のぞみ幼稚園

の
ぞ
み
平成27年度 5月号
№501
「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。
」
新約聖書 マタイによる福音書28:20
朝、登園してくる子どもたちを迎えるその時の想いは毎朝格別です。子どもたちは、
その日その時々の喜びや幼い悩みに、登園中にした発見に・・・心をいっぱいにしてやって
来ます。その姿を迎えながら、これから始まる一日が、どのお子さんにとっても“幼稚
園に来てよかった”・・・になるように願い祈る格別な時間です。先日、登園に続く戸外遊
び中に赤組(年少児)さんの一人が『えんちょうせんせー、きょう、ぼくなかなかったー』
と、輝く笑顔で駆けて来た。その時、「そうー!泣かなかったのね!」とわたくしも精
一杯の笑顔で答えましたが、
「えらかったね」は敢えて言いませんでした。えー、でも・・・
褒めてあげては?とお思いになられるでしょうか。ですがわたくしは思うのです。先生
が泣かなかった僕を「そうー!泣かなかったのね!」と分かってくれた。それがどんな
に嬉しいことなのかを。相対して「偉かったね」、「良い子ね」の称賛の後に来る想い・・・
「泣くのは偉くない いい子じゃない」・・・こんなこと、いったい誰が決めたのでしょう。
泣く時も、駄々をこねる時も、笑う時も、ふざける時もあっていい。のぞみ幼稚園の生
活の中ではそう言ってあげたいし、そう感じてほしい。毎朝、子どもたちがその時々に
「今」の気持ちを安心して現わす一日にしたいと願い祈っています。
寄り添う・・・復活から40日後、イエスさまは天に昇られる前に悲しむ弟子たちに「わ
たしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」と、堅く約束されました。この「神
さまがいつも共にいてくださる」・・・寄り添っていてくださるというのは、わたくしたち
にとって大きな安心です。このことは逆の状況を考えてみたらわかります。「私はいつも
ひとりぼっちだ」と考えると、人はどうしようもない寂しさを覚えますから。
子どもたちは自分の心に”こころ”で寄り添ってくれるお母さまがいるから、安心して
大きく育っていきます。子どもへの愛の第一の形は、“こころ”で「寄り添うこと」。教
え、導くのも大切ですが、まず、子どもに寄り添い、一緒に歩みましょう。ようやく新
年度も落ち着き始めた“のぞみ幼稚園の5月の保育”もそこから始めたいと思います。
手をつなぐ・・・親子で、夫婦で、兄弟で、お友だちと、恋人と、そして子どもたちと先
生とで・・・誰かと手をつなぐことは、単純だけれど素晴らしく温かい行為ですね。子ども
たちと手をつなぐと、その手の小ささに何度でも驚き、その分こちらの責任の大きさを
教えられる気がし、またその温かさに励まされる気がします。そしてそっと握ってくれ
るその握り方に、子どもたちからの信頼を感じる気がするのです。手をつなぐ度に気持
ちを新たにし、一人ひとりの子どもたちとの日々真摯に向き合いたいと思うのです。
園長 堤 陽子