技術人材育成の現状と課題 ー産学官の経験からー (

技術人材育成の現状と課題
ー産学官の経験からー
(京都高度技術研究所 今 田 哲)
• 産の経験 : 武田薬品(1959~1994)
実験者(微生物学)、研究管理者(研究所長)、
研究経営(MDR協議会)
• 学の経験 : NAIST(1994~2002)
科学技術政策(先端科学技術研究調査センター立上げ、
日本発の産学連携国際シンポジウム)
産学連携理論(利益相反マネジメント)
ベンチャー学(ベンチャー育成コース)
• 官(3セク)の経験: 京都ナノテククラスター(2002~)
人材育成事業(出前講座)
メルマガと出版(「ナノひとくちメモ」と「洛中洛外ナノテクばなし」)
1
産の経験:技術は人によって伝わる
ーICTのレファレンスとしてのバイオ産業ー
• 武田薬品の中興の祖は京大藤原元典教授
と松川泰三博士(アリナミン)
• 武田のバイオテクノロジーの基盤を作った
阪大吉川研究室によるワークショップ
• 学園紛争で充実した実験動物学
京大岡本耕三教授の武田への避難
• 表流、伏流おりなす医薬品開発
• MDR協議会の導入
(M:marketing、D:development、R:research)
脱「学者集団」の成否はこれから
2
学の経験:「百姓皆謂我自然」
(People will say: we did it ourselves.)
• 産学連携国際シンポジウム“AGIP21”開催をめぐる挫折
と学習:
「21世紀に向けての産官学連携戦略ーネットワーク社会に
おける科学と産業」(Academia-Government-Industry
Partnership Towards the 21st Century)
文部省 平成8年度国際シンポジウム開催経費
平成8年11月28日、29日、奈良先端科学技術大学院大学
招待講演者の変更:変更後のICT関係講演者(小林久志、
金出武雄、Franklin Kuo)
→出版:化学工業日報社、平成10年3月
• 産学連携の思想:利益相反問題への挑戦
3
官の経験
ー知的クラスター創成事業ー
全国18地域(5億円/年×5年間)
12地域 2002年~、3地域 2003年~、3地域 2004年~
・大学の産学共同研究への補助金
・科学技術による地域主権の確立
・事業創出(コア活動)とインフラ整備(サブコア活動)
・第2期[2007(8)(9)年~、全国10地域、委託事業]
ナノテクを標榜
情報を標榜
ナノテク関連研究実施
京都地域(ナノテク・材料)
京都ナノテククラスター
(半導体、MEMS,NEMS)
・SPM,AFM ・ナノ粒子/薄膜製造装置
・フォトニック材料/光デバイス ・MEMS,NEMS
・ナノバイオ ・枯渇資源対策
(LED医療応用)
(オプトロニクス)
4
(システムLSI)
京都ナノテククラスターの地域戦略
コア活動
ナノテクによる産業創出
地域クラスター形成
サブコア活動ー1
ハードインフラの構築
(桂イノベーションパーク)
京大キャン
パスの整備
JST、地域
公団、民間
企業のR&D
施設の集積
サブコア活動ー2
ソフトインフラの構築
(人材育成事業)
ウィッシュ‐シーズ・マッチン
グ:共同研究テーマ発掘
スピンイン制度・
高度研究機器講習会
ナノテクリテラシー向上:
メルマガと出版
生きる知恵・暮らしの知
恵の根底にあるナノテク
5
ICT技術への懸念
• 子供の自然離れ(感性阻害)
• リーダーシップの段階的成長機会のはく奪
(鵜飼型フラットシステムの問題点)
• 共通言語の強制(バベルの塔の教訓)
6