MM5-SOLVEGカップリングモデルを用いた 中国 北

MM5-SOLVEGカップリングモデルを用いた
中国北西部乾燥・半乾燥地域のシミュレーション
日本原子力研究所
堅田 元喜
発表の流れ
研究背景・目的
吸脱着を考慮した改良SOLVEGの検証
MM5-SOLVEG結合モデルによるHEIFE領域
のシミュレーション
砂(すな)砂漠・礫(れき)砂漠における計算結果比較
熱収支・気象場に及ぼす土地利用・土質分布の効果

今後の課題
Background
• 人口増加や工業発展に関連した水資源確保の問題
• 地球温暖化等に伴う砂漠化の進行
乾燥・半乾燥地域における水循環過程、砂漠の成因
の解明(真木, 1994 ; Mikami et al., 1995 ; Mitsuta, 1995)
Previous Research
1. 土壌中水移動に「吸・脱着」を考慮した大気-土壌鉛直1次元
モデルを開発、HEIFE砂(すな)砂漠におけるバリデーション
2. 乾燥地域の水収支に大きく影響しうる「日中下向き水蒸気フ
ラックス」 について、吸着と移流の可能性を示唆
3. 植物根の水分吸収に関連する乾燥土壌層(DSL: Dry Soil
Layer) のシミュレーションを実施
極度に乾燥した土壌中の熱・水分の挙動を詳細に再現
Research Purpose
1. 大気-土壌- 植生 1次元モデルSOLVEG (Yamazawa and Nagai
1997 ; Nagai and Yamazawa 1999) に吸・脱着を考慮
2. 領域モデルMM5を用いたHEIFE領域のシミュレーション
:領域的な気象・土壌状態を再現 (ref. Chen 1995 ; Chen et al. 1996)
3. MM5-SOLVEG結合モデルを用いたHEIFE領域のシミュレーション
: 乾燥地域における地表面フラックス・土壌状態の予測精度向上
領域的な乾燥地域の地空相互作用および水循環過程の把握
Conclusions and Future Issues
•吸・脱着を考慮した1次元改良SOLVEGの妥当性を確認
•結合モデルの地表面温度は結合前に比べ観測に近い予測
•従来モデルで再現できなかった夜間の吸着を再現
•狭域の水分分布は土地利用(植生の有無)が影響
•土地利用・土質分布の詳細化
•観測に基づく土壌水分の初期条件の設定
•乾燥した土壌状態において吸・脱着の必要性を実証
•HEIFE領域におけるMM5-SOLVEG+ のバリデーション
•HEIFE の広域データ必要(特に土壌水分)、中国気象局・衛星データ等?
•乾燥・半乾燥地域における地空相互作用
•他文献に示唆される山谷風・砂漠-オアシス間循環の構造解析
•土壌(植生)から蒸発した水蒸気の輸送過程の解析