Hyper Suprime-Cam における銀河形状測定の 系統誤差

Hyper Suprime-Cam
における銀河形状測定の
系統誤差の評価
宮武広直
東大Kavli IPMU/Princeton University
Steve Bickerton, Alexie Leauthaud, Surhud More, 高田昌広, 安田直樹 (東京大学 Kavli IPMU), 大栗真宗 (東京大
学), 浜名崇, 宮崎聡 (国立天文台), Bob Armstrong, Jim Bosch, Robert Lupton, Paul Price(Princeton University),
梅津敬一 (ASIAA), Rachel Mandelbaum, Melanie Simet(Carnegie Mellon University), 岡部信広, 内海洋輔 (広島大
学), 西澤淳 (名古屋大学), 大倉悠貴 (理研/BNL), 他 HSC weak lensing analysis team
Outline
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弱重力レンズ効果測定の基礎
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銀河形状測定の系統誤差
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PSF決定精度の評価
弱重力レンズ効果
宇宙論的弱重力レンズ効果 (cosmic shear)
銀河/銀河団弱重力レンズ効果
弱重力レンズ効果の測定
Credit: S. Bridle
楕円率: g 0.01
PSF
楕円率: g 0.05
系統誤差評価の計画
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PSF決定精度の弱重力レンズ信号への影響(本講演)
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銀河形状測定アルゴリズムの評価・較正
• HSCの光学系、実際の銀河の画像を用いた現実
的なシミュレーション画像を使用(GREAT3)
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既にある測定との比較(COSMOS, CFHTLS)
2015年夏頃までに一通りの系統誤差評価を行う
銀河形状測定への影響
1. PSFの楕円率
PSFの楕円率を過小(過大)評価→銀河の楕円率を過大(過小)評価
2. PSFのサイズ
PSFのサイズを過小(過大)評価→銀河の楕円率を過小(過大)評価
GAMA15 (
2
20deg )のデータで検証
「星」と「PSF」を比べる
PSF楕円率の系統誤差
(星の楕円率-PSFの楕円率)の2点相関
cosmic shear 20deg2の統計誤差
cosmic shear 100deg2(1st year)の統計誤差
PSFサイズの系統誤差
(星のサイズ-PSFのサイズ)/PSFのサイズ
Brighter-fatter effect
cosmic shear 20deg2の統計誤差
cosmic shear 100deg2(1st year)の統計誤差
ゼロ点補正前の等級
まとめ
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HSCサーベイにおいて、PSF決定精度が弱重力レン
ズ信号に与える影響を調べた。
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PSF楕円率、サイズによる系統誤差は共に1st year
データ(100deg2)における宇宙論的弱重力レンズ効
果の統計誤差より小さい。
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今後は銀河形状測定アルゴリズムにおける系統誤差
を調べる。