2005年度 情報システム構成論 第1回 オリエンテーション 西尾 信彦 [email protected] 立命館大学 情報理工学部 情報システム学科 ユビキタス環境研究室 情報システム構成論とは? • 以前は池田先生のご担当,オンラインシラバスよ り: – 情報システムの構成の方法は、いろいろなものがあり、 それぞれ長所および短所を持っている。情報システムを 構築しようとする場合、これらの方法を比較検討し、構 築しようという情報システムの規模、内容、それを開発 する組織のスキルや運用する組織のスキルなどを考え て、決定しなければいけない。特に、開発アプローチや 使用ツールの選択は、開発プロジェクトの成否を決める 重要な問題である。 – 本講義では、情報システム開発のさまざまなアプローチ およびそこで使われるツールについて解説し、開発プロ ジェクトが正しい意思決定を行うための方法について理 解することを目的とする。 池田先生の講義内容 • • • • • 1日目:「情報システムアーキテクチャとは」 2日目:「基幹系情報システムのアーキテクチャ」 3日目:「情報系情報システムのアーキテクチャ」 4日目:「OA系情報システムのアーキテクチャ」 5日目:「エンドユーザコンピューティング系情報システム のアーキテクチャ」 • 6日目:「データウェアハウス系情報システムのアーキテ クチャ」 • 7日目:「ERPパッケージを使った情報システムの構築」 • 8日目:「Webベースの情報システムアーキテクチャ」 前年度内容(続き) • 9日目:「データマイニング系情報システムアーキテク チャ」 • 10日目:「サイバースペース系情報システムアーキテク チャ」 • 11日目:「ストリーミング系情報システムアーキテク チャ」 • 12日目:「モバイル系情報システムアーキテクチャ」 • 13日目:「プログラミング言語と情報システムアーキテ クチャ」 • 14日目:「プロジェクト管理と情報システムアーキテク チャ」 参考図書 • 日経DP社「動かないコンピュータ」 • 日経DP社:月刊雑誌「日経コンピュータ」 • 日経DP社:月刊雑誌「日経ストラテジー」 情報システム構成論(1) 情報システムアーキテクチャとは 池田秀人 立命館大学理工学部情報学科 情報システムとは • システムとは、いくつかの異なる要素が連携を取 りながら、いくつかの機能を発揮するもの • 情報のライフサイクルとは、情報の生成・蓄積・ 変換および伝達を言う。 • 情報管理とは、情報のライフサイクル全体または 一部を、効率よく、正確に、かつ安全に行うこと。 • 情報システムとは、情報の管理をコンピュータに よって行うシステム 情報システムをどのように構築するか • 構築方法は、条件によって異なる – – – – – – 目的 規模 アプリケーションの性質 稼働環境 開発・保守環境 時代の技術水準 • アーキテクチャ(建築用語):設計術、様式 • 情報システムアークテクチャとは、どのように情 報システムを構築するかということ どれだけ知っていますか • ファイルシステム、バッチシステム、オンライ ンシステム、データベースシステム、データ ウェアハウス、大福帖システム、意思決定支 援システム、データマイニング、分散情報シ ステム、サーバ・クライアント・アーキテクチャ、 ERP、CRM、SAR、Web情報システム、X ML、知識システム、エキスパートシステム、 OAシステム、レガシーシステム、イントラネッ ト、エクストラネット、... 重要なことは、 • 組織の要求や実情に合わせた選択を行うこと • 意思決定表 要求\方法 方法1 要求1 ○ × ◎ 要求2 ○ ◎ ○ 要求3 ○ ◎ × 方法2 方法3 意思決定を間違えば • • • • • 開発の過大なコストがかかる 保守・拡張が困難になる システムの寿命が短くなる 開発が失敗する 性能が悪く、運用に負担がかかる 損害賠償の対象になる、責任者の首が飛ぶ、倒産する この講義の目的は、 • 構築すべき情報システムの要求を提示さ れたとき – – – – – 要求の補充・分析を行い 要求を満たす方法・ツールの候補を挙げ、 各候補を、各要求ごとに評価し、 最適な候補を決定し、 その方法に対応したプロジェクト設計ができる ようになること 情報システムアーキテクチャ(1) バッチシステム 情報学科から情報理工学部 への移行期 • 拡大していく学生 • 現存する情報学科のカリキュラム • 多少の勘違い – 情報システム構成論@情報学科は – 情報システム構成論I @情報システム学科と • 池田先生ご担当 – 情報システム構成論II @情報システム学科に • 西尾担当 • あと2年間の情報システム構成論@情報学科 – 西尾担当 今年度シラバスより • 現代的な情報システムの構成のアーキテクチャにお いては,既にネットワークとセキュリティを抜きにして は語れない. • 情報システムを構築しようとする場合、これらの現実 的な手法を比較検討し,構築しようという情報システ ムの規模、内容、それを開発する組織のスキルや運 用する組織のスキルなどを考えて,決定しなければ いけない。 • 本講義では,具体的な情報システムにおけるさまざま なサービスアーキテクチャおよびそこで使われるツー ルについて解説し,具体的に自分で現実的な情報シ ステムを構築できるようになるための方法について理 解することを目的とする。 近年の学内ネットワーク事情? • Rainbowとは独立であった旧情報学科の cs.ritsumei.ac.jpネットワーク • 吹き荒れるウィルス,ワームの被害 – たて続けて攻撃を受けたcsネットワーク • 正しく運営されていたRainbowネットワークへ の伝染 • 正しい知識による効率の良い運営の必要性 具体的には... • 現代的な情報システムを実際に構築してみよう – 研究室ネットワークシステムやSOHOの構築 • 何を考慮しなければならないか? • 情報の発信 – ウェブサービス,データベースサービス,etc. • 情報の管理 – リソース管理,ユーザ管理 • 情報のUbiquity(遍在性)の確保 • 情報のセキュリティ – 外部からの攻撃に対して – 事故に対して 講義内容 基礎編 • • • • 第1回 オリエンテーション (本日) 第2回 基礎:TCP/IPネットワークの仕組み 第3回 基礎:ネットワークセキュリティ 第4回 基礎:小テスト 講義内容 実践編 • 第5回 実践:ファイアウォール,NAT/NAPT, iptables • 第6回 実践:リモートアクセス:SSH,ポート フォワーディング,VPN • 第7回 実践:ユーザ管理,NIS,LDAP • 第8回 実践:分散ファイルシステム,NFS, AFS • 第9回 実践:小テスト 講義内容 実用サービス編 • • • • • • 第10回 メイルシステム,SMTP,IMAP/POP 第11回 バックアップ,二重化,障害対策 第12回 ウェブサービス: CGI,PHP,JSP, J2EE 第13回 case study: 小規模ネットワーク構築 第14回 case study: 大規模VPN構築 第15回 定期期末試験 まとめ • 今年度からの情報システム構成論は現実 的で今のニーズに合った, – セキュリティ,さまざまなサービス • 比較的小規模ではあるが,安全で機動性 がある情報システムネットワークを • 研究室ネットワークとVPN構築という実例 を通して講義します
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