効果的プレゼンテーション技術 Effective Presentation Techniques 2003.12.16(TUE) 高井正三(Shoso Takai) Information Technology Center Toyama University 参考文献 2003年度版,大学生の情報リテラシー入門 [第5版],富山大学情報処理教育研究会 ISBN4-87361-953-X,2003, 学術図書出版 例題30+演習問題70でしっかり学ぶPowerPoint 標準テキスト,ppt 2002/2003 対応版,飯田英明, ISBN4-7741-1414-6, 2002, 技術評論社 プレゼンテーションのノウハウ・ドゥハウ,野口吉 昭編,HRインスティテュート著, ISBN4-569-61244-X,2000, PHP研究所 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 2 目 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 次 PowerPointでできることは何か PowerPoint表示モード スライド作成の手順 スライドの編集方法 表,図形,グラフの取り込み 華麗なる演出 配付資料の作成 Webでの活用 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 3 目 次 2(つづき) 9.プレゼンテーションの基本 10.スライドの投影方法 11.プレゼンテーションのコツ 12.プレゼンテーションの工夫 13.プレゼンテーションの見せ方の工夫 14.説得力のあるプレゼンをする 15.プレゼンテーションの3つのスキル 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 4 1. PowerPointでできることは何か プレゼンテーションとは 何ができるか PowerPointの機能 PowerPointその他の機能 スライドを上映する機器 プレゼンテーションの発表方法 スライドの概念 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 5 1-1 プレゼンテーションとは 他人に対して,自分の意見や考えを発表し,相 手を説得すること.相手に同意させること 従って,使用する資料も単に説明や数字を羅列 しただけでは,相手の注意を惹きつけることはで きません 文字だらけの資料より,グラフや図表を効果的に レイアウトした資料の方が,相手にいい印象を与 え,説得力の高いプレゼンテーションが可能にな ります 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 6 1-2 Presentesion S/Wでできること スライドと配布資料の作成 会議,授業,講演会,発表会,学会・研究会発表,企 画提案,商品販売,記者発表会,株主総会,広報宣 伝 豊富なグラフや図表などの表示 組織図,階層図 画像,クリップ・アート,製品などのオブジェクト,アニ メーション グラフ,表,自作図形 ビデオ,サウンド 提案書(Proposal)の作成 各種ツールを使用して提案書の作成が可能 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 7 PowerPointでできること(続き) Webプレゼンテーション プレゼンテーションをWebサーバーに保存して,インターネットで の提示が可能 プレゼンテーション・ブロードキャスト 指定した時間にブロードキャストのWebページにアクセスすると, スライドと音声から構成されるプレゼンテーションを見ることが可 能,遠隔地同時発表会 意見交換 Webディスカッション機能を使用してコメントを書き込み,意見交 換することが可能 その他 店頭での無人デモンストレーション,OHPシートの作成,35mm スライドの作成 電子カタログの配布,アウトライン機能を利用した自分の考えの まとめ 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 8 1-3 PowerPointの機能 効果的なプレゼンテーションの作成 多彩なビジュアル表現 アニメーション効果の設定 配付資料の作成 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 9 1-4 PowerPointその他の機能 スライド,アウトライン,ノートの3画面標準表示 モードでの編集 文字サイズの自動調整 段落番号の自動挿入 直接表作成機能 スライド・ショーと編集画面の同時表示が可能な マルチ・ディスプレイ ホームページ形式での資料の保存 インスタント・ウィザードによるスライドの簡単な 作成 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 10 1-6 スライドを上映する機器 大型スクリーンを使った上映 パソコン,スクリーン,液晶プロジェクター,ビデオケーブル 複数台のテレビを使った上映 大型テレビ,スキャン・コンバーター,パソコン,ビデオケーブル インターネットでの上映 インターネット,イントラネット,Webサーバ(プロバイダ) ネットワークでの同時上映 インターネット,イントラネット(100BASE-TXなど),Web サーバ ホームページ上に自動プレゼンテーション・コンテンツを 掲載し,電話による音声提供による同時上映 (米国ではソフトウェアの新商品紹介に利用されている) 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 11 1-7 プレゼンテーションの発表方法 模造紙(方眼紙,等)上に文字,イラストを書き,写真など貼り付けて発表 今日のポスター・セッション 35mmのスライド ミニコピー(ブルースライド:青地に白抜き文字) 写真はポジ・フィルム OHP(Over Head Projector) 最初は手書き その後はワープロ,コピー 最近は直接カラーでOHPシートに印刷 PCのプレゼンテーション・ソフトウェア MS-PowerPoint, Lotus Freelance, Open Office Impress(Linux) ビデオ・コンテンツ Video, LD, CD-ROM, DVD等をVTR, LD装置,PC,DVDレコーダーな どで表示 その他 黒板,白版,フォログラム,垂れ幕,建物の照明,・・・ 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 12 1-8 スライドの概念 プレゼンテーション・ファイル 複数のスライドを集めて1つのプレゼンテーション・データとし て管理するファイル プレゼンテーションを構成するスライド プレゼンテーションは複数のスライドから構成されます 各スライドには利用者が自由なレイアウトで文字やイラストなどを入力す ることができます スライドの枚数はパソコンの記憶容量に依存します 3層から構成される1枚のスライド 背景色の層・・・スライドの背景に表示する色や模様を設定 背景画像の層・・・背景に表示する画像を設定 編集エリアの層・・・文字,イラスト,グラフ等の設定 編集エリア層へのオブジェクトの重ね合わせ 編集エリア層には,文字,イラスト,表,グラフ,画像など,複 数のオブジェクトを貼り付けることができます. 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 13 2. PowerPoint表示モード 標準モード 標準編集画面を表示します スライド表示モード ウィンドウの中心にスライドを表示します 文字,イラスト,グラフ,表,図などを追加する時便利 アウトライン表示モード 標準表示モードでの「アウトライン・ペイン」を最大サイズ で表示します プレゼンテーション全体の構成を表示できるので,流れを 確認するのに便利 ノート表示モード 選択しているスライドのノート(メモ=発表原稿)を表示し ます 発表原稿,補足説明,注意点などを書き込むのに便利 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 14 表示モード(続き) スライド一覧表モード すべてのスライドを縮小して一覧表示します 全体の構成順序を確認したり,表示順序の変更や削除に 使用します 該当スライドをダブル・クリックすると,標準表示モード に替わりますので,直ちに編集作業ができます スライド・ショー表示モード スライドを連続的に表示します.実際のプレゼンテー ションで使用します 手動での画面の切り替えはキーボードの任意のキー を押します スライド・ショーから脱出するときは[Esc]キーを押しま す. 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 15 3.スライド作成の手順 (1)企画書またはアウトライン・スケッチを作成する プレゼンテーションの目的や概要をまとめた企画書ま たは大まかなスケッチを作ります (2)アイデアを生かし,内容を煮詰める 企画書をもとにアウトライン表示モードで,アイデアを 検討し,内容を煮詰めます (3)表やグラフを作成し,写真やイラストを用意する 視覚効果を上げるため,掲載する表やグラフを作成し, 写真やイラストをディジタル形式で用意します 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 16 スライド作成の手順(続き) (4)外観を整える 用紙(A4判横),フォント(形式,サイズ,色),文体(箇条書き形式),全 体の色調(背景)などを決め,強調すべきところや過剰なデザインの 修正を行います (5)アニメーション効果を設定する 35mmスライドやOHPシートを作成するなら,ここで印刷して完成です. PCを使用してプレゼンテーションを行うには,スライドにメリハリを付け るため,アニメーション効果を設定します (6)スライド・ショーにより試写する 作成したスライドを連続的に表示する「スライド・ショー」を実行して,思 い通りのプレゼンテーションができるか試してみましょう 順序を変更したり,内容を変えたりして全体を吟味します (7)気に入らなければ(1)~(6)を繰り返します 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 17 4.スライドの編集方法 (1)新しいスライドの追加/作成 (2)スライド内容の変更 (3)スライド内容の複写 (4)文字列の削除 (5)テキストの移動 (6)編集のやり直し (7)テキストの検索/置換 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 18 5.表,図形,グラフの取り込み 表の作成 タイトルと表スライドの適用 Excel表の貼り付け 図形 白紙スライドに描画,イラストの貼り付け タイトルとコンテンツ・スライドの適用 グラフ タイトルとグラフ・スライドの適用 Excelグラフの貼り付け 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 19 表の例 身長の年齢による変化(平均統計) 5才 10才 15才 17才 男 110.9 138.9 168.6 170.8 女 110.1 140.2 157.3 158.1 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 20 グラフの例 180 160 140 120 100 80 60 40 20 0 男 女 5才 10才 15才 17才 身長の年齢による変化(平均統計) 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 21 6.華麗なる演出 1) スライド・マスタを使用して書式を統一する 1) スライドの配色 2) スライドのデザインの一括設定 デザイン・テンプレートの適用 3) スライドの統一書式の設定 スライド・マスター タイトル・マスター ヘッダー,フッターを付ける 2) アニメーション効果を付ける 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 22 1)スライドの配色 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 23 2)デザイン・テンプレートの適用 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 24 3)スライド・マスターの設定 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 25 4)ヘッダー,フッターの設定 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 26 5)確認画面 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 27 6)アニメーション効果を付ける アニメーション効果とは,画像やテキスト等 のオブジェクトの表示に動きを与える機能 写真やイラストなどのオブジェクトにアニ メーション効果を設定すること プレゼンテーションに華やかさや緊張感な ど,様々な雰囲気を演出することができる 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 28 7)アニメーション効果の主な種類 スライドイン オブジェクトがスライド外から滑り込むように表示する ストレッチ オブジェクトの中央から周辺に向かって表示する フラッシュ オブジェクトが1回点滅して消える ワイプ(右へ) オブジェクトを左から右へ描くように表示する 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 29 アニメーション効果(続き) ディゾルブ オブジェクトを細かい格子模様に区切って少しずつ表 示する アピール オブジェクトを単純にその場で表示するテキストの レーザー効果テキストが1文字ずつ右上から飛んでくる ように表示する タイプライター テキストを1文字ずつ上から下へ描くように表示する 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 30 グラフのアニメーション グラフを系列別に表示する 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 31 キャンパス情報ネットワーク へのPC/WSの接続状況(99.11.01) 1000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 人文学部j 2003/12/16 経済学部 工学部 Information Technology center, Toyama University センター群 32 8)アニメーション効果の設定 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 33 9)アニメーション効果の確認 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 34 7.配付資料の作成 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 35 8. Webでの活用 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 36 Webブラウザでの動作確認 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 37 9.プレゼンテーションの基本 プレゼンテーションの定義 プレゼンテーションの目的 プレゼンテーションの準備 プレゼンテーションの基本的な構成 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 38 9-1 プレゼンテーションの定義 プレゼンテーションとは,一定の時間内で,OHP や液晶プロジェクタなどの道具を使い,与えられ たテーマについて聞き手に説明することである 大学では,レポートを書くことと並んで,こうしたプ レゼンテーションを行う機会が多々ある 社会に出てからも,企画や商品の説明,あるい は報告会での発表など,プレゼンテーションの技 能が必要とされる機会はしばしばある 学生時代の早い時期に基本的なプレゼンテー ションの技能を身につけておくことはますます必 要になってきている 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 39 9-2 プレゼンテーションの目的 プレゼンテーションの目的は,説明した内容が聞 き手にうまく伝わることである どれほど高尚な内容であっても聞き手に理解さ れなければそのプレゼンテーションは失敗である 聞き手に伝わらないプレゼンテーションは独りよ がりにすぎない 聞き手はどんな年齢層か,何を期待しているか, 背景的な知識はどれほどもっているか,等によっ て適切なプレゼンテーションは変わってくる 聞き手に合わせて,話す内容の構成,話し方,ス ライドをよく考えて,プレゼンテーションの準備を しよう 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 40 9-3 プレゼンテーションの準備 1. 聞き手がどんな人で,何を期待している かを把握する 2. 説明する内容を調べ,構成を吟味して, 題材を選択し,順序をつける 3. 個々の分かり易いスライドを作る 4. スライド・ショーを実行し,実際に話す練 習をして,時間の調節をする 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 41 9-4 プレゼンテーションの 基本的な構成 1. はじめに 2. 本論 各論,各論,各論・・・ 3. まとめ 4. 質疑応答 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 42 1. はじめに どういう必要性があって,自分がこのテーマ について話をするのかを簡単に説明する 聞き手に興味を持たせるように,身近な話題 を取り上げることもよい 2. 本論 話の核心部分を説明する。まず,話の全体 の流れを簡単に説明する その後に,一つ一つの話題(各論)について 詳しく説明していく 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 43 3. まとめ いままで話してきたことをまとめて聞き手に 印象づける ここで新しい話題を持ち出してはいけない 4. 質疑応答 聞き手からの質問を受け付け,回答する 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 44 10.スライドの投影方法 スライドの投影方法 スライドのメリット スライドを作るときの手順 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 45 10-1 スライドの投影方法 スライドを作成後,OHPシートに印刷し, OHPで投影する PC内のスライドをそのまま液晶プロジェク タで投影する 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 46 1) OHPシート OHPシートに印刷する場合,使用するプリンタの 方式によってシートの種類を選びます プリンタがレーザー方式の場合は,「コピー機に 使えるOHPシート」を用意します プリンタがインクジェット方式の場合は,「インク ジェットプリンタ用OHPシート」を用意します 「手書き用のOHPシート」は,シートが薄く,インク もはじくため,レーザー方式及びインクジェット方 式のプリンタには使えません 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 47 2)液晶プロジェクター 液晶プロジェクタを使って,PCの画面をそ のままスクリーンに投影する場合は特に問 題はありません 一度,実際に投影してみて,機器の接続 がうまくいっているか,また室内の照明を どれくらい暗くすることが必要かなどの チェックを必ずやっておきます 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 48 10-2 スライドのメリット スライドを利用すると,次のようなメリットがありま す まず,スライドを使うことによって,聴衆の目を発 表者の方に向けさせることができます もしスライドでの提示がなければ,自然に,聴衆 は手元の資料や自分の手帳などを見ます。そう すると,視線は下に落ち,あなたの声にも注意が いかなくなり,だんだん眠くなります 聴衆の目と耳とをしっかり発表に引きつけるため には,わかりやすく,見やすいスライドを提示す るのが効果的なのです。 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 49 スライドのメリット(続き) 発表者にとっては,自分の作ったスライド を見ながら発表することによって,スライド が台本代わりになります そうすれば,発表の内容をとばしてしまっ たり,しどろもどろになることはなくなります たとえ発表に慣れていなくて,あがってし まったとしても,スライドを見れば,話すべ きことはそこに書いてあるので,安心です 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 50 10-3 スライドを作るときの手順 1. 用紙をA4版の横置きに指定する 2. 文字のサイズは最低でも24ポイントの 大きさにする 3. 箇条書きの文体で書く 4. 図表を使って視覚的にする 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 51 11.プレゼンテーションのコツ 制限時間を守る 自然に語りかけるように スライドの投影位置は一番上に スライドの指し方 質問の受け方,答え方 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 52 11-1 制限時間を守る プレゼンテーションで一番大切なのは,時間を守 ること 特に学会や研究会での発表の時は時間を厳しく 守らなければならない ときどき質疑の時間になっても発表を続けている 人がいるが,それはルール違反である 制限時間が来たら,たとえまだ話終わっていない ことがあったとしても大急ぎでまとめ,質疑を受 け付けるようにする 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 53 11-2 自然に語りかけるように 大勢の聞き手の前で発表するからといって,必 要以上に完璧主義になって,完全な発表原稿を 作り,それを読み上げるのはよくない 読み上げられた原稿を聞かされるほど退屈なこ とはない あなたが聞き手に伝えようとすることはすべてス ライドに書いてあるのですから,あなたはスライド を提示しながら,リラックスして聞き手に自然に 語りかけるようにして話せばいい 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 54 自然に語りかけるように(続き) スライドを使うと,発表者はスクリーンの方ばかり を見てしまいがちである 発表者は視線を聞き手の方に向けることが必要 である そのためには,スクリーンを見て話しながら,そ のまま視線を聞き手の方に移すといい 会場をひとわたりぐるりと見ながら話し,次のスラ イドに移るようにする 視線を聞き手にあわせるだけで,聞き手はあな たの話しを真剣に聞いてくれるという効果がある 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 55 11-3 スライドの投影位置は 一番上に OHPシートをプロジェクターに乗せるときは, スクリーンの一番上ぎりぎりに内容が投影 されるように乗せる またスクリーンの下の方は,プロジェクター の影がじゃまになってよく見えないというこ とも意識しておいて,なるべくスクリーンの 上に映るようにシートをずらしていくという ことも必要である 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 56 11-4 スライドの指し方 スライドの項目を指すときに,直接OHPシートを ペンなどで指す人がいるが,こうするとペンの影 がスクリーンに投影される この方法は,OHPのライトがまぶしく発表者自身 の目に悪く,発表者が背をかがめるために聴衆 の方を見られないという欠点がある また,項目をきちんと指したつもりでも,スクリー ン上では微妙にずれて投影されたりする したがって,これはあまりいいやり方とは言えな い 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 57 スライドの指し方(続き) 良い方法とは,スクリーンに投影されたものを長 い指し棒で指すこと こうすれば,発表者はすっと立った姿勢で,聴衆 の方を見ながら説明することができる 発表ではもちろんその内容が大切なのであるが, それにもまして,正しい姿勢で,自然に,堂々と 発表する態度が重要なポイントになる 大きな会場でやる場合は,スクリーンが大きすぎ て指し棒では届かないことがある こういうときには,あらかじめ大きめのレーザー・ ポインターを用意していくといい 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 58 11-5 質問の受け方,答え方 おそらく,質疑応答の時間は発表者が最も緊張 する時間である どんな質問が出てくるのか予想がつかないから である 一番困るのは誰も手を挙げてくれる人がいなく, 会場がシーンとなること 質問が出ないからといって発表者は喜んではい けない 質問が出ないのは,自分の発表がよくわかって もらえなかったか,発表がつまらないものだった かの,どちらかだと考えられる わかりやすく,面白いプレゼンテーションには必 ず質問が出てくる 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 59 質問の受け方,答え方(続き) 質問が出た場合は,まず質問をよく聞く.質問を する人自身が緊張している場合もあるので,相 手の言った質問をもう一度確認することも有効で ある 「お尋ねになったのは○○○ということですね?」 と確認する 自分はその間に回答を考えればいい.質問を確 認した時点でたいてい回答はできているもので ある 質問してくれた人は,一生懸命やってくれたので すから,感謝の気持ちを回答に表すといい.「質 問,ありがとうございます」という一言を入れると, さらに感じが良くなる 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 60 12.プレゼンテーションの工夫 (1)フォーマット(書式) ・レイアウトを統一する. ・文字を見やすくする. (2)図解 ・チャートで構造や流れを示す. ・グラフで推移や比較を表す. (3)カラーリング ・上手に配色して表現する. ・強調や区分けなど,メリハリをつける. 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 61 プレゼンテーションの工夫(続き) (4)その他 ・ヘッダーには統一ロゴを使用する. ・いろいろな効果を付ける. (日経パソコン,第389号,2001年7月9日発 行,P..150-155,PowerPoint実践講座から 抜粋) 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 62 13.プレゼンテーションの 見せ方の工夫(参考資料2) スライド順番の変更 既製スライドの再利用 スライドのデザインの調整 自動目次スライドの作成 スライドの文字を一斉に変更する ・・・ 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 63 14.説得力のあるプレゼンをする (参考資料2) 発表のリハーサルを実施して,内容を検討 する 配付資料を作成する ページ設定 印刷イメージの確認 カラー・・・モノクローム 表示解像度・・・印刷解像度 対象者の年齢などを配慮して配付資料の大きさを 変える 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 64 15.プレゼンテーションの 3つのスキル(参照文献3) プレゼンス 存在自体,全人格,ミッション,エネルギー シナリオ・スキル 相手を観察し,相手の立場で,より客観的に 言いたいこと,語りたいこと,表現したいこと等 を構造化し,伝え易いように,伝わり易いよう にシナリオ化する能力・技術 デリバリー・スキル 伝える能力・技術. 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 65 1.プレゼンス エネルギー 情熱 思い スピリッツ 理念 ポリシー ミッション ビジョン 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 66 2.シナリオ・スキル コンセプト ロジック コンテンツ 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 67 3.デリバリー・スキル 準備 発声 ジョーク 姿勢 ツール 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 68 4.PowerPointのメリット 先進的 スライドショー わかりやすい 愉しい 誤解が少ない 2003/12/16 眠くならない 主導権を握れる 速くてもわかる 意思疎通しやすい 提案書共有が楽 Information Technology center, Toyama University 69 5.PowerPointのデメリット 作るのが難しそう,時間がかかりそう 一方的な押し付けの流れになりそう プロジェクターやPCが必要 相手が驚いて身構えてしまう プレゼンの時間が長くなりそう 枚数が多くなるので,紙が多くなる 紙が一人歩きした時,言葉足らず 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 70 6.デリバリー・スキル シナリオ 準備 スタイル リラックス 視線の移し方 発声 フェイス 2003/12/16 笑いの効用 ユーモアの活用 ユーモアの磨き方 機器の選び方 機器の設置方法 データベース Check Sheet Information Technology center, Toyama University 71 (1)シナリオ シナリオのデリバリー・スキル 視覚面 聴覚面 ツール活用面 段取り面 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 72 (2)準備 聞き手に関する準備 資料に関する準備 場に関する準備 機器に関する準備 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 73 (2-1)聞き手に関する準備 聞き手は誰なのか どんなプロフィールなのか 聞き手が欲しがっている情報は何か 何の目的でこの会場に来ているのか 聞き手の人数はどれくらいか キーパーソンは誰か 聞かせたくない人がいるか 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 74 (2-2)資料に関する準備 手元に置く資料 関連資料 質問への対応の準備 話の中身を膨らませる 配付資料 論理的で,分かり易く 時間内ですべてが説明できるくらいの適量 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 75 (2-3)場に関する準備 聞き手の人数に応じた広さの部屋を用意 狭すぎると圧迫感 多少ゆったり目がベター 椅子やテーブルの配置 プレゼンテータの立つ位置 部屋のレイアウト,明るさ,照明の明るさは適切 か 照明のオン・オフの迅速化 部屋の換気,反響,マイクは適切か 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 76 (2-4)機器に関する準備 必要な機器と接続コードは準備OKか 映像の表示と動作の確認 映像が出ない 解像度が合わない ビでオが写らない 予備機,予備ケーブルの確保 延長用ビデオ・ケーブル 電源延長用ACタップ マイクとアンプの動作確認 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 77 (3)プレゼンテーションのスタイル 面談スタイル(1~3人) ざっくばらんな,意見交換 会議スタイル(4~20人) 意志決定を目的とすることが多い セミナー・スタイル(21人以上) 企業の研修センター プレゼンテーターからの一方通行 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 78 (4)場の心理とリラックス法 誠実に熱意をもって伝える 相手を引き込む話題を提供する キーマンを事前に押さえる 失敗を受け入れる 緊張を取り除き,集中力を高める方法 各自にあったリラックス法を開発 挨拶の第一声 ゴルフの第一打 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 79 (5)視線の移し方 最初の挨拶の視線は遠い人に向ける 語りかけるような視線を送る ここぞというときの視線の向け方 スクリーンから目を離し 聞き手の目をしっかり見て話す 真剣な眼差しは相手にも重要性が伝わる 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 80 (5-1)視線の移し方 漠然と見ない 一人に絞って視線を合わせる 1人3~5秒ずつが目安 一番遠い人からジグザグに W型,M型に視線をゆっくり移していく 挨拶の場合はS字型 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 81 (5-2)相手の注意を引きつけ たいとき プレゼンターがスクリーンを見れば,聞き 手もスクリーンを見る ホワイト・ボードを見れば,聞き手もホワイ ト・ボードを見る この原理を利用して,相手の注意を引きつ けたいものをプレゼンテーターが先ず見る 特定の意志決定者がいるときは,ポイント となる部分を話すとき,必ず意志決定者の 目を見て話す・・・目に思いを込める 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 82 (6)発声 相手に与えるインパクト ビジュアル(見た目,ボディラングェージ) 55% ボーカル(声,話し方) 38% バーバル(話された言葉) 7% 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 83 (6-2)好ましい話し声の要素 NHKアナウンサーの定義 声に明るさ,さわやかさ,潤い,ふくよかさ がある 時と場合に応じて声の大きさを変えられる 適切な速度で話せる 単調で一本調子にならない 人間的魅力,人間としての温かさ,清潔さ がにじみ出ている 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 84 (7)フェース よく通る声・明晰な発音には,声帯だけで なく顔の筋肉が関係する プレゼンテーションをする前にフェース・ト レーニングを実施 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 85 (8)笑いの効用 愉快な気持ちにさせる いい人という印象を与える 集中させることができる 視点を変えることができる 積極的・肯定的にする 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 86 (8ー1)ユーモアの活用 適切な内容 タイミング良く 気の利いた言い方で 2003/12/16 Information Technology center, Toyama University 87 効果的プレゼンテーション技術 ご静聴ありがとうございました. Thank you for your attention! 2003.12.16(TUE) 高井正三(Shoso Takai) Information Technology Center Toyama University
© Copyright 2025 ExpyDoc