建築材料と環境負荷

建築材料と環境負荷
建築物のライフサイクル
 企画・設計
 原料調達
 製造
 運搬
 建設
 利用
 維持管理
 補修・補強
 解体
 回収
 再生
 廃棄
環境の空間スケール
 地球環境
 地域環境
 住環境
地球環境
 地球生態系破壊
 地球温暖化
 CO2排出、メタン排出
 オゾン層破壊
 フロン排出、ハロン排出
 酸性雨
 SOx、NOx
 資源消費
地域環境
 地域環境公害
 大気汚染、水質汚濁、土壌汚染
 近隣環境公害
 騒音、振動、悪臭、地盤沈下
 廃棄物処理問題
 都市気象現象問題
 異常高温、異常乾燥
 近隣環境悪化
 景観悪化、交通問題
住環境
 室内環境衛生
 空気汚染、有害微生物
 室内環境調和
 温湿度、換気
 室内視環境
 照度、窓視野
 室内音環境
 騒音
 福祉住環境
 非健常者障害
ライフサイクルと空間スケール
地球
環境
地域
環境
住環
境
企画・ 原料
維持 補修・
製造 運搬 建設 利用
解体 回収 再生 廃棄
設計 調達
管理 補強
地球生態系破壊
○
地球温暖化
◎
○
○
オゾン層破壊
酸性雨
○
○
資源消費
◎
地域環境公害
○
近隣環境公害
○
廃棄物処理問題
○
◎
都市気象現象問題
近隣環境悪化
○
○
室内環境衛生
○
室内環境調和
室内視環境
○
室内音環境
○
福祉住環境
廃棄物問題(1)
 廃棄物発生量
 一般廃棄物 約5000万トン
 産業廃棄物 約4億トン(建設廃棄物20%)
 リサイクル率
 一般廃棄物 約10%
 産業廃棄物 約42%
 アスファルト塊81%、コンクリート塊65%
 建設発生木材40%、建設汚泥14%、建設混合廃棄
物11%
廃棄物問題(2)
 最終処分場
 一般廃棄物
8.8年分
 産業廃棄物
3.1年分
 建設廃棄物40%占有
 首都圏1.0年分
 不法投棄
 産業廃棄物
約40万トン
 建設廃棄物90%
 二酸化炭素排出量
 建設業47%
建設廃棄物
 一般廃棄物
 新築廃木材、紙屑、繊維屑、燃えがら
 産業廃棄物
 コンクリート破片、アスファルトコンクリート破片、
煉瓦破片、解体木材、金属屑、ガラス屑、陶磁器
屑、建設汚泥、廃油、廃プラスティック、ゴム屑
 特定管理産業廃棄物
 飛散性アスベスト
環境関連法規
 環境基本法
 循環型社会形成推進基本法
 廃棄物処理法
 資源有効利用促進法




容器包装リサイクル法
家電リサイクル法
建設資材リサイクル法
食品リサイクル法
 グリーン購入促進法
建設資材リサイクル法
 解体工事、新築工事
 コンクリート、アスファルト、木材
 優先順位
1.
2.
3.
4.
5.
発生抑制
再使用
再生利用
熱回収
適正処分
ゼロエミッション
 1994
国連大学
 ゼロエミッション研究イニシアティブの創設
 全産業の製造過程を再編成
 循環型産業システムの構築
 産業界の生産活動によって排出される廃棄物を
ゼロ
 排出を最小化する行為
 最終処分場に埋め立てられる固形廃棄物を
100%再資源化しゼロにする行為
3R(Reduce,Reuse,Recycle)
 Reduce(リデュース)
 Reuse(リユース)
 Recycle(リサイクル)
 Material Recycle
 同種の材料としてそのままリサイクル
 Chemical Recycle
 化学的プロセスを経て他種材料の原料としてリサイクル
 Thermal Recycle
 熱源として回収(プラスティック材料)
ゼロエミッションの取組み範囲
 生産拠点単位
 エコファクトリー
 生産拠点クラスター
 ゼロエミッション工業団地
 地域単位
 エコタウン事業
 産業セクター
建築生産におけるゼロエミッション化
 建築生産活動における資源利用
 国・地域の半分の重量(約11億トン)
 マテリアルフローを媒介とした企業・産業同士
の連携の集合体が重要
他産業の廃棄物→建築生産で利用
 国・地域全体でゼロエミッションのための企業・産業ク
ラスターを構築
 資源利用効率を改善
 製鉄所→高炉スラグ→高炉セメント
 屑鉄→電炉鋼→鉄筋
 電力・製鉄・化学工業の排煙脱硫(SOx)過程→石膏
→石膏ボード
 原料・成分の明示
 企業グリーン活動(リサイクルペーパー)、危険回避
建築生産の発生廃棄物→建築生産で利用
 同種の建材として利用
 Reuse
 銘木の再利用
 Material Recycle(再加工)
 プラスターボード端材、再生型枠、再生骨材
 多種の建材として利用
 Material Recycle
 解体コンクリート塊→路盤材
 使用済み合板型枠→チップボード原料
 Chemical Recycle
 アルミサッシュ→アルミ鋳物建材の原料
建築生産の発生廃棄物→他産業で利用
 木屑
 肥料の原料、製紙用チップ、燃料チップ
 建築材料=カスケード型ループの末端
 他産業での利用は困難
 多量の資源
 「都市森林」「都市鉱山」
企画・計画・設計での配慮事項





建築物の長寿命化





構造躯体の物理的耐久性の向上
建築設備の更新性
用途変更の容易性
階高・スペースのゆとり
SI分離




Design
Design
Design
Design
Design for X
for
for
for
for
Environment(環境配慮設計)
Disassembly(分解配慮設計)
Recycling(リサイクル配慮設計)
Remanufacturing(再製造配慮設計)
材料・素材の種類を限定
異種材料・素材の複雑な組合せを削減
分解が容易な接合
新築施工段階
 廃棄物発生量削減
 資材搬入における梱包材・養生材の削減
 現場加工に伴う端材の発生の削減
 廃棄される仮設材量の削減
 廃棄物の分別・搬出
 再資源化計画
 工程別・工種別に廃棄物の発生源・種別・発生量を事前予
測
 分別・保管・収集・運搬・再生・処分の手順を計画
 分別収集の徹底策
解体・回収段階
 再資源化の可能性の高い廃棄物の仕分け・搬出
 中間処理場における再資源化方策
 中間処理場における最終残滓の利用方策
1. ①同一現場での再利用の可能性
2. ②建築材料としての再資源化の可能性
3. ③他産業での利用可能性
 解体工事費用
1. 機械ミンチ解体+選別・再資源化
 解体工事費32、処分費・その他68
2. 分別機械解体+選別・再資源化
 解体工事費48、処分費・その他43
3. 機械ミンチ解体+埋立処分
 解体工事費32、処分費・その他118
室内空気汚染
 ホルムアルデヒド:0.08ppm以下(WHO指針値)
 合板、繊維板、パーティクルボード、内装材の接着剤
 トルエン:0.07ppm以下
 塗料、接着剤
 キシレン:0.20ppm以下
 塗料、接着剤
 防蟻剤
 地盤面から1m以内の木材(土台・柱)、床下土壌に散布
 可塑剤(フタル酸エステル、りん酸トリス、りん酸トリクレシル)
 ポリ塩化ビニルに柔軟性付与
 木材保存剤(現場施工用)
 地盤面から1m以内の木材(土台・柱)