§14. 経済生活と人権 2007年12月18日 社会科学部 憲法 §13.経済生活と人権 1.経済的自由権 2.「社会権」と「生存権理念」 3.生存権 §13.経済生活と人権 1.経済的自由権 憲法上の根拠 22条=(居住・移転)職業選択の自由 →職業行使の自由,営業の自由 29条=財産権 ・所有権=使用・収益・処分の権利 (財産権行使=営業活動の自由まで) ・私有財産制の制度的保障 §13.経済生活と人権 1.経済的自由権 経済的自由=重層的意味 a) 個人の基本的人権として→財産&経済活動の自由 (個人の生活財産の保障) b) 企業の私的利潤追求に対する保障 (個人の生活を脅かす「独占財産」) →経済的弱者保護の観点に由来する制約 c) 個人・団体の経済活動を規制する政策目標原理 (経済政策の目標としての「自由市場」) §13.経済生活と人権 1.経済的自由権 判例上の審査基準 イ) 消極的規制=厳格な合理性 積極的規制=合理性 ・薬事法違憲判決(最大判 S50.4.30) …二重の二重の基準 ロ) 「必要性若しくは合理性に欠けていることが明らか」 ・森林法違憲判決(最大判 S62.4.22) §13.経済生活と人権 2.「社会権」と「生存権理念」 経済生活と人権における調整構造? ・一方で: 経済的自由=市場至上主義=競争秩序 ・対抗原理としての「生存権理念」 「社会権」カテゴリーの存在? - 25条=生存権 - 26条=教育を受ける権利 - 27条=勤労権 - 28条=労働基本権 ・共通性①作為・給付請求権 ②法律上の制度に依存 ③「生存権理念の実現手段」 §13.経済生活と人権 2.「社会権」と「生存権理念」 例としての労働基本権に関する判例 全逓中郵事件― 最判 1966.10.26 東京都教組事件― 最判 1969.4.2 ――― 全農林警職法事件―最判 1973.4.25 - 全体の奉仕者性 - 職務の公共性 - 勤労条件法廷主義 – 代償措置 自由権としてのストライキ権、社会権としてのストライキ権 §13.経済生活と人権 3.生存権 生存権の法的性格 ・プログラム規定説 ・抽象的権利説 ・具体的権利説 社会国家と平等 ・社会国家における給付=サービス but: ・給付の条件による統制を通じた 「支配の道具」 ∴給付に関する平等原則の意義
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