IBM Platform Computing Data Sheet IBM Platform Computing Cloud Serviceがもたらすビジネス成果テクニカル・コンピューティングやサービス指向のワークロードをハイブリッド・クラウドやパブリック・クラウドに展開ハイライト IBM® Platform LSFやIBM Platform Symphonyクラスターをクラウド上に展開し、結果を導き出す時間や、市場に提供するまでの時間を短縮 ●● IBM Spectrum Scaleは、オンプレミスとクラウド基盤間でシームレスなデータ転送を実現 ●● エンジニアリング、科学、金融、研究やHadoopなどのワークロードは、ハイパフォーマンス・コンピューティング (HPC) 基盤に多大な処理要求を突きつけます。特に、季節要因で処理要求の変動が大きい企業や、予測不可能な処理要求の急増が見込まれる企業、ビジネス成長を支えるために大量のコンピューターやストレージへのアクセスが必要な企業にとって、大きな課題となります。製品開発や研究プロジェクトの結果が市場に出るまでの時間は、そうした資源が準備できるかどうかによって差が生じ、競争力や収益性に影響を与えます。非共有型ベアメタル・サーバー、 InfiniBand接続、最新のプロセッサー技術、自在に選択可能なSoftLayerデータセンターによりアプリケーション性能とセキュリティーを最適化 IBM Platform Computing の先進的なワークロード管理ソリューションと IBM SoftLayer クラウド基盤の効率性と費用対効果により、これらの課題に迅速かつ効率的に対応できます。オンプレミスとクラウド基盤のワークロード環境を統合し、シンプルな管理と優れた操作性を実現 SoftLayer上で提供される IBM Platform Computing Cloud Service は、汎用性が高く高性能なクラウド環境を提供し、以下のような状況においても企業の成長を促進します。 ●● ●● IBMテクニカル・コンピューティングの専門家による技術支援で、管理負担を軽減 ●● ●● ●● ●● ●● 幅広いワークロードや処理能力の変動クラスター化された HPC 基盤を設置・利用する費用または社内スキルの欠如データセンターの処理能力とストレージ容量が不足し、継続的な拡張が必要従量課金によるアプリケーション・サービスを提供するための基盤や時間が不足 IBM Platform Computing Data Sheet ピーク時の要求を満たすという課題お客様は自社でクラスター化された HPC 資源を利用されていても、ピーク時には処理能力やストレージ容量が十分ではないかもしれません。このような不足は、予測可能か不可能かにかかわらず、業種やワークロードの資源要求が変動するために起こります。例えば、EDA アプリケーションで半導体を設計する企業は、休暇シーズン前に資源要求の急増を経験することでしょう。バイオテクノロジー関係の企業であれば、複数の大規模なプロジェクトが同じ分析フェーズに同時に入り、資源に大きな負荷がかかることがあるでしょう。自社環境の増強は、予算が増えない、または縮小されている状況では現実的な解決策とはなり得ません。また、サーバーやストレージの増強には、多大な作業・時間を必要とします。例えば、データ・アクセスや信頼性を考慮した上で増強に必要なサーバー／ストレージの構成を決定し、購入申請、購買手続き、導入作業、資産管理などが挙げられます。たとえ数週間でも、競合他社に遅れれば収益損失となるビジネス環境で、付帯業務にかかる時間は最小限にしなければなりません。つまり、競争力を高めるために最新技術を自社環境に取り入れる場合、更新作業に時間がかかるほど、競合他社に付け入るすきを与えてしまいます。また、サーバーやストレージ機器を自社環境に設置するには、設置スペースや冷却設備、消費電力などの制限にも配慮しなければならないでしょう。のニーズに応えるため、クラウド環境においてハイブリッド・クラスター（クラウド・バースティング）とスタンドアロン・クラスターの2つの展開方法が選択できます。クラウド・サービスとして提供される Platform LSFや Platform Symphonyソフトウェアは、クラウド資源の利用効率や性能を高めることによって、企業に多くのメリットをもたらします。現在実行しているワークロードに応じて、どちらか1つ、あるいは両方のソリューションをご利用いただけます。 IBM Platform Computing Cloud Serviceは、HPCに関する要求に応えることができるクラウド・サービスです。パブリック・クラウドやハイブリッド・クラウドとして、次に挙げる4つのクラウド・サービスを利用することができます。 Platform LSFは、並列処理可能なワークロード向けにメッセージ・パッシング・インターフェース（MPI）を利用したアプリケーションに適しており、従来のテクニカル・コンピューティング環境の利用率を大幅に改善します。インテリジェントでポリシーに基づくスケジューリング機能の数々は、計算資源を最大限に活用し、流体解析や構造解析といったアプリケーションの性能最大化に寄与します。 IBM Platform LSF (SaaS)：クラウド内ですぐに稼働できるハイパフォーマンス・コンピューティング（HPC）クラスター。クラウド・バースト、データ認識型のスケジューリング、リモート2D/3Dビジュアライゼーションを備えたハイブリッド・クラウドとしてオンプレミスの Platform LSF クラスターと統合可能 IBM Platform Symphony (SaaS)：要求の厳しい Hadoopとアナリティクスのパブリック・クラウド環境とハイブリッド・クラウド環境向けに最適化・統合化されたサービス Platform Symphonyは、金融サービスやライフサイエンスといった分野におけるサービス指向のワークロード性能を高めるために広く利用されています。このソフトウェアは、大量の計算やデータを取り扱うジョブを実行するために、エンタープライズ・クラスの監視機能を提供します。 IBM Spectrum Scale： IBM General Parallel File System （GPFS）テクノロジーをベースとするデータとファイルのストレージ管理ソリューション。高性能なストレージ容量を追加して、クラウド全体でデータを共有 IBMサポートがついた Hadoop 環境をすぐに使いたい企業には、経済性に優れたソリューションとして IBM High Performance Service for Hadoop が適しています。企業は、すぐに実行可能なSoftLayerクラウド上のスタンドアロン・クラスター環境に、Hadoop ワークロードを素早く簡単に展開することができます。このクラスター環境は、性能やセキュリティを確保するため、任意のデータセンターに SoftLayer のベアメタル基盤とプライベート・ネットワークで構成されます。経験豊富な専任の IBM クラウド運用チームがクラウド環境およびソフトウェアの構成・実装、サポートを行ないますので、運用負担を最小化しつつ、Hadoop 環境の設計・監理のスキル開発の必要性を低減します。 High Performance Hadoop Services：即時にアクセス可能な Hadoop環境予算 vs 新たなニーズ新たなピーク需要に迅速かつ経済的に応えるため、データ管理ソフトウェアである Spectrum Scale と同様に、 Platform LSF (SaaS) や Platform Symphony (SaaS) といったワークロード管理ツールが、SoftLayer クラウド基盤上のサービスとして提供されています。これらのサービスはテクニカル・コンピューティングやサービス指向のワークロード向けに、24時間365日のサポートもあります。お客様特有 2 IBM Platform Computing Data Sheet に提供されることで、クラウド・サービスのメリットを更に拡大することができます。このサービスは、SoftLayer 上のハイブリッド・クラスターとタンドアロン・クラスターの双方をサポートし、オンプレミスとクラウド資源の間におけるシームレスなデータ共有を可能にします。同時に、全ての保管データは暗号化され、クラウド資源は物理的に分離されているので、必要とされるセキュリティを確保しています。この Software Defined Storage は、データへの並列アクセスを可能にし、ホットスポットを取り除くことで、データに関するボトルネックを解消します。オンデマンドでキャパシティー追加できるハイブリッド・クラスター自社の基盤で稼働しているワークロードをクラウドにバーストしたいと検討しているのであれば、ハイブリッド・クラウド・クラスター・モデル（図1参照）により、必要に応じてキャパシティを追加することができます。Platform Symphony や Platform LSF クラスターは、SoftLayer クラウドや自社のクラスターにプロビジョニングされ、必要に応じたキャパシティの拡張・縮退を行ないます。Platform LSF やPlatform Symphony のマルチクラスター機能を使用することで、自社のオンプレミス・クラスターからクラウドへとジョブを転送することができます。 Spectrum Scale は IBM Platform Computing Cloud Service の主要コンポーネントとして、自社環境へのストレージ追加や管理を行なうことなく、要求に応じたストレージ資源を追加できます。これにより、ストレージの運用管理に煩わされることなく、変わりゆくビジネス・ニーズに迅速に応えることができます。 Spectrum Scaleは、クラウド上のベアメタル資源に展開された Spectrum Scale ソフトウェアが IBM サポートと一緒 ࣮ࣘࢨ࣮ A ࣮ࣘࢨ࣮ B ࣮ࣘࢨ࣮ C .... ࣮ࣘࢨ࣮ N ࢜ࣥࣉ࣑ࣞࢫ・ࣉࣛࢵࢺࣇ࢛࣮࣒ LSF ࡲࡓࡣ Platform Symphony ࢡࣛࢫࢱ࣮ ࣮࣡ࢡ࣮ࣟࢻ ࠾ࡼࡧࢹ࣮ࢱ Elastic Storage ୍᫬ࣉࣛࢵࢺࣇ࢛࣮࣒ LSF ࡲࡓࡣ Platform Symphony ࢡࣛࢫࢱ࣮ SoftLayer ࢡࣛ࢘ࢻ ࣋࢔࣓ࢱࣝࠊInfiniBand 図 1. 待ち時間を極限までなくしピーク時の需要に応えるハイブリッド・クラウド・モデル 3 IBM Platform Computing Data Sheet ●● ࣮ࣘࢨ࣮ A ࣮ࣘࢨ࣮ B ࣮ࣘࢨ࣮ C .... ࣮ࣘࢨ࣮ N ●● ࣮࣡ࢡ࣮ࣟࢻ࠾ࡼࡧࢹ࣮ࢱ ユーザーの生産性の向上: クラウド資源への透過的なアクセスにより、ローカル資源と同等の操作性を提供エンド・ツー・エンドなクラスター・サポート: テクニカル・コンピューティングの専門家により、クラスター化した資源の使用におけるスキル障害を排除オンデマンドな SoftLayer クラウド基盤の利用オンプレミスやオンクラウド資源をまたぐ統合的な Platform Computing ワークロード管理に加え、SoftLayer は、資源要求の激しいテクニカル・コンピューティング・アプリケーション向けの高性能な基盤として、セキュリティーに優れたクラウド環境を提供します。 Elastic Storage SoftLayer は、ワークロードに最適なソリューションを展開するためのオプションを幅広く提供しています。SoftLayer のプラットフォームには、物理的なベアメタル資源、 InfiniBand 接続、最新のプロセッサー・テクノロジーを使用するオプションが含まれています。これは、アプリケーションの最適なパフォーマンスの実現を支援します。セキュリティを最大限に高めるために、SoftLayer のサーバーやストレージは、専用のプライベート仮想ローカル・エリア・ネットワーク (VLAN) で分離されています。 ୍᫬ࣉࣛࢵࢺࣇ࢛࣮࣒LSF ࡲࡓࡣ Platform Symphony ࢡࣛࢫࢱ࣮ SoftLayer ࢡࣛ࢘ࢻ ࣋࢔࣓ࢱࣝࠊInfiniBand 図 2. 企業が新たなニーズに対応するためのスタンドアロン・クラスター企業にとっては、次のようなメリットがあります。プライベート・クラウド内のスタンドアロン・クラスター ●● 新たな資源要求に直面している場合は、SoftLayer クラウド上のスタンドアロン・クラスターはとても効率的なソリューションとなります（図2を参照)。Platform LSF や Platform Symphony、Hadoop が稼働しているクラスターは、 Spectrum Scaleと同じようにSoftLayer上にプロビジョニングされ、必要に応じた計算資源やストレージ資源を提供します。待ち時間はほとんどなく、一時的な資源の利用も可能となっています。 ●● ●● ●● ●● ●● IBM Platform Computing Cloud Serviceにより、企業は以下のようなメリットを得られます。 ●● ●● ●● 結果を導き出す時間の短縮: サービスとして提供されるソフトウェアのハイスループット、低遅延により、市場に提供するまでの時間を短縮コスト削減: Platform ComputingソフトウェアやSoftLayer 基盤を利用した分のみのお支払いシンプルなワークロード管理: オンプレミスとオンクラウド基盤の両方に対応 4 専用のベアメタル・サーバー: 非仮想化環境における高い処理能力を必要とするアプリケーションに対応 InfiniBandネットワーク: 性能の高速化最新のプロセッサー技術: アプリケーション性能をサポートデーターセンター・エリアの制御: ワークロードの実行場所を選択でき、企業の情報保護とデータ規制に対応非共有型物理マシン: 最大限に高めたセキュリティー構成に対するきめ細かなアプローチ: 多くのクラウド・プロバイダーが使用している「ワンサイズですべてに対応」というアプローチではなく、お客様特有のニーズに対応 IBM Platform Computing Data Sheet IBM をお勧めする理由さらに、IBM グローバル・ファイナンシングは、ビジネスに必要なIT ソリューションを最もコスト効率高く、戦略的に調達できるようにご支援します。IBM グローバル・ファイナンシングは、信用審査で承認されたお客様と連携して、ITファイナンシング・ソリューションをビジネス目標に合わせてカスタマイズし、効果的なキャッシュ管理を可能にして総所有コストを改善します。IBM グローバル・ファイナンシングは、重要な IT 投資資金を調達しビジネスを前進させる上で、スマートな選択となります。詳細については、次の Web サイトをご覧ください: ibm.com/financing/jp/ 高性能かつ低コスト Platform Computing Cloud Service によって、自社基盤への追加の先行投資や、基盤運用にかかる継続的なコストを支払うことなく、追加要求に応えることができます。費用は使用した分だけの支払いでよく、必要に応じたキャパシティの拡張・縮退を行なえ、コストを資本支出から経費へと転換できます。高性能な Platform LSF、Platform Symphony、Spectrum Scale ソフトウェアは、SoftLayer クラウドとともに、企業の今後を作り上げていくシンプルかつ経済的な方法を提供します。これら IBM が提供する製品を組み合わせることで、より少ない時間とコストで計算能力とストレージ容量を拡張し、競争上の優位性を獲得できます。詳細情報 SMB 向け IBM Platform Computing Cloud Serviceの詳細については、日本IBMの営業担当員または IBM ビジネス・パートナーにお問い合わせいただくか、次のサイトをご覧ください。ibm.com/systems/jp/platformcomputing/ products/cloudservice/ 5 © Copyright IBM Corporation 2015 日本アイ・ビー・エム株式会社〒103-8510 東京都中央区日本橋箱崎町 19-21 IBM、IBM ロゴ、ibm.com、GPFS、LSF、Spectrum Scale、および Spectrum Storageは、世界の多くの国で登録された International Business Machines Corporation の商標です。その他の製品名とサービス名は、IBM または他の企業の商標である可能性があります。現時点での IBM の商標リストについては、ibm.com/legal/copytrade.shtml をご覧ください。本資料は最初の発行日の時点の内容であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に記載のすべての製品およびサービスがその他の国においても提供されるとは限りません。日本で利用可能な製品、プログラム、またはサービスについては、日本 IBM の営業担当員にお問い合わせください。本資料の情報は「現状のまま」提供され、商品性、特定目的への適合性に対する保証、および非侵害の保証または条件を含め、いかなる明示的または黙示的な保証も行いません。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。お客様は、法律ならびに該当する規制を順守する責任を負います。 IBM は法的助言をすることはなく、IBM のサービスまたは製品によって、お客様が法律または規制を確実に順守できることを表明し保証するものではありません。 Please Recycle DCD12373-JPJA-01