弘大起業家育成塾 事業計画の立て方 2009.10.14 ビジネスサポート アシスト シニアアドバイザー 斎藤 光世 事業計画書って? 事業計画書とは 事業を行うにあたっての 総合的な計画書である。 2 弘大起業家育成塾の目的 • • • • • • • 自己分析を行う 事業アイデアの創出方法を習得する アイデアを事業計画書に落とし込む 事業計画の実現可能性を高める 収益性を勘案し計数計画を策定する 事業計画の検証方法を習得する プレゼンテーションの手法を習得する 3 事業計画書の必要性と目的 内部への目的 外部への目的 ●起業家への目的 ・コンセプトの明確化 ・実現可能な事業の構築 ・軌道修正の基本資料 ●金融機関および 支援機関への理解 ・資金調達 ・経営アドバイス ●スタッフへの目的 ・社内の意識統一 ・業務役割の認識 ・職業意識。士気の高揚 ●外部パートナーへの理解 ・事業の共同化 ・経営資源の協力 4 事業計画書策定の流れ 創業準備 事業計画の確定 実現可能性の評価 事業計画基礎プラン作成 事業コンセプトの確立 事業イメージの評価 事業イメージの発想 創業者自身の棚卸 起業への想い 5 ■事業計画策定の流れ ・自分の夢、想い、願望 ・自分自身の現状分析(棚卸し) ・ビジネスイメージの発想 ・ビジネスイメージの評価 ・ビジネスコンセプトの確立 ・ビジネス基礎プランの作成 ・実現可能性の評価(マーケティング・経営指数) ・事業計画の確定 6 ■創業までのステップ STEP 1 起業への想い(意志・志の確認) STEP 2 創業者自身の棚卸し(強み・弱みの発見) STEP 3 事業のイメージづくり(アイデアの整理) 人脈・人材、商品・サービス、拠点・設備、資金 営業力・技術力、タイミング STEP 4 事業構想づくり(ビジネスモデル構築) STEP 5 事業計画づくり(ビジネスプラン作成) 周知計算、損益計算、資金計画、返済計画 STEP 6 課題・問題の克服 STEP 7 事業計画の完成(プレゼンテーション) STEP 8 開業手続き STEP 9 創業 STEP10 事業の拡大(経営革新) 7 ■創業者の意思・志の確認 • 商品・サービスは何か? • 他社のものと比べて、どのような特徴があるか? • 狙う市場や顧客は誰か? • 誰がどのような方法で販売・提供するのか? • 価格はいくらか? • どれだけの人が購入してくれるのか?売上高は? • 事業のために、どの程度の費用と資金が必要か? • 事業を行うことによって、利益を上げられるか? • ライバルはいるのか、またその対抗策はあるか? 8 ■新事業イメージ構築の要 • • • • • • • • • 事業イメージを固めよう 市情報は鮮度が命、自らが集め、ウラをとろう 場を把握し、ターゲット市場を確定しよう ターゲット顧客を確定しよう 事業として永続と成長が期待できるか検証しよう いつのタイミングで創業するかを検討しよう 競争優位を築くために事業の特徴を確立しよう マーケテング手法を多いに活用しよう 儲かる事業の仕組みを探ろう 9 ■事業のアイデアを見つけよう 10 Case Study NPO法人 TOKUSHIMA雪花菜(おから)工房 2004年に起業家教育の一環としてスタート 小松島西高校商業科 11 Case Study NPO法人 TOKUSHIMA雪花菜(おから)工房 ・いちごスムージー ・やまももソルベ ・雪花菜アイス ・雪花菜クッキー ・すだちムース ・やまももムース ・贅沢卵の 阿波アイス 12 Case Study NPO法人 TOKUSHIMA雪花菜(おから)工房 すだちを混ぜた飼料で育てた 「すだち牛」の販路拡大事業。 「認証商品」という扱いで流通協力、 自分たちが安心・安全と認めた品を 「認証シール」でブランド化。 「すだち牛」加工品も開発中 観光コースを巡る「バスツアー」を企 画。パンフレットも制作、バスガイド は 高校生自身が務め る。 13 お客様に好評で、路線拡大計画中 起業構想を練り上げよう(コンセプト構築) なぜ、起業するのですか? Why? なぜこの事業を創業し、将来にわたって成功で きると思うのか? 何の事業を重点的にしますか? What? どのような商品・サービスを提供するのか? その商品・サービスの特徴と新規性は? 想定する顧客は誰ですか? 地域のつながりはどうしますか? Where & Whom? どの市場で、誰に対して供給するのか? どんな特徴や方法を使いますか? How to? ビジネスの仕組みとして、どのような方法で展 開して売上・利益の確保を目指すのか? 誰がやるのですか? Who? 誰が、どのような人材が、どのような組織で事 業を進めるのか? いつのタイミングで実施するのか When ? 事業参入のタイミングは? 今後の成長・発展は可能かのうか? 資金は?売上と利益の目標は? How much? 事業資金額は、損益の計算、資金計画、返済 計画の計算は? 課題の整理は? 市場規模は? 既存ライバルは? 参入の可 能性は? 流通経路は? 14 1-1 事業アイデア発想の切り口 自己分析型 自己ビジョン追求型 マーケット分析型 15 1-2 事業アイデアの探し方 ①自己分析型のアプローチ 実績、経験 技術や技能、ノウハウ 資格、免許 独創的なアイデア 人的ネットワークなど 16 1-2事業アイデアの探し方 ②自己ビジョン追求型のアプローチ 自分が好きなこと 趣味、ライフスタイル 感動、感激、カルチャーショック 哲学、問題意識 など 17 1-2 事業アイデアの探し方 ③マーケット分析型のアプローチ 既に行われているもの+α ライフスタイルの変化 社会や業界の課題、ユーザーと 事業者の不適合 競争のルール (受注・提供方法、 価格、品質)を変える 18 1-2 事業アイデアの探し方 ④マーケット分析型のアプローチ(市場への参入時期) 市場状況 ビジネスの状態 事業アイデアの方向性の例 未知 ある特定の人が温めているような ビジネス 自分が独創的な事業シーズを 見出す 有望 将来有望視されているが、事業が 本格化されていないビジネス 事業を立ち上げるスピードを確保 する 成長 成長の過程にあり、参入者が増加 しているビジネス 多数の競合企業に負けない差別化 要素を見出す 成熟 市場の成長が止まり、価格競争や 寡占状態が強まったビジネス 市場の隙間を狙う事情アイデアを 出す 衰退 市場が縮小し、撤退企業が増加し ているビジネス 市場を蘇生させる事業アイデアを 出す 19 2-1 事業アイデアの評価 ①対象とする市場(製品と市場の領域分析) 商品・サービス・機能・価格 既存 ①市場浸透の展開 市場 新規 ②新商品・サービスの展開 既存 既存事業をさらに深く掘り または 下げる方向性 現在の市場に対して、改良商品や新 商品によって需要を開拓する方向性 ③市場開発の展開 ④新市場、新商品・サービスの展開 多角化の展開 市場も技術もまったく未経験な事業 に進出する方向性 新規 現在保有している商品・サービス を新しい市場に展開する方向性 20 2-1 事業アイデアの評価 ②対象とする製品・サービス コモディティ 誰もが必要・手が届く日用品 多くの人に共通な日用品 特定グループに共通な日用品 多くの人に共通なブランド財 ブランド財 有形 特定グループに共通なブランド財 特定の少数者に共通なブランド財 ライフスタイル財 多くの人に共通な趣味財 趣味財 特定グループに共通な趣味財 特定の少数者に共通な趣味財 多くの人に共通なサービス財 無形 サービス財 特定グループに共通なサービス財 特定の少数者に共通なサービス財 21 付録 アイデアの発想 ①ほかに使い道はないか? ②ほかからアイデアを借りられないか? ③変えてみたらどうか?(色、形、意味、動作、香りetc) ④拡大したらどうか?(時間,長さ,重さetc) ⑤縮小したらどうか? ( 同上 ) ⑥代用したらどうか?(人,モノ,システム,プロセスetc) ⑦入替えたらどうか?(順序,レイアウト,プログラムetc) ⑧逆にしたらどうか?(上下,左右,前後、役割、立場etc) ⑨組み合わせたらどうか?(目的、アイデア、素材, 機能、人、方法etc) 22 次回のテーマは 事業計画書づくり 事業のイメージづくりをしよう 23
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