Lending Bias, Financial Reform and Some Policy Devices; Using Micro Data for Wuxi City from 1993-1996 Go Yano1 and Maho Shiraishi2 1 Faculty of Integrated Arts and Sciences, University of Tokushima, 1-1, Minamijosanjima-cho, Tokushima City 770-8502, Japan E-mail: [email protected] 2 Graduate School of Economics, Kyoto University Coop-Hinokuchi 302, 32, Tanaka-Hinokuchi-cho, Sakyo-ku, Kyoto, 606, Japan E-mail: [email protected] 1 Motivation • 94年に開始された中国金融改革は、国有 企業-非国有企業間の融資における差別 的取り扱い(‘lending bias’)を軽減させた のか? • 特に集団所有制郷鎮企業(COTVEs)の借 り入れ(流動性)制約は軽減されているの か? 2 Background • Chow and Fung (1998)は89-92年の上海製造業企業の投資行 動において、国有企業-非国有企業(私営企業)間に、国有企業 に有利なlending biasがあることを見出した。 • しかし、その後94年頃より中国において金融改革が開始。当初の 主たるポイントは地方政府の銀行融資に対する介入排除と国有 銀行経営の商業化。これが、非効率な国有企業への融資を非国 有企業にシフトさせている= lending bias軽減の可能性。 • その他、日本企業において銀行からの借り入れに際してのエー ジェンシイコスト引き下げに貢献したと思われる企業集団形成 (Hoshi et al. (1991a)(1991b))や担保資産(土地)保有(Ogawa et al. (1996))は、中国でも有効である可能性。中国の企業集団や土 地資産市場の創設。 3 Conclusion • 金融改革は国有企業-非国有企業 (COTVEs)間のlending biasを解消する までには至っていないが、COTVEsの投資 効率性を上げている。 • 企業集団形成は企業の流動性制約を軽 減しないが、担保資産の保有は明らかに 流動性制約を軽減させている。 4 Enterprise Type (1) state-owned enterprises (SOEs); 国有企業 (2) collective-owned township and village enterprises (COTVEs); 集団所有制郷鎮企業 (3) share-holding enterprises and private enterprises (SHEs & PEs); 株式企業&私営企業 (4) joint venture firms (JVs); 外資系企業 (5) urban collective-owned enterprises and urban cooperative enterprises (UCOEs & UCEs); 都市集 団所有制企業&都市連営企業 5 Basic Model • (I/K)it=αi + β1(ΔS/K)it +β2(ΔS/K)i,t-1 + • β3(NP/K)it +β4(NP/K)i,t-1+ eit (1) • (I/K)it=αi + β1(ΔS/K)it +β2(ΔS/K)i,t-1 + • β3(NP/K)it +β4(NP/K)i,t-1+ • β5(I/K)i,t-1 + eit (2) 6 Estimation results • Basic Model :Table 7 →I/KはNP/Kに反応 • The Effect of Enterprise Type and Year: eq. (3) in Table 8 →COTVEsのみがNP/K有意=流 動性制約下に 7 • eq. (4) in Table 8 →COTVEsは93年のみなら ず、96年にも NP/K有意=流動性制約。金融改 革後もlending bias 自体は無くならない。 • eq. (5)-a 、(5)-b in Table 8→ もう一つの内部資 金変数(I/K)-1に関する流動性制約はCOTVEsと SHEs & PEs で緩い。 SHEs & Pesは融資条 件の良好さということ理解できるが、COTVEsに ついては何故? 8 • Table 9→ 各企業タイプ(I/K)-1にもYear Dummy を付けると、 COTVEsの96年における NP/K有 意=流動性制約が消え去り、一方でCOTVEsの 96年の(I/K)-1が正に大きく有意。これは、 • (I/K)-1・DCOT・D1996↑→ DCOT・D1996↑→I/K↑ NP/K・ • の経路=投資効率上昇により前年投資率が高 い企業が高い利潤をあげ、その利潤(内部資金) によって今年の投資ができる。投資効率上昇確 認→Table 10 - Table 14 9 The Effect of Business Group on Investment of Enterprises: Table 15 • →group dummy (DG)との交差項の係数推定 値をみると、むしろ企業集団に属することは 流動性制約を強めている。これは企業集団内 部で生産された情報が集団内だけで流通し、 資金の融通も集団内企業同士でのみおこなわ れていることを示す。特にサンプル企業は大 規模企業=集団内中心企業なので、むしろ他 のメンバー企業に資金融通をおこなう必要性 があり、ますます自身の内部資金の多寡が重 要に。 10 The Effect of Collateralizable Assets on Investment of Enterprises: Table 16 • →(NP/K)*DCOT*Kの係数は負に有意で、特 にこの傾向は96年に強くあらわれる(担保融 資の有効性)。国有銀行が商業化されて融資 の安全性に敏感になった結果と思われる。 • 企業金融の効率化に土地市場創設は有効? 11
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