それぞれの町にあった 町おこしとは? 富山大学経済学部 中村ゼミ 朝子翔太 安藤里依子 壽賀本大吉 頭川周平 藤多太郎 目次 動機 「町おこし」とは 近年の町おこしブーム 消滅可能性都市について 町おこしの必要性 わたしたちの「町おこし」とは 人口密度と人口変化率 税収の構成比から見た市町村の分類とその共通点 参考文献 動機 ゆるキャラやB級グルメといった町おこしがブームになってい る。だが、そのような町おこしで効果を上げているのはごく 一部である。効果の薄い町おこしが多い。 そこで、各市町村にはそれぞれにあった町おこしがあるので はないかと思い、提案したいと考えた。 「町おこし」とは 町おこしとは、地方が、衰えた経済力や人々の意欲を向上させたり、人口を維持 したり増やしたりするために行う活動 産業の創出、たてなおし 経済的なたてなおし 雇用の創出、維持 人口流出の歯止め、回復 新規住人呼び込み 子供いる家族呼び込み 地域文化の担い手の確保継承 近年の町おこしブーム (例)・ゆるキャラ(熊本県のくまモン) ・B級グルメ(静岡県富士宮市の富士宮やきそば) ・ご当地アイドル(Rev from DVL) ・地域ブランド(地酒) 数多くの市町村が上記のような町おこしを行っている しかし、上記の町おこしをすれば必ずしも効果が得られるとは限らない →各市町村ごとに、ふさわしい町おこしがあるのではないか? 消滅可能性都市について 消滅可能性都市とは? ⇒少子化や人口移動に歯止めがかからず、将来に消滅する可能性がある自治体 (20~39歳の女性の数が、2010年から40年にかけて5割以下に減る自治体) 日本創成会議が2014年5月に提言 これによると、2010年から2040年までの間に「20~39歳の女性人口」が5割以下に減少 する自治体数は、896自治体、全体の49.8%!! さらに、896自治体のうち、2040年時点で人口が1万人を切る市町村を見てみると、 523自治体、全体の29.1%にのぼる。 これらは、このままでは消滅可能性が高いと言わざるをえない。 このままでは、半数の市町村が消滅する可能性がある ⇓ 町おこしは必要だ! 維持させるには、人口増加が見込めるような町おこしが重要 町おこしの必要性 地域独自の伝統文化が消滅 市の政策の自由度が損なわれる わたしたちの「町おこし」とは 人口の増加を目的と して行われる諸活動 のこと と定義した。 人口密度が高いほど人口増加率が上がる 縦軸に平成17年から22年度まで の人口変化率((当該時点の人口- 前時点の人口)÷前時点の人口 ×100)、横軸に人口密度(対数)を 取った日本の市区町村の散布図と、 それらデータ系列の傾向を示した近 似曲線(総務省『市町村別決算状況 調』よりデータを引用) グラフから分かること 傾向として右上がりであり、人口密度が高い市区町村は人口増加率も高く、人 口密度が低い市区町村は人口増加率も低い。 同等の人口密度の市町村でも、人口変化率にばらつきがある。 なぜばらつきがあるのか? ⇓ ⇓ 人口変化率が近似曲線より高い市町 村は何か町おこしをしている? 何かよい資源を持っており、生かし ている? 人口変化率が近似曲線より高い市町 村は何もしていない? 何かしたけど失敗している? その市町村がもっている資源を生か し切れていない? ⇓ 近似曲線より高い市町村には何か共通点があるのでは? それぞれの町にあった町おこしのアプローチの仕方があるのでは? 町を分類する 人口が増加している市町村は何らかの町おこしをして、税収が集まっている? その税収の集まり方で分類することもできるのでは? ↓ 共通点を探るために市町村を税収の構成比 に着目して分類する 市町村の税収の構成比に注目 各市町村一人あたりの市町村民税の個人分、法人分に焦点を当てる 市町村民税 住民からの税収 個人分>法人分 が高い 市町村民税 企業からの税収 個人分<法人分 が高い 個人志向型 法人志向型 作成図の概略図 個人志向型 課題型 法人志向型 一人あたりの市町村民税個人分と法人分(偏差)の散布図 ー個人志向型と法人志向型ー 個人志向型の成功例 千葉県流山市 都心から近い位置にあり、家賃相場も都心に比べて安い 江戸川台・松ヶ丘・平和台など良質な住環境がある つくばエクスプレス (平成17年8月開通)によって都心まで 30分ほどでいけるようになり、開通年から人口が急増している ゆたかな水辺、自然豊か (人) 個人志向型失敗例 神奈川県横須賀市 (人) 工場の閉鎖等が相次ぐ中マンションを乱立。 リゾート人気を当て込み丘陵上にマンション建設。 買い物や交通の便は悪いため売れ行きは伸びず。 企業の社宅を壊したり、廃校の跡地を宅地化して マンション建設するが売れ行き不調。 個人志向型の共通点 交通が便利 都市部に近い 上記の条件が当てはまるところは、個人志向型にシフトできるのではないか。 法人志向型成功例 愛媛県西条市 二つの港を一つにすることで現在の東予港が完成 臨海部に埋立地を作る 埋立地を工業用地とし企業の誘致を進めている 現在港は四国有数の工業出荷額を誇るまでに成長 チラシ HPの画像 (円) グラフ (年度) 法人志向型失敗例 長崎県平戸市 保険勧誘業のコールセンターを誘致した経緯あり。 従業者の就労に対する意識のギャップ 休暇の願い出の不 受理 企業活動の労務管理がおろそかになり。それに対し 不満を感じた就労者が辞め 風評被害が拡大 補充すべき 要因が集まらずに撤退となった。 ↓ 就業者に対する対応がおろそかになった結果 法人志向型成功例の共通点 空港・港・高速道路の整備 その市町村だけで独自に行うのではなく、近隣の 市町村で一体となって企業を誘致するための環境 を整えている 課題型で、上記の条件を満たしているか、満たせる可能性がある市町村は、法人 志向型にシフトできるのではないか。 参考資料 総務省(2014)『統計で見る市区町村の姿』http://www.stat.go.jp/data/s-sugata/ 総務省(2013)『平成24年度市町村別決済状況調』 http://www.soumu.go.jp/iken/zaisei/h24_shichouson.html 西条市ホームページhttp://www.city.saijo.ehime.jp/khome/sangyoseisaku/shorei/shorei.html (2014年11月21日参照) 日本創成会議(2014) 『人口再生産力に着目した市区町村別将来推計人口について』 http://www.policycouncil.jp/pdf/prop03/prop03_1.pdf (2014年8月6日参照) 毎日新聞(2014)『消滅可能性:全896自治体一覧』 http://mainichi.jp/feature/news/20140509mog00m040001000c.html(2014年8月6日参照) (2014年11月21日参照) (2014年11月21日参照)。
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