詳細 - バイエル薬品

バイエル薬品株式会社
広報本部
〒530-0001
大阪市北区梅田 2-4-9
TEL 06-6133-7333
www.bayer.co.jp/byl
News Release
非イオン性MRI用造影剤
バイエル薬品 「ガドビスト®静注 1.0mol/L」
MRI 用造影剤として製造販売承認を取得
•
高い安全性プロファイルと優れた造影効果に期待
大阪、2015 年 3 月 26 日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:カーステン・ブル
ン、以下、バイエル薬品)は、本日、磁気共鳴コンピューター断層撮影における脳・脊髄造影及び躯幹部・
四肢造影を効能・効果とする「ガドビスト®静注 1.0mol/L」(一般名:ガドブトロール、以下、ガドビスト®)の製
造販売承認を取得しました。本剤は総計 6,500 例を超える臨床試験データに基づく高い安全性プロファ
イルと優れた造影能を示し、日本では初めての 1.0mol/Lとなる高濃度細胞外液性ガドリニウム造影剤で
す。
MRI(磁気共鳴コンピューター断層撮影)は人体構造の詳細な画像を得るために実施される診断技術で
すが、造影剤を用いることで、病変の存在診断や質的診断の精度が向上し、また、鮮明な血管像が得ら
れることが知られています。ガドビスト® は、静脈内注射後、血管内と細胞外液に分布する細胞外液性造
影剤であり、バイエル ヘルスケア社が開発した第二世代のMRI用造影剤として既に世界 100 ヵ国以上で
承認されており、現在世界で最も使用されているガドリニウム造影剤です*¹。現在国内で発売されている細
胞外液性ガドリニウム造影剤は 0.5mol/L製剤のみですが、本剤は国内で発売されている細胞外液性ガド
リニウム造影剤よりr1 値*2が約 20%高く、優れた造影効果を示し、さらに 2 倍の濃度を有する 1.0mol/L製
剤であることから、病変内の血行動態の変化を見るダイナミック撮像等の検査において優れた造影効果が
期待できます。
今回の承認は、脳・脊髄造影に関する国内第Ⅲ相試験、及び躯幹部・四肢造影に関する国際共同第Ⅲ
相試験における臨床試験成績などに基づき、「磁気共鳴コンピューター断層撮影における脳・脊髄造影及
び躯幹部・四肢造影」を効能・効果として取得しています。
- 1/3 -
医療ニーズが多様化する中で、画像診断の重要性は益々高まっています。放射線の被曝がなく体内の状
態を検査することができるMRIの技術は近年急速に進歩しており、疾病の早期発見やより適切な治療選
択のために寄与しています。ガドビスト®は、国内の造影MRI検査の新しい選択肢として、多くの患者さん
のQOL向上に貢献できるものと考えます。
*1:2014 年 6 月末社内データに基づく
*2:造影剤の濃度あたりの造影能の指標となる数値
日本におけるガドビスト®について
以下の主要な 2 試験に基づきガドビスト® は承認されました。
•
日本で実施された第Ⅲ相非盲検試験では、脳・脊髄における造影MRI検査が適応となった患者で
得られた、非造影 MRI 画像とガドブトロール 0.1mmol/kg を用いた造影 MRI 画像の組み合わせ(以
下、組み合わせ画像)の非造影 MRI の画像との比較によるガドブトロールの有効性及び安全性を評
価しました。試験には 223 名の患者が組み入れられました。3 名の盲検読影医の評価結果の平均に
よる造影効果、辺縁明瞭度、内部構造について、非造影 MRI 画像に対する組み合わせ画像の優越
性が実証され、また、検出病巣数について非劣性が実証されました。
•
第Ⅲ相試験は、363 名の患者を対象に日本、韓国、中国で実施された無作為化並行群間比較試験
で、120 名の日本人が含まれました。本試験では、躯幹部・四肢(胸部、心臓、腹部、腎臓、骨盤部、
四肢)の造影MRI検査が適応となった患者を対象に、用量 0.1mmol/kgのガドブトロール投与群とガド
ペンテト酸メグルミン(マグネビスト®)投与群のそれぞれの組み合わせ画像の評価の比較によるガドブ
トロールの有効性及び安全性を評価しました。3 名の盲検読影医の評価結果の平均による造影効果、
辺縁明瞭度、内部構造の総スコアについて、ガドブトロールの有効性のガドペンテト酸メグルミンに対
する非劣性が実証されました。
ガドビスト®について
ガドビスト®は、他の地域ではGadovist® 1.0、米国ではGadavistとしても知られる1.0M(モル)濃度のガドブト
ロール溶液の商標名であり、マクロ環構造を有するガドリニウム(Gd)を用いた細胞外液性MRI造影剤です。
ガドビスト®は、1998年2月にスイスで初めて製造販売承認を受け、その後オーストラリア、カナダ、欧州連
合(EU)その他の国々でも承認されています。現在では世界100カ国以上で承認されています。
- 2/3 -
バイエル薬品株式会社
2015 年 3 月 26 日、大阪
Bayer Yakuhin, Ltd./Communications
バイエル薬品株式会社について
バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、医療用医薬品、コンシューマーケア、ラジオロジー&インターベンショナル(画像診
断関連製品)、動物用薬品(コンパニオンアニマルおよび畜産用薬品)の4事業からなるヘルスケア企業です。医療用医薬品部
門では、循環器領域、腫瘍・血液領域、ウィメンズヘルスケア領域、眼科領域の4領域に注力しています。バイエル薬品は、
Science For A Better Life (よりよい暮らしのためのサイエンス)の企業スローガンのもと、技術革新と革新的な製品によって、日本
の患者さんの「満たされない願い」に応える先進医薬品企業を目指しています。
バイエル薬品ホームページ:http://www.bayer.co.jp/byl
将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルグループもしくは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に
関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれています。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将
来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因
には、当社の Web サイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これらの将
来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。
- 3/3 -