マイクロファイナンスと地域密着金融

マイクロファイナンスと
地域密着金融
文京学院大学経営学部
絹川ゼミB班
目次
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マイクロファイナンスとグラミン銀行
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各国のマイクロファイナンス
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信用金庫とマイクロファイナンス
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マイクロファイナンスを取り入れた信用金庫
融資スキーム
マイクロファイナンスとグラミン銀行
マイクロファイナンスとグラミン銀行
マイクロファイナンスとは?
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バングラデッシュのグラミン銀行で始まった融資
のシステムである。
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グラミン銀行の創始者であるムハンマド・ユヌス
氏が考案。
マイクロファイナンスとグラミン銀行
バングラデッシュの経済状況
1日1ドル未満で生活する人の割合
約3人に1人
さらに、1日2ドル未満で生活する人の割合
82.8%
(2000年時点)
(2005年時点)
マイクロファイナンスとグラミン銀行
バングラデッシュの経済状況
1人当たりGDP
480ドル
(2005年時点)
マイクロファイナンスとグラミン銀行
マイクロファイナンスの概要
融資形態
5人1組のグループローン。
連帯責任制(連帯保証制ではない。)
無担保・無保証。
審査基準は、借り手の人物及び事業を審査。
法的に契約で縛ることはしない。
人口の下層25%を融資対象としている。
(主に女性を対象にしている)
マイクロファイナンスとグラミン銀行
マイクロファイナンスの概要
仲間を裏切れ
ない気持ち
仲間同士の
圧力
返済の確実性を実現
マイクロファイナンスとグラミン銀行
マイクロファイナンスの概要
返済率98.22%
(2008年3月時点)
マイクロファイナンスとグラミン銀行
グラミン銀行の仕組みのイメージ
貧困層・低所得者層
返(技
済生術
指活支
導指援
指
等導・
)・導
地域支援
(
元
利返
回済
収
)
貸
付
組織化
グラミン銀行
出
資
最初は借り手だった
人たちが貯金をして
株主(出資者)に
•借り手(貧困層)[94%]、
•政府[6%]
(当初は援助資金も融資原資)
マイクロファイナンスとグラミン銀行
貧困の悪循環のイメージ
貧 困
不十分な教育
貧困の悪循環
脆弱な生活
傷 病
貧困の悪循環を断つために
マイクロファイナンス
融資
返済
貧困層
収入・自立の道
傷病からの回復
教育改善
マイクロファイナンスとグラミン銀行
マイクロファイナンスの目的
社会貢献
民主主義の
確立
世界の人権問題
の解決
平和の達成
マイクロファイナンスとグラミン銀行
グラミン銀行の現状
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745万人に、68.2億ドル(約7230億円)を融資。
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融資残高、5.5億ドル(約580億円)。
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預金残高、7.6億ドル(約810億円)。
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預賃率(貸出金残高/預金残高)、65%。
(2008年時点)
マイクロファイナンスとグラミン銀行
グラミン銀行の現状
2008年の融資計画額
8.7億ドル(約920億ドル)
各国のマイクロファイナンス
各国のマイクロファイナンス
アメリカの場合
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アメリカ アクシオン(ACCION)
1961年に設立されたNPO
中南米を主に、開発途上国に融資。
過去10年間に、123億ドル(約1.3兆円)を融資
1991年に、アクシオンUSA設立
開発途上国だけでなく国内にも融資を開始
米国内では、1.6万人以上の貧困者に、1.54億ド
ル(約160億円)を融資。
返済率は、95.7%
各国のマイクロファイナンス
アメリカの場合(その2)
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マイクロファイナンス・インターナショナル
2006年設立、枋迫篤昌(とちさこあつまさ)氏による。
ラテンアメリカ系移民の郷里送金を取り扱う。
入金から実際の出金(送金実行)までの間にタイムラグがあ
ることを利用して、その一部をマイクロファイナンスとして貸
出。
各国のマイクロファイナンス
イギリスの場合
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イギリス
ストリートUK(street UK)
2000年に営業を開始
通常の金融サービスから排除された人たちへ融資
することを目的としたNPO
これまでに400万ポンド(約4.2億円)を融資
返済率は、96%(2004年)
各国のマイクロファイナンス
マイクロファイナンスと国内の金融機関
マイクロファイナンスを
日本の金融機関で活かせないか?
信用金庫・信用組合の融資との
類似点、相違点は何か?
信用金庫とマイクロファイナンス
信用金庫とマイクロファイナンス
金融機関の審査基準
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一般的に、金融機関は融資にあたって、返済能力
を持つだけでなく、不動産担保・故人保証を求める
ことが多い。
信用金庫の中には、信用保証制度の活用、売掛
債権担保融資・動産担保融資の他、無担保・無保
証融資も積極的に手がけているところがある。
信用金庫とマイクロファイナンス
信用金庫が行う場合の想定
信用金庫が、マイクロファイナンスの手法を取り込んで、
地元商店街で起業する人に融資を行うことができないか。
マイクロファイナンスを
取り入れた信用金庫融資スキーム
マイクロファイナンスを
取り入れた信用金庫融資スキーム
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融資対象 商店街で起業する人
融資額 200万円-500万円
返済 5-10年間
融資形態 個人ローン
担保 無担保・無保証
信用金庫、商店街、借入人それぞれが、「もう一
歩」の工夫を行う。
マイクロファイナンスを
取り入れた信用金庫融資スキーム
信用金庫に求めるもの
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新しく起業しようと考える自営業者が、信用供与に値
するかどうかの評価基準を開発する。
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商店街経済にプラスに働く要素を、プラス評価項目に加える。
特に、商店街のメンバーである店舗や企業と定期的な取引
が発生する場合は、プラス評価する。
マイクロファイナンスを
取り入れた信用金庫融資スキーム
地元商店街に求めるもの
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商店街は、起業しようとする人が、ビジネスを開始出
来るような機会を積極的に造成する。
例
商店街のお惣菜屋さんが、高齢者に宅配サービスを行う。
高齢者のデイケアサービス(ステーションを商店街に誘致)。
マイクロファイナンスを
取り入れた信用金庫融資スキーム
借り手に求めるもの
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起業する人は、商店街で起業するだけでなく、その信
用金庫の営業地域に住所を移す。
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起業する人が、信用金庫の営業地域ですべての消費活動
を行う。
信用金庫が、個人の生活をトータルにとらえることができる。
ご静聴ありがとうございました。