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DESIGNED BY: TETZ
CATEGOLY
LED 照明 1. タッチパネルの信号を直接 HOTMOCK へ送る
外部電源を使用しモータで
パン・チルト LED 照明をプロトタイプ
「EXTENSION BOARD(拡張ボード)」は I/O 接続形態が 2.54mmピッチのスルーホール形状になっているので、
コネクターやユニバーサルボードに乗せて利用することが容易な構造となっています。通常の HOTMOCK の使い
方は USB シリアル通信ポートをパソコンと接続し、入出力アイテムを対応するコネクターに接続するという使い
方ですが。今回はユニバーサルボードに乗せ、必要な信号を配線し外部電源を供給します。手元に有った SHARP
製「4.3 型タッチパネル LCD 付きグラフィック表示モジュール LR0G945」をメイン制御ユニットとして利用し
ます。この「LR0G945」と HOTMOCK は「EXTENSION BOARD」経由でシリアル通信接続します。パソコン
の代わりに働かせます。LED の首振り機構には HOTMOCK のアナログポート出力から電圧信号を PWM 変換し、
RC サーボに送り込めば 1 軸の回転運動が得られます、これを 2 軸分構成し、パン・チルト動作をさせます。
折角なので LED も消灯・弱・強の明るさ3段階に変えてみます。LED の方向操作は、LCD 上に景色画像を表示し、
任意の点をタッチする事で LED 照明を目的の方向へ向ける、監視照明モデルです。
HOTMOCK は、プロダクトデザイナ向けツールとして組込み技術の専
門技術的知識を必要とせずに開発が行える画期的なギアです。
しかしシステムエンジニアから見た場合、電気的要素や通信・ソフト
制御要素まで技術者の認識下で動作させたいと思う事も有ります。
その様な時この「EXTENSION BOARD(拡張ボード)」を使う事で問
題が解消されます。今回は、LED 照明を照らしたい方向に向ける事が
出来る照明システムを例に挙げ、説明を行います。
使用キット
レガシー KIT
デシタル KIT
アナログ KIT
エクステンション
SHARP 製
LR0G945
デジタル
出力
シリアル通信
LED 照度
制御回路
LED
4.3 型タッチパネル
使用デバイス
アナログ
なし
出力
電圧→PWM
変換回路
SHARP 製「4.3 型タッチパネル LCD 付きグラフィック表示モジュール LR0G945」
RC サーボ ( ブラケットセット ) ver2.1×2
レンズホルダー:パワーLED用レンズ・ホルダーセットOSHH2045M
外部デバイス
レンズ:パワーLED用レンズOSOLRA2015M
RC サーボ
PAN
5V 3A
AC アダプタ
5V 3A AC アダプタ
LED 照明:OSW4XME1C1S−100
RC サーボ
TILT
「電源は AC アダプターより 5V を供給します。
LCD ユニットとハイパワー LED や RC サーボの駆動を考えると 3A 以上の容量が必要です。
今回の LED 照明は最大で 3.3V400mA 駆動が可能なアルミベース型のパワー LED ですが、発熱の問題が有るの
で 5V 電源に 33Ω抵抗を入れて、100mA 程度の駆動としました。
プログラム
2. 各入出力信号の規格
モックアップの材料
合成木版、回路基板
●入力端子 IN1∼ IN32
●出力端子 OUT1 ∼ OUT19
High レベル電圧 2.0V ∼ 5.3V
Low レベル電圧 -0.3V ∼ 0.8V
ダーリントン シンク ドライバ
ON 時ドライブ信号 電圧 5.0V、電流 300mA
●アナログ入力端子 AI1 ∼ AI6
●アナログ出力端子 AO1 ∼ AO2
A/D 1024 階調 0 ∼ 5V 入力
変換時間 5.4μS / CH
D/A 256 階調 0 ∼ 5V 出力
変換時間 10μS / CH
●シリアル通信端子 TX0 ∼ TX1 RX0 ∼ RX1
信号レベル TTL5V
USB シリアル通信時に利用される TX1 と RX1 は、使用禁止なので、併用することはできませんが今回パソコ
ンと接続を行わないため、上位制御部「表示モジュール LR0G945」と接続します。今回「LR0G945」側信号
レベルが 3.3V なため変換回路が必要となります。通常同じ信号レベルの場合は必要ありません。
●電源端子 +5V と GND
外部より、
AC アダプター等で供給してください。この時の +5V と GND 間は、最大でも 5.2V までとして下さい。
USB ポートの 5V とは別系統になっています。電流は使い方で変わりますが、今回は3A 以上必要です。
DESIGNED BY: TETZ
回路図
3.HOTMOCK の通信仕様
●通信規定
通信速度:38400BPS
データービット長:8Bit
ストップビット:1Bit
パリティビット:無
フロー制御:無(調歩同期)
4.RC サーボの制御
RC サーボの制御は通常 PWM で行います。よって HOTMOCK のアナログ出力信号を利用し、電圧によってパル
スの幅を変化させるための回路を、弊社の岸部氏に作成して頂きました。サーボ位置とアナログ出力・パルス幅の
関係は次の通りです。
サーボ位置
アナログ出力 AO1
PWM 出力幅
最下端
中央
最上端
0V
2.5V
5V
1.0ms
1.5ms
2.0ms
6. 動作確認
上の関係より、電源オン時はアナログ出力 1・2 共 2.5V にします。その後は LCD ユニットのタッチ場所により
0~5V へ変化させます。
PAN サーボ
TILT サーボ
LED ライト
5.LCD ユニットの機能
LCD ユニットは電源オン時に HOTMOCK へアナログ出
力1・2ポートへ 2.5V を出力する様に通信電文を送り、
デジタル出力1・2ポートへ OFF となる通信電文を送
作成のコツ
ります。同様にその後のタッチ操作に従って、
LED の「点
RC サーボは意外と電力を消費します、当初手持ちの AC アダプター(5V1A)で駆動してみましたが
PAN・TILT サーボが両方動くと CPU ボードが落ちました。電解コンデンサー 470uF を 4 個入れて
5V2A の AC アダプターに変えました。
灯 LOW」をタッチされたときに「デジタル出力1」だ
けを ON にした電文を送信し、「点灯 HI」をタッチされ
たときは「デジタル出力2」を ON にした電文を送信し
ます。これで LED の ON / OFF が可能になりました。
続いて、タッチエリアの上下方向をタッチした時は、そ
の部分に応じた電圧出力を「アナログ出力2」へ電文送
信します。同様に左右方向をタッチされた時は、その部
分に応じた電圧出力を「アナログ出力1」へ電文を送信
します。
評価と反省
HOTMOCK とのインターフェースがシリアル通信なので、位置決め動作のアナログ電圧出力指示後
次の電文通信までの間サーボ動作が止まり、カクカクした動きになってしまいました。
LED の様な軽重量負荷の場合は良いのですが、カメラの様な重量負荷の場合は、アナログ出力に
大きなコンデンサーを入れる等、出力変異速度を滑らかに変化させるような回路が必要でしょう。
今回は、約 30 秒操作をせずに放っておくと自動で首振り動作を続けるようにしました
照明 LED+ネットカメラを取り付けてプライベート監視などもできそうですね。