ムダ取り活動とは 富士電機エフテック㈱ 1 目次 1)トヨタ生産方式とは 2)モラルとモラール 3)整理・整頓 4)現場を見る目 5)ムダ発見とムダ廃除の手順 6)現場の7つのムダ 7)ジャストインタイム 8)段取り改善 9)目で見る管理 10)間締め 11)その他 12)今から 2 トヨタ生産方式とは トヨタ生産方式 トヨタ生産方式 豊田佐吉翁 (豊田式自働織機) 豊田佐吉翁 「自働化」 (豊田式自働織機) 「自働化」 2004.05.15 渡辺 豊田喜一郎 (トヨタ自動車) 「ジャストインタイム」 大野耐一先生 (トヨタ自動車) 「トヨタ生産方式」 1.トヨタ生産方式の2本柱 1) 自働化(自動停止機能付きの機械) ・異常があったら機械自身が判断して止まる。 ・不良をだしたり、機械・型・治具を破損しない。 ・異常停止で異常の原因がつかみやすい。 ・結果として、人離れができ、省人化につながる。 豊田喜一郎 (トヨタ自動車) 「ジャストインタイム」 大野耐一先生 (トヨタ自動車) 「トヨタ生産方式」 2.トヨタ生産方式の目指すもの 製造業の目的 基本思想 企業目的の根幹 「より良いものをより安くタイムリーに」 「徹底的なムダ廃除」 「原価低減を図る」 あらゆる現場の実践活動 トヨタ生産方式は、ムダに目をつけて リードタイム 2) ジャストインタイム 工数 ゼロに近づけること ・「必要なモノを、必要な時に、必要なだけ」生産できる仕組み。 設備 ・余分な在庫、スペースなしで、最小の生産期間での生産が可能。 品質不良 3 モラルとモラール 改善を行うには、やる気が不可欠です!改善出来る職場へ モラルとは 一般に道徳でそれぞれの会社に合った 身だしなみ,振る舞い。 モラールとは 一般にやる気,意気込み,モラルを高める士気。 *私たちの職場のモラルはどうか? *モラル,モラールを高めようとしているのか? 4 モラールの高い職場とは 声は大きくハキハキと、 動作は早くキビキビと、 目的,目標明確に。 職場の目標は何ですか? 各人の目標は何ですか。 5 整理 6 整頓 【位置】 ・誰でも ・必要なときに ・必要なものを ・すぐに取り出せる 見た目は良いが不便! という状態を作り出すこと 「他人が使いやすいかを 第一に考えよう」 順番や取り出しやすさ で位置を考える! 7 現場を見る目 ムダ 手待ちや、加工 ミスなど、 一見してムダだ と判るもの 正味 作業 作業 者の 動き むだ 一見したところ仕事 のように見えるが、 仕組みを変えるこ とにより、いらなくな る作業 どんな現場でも細かく観察すれば、ムダ&むだがあり、 改善の余地は残されている。 現場の作業を「認識」するとは、私の好きな言葉である。 <大野耐一> 8 動きと働き 1 動き・・モノを探す、モノの取り置き、積み替え等の動作。 働き・・付加価値(モノの姿・形を変える)を高める動作。 9 動きと働き 2 組立工程における付加価値を高める作業とは、 部品 ライン 部品 ライン ①部品を取る ・・・・・・・・付随作業 改善後 ②ねじを取る ・・・・・・・・付随作業 ③工具を取る 運搬(動き)・・・・・・・・付随作業 運搬無し(働き) ④部品をねじ締めする ・・付加価値を高める作業 ⑤次の工程に送る ・・・・付随作業 ・付加価値を高める作業と付随作業の違いがわからない場 合は次のことを考えてみてください。 ・その行動を1日中続けた時にはっきりします。 例えば、、、 『工具を取る』を1日中行っても付加価値は高まりません。 10 ムダ発見とムダ廃除の手順 1 <トヨタ生産方式での手順> 1. ジーっと現場に立つ ↓ 2. ムダの発見 ↓ 3. 良いと思うことの実践 ↓ 4. 結果の反省 ↓ 5. 次の改善点の発見 ・・・現状を否定して見る ・・・対象物に「5回のなぜ」 ・・・やってみてから考える ・・・ダメならもう一度チャレンジ ・・・より良いものへ、他の場所へ 水平展開 11 トヨタ生産方式での「現場の7つのムダ」 ムダの内容 2大ムダ 7つのムダ (1)つくりすぎのムダ 在庫 完成品を作るムダ のムダ (2)手待ちのムダ 停滞のムダ 機械が加工している時只監視しているとか、前工程から物が 手待ち のムダ 流れてこないため作業が出来ない(待っている)ムダ (3)運搬のムダ 必要以上に作ったため、工程間などに仕掛かりが発生している モノの動きに つくりすぎ のムダ ムダ 着目する (4)加工そのもののムダ 不良を作ったために発生する手直し・ 調整作業、保管・ 廃棄な 不良を作る のムダ どの作業 (5)在庫のムダ 運搬 動作・運搬 建屋間、工程間、設備間、作業者間などの物を運ぶ作業 のムダ のムダ (6)動作のムダ 動作 ものつくりをする上で、付加価値を高めない人の動き のムダ 人・機械 (7)不良をつくるムダ 加工そのもの 加工をしても付加価値を高めない加工・組立作業 の動きに着目する のムダ 7つのムダ:「かざふてつどう」=「か」こうのムダ、「ざ」いこのムダ 「ふ」りょうのムダ、「て」まちのムダ、「つ」くり過ぎのムダ、 「ど」うさのムダ、「う」んぱんのムダ 12 ムダ発見とムダ廃除の手順 2 私たちは、現場に立ち尽くし、ムダを発見しようとしても、いつもつい現状を肯定して見てしまう。 ⇒ムダは発見出来ず、全てが必要な作業、必要なモノと見えてしまう。 ①停滞のムダ 機械もモノも、止まっていたらムダと思え。 ①停滞のムダ ②動作、運搬のムダ ②動作、運搬のムダ 人が動いていたらムダと思え。 現状を否定し、この2つのムダをハッキリさせる事が 改善の手掛かりとなる。 13 「動作のムダ」 例えば・・・ 内容 時間 1台の製品を組み立てるのに10個の部品を使います。 ・腕の伸縮 20cm 1秒 その部品を取るために40cm手を伸ばします。 ・腕の伸縮 40cm 2秒 ・振り向き(90°) 0.6秒 ⇒その部品を20cm近くに置くだけで組立時間が 10秒短くなります。 ・1歩(75cm)動く 0.8秒 ⇒1日の生産台数が100台であれば、1000秒の 短縮となります。 ・1日では・・・16.7分の短縮 ・1ヶ月では・・5.6時間の短縮 ・1年間では・・66.7時間の短縮⇒8.6日短縮 ちょっとしたムダ取りでも、大きな効果が生まれます 14 押し込み方式と引き取り方式 押し込み方式 各工程が日程計画通りに生産する (生産できない時、次の計画品を生産する) 引き取り方式 後工程が前工程に必要な部品を取りに行く (前工程は、取られた分だけ生産をする) 15 押し込み方式とは 工程A 工程B 工程Bの作業が終わらないうちに、工程Aが工程を 進めた場合は、どうなりますか? 停滞 工程A 工程B 16 引き取り方式とは 工程A 工程B 大事なのは、 後工程が終わった分だけ、前工程に引き取りにいきます。 後工程が引き取ること 前工程は引き取られた分を作ります。 引き取られた分 前工程が後工程を無視して送れば、 だけ作る 押し込みとなり停滞のムダが生まれる 終わった分だけ 取りに行く 工程A 工程B 17 押し込み方式と引き取り方式 押し込み方式 各工程が日程計画 通りに生産する (生産できない時、次の 計画品を生産する) 引き取り方式 後工程が前工程に 必要な部品を取り に行く (前工程は、取られた 分だけ生産をする) 18 段取り改善 *私たちがやらなくてはならないのは、 設備の停止時間(製品交換時、メンテ時) をいかに減らすか,工夫するかです。 段取り時間とは 機械を停止させないとできない作業 外段取り時間 + 内段取り時間 + 調整時間 機械を停止させなくてもできる作業 段取り後の一回目の調子を見るための時間 19 段取り改善のステップ 段取り時間とは 外段取り時間 + 内段取り時間 + 調整時間 段取り改善のステップは ① ①内段取り作業を外段取り作業に変える ② ②内段取り時間を短縮する ③ ③調整時間を短縮する ④ ④外段取り時間を短縮する 20 ラインバランス ラインバランスをとるには (1)作業量の平準化を入れた、組立順序計画 (2)離れ小島をなくし、助け合い (3)分担の変動に合わせた、多能工訓練 (4)ライン外から、手待ちを見やすくする 助け合い、多工程持ちから、1人生産へ 21 目で見る管理 目で見る管理とは? 正常・異常が目で見てすぐ判ること 部品置場にある部品をみて、次のことが分からなけ ればならない。 ①仕事の進み/遅れ ②決めた置場に決めた部品があるか ③次に生産する部品 22 部品置場と表示方法 モノに対する「目で見る管理の道具」 ストアとは つくったところ(または、購入したところ)の置き場 ・いつ作ったか ・何があるのか ・いくつあるのか ・どこへ行くのか が分かるようにしておく。 レイゾウコとは 使うところの置き場 ・いつ使うのか ・どこで使うのか が分かるようにしておく。 23 間締め 部品・仕掛品に囲まれて 間締め 仕掛品 活 スペース 部 品 ・次工程間に仕掛品がたくさん。 ・作業机の幅を狭く。 ・部品に囲まれて作業。 ・部品の置き方を工夫。 ①作業者に余分な動作が生じる。 ②作業者の立ち歩きが多くなる。 間締めとは、ラインバランスをと り、仕掛品を減らし、作業間隔を 縮め、スペースを空けることです。 (手っ取り早い、活スペースの方法です) 24 サイクルタイムとは サイクルタイム 製品1個,または部品1個を何分何秒でつくらなくてはならないか、の時間 1カ月の生産必要数 1日の生産必要数 = 月の稼働日数 1日の稼働時間 サイクルタイム = 1日の生産必要数 25 今から スピード・・・直ぐやる ・変えてやる!意気込み ・現場で現実を見る 机上で考えても進まない ・やりにくいと思った時は改善のチャンス ・完璧を求めない 60%でGo 序々に完成度を上げて行く 26 以上で終わります。 27
© Copyright 2024 ExpyDoc