火力発電所新設の入札義務について

火力発電所新設の
入札義務について
09BA408L
工藤祐之介
火力発電所の入札義務とは・・・?
電力会社が火力発電設備の新設や
増設・建て替えを行う場合は、原則と
してIPP(電力卸売事業者)との競争
入札を義務づけるという制度である。
具体的には電力会社が将来必要と
見込む電力供給について、競争入
札を行い、最も安い発電コストを提示
した会社が落札するというもの。
導入の背景は・・・?
震災による原発事故から、国内
の原子力発電所の停止が相次
いだ。このことから電力会社は、
原子力発電の代わりに、コストが
高い火力発電に頼らざるを得ず、
コストの面から料金値上げが起こ
ることに対する対処として導入へ
と動いている。
電気料金決定の仕組み
 自由化部門であるオフィス
ビルや工場、アパートなど
約24万件の電力に対して
値上げの動き
 家庭向けの電力値上げは
経済産業大臣の認可が必
要
 自由化部門、規制部門両
方の値上げを電力会社は
考えている
入札義務の導入がなぜ電力料金
の値上げ是正につながるのか
PPS(特定規模電気事業者)という新
日本は一般電気事業
者と呼ばれる発電から
規参入者が電力会社の送配電を利
小売りまでを一貫して
行う電力会社が、地域
用し電気を売ることができるように
ごとに1社ずつあり、各
なった。また電力会社が自らの供給
地域ごとで独占的な電
力供給を行っていた。
区域を越えて電気を売ることができ
るようになった。
1995年の電力事業制度改革
この小売り自由化の範囲対象が次

2002年の改革
第に拡大されていった。
電気料金の推移
 2005年の入札制度の義務
撤廃
→2002年の改革によって電
力小売りの自由化が行われ、
効果が挙げられてきたことが
ある。価格競争力があれば、
卸電力取引市場を通じて電
気の供給が可能になったた
め、火力発電所の入札制度
は撤廃された。
過去の入札の結果(平成8年度実施分)
 電力会社の募集に対して4~5倍のIPPの応募があ
り活発な入札が行われた。また、入札の価格も設け
られた上限価格より1~3割程度低い価格での落札
がされている
 入札制度による値下げは十分であったといえる!
論点:入札制度の有効性について