超伝導 超伝導とは • 金属や化合物を冷却していって、電気抵抗が 急に0になる状態 • マイスナー効果 http://www.ees.nagoya-u.ac.jp/~web_dai1/superconductor.html 超伝導の歴史 • 1911年 超伝導の発見 – Onnesは水銀を液体ヘリウムで4.2Kまで冷却 → 電気抵抗が0に • 1957年 BCS理論の提唱 – Bardeen, Cooper, Schriefferによる – 超伝導を微視的に解明した理論 • 1986年 高温超電導体の発見 – Bednorz, Mullerにより発見 超伝導の応用 • 超伝導電磁石 – 加速器 – MRI – リニアモーターカー – 核融合炉 • 超伝導加速器空洞 • 超伝導送電 (実験段階) • etc. 磁石 • 永久磁石 – フェライト磁石 • 非常に安価 • 酸化鉄にバリウムやストロンチウムを混ぜて焼き固めた化合物 – ネオジム磁石 • 安価でありながら強力 • ネオジム(Nd)、鉄(Fe)、ホウ素(B)を主成分とする – サマリウムコバルト磁石 • キュリー温度が約770度 (ネオジム磁石は約300度) • サマリウム(Sm)とコバルト(Co)が主成分 • 電磁石 – コイルに電流を流すことで磁力を発生 – 磁力はコイルの巻き数と流す電流に比例 電磁石 • 強い磁力を得たい! – 巻き数を増やす → 抵抗が増える → 発熱する – 電流をたくさん流す → 抵抗により発熱する • 抵抗を無くすには? → 超伝導電磁石 超伝導電磁石 • 磁力が常伝導磁石よりも強い • 消費電力が常伝導磁石よりも小さい • 超伝導にするには? – ものすごい低温にする必要がある – 多くの場合液体ヘリウムが用いられる ヘリウム He • 2番目に軽い元素 • 高価 (1Lあたり1000円以上) • 稀少資源 – 工業的に生産不可 – 天然ガス田から副産物として産出 – 最近は価格が高騰、入手困難に • 主にアメリカから輸入 • 全ての元素の中で最も沸点が低い (4K) • 液体ヘリウムの71%はMRIで使用 http://www.iwatani.co.jp/jpn/ir/project/files/helium.pdf 高温超電導体 • 単体金属で超伝導になる温度が最も高いの はニオブ(Nb)で9.2K • 80K程度で超伝導の性質を示す物質 • 超伝導の性質を得るのにヘリウムが不要に • BCS理論では説明不可 (BCS理論では超伝導の上限は約40K) • 高温超電導体への期待 – 超伝導送電線など 高温超電導体の探求 http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2013/pr20130130/pr20130130.html 理化学研究所 仁科加速器研究センター 理研の加速器の特徴 • 多段式のサイクロトロン加速器施設 • あらゆる種類の荷電粒子を加速可能 (主にウラン原子核) • RIBF (Radioactive Isotope Beam Factory) – 多数の不安定核が生成される • 超伝導リングサイクロトロン (SRC) 加速器の種類 • 加速方式 – リニアック – シンクロトロン – サイクロトロン • 加速する粒子 – 電子 – 陽子 – etc. 理研仁科加速器センターの加速器 RILAC AVF GARIS SAMURAI fRC RRC SRC 稀少RIリング (建設中) BigRIPS IRC SHARAQ http://www.rarf.riken.jp/facility/RIBFfacility.html SRCとBigRIPS • ウランを光速の70%までSRCにて加速 • 核破砕反応により多数の不安定核を生成 • BigRIPSにて選別 → 実験ビームラインへ http://www.rarf.riken.jp/facility/BigRIPS.html 加速器における超伝導利用 • 超伝導電磁石による強力な偏向 – LHCの場合 – 超伝導でなければ? • 電気代 UP… • 周長が長く… • 超伝導電磁石による強力なビームの収束 原子の構造 - + + 陽子 中性子 電子 同位体 • 原子番号 = 原子核にある陽子の数 • 同じ原子番号でも、原子核に異なる数の中性 子が存在しうる H 3 1 質量数 (陽子と中性子の数) 1 1 H 2 1 H 原子番号 (陽子の数) 水素 (陽子1個) 重水素 (陽子1個、中性子1個) 三重水素 (陽子1個、中性子2個) • 放射性同位体 (Radioactive Isotope, RI) – 不安定ですぐに崩壊する同位体 理研仁科加速器センターでの実験 • • • • 原子核の研究 新しい元素の探求 (例: 113番目の元素) 宇宙の研究 (元素の起源の解明) 応用研究 – 重イオンビーム育種 • etc. 参考文献 • 富永裕久「図解雑学 元素」 (ナツメ社) • 核図表 http://www.rarf.riken.jp/enjoy/kakuzu/kakuzu_web.pdf • 周期表 http://www.gen.t-kougei.ac.jp/chem/mrika/periodictable.html
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