日本医薬品卸勤務薬剤師会 平成22年度 研修会 新加算制度:新薬創出・適応外薬解消等促進加算 の 導入経緯と卸売り販売業者に望むこと 2010年5月20日 日本製薬工業協会 仲谷博明 本日の話の展開 1.制度導入の経緯と概要 2.制度の必要性と期待する効果 3.営業現場の皆さん(メーカー・卸) の取り組みと留意点 4.時間が余ったら 薬価制度改革の中医協(薬価専門部会)での議論 開催日 2007年8月1日 07年9月26日 07年12月5日 議題 関係業界からの意見聴取について(イノベーションの評価と促進の方向性について説明) (日本製薬団体連合会、米国研究製薬工業協会、欧州製薬団体連合会、日本医薬品卸業連合会) 【福田内閣発足】(厚生労働大臣:柳澤伯夫) 関係業界からの意見聴取について(「新薬価制度案(エグゼンプトドラッグ)」の説明) (日本製薬団体連合会、米国研究製薬工業協会、欧州製薬団体連合会、日本医薬品卸業連合会) 07年12月14日 平成20年度薬価制度改革骨子(案)、「特許期間中へ新薬の薬価改定方式について」を引き続き検討 2008年7月9日 引き続き検討を行うこととされた事項について専門委員による詳細説明 08年9月24日 08年12月17日 引き続き検討を行うこととされた事項について専門委員による補足説明 【麻生内閣発足】 (厚生労働大臣:舛添要一) 引き続き検討を行うこととされた事項について事務局による論点の整理 *「エグゼンプトドラッグ」→「薬価維持特例」 2009年3月18 引き続き検討を行うこととされた事項について専門委員による「薬価制度改革案の論点に関する業界と 日 しての取り組み状況等」の説明 09年6月3日 関係業界からの意見聴取について (日本製薬団体連合会、米国研究製薬工業協会、欧州製薬団体連合会、日本医薬品卸業連合会) 09年7月15日 1)薬価算定組織から新薬の算定方法及び既収載医薬品の取扱いについての見直しの提案 2)特許期間中の新薬の薬価改定法について(医療課による薬価維持特例に関する論点案の説明) 09年8月5日 特許期間中の新薬の薬価改定方式について 業界トップによる意見陳述(長谷川閑史・武田薬品社長、関口康・ヤンセンファーマ会長) 薬価制度改革の中医協(薬価専門部会)での議論 【鳩山内閣発足】(厚生労働大臣:長妻昭) 1)新薬の薬価算定等について 2)特許期間中の新薬の薬価改定方式について 09年9月18日 ・薬価算定ルール見直し案に関する業界の意見 ・新薬価制度の論点に関する専門委員意見 (「2009年7月15日薬価専門部会提出資料」に関する意 見) 特許期間中の新薬の薬価改定方式について 09年11月20日 ・薬価維持特例など製薬業界が提案している新薬の薬価改定方式(論点案)について 平成22年度薬価制度改革に向けた全体的な論点整理について 09年12月2日 ・「薬価維持特例」に関するこれまでの主な指摘とこれに対する考え方(案) *「薬価維持特例」→「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」 関係業界からの意見陳述 09年12月9日 (日本製薬団体連合会、米国研究製薬工業協会、欧州製薬団体連合会、日本医薬品卸業連合会) 09年12月11日 平成22年度薬価制度改革の骨子(たたき台)について 09年12月22日 平成22年度薬価制度改革の骨子(案)について 2010年1月29 平成22年度実施の薬価算定基準等の見直し(案)について 日 09年9月16日 薬価制度改革提案の背景 成長産業としての医薬品への期待 (骨太の方針、経済成長戦略・・) 高齢化による国民医療費増嵩に対 する薬剤費抑制(歳出削減のEasy Target) 両立のための課題 特許期間中の新薬の評価が不十分 -新規収載時の価格算定が不十分 -特許期間中でも循環的に薬価が下がり続ける 進まない後発品使用と新薬メーカーの長期収載品依存 医薬品市場構造の転換 ⇒薬価制度改革! → 後発品使用促進(数量シェア30%の政府目標) 特許期間中の薬価を引き下げない「エグゼンプトドラッグ」の導入提案 研究開発費を早期に回収することで、革新的新薬創出を促す 制度改革に関する中医協での協議状況(経緯) 中医協における論点 ○導入の必要性 ○国民患者へのメリットの確保 →未承認薬・ドラッグラグ対応 ○対象品目・期間等 ○後発品使用との関係 →後発品価格 →財政影響緩和のための一定程度対応 ○導入の時期と試行 改革実現のための課題 ●必要性への更なる理解促進 ●未承認薬・未承認適応への対応 →未承認薬等開発支援センターの設立 →各社の積極的対応(今後) ●流通改善への継続した取り組み →未妥結仮納入、総価取引の是正 →薬価差を拡大しない ●後発品の使用促進 「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」(1) • 目的 現行の薬価改定ルールの下では、市場実勢価格に基づき2年ごとに ほぼ全ての新薬の薬価が下がる仕組みとなっているため、製薬企業に とっては開発コスト等の回収に時間がかかり、結果的に革新的な新薬 の創出や適応外薬の問題などへの対応が遅れ、「ドラッグ・ラグ」の問題 に繋がっているとの指摘がある。 このような状況にかんがみ、後発医薬品が上市されていない新薬の うち一定の要件を満たすものについて、後発医薬品が上市されるまでの 間、 市場実勢価格に基づく薬価の引下げを一時的に緩和することにより、 喫緊の課題となっている適応外薬等の問題の解消を促進させるとともに、 革新的な新薬の創出を加速させる。 (平成22年12月22日 中央社会保険医療協議会了解) 「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」(2) • 具体的な仕組み(1) (1)当該加算対象となる新薬の範囲 以下の①及び➁の要件に該当するもの。 ただし、内容配合剤(HIV薬は除く)であって、薬価収載時に補正加算が適用 されなかったもののうち、薬価収載後15年を越えた成分又は後発医薬品が上 市されている成分を含むものまたは、再算定品目は除く。 ① 後発医薬品が上市されていない新薬(ただし、薬価収載後15年まで) ② 市場実勢価格の薬価に対する乖離率が、全既収載医薬品の加重平均 乖離率を超えないもの (2)算式 当該既収載品について第 3章第1節の規定により 算定される額(通常の薬 価改定後の薬価) ×(全ての既収載品の平均乖離率-2/100)×80/100 5.10% ただし、改定前薬価を上限。 新薬創出・適応外薬解消等促進加算の概要 ○新薬創出・適応外薬解消等加算は、特許期間中もしくは再審査期間中の新薬の薬価を維持し、 特許失効後は引下げを猶予された分を清算する一方で、市場を後発品に委ねるというコンセプト に立つものである。 ○また、過大な薬価差を放置せず、かつ薬価差の拡大も招かないという観点から、収載全品目の 加重平均乖離率を超えるものについては、薬価を維持せず調整幅2%による改定を行うものとし ている。 現行制度 改革後 薬価 ①薬価収載時 ②乖離率が加重 平均を超えた場合 ③特許期間満了 となった場合 後発品上市後の先発品の価格は、 後発品の使用促進状況や価格水準 等により決まる 薬価改定時 後発品上市 時間 出所:中央社会保険医療協議会薬価専門部会資料 新薬創出・適応外薬解消等促進加算の対象 【加算対象となる医薬品】 後発品が上市されていない新薬 (※ただし薬価収載後15年まで) 市場実勢価格と薬価の差(乖離率)が全既収載医薬品の加重平均乖離率を超えないもの 後発品なし (薬価収載後15年以内) の 乖 離 率 薬 価 と 市 場 実 勢 価 格 平均を 超える 後発品あり 対象外 加重平均乖離率 平均 以内 対象 平成22年度薬価 改定では約8.4% 「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」(2) • 具体的な仕組み(2) (3)当該加算の条件 有識者会議注)による評価結果等を踏まえ、次回の薬価改定時までに、当 該加算対象品目を有する企業について、要請を受けた適応外薬等の品目 の開発・上市状況を確認し、以下の場合には、当該企業の全ての新薬に 対して加算を適用しない。 ① 公知申請が行える場合で、特段の合理的な理由※)がなく、有識者会議か らの開発要請より半年以内に薬事承認申請を行わなかった場合 ② 開発に当たって治験が必要な場合で、特段の合理的な理由※)がなく、有 識者会議からの開発要請より1年以内に治験に着手しなかった場合 ※)多数の品目の開発要請を同時期に受けていることを基本とするが、なおその場合であっても、所定の期限内に、相当程度の 品目について承認申請を行うか、治験に着手していなければ「特段の合理的な理由」として認めないものとする。 注:「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 ○開発支援候補品目の範囲(予算100億円) 医薬品名 対象疾病 1 ストレプトゾシン 膵島細胞癌 2 クロファラビン 小児急性リンパ性白血病 3 ペグアスパラガーゼ L-アスパラギナーゼに過敏症の急性リンパ芽球性白血病 4 フェニル酪酸ナトリウム 尿素サイクル異常症 5 アレムツズマブ B細胞性慢性リンパ性白血病 6 タルク 悪性胸水 7 スチリペントール 乳児重症ミオクロニーてんかん 8 ルフィナマイド レノックス・ガストー症候群 9 メサドン がん性疼痛 10 ヒトヘミン ポリフィリン症 11 テトラベナジン ハンチントン病 12 システアミン シスチノーシス(シスチン蓄積症) 13 ベタイン ホモシスチン尿症 14 経口リン酸塩製剤 原発性低リン血症性クル病 未承認薬・適応外薬解消に係る開発の要望の公募について 欧米では使用が認められているが、国内では承認されていない医療上必要な医薬品や適応(未承認薬・適応外薬)に係る要 望の公募を実施。応募期間は昨年6月18日~8月17日まで。今後は、未承認薬・適応外薬の開発促進に資するため、医療上 の必要性の評価、公知申請該当性や承認申請のために追加で実施が必要な試験の妥当性の確認などを行う。 <公募する要望の条件> ○未承認薬 欧米4か国(米、英、独、仏)のいずれ かの国で承認されていること ○適応外薬 欧米4か国のいずれかの国で承認(公 的医療保険制度の適用を含む)されて いること 「医療上その必要性が高い」とは次の(1)及び(2)の両方に該当するもの (1)適応疾病の重篤性が次のいずれかの場合 ア 生命の重大な影響がある疾患(致死的な疾患) イ 病気の進行が不可逆的で、日常生活に著しい影響を及ぼす疾患 ウ その他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患 (2)医療上の有用性が次のいずれかの場合 ア 既存の療法が国内にない イ 欧米の臨床試験において有効性・安全性等が既存の療法と比べて明らかに 優れている ウ 欧米において標準的療法に位置づけられている ※ 学会等にあっては、科学的エビデンスに基づく有効性及び安全性の評価等を添付して提出 (今後の検討の流れ) 【学会、患者団体等】 未承認薬・適応外薬に係る要望 →約205の団体・個人から 651の要望が提出、重複をまと めると374件※の要望(未承認 薬89件、適応外薬等285件) 医 療 上 の 医療上の必要性の高 必 い未承認薬・適応外 要 性 薬検討会議 を 未承認薬使用問題検討会議 評 ・小児薬物療法検討会議を 価 発展的に改組 【製 薬 業 界】 要望に係る見解の提出 (昨年11月5日,本年2月19日) WG(分野ごと設置) 【製薬企業】 承認申請に向けた開発の実施 【開発支援】 ・希少疾病用医薬品指定等により 開発支援 ・公知申請への該当性の妥当性を 確認 ・承認申請のために追加で実施が 必要な試験の妥当性を確認 【審議会】 必要に応じて、評価報告書等の事前評価等 「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外約検討会議」(平成22年2月8日)資料より 未承認薬・適応外薬の開発の要望の一覧表 WG 循環器 精神・ 神経 抗菌・抗炎症 循環器 生殖器 診断用 精神・ 神経 抗菌 代謝・その他 疾患分野 代謝性 疾患 他に 分類 未承認役 11 12 7 0 4 18 7 9 適応外薬 8 35 25 10 6 77 39 計 19 47 32 10 10 95 46 抗がん 生物 血液 ワク チン 計 17 1 3 89 19 61 4 1 285 28 78 5 4 374 抗炎症 抗がん うち、小児分野への開発要望は、未承認薬17 適応外薬40 「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」(平成22年2月8日)資料より 「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」による適応外薬等の開発促進スキーム 中医協 薬価制度 加重平均乖離率以内の 医薬品 ○ 有識者会議※の評価結果に基づき、適応外薬等の 開発・上市が適切に進んでいるか確認 ○ 対応が不適切な場合には、加算の不適用と全既 収載品の薬価から2年間の加算分を引下げ 要望 開発状況 の報告 意見 厚生労働省 有識者会議※ 学会・患者団体等 有識者会議による、適応外薬等 の医療上の必要性検討 厚生労働省より 各企業へ開発要請 「新薬創出・適応外薬 解消等促進加算」の適用 開発状況の報告 適応外薬等 の開発要請 各企業は開発工程表を作成 (要請品目の開発・上市までの四半 期ごとの計画) 各企業は厚生労働省に 開発工程表を報告 各企業 有識者会議※は企業の開発工程表を確 認・適宜修正指示 革新的新薬の 開発加速 適応外薬等の 開発加速 「未承認薬等開発 支援センター」 以降、企業は定期的に開発等の進捗状 況を報告。 報告を受け、有識者会議※は評価。必 要に応じ見直し指示。 ※「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」 検討会議における検討の進め方 各企業 学会・ 患者団体等 検討会議 開発の検討の開始 (個別具体的検討については、専門家作業班(WG)で実施) 2月8日 第1回検討会議 個別ヒアリング 必 要 に 応 じ て 、 機 構 に 相 談 ・開発工程表の作成 ・公知申請への該当性又は 追加試験に係る、エビデン スに基づく見解の作成 治験の着手 承認申請・ 一変申請 公知申請 基準に 該当 国内開発企業 がない場合 欧米4ヵ国で の承認等 要請から1カ月後 見解の提出 公知申請への該当性又は 追加試験に係る妥当性の評価 開発企業を募集 評価結果がまとまったものから 随時定時 公知に該当 審議会の 事前評価 3月31日 第2回検討会議 4月27日 第3回検討会議 5月(予定) 国が企業へ開発要請 公知申請資料の作成又は 追加試験の実施検討等 追加試験を実施 要望 374件 医療上の必要性の 評価 申請資料の確認 募集に応じた企業を支援するため、 公知申請への該当性又は追加試験 に係る妥当性の評価 定期的に開発状況を確認 平成23年秋頃 中医協に開発状況の報告 中医協 企業に対し、 薬価上の措置 注)医療上の必要性について、第3回検討会議後に継続検討となる品目もある。 ※「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」(平成22年4月27日)資料より 「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」(2) • 具体的な仕組み(3) (4)加算要件を満たさなくなった新薬の薬価改定 1)加算要件を満たさなくなった場合 その直後の薬価改定時には当該加算を適用せず、市場実勢価格に基づ き算定する。 2)開発要請に対して適切に対応していないと判断された場合 ① 当該新薬の薬価は、これまでの加算された分を、市場実勢価格に基づ く算定値から追加して引下げた薬価とする。 ② 前回の薬価改定時以降、当該加算により得られた販売額(薬価ベース) に、一定の利率(5%)を乗じた分を加えた販売額に相当する分について、 当該企業の全既収載医薬品の薬価を、当該薬価改定時に限り、市場実 勢価格に基づく算定値(当該加算を受けていた品目については上記①の 薬価)から追加して引下げることとし、その次の薬価改定では当該引下 げ相当分を戻すこととする。 なお、中医協において当該加算の不適用を判断するに当たっては、必要に応じ、当該企業に意見陳述の機会 を与えることとする。 「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」(2) • 具体的な仕組み(4) (5)薬価改定時に再算定の対象となった場合 加算要件を満たす新薬であっても、薬価改定時に再算定の対象となった 場合には、当該薬価改定時においては当該加算を適用しないものとする。 (6)後発医薬品上市後の新薬の薬価改定 後発医薬品上市後の最初の薬価改定時における新薬の薬価は、これま での加算された分に加えて、特例引下げ分(現行4~6%)を、市場実勢価 格に基づく算定値から追加して引下げた薬価とする。 (7)初めて収載される後発医薬品の薬価算定 初めて収載される後発医薬品の薬価算定は、「後発医薬品の収載時の新 薬の薬価からこれまでの期間累積分を引下げた薬価」の0.7倍とし、その 後通常の薬価改定を行うものとする。 「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」の対象となる 新薬の薬価算定 の例 要件:市場実勢価の乖離率が、全収載品 の加重平均乖離率を超えない 薬価 先発→ A円 当該加算の対象となった新薬の薬価 当該加算分 当該加算の対象とならなかった場合 の新薬の薬価 (現行制度における新薬の薬価) 当該先発品の 市場実勢価格による引下げ分 特例引き下げ分(現行4~6%) 新薬の薬価収載 後発品上市 又は 薬価収載15年 新規後発品が 上市された後の 最初の薬価改定 時間 「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」の対象となった新薬に係る後発品の薬価算定の例 薬価 当該加算の対象となった新薬の薬価 先発 A円 薬価改定猶予分 B円 当該加算の対象とならなかった場合 の新薬の薬価 (現行制度における新薬の薬価) 価格差 当該先発品の 市場実勢価格による引下げ分 特例引下げ分(現行4~6%) ×0.7 GE 新薬の薬価収載 B×0.7円 新薬特許期間満了 (後発品上市) 当該後発品の 市場実勢価格による引下げ分 新規後発品が 上市された後の 最初の薬価改定 時間 「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」(2) • 具体的な仕組み(5) (8)後発医薬品のある新薬の薬価引下げ 後発医薬品の使用が十分進んでいないことから、平成22年度薬価改定にお いては、後発医薬品のある新薬の薬価について、市場実勢価格に基づく算 定値から2.2%さらに引下げることとする。 (後発品の置き換え効果の清算分) • 実施時期及び実施方法 平成22年度限りの措置として試行的に導入することとし、その財政影響や 適応外薬等の開発・上市状況、後発医薬品の使用状況などを検証した上 で、次々期薬価制度改革時に、引き続き実施するかどうかについて判断す ることとする。 行政刷新会議「事業仕分け」(2009年11月) • WGの評価結果 後発医薬品のある先発品などの薬価の見直し 見直し 停止(廃止?) 0名、自治体/民間 0名、見直しを行わない 0名、見直し 15名 ア) 先発品を後発品薬価を目指して見直し 13名 イ) 医療材料の内外価格差解消 2名(12名?) ウ) 調整幅2%の縮小 9名 エ) 市販品類似薬は保険外 11名 • とりまとめコメント ア)の先発品薬価を後発品薬価を目指して見直すことについては、当WGの結論とし たい。但し、保険適用範囲をジェネリック価格に絞るべきという意見と、一般名処方 を原則として後発品シェア拡大のための情報提供を進めるべきという意見の双方が 出ている。いずれにしても、トータルの薬価を大幅に削るという方向性で全体のコン センサスは取れた。イ)の医療材料の内外価格差解消についても党WGの結論とす る。ウ)の調整幅2%の縮小については、半数強の方の意見があったが、十分に結 論ができなかったこともあり、有力な意見が示されたという取扱いとさせていただき たい。エ)の市販品類似薬を保険外とする方向性については、当WGの結論とする が、どの範囲を保険適用外にするかについては、今後も十分な議論が必要である。 結果 • 後発品の置き換え効果の精算分として、後発品のある先発品について、市 場実勢価格に基づく算定値(平均下落率6.3%)から2.2%追加引下げ • 対象成分数・品目数(代替新規の場合は新旧製剤1つとして数える) 内服薬 注射薬 外用薬 歯科用薬 合計 成分数 290 123 99 1 513 品目数 799 405 267 1 1,472 • 薬剤費に占める後発品のある先発品の割合・・・・・約36% 本日の話の展開 1.制度導入の経緯と概要 2.制度の必要性と期待する効果 3.営業現場の皆さん(メーカー・卸) の取り組みと留意点 4.時間が余ったら 世界の医薬品市場の推移 (10億ドル) 世界の医薬品市場の推移 世界の医薬品市場シェアの推移 773.1 800 その他 714.8 700 644.9 601.4 600 29.4 34.8 49.1 南米 42.8 アジア・ 101.7 アフリカ・ オセアニア 88.4 73.2 500 400 300 20.9 171.7 362.8 42.5 23.5 280.3 38.1 107.1 10.6% 10.5% 80% 4.9% 4.9% 5.4% 6.0% 6.4% 南米 アジア・ 10.0% 11.1% 11.3% 12.4% 13.2% アフリカ・ オセアニア 24.1% 25.1% 29.6% 28.6% 28.4% 60% 29.9% 30.5% 欧州 40.1% 37.6% 米国 183.3 50% 40% 29.6% 41.3% 45.8% 291.0 米国 286.9 252.2 274.4 83.0 149.8 100 213.4 6.5% 90% 235.5 欧州 19.1 29.7 87.3 200 6.8% 70% 66.8 426.8 その他 100% 195.6 41.9% 42.6% 30% 20% 83.1 10% 21.8% 15.9% 61.1 57.8 52.7 67.7 63.7 65.7 77.0 日本 0 12.3% 11.3% 9.9% 9.2% 10.0% 日本 0% 1995 2000 2002 2005 2006 2007 2008 1995 2000 2002 2005 出所:IMS WorldIMS Review 1998-2009 出所:IMS World Review 1998-2009 出所:©2010 Health. IMS World Reviewをもとに作成(転写・複製禁止) 出典:医薬産業政策研究所 2006 2007 2008 国民医療費・薬剤費・薬剤費比率 国民医療費 薬剤費 薬剤費比率 28.5% 33.129 26.1% 30 26.958 31.100 30.702 27.0% 30.142 29.582 28.915 28.454 24.5% 25% 23.3% 25.791 21.9% 25 24.363 国民医療費・薬剤費(兆円) 32.111 31.538 30.951 30% 33.128 20.1% 19.6% 20.2% 20.6% 20.7% 21.5% 22.1% 21.4% 20% 20 15% 15 10% 10 6.94 6.73 7.28 6.97 6.74 5.95 6.02 6.08 6.40 6.39 6.92 6.90 7.31 7.10 5% 5 0 0% 1993年度 1994年度 1995年度 1996年度 1997年度 1998年度 1999年度 2000年度 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 出所:中央社会保険医療協議会 薬価専門部会(2009年9月18日)資料をもとに作成 出典:医薬産業政策研究所 薬剤費比率(%) 35 米国との新薬上市ラグ 2002~2007年に国内で承認・上市されたNMEの米国との上市ラグ(月数) 米国先行上市 90品目 ラグ中央値 49.5か月 米国未上市 27品目 日本先行上市 4品目 200 150 100 50 0 -50 -100 米国上市から日本上市までのタイム・ラグ(月数) 出所:PMDA資料、Pharmaprojects、©2010 IMS Health.IMS LifeCycleをもとに作成(転写・複製禁止) 出典:医薬産業政策研究所.「新薬アクセスと市場ダイナミズム-市場要因による国内新薬開発への影響-(リサーチペーパー・シリーズNo.43, 2008年12月)」 欧州との新薬上市ラグ 2002~2007年に国内で承認・上市されたNMEの欧州との上市ラグ(月数) 欧州先行上市 92品目 ラグ中央値 45.1か月 欧州未上市 28品目 日本先行上市 1品目 200 150 100 50 0 -50 -100 欧州上市から日本上市までのタイム・ラグ(月数) 注:欧州上市時期は、イギリス、フランス、ドイツのうち、最も上市時期が早い国の年月 出所:PMDA資料、Pharmaprojects、 ©2010 IMS Health.IMS LifeCycleをもとに作成(転写・複製禁止) 出典:医薬産業政策研究所.「新薬アクセスと市場ダイナミズム-市場要因による国内新薬開発への影響-(リサーチペーパー・シリーズNo.43, 2008年12月)」 伸びない国内開発品目数 開発品目数推移の5か国比較 1.4 1.38 1.3 ( 対 0 2 1.2 年 伸 長 1.1 指 数 ) 1.0 1.26 1.24 1.22 1.00 0.99 0.9 2002 日本 2003 米国 2004 2005 イギリス 2006 フランス 2007 ドイツ 出所:©2010 IMS Health.IMS Lifecycle 、Pharmaprojectsをもとに作成(転写・複製禁止) 出典:医薬産業政策研究所 「新薬アクセスと市場ダイナミズム-市場要因による国内新薬開発への影響-(リサーチペーパー・シリーズNo.43, 2008年12月)」 持続的に低下する薬価水準 国内市場規模上位5薬効の薬価推移 (1999年度=1) 100.0% 累 95.0% 積 薬 価 改 90.0% 定 率 ( 1 85.0% 9 9 9 80.0% 年 度 = 1 75.0% ) 70.0% 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 抗悪性腫瘍剤(L01X) 降圧剤-ARB(C09C) 経口糖尿病薬(A10B) 抗ヒスタミン剤(R06A) 抗潰瘍剤(A02B) 新薬全体 2007 注:IMS Japan.JPMの規格別データをもとに算出したため、実際の加重平均改定率と必ずしも完全には一致しない。 出所:©2010 IMS Japan. JPMをもとに作成(転写・複製禁止) 出典:医薬産業政策研究所.「新薬アクセスと市場ダイナミズム-市場要因による国内新薬開発への影響-(リサーチペーパー・シリーズNo.43, 2008年12月)」 医薬品価格の下落幅大きい日本市場 主要 5か国の医薬品価格推移 (1996年=1, 納入価ベース) 1.7 価 格 累 積 伸 長 指 数 ( 1 9 9 6 年 = 1 1.64 1.6 1.5 1.4 1.3 1.2 1.1 1.00 1.0 0.92 0.89 0.86 0.79 0.9 0.8 ) 0.7 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 米国 日本 イギリス フランス ドイツ 注:基準年の数量構成で加重平均した価格指数(ラスパイレス指数) 出所: ©2010 IMS Health.IMS World Reviewをもとに作成(転写・複製禁止) 出典:医薬産業政策研究所.「新薬アクセスと市場ダイナミズム-市場要因による国内新薬開発への影響-(リサーチペーパー・シリーズNo.43, 2008年12月)」 市場特性・構造からみた日本市場の相対的位置 0.07 製 品 シ ェ ア 変 動 指 数 ( 1 9 9 8 ~ 2 0 0 7 年 平 均 ) イギリス 25.2 0.06 0.05 米国 227.5 スイス 3.2 フィンランド 2.0 0.04 0.03 フランス 34.1 韓国 トルコ 17.4 13.4 ポーランド 9.0 ドイツ 40.8 スペイン 21.5 0.02 イタリア 29.0 0.01 日本 59.3 0.00 0.7 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1998~2007年累積価格伸長指数(1998年=1) 注1:累積価格伸長指数 は、1998~2007年の累積ラスパイレス指数(1998年の数量構成を基準に加重平均した価格指数) 注2:製品シェア変動指数は、各売上上位品目の(当年製品シェア-前年製品シェア)2 を年別平均し、更に国別に1998~2007年平均としたもの 注3:円の大きさと数値は、2005年の市場規模実質額(購買力平価換算、10億米ドル単位) 注4:破線(ピンク色)は、累積価格伸長指数および製品シェア変動指数のOECD12か国平均 出所:OECD Health Data、OECD Economic Outlook、©2010 IMS Health.IMS World Reviewをもとに作成(転写・複製禁止) 出典:医薬産業政策研究所. 「新薬アクセスと市場ダイナミズム-市場要因による国内新薬開発への影響-(リサーチペーパー・シリーズNo.43, 2008年12月)」 新薬開発コスト回収期間の長期化もたらす日本市場の構造 日本・米国・欧州各売上上位70品目(2006, 2007年)の推定売上成長曲線 28.0 対 上 市 年 売 上 伸 長 指 数 ( 上 市 年 = 1 ) 24.0 20.0 16.0 12.0 8.0 4.0 0.0 0 5 米国市場 10 15 20 欧州市場(イギリス・フランス・ドイツ) 25 30 上市後年数 日本市場 注1:米国および欧州3か国は2007年データを使用し、日本は薬価改定の影響を考慮し2007年および2006年データを使用(上市後年数が偶数のときは薬価改定 があると仮定し2006年データを、奇数のときは2007年データを使用) 注2:日米欧各品目における上市後年数ごとの対前年売上伸長率を回帰式から推計し、上市年売上を1としたときの累積指数で表示(なお、対前年売上伸長率は 納入価ベースの値) 出所:©2010 IMS Health.IMS World Reviewをもとに作成(転写・複製禁止) 出典:医薬産業政策研究所. 「新薬アクセスと市場ダイナミズム-市場要因による国内新薬開発への影響-(リサーチペーパー・シリーズNo.43, 2008年12月)」 製薬企業の研究拠点立地に関する最近の動き • 欧米企業による日本研究拠点の閉鎖 – ファイザー、名古屋中央研究所(2007年) – グラクソ・スミスクライン、筑波研究所(2007年) – バイエル、神戸再生医療研究所(2007年) – ノバルティス、筑波研究所(2008年) – メルク(万有)、筑波研究所(2009年) • 欧米企業による新興国での研究拠点新設 – グラクソ・スミスクライン、シンガポール(2005年)、中国上海(2007年) – ノバルティス、シンガポール(2004年)、中国上海(2007年) – アストラゼネカ、インド(2003年)、中国上海(2009年) – ロシュ、中国上海(2004年) 出典:医薬産業政策研究所 「製薬産業におけるR&D活動の国際化(リサーチペーパー・シリーズNo.41, 2008年7月)」 本日の話の展開 1.制度導入の経緯と概要 2.制度の必要性と期待する効果 3.営業現場の皆さん(メーカー・卸) の取り組みと留意点 4.時間が余ったら MR研修資料 「新薬創出・適応外薬解消等促進加 算」 必須資料 P1~P7 【導入の背景と目的】 日本製薬工業協会流通適正化委員会 2010年3月作成 研究開発志向型製薬企業の「医療における役割」 研究開発 新薬創出 健康で安心な社会への貢献 生命科学発展への貢献 • 先端研究の促進 • イノベーションの促進 医療における 役割 適正使用の推進 • 革新的な新薬創出による 疾病の克服 • アンメット・メディカルニー ズ への挑戦 適正使用の推進による健康増進への貢献 • 医薬品の安定供給 • 医薬品情報の提供・収集・伝達 MR活動 研究開発志向型製薬企業の社会的使命 ~今、私たちに求められること~ 1. 医療の向上に貢献する革新的新薬の研究開発 2. 有効性・安全性に優れた高品質な医薬品の安定供給 3. 医薬品の適正使用の確保 治療満足度(2005年)別にみた新薬の開発状況 今後更に社会に貢献するためには (2009年5月時点) 100% 治 療 に 対 す 50% る 薬 剤 の 貢 献 度 • 高血圧症 • 糖尿病 • 喘息 etc. 革新的な新薬の創出が 期待される領域 18品目(8.1%) 79品目(35.6%) • 肺がん、肝がん • アルツハイマー病 • 脳梗塞 etc. 医薬品の貢献度が高く、 治療満足の高い領域 31品目(14.0%) 94品目(42.3%) 治療満足度 アンメット・ メディカルニーズへの対応 50% 100% 出所 : HS財団、医薬産業政策研究所 未承認薬・適応外薬 およびドラッグ・ラグの解消 革新的な新薬が開発されるまで 新薬の収益は次の新薬開発に繋がります。 1 20,000 新薬の開発は、 大きな夢への挑戦です。 40 「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」の考え方 販売額 新薬や未承認薬等の研究開発への再投資 現在の薬価制度 薬価制度改革後 ☆ 革新的な新薬開発の加速 研究開発コストの早期回収 ☆ アンメット・メディカル・ニーズへの対応 ☆ 未承認薬・適応外薬および ドラッグ・ラグの解消 特許期間終了後は速やかに後発医薬品に移行 後発医薬品上市 時間 特許期間 特許期間中の新薬の薬価が維持(加算)されることで、より早く次の開発原資を得ることができます。 これにより、新薬や未承認薬等の開発が促進され、患者さんや医療関係者のニーズにいち早く応えられる ようになります。 「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」導入による患者さん・国民のメリット 患者さん・国民のメリット 治療難度の高い疾患に対する革新的新薬の創出が加速します。 欧米諸国と同じく迅速に、いち早く革新的な新薬による治療が可能になります。 未承認薬・適応外薬など必要とされる医薬品の開発が進展します。 国内における研究開発の更なる活性化により、経済発展に寄与します。 良質で廉価な後発医薬品の使用促進により、 患者さん(国民)の負担軽減に繋がります。 私の例 世界に貢献する日本オリジンの革新的新薬 日本企業は革新的新薬を創出するとともに、世界各国に届けるとことにより、 世界の人々の健康と福祉の向上に貢献している。 日本オリジンの大型製品(5億ドル以上) 1997年 順位 製品 3 メバロチン 8 ガスター 15 リュープリン 29 タケプロン 30 ヘルベッサー 日本オリジン計 (百万ドル) 開発企業 三共 山之内 武田 武田 田辺 5品目 売上高 2,748 1,708 1,181 857 848 7,342 (注:61品目中5品目) 出所:売上高は、Pharma Future 1998/9/10をもとに作成 2008年 順位 製品 16 クレストール 17 アクトス 21 ブロプレス 26 アリセプト 30 エビリファイ 31 タケプロン 35 クラビット 39 パリエット 41 ハルナール 49 オルメテック 58 リュープリン 61 プログラフ 105 メロペン 138 クラリス 143 ベシケア 146 モーラス 153 メバロチン 154 セボフレン 168 カンプト 190 ガスター 日本オリジン計 ( 百万ドル) 開発企業 塩野義 武田 武田 エーザイ 大塚 武田 第一三共 エーザイ アステラス 第一三共 武田 アステラス 大日本住友 大正富山 アステラス 久光 第一三共 丸石 ヤクルト アステラス 20品目 売上高 発売国数 4,103 64 4,063 61 3,769 65 3,438 59 3,312 62 3,241 66 2,852 63 2,714 56 2,650 63 2,342 49 2,025 57 1,956 63 1,199 49 885 66 826 45 816 63 795 61 787 44 714 57 556 65 43,043 (注:202品目中20品目) 出所:売上高は、Pharma Future No.227 (2009/06/20)をもとに作成 発売国数は、©2010 IMS Health.IMS Lifecycle 2009/07をもとに作成(転写・複製禁止) 出典:医薬産業政策研究所.「製薬産業の将来像-2015年に向けた産業の使命と課題-(2007年5月)」(データ一部更新) 新薬創出国として世界に貢献する日本 主要国別オリジン新薬数 (2005~2008年の世界売上上位100品目) 60 2005年 オリジン品目数 50 40 2006年 2007年 2008年 新薬を創出できる国は世界で数ヵ国 しかなく、その中でも日本は世界第 三位の新薬創出国である。 49 4242 39 30 20 201919 16 12111112 10 7 7 6 6 5 5 5 5 5 5 5 5 3 2 3 2 0 出所: ©2010 IMS Health. IMS World Review ・IMS LifeCycle , Pharmaprojectsをもとに作成(転写・複製禁止) 出典:医薬産業政策研究所. 「研究開発型製薬企業の国際競争力と成長戦略(リサーチペーパー・シリーズNo.49, 2010年3月)」 2 2 2 2 1 1 1 0 1 1 2 2 アンメット・ニーズの高い疾患への新薬開発に積極的に取り組む製薬産業 治療満足度が低い、あるいは、医薬品の貢献度が低い疾患領域での開発品目数は全体の3分の2に及んでいる。 治療満足度(2005年)別にみた新薬の開発状況(2009年5月時点) 100% 消化性潰瘍 79品目(35.6%) 18品目(8.1%) 3 90% 痛風 治 療 70% に 対 60% す る 薬 50% 剤 の 40% 貢 献 度 30% 20% 高脂血症 糖尿病 80% 6 喘息 アレルギー 性鼻炎 3 てんかん 慢性B型肝炎 パーキンソン病 慢性C型肝炎 32 炎症性腸疾患 脳梗塞 統合失調症 COPD 3 6 6 MRSA IBS 510 1 心不全 3 不安神経症 2 機能性胃腸症 9 関節リウマチ 1 7 アルツハイマー病 高血圧症 狭心症 6 心筋梗塞 3 2 前立腺肥大症 緑内障 白血病 アトピー性皮膚炎 8 骨粗鬆症 2 脳出血 1 過活動膀胱 乾癬 慢性糸球体腎炎 腹圧性 糖尿病 多発性硬化症 3 じょくそう 尿失禁 変形性 慢性腎 2 肝硬変 性腎症 関節症 2 不全 糖尿病性 4 5 肝癌 10 肺癌 神経障害 睡眠時無呼 10% 不整脈 前立腺癌 8 エイズ 3 3 1 1 子宮内膜症 92 1 30 ネフローゼ 1 4 SLE 12 21 3 うつ病 5 結核 乳癌 6 7 胃癌 大腸癌 1 子宮筋腫 1 子宮癌 1 2 吸症候群 加齢黄斑変性 糖尿病性網膜症 血管性痴呆 31品目(14.0%) 94品目(42.3%) 0% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 治療の満足度 60% 70% 80% 90% 100% 注:2008年国内医薬品売上高上位20社(アステラス、アストラゼネカ、アボット、エーザイ、大塚、小野、協和発酵キリン、グラクソ・スミスクライン、サノフィ・アベンティス、塩野義、第一三共、大日本 住友、武田、田辺三菱、中外、日本ベーリンガー、ノバルティス、バイエル、万有、ファイザー)の開発品をピックアップした。 開発品の情報は、2009年5月時点で、各社がホームページで公表している情報、または、製薬協ホームページ「開発中の新薬」に各社が登録している情報に基づき、第I 相~申請中の新有効 成分含有医薬品、あるいは、新効能医薬品とした。 開発品は277品目(成分数)あり、このうち、178品目(のべ222品目)が2005年度の治療満足度調査の対象となった60疾患に関連するものであった。 出典:医薬産業政策研究所(2009年5月作成) 未上市品目数の多さ 各国における未上市品目数(世界売上上位100品目) 30 28 25 2004 21 未 20 上 市 品 目 15 数 2007 18 15 12 9 10 99 77 55 5 0 55 3 日 本 香 港 台 湾 フ ラ ン ス ス ウ ェ ー デ ン 韓 国 デ ン マ ー ク ス イ ス 4 22 ド イ ツ 11 イ ギ リ ス 01 米 国 注:データが揃わない1981年以前の上市品目、同一成分の重複、検査試薬等10品目を除外。 出所: ©2010 IMS Health.IMS LifeCycleをもとに作成(転写・複製禁止) 出典:医薬産業政策研究所 .「2007年世界売上上位品目からみた医薬品アクセス-未上市品目の分析と上市ラグ-(政策研ニュースNo.25, 2008年7月)」 世界初上市から日本上市までのラグ 世界初上市から各国上市までの平均期間(世界売上上位100品目) 6.0 5.2 5.0 4.7 2004 4.3 3.9 3.6 4.0 3.9 3.0 3.1 3.0 2.5 2.2 2.1 2.0 ( 平 均 期 間 年 ) 2007 2.0 1.7 1.6 1.7 1.5 1.5 1.41.41.31.4 1.2 1.0 0.0 日 本 台 湾 韓 国 香 港 フ ラ ン ス デ ン マ ー ク ス イ ス ス ウ ェ ー デ ン ド イ ツ イ ギ リ ス 米 国 注:データが揃わない1981年以前の上市品目、同一成分の重複、検査試薬等10品目を除外。 出所: ©2010 IMS Health.IMS LifeCycleをもとに作成(転写・複製禁止) 出典:医薬産業政策研究所 .「2007年世界売上上位品目からみた医薬品アクセス-未上市品目の分析と上市ラグ-(政策研ニュースNo.25, 2008年7月)」 技術革新と国際競争力の強化に向けた 環境整備の重点課題 研究開発基盤整備 基礎研究から臨床研究を 通じた基盤整備 ・ 先端基礎研究の推進 ・ 橋渡し研究の充実 ・ 臨床研究・治験体制の 強化 ・ 人材の教育訓練・養成 イノベーション評価 薬価制度 ・ 価値に見合った価格 ・ 国内市場の成長性 研究開発促進税制 ・ 研究開発を促進する税制の拡充 成果の実用化に向けた 産学連携の強化 知的財産に関する政策 ・ リサーチツール特許の見直し等 承認・審査 承認審査制度 ・ 審査の迅速化による 国民・企業の便益向上 新薬価制度2012年本格導入に向けての検証Point 1. 2. 3. 4. 5. 未承認・適応外薬の取組み(進捗状況) ドラッグ・ラグの解消状況 後発医薬品の使用促進(2012年 30%) 薬価差問題(2010年改定率に比べて) 財政状況(2012年医療・介護同時改定を控えて) ・加算対象品目と想定対象品目とのギャップ ・全既収載の加重平均乖離率を用いる事の妥当性 2012年薬価制度改革に向け残された課題 1. 新薬の価格設定 2. 必須医薬品の新制度での取扱い 3. 長期収載品の価格の在り方 医薬品卸の皆様への期待 業界提案の新加算制度の前提 「医療現場における医薬品の価値」 =「市場における医薬品の価格」 制度改革の実現と改革後の実効性に対する 医薬品卸の役割は極めて大きい •新加算制度導入の意義の理解 •流通改善への継続した取り組み •医療機関・調剤薬局との対等な価格交渉 •医薬品の価値を反映した適正な市場価格形成 本日の話の展開 1.制度導入の経緯と概要 2.制度の必要性と期待する効果 3.営業現場の皆さん(メーカー・卸) の取り組みと留意点 4.時間が余ったら 「未承認薬等開発支援センター」の設立 〔設立の趣旨〕 わが国の患者・国民にできるだけ速やかに有効で安全な医薬品を提供することは研究開発型製薬企業の使命 であり、従来から日本製薬工業協会会員各社は、革新的新薬の研究開発のみならず、医療上の必要性が高い 医薬品をわが国の患者・国民に提供するための努力を続けてきた。しかしながら、欧米で既に承認・販売されて いるにもかかわらず、日本において承認・販売に至っていない成分・適応が存在する。 日本製薬工業協会では、研究開発型製薬企業団体の社会的使命、社会貢献の観点から、会員各社の参加の下 、未承認薬・未承認適応問題の早期解消に向け、一般社団法人「未承認薬等開発支援センター」を設立する。 〔事業内容〕 厚労省に設置される有識者会議等にて治験実施が必要とされた未承認薬等*の開発企業に対する以下の支援 ・専門的、薬事的、技術的支援 ・各種折衝業務等への支援 ・資金援助 〔組織〕 会 員:製薬協会員企業及び趣旨に賛同する個人・団体 役 員:若干名の理事及び監事(学識経験者及び製薬企業OB) 事務局:専門知識を有するものを含め、数名の常勤担当者を配置 〔事業規模〕 年間3億円程度とし、資金援助及び組織運営費用に充当する 〔事務所〕 東京都中央区 *未承認薬等:以下の未承認薬及び未承認適応 ・未承認薬:外国(英米独仏の何れか)で承認されている成分であって、国内で開発着手されていないもの 〔設立時期〕 ・未承認適応:国内で承認されている成分の適応について、外国(英米独仏の何れか)で承認されている適 2009年5月 応等であって、国内で開発着手されていない適応、もしくはそれに伴う製剤 医薬品産業労働組合連盟(2010/2/28) 出所:中央社会保険医療協議会薬価専門部会資料 未承認薬等開発支援センターによる対応スキームの概要(イメージ) 学会・患者団体等からの要望 :センターの役割 有 識 者 会 議 等 対応が必要とされたもの 開発企業が存在せず (未承認薬) 開発企業が存在 (未承認薬・適応) ライセンス元 契約 厚生労働省・医薬品医療機器総合機構 開 発 の 正 式 要 請 必要性の検討 開発等に関する諸事 項の協議と設定 開発等に関する諸事 項の協議と設定 未承認薬等開発支援センター 公 募 ・ R F P の 提 示 調査・斡旋 国内企業 A 資金・その他支援 拠 出 製薬協加盟企業 パ ー ト ナ ー シ ッ プ (公募がない場合) 国内企業 B 開発・申請等に係る支援 ・ライセンス契約 ・資金提供 ・治験、承認申請、薬価等に係る支援 その他製薬企業 政策的支援【治験推進、承認審査の迅速化など】 医薬品産業労働組合連盟(2010/2/28) 出所:中央社会保険医療協議会薬価専門部会資料
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