NeGi project 2010 presents Solarisネットワーク冗長技術 ~おさらい編~ Kunitaka Namba ※OpenSolarisとは手順に互換性があります。 (Solaris8~10にもだいたい使えます) 1 補足 (1)突貫資料です。(最近時間が・・・ (2)動作保障できません。 経験則で書いてる部分もあります。 検証済みのは一部だけ。 逐次ご指摘歓迎! (3)冗長化は計画的に。 2 SolarisのIPMPとは ・多分、IP-MultiPathの略称 ・Solaris標準のネットワーク冗長化機能 Linuxだとbonding相当 ・NICが2枚以上あれば使用可能 3 検査信号ベースIPMP(1) 検査信号を出すIPMPは古くから実装 されています。(Solaris9以前でも使用可能) この構成はNICのみ縮退可能 検知信号はデフォルト ゲートウェイへ Port1 Port2 Router Hub Active Standby hme0 qfe3 ただのHUBでもいい 複数の種類のNICが 混在しててもいい 4 検査信号ベースIPMP(2) HUBやSwitchの縮退に対応させるには 以下のような構成となる。 この構成ならHUB/Switchが 壊れても縮退可能 HUB Router Switch Active Standby hme0 qfe3 IPをブリッジする なら何でもいい 5 検査信号ベースIPMP(3) 心配で仕方がないなら・・・ 3重化以上も可能。 以下のような奇怪な構成であっても、 検査信号さえ流れればIPMPは成立 HUB Standby Router Switch Layer2 Firewall Standby Active hme0 qfe3 e1000g0 6 検査信号ベースIPMP(4) 検知信号の送り先であるデフォルト ゲートウェイが死ぬと、IPMPは全 インタフェイスがDownする。 × Router 検知に失敗すると、 自主的に縮退動作 Switch Switch Active Standby × × hme0 qfe3 7 検査信号ベースIPMP(5) 理想的なのは、ルータ/L3 SWの冗長化。 信頼性の高いデフォルトゲートウェイ があることが好ましい。 ルータの切り替わりまでは、 一時的にフラップする事も・・・ Router Switch Active hme0 VRRP/HSRP Router Switch Standby qfe3 8 検査信号ベースIPMP(6) L2ファイアウォールやメディア コンバータ間などのブリッジデバイス 障害を検知して縮退することも可能。 Layer2 Firewall Router Switch MC VRRP/HSRP Router Switch × × 必ず通れる経路を探す という 意味では、ルーティングに近い MC Active Standby hme0 qfe3 9 検査信号ベースIPMP(7) 理論的には仮想化環境でも動くはず。 VM HyperVisor Router vSwitch1 Switch Solaris e1000g0 (emulation) e1000g0 VRRP/HSRP Router Switch e1000g1 vSwitch2 e1000g1 (emulation) 10 検知信号ベースIPMP(8) 代表IP+(検知用IP * IPMP参加NIC) だけIPアドレスが必要です。 設定例: /etc/hostname.hme0 192.168.0.1 netmask + broadcast + group {IPMP_Group_Name} \ up addif 192.168.0.2 netmask + broadcast + deprecated -failover up /etc/hostname.qfe3 192.168.0.3 netmask + broadcast + deprecated group \ {IPMP_Group_Name} -failover standby up http://unix-study.com/unix/sol8/ipmp2.txt 11 リンクベースIPMP(1) Solaris10の一部のNICからリンク ベース(L2検知)でのIPMPが使用 できるようになりました。 検査信号は無く、リンク状態を見ます。 Port1 Port2 Router Hub Active Standby hme0 qfe3 ただのHUBでもいい 複数の種類のNICが 混在しててもいい 12 リンクベースIPMP(2) 現在対応するNICのリストは以下の通り。 hme ge dmfe nge xge eri bge e1000g nxge ce qfe ixgb rge http://docs.sun.com/app/docs/doc/819-0380/mpoverview-23?l=en&a=view 13 リンクベースIPMP(3) 利点:検知用のIPが不要です。 設定例: /etc/hostname.hme0 192.168.0.1 netmask + broadcast + group {IPMP_Group_Name} up /etc/hostname.qfe3 group {IPMP_Group_Name} up http://blogs.sun.com/yappri/entry/link_baseipmp 14 リンクベースIPMP(4) 弱点:ブリッジデバイスの障害検出が 出来ない。 ファイアウォールとの間が活線 なので障害検知できない!! Layer2 Firewall Router Switch MC VRRP/HSRP Router Switch × × MC Active Standby hme0 qfe3 15 リンクアグリゲーションとは(1) ・IPMPとは違うモノ IEEE 802.3adという標準技術です。 ・Solaris10からOS標準機能(dladm) でも使えるNICは限られます。bge、e1000g、xge ・対向機器(Switch等)も対応が必要 例えばCatalyst2960など。 http://docs.sun.com/app/docs/doc/819-0380/gafij?l=ja&a=view 16 リンクアグリゲーションとは(2) リンクアグリゲーションを使うとリンク の冗長化だけでなく、増速が可能になります。 ※IEEE 802.3abなスイッチが必要 ※ジャンボフレーム非対応 平時2Gbps、 片リンク時には1Gbps Intelligent Switch e1000g0 Gi0/1 Gi0/2 e1000g1 aggr1 17 リンクアグリゲーションとは(3) IPMPとの併用も可能です。 基幹系もこれで安心!? L3 Switch e1000g0 Gi0/1 Gi0/2 LAG VRRP/HSRP IPMP LAG Gi0/1 L3 Switch e1000g1 aggr1 LAG nxge0 Gi0/2 nxge1 aggr2 18 リンクアグリゲーションとは(4) Active/Standbyにも対応しています。 Ciscoだと8Active+8Standbyが最高ですが、 Solarisの実装がどうなっているかは不明。 Intelligent Switch e1000g0~7 Gi0/1-8 1Gbps x8 Gi0/9-16 1Gbps x8 nxge0~7 aggr1 19 リンクアグリゲーションとは(5) でも・・・ 1Gbps x8より、10G x1の方が安いのが現実。 ※純正パーツではなく汎用パーツでの比較(Amazon調べ) E10G41AT2(ixgbe x1) 約55,000円 x2枚 C/P:5,500円/Gbps 10Gbps x1 EXPI9404PTL(e1000g x4) 約48,000円 x2枚 C/P:12,000円/Gbps 1Gbps x4 1Gbps x4 ※論理速度あたり 20 リンクアグリゲーションとは(6) ロジカルデバイスとしてaggrXを作る ところから始めます。 X=1~99 でaggrデバイスの識別子の ようなものです。 # dladm create-aggr -d e1000g0 \ -d e1000g1 1 21 リンクアグリゲーションとは(7) # ifconfig aggr1 plumb up すれば、すぐに使えるようになります。 IPの恒久設定は/etc/hostname.aggr1 に 行います。(hostname6.aggr1もOK) リンクアグリゲーションの設定は、 /etc/aggregation.conf に残るようです。 22 リンクアグリゲーションとは(8) # ifconfig aggr1 plumb up すれば、すぐに使えるようになります。 IPの恒久設定は/etc/hostname.aggr1 に 行います。(hostname6.aggr1もOK) リンクアグリゲーションの設定は、 /etc/aggregation.conf に残るようです。 23 リンクアグリゲーションとは(9) Cisco Catalystでの設定例 ! interface GigabitEthernet0/1 switchport mode access mdix auto channel-group 1 mode passive spanning-tree portfast ※LACPのモードに注意※ ! interface GigabitEthernet0/2 switchport mode access mdix auto channel-group 1 mode passive spanning-tree portfast ! # dladm show-aggr -L awk '{print $1,$2}' キー: 1 LACP モード: デバイス 活動 bge0 active bge1 active Solaris側とSwitch側が Active x Passive または Active x Active 動作しないと、 LAGは成立しない。 24
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