生と死の自己決定権は? 寛容とQOL 死は教育の課題か • ふたつの見解 – 生を教えることが大切で、死を通常の教育対象と することは、かえってマイナス – 死は人生の到達なのだから、死の意味を考える ことで人生の意味を教えるべき • 身近に起きた死をどう扱うか(友人・家族) 教育的対象としての死 • 臓器移植 死の定義の理解が不可欠 – 臓器移植への対応はどうあるべきか • 高齢者問題の一環としてのホスピス • QOL(Quality of Life) • 死の選択としての自己決定権を認めるべき か(=安楽死の制度的容認の是非) 日本の安楽死(1) • 高瀬舟の世界 • 1962年山内事件 一 病者が、現代医学の知識と技術からみて不治の病に冒され、しかもそ の死が目前に迫っていること。 二 病者の苦痛が甚だしく、何人も真にこれを見るに忍びない程度のもの なること。 三 もっぱら、病者の死苦の緩和の目的でなされたこと。 四 病者の意識が、なお明瞭であって意思を表明できる場合には本人の 真摯な嘱託、または承諾のあること。 五 医師の手によることを本則とし、これによりえない場合には、医師によ りえないと首肯するに足る特別な事情があること。 六 その方法が倫理的にも妥当なものとして認容しうるものなること。 日本の安楽死(2) • 1991年東海大安楽死事件 多発性骨髄腫末期患 者に塩化カリウムを静脈内投与して死亡させた。 • 1995年の横浜地裁判決 一 患者が耐え難い肉体的苦痛に苦しんでいること。 二 患者はその死期が迫っていること。 三 患者の肉体的苦痛を除去・緩和するために方法 を尽くし他に代替手段 が無いこと。 四 生命の短縮を承諾する患者の明示の意思表示 があること。(これに他の医師の診断が加わるとオラ ンダの条件とほぼ同じになる) オランダでの合法化の要因 • オランダで可能になった条件 – 自立性を重んじる性格 – 国民医療制度 – ホームドクター制度 – 寛容の精神 – 医師への信頼 • オランダ人にとっての安楽死制度の意味 – 残された生をよりよく生きるための保障 ドキュメントをめぐって • オランダと日本の受け取りの相違
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