モリアオガエルの生息環境と産卵条件 平成19年度 岐阜大学応用生物科学部 生産環境科学課程 環境生態科学コース 水利環境学研究室 下出 大介 モリアオガエル Rhacophorus arboreus アオガエル科 幼生 オタマジャクシ 全長 平均51mm 幼体 変態時の体長 15~22mm 成体 オス体長 平均57mm メス体長 平均72mm 森林 池沼 卵塊 4~7月 蔵卵数300~800個 背景 世界的両生類の減少 モリアオガエルの減少 生息地における森林伐採 開発行為による生息地の分断 池沼の水質汚染 目的 気象環境,新しい産卵場への産卵を把握 樹木の利用,森林への移動から行動範囲を把握 調査項目 富山県中新川郡立山町横江 産卵時における気象条件の調査 人工池への産卵調査 岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲 移動分散調査 樹木選好性の調査 調査地概要1 富山県中新川郡立山町横江 産卵時における環境条件の調査 調査方法 調査期間 5月2日~6月9日 相対湿度 産卵日の特定 気象環境 気温 大気圧 気温(℃) 35 30 25 20 15 10 5 0 7/05/18 7/05/19 7/05/20 7/05/21 7/05/22 7/05/23 7/05/24 7/05/25 5/25 7/05/26 5/26 7/05/27 7/05/28 7/05/29 7/05/30 7/05/31 7/06/01 7/06/02 相対湿度100% 気温が上昇 相対湿度 気温 初産卵日前後1週間における気温と相対湿度の経日変化 100 90 80 70 60 50 40 30 20 相対湿度(%) 産卵時における気象条件の調査結果 水蒸気量(絶対湿度)の上昇 水蒸気圧(hPa) 20 18 16 14 12 10 8 6 7/05/18 7/05/19 7/05/20 7/05/21 7/05/22 7/05/23 7/05/24 5/25 7/05/25 7/05/26 5/26 7/05/27 7/05/28 7/05/29 7/05/30 7/05/31 7/06/01 7/06/02 産卵時における気象条件の調査結果 高い水蒸気圧 気温と相対湿度 産卵に関係している 初産卵日前後1週間における水蒸気圧の経日変化 人工池への産卵調査 調査方法 調査池 人工池 約12 m 調査地平面図 人工池への産卵調査結果 調査日 調査池 卵塊4個 幼生 変態 ー 6月9日 6月29日 9月24日 10月11日 人工池 卵塊1個 幼生 幼生 幼生 人工池には変態に関して問題? 調査地概要2 岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲 移動分散調査 調査方法 体長測定 幼体 オス成体 メス成体 斜距離測定 調査期間 5月下旬~11月上旬 調査時間 13時~18時の間 移動分散調査結果 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 池からの斜距離(m) 池からの斜距離(m) 幼体 オス成体 メス成体 21mm 5/1 6/1 7/2 7/1 8/2 8/1 9/2 9/1 池から確認地点までの斜距離 10/3 10/1 移動分散調査結果 池からの斜距離(m) 池からの斜距離(m) 100 連続した広い森林域が必要 10 n=26 1 10 15 20 25 幼体の体長(mm) 幼体の体長(mm) 30 幼体における体長と池からの斜距離の関係 35 樹木選好性の調査 14科20種69本 調査地の構成樹木 65% 45 40 樹数(本) 35 30 25 20 15 10 5 0 20 40 60 80 100 120 140 胸高直径(mm) 胸高直径(mm) 各胸高直径における樹数 160 180 200 種 樹数(本) ウリカエデ 2 ソヨゴ 1 タカノツメ 4 ヤツデ 1 アオキ 1 ヒノキ 11 ネジキ 1 ミツバツツジ 3 アカメガシワ 6 アラカシ 8 クスノキ 1 クロモジ 1 ネムノキ 1 カマツカ 1 サクラsp 2 スギ 1 ヤブツバキ 1 サカキ 1 ヒサカキ 20 エノキ 2 樹木選好性の調査結果 卵塊 1.6 1.6 1.4 1.4 1.2 1.2 卵塊数(個/本) オス成体個体数(匹/本) オス成体 1 0.8 0.6 0.4 1 0.8 0.6 0.4 0.2 0.2 0 0 20 40 60 80 100 120 140 胸高直径(mm) 胸高直径(mm) 160 180 200 20 40 60 80 100 120 140 胸高直径(mm) 胸高直径(mm) 胸高直径別の樹木1本あたりの確認数 160 180 200 まとめ ? × 湿潤環境 広い森林環境 ? し 御 た 清 .あ 聴 り, が と う ご ざ い ま H20,2,18
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