企業ニュース NTN

マーケットウィークリー・822号
2015.4.3
企業ニュース NTN
(東証1部:6472)
作成者:冨ケ原信久
http://www.ntn.co.jp/japan/
軸受の大手。等速ジョイントの世界シェア2位
1918年、西園鉄工所で玉軸受の研究製作を開始。1923年、
巴商会と提携し、NTNの商標で国産軸受の製造販売を開
始。Nは技術を担当した西園二郎氏、Tは販売を担う巴商
会、Nは資本を投入した丹羽昇氏の頭文字をとった。1927
年、同事業を引き継ぐエヌチーエヌ製作所を設立。1961年、
ドイツに販社設立。以後、日、米、欧、アジアを中心に開
発・生産・販売を拡大。1963年、英ハーディ・スパイサー
社と技術提携し、等速ジョイントの生産を開始。14年の世
界シェア2位。1989年、社名をNTNに変更。NTNの意味
も「For New Technology Network(新しい技術で世界を結
ぶ)」と付け加えた。2007年、仏SNR社を子会社化。以
後、海外補修市場に注力。14.3期の市場別売上高は自動車
68%、産業機械16%、補修16%。海外売上比率72%。
◇売上高と営業利益の推移
(億円)
(億円)
9,000
1,000
営業利益 右軸
8,000
売上高
左軸
800
7,000
6,000
600
5,000
4,000
400
3,000
2,000
200
1,000
0
0
13.3期実績
14.3期実績
15.3期予想
18.3期計画
(出所)NTN資料よりCAM作成
16.3期から新中計がスタート。成長に軸足を移した経営姿勢を評価
15.3期・第3四半期(4-12月)は売上高が5,132億円、前年同期比11%増、営業利益が294億円、
同43%増。自動車は日、米、中での需要拡大と円安により同11%増。産業機械は建設機械や風力
発電向けが伸長し同11%増。補修は現中計の重点課題としており、積極的な事業展開が奏功。ア
ジアでの産業機械のオーバホール案件の増加や米、欧での代理店拡大により同11%増だった。営
業利益は増収効果や円安効果などにより経費増を吸収し同43%増だった。
15.3期の会社計画は売上高が6,730億円、前期比5%増、営業利益が420億円、同27%増。1-3月
期は為替効果が薄れるが、自動車、補修の伸長で計画を上回りそうだ。
16.3期スタートの新中計を発表。18.3期の計画は売上高が8,000億円、営業利益が700億円。為
替前提は110円/ドル、130円/ユーロと設定。等速ジョイントの収益性向上とグルーバルな補修事
業拡大を目指す。ROE14%超(15.3期推定9.7%)と収益体質の強化も図る方針だ。
[株価動向・投資判断]
16.3期の営業利益計画は500億円強と推測。中計初年度から業績の伸長が期待される。
<業績>
決算期
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
1株利益
1株配当
百万円 (伸び率)
百万円 (伸び率)
百万円 (伸び率)
百万円 (伸び率)
円
円
13.3
539,594 ( ▲ 1 )
7,278 ( ▲ 65 )
2,512 ( ▲ 87 ) ▲ 14,195 (
- ) ▲ 26.7
0.00
14.3
638,970 (
18 )
33,003 ( 353 )
28,670 ( 1,041 ) ▲ 14,648 (
- ) ▲ 27.5
2.00
15.3 予
673,000 (
5)
42,000 (
27 )
36,000 (
26 )
20,000 (
-)
37.6
5.00
700
[週足]
13週平均
600
500
400
300
200
26週平均
[主要株価指標]
(売買単位:1000株)
株価(2015/3/30)
628 円
昨年来高値(高値日)
639 円(15/3/23)
同 安値(安値日)
316 円(14/3/25)
予想PER(15.3予)
16.7 倍
1株株主資本(PBR算出用)
414.3 円
PBR
1.52 倍
予想配当利回り
0.80 %
(1株当たり配当金年5.00円)
ROE(14.3)
▲ 7.3 %
発行済み株式数
53,246 万株