技術・家庭科

技術・家庭科
情報とコンピュータ
佐賀県教育センター
所員 有吉 徹郎
自分がつくった情報を
発信して活用しよう

電子メールをやり取りするには
メールのやり取りの疑似体験を通して、情報モラルを身に付ける。
電子メールの特徴やしくみを理解させ、適切に活用する。
通信の歴史を知ろう
昔の通信はどのようにしていたの
「通信」とは読んで字のごとく、遠く
にいる人どおしが、気持ち<情報>
を、通じ合わせるために、伝えやす
い信号に変えてとどけるということ
なのだ
煙
のろし

のろしは木や草を燃や
して出るけむりを遠くの
相手への合図に使う通
信方法
手旗信号
音声信号

音で遠くの相手に大切
な情報を伝えるという
通信方法

たいこ

ほらがい
音声信号(昔の携帯電話)
文字が発明されると

飛脚(手紙を持って走り、遠くの人に届ける仕事)
文字が発明されると

伝書鳩
文字が発明されると

手紙
電子メールを送ろう
電子メールとは
コンピュータのネットワークを通して送るメッセージのことを電子
メールと呼びます。
単に「メール」と言ったり「Eメール」と言ったりすることもあります。
また、携帯電話には、「ショートメッセージ」があります。
電子メールで送られるメッセージは、文字のメッセージが中心で
すが、最近では、文字だけでなく画像や音声、動画などを送ること
も増えています。
電子メールはどうやって使うの
電子メールを使うには、まず使っているコンピュータがイン
ターネットに接続できる必要があります。
次にそのコンピュータに「メーラー」と
呼ばれる種類のソフトウェアが入って
いる必要があります。このメーラーを
使って電子メールを書いたり、送ったり、
受け取ったり、 読んだりすることがで
きます。
メーラーとは、電子メールを「書く」「送る」「受け取る」「読む」た
めのソフトウェアです。
文章だけではなく、画像や音声、動画なども一緒におくれます。
電子メールって何がいいの
・郵便で送る手紙より早く届きます。
・相手を呼び出しません。
・切手代はありません。
・インターネットにつなぎ続ける必要はありません。
電子メールのしくみ
SMTPサーバ
メールサーバに電子メールを送るときや、メールサーバどうしで
メールをやりとりする時に使われます。ちょうど郵便ポストの役
割するサーバです。
SMTPサーバは、宛先であるメール
アドレスから送信先を探し出して、送
信を行なうサーバです。送信者はそ
のサーバがどこなのかを設定します。
メールの送信を行うときに、メーラー
は送信する際にまずSMTPサーバ
に接続するので、設定を間違えると
メールの送信ができません。SMTP
サーバはプロバイダなどで教えてく
れます。
電子メールのしくみ
POPサーバ
電子メールを受信するサーバで、受信したメールをそれぞれの
ユーザーごとにわけて保存しています。ちょうどメール・ボックス
の役割をするサーバです。
POPサーバは自分宛のメールを一時的
にメール・ボックスに溜めておいてくれる
サーバで、そのサーバがどこなのかを設
定します。メールを受信するときにメー
ラーはこの設定でサーバに接続するの
で、間違えるとメールの受信ができませ
ん。POPサーバはプロバイダなどで教え
てくれます。
メールが送信されるしくみ

メールを送信すると、まずアクセス・ポイントを通って、SMTP
サーバが受け取ります。

SMTPサーバは、そのメールヘッダ情報を相手先のPOPサー
バに送って、間違いがないことを確かめます。

メールのヘッダ情報に間違いがないことがわかると、SMTP
サーバは相手先POPサーバにメール本文を送ります。

メールを受け取ったPOPサーバは、ユーザーのメールボックス
にメールを保管します。
メールが受信されるしくみについて

ユーザーから受信の要求がPOPサーバへ来ます。

POPサーバは、ユーザーのメール・ボックスにたまっている
メールすべてを、ユーザーのパソコンに送ります。

ユーザーにメールが届いて、パソコンでメールを見ることが
できます。
電子メールのしくみ
SMTPサーバー
送信
POPサーバー
受信
Webブラウザ
普通、パソコンにメーラー(メール用のソフト)をセットアップして設定を行わないと
メールの送受信ができません。でも、プロバイダ-によっては、Webブラウザでメー
ルの送受信ができるサービスを提供しているところがあります。「Webメール」とい
い、ブラウザでプロバイダから指定されたURLにアクセスし、IDとパスワードを入
力すれば、メールの送受信ができます。
旅行や出張などで自分のパソコンが使えない時でも、インターネットにつながって
いるパソコンがあり、そこに、ブラウザが入っていれば、どこからでもメールが使え
るので便利です。
成章中学校ホームページ
携帯電話
携帯電話でも機種によっては、インターネットのメールのやり取りができます。
宛先にインターネットのメールアドレスを指定すれば、パソコンを使っている人
にもメールが送れます。逆に、携帯電話のインターネット用のメールアドレス宛
にメールを送ってもらえば、携帯電話を使っていない人からのメ-ルも受信で
きます。携帯電話のメールは、外出している時など、とても便利です。
でも携帯電話では、パソコンに比べて不便な面もあります。
1つは、携帯電話会社によってメールの文字数が限られている場合が
あり、長いメールのやりとりは出来ないことがあります。
2つめは、携帯電話で見ることのできる画像は携帯電話会社によって
形式が違うので、メールを受信した人が添付された画像を見られるとは
限らないということです。
携帯電話で送受信できるメールには
2種類がある
電子メール(Eメール)とは
インターネットを経由して送られるメールで、違う会社の携帯
電話やパソコンともやり取りすることができる。
ショートメッセージとは
同じ携帯電話会社の携帯電話同士でのみ、メッセージのや
り取りができる(一部例外あり)。送受信できる文字数は限ら
れる。
携帯メールの仕組みを知ろう
電子メール
A社の携帯電話
電
子
メ
ー
ル
○×
シ
ヨ
ー
ト
メ
ッ
セ
ー
ジ
パ ソ コ ン
○
○
ショートメッセージ
電子メール
○
×
ショートメッセージ
A社の携帯電話
電
子
メ
ー
ル
○×
シ
ヨ
ー
ト
メ
ッ
セ
ー
ジ
B社の携帯電話
携帯メールの受信料
電子メールの場合
異なる携帯電話会社の間でもやり取りができる電子メール
は、送受信したデータ量に応じて料金がかかるシステム。受
信した側にも料金がかかるので注意が必要。ただし、パソコ
ンで受信した場合には、受信料金はかからない。
ショートメッセージの場合
同じ携帯電話会社の機種でのみ送受信ができるショートメッ
セージは、電話番号宛に送信できる。1通送信するごとに3
~5円程度の送信料がかかる。受信側には料金はかからな
い。
メールアドレス
メールアドレスとは
メール・アドレスは、電子メールの届け先を指定する住所と氏名です。
郵便で手紙を送るには、送り先の住所と氏名を書きます。
同じように電子メールでもあて先を指定します。
メール・アドレスはどうやって書くの
手紙では住所と氏名を書きますが、電子メールでは、送り先のドメイン名とユー
ザー名を指定します。書き方は、ユーザー名とドメイン名を「@(アットマーク)」で
区切って「ユーザー名@ドメイン名」のように書きます。
ただし、メール・アドレスのユーザー名は手紙に書くような氏名ではなくて、コン
ピュータに登録された電子メール用の名前(アカウント)です。
アットマーク
ユーザー名
ドメイン名
×××××@×××××.ne.jp
主なドメインの意味
.ne.jp 一般的に日本にいる個人に割り当てられる
.co.jp日本の企業、会社であることを示す
.or.jp日本の協会や団体に割り当てられる
インターネットで使う記号
@アット、アットマーク
@
アットマークは、電子メールアドレスで使います。
(例)[email protected]
アットマークの左側にはユーザー名が、右側にはドメイン名がきます。
「アットマーク」の「アット」は英語の「at(~の場所に)」に由来しています。
~チルダ
~
:
チルダは、ホームページのアドレスで使います。
(例)http://www.saga.ne.jp/~kanko/
ここでのチルダ記号は、「www.saga.ne.jp中のkankoさん用のディレクトリ
(フォルダ)」というような意味で使われています。 ホームページのアドレスに
チルダ記号を使うかどうかは、プロバイダによって異なります。
: コロン
コロンは、ホームページのURLを呼び出す時に使われます。
(例)http://www.saga.ne.jp/
インターネットで使う記号
/ スラッシュ
/
スラッシュは、ホームページのURLを呼び出す時に使われます。
(例)http://www.saga.ne.jp/kanko/
. ドット、ピリオド
.
.はピリオドと呼びますが、インターネットでは、ドットと呼ぶことが多いです。
(例)[email protected]
http://www.saga.ne.jp
●その他の間違いやすい記号
_ アンダーバー
_
電子メールやURLではスペースが使えないので、アンダーバーがよく使わ
れます。
-(ハイフン)と似ているので、間違えることがあります。
(例)[email protected]
kanko@saga_ku.co.jp
メールの書き方
電子メールを送る時、最低限入力が必要なのは「宛先」「件名」「本文」の3つです。
宛 先
電子メールを送る相手のメー
ル・アドレスです。
件 名
電子メールの内容をあらわす
タイトルです。
本 文
電子メールで送る文章そのも
のです。
みんなが読めるメールとは
・テキスト形式のプレーン・テキスト・メールで送る。
・文字コードはJISコードにする。
・どのコンピュータで使っても化けない記号を使う。
・半角カタカナは使わない。
・外字は使わない。
文字ばかりのメールでは、なかなか感情が伝わらないものです。顔文字を使って表
現豊かなメールにしてみましょう。顔文字を加えるだけで、同じ言葉でもずいぶんと
違った印象になってきます。
一般的な顔文字リスト
うれしい時
驚
(^o^) (^-^) (^_^) (^^)V \(^o^)/
(^O^) (^O^) o(^-^)o )^o^( >^_^<
(^^)V (*^_^*) (*^!^*) (^.^) (^^)
(@_@) (゜o゜) (・。・) (+_+) (*_*)
き
おねがいします
ごめんなさい
ありがとう
は ー い
(-o-)/ (-o-)/ (^o^)/
m(_ _)m \(__ ) <(_ _)>
_(._.)_ _(_^_)_
顔文字をクリックすると答えが出るよ
一般的な顔文字リスト
痛い・泣く
さようなら
(>_<) (T-T) (T.T) (; ;)
(^o^)/ (^-^)/~~~ ~~~\
(^^ )( ^^)/~~~
あくび・ねている
ひやあせ
\(~o~)/ (~0~)
(-_-)zzz
(^_^;) (^-^;) (^.^; ^^; ^_^;
かんぱい
ういんく
がんばろう
( ^_^)/□☆□\(^_^ )
(^_-)-☆
p(^^)q
顔文字をクリックすると答えが出るよ
電子メールはどうやって送信されるか
電子メールを送信すると、まず契約しているプロバイダ(ISP)や勤めている会社
の電子メール送信用サーバに送られます。
電子メールを受け取った送信用サーバは、送信相手が使っているメールサー
バへ送ります。
メーラーの受信ボタンを押すと、電子メールは次のような順番で受信されます。
メーラーは、まず契約しているプロバイダ(ISP)や勤めている会社の受信用
サーバに接続します。
サーバに自分宛の電子メールが届いているかどうかを確認します。
新しい電子メールが届いていると、メーラーは、届いているメールをサーバから
取り出して、自分のコンピュータに保存します。
このため、電子メールが届いているかどうかは、確認するまでわかりません。
定期的に電子メールが届いているかどうか確認するようにしましょう
メールの機能について
アドレス帳
署名
メール・ボックス
フィルタ機能
メールアドレスはあっているけど・・・・
宛先のメールアドレスに間違いがないのに、エラーメールが返ってきてしまう。
そんな時は、メールを送っているネットワークや、相手のメール環境に原因が
あることもあります。
宛先のメールサーバやネットワークが動いていない。
相手のメールアドレスが変わってしまった。
相手のメールがいっぱいになってしまっている。
エラーメールをみて原因が分かれば、その原因を相手に確認してみましょう。
もしわからない時は、しばらく待ってからもう一度だけ送ってみて、それでも
だめなら、宛先の相手に届かないことを伝えてみましょう。
添付ファイルとは
電子メールと一緒に送る画像や音声などのファイルのことを「添付ファイル」といいます。
添付ファイルを送りたい時は
最近のメーラーであれば、添付ファイルを簡単に送る
ことができます。
まず、宛先や件名など必要なことを入力して送りた
い電子メールを作成します。
次に、一緒に送りたいファイルをマウスでドラッグし
て作成した電子メール上でドロップします。
添付ファイルの容量や数に注意
添付ファイルは電子メールで簡単に送れますが、画像や音声、動画などのファ
イルは容量がとても大きくなることがあります。 送信にも受信にも時間がかかっ
てしまうので、自分が困るだけでなく相手にも迷惑をかけることになります。
メールを送る時に、気をつけた方がいいこととは
・届いた電子メールをむやみに公開しない。
・文章やことばづかいに注意。
・返事もすぐにくる。
・不幸の手紙は無視。
・悪用されるかもしれないことは書かないようにする。
・電子メールだとウソをつきやすい。
チェーンメール
チェーンメールというのは、「チェーン」つまり、「鎖」のよ
うに人から人へ次々に連続して送られる電子メールのこ
とを言います。
スパム・メール
スパム・メールというのは、知らない相手から、欲しくな
い商品の宣伝や不必要な情報が次々に送られてくる電
子メールのことです。
個人情報の保護・架空請求
電子メールを複数の人に
送りたいときは
宛先の下にある「CC」や「BCC」という欄に送りたい全員のメール・アドレスを
入れると入れた人全員に送られます。
「CC」に指定したメールアドレスは、受け取った人全員のメールに表示されま
すが、「BCC」に指定したメールアドレスはメールには表示されないという違い
があります。誰に送ったのかみんなに知らせたい時は「CC」を、知らせたくない
時には「BCC」にメールアドレスを入れます。
なお、TO(宛先)、CC、BCCに、それぞれ複数件づつメールアドレスを指定す
ることができます。
届いた電子メールを他の人に
送りたいときは
届いた電子メールを他の人に送り直すことを「転送」といいます。
電子メールを転送するには、届いた電子メールを開いた状態でメーラーの「転送」
ボタンやメニューを選択します。
電子メールを転送すると、メーラーが、件名の最初に「FW: 」や「Fwd: 」をつけて、
本文の各行頭に引用符(「>」) をつけます。 これで、受け取った人も転送された電
子メールだとわかります。
受信した電子メールの件名に「Re:」「Fw:」「Fwd:」などの記号が付いていることが
あります。このような記号は、その電子メールが別の電子メールの返信や転送の場
合に付けられるもので、ほとんどの場合メーラーによって自動的に件名の先頭に付
けられます。もちろん記号を付けなくては送受信ができないわけではありませんが、
電子メールを受け取った人に分かりやすいように、これらの記号を付けるのが電子
メールの習慣になっています。
コンピュータウイルスとは
コンピュータ・ウィルスとは
コンピュータ・ウィルスというのは、悪意のある人が作ったプログラムのことです。
伝染病のウイルスが人から人に感染して苦しませるように、コンピュータからコン
ピュータに感染してプログラムを壊したりファイルを削除したりします。
コンピュータ・ウィルスはどうやって広まるの
最近のコンピュータ・ウィルスの多くが電子メールと一緒に送られる添付ファイ
ルによって広まっています。
その手のコンピュータ・ウィルスは、感染したコンピュータから別のコンピュータ
へと勝手に電子メールを送るので、またたく間に世界中に広がってしまいます。
感染を予防しよう
知らない人や差出人のない電子メールの添付ファイルは、絶対に実行しないよ
うにしましょう。
知っている人からのメールでも不自然なファイルが添付してある場合には、ファ
イルを開く前に送り主に確認しましょう。
ウィルス対策ソフトをパソコンにインストールすることでウィルスを事前に発見す
る事もできます。
最近では、テレビや新聞のニュースでコンピュータ・ウイルスが取り上げられる
ことも多くなって、パソコンがコンピュータ・ウイルスに感染すると大変なことにな
る、ということが知られるようになってきました。コンピュータ・ウイルスが起動す
れば、OSのシステムに侵入して悪さをしたり、パソコンに入っている情報を使っ
て勝手にコンピュータ・ウイルスを送信したりします。でも、起動する前に削除し
てしまえば何も問題ありません。