4講 首都圏のジリ貧に気づかない「地域 間

4講 首都圏のジリ貧に気づかない
「地域間格差」論の無意味
相沢啓太
地方の現実
東北の小売販売額は97~07年の間、低下しつつ全国を下回っており県
民所得でも全国を下回っている。北陸の小売販売額が同年の間、低下
しつつ全国を上回っているが県民所得は全国を下回っている。
関東、東北、北陸を比べると、家計消費支出額は北陸が
最も大きいが、あまり差はない。
4つの図を見たとき関東に比べて、北陸、東北は県民所
得に占める支出の比率が高いため、地方は関東に比べ格
差があるようだ。
90~96年は、バブル崩壊の時期であるにも関わらず、都道府県を
比較してみると、個人所得も売上も増加している。
90~96年は、地下バブルの崩壊で東京と大阪だけが低迷している
が、ほとんどの道県で個人所得が大きく伸びている。小売販売額が
全国平均で5%も増えている。
96~03年は全国的に不況の時期で、公共投資のピークであるが日
本中で所得が下がり、小売販売額も低下している。