自由曲線を用いた電子透かしの提案

工藤敬文
201170060
木下研究室


インターネットの普及,端末の小型化により電子書籍の市
場が広がり始めている.
デジタル画
画像投稿サイトなども多数存在し,ネット上に
像の入手が
様々なデジタル画像が存在する
容易

無断転載やトレースなどの問題が多く起こっている
従来の方法ではトレースに対する著作権保護に問題があ
る

これらの問題から著作権を守る必要がある

現在ではイラスト,漫画もデジタル作業で行
なわれることが増え,PCで作業をする漫画家
も少なくない
 ドローソフトの発達により,画像のトレースや
加工が非常に容易に出来るようになっている。
⇢レイヤー機能

トレースが
容易になる




トレースとは,原画の上から紙に透かし,下の絵を写
すことを指す.
模写は目で見て絵を真似ることを指す.
漫画イラストでは背景などを写真から模写することは
よくある.
著作権は親告罪であるため,問題が顕在化しにくい
原画像
トレース
トレース画像


電子透かしとはコンテンツ本体に人の知覚では分か
らない形で情報を埋め込む技術のことを言う.画像だ
けでなく,音楽や動画にも使われている.
専用の電子透かし検出ソフトに読み込ませると,作者
名やコピー回数などの埋め込まれた情報が表示され
る
情報挿入

求められる主な条件
◦ コンテンツ自体への埋込み:分離可能部分ではなく本体に埋
め込む
◦ 耐性:様々な編集を行なっても透かし情報が抽出可能である
こと
◦ 品質:価値を損なう劣化が起こらないようにする必要がある
◦ 情報容量:多くの情報を埋め込むことが出来ること

現在存在する二値画像に対する電子透かし
◦ 文字間に埋め込む電子透かし
 パーツ単位で操作することになるため絵には向かない
◦ 画素値に埋め込むもの
 トレースされた場合には画素情報は全て消えてしまう
問題点
解決案
提案手法
• トレースにより画素値情報が失われてしまう
• 画素値ではなく形に情報を埋め込めないか
• ベジェ曲線を使った電子透かし
形に埋込みが
可能
線画像の作成に
使用されている
データ量が
少なく済む
•点ではなく線描写により形を利用した埋
込み
•画素値を使わない
•Photoshopなどにも搭載されている
•画質の維持にも期待が出来る
•4つの座標で一つの曲線を作成するため
その座標のみで良い
ベジェ曲線は図で示すように、4つの制御点で構成さ
れており、両端の制御点は端点、外側の2点は方
向点と呼ばれている。この方向点の位置により、曲
線の形が決定される。
数式でベジェ曲線を表現すると
t=0の時、x=x1、y=y1
t=1の時、x=x4、y=y4
つまりベジェ曲線の端点となる

対象の設定
◦ ベジェ曲線で描かれた二値の線画像
◦ 端点と方向点は分かるものとする
◦ トレースはベジェ曲線を使用して行われたとする
19本の
ベジェ曲線
からなるイラスト
端点と方向点の抽出
端点と方向点で四角形を形成
重心gと対角線の交点iを計算
gとiのなす角を計算
角度により埋め込み情報が決定
領域を8等分する
領域5
領域4
g
領域6
領域3
i
領域7
領域2
領域0
領域1
領域を8等分する
領域5
領域4
g
領域6
情報5が埋め
込まれた状態
領域3
i
領域7
領域2
領域0
領域1

方向点を操作し,任意の領域になるように重心と交点
を移動させる
g
g
領域4から領域5に
埋め込み情報を変更
i
 領域の確認
◦ 方向点の操作だけで各領域を表すことが出来るか
 透かしの強度
 トレース画像への耐性




端点1(10,90)
端点2(90,90)
方向点1(10,10)
方向点2(90,10)
平行四辺形
重心と交点が
重なっている
方向点1(10+a,10+b)
 方向点2(90+c,10+d)
a={-1,0,1} , b={-1,0,1}
c={-1,0,1} , d={-1,0,1}

重心と交点を
操作しやすい
領域0
領域1
領域2
領域3
領域4
領域5
領域6
領域7
領域不明
:11
:9
:8
:8
:9
:9
:8
:10
:9
 領域の確認
 透かしの強度
◦ 透かしの強度を上げるにはどうすればいいのか
 トレース画像への耐性
g
点iとの距離と角度
により耐性が高い
g
i
点iとの距離と角
度の関係上変化
に弱い




端点1(10,90)
端点2(90,90)
方向点1(10,10)
方向点2(90,11)

領域5



端点1(10,90)
端点2(90,90)
方向点1(10,10)
方向点2(94,16)



変化量が小さい
iとgの距離:0.25
角度:181°



変化量が大きい
iとgの距離:1.7
角度:207°
g
変化量が大きい
iとgの距離:1.7
角度:207
g
i
変化量が小さい
iとgの距離:0.25
角度:181°
 領域の確認
 透かしの強度
 トレース画像への耐性
◦ ベジェ曲線でなぞり、同じ領域が抽出される
か
強度を上げた曲線をペイントソフトのベジェ曲線ツールで
なぞった
結果同じ領域が検出された
端点と方向点が違う
埋め込み


ベジェ曲線へ情報を埋め込み
強度を上げる方法
◦ 領域の中間の角度
◦ 交点と重心の距離

トレース画像への耐性を確認

欠点
◦ 直線に弱い

線のベジェ曲線での近似法
◦ 平行四辺形を基準とした近似

ベジェ曲線で描かれていないイラストからの抽出