ä
Ã
∼
図 ½ º¿ 蛍光灯の力率測定用結線図
交流電源
ÎÄ
ディジタルマルチメータ
交流電流計
Ä
Ï
被測定蛍光放電管
安定リアクトル
電力計
Ë ディジタルマルチメータ
à グロースイッチ
´押しボタンスイッチµ
Î
図 ½ º¿ のように接続して点灯したならば 、供給電圧 Î× を次第に増加して、それに対する電
流 Á 、放電管電圧 ÎÄ 、電力 Ï を測定すれば 、放電管の力率 Ô ½ は式 ´½ º½µ のようになる。
Ô
½
Ï
Ä
Î Á
¢ ½¼¼´±µ
´½ º½µ
½ º¿º¾ 蛍光灯の総合力率の測定
図 ½ º のように接続して ½ º¿º½ 項と同じ手順で測定する。放電管の力率 Ô
うになる。
Ô
¾
Ï
Ë
Î Á
¾ は式 ´½
¢ ½¼¼´±µ
º¾µ のよ
´½ º¾µ
Ï
Ë
Î
Î
Ä
Ä
Ã
∼
図½ º
蛍光灯の総合力率測定用結線図
½ º¿º¿ 電力計の消費電力の測定
図 ½ º のように接続して測定を終了する。つぎに、電圧計 ÎÄ をはずし 、蛍光灯をつけないで
電圧 ÎË と電力計の消費電力 Ï を測定する。このときの電力 ÏÏ ´Ïµ は式 ´½ º¿µ のようになる。
ÏÏ
Î
Ë¢
´Ï µ
´½ º¿µ
½ º
結果
½ º º½ 蛍光灯の力率
蛍光放電管の定格
供袷電圧
電 流 放電管電圧
電 力 放電管電力 蛍光灯力率
ÎË ´Î µ
Á½ ´ µ
ÎÄ ´Îµ
Ͻ ´Ï µ
Ͻ
ÏÛ ´Ûµ
Ô ½ ´±µ
電流 Á½ を横軸にし 、放電管電圧 ÎÄ 、電力 Ͻ および蛍光灯力率 Ô ½ を縦軸にして放電管電圧
ÎÄ 、電力 Ͻ および蛍光灯力率 Ô ½ の変化をグラフで示す。
½ º º¾ 蛍光灯の総合力率
蛍光放電管の定格
供袷電圧
電 流 放電管電圧
電 力 放電管電力 蛍光灯力率
ÎË ´Î µ
Á¾ ´ µ
ÎÄ ´Îµ
Ͼ ´Ï µ
Ͼ
ÏÛ ´Ûµ
Ô ¾ ´±µ
電流 Á¾ を横軸にし 、放電管電圧 ÎÄ 、電力 Ͼ および蛍光灯力率 Ô ¾ を縦軸にして放電管電圧
ÎÄ 、電力 Ͼ および蛍光灯力率 Ô ¾ の変化をグラフで示す。
½ º º¿ 電力計の消費電力
蛍光放電管の定格
供袷電圧 電力計電力
ÎË ´Î µ
ÏÏ ´Ïµ
½ º
注意
½º 供給電圧 Î× の範囲は ½¼¼Î 用の場合には ¼∼½½¼Î 程度にし 、定格電圧を越える場合には
できるだけ短時間に測定する。
¾º 電力計の読みと倍率を正確に記録する。
¼
¿º 力率のグラフの縦軸は ¼ から ½¼¼´%µ の目盛りを記入すること。
½ º
問題
½º 供給電圧を余り広範囲に変化するとよくない理由を述べよ。
¾º 放電管を点灯する場合、安定リアクトルが必要な理由を述べよ。
¿º 放電管の電流の位相について調べよ。
º 図 ½ º¿ と図 ½ º に示すように、安定リアクトル と電力計 Ï の接続位置を交換した結果、
蛍光灯力率が違う理由を述べよ。
½ º
補足
図 ½ º¿ と図 ½ º において電圧 ÎË と電圧 ÎÄ の波形を観察する。
½