UPLC/MS/MSを用いたハロ酢酸分析法開発 ○佐藤信武,津田葉子,小西泰二,江崎達哉 (日本ウォーターズ株式会社) ©2007 Nihon Waters k.k. ハロ酢酸分析法と課題 ◆分析法 告示法 : MTBEによる抽出 → 誘導体化(ジアゾメタン法) → GC/MS 誘導体化は煩雑な操作、発がん性を有する ◆代替法案 1)IC/MS法 : ハードウェアの変更が必要 2)ペアードイオンLC/MS(/MS)法 : 他の分析項目との共用が困難 3)LC/MS(/MS)法 : 保持と感度の関係 ©2007 Nihon Waters k.k. 2 移動相条件と保持、イオンサプレッション LC/MSによるハロ酢酸類の分析における課題と対策 40 35 30 Retention Factor (k) 酸性条件で 保持が強くなる 酸性 化合物 最適なカラムケミストリの選択 -極性化合物の保持が強い -酸性移動相での化学的安定性が高い -水系移動相でのDewettingを最小限 25 20 15 10 5 0 0 2 4 6 pH 8 10 12 LC条件の最適化 -ギ酸濃度を最低限まで抑える -無機イオンの影響を回避する保持 LC/MSにおける感度低下(イオンサプレッション) ©2007 Nihon Waters k.k. 3 無機イオンの影響、再現性、経時変化 ①硝酸性窒素含有試料 ハロ酢酸10ug/L + 窒素8mg/L ②無添加試料 ハロ酢酸10ug/L Time006 Sm (Mn, 1x2) 1.18 硝酸性窒素含有試料 1: MRM of 2 Channels ES92.9 > 35 (MCAA01) 774 N 8mg/L 60 3 0.20 Time002 Sm (Mn, 1x2) 0.40 0.60 0.80 1.00 10ug/Lハロ酢酸標準溶液 1.20 1.40 1: MRM of 2 Channels ES1.17 92.9 > 35 (MCAA01) 763 Peak Area % N 8mg/L Repeat without N without N Repeat 40 % 20 0 0 2 Time 0.20 0.40 0.60 0.80 1.00 1.20 1.40 5 10 15 20 25 30 35 40 Time (hr.) ©2007 Nihon Waters k.k. 4 まとめ ①最適なカラムケミストリで、3種類のハロ酢酸類について十分な保持が 得られる。 ②硝酸性窒素8mg/L下の試料であっても、イオンサプレッションに よる感度低下はない(十分な保持)。 ②同一バイアルからの繰り返し注入でも、MCAA,DCAA,TCAAともに 感度低下はみられず、良好な再現性が得られる。 ③硝酸性窒素含有の試料の同一バイアルからの繰り返し注入でも MCAA,DCAA,TCAAともに感度低下はみられず、良好な再現性が 得られる。 ©2007 Nihon Waters k.k. 5
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