［Last Update 2015/04/30］ 建築環境工学・建築設備工学入門 ＜空気調和設備編＞ <換気設備> 非住宅の換気設備（機械換気） 2 機械換気の方式 第１種機械換気方式 第２種機械換気方式 第３種機械換気方式 適用例 適用例 適用例 適用用途や形態が広 範である クリーンルーム 浴室, 便所, 台所 手術室 空気感染病室 易感染患者室 など 有害ガスを排出する部屋 3 ユニット型空調機を用いた方式 （給気風量＝還気風量の場合） ダンパー ※必要に応じて設置 排気 還気ファン 還気 ユニット型空調機 還気 外気 室Ａ ダンパー フ ィ ル タ ー 冷 却 コ イ ル 加 加 給 熱 湿 気 コ 器 フ イ ァ ル ン 給気 室Ｂ 室Ｃ 冷暖房と換気を合わせて行う 換気と還気について 換気 計画的に室内空気を入れ換える 還気 再利用を目的に空調機に戻す室内空気 （再循環空気・返り空気・リターンエア） 5 ユニット型空調機を用いた方式 （給気風量＞還気風量の場合） ダンパー ※必要に応じて設置 排気 パスダクトやガラリ等を 設置することもある 還気ファン 還気 ユニット型空調機 排気 還気 外気 給気 室 ダンパー フ ィ ル タ ー 冷 却 コ イ ル 加 加 給 熱 湿 気 コ 器 フ イ ァ ル ン 廊下 ﾄｲﾚ等 エアバランスに注意が必要 外気取入量 ＝ 排気風量の合計 6 ユニット型空調機を用いた方式 （外気処理空調機とエアコン方式の組合せ） マルチ型エアコン ダンパー ※必要に応じて設置 還気 排気 還気ファン 冷媒 ユニット型空調機 給気 還気 外気 室Ａ ダンパー フ ィ ル タ ー 冷 却 コ イ ル 加 加 給 熱 湿 気 コ 器 フ イ ァ ル ン 室Ｂ 冷暖房と換気（外気処理） を別々に行う 7 パッケージ型空調機を用いた方式 （外気処理空調機とエアコン方式の組合せ） マルチ型エアコン ダンパー 排気 ※必要に応じて設置 還気 還気ファン 冷媒 還気 外気 給気 室Ａ 室Ｂ ダンパー フ ィ ル タ ー 直 加 給 膨 湿 気 コ 器 フ イ ァ ル ン パッケージ型空調機 冷暖房と換気（外気処理） を別々に行う 8 取入外気を排気と熱交換する 給気 ユニット型空調機 ケーシング 外気 外気 ローター 排気 給気 駆動用ベルト 還気 排気 全 熱 交 換 器 フ ィ ル タ ー 冷 却 コ イ ル 還気 シール 駆動用モーター パージセクター 回転型全熱交換器 加 加 給 熱 湿 気 コ 器 フ イ ァ ル ン 還気ファン 9 外気処理ユニット方式 室外機 マルチ型エアコン 冷媒 外気 外気処理 ユニット 給気 廊下 排気 給気 室Ａ 室Ｂ 外気 全熱交換 ユニット 給気 還気 廊下 室Ａ 室Ｂ ユニット型換気扇のしくみ 10 全熱交換器付 換気扇 出典：三菱電機（株） 業務用全熱交換換気扇の収まり 11 全熱交換器付 換気扇 【天井埋込形】 【天井カセット形】 室内空気（排気） 室内空気（排気） 給気 （熱交換後の外気） 給気 （熱交換後の外気） 出典：三菱電機（株） 外気導入量を適正化する （室内のＣＯ２濃度をもとに制御する場合） ダンパー 排気量の 調整 ＣＯ２センサー ※制御信号 還気ファン 還気 ユニット型空調機 ＩＮＶ 外気量の調整 給気 還気 室 ダンパー フ ィ ル タ ー 冷 却 コ イ ル 加 加 給 熱 湿 気 コ 器 フ イ ァ ル ン 目標ＣＯ２濃度の維持 室内や還気ダクト等でＣＯ２ を検出して取入外気量を変化 12 13 外気導入量を適正化する （室内空気の汚れを感知して制御する場合） マルチ型エアコン ダンパー ※必要に応じて設置 還気 排気 還気ファン 冷媒 排気 ※制御信号 給気 外気 ＩＮＶ ダンパー 排気量の増減により 外気量を調整 フ ィ ル タ ー 直 加 給 膨 湿 気 コ 器 フ イ ァ ル ン パッケージ型空調機 還気 室 空気が汚れた場 合に稼働 空気汚れセンサー 人代謝ガス, VOC, ニオイ等を検知 して外気量･排気量を変化(病院など) 14 ダクト式空調における外気冷房 （外気量を調整しながら外気で冷房する場合） ＩＮＶ ダンパー 排気 還気ファン 還気量の 調整 還気 ユニット型空調機 外気量の調整 外気 ダンパー 給気 還気 ＩＮＶ フ ィ ル タ ー 冷 却 コ イ ル 加 加 給 熱 湿 気 コ 器 フ イ ァ ル ン 室Ａ 室Ｂ 室Ｃ 給気温度を検出しながら取入外気量 を増減させて外気で冷房する。 （必要に応じ冷却コイル稼働） ＶＡＶ方式における外気導入 （小風量時も各室の導入外気量を確保） ＩＮＶ ダンパー 排気 還気ファン 還気量の 調整 還気 ユニット型空調機 還気 外気量の調整 外気 ＩＮＶ ダンパー フ ィ ル タ ー 冷 却 コ イ ル 加 加 給 熱 湿 気 コ 器 フ イ ァ ル ン 給気 室 室負荷に応じて給気風量を減少 させると、同様の比率で外気の 供給量も減少する 15 ＶＡＶ方式における外気導入量確保 （ＯＡ・ＥＡファンを設ける例） ＩＮＶ ＥＡファン 排気 ＩＮＶ 還気ファン 還気量の 調整 還気 ユニット型空調機 外気 ＩＮＶ ＩＮＶ ＯＡファン 給気 還気 外気量の確保 フ ィ ル タ ー 冷 却 コ イ ル 加 加 給 熱 湿 気 コ 器 フ イ ァ ル ン 室 空調機毎にＯＡﾌｧﾝを設置し、 必要外気量を確保する 16 ＶＡＶ方式における外気導入量確保 （ＲＡダンパーで制御する例） ＩＮＶ 排気 還気ファン 電動 ダンパー 還気量を 調整 還気 ユニット型空調機 給気 還気 外気 外気量の確保 ＩＮＶ フ ィ ル タ ー 冷 却 コ イ ル 加 加 給 熱 湿 気 コ 器 フ イ ァ ル ン 室 必要外気量が確保できるよう、 空調機毎に還気ダンパで調整 17 18 ＶＡＶ方式における外気導入量確保 （ＣＡＶで複数系統の外気量を確保する例） ＩＮＶ 排気 外気 ＥＡファン 排気 還気 ＩＮＶ 給気 還気 室 ＯＡファン ＣＡＶユニット ＩＮＶ 還気 CAVにより各空調機の 必要外気量を確保する 給気 還気 室 ＣＡＶユニット ＩＮＶ 特殊な空調領域の例： 陽圧病室 （易感染患者が入院する病室の例） 病室 トイレ 他空間の空気が病室に流れ込まないように配慮する 19 特殊な空調領域の例： 陰圧病室 （空気感染性疾患用の隔離病室の例） 病室 トイレ 病室空気が他の部屋に漏れないように配慮する 20 置換換気方式 21 適合空間 ・給気温が設定温より低い（冷房条件） ・天井高が３ｍ以上の空間 ・小空間に大風量を供給する条件 冷房時 暖房時 給気温を緩和できる 出典：置換換気ガイドブック -基礎と応用- 翻訳・編集・出版 空衛学会 22 ハイブリッド換気方式 自然換気と冷房が組み合わせ可能な方式 自然換気モード 自然換気 自然換気・空調併用モード 自然換気 外気の温湿度と風速の条件が良く、自 然換気のみで室内の温熱環境を良好 に保てる場合には空調機を停止する。 空調運転モード 床吹出空調 自然換気のみでは足りない場合には、 自然換気と空調機との併用運転モード となる。 ナイトバージョンモード 換気口閉鎖 床吹出空調 外気の温湿度が高く、自然換気を行う と不利になる場合には、自然換気口を 閉じ空調機のみの運転となる。 自然換気 夜間に自然換気を行い、建物に蓄積さ れた熱を除去する。次の日の昼間の冷 房エネルギーを低減することができる。 発 行 公益社団法人 空気調和・衛生工学会 （SHASE: The Society of Heating, Air Conditioning and Sanitary Engineers of Japan）
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