2012年度夏学期「刑事訴訟法」1.1 捜査概説 刑事手続の流れ 捜 査 公訴の提起 (第一審)公判 ⇒裁判(有罪・無罪判決,その他) 刑の執行 上訴(控訴,上告等) 確定後救済手続(再審等) 捜査とは何か(1) ○捜査と他の行政機関の調査等とはどこが違うか? ・行政調査 ⇒行政処分 ・税務署の調査 ⇒反則の発見・処分 告発⇒刑事訴追⇒刑罰 ・行政警察活動 ex. 職務質問 ⇒犯罪の予防・鎮圧 犯罪・被疑者の発見につながることも 捜査とは何か(2) ○捜査は誰でも行えるかー捜査の権限を持つのは誰 か,何故か? = 捜査機関 ・司法警察職員(司法警察員・司法巡査) ・一般司法警察職員(警察官) ・特別司法警察職員 ・検察官・検察事務官 *私人の役割 告訴・告発,その他の通報,参考人,現行犯逮捕 捜査とは何か(3) ○捜査ではどういうことを行うのか? ・証拠の収集・保全 ・供述 ・証拠物その他の情報 ・被疑者の特定 ⇒(必要に応じ)身柄拘束 捜査とは何か(4) ○捜査ではどういうことを行い得るか? ⇒強制処分と任意処分 ⇒目的に応じた各種の処分・手続 (取調べ,捜索・差押え,検証,鑑定etc.) 捜査とは何か(5) ○捜査は何時,何を契機に開始されるのか? ・捜査の端緒 ・捜査機関・警察等自体の活動 ・・・職務質問,現行犯,余罪取調べ ・それ以外の端緒 ・・・自首,告訴・告発,被害届,通報etc. ・犯罪発生前の捜査? ・・・おとり捜査,通信傍受 捜査とは何か(6) ○捜査は何時,何をもって終了するか? ・事件の送致・送付 ⇒検察官の起訴・不起訴の決定 (例外)微罪処分,家庭裁判所送致 ・起訴後の捜査 捜査手続の流れ 捜査の端緒 証拠の収集・保全 捜査の実行 ・供述証拠・・・被疑者・参考人の取調べ ・証拠物その他の情報・・・捜索・押収,検証等 被疑者の特定 身柄拘束・・・逮捕・勾留 捜査の終結(事件送致・送付等) 起訴・不起訴の決定 刑事訴訟法における総則の規定と 捜査に関する規定の関係 総則(裁判所の活動) 捜査の章(準用+特別規定) 勾留(§60以下) §207① 「裁判所又は裁判長同一の権限」 (但し,保釈は除く) 特別規定(§208以下) 捜索・差押え,検証 §222① 特別規定(§§218~220, §222②~⑦) (§§99以下,128以 下) 証人尋問 (§§143以下) 鑑定留置・鑑定処分 (§§167~168) §228① 「裁判所又は裁判長同一の権限」 §§224,225
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