全数調査

統計学II(秋学期)

統計学I(春学期)
データのまとめ(分布、指標)
 確率
 確率変数と確率分布(二項分布、ポアソン分布、
指数分布、一様分布、正規分布)


統計学II(秋学期)
標本分布
 母数の推定
 仮説の検定
 線形関数の推定(相関・回帰)

麻生新内閣支持率の世論調査
(9月24日国会首相指名、同夜に新内閣発足)
調査主体
産経-FNN
調査日
9/25/2008
支持率
標本
サイズ
調査法
44.6%
?
?
毎日
9/24-25/2008
45%
786
電話RDS
朝日
9/24-25/2008
48%
? (1000)
電話RDD
共同
9/24-25/2008
48.6%
? (1000)
電話(RDD)
読売
9/24-25/2008
49.5%
? (1000)
電話(RDD)
53%
? (900)
?(電話RDD)
日経-TV東京 9/24-25/2008
平均
48.1%
注) 「?」は不明、「( )」内は日本世論調査協会への過去の報告に
基づいた推測。RDD/S = Random Digit Dialing/Sampling.
全数調査
全国の有権者数 = 1億人強
(人口の約8割)
時間…内閣発足直後の24時間程度
×不可能
不支持
費用…大
△非現実的
支持
標本調査(一部調査)
緊急世論調査 …1000人を目標
(例:関東圏のTV視聴率調査 600世帯)
正確な全体のミニチュア化
× 全体(母集団)の情報が必要
不支持
無作為抽出
○全体(母集団)の情報は不要
支持
×→○ 不正確→正確
(標本サイズ→大)
無作為抽出標本の標本支持率
標本サイズ
n
p = 48%
n = 1000
54%
52%
50%
母集団割合

48%
p
46%
標本割合

44%
pˆ
^
p
42%
標本割合
^
p
σ = 1.6 pt
ε
標本抽出誤差
p (1  p )
ε
~ N (平均 0, 分散
)
標本抽出誤差
正規分布
n
2つの標本割合の違い
標本サイズ
nB
標本割合
^ (例80%)
p
標本サイズ
nA
標本割合
^
pA(例60%)
B
p = 48%
nA = nB= 1000
σ = 2.2 pt
8
6
4
2
0
-2
-4
標本割合の差
-6
-8
pˆ A  pˆ B
^
^
pA - pB (×100)
1
1
~ N (平均 0, 分散 p(1  p)(  ))
正規分布
n A nB
支持率の差が開く確率
差がそれ以上
開く確率値
産経-FNN
44.6%
毎日
45%
朝日
48%
共同
産経FNN
毎日
朝日
44.6%
45%
48%
-
共同
読売
48.6% 49.5%
日経TV東京
53%
86%
13%
7%
2.8% 0.02%
86%
-
18%
11%
4.4% 0.03%
13%
18%
79%
50%
2.5%
48.6%
7%
11%
79%
69%
4.9%
読売
49.5%
2.8%
4.4%
50%
69%
日経-TV東京
53%
0.02%
0.03%
2.5%
4.9%
-
-
-
12%
12%
-
日経-TV東京の内閣支持率 53% は、読売以外とは、
稀にしか起きない統計的に大きな差を持つ。
統計的結論
 日経-TV東京の麻生内閣支持率
53%
は、読売を除く他の世論調査と比べて、
統計的に有意な差を持つ(P<0.05)。
 よって、日経-TV東京の調査または集
計方式には、他社の世論調査とは異
なる部分が存在する可能性が高い。