3-4年 - 筑波大学 情報学群 情報科学類

平成 27 年度
情報科学類シラバス
この冊子の内容は、オンラインでも閲覧可能です。
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/syllabus/
記載内容に関しては、履修要覧・開設授業科目一覧を確認して下さい。
各授業の教室番号は、開設授業科目一覧で確認して下さい。
平成 27 年 4 月
筑 波大 学 情報 科学 類
力学
線形代数I
解析学I
コ ン ピ ュ ータ 数学 [1]
線形代数II
解析学II
離散構造
解析学III
複素関数論
確率論
専門語学A [1.5], B [1.5]
(学生主導型)
情報特別演習I
情報特別演習II
(英語)
技術英語 [1]
Mathematics for
Computer Science
電磁気学
シ ミ ュ レ ーシ ョ
ン 物理 [1]
( 物理系)
( 数学系)
専門基礎科目
情報科学基礎実験 [1]
論理回路
情報科学概論I
( ハード ウェ ア 基礎) ( その他の専門科目)
専門科目( 学類共通)
(その他の専門科目)
イ ン タ ーン シ ッ プ I [1]
イ ン タ ーン シ ッ プ II [1]
ソ フ ト ウェ ア 品質保証 [1]
情報技術の最新動向
電気回路
(主専攻共通科目)
プ ロ グラ ム言語論
数理ア ルゴ リ ズム
人工知能
コ ン ピ ュ ータ ネッ ト ワーク
計算機ア ーキテ ク チャ
データ ベース概論I
オペレ ーテ ィ ン グシ ステ ムI
信号処理概論 [1]
パタ ーン 認識
ヒ ュ ーマン イ ン タ フ ェ ース
情報セキュ リ テ ィ
情報科学概論II
データ 構造と ア ルゴ リ ズム[3]
論理回路実験 [1.5]
データ 構造と ア ルゴ リ ズム実験 [1.5] 論理シ ステ ム [1]
数値計算法
シ ステ ムプ ロ グラ ミ ン グ序論 [3]
論理シ ステ ム実験 [1.5] シ ステ ム制御概論
ソ フ ト ウェ ア 技法
情報理論
オブ ジ ェ ク ト 指向プ ロ グラ ミ ン グ
論理と 形式化
実習 [1]
コ ン ピ ュ ータ グラ フ ィ ッ ク ス
基礎
プ ロ グラ ミ ン グ入門B [3]
コ ン ピ ュ ータ リ テ ラ シ
プ ロ グラ ミ ン グ入門A [1]
( プ ロ グラ ミ ン グ基礎)
注1) 開設授業科目に変更が生じ る こ と も ある ので注意のこ と 。
注2) 下線つき の科目は、 必修科目を 表す
注3) 科目名の後の"[ ]" は単位数を 表す。 "[ ]"が付いていない科目は2単位である 。
大学院
4
3
2
1-秋
1-春
学年・ 学期
知能情報メ ディ ア 主専攻
並列処理ア ーキテ ク チャ I [1], II 認知科学概論 [1]
[1]
統計学
VLSI工学
信号解析
プ ロ グラ ム言語処理
ディ ジ タ ル信号処理
シ ステ ムプ ロ グラ ム
音声聴覚情報処理
ソ フ ト ウェ ア 工学
自然言語処理
データ ベース概論II
視覚情報科学
情報検索概論
知識処理概論
オペレ ーテ ィ ン グシ ステ ムII [1] 画像メ ディ ア 工学
分散シ ステ ム [1]
画像認識工学
シ ステ ム評価技法
機械学習
知能情報メ ディ ア 実験A [3],
電子回路
B[3]
情報シ ステ ム実験A [3], B[3]
情報シ ステ ム主専攻
卒業研究A [3], B [3]
シ ステ ム情報工学研究科コ ン ピ ュ ータ サイ エ ン ス専攻
シ ステ ム情報工学研究科リ スク 工学専攻
プ ロ グラ ム理論
計算論理学
計算モ デル論
オート マト ン と 形式言語
プ ロ グラ ミ ン グチャ レ ン ジ
情報確率過程
シ ステ ム数理I [1], II [1]
数理メ ディ ア 情報学
数値シ ミ ュ レ ーシ ョ ン
イ ン タ ラ ク テ ィ ブ CG
情報線形代数
情報可視化
ソ フ ト ウェ ア サイ エ ン ス実験A
[3], B[3]
ソ フ ト ウェ ア サイ エ ン ス主専攻
情報科学類カ リ キュ ラ ム( 平成27年度入学者用)
1時限
2時限
3時限
4時限
5時限
プログラミング
チャレンジ
春学期
A
・
B
6時限
情報可視化
体育
機械学習
音声聴覚情報処理
教育内容・方法
論
月曜
C
計算モデル論
秋学期
A
・
B
○コンピュータネットワーク
体育
分散システム
○オペレーティングシステムI
情報と職業
C
システム数理I・II
春学期
A
・
B
○計算機アーキテクチャ
統計学
プログラム理論
並列処理アー
キテクチャI
ソフトウェア工学
○信号処理概
論
視覚情報科学
生徒指導・教育
相談
火曜
障害児指導法
C
数値シミュレーション
秋学期
A
・
B
C
春学期
A
・
B
○人工知能
インタラクティブCG
システム評価技法
VLSI工学
知識処理概論
画像メディア工学
生徒指導・教育
相談
生徒指導・教育相談
オートマトンと形式言語
信号解析
主専攻実験A (情報システム,ソ
フトウェアサイエンス,知能情報メ
ディア)
システムプログラム(※2単位)
C
水曜
秋学期
A
・
B
Mathematics for Computer
Science
数理メディア情報学
ディジタル信号処理
主専攻実験B (情報システム,ソ
フトウェアサイエンス,知能情報メ
ディア)
C
○プログラム言語論
春学期
A
・
B
電子回路
○データベース概論I
画像認識工学
情報技術の最新動向
教科指導法
C
○ヒューマンインタフェース
教科指導法・教育内容方法論II
自然言語処理(※1単位)
教科指導法
木曜
計算論理学
秋学期
A
・
B
C
情報検索概論
並列処理アー
キテクチャII
○パターン認識
確率的知識処理
教科指導法
教科指導法
教科指導法
オペレーティングシステムII (※1
単位)
春学期
A
・
B
プログラミング
チャレンジ
情報線形代数
○情報セキュリティ
秋学期
A
・
B
C
認知科学概論
システムプログラム(※2単位)
C
金曜
主専攻実験A (情報システム,ソ
フトウェアサイエンス,知能情報メ
ディア)
○数理アルゴリズム
プログラム言語処理
データベース概論II
オペレーティングシステムII (※1
単位)
主専攻実験B (情報システム,ソ
フトウェアサイエンス,知能情報メ
ディア)
システム数理I・II: 前後半5週ずつに分割
春C、秋Cモジュールの授業は上記の時間割枠のうち単位数 (※) に相当するコマ数を使用する (標準では1単位=10コマ+試験) 。上記の時
間帯のうち一部分のみを使う授業について、詳細な時間割は授業の初回に連絡する。
集中
ソフトウェア品質保証
情報特別演習II (3年次)
専門語学A・B
卒業研究A,B(4年次)
進路指導 (3年次)
教職実践演習 (4年次)
凡例
固定時間割科目
必修科目
共通科目のうち情報科学類向けクラス指定のある科目
情報科学類開設科目のうちの必修科目
選択科目
教職科目
ソフトウェアサイエンス ソフトウェアサイエンス主専攻の科目
情報システム
知能情報メディア
情報システム主専攻の科目
知能情報メディア主専攻の科目
情報特別演習 I,II [ GB13312,GB13322 ]
Special Exercise in Information Science I,II
対象:I:1,2学年,II:2,3学年
開設学期:通年
担当教員:大矢晃久, 山際伸一, 佐久間淳, 他
曜日・時限:随時
単位数:2単位
概要
学生が興味や能力に応じて自主的に演習テーマを設定して,それに適したアドバイザ教員を決定して打ち合わせを行いながら演習
を実施する.どのようなテーマを選択したら良いか分からない学生には,テーマの決定について教員が相談にのりアドバイスを行う.最
後に演習結果を発表する公開発表会を行いレポートを提出する.企画力,実行力,表現力,プレゼンテーション能力を養うことを
目的とする.
学習・教育目標
1.自分の興味や能力に応じて適切な演習テーマを決定できること.
2.アドバイザ教員と打ち合わせを行いながら自力で演習を完成させること.
3.的確なプレゼンテーションが行えること.
時間割
月
4〜5月
6〜12月
9月
12月
1月
講義内容/理解すべき項目
演習テーマとアドバイザ教員の決定4月の説明会の後,様々な教員を訪問し演習テーマとアドバイザ教員を決定す
る.
演習実施アドバイザ教員と打ち合わせを行いながら演習を実施する.
中間発表会演習テーマの概要について,レポートを提出し中間発表会において報告する.
最終発表会公開発表会において,各自が10分程度で演習結果を発表する.
レポート提出演習結果をまとめたレポートを提出する.
予備知識・前提条件
テーマの決定方法について:
4〜5月にかけて様々な教員を訪問し演習テーマとアドバイザ教員を決定するが,決定にあたって以下に注意すること.事前にアドバ
イザ教員を訪問しない学生の履修は認めない.アドバイザ教員1人当たりの担当学生数は3人以内とする.1つのテーマを複数の
学生がグループを作って分担してもよいが,1グループの学生数は3名以内とする.テーマとしてはプログラムを作ることに限定しない.
例えば,ソースコードの解読や文献調査も認められる.
演習テーマの例:
TOMOYO Linux用ポリシー設定機能のDockerへの追加
Pythonによるファイルシステムとシェルの作成実験
Dockerネットワーク設定支援ツールの開発
ゲームセンターチェックインアプリ 「GamerSearch」の開発
画像認識を用いた書架インデクシングツールの開発
機械学習の学習とオープンソースライブラリへの貢献
iTsukuba for Androidの開発
過去の試合結果を利用したサッカーの試合のリアルタイム勝率予測システム
分散ハッシュテーブル上の複製データの維持管理手法の実装と評価
ガウスの驚異の定理(Theorema Egregium)の可視化
ハニーポットとOpenFlowスイッチを用いた再構成可能ファイアウォールの実装
PostgreSQLにおけるPAXページレイアウトの実装
柔軟で高速なオペレーティングシステムの設計と実装
2Dシューティングゲーム向けの開発支援GUIツール(ステージエディタ)の作成
オセロにおける人工知能の実装
手乗りレシピTeno Repi!の開発
成績評価
中間発表会における発表(20%),最終発表会における発表(30%)とレポート(50%)を総合して評価する.
教員メールアドレス
大矢:ohya@cs.tsukuba.ac.jp,山際:yamagiwa@cs.tsukuba.ac.jp,佐久間:jun@cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/special-seminar/
オフィスアワー
電子メールにて予約
Mathematics for Computer Science [ GB13604 ]
Mathematics for Computer Science
対象:3学年
開設学期:春AB
担当教員:Tomasz M. Rutkowski and Claus Aranha
曜日・時限:水5・6
単位数:2単位
概要
The course provides an introduction to elementary concepts of mathematics for computer science. Topics include: formal logic notation,
induction, sets and relations, permutations and combinations, counting principles, discrete probability.
学習・教育目標
The goal of this class is to show how to use "mathematical thinking" to solve practical problems. 純粋数学理論だけではなくて、数学
的考え方と常識を合わせて実際的問題を解く。
キーワード
形式論理学, 帰納法, 集合と関係, 順列と組み合わせ , 離散的確率.
Keywords
formal logic, induction, sets and relations, permutations and combinations, counting principles, discrete probability.
時間割
週
第1
第2
第3
第4
第5
第6
第7
第8
第9
第10
講義内容/理解すべき項目
Logic
Sets and Proofs
Induction
Number Theory
Graph Theory
Counting
Recurrences
Generating Functions
Probability
Conditional Probability and Independence
教材
Lecture notes and other materials will be distributed in the class and available online after each class.
参考書籍
MIT Open Courseware Reading "Mathematics for Computer Science" available online at:
Mathematics for Computer Science - As taught at MIT in: Fall 2010
or
Mathematics for Computer Science - As taught at MIT in: Fall 2005
予備知識・前提条件
You should understand basic calculus and elementary matrix algebra. The class is taught in English.
成績評価
The grade will be computed from homeworks, quizzes, and a written examination.
教員メールアドレス
Aranha: [email protected]
Rutkowski: [email protected] or http://tomek.bci-lab.info/
オフィスアワー
Dr. Tomasz M. Rutkowski: by appointment.
Claus Aranha: by appointment.
備考
Schedule and topics may change slightly according to time available, students' interests and class size.
The course was prepared based on MIT Open Courseware:
Tom Leighton and Marten van Dijk, Mathematics for Computer Science - As taught in: Fall 2010, 6.042J / 18.062J.
(Massachusetts Institute of Technology: MIT OpenCouseWare), http://ocw.mit.edu (Accessed February 2, 2012). License:
Creative Commons BY-NC-SA
Ronitt Rubinfeld and Albert R. Meyer, Mathematics for Computer Science - As taught in: Fall 2005, 6.042J / 18.062J.
(Massachusetts Institute of Technology: MIT OpenCouseWare), http://ocw.mit.edu (Accessed February 2, 2012). License:
Creative Commons BY-NC-SA
ソフトウェア品質保証 [ GB13804 ]
Quality Assurance and Control for Software Engineering
対象:3・4学年
開設学期:春C
担当教員:伊藤誠, 早瀬康裕, 三好徹夫
曜日・時限:集中
単位数:1単位
概要
産業界において、お客様からの満足度や信頼を得るためには、単に「動く」モノではなく、「良い(高品質な)」モノを提供することが求め
られる。企業は様々な手法や取り組みを行い、品質確保を実現している。
本授業では、品質保証の考え方や高品質実現のための取り組みについて、企業にて開発や品質保証などの担当経験をもつ講師
が、ディスカッションや演習、経験談を交えながら講義する。
学習・教育目標
• 製品の品質を確保する企業のシステムについて簡単に説明できるようになる
• 品質保証や品質管理の概要について説明できるようになる
• ソフトウェアの品質保証の概要について説明できるようになる
• サービスの品質保証の概要について説明できるようになる
• 簡単な統計解析の課題に対し解を求められるようになる
キーワード
顧客満足、品質保証、品質管理、品質マネジメントシステム、信頼度、故障率、テスト技法
Keywords
Customer Satisfaction, Quality Assurance, Quality Control, Quality Management System, Reliability, Failure Rate, Testing
methodologies
時間割
回
第1回
第2回
第3回
第4回
講義内容
品質保証とは何か
1. 品質とは何か
品質の定義について解説し、その基礎となるCS(顧客満足)とはどういうことかを解説する。
2. 品質マネジメントの概要
品質保証や品質管理を含む広い概念である品質マネジメントの概要と、その基本であるPDCAや継続的改善とは
どういうことかを解説する。
3. 品質レベルの実現およびそのツール
品質保証とは、顧客に約束した品質レベルを、責任をもって実現していくことであることを解説し、そのために企業で
使われる主要なツールであるQC7つ道具や統計手法、プロジェクト管理や組織管理等について紹介する。
品質保証の歴史と企業の取組み
1. 品質保証の歴史的背景
品質保証の歴史的背景として、科学的管理法からSQCを経て日本経済の急速な成長を支えた TQC、さらには
ISO9000への発展について概説する。
2. 品質保証の今後の展開
今後の展開として、JQAなど経営品質向上への取組みや企業コンプライアンスへの発展について解説し、併せて技
術者倫理に関する事例研究を行う。
3. 企業における取組み(事例紹介)
企業における取組みの事例として、日立製作所で50年以上の歴史をもつ「落穂拾い」について紹介し、その基本は
CS(顧客満足)やコンプライアンスと共通であることを解説する。
品質保証・品質管理の基本的手法
1. QC7つ道具
QC7つ道具(管理図、ヒストグラム、パレート図、特性要因図、散布図、チェックシート、層別)について解説し、代
表的な手法の演習により理解を深める。併せて、新QC7つ道具についても簡単に触れる。
2. 統計解析の基礎
統計解析の基礎として、SQC(統計的品質管理)の基本概念である品質のばらつきを表す標準偏差について概説
する。さらに実データを用いて標準偏差を求めヒストグラムや散布図を作成する演習を行い、異なる母集団の平均値
の差の検定についても経験し理解を深める。
信頼性と信頼性設計(その1)
1. 信頼性の基礎
信頼性の定義
信頼性の尺度(故障率、MTBFなど)
2. 故障解析
バスタブ曲線
信頼性と信頼性設計(その2)
1.故障解析
ワイブル分布
2. 信頼性設計
第5回
第6回
第7回
第8回
第9回
第10回
フェイルセーフ設計(機器は必ず故障する、ということを前提に、仮に故障が発生しても常に安全側に機能するという
設計思想)
フールプルーフ設計(知識を持たないものが誤った操作を行っても事故に至らないようにするという設計思想)
冗長性設計(構成を多重化することにより1つの部品が故障したことにより、装置全体が停止してしまわないようにす
るという設計思想)
2.製品事例
ソフトウェアの品質保証(その1)
1. ソフトウェア品質とは
概念と定義
2. 品質要因の事故事例
3. 品質の定義と品質特性
4. ソフトウェア開発プロセス
ソフトウェアの品質保証(その2)
1. 設計工程におけるソフトウェア品質の作りこみ
ウォーターフォール型での考え方
2. ソフトウェアライフサイクルプロセスにおける品質向上
品質評価基準 ソフトウェアメトリック
3. レビューの実施方法
ソフトウェアの品質保証(その3)
1. ソフトウェア・テストにおけるソフトウェア品質の作りこみ
ソフトウェア・テストの目的
テスト工程の種類
2. テスト技法(1)
テスト技法の種類
ホワイトボックステスト(命令、分岐などプログラムの構造に注目したテスト)
ソフトウェアの品質保証(その4)
1. テスト技法(2)
ブラックボックステスト(プログラムの入出力に注目し、仕様通りにプログラムが動作することを確認するテスト)
2. その他のテスト(非機能テストなど)
サービスの品質保証
1. サービス及びその品質保証の現状
今や日本のGDPの7割がサービス業を含む第三次産業で占められ、サービス及びその品質保証の重要性が増大し
ている現状を概説する。
2. サービスの3大特徴
サービスの3大特徴である無形性、同時性、個別性について解説し、その特異性からサービス品質の向上策のポイ
ントや「真実の瞬間」について解説する。
3. サービス品質保証のノウハウ
SLA(サービス・レベル・アグリメント)プロジェクトマネジメント(PMBOK)ITサービスマネジメントISO20000ITIL
教材
資料を配布する
参考書籍
全般に関する参考書籍
・永田 靖著:品質管理のための統計手法 :日本経済新聞社(日経文庫) (2006)
・山田正美著:よくわかるこれからの品質管理 :同文館出版(2004)
・都崎雅之助、他著:経営工学概論(第2版) :森北出版(2003)
信頼性と信頼性設計に関する参考書籍
・真壁肇編:改訂版 信頼性工学入門 :日本規格協会(1996)
ソフトウェアの品質保証に関する参考書籍
・保田勝通/奈良隆正著:ソフトウェア品質保証入門-高品質を実現する考え方とマネジメントの要点 :日科技連出版社(2008)
サービスの品質保証に関する参考書籍
・近藤隆雄著:サービスマネジメント入門 :生産性出版(2004)
・ヤン・カールソン著(堤猶二:訳) :真実の瞬間:ダイヤモンド社(2004)
予備知識・前提条件
平均値や標準偏差、正規分布など統計に関する基本的知識を持っていることが望ましい。
成績評価
出席、演習、レポート等により総合的に評価する。
教員メールアドレス
伊藤誠: itoh.makoto.ge (AT) u.tsukuba.ac.jp
TF・ TA
カルロス・アンドレアス・ラミレス(システム情報工学研究科リスク工学専攻博士前期課程1年)
オフィスアワー
授業中にアナウンスする。
備考
この科目は平成21年度産業技術人材育成支援事業(IT人材育成強化加速事業)の一環として企業および行政の協力の下、実
施されるものである。
インターンシップ I, II [ GB13903,GB13913 ]
Internship I, II
対象:3・4学年
開設学期:通年
曜日・時限:応談
単位数:1単位
担当教員:滝沢穂高 他
概要
企業の工場や研究所等における技術開発、研究開発などの就業経験を通して、これまでに学習した内容を実践し、実社会に対
する見聞を広めるとともに、将来の進路についての有益な情報を得る。
学習・教育目標
各種情報技術が実務の中でどのように活用されているのか、どのようなスキルが必要とされているか等について、受け入れ企業におけ
る就業体験を通じて学習し、専門能力向上と職業意識啓発の機会とする。
予備知識・前提条件
実習希望者は春 ABモジュールに行われる説明会に出席 すること。また、履修方法の詳細については、情報科学類インターンシッ
プ推進委員会の Web ページを参照すること。
成績評価
実習内容に関するレポート、および担当教員によるヒアリングをもって評価する。
教員メールアドレス
[email protected] (情報科学類インターンシップ推進委員会)
講義の Webページ
情報科学類インターンシップ推進委員会http://www.coins.tsukuba.ac.jp/~internship/
オフィスアワー
説明会において指示する。
備考
情報技術の最新動向 [ GB14502 ]
Recent Advance of Information Technology
対象:4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:木5・6
単位数:2単位
担当教員:嵯峨 智 他
概要
ITが社会に及ぼすインパクト,最先端技術の開発動向,革新的なIT活用戦略等の各種事例について,産業界から幅広い講師陣
を招聘し,各社のトレンドの捉え方,読み方を交えて講義する.
学習・教育目標
社会のなかでどのように ITが使われているのか、その技術的な歴史と今後の展望や課題を理解する.
キーワード
最先端技術,IT,システム開発,IT活用,産業界
Keywords
Information Communication Technology, Business System, System Development
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
講義内容/理解すべき項目
プロジェクトマネジメントに関する最新動向 神庭 弘年 (PMI日本支部)
クラウド時代を支える最新ICT動向 林 雄代 (日本電気株式会社)
アジャイルプロジェクトマネジメント 中谷 公巳 (アクシスインターナショナル株式会社)
クラウド時代の開発 マイクロソフトの挑戦 板倉 真由美 (日本マイクロソフト株式会社)
ビッグデータ利活用のための最新分析技術 渡部 勇 (株式会社富士通研究所)
ビジネスを、社会を変える IT技術 野田 晴義 (日本アイ・ビー・エム株式会社)
ICTが引き起こす、社会と個人の変革 牧野 司 (東京海上日動火災保険株式会社)
OSSの最新動向とNTTデータの取り組み 下垣 徹 (株式会社NTTデータ)
組み込みソフトの適用事例(KIOSK端末、スキャナの事例) 姫崎 高志 (株式会社PFU)
スーパーコンピュータ開発の最新動向 宮崎 博行 (富士通株式会社)
参考書籍
各講義の中で紹介する.
予備知識・前提条件
特になし .
成績評価
講義中のミニテストおよび課題レポートにより評価する
上記項目の合計で
80点以上〜100点以下 A
70点以上〜80点未満
B
60点以上〜70点未満
C
60点未満 D
教員メールアドレス
嵯峨 智:[email protected]
講義の Webページ
http://www.cs.tsukuba.ac.jp/project/it-lecture/ (パスワードは授業の際に通知)https://manaba.tsukuba.ac.jp/ct/course_276470
専門語学 A [ GB19041 ]
English for Specialized Subjects A
対象:4学年
開設学期:春ABC
曜日・時限:応談
単位数:1.5単位
担当教員:全教員
概要
卒業研究の指導教員のもと、少人数セミナー形式で、専門分野の基礎となる英語文献の講読とその内容の討論を行うとともに、英
語文献の概要をまとめたレポートを作成する。
学習・教育目標
卒業研究に関連した専門分野における英語の読解力と表現方法を身に付ける。また、英語文献の調査方法を習得する。
キーワード
専門英語、学術論文、英文読解、文書要約
Keywords
Technical English, scientific paper, English reading comprehension, document summarization
教材
各担当教員が指定する。
予備知識・前提条件
技術英語I、Mathematics for Computer Scienceの単位を取得していることが望ましい。
成績評価
英語文献の概要をレポートとして提出する。成績は、セミナーへの出席、セミナーにおける討論、レポートなどから総合的に判定す
る。セミナーへの出席率が著しく低い場合は、単位を取得できない。
オフィスアワー
各担当教員が指定する。
専門語学 B [ GB19051 ]
English for Specialized Subjects B
対象:4学年
開設学期:秋ABC
曜日・時限:応談
単位数:1.5単位
担当教員:全教員
概要
卒業研究の指導教員のもと、少人数セミナー形式で、英語文献の講読とその内容の討論を行う。また、卒業論文の英文概要(学
務委員会の了承を得ることにより、同水準の英語文章に代えることができる)を執筆する。
学習・教育目標
卒業研究に関連した専門分野における英語について、専門論文を理解するための読解力と、専門的内容を英語で伝える表現力
を身に付ける。
キーワード
専門英語、学術論文、英文読解、英文作成
Keywords
Technical English, scientific paper, English reading comprehension, English writing
教材
各担当教員が指定する。
予備知識・前提条件
技術英語I、Mathematics for Computer Scienceの単位を取得していることが望ましい。
成績評価
成績は、英語文献の講読、セミナーにおける英語文献に関する討論、卒業論文の英文概要などから総合的に判定する。セミナー
への出席率が著しく低い場合は、単位を取得できない。
オフィスアワー
各担当教員が指定する。
卒業研究 A,B [ GB19948,GB19958 ]
Graduation Studies A,B
対象:4学年
開設学期:春ABC・秋ABC
曜日・時限:応談
単位数:各3単位
担当教員:全教員
概要
配属された研究室において、指導教員の指導の下に、学士課程のまとめとなる研究を行う。研究テーマは、情報科学の各研究分
野の中から設定される。卒業研究A、同Bの2科目を修得することが卒業の必須条件である。
卒業研究Aでは、研究開発活動の基礎となるスキルおよび習慣を身につけること、および、研究テーマを決定する。具体的には、文
献調査などによる研究分野の現状の把握、問題の設定、研究計画の策定、自発的な考察、セミナー等におけるディスカッションな
どの方法を学ぶ。
卒業研究Bでは、設定した研究テーマに関する研究開発活動を行い、情報分野の専門家として必要な能力・資質を獲得する。具
体的には、卒業研究Aの内容に加え、問題解決、他の研究との比較、論文作成、プレゼンテーションなどの方法を学ぶ。
学習・教育目標
定められた研究・開発テーマに主体的かつ計画的に取り組むことにより、問題発見能力、問題解決能力、研究計画の立案能力、
コミュニケーション能力、文章や口頭発表における表現力などの能力および習慣を体得することが目標である。また、自分の研究
テーマと社会・環境との関連、および技術者としての倫理をグローバルな視点で考える習慣を養うことも重要な目標の一つである。
成績評価
研究テーマの理解と選択、論文等の学術情報の調査方法、研究遂行、セミナーでのディスカッションへの参加、論文作成、プレゼン
テーションなどについて総合的に評価する。
備考
実施計画: [卒業研究A,B共通]
卒業研究の実施計画は、配属研究室の指導教員と十分相談した上で、学生が主体的に設定する。教員立会いの研究
従事時間数は66コマ以上とする。
卒業研究に関する諸注意: [卒業研究A,B共通]
研究室配属(卒業研究を行う研究室の決定):
3年次生に対して、11〜12月頃の適切な時期に(卒業研究の開始に先立って)、説明会(卒論配属説明ガイダンス)が開催
される。その後、個別の研究室訪問や研究室主催の説明会などを経て、学生の希望を調整した上で、配属先の研究室が
決定される。前もって、卒研配属に関するスケジュールが掲示またはWeb上で通知される。
中間報告(卒業研究の進捗状況の報告)
卒業研究の進捗状況をまとめた中間報告を行う。中間報告の時期は別途指定する。
卒業論文発表(論文の提出と口頭発表):
卒業研究の内容をまとめた卒業論文を作成・提出し、卒業研究発表会で口頭発表を行い、審査を受ける。
プログラム言語論 [ GB20101 ]
Programming Languages and Methodology
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:木3・4
単位数:2単位
担当教員:亀山幸義
概要
プログラム言語の基本概念を系統的に学習する。内容は、構文と意味、インタプリタとコンパイラ、抽象機械と仮想機械、関数と型
システム、モジュラリティとオブジェクトなどである。取り上げるプログラム言語は、手続き型、関数型、論理型、オブジェクト指向型など
である。
学習・教育目標
多くのプログラム言語に共通して現れる基本的かつ重要な概念を学び、これらの概念がプログラム言語でどのように具体化されている
かを理解する。
キーワード
構文と意味、インタプリタ、コンパイラ、抽象機械,関数、型システム、モジュラリティ、抽象化、オブジェクト指向、ソフトウェアの信頼
性。
Keywords
Syntax and Semantics, Interpreter, Compiler, Abstract Machine, Function, Type System, Modularity, Abstraction, Object-Orientation,
Software Reliability.
時間割
週
第1週
第2〜5週
第6〜8週
第9〜10週
講義内容/理解すべき項目
導入: 構文と意味、インタープリタとコンパイラ、抽象機械,高級言語と低級言語、手続き型言語と宣言型言
語。
基礎: 抽象機械,意味論,関数と手続き、ブロック構造と変数スコープ、データ構造と型システム、制御構造と
評価順序、メモリ管理とゴミ集め、演習。
モジュラリティと抽象化: 構造化プログラミング、データ抽象化、モジュール、抽象データ型、オブジェクト指向、ク
ラスと継承、演習。
様々なプログラミング言語、発展的な話題、授業のまとめ。
教材
講義資料は、この授業のホームページを通じて配布する。
参考書籍
この授業の一部は以下の書籍に準拠している。
Programming Language Concepts, Peter Sessoft, Springer, 2012.
また、以下の本も参考にしている。
Concepts in Programming Languages, John C.Mitchell, Cambridge University Press, 2003.
Programming Languages: Principles and Paradigms, Maurizio Gabbrielli and Simone Martini, Springer-Verlag, 2010.
予備知識・前提条件
何らかのプログラミング言語(C, Java, Scheme, ML など)を用いたプログラミングの経験があることが望ましい。
成績評価
授業への出席を前提として、演習50%、期末試験50%により成績評価を行う。
教員メールアドレス
亀山: kam [at] cs tsukuba ac jp
TF・ TA
鳥居: sho [at] logic cs tsukuba ac jp
講義の Webページ
http://logic.cs.tsukuba.ac.jp/~kam/plm/
オフィスアワー
初回の講義で指定する。
数理アルゴリズム [ GB20201 ]
Computational Algorithms
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
担当教員:櫻井鉄也,今倉暁
曜日・時限:金1・2
単位数:2単位
概要
科学や工学の様々な分野でコンピュータは大きな役割を果たしている.本講義では,これらの分野でコンピュータを活用するための
基本的な考え方と手法を習得する.さらに,データ解析や振動解析などの応用事例によって理解を深める.
学習・教育目標
コンピュータによって科学・工学の様々な現象を扱うためのモデリングとそれを処理するための数値アルゴリズムを理解し習得する.ま
た,数値計算に便利なツールとして MATLAB(またはScilab)を習得するとともに,プログラミングの基本的な考え方についても理解を
深める.
キーワード
計算手法,偏微分方程式,反復解法,データ解析
Keywords
Computational methods, partial differential equations, iterative solvers, data analysis
時間割
週
第1週
第2週
第3〜4週
第5週
第6〜7週
第8週
第9〜10週
講義内容/理解すべき項目
講義の概要と準備
科学技術・産業応用におけるコンピュータの役割,モデリングとアルゴリズム,計算ツールと可視化
偏微分方程式の数値解法
偏微分方程式,領域と境界条件,離散化,差分法,ラブラス方程式の差分近似
連立一次方程式の反復解法と大規模行列
定常反復法,非定常反復法,共役勾配法
前半の講義内容の理解度の確認
固有値問題の数値解法
ベキ乗法、逆反復法、レイリー・リッツの技法、部分空間反復法
固有値問題のデータ解析への応用
主成分分析、画像認識、データクリスタリング
一般化固有値問題の数値解法と応用
コレスキー分解、画像分割、振動解析、ナノシミュレーション
教材
必要に応じて配布する.
参考書籍
「MATLAB/Scilabで理解する数値計算」,櫻井鉄也著,東京大学出版会
「数値計算のつぼ」,二宮市三編,共立出版
予備知識・前提条件
線形代数,微積分,数値計算の基礎.
成績評価
講義と演習の出席状況,演習のレポート,および期末試験の成績を総合して評価する.
教員メールアドレス
櫻井鉄也:sakurai(AT)cs.tsukuba.ac.jp
今倉 暁:imakura(AT)cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
http://www.mma.cs.tsukuba.ac.jp/~lecture/
オフィスアワー
講義時に指示する.
備考
基本的に 1限目は教室で講義,2限目は計算機室で演習を行う.演習ではプログラミング言語として MATLABを用いるが,初心者
でも使えるように配慮する.
人工知能 [ GB20301 ]
Artificial Intelligence
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
担当教員:水谷哲也,大矢晃久
曜日・時限:火3・4
単位数:2単位
概要
コンピュータ誕生以前からの基本テーマであり,コンピュータの発達に伴って実現しつつある人工知能について,その情報科学的基礎
を学ぶ.知識と推論、問題解決などの基礎を解説するとともに,人工知能論を現実問題に適用する先端的な応用例として,楽曲
演奏の定式化や人間−計算機協調演奏プログラムなどコンピュータ音楽システムの各話題を取り上げる.
学習・教育目標
人工知能の歴史と現状を学び、その基礎となる考え方と各々の手法について理解する。
キーワード
人工知能,知識と推論,問題解決,音楽情報システム
Keywords
Artificial Intelligence, Knowledge, Reasoning, Problem Solution, Musical Information System
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
はじめに
知能とは何か,人工知能の歴史
人工知能の基礎
人工知能とは何か,人工知能の諸分野
問題解決
問題の定式化,解の探索方法
知識と推論
知識とは何か,知識の表現方法,推論の仕組み
エキスパートシステム
エキスパートシステムの構成と動作原理
エージェント
知的エージェントの構造と性質,動作原理
人工生命
人工生命の諸分野,発達システム,進化,群行動
知能ロボット,学習
ロボットの知能と賢さ,自律移動ロボットの知能,学習とは何か,強化学習
人工知能と音楽
音楽における知能,音楽情報の定式化.GTTM,楽曲構造,構造機能など.
人間-計算機協調演奏システム
人間と協調して表情豊かな演奏を生成する実時間プログラムの設計・検証・実装・実験演奏表情の定式化
楽曲および演奏の構造,人間らしい表情豊かな演奏の構築
誤認識・誤動作を含んだ実時間プログラムの論理的表現.
人間-計算機協調演奏システムや,実際に発生した事故のような誤認識・誤動作を含んだ実時間システムの論理的
表現,検証例.
教材
板書,およびプリントを適宜使用する.
参考書籍
「新 図解 人工知能入門」(戸内順一:日本理工出版会)
「新しい人工知能〔基本編〕」(前田隆,青木文夫:オーム社)
「人工知能の基礎(第2版)」(馬場口登,山田 誠二:オーム社)
「Artificial Intelligence:A Modern Approach, 3rd Edition」(Russel, S. and Norvig, P. : Prentice Hall)
(「エージェントアプローチ人工知能」(古川康一 監訳:共立出版))
「人工知能概論 第2版 —コンピュータ知能からWeb知能まで」(荒屋真二 :共立出版)
成績評価
学期末試験の成績に講義の出席率と演習課題の成績を加味して評価を行う。
教員メールアドレス
大矢:ohya(at)cs.tsukuba.ac.jp,水谷:mizutani(at)cs.tsukuba.ac.jp
TF・ TA
三石和輝 : mitsuishi-k@roboken.cs.tsukuba.ac.jp
オフィスアワー
月2限 総合研究棟B1009(大矢)木5限 3F708(水谷)
プログラム理論 [ GB21101 ]
Program Theory
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:火5・6
単位数:2単位
担当教員:水谷哲也
概要
逐次プログラムの意味,プログラムの目的の表明,仕様の表現,停止性,正当性の検証方法を述べるとともに,並行実時間
プログラムの仕様表現,正当性の検証体系について紹介する.
学習・教育目標
1.
2.
3.
4.
プログラムの意味・要求仕様の表現について理解する (第1週)
Hoare理論による手続き型プログラムの正当性検証の仕組みを理解する (第2〜7週)
最弱前条件に基づく検証理論を理解する (第8〜9週)
並行実時間プログラムの検証の基礎を理解する (第10週)
キーワード
プログラムの意味,仕様,停止性,検証,ホーア論理
Keywords
Semantics, Specification, Termination and Verification of Programs, Hoare Logic
時間割
週
第1週
第2- 6週
第7週
第8- 9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
プログラムの意味,要求仕様表現と検証
Hoare論理による逐次プログラムの検証;停止性を含む正当性
配列・手続き等の理論的取扱い
ダイクストラの最弱前条件に基づくプログラム検証
時相論理及びν理論などを用いた実時間プログラムの仕様表現およびその検証
教材
授業中にプリント等を適宜配布する.
参考書籍
林晋:プログラム検証論,共立出版,1995.
Z. Manna: Mathematical Theory of Computation,McGraw-Hill, 1974.
(日本語訳 五十嵐滋訳: プログラムの理論, 日本コンピュータ協会,1974.)
予備知識・前提条件
論理と形式化の授業を履修している,または数理論理学に関する基礎知識を持っていることが前提条件.
成績評価
演習,レポート,期末試験により,出席状況を加味して総合的に評価する.
教員メールアドレス
水谷哲也:mizutani @ cs.tsukuba.ac.jp
オフィスアワー
木5限 3F708(水谷)
計算論理学 [ GB21404 ]
Computational Logic
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
担当教員:亀山幸義, 海野広志
曜日・時限:木5・6
単位数:2単位
概要
多くの現代的プログラム言語は,強力な型システムを持つことによりデータ構造や制御構造の抽象化を果たし,プログラムの誤りを減
らしたり,可読性を高めることに役立っている.本講義では,型システムの理論的背景を知るため,型つきラムダ計算に基づいたプロ
グラム言語の基礎理論を学ぶ.プログラム言語の構文と意味の厳密な定義方法,型システム,計算規則などについて学ぶ.また,
型つきラムダ計算に対応する直観主義論理の体系を取り上げ,これら2つの体系が本質的に等価であること,すなわち,証明とプロ
グラムが同一視できることを学ぶ.これらを通じて形式的体系とは何かを理解し,形式的対象の操作が計算機で実行可能なことを
学ぶ.授業の中でソフトウェアを用いた演習を行う.
学習・教育目標
プログラム言語と論理体系を題材にして,形式体系の取り扱いを理解する.また,プログラム言語における型システムの役割,理論,
応用を理解する.
キーワード
形式体系,構文と意味,命題論理,ラムダ計算,型システム,証明とプログラム,プログラム検証.
Keywords
Formal System, Syntax and Semantics, Propositional Logic, Lambda Calculus, Type System, Proofs and Programs, Program
Verification.
時間割
週
第1週
第2週
第3−7週
第8−9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
導入: ラムダ計算,形式体系,構文論と意味論
計算の論理: 命題論理、直観主義論理,導出
型付きラムダ計算: 項と型,計算,性質,型検査と型推論、多相型、進んだ話題
依存型とリファインメント型、プログラム検証
授業のまとめ
教材
講義資料は,この授業のホームページ等を通じて公開する.
参考書籍
プログラムの基礎理論(佐藤雅彦・桜井貴文共著,岩波書店)
ソフトウェア科学のための論理学(萩谷昌己著,岩波書店)
Benjamine C. Pierce,"Types and Programming Languages", MIT Press, 2002.
予備知識・前提条件
「論理と形式化」もしくは形式体系・論理の基礎的事項
成績評価
講義への出席を前提として,演習50%,期末試験50%により評価する.
教員メールアドレス
亀山: kam [at] cs tsukuba ac jp
海野: uhiro [at] cs tsukuba ac jp
TF・ TA
薄井: usui [at] logic cs tsukuba ac jp
講義の Webページ
http://logic.cs.tsukuba.ac.jp/~kam/complogic/
オフィスアワー
初回の講義で指定する.
計算モデル論 [ GB21504 ]
Models of Computation
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
曜日・時限:月5・6
単位数:2単位
担当教員:井田哲雄
概要
抽象書換え系,帰納関数論,ラムダ計算,を取り上げて,計算モデルとその性質を体系的に学びます.
学習・教育目標
プログラミング言語の操作的意味を与える計算の体系とその性質を学び,計算に対する深い理解を得ることを目指します.この授業
で得られる知識は,ソフトウェアの性質を解析するのに役立ちます.
キーワード
計算モデル,ラムダ計算,帰納関数,書換え系
Keywords
models of computation, lambda calculus, recursive function, rewrite systems
時間割
週
第1講
第2,3講
第4,5講
第6,7講
第8講以降
講義内容/理解すべき項目
計算モデルの概要
帰納関数論
抽象書換え系
ラムダ計算 形式的体系の定義の方法,β簡約,β正規形
ラムダ計算 合流性,停止性,ラムダ定義可能性,計算可能性,帰納関数論やラムダ計算の計算能力
教材
計算モデル論入門 ーチューリング機械からラムダ計算へー,井田哲雄,浜名誠 共著,サイエンス社を教科書として使います.
参考書籍
計算モデルの基礎理論(岩波講座ソフトウエア科学12巻),井田哲雄,岩波書店
予備知識・前提条件
ソフトウェア技法,離散構造をすでに履修していることが望ましい.
成績評価
期末試験を行ないます.講義と演習の出席率,学期末試験の評価を総合して評価します.計算をモデル化できるか,計算モデル
の性質を形式的に理解できるか,計算可能性について深い理解に達しているかを評価の基準にします.
教員メールアドレス
井田哲雄: ida(@cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
研究グループのホームページwww.score.cs.tsukuba.ac.jpからたどってください.
オフィスアワー
火3,総合研究棟B 1006
備考
2時限連続の講義であるので、講義時間の一部を演習にあてます .
オートマトンと形式言語 [ GB21601 ]
Formal Language and Automata Theory
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:水1・2
単位数:2単位
担当教員:南出靖彦
概要
情報科学の様々な分野で応用されるオートマトンと形式言語の基礎を学ぶ。 情報科学の様々な分野で応用されるオートマトンと
形式言語の基礎を学ぶ。 情報科学の様々な分野で応用されるオートマトンと形式言語の基礎を学ぶ。
学習・教育目標
1. オートマトンと正規表現の基礎を理解する。
2. プッシュダウン・オートマトンと文脈自由文法の基礎を理解する。
3. チューリング機械と計算可能性理論の基礎を理解する。
キーワード
オートマトン,文脈自由文法,チューリング機械
Keywords
automata, context-free grammars, Turing machines
時間割
週
第1週〜4週
第5〜8週
第9〜10週
講義内容/理解すべき項目
オートマトンと正則表現
決定性・非決定性オートマトン、正則表現、正則言語、決定手続き、 最小化、閉包性
文脈自由文法とプッシュダウン・オートマトン
文脈自由文法、文脈自由言語、プッシュダウン・オートマトン、標準形、決定手続き、 閉包性
チューリング機械と計算可能性
チューリング機械、チャーチのテーゼ、決定不能性
教材
オートマトン言語理論 計算論I, J. ホップクロフト,J. ウルマン, R. モトワニ, 第2版, サイエンス社, 2003
予備知識・前提条件
離散構造の授業を履修していること。
成績評価
演習の評価、学期末試験により総合的に評価する。
教員メールアドレス
南出靖彦:minamide(AT)cs.tsukuba.ac.jp
オフィスアワー
火15:00〜17:00 総B1025
プログラミングチャレンジ [ GB21802 ]
Programming Challenges
対象:3・4学年
開設学期:春AB
担当教員:Claus Aranha,櫻井鉄也
曜日・時限:月3,金3
単位数:2単位
概要
プログラミングコンテストに現れる様々な有用なアルゴリズムについて講義する。内容:ソーティング、探索、グラフ、数値計算、文字列
操作、計算幾何。新しい知識を勉強するより、既に知っているアルゴリズムを使って難しいプログラミング課題を解きながら知識を含め
るのはこの講義の目的です。
This course studies a variety of useful algorithms through the use of programming challenges. Topics: Sorting, Searching, Graphs,
Numerical and String handling, Geometry. The goal of this course is, rather than introducing new concepts, to deepen the understanding
of algorithmic techniques by solving hard programming problems.
学習・教育目標
本講義では、様々な問題に対して適切なアルゴリズムを選び、その問題を解決するための実装を行うことを目標とする。これまでに学
習したアルゴリズムとプログラミング技術の具体的な使い方を学ぶ。
The goal of this course is to learn how to identify the necessary algorithm to solve a given program, and how to correctly implement it.
This course aims at giving a practical view of previously learned algorithms and programming techniques.
キーワード
アルゴリズム、プログラミング、問題解決、プログラミングコンテスト
Keywords
Algorithms, Programming, Problem Solving, Programming Contests
時間割
週/Week
1
講義内容/Lecture contents
講義概要・プログラミングコンテストとは?・基本的な問
Course Introduction - What are programming contests? - Introductory Problems
データ構造・文字列
2
Data Structures and Strings
ソーティング
3
Sorting
多倍長整数
4
Arithmetic and Algebra
組み合わせ
5
Combinatorics
整数論
6
Number Theory
バックトラッキング
7
Backtracking
グラフ
8
Graphs
動的計画法
9
Dynamic Programming
幾何
10
Geometry
参考書籍
Steven S. Skiena, Miguel A. Revilla "Programming Challenges", Springer, 2003
予備知識・前提条件
基本的なプログラミングの知識(コンパイル、ループ、if-then-elseの使い方など)
Basic programming concepts (Compiling, loops, if-then-else operators, etc.)
成績評価
課題 ーー 講義毎回プログラミングチャレンジを4問。(70%)
出席 ーー 出席だけでなく、講義中に議論・質問などを評価する。(30%)
Problem Solving -- Every class, 4 programming assignments will be proposed (70%)
Participation -- Not only presence, questions/discussion in class will be evaluated (30%)
教員メールアドレス
アランニャクラウス:[email protected]
講義の Webページ
ホームページ/Course Website
オフィスアワー
オフィスアワーは特に定めないが、事前連絡をしてから訪問すること。
Office Hours not defined. Students feel free to contact the professors for questions.
備考
この講義では、授業が日本語で行い、配布資料やプログラミング課題は英語です(課題提出は日本語・英語どちらでも可)。
In this class, the lectures will be held in Japanese, and all Lecture Notes and Programming Assignments will be in English. The solutions
for the programming assignments can be done in either English or Japanese
プログラミングができる1・2年次学生の受講も歓迎する。
1・2nd year students with programming knowledge also welcome.
システム数理 I [ GB22011 ]
Mathematical Systems Theory I
対象:3・4学年
開設学期:春A
曜日・時限:火1・2
単位数:1単位
担当教員:河辺徹
概要
情報メディア創成学や情報科学,工学の対象となる各種システムの数理モデルの解析手法ならびに制御手法について講義する.
学習・教育目標
システム制御工学の基本的目的,概念について理解し,状態空間モデルの導出,システムの時間応答と安定性,状態フィードバッ
クによる安定化,LQ最適制御による設計法について理解する.
キーワード
システム制御
Keywords
System Control
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
講義内容/理解すべき項目
【システム制御工学の基本的目的と概念】
一般的制御系の構成,フィードバック制御
【状態空間モデル】
状態方程式,出力方程式,ブロック線図
【システムの時間応答と安定性】
時間応答,安定判別
【状態フィードバックによる安定化および状態推定】
可安定性,可制御性,オブザーバ
【LQ最適制御】
最適レギュレータ,リッカチ方程式
教材
授業時の配布資料として用意
参考書籍
「線形システム理論」 須田信英 (朝倉書店)
「線形システムの最適制御」 片山徹 (近代科学社)
「システム制御へのアプローチ」 大須賀公一,足立修一 (コロナ社)
予備知識・前提条件
線形代数I,II及び解析I,IIの知識を前提とする.
成績評価
出席状況,レポート,小テスト等により総合的に評価を行う.
教員メールアドレス
kawabe(AT)cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
具体的な情報は講義の始めに指示する.
オフィスアワー
天王台3F825(河辺)で,適宜受け付けるが,不在中の訪問を避けるためにメールで事前に連絡のこと.
備考
情報メディア創成学類:「システム数理I」(GC53701)と共通
システム数理 II [ GB22021 ]
Mathematical Systems Theory II
対象:3・4学年
開設学期:春B
担当教員:久野誉人,佐野良夫
曜日・時限:火1・2
単位数:1単位
概要
情報メディア創成学や情報科学,工学の対象となる各種システムの数理モデルに対し,システムの設計・運用に必要な最適化手
法について講義する.
学習・教育目標
各種システムに対する意思決定問題などの最適化問題へのモデル化や,最適化問題の数学的構造,最適化問題を解決する数
値アルゴリズムのメカニズムについて理解する.
キーワード
最適化,数理計画
Keywords
Optimization, mathematical programming
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
講義内容/理解すべき項目
【意思決定と数学モデル】
数理計画問題の定義 【線形計画問題とそのアルゴリズム】
シンプレックス法,内点法
【線形計画問題と理論的側面】
双対問題,双対定理,相補性条件
【組合せ最適化・整数計画法】
ナップサック問題と分枝限定法
【非線形計画法】
KKT条件,最急降下法,ニュートン法
教材
WEBページ,あるいは授業時に配布資料として用意.
参考書籍
「数理最適化」久野・繁野・後藤(オーム社)
「数理決定法入門」今野浩(朝倉書店)
「線形計画法」 今野浩 (日科技連)
「最適化法」 田村・村松 (共立出版)
予備知識・前提条件
線形代数I,II及び解析I,IIの知識があることを前提とする.
成績評価
出席状況,レポートならびに学期末試験により総合的に評価を行う.
教員メールアドレス
久野誉人:takahito*at*cs.tsukuba.ac.jp, 佐野良夫:sano*at*cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
http://www.cs.tsukuba.ac.jp/~takahito/ucourse.html
オフィスアワー
天王台3F922(久野),3F834(佐野)で,適宜受け付けるが,不在中の訪問を避けるためにメールで事前に連絡のこ と.
備考
情報メディア創成学類:「システム数理II」(GC53801)と共通
数理メディア情報学 [ GB22101 ]
Mathematical Media Informatics
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
曜日・時限:水1・2
単位数:2単位
担当教員:北川高嗣
概要
--- Modelling と Algorithm --主に、連続・無限を、有限・離散に変換する、 という意味での「解析的手法」を用いて、空間のデザインと数理モデリング、および ア
ルゴリズムの設計と解析の方法について学ぶ。
学習・教育目標
時間割
週
第1〜2週
第3〜5週
第6〜8週
第9〜10週
講義内容/理解すべき項目
空間(=集合+計量)のデザイン
計量としての位相、距離、ノルム、内積。
空間の完備性、バナッハ空間、ヒルベルト空間。
モデリングとアルゴリズム設計
モデリングツールとしての縮小写像の原理。
逐次近似列による反復法アルゴリズムの構成。
不動点定理による収束定理の構築例
コンパクト図形集合に対するモデリング
ハウスドルフの距離、ハウスドルフ空間
複数個の複素縮小写像の不動集合としてのフラクタル図形。
アルゴリズムの実際
最急降下法と共役勾配法 , QR法 〜固有値問題〜
非線型方程式の解法(線形化作用素としての微分)
特異値分解と最小二乗解
教材
講義ノート、配布プリント
参考書籍
「数値計算法」名取亮編、オーム社、1998
成績評価
基本的に出席と3回のレポートで評価する。
オフィスアワー
水曜日:17:00-18:00
数値シミュレーション [ GB22201 ]
Numerical Simulation
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
曜日・時限:火1・2
単位数:2単位
担当教員:コール・ジェームズ
概要
Numerical computation, and numerical modeling. Main topics: (1) Biological Models. (2) Physical models (3) Chaos and fractals.
学習・教育目標
キーワード
数値シミュレション、アルゴリズム、数値モデル
Keywords
algorithms, numerical models, simulation
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
Error and stability of Computer algorithms, round-off error, chaos.
Numerical instability and chaos.
Models, Control theory, chaos and instability
Chaos, Fractals, and Markets
The random walk model and its uses
Random walk mode.
Waves and finite difference models
Wave simulation.
Waves
Quantum computing
教材
Photocopies of book chapters and instructor notes. Some computer programs will also be distributed.
参考書籍
“Mathematical Models in Biology, and Introduction,” E. S. Allman, J. A. Rhodes, Cambridge University Press.
“Fractals and Chaos, an Illustrated Course,” Paul S. Addison, IOP Publishing Company
予備知識・前提条件
Basic calculus, and matrix algebra.
成績評価
Homework is given for each topic. The grade is determined by the final examination and homework grades, plus attendance.
教員メールアドレス
cole(AT) cs.tsukuba.ac.jp
オフィスアワー
Wednesday, 13:00-17:00. Office: 3F832, Lab.:3F935;tel. 853-6563.
備考
This class will be useful to students in physics,engineering and economics, and business. Advanced mathematics is not needed, but you
should understand basic calculus. The lectures will be in both English and Japanese.
インタラクティブ CG [ GB22401 ]
Interactive Computer Graphics
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
曜日・時限:火5・6
単位数:2単位
担当教員:蔡東生
概要
「インタラクティブ」とは「双方向性」「対話式」という意味で,「インタラクティブである」とは , 例えばコンピュータのキーボードをタイプすれ
ば画面に文字が表示され , マウスを動かせばポインタが動いたり線が引けたりする視覚的なコンピュータと人間のやりとりを意味します
. ユーザの操作に対して即座に何らかの応答を返し , それをもとにユーザが次の操作を行うことができるような場合を , インタラクティブ
であると言います . 本授業では,コンピュータゲームのような,コンピュータ上のグラフィックス ( 以下 CG) を人間が「インタラクティブに」操
作するためのUI,コンピュータグラフィック技術、バーチャルラリティー技術について学習します. 画像合成、シェーディング、テクスチュア
マッピング、レイトレーシング、キャラクタアニメーション、キーフレームアニメーション、物体形状モデリングなどを利用したモデリング、ボ
リューム表現などの内容を中心に学習します.
学習・教育目標
ジュラシックパーク、 スターウオーズ、マトリックス、ロードオブザリングなど最近の映画・映像の作成には映像とCGの合成は欠くことので
きないものになっている。これらのフォト・リアリスティックCGは、 3次元モデルを作成して、照明・視点を決め、物体表面の陰影を決め
ることによりレンダリングと呼ばれる2次元スクリーンへの投影を行う。また、仮想現実間/VRは飛行機の訓練シミュレータなど実世界
で欠く事のできないものになっている。本授業では、CGのインタラクティブ技術,UI設計、CGモデリング、レイトレーシング/シェーディン
グ、キャラクタアニメーション、VR技術をカバーする。とくに、CG技術の進歩はめざましいものがあるので、最新のCG技術から実際的な
モデリングとアルゴリズムを学習する。
キーワード
CGモデリング、CAD、レンダリング、レイトレース、シェーディング、画像合成、ビジュアリゼーション、VR
Keywords
CG Modeling, CAD, Rendering, RayTrace, Image Synthesis, Visualization, Virtual Reality
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
知覚(Perceptioc)
色彩Color
画面表示装置(Displays)
画像処理(Image Processing)
変換(Transformations)
階層モデル(Hierarchical Modeling)
投影(Projections)
隠面処理(Hidden Surfaces)
シェーディング(Shading)
レイトレ(Ray Tracing)
アンチエイリアスと加速(Anti-alias and Acceleration)
テクスチャマッピング(Texture Mapping)
媒介変数面表示(Parametric Surfaces)
パーティクルシステム(Particle Systems)
アニメーション原理(Animation Principles)
アニメーション(Animation)
細分割(Subdivision)
科学技術可視化(Scientific Visualization)
インタラクティブ CG作品発表
教材
配布資料,CGアーツ協会、コンピュータグラフィックス,ウエッブ教材
参考書籍
Foley, van Dam, Feiner, Hughes. Computer Graphics Principles and Practice, Second Edition in C. Addison Wesley, 1996.
Edward Angel, Interactive Computer Graphics: A top-down approach with OpenGL, Third Edition. Addison Wesley, 2003.
Woo, Neider, Davis, and Schreiner. OpenGL Programming Guide, Third Edition. Addison-Wesley, 1999.
Andrew S. Glassner. An Introduction to Ray Tracing. Academic Press, 1989.
Alan Watt, 3D Computer Graphics, Third Edition, Addison-Wesley, 2000.
予備知識・前提条件
CG基礎をとっていることが望ましいが、特に必要ではない。
成績評価
レポートと課題で採点。3課題あり、投票システムで優秀作品をきめるICGコンテストがあります。優秀者はボーナス点と図書券が与
えられます。https://sites.google.com/a/cavelab.cs.tsukuba.ac.jp/icg_tmp/home
教員メールアドレス
cai(AT)cs.tsukuba.ac.jp
TF・ TA
TA2名を予定
講義の Webページ
https://sites.google.com/a/cavelab.cs.tsukuba.ac.jp/icg_tmp/home
オフィスアワー
火4・5
情報線形代数 [ GB22501 ]
Information Linear Algebra
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:金1・2
単位数:2単位
担当教員:徳永隆治
概要
線形代数I・IIおよび解析学I・II・IIIにおいて習得した知識を前提として,これに引き続く線形代数の諸概念と手法を講義する.ま
た,これらの知見が,画像・信号・数値等に関する情報処理系の構築において果たす役割について概説する.
学習・教育目標
有限次元の距離空間と内積空間に関する諸概念を理解し,これに基づく手法の有効性を把握する,また,種々の情報処理系の
数理構造を線形代数の視点から俯瞰し,実用的な問題に対する応用力を伸ばす.
キーワード
スペクトル分解,ジョルダン分解,実2次形式,主成分分析,KL変換,特異値分解
Keywords
spectral decomposition, Jordan decomposition, real quadratic normal form, principal component analysis, KL transform, singular value
decomposition
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4・5週
第6・7週
第8・9週
講義内容/理解すべき項目
実ベクトル空間と直交座標系
基礎:実ベクトル空間と行列に関する諸概念の復習
応用:正規直交性とデジタル通信,距離空間と画像情報圧縮
対角化とジョルダン分解
基礎:固有値と対角化,ジョルダン分解,固有空間,不変空間
応用:内積空間とフィルタリング
行列の分解
基礎:スペクトル分解,QR分解,特異値分解
応用:直交変換と画像情報圧縮
実2次形式と行列のノルム
基礎:実2次形式,正定値行列,行列のノルム,線形写像
応用:スペクトルノルムと漸近安定性
特異値分解・スペクトル分解の応用
基礎:最小2乗法,KL変換,主成分分析
応用:最小2乗法と線形予測,KL変換と画像情報圧縮,主成分分析と多変量解析
行列の級数と初等関数
基礎:行列の距離空間,行列の級数と初等関数,線形微分方程式と差分方程式
応用:固有値と漸近安定性
教材
WEBサイトにおいて講義テキスト(PDFファイル)で提供する.
参考書籍
線形代数とその応用 G・ストラング 産業図書
線形代数要論 青木利夫・大野勝寛・川口俊一 培風館
線形代数入門 斎藤正彦 東京大学出版会
予備知識・前提条件
線形代数I・IIおよび解析学I・II・IIIの履修および習得を前提とする.
成績評価
毎回出題されるレポートの平均得点(100点満点)で絶対評価する.
教員メールアドレス
徳永隆治:tokunaga@cs.tsukuba.ac.jp
TF・ TA
倉成智久:kuranari@chaos.cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
http://www.chaos.cs.tsukuba.ac.jp/ILA/index.html
オフィスアワー
理工学修士棟 B523,午後1:00〜4:00
備考
レポートの出題・提出状況は,WEBサイト上で公開される.
情報可視化 [ GB22611 ]
Information Visualization
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:月5・6
単位数:1.5単位
担当教員:三末和男
概要
膨大なデータや情報が溢れる現代において、コンピュータによって情報を視覚的に提示する技術(情報可視化技術)は、情報処理
を目的としたコンピュータと人間を有機的につなぐ重要な技術である。この授業では、情報可視化に関する基礎知識として、情報可
視化の枠組、ヒトの視覚に関する認知的な性質、データを表現するための基本的な技術、様々なデータを対象とした表現技術に
ついて学ぶ。
学習・教育目標
情報可視化技術に関する前提知識を習得するとともに基本的な枠組を理解する。
視覚的表現について認知的性質および表現技術について理解する。
情報可視化に関する代表的な技術および関連技術について理解する。
キーワード
可視化、情報可視化、視覚的表現
Keywords
Visualization, information visualization, visual representation
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
講義内容/理解すべき項目
【イントロダクション】情報可視化とは、関連概念(情報デザイン、インフォグラフィクス)、情報可視化の枠組
【基礎知識】データ、尺度水準、視覚的表現の基礎、表現系、視覚のしくみ、色の性質
【視覚の性質、基本技術(1)】前注意的処理、ゲシュタルト要因、値の表現手法
【基本技術(2)、演習】関係の表現手法、(演習)視覚的表現の設計
【表現技術(1)】多変量データの表現
【表現技術(2)】階層データの表現、ネットワークの表現
【表現技術(3)】テキストに由来するデータの表現、地理的データの表現
【表現技術(4)】時刻データの表現
教材
適宜資料を配布する。
参考書籍
情報を見える形にする技術, Riccard Mazza, Springer, 2011.
ビューティフル ビジュアライゼーション, Julie Steele and Noah Iliinsky, オライリー・ジャパン, 2011.
Readings in Information Visualization; Using Vision to Think, Stuart K. Card, Jock D. Mackinlay, and Ben Shneiderman,
Morgan Kaufmann, 1999.
Information Visualization --- Perception for Design; 3rd Ed., Colin Ware, Morgan Kaufmann, 2012.
Show Me the Numbers; Designing Tables and Graphics to Enlighten; 2nd Ed., Stephen Few, Analytics Press, 2012.
成績評価
レポート課題および学期末試験の成績により評価する。レポート課題30%、学期末試験70%の配分とする。授業への欠席は減点と
し、1/3以上を欠席したものは不合格とする。
教員メールアドレス
[email protected]
TF・ TA
未定
講義の Webページ
授業中に URLを知らせる。
オフィスアワー
木曜日16:45-18:00 3F830
備考
春日地区での開講です。
ソフトウェアサイエンス実験 A,B [ GB26403,GB26503 ]
Software and Computing Science Laboratory A,B
対象:3学年
開設学期:春ABC・秋ABC
曜日・時限:水3・4,金5・6
単位数:各3単位
担当教員:海野広志(世話人),他
概要
情報科学としてのソフトウエア科学,情報数理の中核的理論,技術を体得することを目的として,プログラム言語,システムプログラ
ム,数値解析,人工知能,感性情報処理,システム制御などの基本的なテーマの中からいくつかを選択して具体的課題に取り組
む.
学習・教育目標
上記概要に示された選択課題に対し、各テーマの基本概念を理解し、実際にシステム設計、プログラミングなどを行うことにより、具
体的な実装のプロセスを体験し、情報科学に関する理解を高め、将来研究開発を行うに役立つ能力を獲得することを目標とする。
キーワード
ソフトウエアサイエンス
Keywords
Software Science
時間割
学
期
テーマの内容: 下記のテーマの中から選択する.ただし、最新版については学類の実験ホームページを確認するこ
と.
春学期
数理モデリングとアルゴリズム
メタヒューリスティクスと巡回セールスマン問題
JAVAによるGUIの記述
音楽演奏プログラミング
秋学期
倒立振子のシミュレーション実験
関数プログラミング
ビジュアルなプログラムの開発
メディア情報検索の基礎
移動ロボットの行動プログラミング
教材
各実験テーマの概要と詳細なテキストは,学類のホームページ上に用意する.
成績評価
課題ごとに定められたレポートを提出する.実験の出席率,レポートの成績を総合して評価する.
オフィスアワー
実験テーマごとに質問や相談の時間をとる.具体的な時間は各実験テーマの最初の実験の際に指示する.
備考
ガイダンス
春学期第1回目の実験授業時間に,単位修得条件,実験の進め方,各実験テーマの説明,実験関係資料配布
等のためのガイダンスを行うので,必ず出席すること.ガイダンス開催場所については掲示するので,確認すること.
テーマの選択について
実験は選択したテーマを1学期間にわたって行う.
各学期に 1テーマ,1年間(2学期)で合計2テーマを履習する.
同じテーマを2度以上選択することはできない.
全学期のテーマ(2つ )は春学期のテーマ選択時に全て決める.
2テーマのうち1テーマは他主専攻の実験(情報システム実験,知能情報メディア実験)の中から選択してもよ
い.
開設するテーマは各学期によって異なるので,テーマの申請前にガイダンス資料等でよく確認すること.
希望テーマの申請方法と,確定テーマの掲示方法については,ガイダンス時に説明する.
班分けが必要なテーマに関する班分け表は,各学期の実験開始時に配布する.
コンピュータネットワーク [ GB30101 ]
Computer Networks
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
曜日・時限:月1・2
単位数:2単位
担当教員:佐藤聡
概要
データ通信における伝送と交換の基礎および LAN, WAN, インターネットなどのコンピュータネットワークを構築するための基礎となる
アーキテクチャおよびネットワーク管理の技術的な考え方について解説する.
学習・教育目標
1. ネットワークアーキテクチャおよび通信の方式について理解する
2. LANやWAN,インターネットでの通信の仕組みを理解する
3. インターネット上での各種のサービスの考え方やプロトコル、そしてネットワーク管理の考え方をを理解する
キーワード
データ通信,ネットワークアーキテクチャ,LAN(Local Area Network), インターネット,TCP/IPプロトコル,ネットワークサービス,セキュリ
ティ
Keywords
Data Communications, Network Architecture, LAN(Local Area Network), Internet, TCP/IP protocol, Network Service, Security
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5,6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
通信ネットワークの概要とネットワークアーキテクチャ
情報通信の概要、伝送媒体とネットワーク構成,階層化モデル,OSI基本参照モデル
各種伝送方式と同期方式
ベースバンド方式,帯域伝送方式,ADSL,同期方式
データリンク制御と LAN
誤り制御,フロー制御,プロトコル,Ethernet,CSMA/CD
ネットワーク層と IPプロトコル
パケットスイッチ,IPアドレス,ルーティング,輻輳制御
トランスポート層と TCP/IP
トランスポートサービス,フロー制御,インタネットとTCP/IP,UDP
ドメインとアプリケーションプロトコル
DNS,電子メイル,FTP,TELNET,HTTP
ネットワークサービスと各種プロトコル
メールサービス,DHCP,ファイル共有,無線LAN,TCP/IPネットワーク管理
輻輳制御とリソース割り当て
TCP輻輳制御,輻輳回避メカニズム,QOSサーバやカーネルの設定,経路制御の設定
マルチメディアとセキュリティ
インターネットストリーミングデータ,ファイヤウォール,電子メールや WEBにおけるセキュリティ
教材
講義資料などをe-leraningシステム(manaba)にて配布する.
参考書籍
・Andrew S. Tanenbaum: コンピュータネットワーク第4版,日経BP社
・Larry L. Peterson, Bruce S. Davie:Computer Networks: A Systems Approach,Morgan Kaufmann
・福永邦雄他 : コンピュータ通信とネットワーク 第5版,共立出版
・岡田博美: 情報ネットワーク 改訂版,培風館
予備知識・前提条件
特になし
成績評価
講義の出席状況,課題や期末試験の成績を総合して評価する.
教員メールアドレス
akira(AT)cs.tsukuba.ac.jp
TF・ TA
なし
講義の Webページ
e-learningシステム(manaba)上に作成します。
オフィスアワー
計算機アーキテクチャ [ GB30201 ]
Computer Architecture
対象:3・4学年
開設学期:春AB
担当教員:和田耕一,山際伸一
曜日・時限:火1・2
単位数:2単位
概要
計算機の構成方式と設計技術について、現実に即して解説する。計算機の構成方式を学ぶには、ハードウェアを理解するだけで
なく、ハードウェアとソフトウェアとの相互関係を理解することが極めて重要である。講義では、適宜演習を交えながら、計算機を構成
する各部分についてハードウェア/ソフトウェア両面から順に解説を加える。
学習・教育目標
1.
2.
3.
4.
5.
6.
計算機の全体構成と性能の概念、機械語について理解する
プロセッサがどのように構成されているかを学ぶ
基礎的な高速化技法を理解する
記憶階層、および記憶階層と性能の関係を理解する
周辺装置とのインタフェースを学ぶ
並列計算機の基礎を学ぶ
キーワード
計算機システムの構成、性能、数値表現、論理演算ユニット、データパス、パイプライン処理、キャッシュメモリ、仮想記憶、並列処
理
Keywords
computer system organization, performance, numeric data representation, arithmetic and logic units, datapaths, pipelining, cache
memory, virtual memory
時間割
週
第1週
第2週
第3・4週
第5週
第6・7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
計算機の性能の尺度や機械語の基礎的な事柄について、解説する。
計算機における算術論理演算について述べる。数値の表現について解説し、加減算、乗算、除算を実行する演
算ユニットの構成方式について述べる。
計算機の中核をなすデータパスと制御部について、詳細に論ずる。
中間試験
現在の計算機に用いられている高速化手法について述べる。特にパイプライン処理に焦点をあて、どのようにパイプラ
インを持ち込むか、どのように制御するか、また問題点は何か、等について詳しく述べる。
記憶システムの構成方式は、計算機の性能を決定する大きな要因である。キャッシュや仮想記憶など、現在の計
算機システムに導入されている記憶階層について解説する。
周辺装置のインタフェースについて述べる。多くの場合、計算機には様々な入出力装置が接続されている。これら周
辺装置とプロセッサをどのように接続するか、OSとの関連、性能に及ぼす影響について詳しく解説する。
並列計算機の基礎について述べる。計算機要素を複数結合した並列計算機の構成方式の基礎的な知識、将来
方向について述べる。
教材
コンビュータの構成と設計 上・下 (パターソン & ヘネシー、日経BP社)
予備知識・前提条件
論理回路の基礎を前提とする。
成績評価
中間試験、期末試験の成績に出席状況を加味して総合的に評価する。
教員メールアドレス
和田耕一: wada の後に (AT)cs.tsukuba.ac.jp を付ける
山際伸一: yamagiwa の後に (AT)cs.tsukuba.ac.jp を付ける
オフィスアワー
第1週〜第 5週 月 10:00〜12:00 3F833(山際)
第6週〜第10週 月 10:00〜12:00 総合研究棟B1105(和田)
データベース概論 I [ GB30301 ]
Database Systems I
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:木1・2
単位数:2単位
担当教員:北川博之
概要
リレーショナルデータベースを主な題材として,データベースシステムの基本的事項について解説する。 講義を主体とするが、演習・実
習を適宜組み合わせて授業を行う。
学習・教育目標
1. データベースシステムの基本概念と役割について理解する。(第1週)
2. データモデルの概念と実体関連モデルを学ぶ。(第2週)
3. リレーショナルデータベースに関する基本事項について学ぶ。特に、リレーショナルデータモデルの基礎(第3〜4週)、主な正規
形とデータベース設計論(第5〜6週)、問合せ言語SQL(第7週)について学ぶ。
4. データベーステムにおける効率的データ処理を実現するための基礎技術を学ぶ。(第8〜10週)
キーワード
データベース,リレーショナルデータベース,データモデル,SQL,データベース設計
Keywords
Database, Relational Database, Data Model, SQL, Database Design
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
データベースシステムの基本概念
基本データ管理機能、関係する基本概念、データベースシステムの構成と利用
データモデリング
データモデル、代表的データモデル、実世界のデータモデリング、実体関連モデル
リレーショナルデータモデル(1)
データ構造、整合性制約、リレーショナル代数
リレーショナルデータモデル(2)
タプルリレーショナル論理、ドメインリレーショナル論理
リレーショナルデータベース設計論(1)
好ましくないリレーションスキーマ、関数従属性、分解、第三正規形
リレーショナルデータベース設計論(2)
ボイス・コッド正規形、多値従属性、第四正規形、第五正規形
リレーショナルデータベース言語SQL
基本概念、データ定義、問合せ、データ更新、ホスト言語からの利用
物理的データ格納方式(1)
記憶媒体、レコードとファイル、ヒープファイル、ハッシュファイル、索引付きファイル
物理的データ格納方式(2)
B木、B+木、二次索引
問合せ処理
基本概念、問合せの最適化、基本データ操作の実行法
教材
教科書 「データベースシステム」(北川博之著、オーム社)。 この他補足説明のプリントを適宜配布する。
参考書籍
「データベース入門」(増永良文著、サイエンス社)
予備知識・前提条件
データ構造とアルゴリズム、集合・論理の初歩に関する予備知識があることが望ましい。
成績評価
演習・実習課題レポート(25%)、出席(10%)、学期末試験(65%)により評価を行う。演習・実習課題レポートは採点後返却するの
で、各自の理解度を確認すること。 毎回出欠をとる。
教員メールアドレス
北川博之:kitagawa(AT)cs.tsukuba.ac.jp
TF・ TA
TAまたはTFを配置
オフィスアワー
水 12:00〜13:30 総B903
それ以外も随時メールにて対応
オペレーティングシステム I [ GB30401 ]
Operating System I
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
担当教員:加藤和彦,阿部洋丈
曜日・時限:月5・6
単位数:2単位
概要
オペレーティングシステムの基本概念をわかりやすく解説する.オペレーティングシステムの歴史,基本構造,並行プロセス,CPUスケ
ジューリング,デッドロック,実記憶管理,仮想記憶管理,ファイルシステム等について説明する.
学習・教育目標
オペレーティングシステムの基本概念を習得する.理解を促進するための演習課題も行う.
教科書は世界で最も広く使われている英文教科書である.配布する資料,授業スライドの大部分も英文である.オペレーティングシ
ステム分野の英文を読みこなせるようになることも目標の一つである.
時間割
週
講義内容/理解すべき項目
オペレーティングシステムの歴史と構造
プロセスとスレッド
プロセス概念,状態遷移モデル,プロセス間通信,プロセスの実現法
マルチスレッドのモデル,マルチスレッドの実現法
CPUスケジューリング
CPUスケジューリング・アルゴリズム
プロセス同期
クリティカルセクション問題,セマフォ,モニタ,アドミックトランザクション
デッドロック
デッドロックの性質,デッドロックの防止・回避・検出
主記憶管理
固定分割,動的分割,フラグメンテーション問題,buddy system
仮想記憶管理
局所性原理,スラッシング,アドレス変換機構,ページング,セグメンテーション,ページ置換アルゴリズム
ファイルシステム
モデル,構造,実現法
保護
アクセス制御行列,アクセス制御リスト,ケーパビリティ
1
2
3
4
5
6
7-8
9
10
教材
講義ノート
Abraham Silberschatz, Greg Gagne, and Peter Galvin: Operating System Concepts, Wiley. (邦訳:土居範久 監訳,オペレー
ティングシステムの概念,共立出版)
参考書籍
William Stallings: Operating Systems: Internals and Design Principles, Pearson Custom Publishing.
Andrew Tanenbaum: Modern Operating Systems, Prentice-Hall.
予備知識・前提条件
プログラミング,コンピュータアーキテクチャの知識を有していることが望ましい.
成績評価
出席状況,演習問題,試験によって総合的に評価する.
教員メールアドレス
加藤和彦: kato (atmark) cs.tsukuba.ac.jp
オフィスアワー
加藤:木6 総合研究B棟B905/B923
並列処理アーキテクチャ I [ GB31111 ]
Parallel Processing Architecture I
対象:3・4学年
開設学期:春AB
担当教員:西川博昭,冨安洋史,三宮秀次
曜日・時限:火5
単位数:1単位
概要
並列処理の必要性と並列処理アーキテクチャの基礎を習得する。具体的には、これまでに実現されてきた並列処理アーキテクチャの
概要、および、ペトリネットによる並列処理のモデル化と検証手法を理解する。また、ネットワーキングアーキテクチャ、低消費電力化、
LSI実現における設計技術などの最近の動向および今後の課題についての知見を得る。
学習・教育目標
1.
2.
3.
4.
並列処理の必要性とこれまでの実現法を並列処理モデルを用いて理解する。
ペトリネットグラフによる並列処理のモデル化と検証手法を理解する。
同時並行/パイプライン/多重処理を理解する。
最近の動向と将来の方向性について知見を得る。
キーワード
並列処理アーキテクチャ、ネットワーキングアーキテクチャ、ペトリネットモデル
Keywords
Parallel Processing Architecture、Networking Architecture、Petri-Net Model
時間割
週
第1週
講義内容/理解すべき項目
並列処理の必要性
高性能化
信頼性の向上
柔軟性の付与
LSI設計技術
第2〜3週
SoC設計
機能/論理設計
検証・テスト
並列処理アーキテクチャの変遷
第4〜5週
SIMD、MIMD
スーパスカラ、VLIW
超並列アーキテクチャ
チップマルチプロセッサ
ペトリネットモデルによるモデル化と検証手法
第6週
ペトリネットグラフ
可達木
到達可能集合
安全性、保存性、有界性
今後の展望と課題
第7〜10週
教材
プリント配布
スケーラビリティ
実時間多重処理方式
ネットワーキングアーキテクチャ
低消費電力化
並列プログラムの生成・保守
参考書籍
ペトリネット入門 J.L.ピーターソン 共立出版
なお、必ずしも参考図書を購入する必要は無い。
成績評価
学期末試験(70%)、レポート(20%)、出席状態(10%)により評価
教員メールアドレス
西川博昭:nisikawa@cs.tsukuba. ac.jp
冨安洋史:tomiyasu@cs.tsukuba. ac.jp
三宮秀次:san@cs.tsukuba. ac.jp
オフィスアワー
火16:45 〜 18:00 理修棟D302
並列処理アーキテクチャ II [ GB31121 ]
Parallel Processing Architecture II
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
担当教員:冨安洋史,西川博昭
曜日・時限:木3
単位数:1単位
概要
基礎的な計算機アーキテクチャから更に進んで、今日一般的になっている高速計算機向けのアーキテクチャについて学ぶ。
学習・教育目標
・命令レベル並列性とスーパースカラの特性を理解する。
・並列計算機とメモリシステム、キャッシュメモリの構成を理解する。
・GPU等最近の例に触れる。
キーワード
命令レベル並列性(スーパースカラ)、SMP とキャッシュ、超並列機、 PCクラスタ、ベクトル型並列計算機、大規模メモリシステム、
GPU
Keywords
Instruction level parallelism (Superscalar),SMP and cache memory,Massively Parallel Processor, High band memory system,GPU
時間割
週
1〜2
3〜5
6〜7
8〜9
10
講義内容/理解すべき項目
基本的な計算機アーキテクチャ
・パイプライン
・キャッシュメモリ
・主記憶
命令レベル並列性
・深いパイプライン
・Out of order 実行
・投機的実行
・分岐予測
ベクトルプロセッサ
並列計算機の構成とメモリシステム
・対称型マルチプロセッサ
・並列計算機とキャッシュメモリ
・広帯域メモリシステム
GPU
教材
プリントを配布
ここからダウンロード可
予備知識・前提条件
並列処理アーキテクチャ Iよりも計算機アーキテクチャに関連の深い科目です。
成績評価
レポート(90%)、出席(10%)
教員メールアドレス
冨安 洋史:tomiyasu@cs.tsukuba. ac.jp
オフィスアワー
火16:30 〜 18:00 理修棟D306木15:00 〜 17:30 理修棟D306
VLSI工学 [ GB31201 ]
VLSI Engineering
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
担当教員:安永守利, 金澤健治
曜日・時限:火5・6
単位数:2単位
概要
VLSI(Very Large Scale Integrated circuits: 大規模集積回路)は,パソコン,ゲーム機,スマートフォンからスーパーコンピュータにいた
るまで,そのハードウェアのコアデバイスである.VLSI工学は,半導体材料から素子(トランジスタ)技術,回路技術,製造プロセス・
実装技術,そしてハードウェア記述言語による設計技術まで多岐に渡る.本講義ではこれらの各技術についてその基本を解説する
と共に,これらの技術がどのように有機的に結びついて,高性能(高速,低電力,高集積,低価格)なプロセッサやメモリなどのVLSI
が実現されるかについて解説する.
学習・教育目標
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
「論理回路」で学んだ “論理ゲート”が,トランジスタ(半導体で作られたスイッチ)でハードウェア実現されることを理解する.
半導体の基礎を学び,トランジスタの基本的な動作を理解する.
トランジスタを用いた論理回路(CMOS論理回路など)の基礎を学び,その設計方法を理解する.
トランジスタを用いた記憶回路の原理を学び,主記憶に使われるDRAM,USBメモリや SSDに用いられるフラッシュメモリなどの
構成を理解する.
VLSIの高性能化(高速化)と低消費電力化に必要な技術と解析手法を理解する.
VLSIの製造プロセスとその高密度実装技術について理解する.
ASICやFPGAなど,VLSIの種類と構造について理解する.
VLSIの設計フロー,ソフト・ハード協調設計について理解する.
ハードウェア記述言語(HDL)とCAD技術について学び,VLSI設計全体におけるこれらの位置づけを理解する.
高位ハードウェア記述言語を含めて,HDLの具体的な記述方法を学ぶ.
キーワード
集積回路,トランジスタ,CMOS,論理回路,メモリ,FPGA, CAD, ハードウェア記述言語
Keywords
Integrated Circuits,Transistor, CMOS (Complementary Metal Oxide Semiconductor), Logic Circuits, Memory Circuits, FPGA (Field
Programmable Gate Array), CAD (Computer Aided Design), Hardware Description Language
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
講義内容/理解すべき項目
論理ゲートとハードウェア
「論理回路」で学んだ論理ゲート(AND,OR,NOTなど)が単純な“スイッチ ”によって “物”として実現できることを学ぶ.
スイッチを用いた論理ゲートの基本的な考え方とその動作を,作図によってわかり易く理解する.
半導体とトランジスタ
VLSI(大規模集積回路)の材料である半導体とそれを用いたスイッチであるトランジスタについて学ぶ.
トランジスタによって論理ゲートが実現できるしくみについてわかり易く理解する.
トランジスタによる論理回路
トランジスタを用いたプロセッサなどの論理回路の設計について,CMOS論理回路を中心に理解する.
トランジスタレベルの論理回路設計の得失について学ぶ.
動作速度と消費電力
VLSIの動作速度と消費電力がどのようなメカニズムで決まるかを理解する.
LVSIの高速化と低消費電力化のためにはどのような設計が必要かをわかり易く理解する.
ラッチとメモリ
トランジスタを用いた記憶回路(ラッチとメモリ)の原理について学ぶ.
コンピュータの主記憶などに使われるDRAM,USBメモリや SSDに利用されるフラッシュメモリについて理解する.
VLSI(集積回路 )の構造と製造技術
トランジスタの構造とその製造技術(クリーンルーム内でどのように VLSIチップが製造されているか)について学ぶ.
何故,1億個以上のトランジスタが1センチメートル四方のチップに集積できるのかについてわかり易く理解する.
VLSI(集積回路 )の実装と集積回路の種類
ASICやFPGAなどの集積回路の種類とその高密度実装技術(パッケージングとプリント基板への搭載技術)について学
ぶ.
集積回路の実装技術が高性能IT機器には不可欠であることを理解する.
VLSI(集積回路 )の設計技術
VLSI(大規模集積回路)の設計フローについて学び,ハードウェア記述言語やCADツールの位置づけを理解する.
VLSIの大規模,高性能化には,高位ハードウェア記述言語や高性能CADが不可欠であることを理解する.
第9週
第10週
VLSI(集積回路 )設計とハードウェア記述言語(1)
ハードウェア記述言語(HDL)について,それぞれの記述レベル(抽象度)について学ぶ.
それぞれの記述レベルとVLSI性能,設計工数の関係(トレードオフ)について理解する.
VLSI(集積回路 )設計とハードウェア記述言語(2)
高位ハードウェア記述言語を含めて,その具体的な記述方法,記述例について学ぶ.
ハードウェア・ソフトウェア協調設計についてわかり易く理解する.
参考書籍
1.
2.
3.
4.
「ディジタル設計者のための電子回路(改訂版)」 天野英晴著 コロナ社
集積回路工学(I)(II) 柳井 久義,永田 譲著 コロナ社
LSI設計入門 佐々木 元 他著 近代科学社
Introduction to VLSI Systems C.Mead and Conway Addison-Wesley
予備知識・前提条件
論理回路に関する基本知識を必要とする.「論理回路」「論理回路実験」「論理システム」を受講していることが望ましい.
成績評価
演習問題と学期末試験による達成度と出席率(毎回の講義で出席をとる)を総合的に判断し成績評価を行う.
教員メールアドレス
安永守利:yasunaga[AT]cs.tsukuba.ac.jp
金澤健治:kanazawa[AT]cs.tsukuba.ac.jp
[AT]を(AT)と読み替える
講義の Webページ
https://manaba.tsukuba.ac.jp/
オフィスアワー
安永守利:(金)13:00〜15:00 : 総合研究棟B1106室
プログラム言語処理 [ GB31301 ]
Compiler Construction
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
曜日・時限:金1・2
単位数:2単位
担当教員:前田敦司
概要
プログラミング言語処理系の仕組みについて,簡単なインタプリターやコンパイラを題材に,具体的なコードを解説し,内部の処理の
大きな流れについて理解する.
学習・教育目標
1. コンパイラとインタプリタの概要について理解する.
2. 簡単な言語処理系を作成できるようになる.
3. 実際のマシンへのコード生成を学ぶことにより,コンパイラについて理解を深める.
キーワード
コンパイラ,インタプリタ,言語処理系
Keywords
compiler, interpreter, programming language implementation
時間割
週
第1週
第2,3週
第4, 5週
第6, 7, 8週
第9, 10週
講義内容/理解すべき項目
言語処理系とは
例題:式の処理
構文解析と字句解析,構文木
動的なデータ構造,インタプリタ
目的コード,コード生成,コンパイラ
コード最適化,より高度な話題.
教材
教科書: 千葉「2週間でできる! スクリプト言語の作り方」技術評論社 (2012)
補助として,LMS(manaba)上の講義資料,プログラムソース等を用いて講義・演習を行う.
参考書籍
エイホ,セシィ,ウルマン,ラム,コンパイラ—原理・技法・ツール,サイエンス社 (2009)
エイペル,最新コンパイラ構成技法,翔泳社 (2009)
予備知識・前提条件
プログラミング入門A・Bおよびシステムプログラミング序論の内容は既知として用いる.
成績評価
演習課題と小テストの結果から評価する.配分については,具体的な演習課題が決まり次第 公表する.
教員メールアドレス
maeda @ cs
講義の Webページ
LMS (manaba)を用いる.
オフィスアワー
火曜6限・金曜5限.学術情報メディアセンター408または総合研究棟B棟1108.確実に面談したい場合には予約すること.
備考
原則として,前半に講義,後半に演習を行う.
この講義では,特に演習課題について重視する.
システムプログラム [ GB31401 ]
System Program
対象:3・4学年
開設学期:春C
担当教員:新城靖,追川修一
曜日・時限:水5・6,金3・4
単位数:2単位
概要
Unixのシステムコールとライブラリを主な題材としてシステムプログラミング、ネットワーク・プログラミング、および、Webプログラミングについ
て講義する。計算機を用いた実習を課す。
学習・教育目標
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
API (システムコールとライブラリ)を使ったプログラム作成法を学ぶ。
マニュアルの読み方を身につける。
文字列、ファイル、時刻などの基本的ななオブジェクトを扱うことを扱えるようになる。
プロセス生成やシグナルを題材として並行プログラミングの基礎を学ぶ。
TCP/IPを用いたネットワーク通信を行うプログラムを作成できるようになる。
World Wide Web の CGI の仕組みを理解する。
スクリプト言語を用いたプログラムを作成できるようになる。
キーワード
システムコール、ライブラリ、TCP/IP、CGI
Keywords
System Calls, Libraries, Signals, TCP/IP, CGI
時間割
回
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
第6〜8回
第9回
第10回
講義内容/理解すべき項目
計算機システムのソフトウェア構成、Unixにおけるプログラムの実行環境
ライブラリとシステムコール、ポインタによるデータの受け渡し
コンパイルとリンク、makeコマンド、デバッグの方法
数値と文字の表現、文字列、配列、ポインタ、ヒープ
数値の表現、文字列操作のライブラリ関数、変数や配列の番地、領域確保
ファイルアクセス
ライブラリとシステムコールによるファイルの扱い、ファイル記述子、ストリーム、標準入出力
プロセスの概念、パイプ、メモリマップ
プロセスの生成、プロセスとプログラムの関係、パイプの生成
シグナル
周辺装置、入出力、ポーリング、割込み、ソフトウェア割込み
ネットワーク・プログラミング
TCP/IPの概念、ソケットAPI、プロトコルスタック
TCP/IPのクライアントとサーバ
WWWプログラミング
CGIの仕組み、フォーム、QUERY_STRING、ログ、Cookie
スクリプト言語
スクリプト言語によるプログラミングの手法、Webセキュリティ
Ruby、Python、Perl、または sh等によるプログラミング、クロスサイトスクリプティング攻撃
教材
プリントを配布する。WWWで教材を提示する。
参考書籍
「C言語によるUNIXシステムプログラミング入門」(河野 清尊、オーム社) 「The Unix Super Text第2版」(山口和紀・古瀬一隆・中村敦司・新城 靖・西山博泰・林 謙一・金谷英信・鈴木孝幸・端山貴
也、技術評論社)
予備知識・前提条件
データ構造とアルゴリズムに関する知識があることを前提とする。また、機械語序論を受講していることが望ましい。
成績評価
レポートにより評価を行う。基準を満たさなかったレポートは、再提出を求めることがある。毎回出席をとり、最終的な評価の際に考
慮に入れる。
教員メールアドレス
新城:yasの後に (AT)cs.tsukuba.ac.jp
追川:shuiの後に (AT)cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/~syspro/2015/
オフィスアワー
木6 3E302(新城)、金5 3F911(追川)
ソフトウェア工学 [ GB31501 ]
Software Engineering
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:火3・4
単位数:2単位
担当教員:前田敦司
概要
ソフトウェア開発のプロセス全体に関する概括的な知識と,オブジェクト指向に基づく現代的なソフトウェア開発手法に関する基礎知
識を,講義と具体例を用いた演習により学習する.
学習・教育目標
1. ソフトウェア開発の全体像について理解する.
2. ソフトウェア開発で用いられる基本概念、基本語彙を習得する.
3. 現代的なソフトウェアの開発手法について演習を通じて学ぶ.
キーワード
ソフトウェア工学,開発方法論,オブジェクト指向,デザインパターン,UML,ユニットテスト,リファクタリング
Keywords
Software Engineering, Software Development Methodology, Object-Oriented Technology, Design Patterns
時間割
週
第1〜2週
第3週
第4週
第5〜6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
オブジェクト指向プログラミング( 2週)
抽象化とカプセル化,継承と再利用,多相
クラス,インスタンス,変数とメソッド,クラス階層,抽象クラス,インターフェース
パッケージ,Generics
UML(Unified Modeling Language)
ユースケース図,クラス図,オブジェクト図,シーケンス図
ソフトウェアのパターン
アーキテクチャパターン,フレームワーク,デザインパターン
デザインパターン( 2週)
生成,構造 ,振舞いに関するパターン.オブジェクトの責任と契約.
ソフトウェア開発方法論 1
方法論とその発展,ウォーターフォール・モデルとその問題点,ラピッドプロトタイピング,スパイラル型開発モデル,統
一開発プロセス
ソフトウェア開発方法論 2
アジャイルソフトウェア開発,エクストリームプログラミング,テスト駆動開発とユニットテスト
ソフトウェア開発方法論 3
UMLによるモデリング
リファクタリング
教材
学習管理システム(manaba)上で公開する講義資料,演習資料を用いて講義と演習を行う.
参考書籍
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
結城「Java言語 プログラミングレッスン第3版 上下」ソフトバンククリエイティブ (2012)
ガンマ他「オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン」ソフトバンクパブリッシング(1999)
結城「増補改訂版Java言語で学ぶデザインパターン入門」ソフトバンククリエイティブ(2004)
ベック「XPエクストリーム・プログラミング入門—ソフトウェア開発の究極の手法」ピアソンエデュケーション(2000)
ヤコブソン他「UMLによる統一ソフトウェア開発プロセス—オブジェクト指向開発方法論」 翔泳社(2000)
ファウラー「新装版 リファクタリング—既存のコードを安全に改善する」オーム社(2014)
メイヤー「オブジェクト指向入門 第2版 原則・コンセプト」翔泳社(2007)
予備知識・前提条件
Javaプログラミングの知識を前提とする.
成績評価
講義と演習の総合点により評価を行う.小テストや定期試験により講義の理解度の評価を行う.毎週行う演習問題に解答すること
によって演習の学習状況の評価を行う.評価の前提となるデータとして出席状況を用いる.
教員メールアドレス
maeda at cs.tsukuba.ac.jp
TF・ TA
TA 1名
講義の Webページ
学習管理システム(manaba)を用いる.
オフィスアワー
火曜6限・金曜5限.学術情報メディアセンター408または総合研究棟B棟1108.確実に面談したい場合には予約すること.
データベース概論 II [ GB31601 ]
Database Systems II
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
担当教員:天笠俊之,川島英之
曜日・時限:金3・4
単位数:2単位
概要
データベース概論Iに続き,問合せ処理,トランザクション処理等のDBMSカーネル深層に関する講義を行う.また,XMLデータベース
やデータベースの高度利用といった内容にも触れる.講義を主体とするが,演習,実習を適宜組み合わせて授業を行う.
学習・教育目標
データベースシステムの基本的な構成要素とその実装に関して理解することを目標とする。
キーワード
SQL,トランザクション処理,問合せ処理,XML
Keywords
SQL, transaction processing, query processing, XML
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
データベースの概念
データモデル,データ操作
関係データベース
関係代数,問合せ言語SQL
問合せ処理I
問合せ処理の概要,選択・射影・結合の処理,結合演算の実習
問合せ処理II
問合せ最適化の概要,経験則・コストに基づく問合せ最適化技法、最適化に関する実習(射影降下等)
問合せ処理III
演算子間データ配送の概要,実体化方式とパイプライン方式(volcano)、データ配送方式に関する実習
索引
ハッシュ索引、B+-tree、空間索引、データ検索に関する実習
トランザクション管理I
並行実行制御の概要,2PL,MVCC, OCCなどの方式,2PLに関する実習
トランザクション管理II
障害回復の概要,ARIESプロトコル,リカバリシステムに関する実習
XMLデータベース
XML, 関係XMLデータベース,ネイティブXMLデータベース
データベースの高度利用
教材
教科書「データベースシステム」(北川博之著,昭晃堂)
参考書「Database Management Systems」 by Raghu Ramakrishnan and Johannes Gehrke
参考書「Database Systems: The Complete Book」(The second edition)
参考書籍
「リレーショナルデータベース入門 −データモデル・SQL・管理システム−」(増永良文著,サイエンス社)
「Database Management Systems」 by Raghu Ramakrishnan and Johannes Gehrke
「Database Systems: The Complete Book」(The second edition) by Hector Garcia-Molina, Jeff Ullman, and Jennifer Widom.
予備知識・前提条件
「データベース概論I」を履修していること
成績評価
出席,課題レポート,期末試験などにより総合的に評価を行う.
教員メールアドレス
天笠俊之:amagasa (AT) cs.tsukuba.ac.jp, 川島英之:kawasima (AT) cs.tsukuba.ac.jp
TF・ TA
TAもしくはTFを1名配置する。
オフィスアワー
オフィスアワーは特に定めないが,事前に連絡をしてから訪問すること.
情報検索概論 [ GB31701 ]
Information Retrieval
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
曜日・時限:木1・2
単位数:2単位
担当教員:北川博之
概要
情報検索の基本的事項について講義する。テキスト検索に関する主要な技術を解説した後、マルチメディア情報検索、WWWサー
チエンジン、XMLなどに関する入門的な説明を行う。講義を主体とするが,演習を適宜組み合わせて授業を行う。
学習・教育目標
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
情報検索の基本概念およびブール検索モデルについて理解する。(第1週)
索引語の抽出と重み付け手法について学ぶ。(第2週)
情報検索システムを効率的に実現するための索引手法について理解する。(第3週)
ベクトル空間モデルとそれに関連する検索手法について学ぶ。(第4週)
情報検索の有効性評価尺度について学ぶ。(第5週)
文書群のクラスタリング手法の基礎について学ぶ。(第6週)
マルチメディア情報検索の基本概念について学ぶ。(第7週)
構造化文書、特に XMLの役割、および関連する技術を学ぶ。(第8〜9週)
WWW情報探索、WWWサーチエンジンについて学び、情報検索技術の果たす役割を理解する。(第9〜10週)
キーワード
情報検索,文書検索,マルチメディア検索,構造化文書,WWW
Keywords
Information Retrieval, Document Retrieval, Maltimedia Retrieval, Structured Document, WWW
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8〜9週
第9〜10週
講義内容/理解すべき項目
情報検索の基本概念/ブール検索モデル
基本用語、情報検索の特徴、情報検索の分類、応用と関連分野/ブール検索モデルとは、転置ファイルによる
実装
索引語の抽出と重み付け
索引語・不要語、接辞処理、日本語における索引語抽出、索引語の重み付け
ベクトル空間モデル
ベクトル空間モデルとは、適合性フィードバック、潜在的意味インデクシング(LSI)
情報検索のための索引手法
転置ファイルによるベクトル空間モデルの実装、文字列索引(接尾辞配列)、シグネチャファイル
情報検索システムの評価
有効性の指標、再現率、適合率、再現率・適合率曲線、平均適合率、F尺度、E尺度
文書のクラスタリング
クラスタリングとは、階層的クラスタリング、単一パス法、k-means法
マルチメディア情報検索
マルチメディア検索の基本概念、特徴ベクトルと類似度、画像データ検索、時系列データ検索、空間索引、空間
充填曲線
構造化文書
構造化文書の概念、XML、XML操作ツール(XPath、DOM、XSLT、XQuery等)
WWW情報検索
WWW検索の仕組み、WWW検索の特徴と課題、WWWサーチエンジン、ハイパーリンク情報の利用、
PageRank、HITS
教材
毎週プリントを配布する。
参考書籍
「情報検索と言語処理」(徳永健伸著、東京大学出版会)
「情報検索アルゴリズム」(北研二、津田和彦、獅々堀正幹著、共立出版)
予備知識・前提条件
線形代数の初歩的知識があることが望ましい。また、理解を深めるためにはデータベース概論Iを履修していることが望ましい。
成績評価
演習・実習課題レポート(25%)、出席(10%)、学期末試験(65%)により評価を行う。演習・実習課題レポートは採点後返却するの
で、各自の理解度を確認すること。毎回出欠をとる。
教員メールアドレス
北川博之:kitagawa(AT)cs.tsukuba.ac.jp
TF・ TA
TAまたはTFを配置
オフィスアワー
水 12:00〜13:30 総B903(北川)
それ以外も随時メールにて対応
オペレーティングシステム II [ GB31801 ]
Operating Systems II
対象:3・4学年
開設学期:秋C
曜日・時限:木5・6 (一部 金3・4)
単位数:1単位
担当教員:新城靖
概要
オープンソースOSとして Linuxのソースコードを題材に,オペレーティングシステムが一般的なハードウェア(x86)上でどのように動作する
のかについて講義を行う.特に OS動作の理解で重要となるソフトウェアとハードウェアのインテラクションについて学ぶ.
学習・教育目標
1. OSの実行環境,OS動作を理解するに必要なx86プロセッサアーキテクチャについて理解する.
2. OS動作に必要なソフトウェアとハードウェアのインテラクションを理解する.
3. 実際のOSソースコードにおける,処理の流れを理解する.
キーワード
OSカーネル, Linux, システム・コール, プロセス管理, メモリ管理, デバイスドライバ, 割り込み, 時間管理, ファイルシステム.
Keywords
OS Kernels, Linux, System Calls, Processes Management, Memory Management, Device Drivers, Interrupts, Time Management, File
systems.
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
講義内容/理解すべき項目
システムコールとプロセス
オペレーティングシステムの構成、システムコールとライブラリ、実行形式、task構造体、current、プロセスの状態
メモリ管理
Buddyシステム、kmalloc、スラブアロケータ、アドレス空間、ページテーブル、MMU、ページフォールト
デバイスドライバ、入出力、割り込み
ブロック型/文字型デバイス、copy_from_user()とcopy_to_user() 、inb() と outb() 、割り込みコントローラ、IRQ、割り込
みの前半部と後半部、Softirq、Tasklet、Work Queue
時刻と時間の管理、プロセスのスケジューリング
モノトニック時刻、jiffies と HZ、カレンダー時刻管理、インターバルタイマ、時間切れ処理、優先度、スケジューラ、レディ
キュー
ファイルシステム
VFSインタフェース、オブジェクト指向、file構造体、inode、ext4、ディレクトリ
教材
プリント配布.
参考書籍
Robert Love: "Linux Kernel Development", Addison-Wesley Professional (2010).
ボベット,他:詳解Linuxカーネル第3版,オライリージャパン, (2007).
Rodrigue, 他: The Linux Kernel Primer: A Top-Down Approach for x86 and PowerPC Architectures, (Prentice Hall) 2005.
Jonathan Corbet, 他: "Linuxデバイスドライバ", オライリージャパン (2005)
白崎博生:新装改訂版 Linuxのブートプロセスをみる,KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2014).
Intel 64 and IA-32 Architectures Software Developer's Manual Combined Volumes:1, 2A, 2B, 2C, 3A, 3B, and 3C.
蒲地輝尚:はじめて読む486—32ビットコンピュータをやさしく語る,アスキー (1994).
予備知識・前提条件
オペレーティング・システムIを受講していること.
成績評価
クイズ、レポート、試験によって総合的に評価する.
教員メールアドレス
yas(AT)cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/~yas/coins/os2-2015/
オフィスアワー
月5,3E302
分散システム [ GB31901 ]
Distributed Systems
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
担当教員:建部修見, 阿部洋丈
曜日・時限:月3
単位数:1単位
概要
分散システム構築のために必要な基本概念,基本処理方式,基本アルゴリズム,セキュリティを論じる.
学習・教育目標
日常的にインターネットを使用するようになった現在の分散システムを支える基本技術を学ぶ.
キーワード
分散システム,通信,ネーミング,同期,一貫性
Keywords
Distributed Systems, communication, naming,synchronization, consistency
時間割
週
第1,2週
第3週
第4,5週
第6,7週
第8,9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
分散システムの概要
分散システムの目標,アーキテクチャ
プロセス
スレッド,仮想化,クライアント,サーバ,コード移送
通信
遠隔手続き呼出し,メッセージ通信,ストリーム通信,マルチキャスト
ネーミング
フラットネーミング,階層ネーミング,属性ネーミング
同期
クロック同期,論理クロック,排他制御,選択アルゴリズム
一貫性と複製
一貫性モデル,複製管理,一貫性制御プロトコル
教材
講義ノート
参考書籍
Andrew S. Tanenbaum and Maarten Van Steen,Distributed Systems: Principles and Paradigms,Second Edition, Pearson Education
(2008).
予備知識・前提条件
システムプログラム,オペレーティング・システムI・IIを受講していることが望ましい.
成績評価
出席状況,レポート,試験によって評価する.
教員メールアドレス
建部:tatebe(AT)cs.tsukuba.ac.jp
阿部:habe(AT)cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
建部:http://www.hpcs.cs.tsukuba.ac.jp/~tatebe/lecture/
阿部:http://www.cs.tsukuba.ac.jp/~habe/
オフィスアワー
建部:木4 計算科学研究センター304
阿部:木5, 木6 学術情報メディアセンター教育クラウド室 CA204
システム評価技法 [ GB32001 ]
Evaluation and Measurement Techniques for Computer and Communica
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
曜日・時限:火3・4
単位数:2単位
担当教員:李頡
概要
システム評価は、インターネット、モバイルマルチメディアネットワーク、ユビキタスコンピューティングシステムなどを含む現代情報社会の
基盤である情報処理システムの研究開発及び応用にますます重要になりつつである。既存の情報処理システムのどちがよいのか、
新しい情報処理システムの開発がどのように進めばよいのか、情報システムの管理と応用がどのようすればよいか、などのような問題
は日常化になってきている。それらの問題を解決するのはシステムの評価が欠かせない。本講義では、情報処理システム評価の基
本手法である実測、シミュレーション及び実用的な解析モデルによる情報処理・通信ネットワークシステムの評価の基本概念、手法
及びワークロードモデルなどについて講義を進めていく。
学習・教育目標
情報処理システム評価の目的と基本について理解する (第1週) 情報処理システム評価の実測手法について理解する (第
2〜6週) 情報処理システム評価の解析手法について理解する (第7〜8週) 情報処理システム評価のシミュレーション手法に
ついて理解する (第9〜10週) 情報処理システム評価の応用について理解する。
時間割
週
第1週
第2週
第3〜4週
第5週
第6週
第7〜8週
第9〜10週
講義内容/理解すべき項目
情報処理システム評価の概要
情報処理システム評価の目的、役割、基準、と基本手法
情報処理システム実測技術の基本
情報処理システムの評価基準及び選択、コスト性能比、ワークロード、モニターについて
ワークロード (workload)
各種のワークロードとそれらのメリットとデメリット。ワークロードの選択と特徴付け技術
モニター(monitor)
ハートウェアモニター、ソフトウェアモニター、ファームウェアモニター、ハイブリットモニターとそれらの応用の例
実験データのプレゼンテーション
データの図、チャット、グラフ など
情報処理システム評価の解析モデルとその意味
簡単且つ実用的な待ち行列モデルとその応用の例
シミュレーションによるシステムの評価
シミュレーションの手法、乱数の発生、出力データの解析
教材
プリント配布
参考書籍
1. Raj Jain, The Art of Computer Systems Performance Analysis, JohnWiley &Sons, Inc. 1991
John L. Hennessy, David A. Patterson, Computer Architecture: A Quantitative Approach,2nd Edition, Morgan Kaufmann
Publishers, Inc., 1996 (和訳:パターソン&ヘネシー、コンピュータアーキテクチャ:設計・実現・評価の定量的アプローチ)亀田
壽夫・紀 一誠・李頡、性能評価の基礎と応用、共立出版、1998年
予備知識・前提条件
コンピュータアーキテクチャ、情報通信ネットワークシステムなどに関する基礎知識を持っているとよい。
成績評価
出席状況・演習課題・クイズ(25%)、学期末試験(75%)の結果を総合して行う.
教員メールアドレス
李: lijie@cs.tsukuba.ac.jp
オフィスアワー
月13:45〜15:00 3F924
電子回路 [ GB32201 ]
Electronic Circuits
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:木5・6
単位数:2単位
担当教員:庄野和宏
概要
アナログ電子回路について学ぶ。電気回路に含まれなかったトランジスタや演算増幅器を扱う。近年の高速ディジタル回路にも、アナ
ログ電子回路の知識が必要であると言われている。
学習・教育目標
トランジスタとは何か説明できる。増幅・発振のメカニズムが理解できる。
キーワード
テブナンの定理, トランジスタ, 演算増幅器, 負帰還
Keywords
Thevenin’s theorem, Transistor, Operational amplifier, Negative feedback
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4,5週
第6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
電子回路の解析に必要な基礎知識
電源の等価変換、テブナンの定理、2端子定数、デシベル表示、周波数特性の表示
半導体素子
PN接合ダイオード、バイポーラトランジスタ、FETの動作と特性
小信号等価回路
直流分と交流分の分離、トランジスタの等価回路、FETの等価回路
バイアス回路
動作点の選び方、安定指数、各種バイアス回路
基本増幅回路
ベース接地回路、エミッタ接地回路、コレクタ接地回路
負帰還増幅回路
負帰還の原理、負帰還の効果、安定性
各種増幅回路
RC結合増幅回路、直流増幅回路、電力増幅回路
演算増幅器とその応用
演算増幅器の特性、線形演算回路、能動RCフィルタ
正弦波発振回路
発振条件、LC発振回路、RC発振回路
教材
石橋 幸男 著「アナログ電子回路」 培風館
参考書籍
石橋 幸男 著「アナログ電子回路演習」 培風館
庄野 和宏 著「合点!トランジスタ回路超入門」 CQ出版
予備知識・前提条件
電気回路(GB12201)の知識を前提とする。
成績評価
演習課題及び前半終了時に中間レポートを課す。出席10%, 演習10%, 中間レポート30%, 学期末試験50%により評価を行う。
教員メールアドレス
shouno (at) cs.tsukuba.ac.jp
オフィスアワー
水11:30〜12:15 3F532
情報システム実験 A,B [ GB36403,GB36503 ]
Computer Systems Laboratory A,B
対象:3学年
開設学期:春ABC・秋ABC
曜日・時限:水3・4,金5・6
単位数:各3単位
担当教員:阿部洋丈(世話人),他
概要
情報システムを構築するハードウェア及びソフトウェアに関し,プロセッサ・ネットワーク・システム及び応用プログラム,通信等の要素技
術の修得を目指し,それらに関するテーマの中から幾つかを選択して具体的課題に取り組む.
学習・教育目標
情報システムに関する様々なテーマの中から年間を通して 2つの実験テーマを選択し,各テーマ毎に 1学期間を通じて実験を行う.こ
れにより,情報システムに関する広範で実用的な知識・スキルを習得する.
時間割
テーマ内容
テーマの内容: 下記のテーマの中から選択する.ただし、最新版については学類の実験
ホームページを確認すること.
春学期 (情報システム実験A)
システムプログラム
XMLとWebアプリケーション
オペレーティングシステムの基礎
高性能並列プログラミング
カーネルハック
組み込みオペレーティングシステム
秋学期 (情報システム実験B)
スタンダードセル向けLSI設計
プロセッサの設計開発
通信システムの基礎
Webサーチエンジン
コンピュータネットワーク実験
DBMSカーネル
教材
各実験テーマの概要と詳細なテキストは,本科目のホームページ上に用意する.
成績評価
課題毎に定められたレポートを提出する.実験の出席率,レポートの成績を総合して評価する.
教員メールアドレス
実験世話人(秡川友宏):[email protected]
講義の Webページ
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/jikken-3nen/
備考
ガイダンス
春学期第1回目の実験授業時間に,単位修得条件,実験の進め方,各実験テーマの説明,実験関係資料配布
等のためのガイダンスを行うので,必ず出席すること.ガイダンス開催場所については掲示するので,確認すること.
テーマの選択について
実験は選択したテーマを1学期間にわたって行う.
各学期に 1テーマ,1年間(2学期)で合計2テーマを履習する.
同じテーマを2度以上選択することはできない.
全学期のテーマ(2つ )は春学期のテーマ選択時に全て決める.
2テーマのうち1テーマは他主専攻の実験(情報科学実験,知能情報メディア実験)の中から選択しても良い.
開設するテーマは各学期によって異なるので,テーマの申請前にガイダンス資料等でよく確認すること.
希望テーマの申請方法と,確定テーマの掲示方法については,ガイダンス時に説明する.
班分けが必要なテーマに関する班分け表は,各学期の実験開始時に配布する.
信号処理概論 [ GB40101 ]
Introduction to Signal Processing
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:火3
単位数:1単位
担当教員:亀山啓輔
概要
メディア情報などの連続信号として表される情報の解析方法とその実用例について概説する。また、演習を行い使いこなす能力を
身につける。なお、本講義では、連続信号のみを取り扱い、離散信号は、ディジタル信号処理、信号解析にて学習する。
学習・教育目標
1.
2.
3.
4.
周波数解析を理解する
線形システムとその取り扱いを理解する
ラプラス変換を用いた微分方程式で表されるシステムの取り扱いを理解する
信号処理が実世界の技術にどのように使われているのか定性的に理解する
キーワード
信号処理,フーリエ級数,フーリエ変換,ラプラス変換,伝達関数,畳み込み
Keywords
Signal Processing, Fourier Series, Fourier Transform, Laplace Transform, Transfer Function,Convolution
時間割
週
第1週
第2〜4週
第5〜7週
第8〜10週
講義内容/理解すべき項目
信号処理の概要:信号とは何か, 信号の分類, 代表的信号, 音声処理・画像処理などへの応用
周波数解析:周波数解析の考え方, フーリエ級数展開,フーリエ変換, 演習問題
線形システム:たたみ込み積分によるシステムの表現,システムの周波数特性と応答, 複数システムの接続とブロッ
ク図, 演習問題
ラプラス変換と伝達関数:ラプラス変換, 伝達関数, システムの安定性, 演習問題
教材
浜田望「よくわかる信号処理」(オーム社)。適宜プリントを配布する。
参考書籍
辻井重男, 久保田一「わかりやすいディジタル信号処理」(オーム社)
水本哲弥「フーリエ級数・変換/ラプラス変換」(オーム社)
Ron Bracewell, "The Fourier transform and its applications", (McGraw-Hill)
予備知識・前提条件
解析学、複素関数論の授業を履修していることが望ましいが、履修していない学生にも理解できるように配慮する。
成績評価
演習(20%)と期末試験(80%)によって評価する。毎回出席をとり、最終評価の際に考慮に入れる。
教員メールアドレス
亀山啓輔:Keisuke.Kameyama(AT)cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
Manaba(https://manaba.tsukuba.ac.jp)のコースページを利用して資料を配布する.
オフィスアワー
水 15-17 (メール連絡ください)
パターン認識 [ GB40201 ]
Pattern Recognition
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
曜日・時限:木3・4
単位数:2単位
担当教員:平井有三
概要
文字認識、音声認識、画像認識、テキスト・データマイニング、知識処理、バイオインフォーマティクスなど、 幅広い分野の必需品で
ある統計的パターン認識の基礎的概念や代表的な学習・認識アルゴリズムの理解を目指す。
学習・教育目標
1. パターン認識の世界を例題を用いながら概観し、パターン認識が「特徴抽出」、「学習」、「識別規則」からなることを理解す
る。さらに、学習データを用いて設計した識別機械が実世界で犯す誤りを予測すること、すなわち汎化能力を予測することの
重要性を理解する。
2. パターン認識の代表的な学習・識別アルゴリズムである、ベイズの識別規則、kNN法、線形識別関数、パーセプトロン型学習
規則、サポートベクトルマシン、部分空間法、クラスタリング、識別器の組み合わせによる性能強化などについてその原理を理
解するとともに、それらの特性について理解を深める。
キーワード
汎化能力、線形・非線形識別関数、サポートベクトルマシン、カーネルトリック、識別機の組み合わせによる性能強化
Keywords
generalization capability, linear and nonlinear discriminant functions, support vector machines, kernel trick, enhancement of discriminative
capability by combining recognizers
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
講義内容
1.統計的パターン認識の概要
統計的パターン認識が広範な応用分野で利用されていることを多くの例を用いて示し、パターン認識の処理の流れと、
認識性能の評価基準である汎化能力について解説する。また、特徴空間の次元の呪いについて触れる。
2. ベイズの識別規則
統計的パターン認識の最も基本的な手法である、事後確率最大基準に基づくベイズの識別規則が、誤り最小、損
失最小であることを説明する。さらに、広く使われている認識性能評価手法である受信者動作曲線について解説す
る。
3. 確率モデルと識別関数
学習データの統計量を用いた種々の線形変換とその役割について解説する。確率モデルとして正規分布を用いた場
合の識別関数を導く。また、確率モデルのパラメータを学習データから推定する重要な手法の一つである最尤推定法
について解説する。
4. k最近傍法
学習データそのものを識別に用いるk最近傍法の原理を解説し、その誤り率とベイズの識別規則の誤り率が密接に関
連していることを示す。k最近傍法は入力データと全ての学習データとの距離計算を行うため時間がかかるので、その緩
和法について解説する。
5. 線形識別関数
線形識別関数によって構成される識別超平面について解説し、多クラス問題への拡張法について議論する。線形識
別関数のパラメータを求める3つの手法、最小2乗誤差基準に基づく正規方程式、線形判別関数、ロジスティック回帰
について解説する。
(ここまでを範囲として中間試験を行う予定 )
6.パーセプトロン型学習規則
2クラスの線形識別関数を求める古典的な学習規則であるパーセプトロンの学習規則について解説する。学習の難し
さを表すマージンの概念を導入し、学習データが線形分離可能であれば学習が収束することを示す。パーセプトロンを
多層化し、線形分離可能性という厳しい制約を外した誤差逆伝搬法について解説し、非線形識別関数が持つ
様々な性質について議論する。
7. サポートベクトルマシン
現在最も広く利用されている、最大マージンを持つ線形識別関数を求める手法であるサポートベクトルマシンの原理を
解説する。また、線形分離可能でない学習データを非線形特徴写像により高次元特徴空間に写像することで線形
識別関数でも識別可能になるという予測と、高次元特徴空間における内積計算を原空間での内積計算で効率的に
行うことができるカーネルトリックについて解説する。 サポートベクトルマシンに関するRを用いた実習課題を課す予定であ
る。
8. 部分空間法
特徴空間の次元は低い方がよい。次元を縮約する手法の一つである主成分分析について解説した後、クラス毎に学
習データの主成分分析を行って作った部分空間を用いて識別する部分空間法について解説する。さらに、カーネルト
リックを用いたカーネル主成分分析、カーネル部分空間法について触れる。
第9週
第10週
第11週
9. クラスタリング
学習データ間の類似度を手がかりに、学習データをいくつかのクラスタにグループ分けし識別を行うクラスタリングについ
て解説する。非階層的、階層的なクラスタリングの手法について説明した後、混合正規分布モデルを用いた確率的
なクラスタリングと、確率モデルパラメータを求めるためのEMアルゴリズムを紹介する。
10. 識別器の組み合わせによる性能強化
どのような識別問題に対しても最も性能がよい識別器は存在しないことを示したノーフリーランチ定理について紹介し
た後、複数の識別器を組み合わせて全体として識別性能を上げる手法について紹介する。組み合わせる識別器と
して決定木を用い、代表的な手法であるバギング、アダブースト、ランダムフォレストについて解説する。
期末試験
教材
教科書として、平井有三著「はじめてのパターン認識」森北出版を使用する。授業の前に入手しておくことが望ましい。LaTeXを用い
たせいか、2刷までは誤りが多いので、出版社のホームページから正誤表をダウンロードして各自修正しておく。
参考書籍
授業の中で随時紹介する。
予備知識・前提条件
線形代数の復習をしておくこと。確率論と統計学の講義を受けていることが望ましい。必要な知識は必要に応じて講義の中で説明
する。1日1章のペースで授業を行うが、休むとついてくるのがしんどくなる。教科書に従って授業を進めるのでリカバー可能であるが要
注意。どの科目でも同じではあるが。
成績評価
線形識別関数までを範囲とした中間試験(45%)と、最後の期末試験(45%)およびRの実習課題(10%)により成績評価を行う。全体
評価で60%の得点を得ることが単位取得の条件である。
教員メールアドレス
連絡は世話人の狩野先生(kanoh @ cs.tsukuba.ac.jp)を通して行うこと。
講義の Webページ
特になし。
ヒューマンインタフェース [ GB40301 ]
Human Computer Interaction
対象:3・4学年
開設学期:春AB
担当教員:田中二郎,高橋伸
曜日・時限:木5・6
単位数:2単位
概要
ユーザの側に立ったヒューマンインタフェースの考え方について説明する。身近な道具や日用品におけるヒューマンインタフェース,ヒュー
マンインタフェースの原理,インタフェース設計などについて学ぶ。GUIや視覚的インタフェース技術について学習し ,これらの考え方にもと
づき簡単なインタフェース設計ができるようになることを目指す。
学習・教育目標
ユーザの側に立ったヒューマンインタフェースの考え方について理解すること。同時にこれらの考え方にもとづき簡単なインタフェース設
計ができるようになること。
キーワード
ヒューマンインタフェース、ユーザ中心デザイン、インタフェース設計、工業デザイン、グラフィカルユーザインタフェース
Keywords
Computer-Human Interaction, User Centered Design, Human Interface Design, Industorial Design, Graphical User Interface
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5,6週
講義内容/理解すべき項目
身近な道具とヒューマンインタフェース
アフォーダンス、自然な対応づけ、隠蔽、制約
日常のヒューマンインタフェース、ユーザの側に立ったヒューマンインタフェース
ユーザ中心デザイン、行為遂行の7段階理論、技術と標準化
ヒューマンインタフェースの原理、インタフェース設計
ヒューマンインタフェースの原理、シュナイダーマンの8項目
工業デザインとヒューマンインタフェース
人間の欲求、機能主義と記号主義、工業製品の色、自動車のデザイン
GUIの基礎
ウィンドウシステム、ツールキット、ウィンドウマネージャ
第7,8週
Tcl/Tk
Tcl/Tkの基礎、Tcl/TkによるGUIの記述
第9,10週
ヒューマンインタフェースに関する研究動向
IoT、ウェアラブル、ユビキタス、CSCW、パーソナルファブリケーション
教材
必要に応じて毎回の講義の最初にプリントを配布する。
参考書籍
誰のためのデザイン?(D.A.ノーマン、新曜社)
予備知識・前提条件
プログラミングに関する初歩的な知識を持つことが望ましい。
成績評価
身近なヒューマンインタフェイスの事例について調査及び考察をおこない、レボートの形で提出する。また、 Tcl/Tkを用いた簡単な描
画に関するレポートを提出する。成績は、テスト、レポート、出席状況などから総合的に判定する。
教員メールアドレス
田中 二郎: jiro(AT)cs.tsukuba.ac.jp
高橋 伸: shin(AT)cs.tsukuba.ac.jp
オフィスアワー
田中:木 13:45〜15:00 SB 1004
高橋:水 10:00〜12:00 3F906
認知科学概論 [ GB41101 ]
Introductory Course in Cognitive Science
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:金3
単位数:1単位
担当教員:古川宏
概要
「使いやすいツール・機器を作るにはどうすればよいのか?」
ユーザによる“使いやすさ”には、見やすい、読みやすい、聞き取りやすい、理解しやすい、決めやすい、予測しやすい、間違いにくい
など、多くの側面がある。よって、人の特性や限界を理解した上で、設計・構築することが不可欠である。
本講義では、工学的応用を目的として、人の知的特性の解明を目指した認知科学の基礎(知覚,記憶,思考・推定,認知情
報処理モデル等)を取り上げ、講義、演習、グループワークによる授業を行う。
学習・教育目標
1. 認知科学の目的・成果について,ハードウェアおよびソフトウェアの開発における重要性について理解する
2. 人の認知特性について,そのメカニズムや限界を理解する
3. ユーザによる使いやすさを損なう状況について,人の認知特性に基づき原因を理解する
キーワード
認知能力, 人間機械系, 感覚・知覚, 記憶, 思考・推定, ヒューマンモデル
Keywords
cognitive abilities, human-machine systems, sensation and perception, memory, thinking and presumption, human models
時間割
週
第1週
第2, 3週
第4, 5週
第6, 7週
第8, 9週
第10週
講義内容
「認知科学と工学的応用」 〜モノづくりにおいてユーザを知る大切さ〜
人とツール・機器との間に生じる問題と認知科学の成果との関連について
(認知科学の目的,学際的アプローチ,使いやすさ,メンタルモデル,人の情報処理過程と制約)
「ユーザの認知情報処理のモデル」 〜ツール・機器設計のための認知的解析法〜
人とツール・機器とのインタラクションを記述するためのモデルについて
(モデルの必要性,人・システム・課題・状況を対象としたヒューマンモデル,人間情報処理モデル,淵モデル,SRKモ
デル)
「感覚・知覚」 〜人のセンサーシステム〜
脳の機能と情報処理プロセス,感覚・知覚系の特性と限界
(脳および感覚・知覚系の基本的機能と情報処理,注意)
「記憶」 〜人の情報保持システム〜
人の記憶の機能別モデルと記憶生成・利用プロセスについて
(感覚記憶,短期記憶,長期記憶,リハーサル,メンタルマップ)
「思考・推定」 〜人のデータ処理アルゴリズム〜
人の知識モデル,問題解決プロセス
(心的表象,命題表象,アナログ表象,スキーマ,プロダクションシステム,推論)
【グループ演習の成果報告】
グループごとに実施した演習の成果について発表・質疑応答を行う.
教材
授業支援システムmanaba内の講義ページより資料を配布(各自で持参すること)
ビデオ授業用の動画をcoins上にて配信
参考書籍
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
岩波講座 認知科学(全9巻),岩波書店
村田厚生:認知科学,朝倉書店
井上毅, 佐藤浩一編:日常認知の心理学,北大路書房
原田悦子:人の視点からみた人工物研究,共立出版
古田一雄編著:ヒューマンファクター10の原則−ヒューマンエラーを防ぐ基礎知識と手法,日科技連出版社
古田一雄:プロセス認知工学,海文堂
原田悦子編:「使いやすさ」の認知科学 : 人とモノとの相互作用を考える,共立出版
予備知識・前提条件
特になし.
成績評価
各週に行う小テストあるいは宿題(20%=2%x10回),グループ演習(30%)と期末試験(50%)により評価を行う.
なお,演習問題は採点結果を返却するので,各自の理解度を確認すること.
教員メールアドレス
furukawa.hiroshi.gu(AT)u.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
http://www.risk.tsukuba.ac.jp/~furukawa/lectures/cog-sci.html
オフィスアワー
春AB 水15:15-16:30 総合B棟810
備考
講義資料の配布、グループ課題の提出、成績確認、質問などについて授業支援システムmanabaを利用する。詳細は講
義のWebページにて説明する。
本科目では、部分的に反転授業を採用する。このとき、予習としてビデオ授業を視聴してもらい、授業では演習を行う。
グループ演習は、manaba上での登録をもってグループ配属を実施する。期日までに登録がない場合には配属の対象外とな
り、よってグループ演習を実施できないこととなる。
主専攻実験(知能情報メディア実験B)の「簡易プロトタイピングによるユーザインタフェース設計」を実施する者には履修す
ることを勧める。
統計学 [ GB41204 ]
Statistics
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:火1・2
単位数:2単位
担当教員: 伊藤誠
概要
情報学における専門科目学習および研究に必要となる数理統計学の基礎、視聴率や支持率などの身近な例や、ヒューマ
ン・インタフェース設計ならびにヒューマン・コンピュータ・インタラクション設計の実験的評価など、情報学に直結する具体例を用
いて基本的な考え方を明らかにする.また、MATLABを使用した演習・実習時間を設ける.これは、単なる計算技術の習得
ではなく、理論に対する理解を深めることができるように配慮する.
学習・教育目標
統計的推定・検定の基礎的な考え方を理解する
推定量と推定値、点推定と区間推定の違いについて理解する
仮説検定の基本原理をなす論理構造を理解する
実験計画と分散分析の基礎を理解する
1.
2.
3.
4.
キーワード
推定,検定,分散分析
Keywords
estimation, hypothesis testing, ANOVA(Analysis of Variance)
時間割
週
第1週
第2〜3週
第4週
第5〜7週
第9〜10週
講義内容/理解すべき項目
情報学と統計学
なぜ統計学が必要であり、有用であるのか
(学類専門科目・卒業研究・大学院での研究における統計学の役割)
統計的推定とその応用
母集団と標本、推定量と推定値、不偏推定、最尤推定、区間推定
(中心極限定理、大数の法則、パラメータの点推定と誤差評価、パラメータの区間推定など)
MATLABによる実習
中心極限定理と大数の法則の可視化
(MATLABを用いて、中心極限定理、大数の弱法則・強法則が成立する様子を視覚的に確かめる)
仮説検定とその応用
反証の論理、帰無仮説と対立仮説、有意水準と棄却域、検定方式と2種の過誤
(様々な例題を通じて仮説検定の原理、片側検定/両側検定の違い、棄却域の設定法を理解する)
実験計画と分散分析の基礎
一元配置、二元配置、交互作用の解析
(ヒューマンインタフェース設計やヒューマン・コンピュータ・インタラクション設計の実験的評価などを例にとって、実験
計画と分散分析の基礎を理解する)
教材
manabaを利用して,資料をダウンロード可能にする
参考書籍
東京大学教養学部統計学教室編:統計学入門(東京大学出版会)
鷲尾泰俊:推定と検定(共立出版)
蓑谷千凰彦:統計学入門2(東京図書)
竹内彰通:統計(共立出版)
データ解析テクニカルブック(北大路書房)
W. HAYS: STATISTICS, 5th Ed., Holt, RinehartandWinston, Inc.
予備知識・前提条件
情報科学類2年次対象の「確率論」あるいはそれと同等の科目を履修していることを前提として講義を進める.
成績評価
毎回の講義の中に組み込んで実施する演習問題(20%)、MATLAB 演習とレポート(20%)、学期末試験(60%)により評
価を行う.なお、演習問題は添削して返却するので、理解の向上に役立てること.
教員メールアドレス
伊藤:itoh.makoto.ge(AT)u.tsukuba.ac.jp
TF・ TA
TA 内田智浩(リスク工学専攻博士前期課程2年)
講義の Webページ
manabaに開設予定
オフィスアワー
メールにて問い合わせてください
信号解析 [ GB41301 ]
Signals Analysis
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:水1・2
単位数:2単位
担当教員:片岸一起
概要
マルチメディア信号の情報表現とその解析・処理法について講述する。
学習・教育目標
1. 講義の最初のほうで「標本化定理」の内容を紹介する。
完全な証明を理解させる。
2. 数式と物理的リアルワールドのイメージをリンクできるように理解させる。
キーワード
標本化関数、超関数、δ関数、sinc関数数、フルーエンシ解析
Keywords
sampling functions, distributions(hyperfunctions), δ-functions, sinc-functions, fluency analysis
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
ディジタルとアナログ: 現実の世界で扱われるアナログ信号とインターネットの世界で扱われるディジタル信号との等
価な関係をどのように保証すればよいのか?
一般的な標本化関数概説: 標本化関数とは何か、アナログ信号を表現する際に標本化関数を用いることの工
学的な意義は何か?
δ関数の基本性質: δ関数とは何か、またディジタル信号に対してそれと等価なアナログ信号をδ関数を用いてどのよ
うに表わすことができるのか?
sinc標本化関数の解釈: 染谷・シャノンの標本化定理を10個の"直感的な絵図面"を用いて証明するとどうなる
か?
フーリエ変換とフーリエ級数の関係: 信号の解析誤差解析をどのように行うのか、またその時に考えなくてはいけな
いことは何か?
開無限区間を有限台へ信号を打ち切るときの誤差: 開無限区間の信号とそれを有限台に打ち切ったときの信
号の誤差解析をどのように行うのか?
有限台を周期関数としたときの誤差: 有限台の信号とそれを一周期とする周期関数で表現される信号の誤差
解析をどのように行うのか?
フーリエ係数の代数的算出法: アナログ信号の周波数成分を近似的に求める手法とは?
sinc標本化関数による波形再生の最高周波数成分の半減: sinc関数の線形結合で表されるアナログ信号の
最高周波数成分は完全に再現できるのか?
実証のための一例としてのフルーエンシ局所標本化関数: 2次の区分的多項式の線形結合で表される標本化
関数を導出し、それを実装したフルーエンシオーディオを試聴する。
教材
電子情報通信学会編から出版予定の「現代波形解析-フルーエンシ解析-」(寅市和男・片岸一起著)の校正原稿の一部を配布
予定
参考書籍
E.オラン・ブリガム(宮川洋 訳): 高速フーリエ変換(科学技術出版)
高木貞治: 解析概論(岩波書店)
寺澤寛一: 自然科学者のための数学概論(岩波書店)
矢野健太郎・石原繁: 微分積分学(裳華房)
予備知識・前提条件
線形代数学,解析学を受講していることが望ましい.
成績評価
レポート、期末試験を総合して評価する。
教員メールアドレス
katagisi(AT)cc.tsukuba.ac.jp
オフィスアワー
E-mailにて予約ください。
ディジタル信号処理 [ GB41401 ]
Digital Signal Processing
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
曜日・時限:水1・2
単位数:2単位
担当教員:牧野昭二
概要
ディジタル通信・マルチメディア処理で重要な役割を果たすディジタル信号処理の基礎について概説する。また周波数分析の概念を
紹介して標本化定理にふれ、ディジタルフィルタの考え方と設計方法について学ぶ。
学習・教育目標
ディジタル信号処理の基本的な概念と手法を理解する。
キーワード
ディジタル信号処理、周波数解析、デジタルフィルタ
Keywords
Digital Signal Processing,Frequency analysis,Digital filter
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
信号処理の概要:アナログ信号処理とディジタル信号処理
連続時間信号の解析:フーリエ級数、フーリエ変換、ラプラス変換
連続時間システムの解析:畳み込み積分、伝達関数、周波数特性
離散時間信号の解析:DTF、DFT
離散時間信号の解析:z変換、畳み込み
離散時間システムの解析:伝達関数、周波数特性
サンプリングと窓:標本化定理、標本化周波数の変換
フィルタ(1):アナログフィルタ、ディジタルフィルタ
フィルタ(2):ディジタルフィルタの実現
ディジタル信号処理の応用
教材
浜田望「よくわかる信号処理」オーム社(1995)。
成績評価
期末試験や出席点等を総合的に判断し、成績評価を行う。
教員メールアドレス
maki(AT)cs.tsukuba.ac.jp
オフィスアワー
随時(メールで事前に予約) 音声聴覚情報処理 [ GB41501 ]
Speech and Auditory Information Processing
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:月5・6
単位数:2単位
担当教員:山田武志
概要
音声入出力の基本となる音声処理について概説する。人間の音声・聴覚器官の構造や機能、知覚の性質について述べ、音声分
析、特徴抽出、音声合成、音声認識などの方法について学ぶ。
学習・教育目標
音声分析、特徴抽出、音声合成、音声認識の基礎を理解する。
キーワード
人間の聴覚処理、音声分析、特徴抽出、音声合成、音声認識
Keywords
Human Auditory Processing, Speech Analysis, Feature Extraction, Speech Synthesis, Speech Recognition
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容
概要:音声の基本的性質
音声・聴覚器官:音声器官、発声・調音機構、聴覚器官
音声の知覚:マスキング、臨界帯域、カテゴリー知覚
音声分析:短時間周波数分析、ケプストラム、相関関数、線形予測法
音声の特徴抽出:基本周波数、スペクトル包絡、ホルマント
音声合成:テキスト解析、韻律制御、音声生成方式
音声認識:特徴量と分析条件、距離尺度、DPマッチング、HMM
音声対話理解:言語処理、大語彙連続音声認識、ロバスト性、自由発話
話者認識:話者照合、話者同定
音声情報処理の応用とまとめ
教材
適宜、プリントを配布する。
参考書籍
北脇信彦「音のコミュニケーション工学」コロナ社(1996)
古井貞煕「音声情報処理」森北出版(1998)
板橋秀一「音声工学」森北出版(2005)
予備知識・前提条件
「信号処理概論」を受講していることが望ましい。
成績評価
出席・演習(50%)と学期末試験(50%)により成績を評価する。
教員メールアドレス
takeshi(at)cs.tsukuba.ac.jp
オフィスアワー
特に設けない(適宜メールで予約すること)
自然言語処理 [ GB41611 ]
Natural Language Processing
対象:3・4学年
開設学期:春C
曜日・時限:木4・5・6
単位数:1単位
担当教員:山本幹雄
概要
人間の知識の多くは日本語・英語等の自然言語を使って伝達・蓄積される。本講義では、計算機に入力・蓄積された自然言語
データの意味内容まで踏み込んだ処理を行うための基礎を述べる。自然言語処理における、唯一最大の問題は自然言語文のもつ
曖昧性である。自然言語文の解析手法を概説し、各解析段階において曖昧性がどのように生じるかを見ていくと同時に、曖昧性を
解消するために必要となる(計算機が持つべき)知識と技法を解説する。
学習・教育目標
1. 自然言語処理の概要とその困難性の原因を理解する
2. 形態素解析(単語分割)における以下の技術項目を理解する
1. コスト最小法と確率的手法
2. ビタービアルゴリズム
3. 単語辞書の効率的な構造とアルゴリズム
3. 構文解析における以下の技術項目を理解する
1. 基本的な解析方法
2. 曖昧性をなくすための知識:格フレームと選択制限
4. 自然言語処理の応用例として機械翻訳システムの概要を理解する
キーワード
単語分割, 形態素解析, 辞書構造, 動的計画法, 構文解析, 機械翻訳
Keywords
word segmentation, morphological analysis, dictionary structure, dynamic programming, parsing, machine translation
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
講義内容/理解すべき項目
自然言語処理入門
自然言語処理とは? 自然言語処理の概要と応用例
形態素解析手法の様々な手法
ヒューリスティックスによる方法、
言語的知識の利用、コスト最小法
レポート課題の説明
形態素解析手法の様々な手法
確率的手法
形態素解析のためのアルゴリズム
ビタービアルゴリズム
演習(ビタービアルゴリズム)
形態素解析のための辞書構造と単語検索
線形探索、二分探索、トライ、パトリシア木
自然言語文の構文解析の概要
構文の曖昧性をなくすための種々の方法
演習(ビタービアルゴリズム)
自然言語文の構文解析
曖昧性をなくすための具体的な方法
(ヒューリスティックス、選択制限)
自然言語処理の応用
機械翻訳の問題、機械翻訳システムのしくみ、
トランスファー方式、構成性原理
教材
web上に置いた配布資料
参考書籍
「自然言語処理」長尾真編, 岩波書店(1996) 4800円
「自然言語処理の基礎」吉村賢治, サイエンス社(2000) 1600円
予備知識・前提条件
次の科目の基本概念は本科目の理解に役立つ:情報理論、確率論、知識処理概論I、オートマトンと形式言語、プログラム言語
処理。
成績評価
レポートと試験により評価を行う。
教員メールアドレス
山本幹雄:myama(AT)cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/~myama/lecture/ から
オフィスアワー
月11:00〜12:00 第3エリアSB908
視覚情報科学 [ GB41711 ]
Introduction to Vision
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:火5・6
単位数:2単位
担当教員:酒井宏
概要
ヒトの視覚系でどのような情報処理が行われているのかを概説する。眼に写った2次元像を基にして、3次元構造の知覚や物体の
認識といった高度な機能が,どのように脳内で実現されているかを,初学者向けに解説する。視覚情報が脳内で処理されていく順
序にそって、網膜、初期・中期視覚皮質,高次視覚と,それぞれにおける機能と内包する計算過程を学んでいく。講義と宿題を通
して,「見る」ことの原理を体系的に学ぶ。
学習・教育目標
(1)ヒトの視覚系における情報の流れを理解する。
(2)初期視覚で画像が要素に分解され、中次視覚で再構築される原理を理解する。
(3)動き・奥行き・色が、視覚系でどのように処理されているかを理解する。
(4)物体を認識するためには、どのような情報や機構が必要なのかを理解する。
(5)特定の問題について、ヒトがどのような視覚特性を持つであろうかを、自ら考えることができる。
このようにして視覚系における情報処理の基礎知識を身に付ける。同時に、大学院において視覚科学・画像工学・神経工学等
を専攻するのに必要な基礎を身に付ける。
キーワード
生体情報処理,知覚,認識,神経科学,認知神経科学
Keywords
Biological Information Processing, Perception, Cognition, Neuroscience, Cognitive Neuroscience
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
序論・神経細胞 視覚情報の流れ、大脳皮質、神経細胞、シナプス
眼球と網膜 コントラスト検出、受容野,平滑微分(Laplacian & Gaussian)
初期視覚 大脳皮質、V1、輪郭検出,Gabor表現、情報論・疎表現
面の知覚 V2、知覚体制化、面の分割と統合、図と地の分離
動きの知覚 MT/MST、運動知覚、結合問題、神経活動同期
色の知覚 V4,3色系色覚,反対色,色の見え,色の恒常性 3次元構造の知覚 両眼視、対応問題、遮蔽,陰影、絵画的手掛り 物体認識 下側頭皮質(IT)、物体中心表現、観察者中心表現,categorization
注意と選択 眼球運動,空間注意,特徴注意,注意の欠損,注意のメカニズム
視覚科学の実際 臨床・生理実験・心理物理実験からのトピックス
教材
スライド・板書を中心とする。主要なスライドは印刷・配布する。参考書は随時紹介する。図書館に多数あるので、各自で借り出し
て自習すること。
参考書籍
視覚学会編「視覚情報処理ハンドブック」朝倉書店(全般、参考図書), 内川編「視覚 I」「視覚 II」朝倉書店(全般) , 入
来・外山編「生理学, 1」文光堂 (序論、神経細胞、網膜、視覚生理一般), Nicholls, Martin, Wallace「ニューロンから脳へ」広
川出版 (神経細胞、視覚生理一般), 福田・佐藤「脳と視覚−何をどうみるか」共立出版(全般、生理学中心), 宮下・下
條編「脳から心へ」岩波書店 (面、動き、物体認識), P. M. Churchland 「認知科学:脳科学から心の哲学へ」産業図書(全
般), S. E. Palmer "Vison Science" MIT press(全般), Kandel, et al., "Principles of Neural Science" McGrawhill (全般:生理学
中心、講義でよく引用する), L. M. Chalupa & J. S. Werner (Ed) "The Visual Neuroscience" MIT, 2004 (全般:詳細だが難し
い), R. Snowden, et al., "Basic Vision" Oxford,2006 (簡明でおもしろい), D. Purves, et al., "Principles of Cognitive
Neuroscience", Sinauer(きれいな図), J. M. Wolfe, et al, "Sensation and Perception", Sinauer(充実した図), J. P. Frisby & J. V.
Stone "Seeing: the computational approach to biological vision", MIT(計算論的視点), A. Hyvrinen, et al., "Natural Image
Statistics", Springer, 2009 (情報論・画像確率論), J. S. Werner & L. M. Chalupa "The new visual neuroscience", MIT, 2014 (全
般), M. S. Gazzaniga "The Cognitive Neurosciences", MIT, 2009(全般), 3D shape, Pizlo, MIT, 2008
読み物としては、藤田一郎「見るとはどういうことか」(全般),下條信輔「視覚の冒険」(立体視)、乾敏郎「脳と視覚」(全般)、松
田隆夫「視知覚」(心理学)など。このほか、図書館に多数ある(主に 141.21、491などの書架)。
予備知識・前提条件
教養程度の数学。
成績評価
レポート(3回)を中心として,質問・出席を勘案する。総合評価:合計60点以上を合格とする。但し、平均点・偏差を考慮して変
更する。レポートのオリジナリティを高く評価する。
教員メールアドレス
[email protected]
TF・ TA
蓮池正晴,蓑輪 大
講義の Webページ
必要に応じて manabaを利用する。
オフィスアワー
第1回講義で示す。
備考
・授業では多数のスライドを見せながらトピックスを紹介し、それを基に復習/宿題によって自分で調べて身につけるスタイルをとる。
・毎回ハンドアウトを配布する。ハンドアウトの殆どは,授業で紹介するグラフや実験のスライドであるが,文章による説明は記載しな
い(出典を記載する; その全ては図書館にある)。授業中にノート代わりにメモを記入して,授業のあとでノートに切貼することを薦め
る。
・板書は要点や数式だけを書く。話を聞いて全体像を理解することに集中すること。判らないことは,そのひとつでも授業中に質問し
ておくこと。
・講義の後で図書館にいき,ハンドアウトと板書を手掛かりに,参考書を読んで復習すること(宿題はハンドアウトと板書だけからでは
到底回答できない筈である)。参考書は上述してあるが,授業中にも多数を紹介する。グループで復習することは妨げないが,レポー
トは必ず各自で書くこと。オリジナリティは高く評価され,他と類似したレポートは低く評価される。
知識処理概論 [ GB41901 ]
Knowledge Processing
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
曜日・時限:火1・2
単位数:2単位
担当教員:狩野均
概要
知識を利用したシステムを構築するための基本概念と手法について、応用例を交えて解説する。理解を深めるため、毎週、演習ま
たは実習を行う。
学習・教育目標
問題解決と探索、知識の表現と利用、知識の創発、データの予測に関する基本的な手法を理解する。
キーワード
問題解決、探索、知識表現、推論、ファジィ集合、遺伝的アルゴリズム、アントコロニー最適化法
Keywords
problem solving, search, knowledge representation, reasoning, Fuzzy set, genetic algorithm, ant colony optimization
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4週
第5週
第6週
第7週
第8週
第9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
問題解決/知識システムとは、知識処理の目的と分野、問題の表現、状態空間、ヒューリスティックス
探索/縦形探索、横形探索、分枝限定法、A*アルゴリズム、山登り法
知識の表現と利用/ルール、フレーム、意味ネットワーク、前向き推論、後ろ向き推論
あいまいな知識の表現/ファジィ集合、ファジィ関係、ファジィ行列、ファジィデータベース
あいまいな知識の利用/ファジィ推論、ファジィクラスタリング
知識の発見/記憶ベース推論、時系列データの予測、重回帰分析
知識の創発(1)/進化論、遺伝的アルゴリズム、選択、交叉、突然変異
知識の創発(2)/遺伝的アルゴリズムの設計、適応度関数、評価規範
知識の創発(3)/群知能、アントコロニー最適化法
知識処理の応用/スケジューリング問題、プランニング問題、予測問題
教材
授業内容を要約したプリントを配布する。
参考書籍
「人工知能の基礎知識」太原育夫 著、近代科学社
「ファジィ情報処理入門」浅居喜代治 著、オーム社
「データマイニング手法」江原淳 訳、海文堂
「遺伝的アルゴリズム」北野宏明編、産業図書
「人工生命と進化システム」ATR進化システム研究室編、東京電機大学出版会
予備知識・前提条件
データ構造とアルゴリズムの授業を履修していることが望ましい。
成績評価
毎週行う演習・実習および宿題の成績の合計を最終評価とする。演習の採点結果は次の週に返却するので各自の理解度を確認
すること。
教員メールアドレス
kanoh☆ cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
manabaに登録
オフィスアワー
メールで予約すること
情報セキュリティ [ GB42101 ]
Information Security
対象:3・4学年
開設学期:春AB
担当教員:岡本栄司,西出隆志
曜日・時限:金1・2
単位数:2単位
概要
電子社会の進展にともなってセキュリティ対策の重要性が増している。そこで、 情報セキュリティに関する基礎理論を習得し、それが
実際にどう使われているかを学ぶ。 基礎理論では暗号と認証を中心とし、応用ではインターネット上に展開されるシステム のセキュリ
ティ対策を中心に講義する。
学習・教育目標
1. システムに対する脅威と情報セキュリティの必要性を理解する。
2. 基礎技術として暗号および認証について、概念を理解し、仕組みを習得する。
3. 基礎技術をセキュリティ対策にどう適用するかについて理解する。
時間割
週
第1週
第2週
第3〜5週
第6〜7週
第8〜9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
情報セキュリティの必要性
コンピュータに対する脅威と情報セキュリティの必要性
数学的準備
初等整数論、情報量
暗号の基礎
共通鍵暗号
公開鍵暗号の基礎
ユークリッド互除法,モジュロ演算など
公開鍵暗号の構成法
RSA,ElGamal,ディジタル署名など
その他
高度な暗号プロトコルなど
教材
教科書: 岡本著 「暗号理論入門」, 共立出版
そのほか、必要に応じてプリント配布
参考書籍
1. 今井秀樹ほか : 「情報セキュリティハンドブック」,電子情報通信学会・オーム社
成績評価
出席, 授業中に実施する演習, 試験により総合的に評価する.
教員メールアドレス
岡本栄司 okamoto(AT)risk.tsukuba.ac.jp西出隆志 nishide(AT)risk.tsukuba.ac.jp
TF・ TA
1名
オフィスアワー
金曜3限 SB803, 3F833
画像メディア工学 [ GB42201 ]
Image Media Engineering
対象:3・4学年
開設学期:秋AB
曜日・時限:火5・6
単位数:2単位
担当教員:滝沢穂高
概要
画像メディア処理の基礎と応用について講義する.具体的には,画像メディアの入出力,画質改善,2値画像処理,特徴抽出,
立体情報の抽出,動画像処理,医用画像処理などの画像解析について概説する.
学習・教育目標
1.画像メディア処理の基本概念の理解.
2.画質改善,2値化処理,特徴抽出の理解.
3.3次元形状復元の理解.
4.動画像処理の理解.
5.医用画像処理の理解.
キーワード
画像メディア,画像処理,パターン認識
Keywords
Image media, Image processing, Pattern recognition
時間割
週
第1週
第2週
第3週
第4〜5週
第6〜7週
第8〜9週
第10週
講義内容/理解すべき項目
画像メディア工学の重要性や難しさなどを実例を挙げながら紹介.
画像処理の基本概念
コンピュータによる画像データの取り扱い,周波数領域での処理,色彩情報の処理.
画質改善と2値化処理.
画像の強調,復元,コントラスト強調,先鋭化,平滑化.画像の2値化.モルフォロジー演算.
画像からの特徴抽出と解析
エッジ抽出,直線と曲線の当てはめ,画像の領域分割.
ステレオ視による3次元形状復元
カメラモデル,ステレオ法の計測原理,画像対応付け.
動画像処理と物体追跡
動画像処理の概要,オプティカルフロー,動物体追跡の応用例.
医用画像処理
CT画像の処理.
教材
授業時間中にスライド等を使用したり,参考文献等を紹介する.
参考書籍
「コンピュータ画像処理」(田村秀行,オーム社)
「ディジタル画像処理」(CG−ARTS協会)
「3次元画像処理入門」(鳥脇純一郎,村上伸一,東京電機大学出版局)
など
成績評価
期末試験や出席点などを総合的に評価する.
教員メールアドレス
takizawa(a)cs.tsukuba.ac.jp
画像認識工学 [ GB42301 ]
Image Recognition Engineering
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:木3・4
単位数:2単位
担当教員:福井和広
概要
画像認識処理の基礎と応用について講義する.画像認識・理解のための基本的な考え方やアルゴリズムを線形代数などの数理に
基づいて体系的に理解する.さらに Matlabによる演習を通してその理解をより深める.
学習・教育目標
1. 画像理解・認識に必要な基礎事項を理解する (第1〜5週).
2. 画像理解・認識の具体的な方法論について理解する(第2〜6週).
3. 画像理解・認識の応用事例について学ぶ.
キーワード
画像処理,画像認識,パターン認識
Keywords
Image processing, Image recognition, pattern recognition
時間割
週
第1週
第2〜5週
第6〜8週
第9〜10週
講義内容/理解すべき項目
画像理解・認識の概要/
画像理解・認識の重要性,難しさなどを実例を挙げながら解説する.
画像理解・認識の基礎/
画像認識のための数理的な道具立て(線形代数,統計学)を深く理解する.
画像理解・認識の実践/
一般物体認識,多視点画像認識,動画像認識,状況認識,学習理論などを,前半で学習した数理的な道
具立てをベースに理解する.
総合解説/
具体的な応用事例の紹介などを含めならば,画像認識の方法論およびシステムについて理解を深める.
教材
適宜プリントを配布する.
参考書籍
「わかりやすいパターン認識」(石井健一郎,他著,オーム社出版局)
「Computer visionamodern approach」(David A. Forsyth, JeanPonce著,Pearson Education)
予備知識・前提条件
線形代数I・IIの知識は本講義の要となるので,不安がある場合には復習のうえでの受講を推奨する。また演習にはMatlabを利用
するので,Matlabに関するの最低限の知識は必要である.
成績評価
期末試験点数,出席状況,レポートにより総合的に評価する.
教員メールアドレス
kfukui(AT)cs.tsukuba.ac.jp
講義の Webページ
【参考】2014年度(昨年度)画像認識工学ホームページ
オフィスアワー
特に指定しないが質問があればいつでも受けつける.F棟910
備考
平成22年度までに情報科学類で開設された「画像情報処理」の単位を修得した学生の履修は認めない.
機械学習 [ GB42404 ]
Machine Learning
対象:3・4学年
開設学期:春AB
曜日・時限:月1・2
単位数:2単位
担当教員:佐久間淳
概要
計算機による自律的な学習を目指す機械学習や,大規模情報源からの知識発見を実現するデータマイニングの理論を,教師付
き学習,教師なし学習を中心に学ぶ。
学習・教育目標
-人間が未知の知識や環境に触れたときに発揮される学習能力が,数学/計算機上の問題としてどのように定義されるかを理解する
-教師付き学習,教師なし学習およびデータマイニングの代表的なアルゴリズムとその利用法を理解する
キーワード
統計的学習理論, 機械学習,データマイニング, 知識発見, 人工知能, 凸最適化, 確率論, 統計学
Keywords
statistical learning theory, machine learning, data mining, knowledge discovery, artificial intelligence, convex optimization, probabilistic
theory, statistics,
時間割
週
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
9週
10週
講義内容/理解すべき項目
【機械学習入門】
機械学習とは何か、機械学習はどんな分野で使われているか。
行列代数と最適化
【教師つき学習(1)】
多数の例題から概念を学習する代表的な方法について学びます。
回帰,特徴量, 損失関数,訓練誤差と汎化誤差
【教師つき学習(2)】
モデルの複雑さと予測性能の関係について。
オッカムの剃刀、過学習、正則化、交差検定, モデル選択
【教師つき学習(3)】
識別問題の基本的な概念について学びます。
線形識別モデル,ロジスティック回帰,
予備,余裕があればサポートベクターマシン
【教師なし学習(1)】
多変量正規分布と次元削減,主成分分析
【教師なし学習(2)】
主要な二つのクラスタリング手法について。
k-meansクラスタリング
【教師なし学習(3)】
主要な二つのクラスタリング手法について。
混合正規分布モデルとExpectation-Maximization
【教師なし学習(4)】
推薦アルゴリズム
特異値分解・行列の低ランク近似による協調フィルタリング
【カーネル法】
様々な機械学習アルゴリズムに大きな影響を与えたカーネル法の考え方について学びます.
カーネル回帰, サポートベクターマシン
参考書籍
パターン認識と機械学習 (C.M. ビショップ)
予備知識・前提条件
線形代数, 確率論, 統計学 (ただし必要な知識はその都度補う )
成績評価
学期末試験(70%)および出席(30%)を加味して評価を行う。
教員メールアドレス
jun(at)cs.tsukuba.ac.jp
TF・ TA
岡田莉奈 [email protected]
講義の Webページ
http://www.mdl.cs.tsukuba.ac.jp/lecture_j.html
オフィスアワー
適宜受け付ける。メールにて事前連絡のこと。
知能情報メディア実験 A,B [ GB46403,GB46503 ]
Machine Intelligence and Media Technologies Laboratory A,B
対象:3学年
開設学期:春ABC・秋ABC
曜日・時限:水3・4,金5・6
担当教員:滝沢穂高, 他
単位数:各3単位
概要
知能情報メディア処理に関する様々な実験の中から各学期1テーマ選択し、年間2テーマの実験を行う。
学習・教育目標
認識・理解や学習・獲得などの知的情報処理や,音声・ 画像などの情報メディアの生成,入出力,効率的な蓄 積・伝達に関す
る理論と技術の習得を目指す.特に具体的なシステムを扱うことを通じて,将来の研究開発に役立つ実践的な知識・技能を習得
することを目標とする.
キーワード
知能情報、メディア工学
Keywords
Machine Intelligence, Media Technologies
時間割
週
講義内容/理解すべき項目
春学期
音声の分析と合成(T-2)
コンピュータ画像処理(T-6)
3次元形状測定と幾何形状処理(T-7)
ヒューマンマシンシステムの設計と評価(T-8)
ヒューマンセンシング(T-9)
秋学期
劣化画像修復(T-1)
簡易プロトタイピングによるユーザインタフェース設計(T-3)
日本語形態素解析と文書分類(T-4)
進化的アルゴリズム(T-5)
機械学習による推薦アルゴリズム(T-10)
成績評価
課題毎に定められたレポートを提出する.実験の出席率,レポートの成績を総合して評価する.
講義の Webページ
主専攻実験のホームページ
備考
ガイダンス: 春学期,第1回目の実験授業時間に,単位修得条件,実験の進め方,各実験テーマの説明,実験関係資料配布
等のためのガイダンスを行うので,必ず出席すること.ガイダンスを行う教室については掲示をするので,確認すること.
テーマの選択について:
実験は選択したテーマを1学期にわたって行う.
各学期に1テーマ,1年間で合計2テーマを履修する.
同じテーマを2度以上選択することはできない.
開設するテーマは各学期によって異なるので,テーマの申請前にガイダンス資料などでよく確認すること.
希望テーマの申請方法と,確定テーマの掲示方法については,ガイダンス 時に説明する.
班分けが必要なテーマに関する班分け表は,各学期の実験開始時に配布する.