Determining Optical Flow はじめに • オプティカルフローとは画像内の明るさの パターンの動きの見かけの速さの分布 • オプティカルフローは物体の動きのよって 変化するため、オプティカルフローより速度 に関する情報を得ることができる オプティカルフローの計算にお ける問題点 • それぞれの点における速度場は二つの要 素を持つ(2次元) • それぞれの点における明るさの変化は1次 元 – 明るさだけでは求めることができない – その他の拘束の導入が必要 物体の動きとオプティカルフロー の関係 • オプティカルフローから3次元世界における 物体の速度との対応は必ずしも明らかで はない – 回転する球 • 明るさの濃淡が変化しない – 鏡面反射体 • それ自身ではなく映っている物の速度を表す • ここでは見かけの速度を表面の動きと同 一視する 検討する問題領域 • 物体の表面は平坦 • ある点の明るさは反射率に比例 • 反射率は連続的に変化 – 明るさが微分可能 明るさの分布の変化は対応する点の変化に よってのみ決まる 拘束(constraints) • 微少時間で明るさは変化しない dE 0 dt E(x,y,t):点(x,y)、時間tにおける明るさ •ここでE(x,y,t)を差分で表す E ( x , y , t ) E ( x x , y y , t t ) E E E E ( x , y , t ) x y t x y t •δtで割る x E y E E O(t ) 0 t x t y t E x E y E 0 (limit t 0) x t y t t •最終的に明るさに関する拘束より以下の式を 得る Exu Ey v Et 0 dx dy ,v dt dt E E E Ex , Ey , Et x y t u ( Ex , Ey ) (u, v) Et Constraint Line v constraint line 速度空間 (Ex,Ey) u Smoothness Constraint • 近くの点は似たような速度を持つ • ほとんどの場所において明るさの分布の 速度は連続的に変化する 拘束を表現する方法 • 速度の傾きの自乗和(下式)を最小化 u 2 x u 2 y and v 2 x v 2 y • ラプラシアンの自乗の和(下式)の最小化 u 2 u 2 x u 2 y and v – ここでは上の式を用いる 2 v 2 x v 2 y 偏導関数の推定 • 次のような立方体の中心におけるEx,Ey, Etを考える。 明るさ空間 y t x 偏導関数の推定 E x 14 {Ei , j 1,k Ei , j ,k Ei 1, j 1,k Ei 1, j ,k i+1 Ei , j 1,k 1 Ei , j ,k 1 Ei 1, j 1,k 1 Ei 1, j ,k 1} i E y 14 {Ei 1, j ,k Ei , j ,k Ei 1, j 1,k Ei , j 1,k Ei 1, j ,k 1 Ei , j ,k 1 Ei 1, j 1,k 1 Ei , j 1,k 1} y t x j j+1 k k+1 Et 14 {Ei , j ,k 1 Ei , j ,k Ei 1, j ,k 1 Ei 1, j ,k Ei , j 1,k 1 Ei , j 1,k Ei 1, j 1,k 1 Ei 1, j 1,k } 速度のラプラシアン • 速度についてのラプラシアン(∇2u, ∇2v)は次の近 似式より求める u (u i , j ,k ui , j ,k ) and v (vi , j ,k vi , j ,k ) 2 2 • 速度の平均値ui,j,k,vi,j,kは隣接点の速度に下の重 みをかけた総和 i+1 1/12 1/6 1/12 i 1/6 -1 1/6 i-1 1/12 1/6 1/12 j+1 j j-1 誤差の最小化 • 明るさの変化に関する拘束 b Exu Ey v Et • Smoothness Constraint 2 c u 2 x u 2 y v 2 x v 2 y • この二つを最小化する εbとεc2の相対的な重みはどうするか? 誤差の最小化 • 最小化するべき誤差ε2を次式で定義 ( b c )dxdy 2 2 2 2 この値を最小化するような速度u,vを求める 誤差の最小化 • 変分法とラプラシアンの近似を用いる ( Ex E y )(u u ) Ex [ Ex u E y v Et ] 2 2 2 ( Ex E y )(v v) E y [ Ex u E y v Et ] 2 2 2 誤差の最小化 v constraint line (u,v) (u,v) (Ex,Ey) u 反復計算 • 方程式をそのまま解くとコストが非常に大 きくなる – 導関数(Ex,Ey,Et)と平均値(u,v)から下の式を 用いた反復計算により求める u v n 1 n 1 n n n 2 n n n 2 u E x [ E x u E y v Et ] /( E x E y ) 2 2 v E y [ E x u E y v Et ] /( E x E y ) 2 2 一様(明るさが同じ)な領域の充填 • 明るさの傾き(Ex,Ey)が0のとき、速度 (un+1,vn+1)は平均値(un ,vn)と等しくなる – 一様な領域の速度u,vは反復計算によって領域の 境界から順に充填されていく – 反復回数は充填される領域の幅(ピクセル数)より も多くなければならない Iterative Scheme • 1 time stepに1回の繰り返し計算を行う – 単位時間に処理できる画像数が増える – 誤差が相殺される(傾向にある) – 1 time stepの間に安定した値が得られるまで 繰り返す方法に比べより正確で、また収束も 早い 結果1 回転(2.8度/time step) 収縮(5%/time step) •すべての点における速度のラプラシアンが0(画像全体が回転or収縮し ている)である物体の移動についてのオプティカルフローの計算結果 (32time step後) •ほぼ正確な値が計算できる 結果2 回転(角速度は距離に反比例) 収縮(収縮率は距離に反比例) •特異点(回転or収縮の中心)において速度のラプラシアンが0でない移動 についてのオプティカルフローの計算結果(32time step後) •特異点付近で大きなエラーが起きる 結果3 回転する球 回転する球 (5度/time step, 反復計算にて計算) (5度/time step, 正確なフロー) •境界において速度のラプラシアンが0でない移動についてのオプティカル フローの計算結果(32time step後) •境界付近で大きなエラーが起きる まとめ • 明るさが一つの拘束しか与えないためそ の他の拘束を導入し、二つの成分を持つ オプティカルフローを計算する • ノイズや量子化によって誤差が生じやすい
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