スライド 1

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乗用車用スチールホイールの一体プレス成形法の開発
塑性加工研究室 中川原
大助
一体成形の利点
・連続プレス成形 : 生産性
向上
多段プレス加工 ・溶接省略 : 生産コスト
の低減
打抜き
曲げ, 溶接
ロール成形
溶接
ディスク成形
リム成形
製品
乗用車用スチールホイールとモデル形状
5.2
3.1
3.3
127
1.3
3.0
乗用車用スチールホイール
(リム径13インチ,リム幅5インチ)
1/8サイズモデル
φ41.2
φ35.6
φ22.2
特徴形状
を抽出
φ15.8
φ264.6
φ329.4
4.1
一体プレス成形法
φ77mm,t0=0.5mm
ブランク材
(a) 深絞り
再絞り
(b) 逆絞り
1.逆絞りにおける絞り比
(c) 第1口広げ
(d) 第2口広げ
(e) 60º口広げ
2.口広げにおける工程数
(f) リム部成形
3.リム成形に必要な口広げ直径の確保
(g) ディスク部
成形
純アルミ板(A1050)を用いた
成形条件探索
問題点1. 逆絞りにおける絞り比
λ
Rp = 1,3mm
逆絞り
Rd = 1,2mm
口広げ
λの間隔が小さいほど
口広げはしやすくなる
ダイス肩半径Rdを変化させて
Rdの限界を調べた
逆絞りに及ぼすダイス肩半径の影響
肉厚ひずみ
0.1
0
Rd=1mm(Rp=3mm)
Rd=1mm(Rp=1mm)
Rd=2mm(Rp=1mm)
Rp
Rd
-0.1
-0.2
0
肩部20
10
30
中央からの距離/ mm
問題点2. 口広げにおける工程数
θ
60°
逆絞り終了時
60º口広げ
口広げ加工に及ぼす口広げ角度の影響
○:折曲がり
逆絞り
(a) 40º口広げ
20º口広げ
口広げ加工の工程数
(b) 30º口広げ
(a) 50º口広げ
(c) 20º口広げ
(b) 40º口広げ
20º,40º,60ºの3工程が必要
φ45
目標形状
a
1.3
3.0
問題点3. リム成形に必要な口広げ直径の確保
口広げ最終形状
逆絞り深さ a
口広げ直径に及ぼす逆絞り深さの影響
44
42
a / mm
11.8
11.2
10.6
9.6
8.6
40
d
a
口広げ直径 d / mm
必要寸法
38
0
10
20
30
40
口広げ角度 / deg
50
60
冷間圧延鋼板(SPCC)を用いた
成形実験
成形後の断面写真
(a)深絞り
(c)20º口広げ
(a)再絞り
(b)逆絞り
(d)40º口広げ
(e)60º口広げ
(f)リム部成形
(g)ディスク部成形
0.6
1.2
0.5
1
0.4
0.8
0.3
0.6
SPCC
A1050
0.2
0.1
0
0.4
0.2
8 10
16
2021
中央からの距離 / mm
30
0
t/t0
肉厚 t / mm
ディスク部成形後の肉厚分布
成形履歴を考慮した実材料,実板厚の曲げ試験
肉厚 0.5㎜
3.5㎜
自動車構造用熱間圧延鋼板(SAPH)
(b) 逆絞り
逆曲げ
(a) 深絞り
(e) 60º口広げ
曲げ
圧縮
(a) 再絞り
(h) リム部成形
曲げ戻し
成形後の断面状態(×100)
切断
外観
0.1㎜
曲げ中央部
まとめ
・提案した一体プレス成形法で問題となる3
工程の成形条件を調べた結果,適切な成形
条件を決定できた.
・純アルミ板で探索した成形条件を鋼板に適
用して実験を行った結果,最終形状まで成
形できた.
・実材料,実板厚に対して提案した一体プレス
成形法の適用が可能か模擬曲げ実験を行っ
た結果,適用できると判断した.