平成24年度 国の制度融資の主な制度の概要 Contents ■設備資金貸付利率特例制度 ■東日本大震災復興特別貸付 ■事業承継関連 ■海外展開資金 ■ものづくり製品開発等関連 ■企業立地促進法関連 ■ご利用の手続き 1 日本政策金融公庫 国民生活事業 日本政策金融公庫の融資制度の特徴① 日本政策金融公庫は、全額政府出資の政府系金融機関です。 ○ 固定金利のご融資です。 ・金利上昇局面では、変動金利に比べてコスト的にお得です。 〇 担保設定時の登録免許税が非課税です。 ・担保の提供をご検討いたく場合、担保設定時の登録免許税 (設定額×4/1,000)が掛かりません。 例:3,000万円の根抵当権設定の場合、12万円の税が免除されます。 〇 ご利用時の事務手数料等のご負担はゼロです。 ・契約書にお貼りいただく収入印紙代(税金)、印鑑証明証等の取得 費用、ご指定のお口座への送金手数料のみご負担いただきます。 ・ご利用後の繰り上げ返済手数料も掛かりません。 2 日本政策金融公庫 国民生活事業 日本政策金融公庫の融資制度の特徴② 〇 国や地方公共団体の補助金・助成金制度と公庫融資の併用も 可能です。 〇 信用保証協会の保証はつきませんので、 信用保証料の費用負担は発生しません。 ・民間金融機関をご利用される場合、信用保証協会の保証料が必要になる ケースが多いですが、公庫の場合は、信用保証協会をご利用いただくこ とはございません。 〇 公庫は融資業務のみを行っておりますので、預金、保険等 他の金融商品のお取引をお願いすることはございません 。 3 日本政策金融公庫 国民生活事業 設備資金の利率低減 ・・・ 設備資金貸付利率特例制度 設備資金の全融資期間の利率を0.5%(年利)引下げます 【特別利率C(年1.25%)5年返済の場合】 (従来) 利 率 よし、この機会に 設備投資をしよう! (拡充後) 全期間同一利率 設 備 投資 を する か悩むな・・。 全期間0.5%利率引下げ 利 率 年1.25 % 年0.75 % 返済期間 返済期間 設備投資を行う場合は、お使いみち等により特別利率がご利用いただけます。 【借入当初2年間の利率】(従来) (拡充後) ◆ 特別利率Cの場合 年1.25 %~ ⇒年0.75 %~ ◆ 特別利率Aの場合 年1.75 %~ ⇒年1.25 %~ ※適用対象には条件がありますので詳 しくは、お近くの支店にお尋ねください。 (平成24年4月2日現在) (注) 特定被災区域(船橋、市川、習志野、八千代、浦安市も含まれます。)において設備投資を実施し 、雇用の維持又は拡大を図る場合です。大半のケースが該当します。なお、同地域以外の場合は、当初 2年間の利率引下げ(-0.5%)となります。 日本政策金融公庫 国民生活事業 4 震災復興のために・・東日本大震災復興特別貸付 ◇ 市役所等が発行する被害証明書(罹災証明書)があると、最大▲1.4%と大幅 な金利の減免となります ① 対 象 ② ③ 今般の地震・津波により直接被害を 左記の者と一定以上の取引のある 震災の影響(風評被害等)やその他の 受けた中小企業者及び、 原発事故 中小企業者の方 理由(全般的な景気の低迷等)により、 者 に係る警戒区域等 (注1)内の中 売上等が減少している中小企業者の 小企業者の方 方 資 金 の 被災によって生じた損害(間接被害を含む)を復旧するために お 使 い み ち 必要な設備資金および、運転資金 ご 融 資 各融資制度ごとのご融資限度額に 限 度 額 1災害につき6,000万円を上乗せした額 同左 セーフティネット貸付と 別枠4,800万円 運転資金15年以内 ご 返 済 (据置期間5年以内) 期 間 設備資金20年以内 (据置期間) (据置期間5年以内) 運転資金15年以内 (据置期間3年以内) 設備資金15年以内 (据置期間3年以内) 運転資金8年以内 (据置期間3年以内) 設備資金15年以内 (据置期間3年以内) 基準金利(年2.15%~)から ▲0.5% 利 率 (当初3年間は3,000万円まで ( 年 利 % ) ▲1.4%の金利低減)(注3) 基準金利(年2.15%~)から 基準金利(年2.15%~)から 最大▲0.5%(注2) 最大▲0.5% (当初3年間は3,000万円まで最大 (注2) ▲1.4%の金利低減)(注2)(注3) (24.4.2現在) 注1:警戒区域、計画的非難区域、緊急時非難準備区域 注2:売上等減少に該当すると▲0.3%、雇用の維持・拡大に該当すると▲0.2%、いずれにも該当すると▲0.5%となります。 注3:利率の低減措置には、り災証明書等の提出が必要です。 5 日本政策金融公庫 国民生活事業 海外展開資金① ■ 本制度のポイント ○ 海外展開事業(※)を行う方がご利用いただけます。 ○ ○ 平成24年度から海外直接投資を行う方については、一定の要件を満たす場 合、特別利率B(基準利率-0.65%)が適用される予定です。 海外現地法人(子会社)等への転貸資金も対象となります。 ○ 東日本大震災の影響を受けている方が海外展開する場合は、貸付日から当 初3年間につき、適用利率から0.5%利率を低減します。 ○ 当事業が連携する海外金融機関(ベトナム、マレーシア)等の情報提供と 併せて、海外進出をサポートしています。 (※)海外展開資金の対象となる海外展開事業とは、「海外直接投資(追加投資を含む。)事業、 外国での生産の委託事業および海外への販売強化事業」をいいます。 ■ 相談事例 【経理業務請負業】 クライアントの海外進出を経理面からサポートするため、ベトナムに事務所を開設するために資 金が必要。ベトナムに進出後は、現地の税理士と共同で、日本から進出する企業の会計事務を請け 負うほか、今後進出を計画している日本企業の視察や設立手続きを支援するなど、幅広くベトナム へ進出する企業をサポートしていく予定。 6 日本政策金融公庫 国民生活事業 海外展開資金② ■ 制度概要 ご利用いただける方 経済の構造的変化に適応するために海外展開することが経営上必要であり、かつ、次の1~3の全 す方 1 開始又は拡大しようとする海外展開事業が、当該中小企業の本邦内における事業の延長と認めら れる程度の規模を有するものであること。 2 本邦内において、事業活動拠点(本社)が存続すること。 3 経営革新の一環として、海外市場での取引を進めようとするもので、次の(1)~(4)のいず れかに該当すること。 (1)取引先の海外進出に伴い、海外展開すること (2)原材料の供給事情により、海外展開すること (3)労働力不足により、海外展開すること (4)国内市場の縮小により、海外市場の開拓・確保に依らないと成長が見込めないため海外展開 をすること お使いみち 海外展開するために必要となる設備資金および運転資金(海外企業への転貸資金を含む。) ご融資限度 7,200万円以内(うち運転資金4,800万円以内) ご返済期間 設備資金15年以内 、運転資金5年以内(特に必要な場合7年以内) 利率※ 基準利率。ただし、海外直接投資を行う方であって、次の要件を満たす場合は特別利率B(基準利率 0.65%)(24年度導入予定) 1 貸付後5年以内に減価償却前売上高経常利益率が3%を超えることが見込まれること 2 貸付後5年後の本邦内の従業員数が減少していないことが見込まれること ※ 東日本大震災に起因する一時的な業況悪化により資金繰りに著しい支障を来たしているものま たはおそれのある中小企業者であって、中長期的には業況の回復が見込まれる場合は、当初3年 間につき、上記利率から0.5%利率が低減されます。 ※ 1 利率は、ご返済期間、お使いみち、担保・保証人の有無により異なります。 2 利率は、公庫のHPでご覧いただけます。 http://www.jfc.go.jp/k/riritsu/index.html 7 日本政策金融公庫 国民生活事業 事業承継関連(企業再建・事業承継支援資金)① ■ 本制度のポイント ○ 代表者の退任等に伴い、安定的な経営権を確保するために必要な「自己株 式取得資金」が対象となります。 ○ 親族内で事業を承継する場合や、後継者が事業用資産を取得しないと安定 的な経営権が確保できない場合は、「相続人等からの事業用資産取得資 金」が対象となります(相続税の支払いも含みます)。 ■ 制度概要 1 ご利用いただける方 安定的な経営権の確保により事業の継続を図る方であって、次のいずれかに該当する方 親族内に後継者が不在であるなどにより事業継続が困難となっている方から事業の譲 渡、株式の譲渡、合併などにより事業を承継する方 ② 株主等から自己株式および事業用資産の取得などを行う法人 ③ 事業用資産の取得などを行う個人事業主の後継者 2 「中小企業経営承継円滑化法」第12条第1項第1号の規定に基づく認定を受けた中小 企業者の代表者 お使いみち 事業承継するために必要な設備資金及び運転資金 ご融資限度 7,200万円以内(うち運転資金4,800万円以内) ご返済期間 設備資金15年以内 、運転資金5年以内(特に必要な場合7年以内) 利率※ 特別利率A(基準利率ー0.4%) ① ※ 1 利率は、ご返済期間、お使いみち、担保・保証人の有無により異なります。 2 利率は、公庫のHPでご覧いただけます。 http://www.jfc.go.jp/k/riritsu/index.html 8 日本政策金融公庫 国民生活事業 事業承継関連(企業再建・事業承継支援資金)② ■ ご利用いただける方のイメージ ① 親族内承継者不在の事業承継 ② お申込人(Bさん) 事業の譲渡による 事業資産の取得、 株式の譲渡等 同一事業体(法人)における事業承継 (代表者Bさん)の退任等 対価の支払い 安定的な経営権 の確保が必要 お申込人(会社A) 対価の 支払い 事業用資産 等の買取り 親族内後継者不在の企業(Aさん) 事業用資産等の所有者(退任した代表者Bさん) 【想定される資金ニーズ】 ・建物、機械設備、営業権などの固定資産取得や株式の取得資金 ・事業承継に伴い必要となる当面の運転資金 【想定される資金ニーズ】 ・相続人等からの自己株式の取得または事業用資産取得資金 ・上記に伴う諸経費支払資金 ③ 同一事業体(個人)における事業承継 (経営者Aさん)の死亡等 安定的な経営権 の確保が必要 事業用資産 の買取り ④ 「中小企業経営承継円滑化法」の認定による事業承継 認定中小企業者(会社A) お申込人 (長男Bさん) (旧代表者Bさん)の退任等 対価の 支払い 当該会社(認定 中小企業者)の 株式の取得等が 必要 事業用資産の所有者(長男Bさんの兄弟) お申込人(新代表者Cさん) 認定中小 企業者の 株式の買 取り等 対価の 支払い 株主等(旧代表者Bさん) 【想定される資金ニーズ】 ・相続人等からの事業用資産取得資金 ・事業用資産に係る相続税支払資金 【想定される資金ニーズ】 ・認定中小企業者の株式取得資金など(認定を受けた「事業活動 活動に支障を生じさせる事由」に係る資金に限ります。) 9 日本政策金融公庫 国民生活事業 ものづくり製品開発等関連(企業活力強化資金)① ■ 本制度のポイント ○ 特定ものづくり基盤技術(※1)を活用した新製品・新技術の売上高を、 5年以内に1.5倍以上にするために必要な資金であれば、特別利率A(基 準利率-0.4%)となります。 ○ 上記の要件を満たす「ものづくり製品開発等計画書」を作成すれば、法律 に基づく国の認定がなくても、本制度の対象となります(※2)。 ○ 新製品・新技術の開発のほか、当該製品等の販路開拓のために必要な資金 も対象となります。 (※1)特定ものづくり基盤技術とは、国が指定する次の20の技術をいいます。各技術の詳細につい ては、各支店にお問い合わせください。 組込みソフトウェア、金型、電子部品・デバイスの実装、プラスチック成型加工、粉末冶金、溶射、鍛造、 動力伝達、部材の結合、鋳造、金属プレス加工、位置決め、切削加工、織染加工、高機能化学合成、熱処 理、溶接、めっき、発酵、真空の維持 (※2)「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」に基づき、経済産業大臣から特定 研究開発等計画の認定を受けない場合も対象となります。 10 日本政策金融公庫 国民生活事業 ものづくり製品開発等関連(企業活力強化資金)② ■ 相談事例 建設機械部品製造を営むAさんは、現在は複数の部品からなる製品を接合・連結しているが、連結 部分の不具合等の課題をもっていた。そこで、鋳造技術の高度化により、複雑な形状を有する部品 の一体成型を行い、試作品を自動車産業へ売り込むことを計画しており、資金が必要 ■ 制度概要 ご利用いただける方 特定ものづくり基盤技術を活用した新製品・新技術の売上高を5年以内に1.5倍以上にする 「ものづくり製品開発等計画書」を策定した方 お使いみち ものづくり製品開発等計画を実施するために必要となる設備資金および運転資金 ご融資限度 7,200万円以内(うち運転資金4,800万円以内) ご返済期間 設備資金20年以内 、運転資金5年以内(特に必要な場合7年以内) 利率※ ※ 1 特別利率A(基準利率ー0.4%) <ご参考(特別利率A)> 1.75%~3.70% (平成24年4月2日現在) 利率は、ご返済期間、お使いみち、担保・保証人の有無により異なります。 2 利率は、公庫のHPでご覧いただけます。 http://www.jfc.go.jp/k/riritsu/index.html 11 日本政策金融公庫 国民生活事業 企業立地促進法関連(地域活性化・雇用促進資金)① ■ ○ 本制度のポイント 企業立地促進法に基づき、都道府県知事から「企業立地計画」または「事 業高度化計画」の承認を受けた方(※)は、設備資金について、特別貸付 のうち“最も低い利率”(特別利率O(基準利率-1.3%)が適用されます。 (※)企業立地計画等の承認を受けるには、都道府県等が策定した「基本計画」において指定されている集積区域およ び集積業種に該当すること等が必要です。 集積区域等は、工場立地相談窓口のホームページ(http://ritti.jp/concept/retrieval.html)で検索が可能で す。 ■ 企業立地促進法の支援スキームのイメージ 工場等の新増設を行う中小企業、 新商品の開発等を行う中小企業など(※) 「企業立地計画」の作成 (※)対象要件 都道府県等が策定した「基本計画」において指定されてい る集積区域および集積業種に該当すること など または いずれかの「計画」を事業者が作成 「事業高度化計画」の作成 都道府県知事に申請し、 承認を受ける。 承認 承認計画に基づき、工場等の新増設 または 新商品開発・生産、新たな役務の提供など実施 ○「事業高度化計画」は「機械装置の導入のみ」でも、 その他基準等を満たせば計画作成が可能 ○「計画」作成について、「工場立地相談窓口」から 助言等を受けることが可能 【日本公庫】 企業立地 または 事業高度化のために必要な 資金に対する融資を実行 12 日本政策金融公庫 国民生活事業 企業立地促進法関連(地域活性化・雇用促進資金)② ■ 相談事例 A市では、輸送用機械関連産業を集積業種に定めている。A市内で自動車部品加工業を営むBさ んは、加工精度の向上により取引先からの多様なニーズに対応し、生産数量の増加を図ることを目 標とした「事業高度化計画」を策定し、県知事の承認を受けた。当該計画の実施に関し、高精度な 加工を可能とするマシニングセンターを導入するために資金が必要 ■ 制度概要 ご利用いただける方 企業立地促進法に基づく基本計画で定められた集積区域において、承認を受けた「企業 画」または「事業高度化計画」(以下「承認企業立地計画等」という。)に従って企業立 業高度化への取り組みを行う方および行おうとする方 お使いみち 承認企業立地計画等に従って事業を行うために必要な設備資金および運転資金 ご融資限度 7,200万円以内(うち運転資金4,800万円以内) ご返済期間 設備資金15年以内 (特に必要な場合20年以内)、 運転資金5年以内(特に必要な場合7年以内) 利率※ 設備資金:特別利率O(基準利率ー1.3%)、運転資金:基準利率 ※ 1 利率は、ご返済期間、お使いみち、担保・保証人の有無により異なります。 2 利率は、公庫のHPでご覧いただけます。 http://www.jfc.go.jp/k/riritsu/index.html 13 日本政策金融公庫 国民生活事業 ご利用の手続き 1.お問い合わせ 2.ご相談 融資制度、お申込手続き等のお問い合わせはお電話で承ります。事業資金相談ダ イヤル:0120-154-505(フリーダイヤル)にお気軽にお電話ください。 ホームページでもご利用の手続きを案内しています。 (公庫ホームページ<アドレス http://www.jfc.go.jp/ >からのダウンロードも可能です。)。 最寄支店の融資相談係にお気軽にご相談下さい。 借入申込書や次の書類をご提出していただきます。 3.お申込 個人営業の方 法人営業の方 ・申告決算書 最近2期分 ・法人の登記簿謄本または履歴事項全部証明書 ・最近2期分の確定申告書・決算書(勘定科目明細書を含む) ・最近の試算表(決算後6カ月以上経過している場合) ・企業概要書(はじめてご利用される方) ・設備資金お申し込みの場合は見積書 ・担保の提供が可能な方は、担保予定物件の登記事項証明書または登記簿謄本 4.ご面談 5.ご融資 6.ご返済 商売の状況、資金の使いみちなどについてお伺いいたします。 ご準備いただく書類は決算の状況が分かる資料や、購入する設備の内容が分か る書類等です。 事務所等へもお訪ねします ご融資が決まりますと、ご契約に必要な書類をお送りします。 ご契約の手続きが終わりますと、ご希望の銀行などの口座へ送金します。 ご返済は原則として月賦払いです。 ご返済方法は、元金均等返済、元利均等返済などがあります。 日本政策金融公庫 国民生活事業 14
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